JP2008111730A - 揮発性有機化合物の測定装置 - Google Patents

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修二 恒松
Kozo Inoue
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Abstract

【課題】正確なVOC等の濃度測定を可能とする簡素な構成の揮発性有機化合物の測定装置である。
【解決手段】揮発性有機化合物の濃度を測定する装置であって、被吸着物質供給部材2からの揮発性有機化合物である被吸着物質を含む気体を窒素ガスタンク5からの窒素ガスとともに所定量を気体貯槽1に供給し、攪拌混合させる。気体の量は流量計6により確認され、気体貯槽1内の気体圧力は水銀マノメータ7により計測される。攪拌混合された混合気体は、循環ポンプ4により気体貯槽1と吸着部材3との間で循環させ、吸着部材3の吸着体3aにVOCを吸着させる。配管9系にある切換弁の切換で条件を変えた種々の吸着試料を得て、VOC分析測定が可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、揮発性有機化合物を含む被吸着物質の気体を吸着して揮発性有機化合物濃度を測定するための装置に関する。
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds : 以降[VOC]と称す)は、建材、包装材等から大気に放出され、いわゆるシックハウス症候群の原因となり室内の空気汚染を招き社会的問題となっている。これらのVOCは、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、クロルピリホス、フタル酸ジ―n―ブチル、エチルベンゼン、パラジクロロベンゼン等の化学物質である。
これらのVOCは、人体に有害であることから国内、国外において規制対象となっていて、種々の規制ガイドラインとして各VOC毎に規制数値が決定されている。このような背景にもとづき、VOCを分析するための装置が種々開発されている。例えば、VOCをトータルで分析する方法として、トルエン換算にもとづき分析結果を表示する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
又、包装材のVOCを測定評価する方法として、包装材の密閉部にテフロン(登録商標)等を注入し、恒温槽を介して包装材を所定試験条件に保持し、吸着管にVOCを捕捉し測定分析する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。更に、衣料品に付着するVOCの測定分析方法として、亜臨界ないし超臨界二酸化炭素流体を衣料品と接触させてVOCを測定分析する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。更に、VOCをカラムを使用して成分を分離していく形態の検出装置も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−202324号公報 特開2004−108967号公報 特開2005−257345号公報 特開2005−221341号公報
しかしながら、従来の測定方法は、例えばホルムアルデヒド等の特定物質に限定した測定のものが多く、個別に行う場合が多い。又、VOCの分析方法については前述のとおりそれなりの分析技術が提案されてはいる。しかし、分析対象の試料の採集に関わる測定装置としては、必ずしも正確な測定結果の得られる装置とは言えない場合がある。特にVOCを何らかの物質に吸着させて測定する場合においては、吸着体の吸着能力やそれを使用する装置の性能も大きく影響する。それに伴なうVOCを含む被吸着物質の供給と吸着とを合わせもつ提案が少ないのが現状である。
VOCは前述したように多種類に亘っている。これらのVOC測定は均一状態を維持し安定して行われることが求められる。従来は、VOCを含む個別の対象物に限定されるかあるいは特定のVOCのみを測定するなどしていて、測定は不十分である。VOCの測定結果は、人体の安全に関わるので、正確な濃度の特定値を把握しておく必要があり、そのため基準となる数値との比較も必要となる。このためには、試料の採集段階で確実なVOCの採集を行い、確実な供給及び吸着能力を有する装置により、分析を確実に行なうことが要求される。又、基準値と現場環境下の気体等から得られる測定値は、同一条件のもとに測定されることが望ましい。
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、次の目的を達成する。
本発明の目的は、VOC等の常温で気体化できる物質を均一で安定した濃度の気体を作ることができる揮発性有機化合物の測定装置の提供にある。
本発明の他の目的は、対象となるVOC等を含む被吸着物質の供給と吸着を介在させた循環経路を構成にし、均一、かつ安定したVOCの濃度の測定を可能とした揮発性有機化合物の測定装置の提供にある。
本発明の更に他の目的は、構成が簡素で多種の揮発性有機化合物の濃度を同条件で比較のできる揮発性有機化合物の測定装置の提供にある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の揮発性有機化合物の測定装置は、揮発性有機化合物の濃度を測定する装置であって、前記揮発性有機化合物を含む被吸着物質の混合気体を所定量貯える気体貯槽(1)と、この気体貯槽(1)内の気体圧力を計測する計測手段(7)と、前記気体貯槽(1)に測定対象の前記揮発性有機化合物を含む気体を所定量供給するための被吸着物質供給部材(2)と、前記測定対象の前記気体とともに前記気体貯槽(1)に充填ガスを供給する充填ガス供給部材(5,15)と、前記気体貯槽(1)から送り出された前記混合気体を循環して通過させ前記揮発性有機化合物を吸着する吸着体(3a)を収容する吸着部材収容手段(3)と、前記気体貯槽(1)と前記吸着部材収容手段(3)との間で前記混合気体を循環させる循環ポンプ(4)と、供給される前記混合気体の流量を測る流量計測手段(6)と、前記気体貯槽(1)、被吸着物質供給部材(2)、及び吸着部材収容手段(3)の間に配置され前記被吸着物質を含む前記混合気体を循環して通過させるための配管(9)と、前記配管(9)系に設けられ前記被吸着物質を含む気体の流路を切り換えるための切換弁(10,13,14)とからなる。
本発明2の揮発性有機化合物の測定装置は、本発明1において、前記被吸着物質供給部材(2)は、前記被吸着物質を気化するための気化器(2a)を有していることを特徴とする。
本発明3の揮発性有機化合物の測定装置は、本発明1において、前記気体貯槽(1)は、供給された前記混合気体を均一に拡散するための攪拌装置(1a,1b)を有していることを特徴とする。
本発明4の揮発性有機化合物の測定装置は、本発明1において、前記吸着体(3a)は、着脱自在に前記吸着部材収容手段(3)に収納されていることを特徴とする。
本発明5の揮発性有機化合物の測定装置は、本発明1において、前記気体貯槽(1)には、前記揮発性有機化合物の成分及び/又は濃度の分析機能を有するための分析装置(8)が接続されていることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、VOCを含む気体の基準となる数値を切換弁の切換と循環経路を有した装置で、異なる種類のVOCを含む被吸着物質を同一装置で同一の条件で測定することで得られる。このため、VOC毎に正確で安定したVOC濃度の測定値を確定することができる。又、構成も簡素にし、測定対象の被吸着物質を吸着部材に所定時間循環吸着させる構成にしてVOCを採集し、又、切換弁により切り換えのできる構成でVOCを採集するようにしたので、測定は容易で、低コストで行うことができる。
[揮発性有機化合物の測定装置]
本発明の揮発性有機化合物の測定装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に関する測定装置の全体構成を示す構成図である。図に示す装置の基本構成は、気体貯槽1、被吸着物質供給部材2、流量計6、水銀マノメータ7、吸着部材3、循環ポンプ4、窒素ガスタンク5、配管9、切換弁10,11,12,13,14等から構成されてる。又、吸着部材3で吸着した後の被吸着物質であるVOCの濃度、成分、時間変化等の分析を行なうための分析装置8等も必要に応じて接続されている。この揮発性有機化合物の測定装置は、吸着部材3の性能試験装置であるとも言える。
また、揮発性有機化合物の測定装置は、観点を変えると分析装置8で分析するためのVOCを採集する吸着装置でもある。次にこの測定装置の内容について説明する。被吸着物質供給部材2は、測定対象のVOC物質を含む被吸着物質を保持している。この被吸着物質は、気体の状態あるいは気化可能なVOCを含む溶液、固形物、ゲル等の状態で保持されている。被吸着物質は多岐に亘っているが、例えば人体に有害な物質であるホルムアルデヒドを含むものである。この被吸着物質供給部材2は、一定量の被吸着物質を液体等で注入され気化器2aにより気化される。この気化は気化し難い場合は加熱により気化し易くしている。気化された被吸着物質の気体は、電熱器等により配管9を介して気体貯槽1に供給される。
気体貯槽1は、一定容量の空間を有し、被吸着物質供給部材2から供給される一定量の測定対象である被吸着物質の気体を貯留し、均一化するための容器、又はタンクである。被吸着物質供給部材2から気体貯槽1へは一定量の気体を供給することになるが、この供給は循環経路を伴なっており、この量の確認のための流量計6が配管経路に設けられている。又、気体貯槽1には付随して圧力計測のための気圧測定部材である水銀マノメータ7が設けられている。また、気体貯槽1には、前記揮発性有機化合物の成分及び/又は濃度の分析機能を有するための分析装置8が接続されている。
気体貯槽1は測定前処理として、系全体を減圧脱気し、その脱気状態を水銀マノメータ7、又は電子的計測装置(図示せず)等の測定装置で計測して、測定当初は気体貯槽1内に空気等の物質がない真空状態にあることを確認している。即ち、気体貯槽1を含むこの装置の経路を脱気することにより、被測定ガス以外の空気を測定経路から排除する。
次に、気体貯槽1には窒素ガスタンク5から窒素ガスが設定流量、又は設定圧で送り込まれるようになっている。この窒素ガスは窒素ガスタンク5から切換弁11を介し、圧力調整弁15を経由し、切換弁12を介して気体貯槽1に送り込まれる。即ち、手順としては、吸着部材3に吸着体3aを装着した後、分析装置8へのガス取り出し口、及び切換弁10のポートc、切換弁11のポートkを閉にし、切換弁11のポートkを開にして系全体に窒素ガスを充填して大気圧とする。これは測定時に窒素ガスを封入して前記の被吸着物質の気体とともに混合気体とし大気圧のもとで測定するためである。
従って、窒素ガスが気体貯槽1内に送り込まれたときは圧力調整弁15により例えば0.1MPa(1気圧)に調整されている。切換弁13のポートf、切換弁14のポートiを閉にし、気化器2aに被吸着物質を充填した後に閉にしたら、切換弁13のポートe及び切換弁14のポートgを閉にして測定を開始する。気体貯槽1内の下部には羽根部材1aが設けられ、更に気体貯槽1外の下部に電磁的に駆動する公知の駆動体1bが設けられ、この駆動体1bにより羽根部材1aを回転させるようにしている。従って測定対象の被吸着物質の気体と窒素ガスとは、羽根部材1aの回転に伴ない気体貯槽1内で混合攪拌され混合気体となる。
吸着部材3は、気体貯槽1からの混合攪拌された混合気体を取り込み、気体中の被吸着物質、即ち、VOCを吸着させるためのものである。この吸着部材3は、ガス吸着と腐食を避けるため、容器はパイレックス(登録商標)ガラスを使用している。このこの吸着部材3には、例えば、カセット式に取り出し交換自在に吸着体3aが設けられている。
この吸着部材3の形状は、本例では吸着体3aに紙や布等のシート状のものを使用し、VOCを付着させる場合は管状のものが取扱い上の観点からはよいが、これに限定されるものではない。吸着体3は、例えば、アパタイト、シリカゲル、チタン等である。又は、最近開発されている壁材、天井材等の建材で、ホルムアルデヒド、各種の臭いを吸着するものとして用いられている各種製品、素材であっも良い。従って、本実施の形態の揮発性有機化合物の測定装置は、吸着体3aの性能試験装置とも言える。
又吸着体3aが粉末状の場合は箱形状にするのがよい。VOCはこの吸着体3aに吸着される。この吸着体3aは、被吸着物質を吸着させると、測定対象の吸着試料となる。この吸着体3aは、例えば、アパタイト、シリカゲル、チタン等である。この吸着体3aは吸着するVOCにより性能を異にする。測定対象のVOCに最適なものを使用する。
この吸着部材3が吸着のみの機能の場合は、前述のように吸着体3aを取り出し、気体貯槽1に接続されている分析装置8でVOC分析を行うことになる。この場合の容器はパイレックス(登録商標)ガラスのままでよい。他方、この吸着部材3において、紫外線ランプ、蛍光灯など光を照射して分解機能を測定するような場合には、光を照射する面のみ透明石英ガラスにする。本実施の形態においては前者を採用し、所定時間を経て吸着部材3からVOCを吸着した吸着体3a、即ち吸着試料を取り出し、分析装置8でVOCの濃度分析を行う。この分析装置8はガスクロマトグラフィ等種々のものが提案され公知であり、その構造、機能の説明は省略する。
この揮発性有機化合物の測定装置の基本的な構成はこのようになっていて、被吸着物質を循環経路の過程で捕捉吸着する構成のものであるが、これら構成体相互は配管9で接続されていて、相互に気体の流通が可能である。この配管9の材質は、気体の化学的影響を受けないものであり、又外部の光等の影響の受けないものである。たとえばテフロン(登録商標)系のものが好ましい。又、この装置は配管系に切換弁10,11,12,13,14を設けていて、切り換え操作により気体の流れ方向を変え、必要な流れルートを維持できるようにしている。これらの切換弁10,11,12,13,14は、手動の場合はコックを使用し、自動の場合は、電磁操作によって開閉する弁である。
これら切換弁の構成は次のとおりである。気体貯槽1内を減圧させるためには、切換弁13のポートf及び切換弁10のポートcを、さらに切換弁14のポートiを閉じた上、切換弁10のポートa,bと切換弁13のポートd,e及び切換弁14のポートg,hを開放する。このようにすることで、循環ポンプ4を動作させ、気体貯槽1の残留気体を配管9を介して大気に排出する。循環ポンプ4は、真空ポンプとしての機能と、系内の気体を循環させる機能を備えたモータ付の気体ポンプである。
次に、被吸着物質供給部材2より被吸着物質の気体を気体貯槽1に供給するためには、切換弁10のポートaを閉じ、ポートbとcを開放する。これにより、被吸着物質の気体は循環ポンプ4の駆動で配管9を介して気体貯槽1に供給される。被吸着物質の気体を所定量供給した段階で、切換弁11,12を開放すると、窒素ガスは窒素ガスタンク5から切換弁のポートj,kを通り、圧力調整弁15を介して、切換弁12のポートl,mを通り気体貯槽1に送り込まれる。
圧力調整弁15は、窒素ガスを気体貯槽1に0.1MPa(1気圧)の状態にして送り込むための調整弁である。本実施の形態においては、被吸着物質の気体と窒素ガスとはどちらを先に供給するかは問わない。窒素ガスを先に供給し後で被吸着物質の気体を供給することでもよい。
続いて、気体貯槽1と流通する全ての切換弁のポートを閉じ、気体貯槽1内の気体を攪拌混合させる。続いて、切換弁13のポートeを閉じ、ポートfを開放し、切換弁14のポートgを閉じ、ポートiを開放する。又、切換弁10のポートb,cを開く。これにより気体貯槽1と吸着部材3との循環経路が成立する。このように切換弁のポートを切り換えることにより、被吸着物質の気体は窒素ガスとともに混合気体として気体貯槽1を中心として切換弁10,13,14、が相互に通じる経路により循環する。
[測定方法の例]
次に、測定方法について図2のフロー図を中心に説明する。先ず気体貯槽1内を循環ポンプ4で脱気して減圧状態にし(101)、測定に影響する気体を取り除く。図1の切換弁10のポートa,b及び切換弁13のポートd,e、切換弁14のポートg,hが開き、循環ポンプ4により気体貯槽1内の気体を配管9a,9b,9c,9dを介して外部に排出し脱気する。この状態は気体貯槽1内に気体がなく真空状態となる。この真空状態を圧力計測手段の水銀マノメータ7により確認する。減圧状態は、圧力調整弁15で調整する。
続いて、切換弁10のポートa,b、切換弁13のポートdを閉じてから、切換弁11及び切換弁12のポートを開く。窒素ガスタンク5から窒素ガスをポートj,k,l及びmを介して気体貯槽1に送り込む(102)。この供給量は測定対象の被吸着物質の気体とともに気体貯槽1を満杯にするまでの量である。このときの気圧は、圧力調整弁15により0.1MPa(1気圧)に調整する。
この状態は、水銀マノメータ7が大気圧を示すことで確認する。水銀マノメータ7の指針をみながら窒素ガスを徐々に充填させ、大気圧を示したところで窒素ガス供給の切換弁11のポートj及びkを閉じる。実際は、後工程で混合気体が各配管に流れ一時的に減圧することを考慮して大気圧よりやや高めに設定される。なお、場合によっては、窒素ガス供給の切換弁11のポートj及びkを開けた状態で、常時大気圧に保つような運転であっも良い。次に被吸着物質供給部材2の測定対象の被吸着物質の気体を気体貯槽1内に供給する(103)。
被吸着物質供給部材2においては、被吸着物質を気化器2aに一定量供給し気化させ被吸着物質を含む気体を発生させる。又、この被吸着物質は、循環過程(1)でも気化し続ける。気化し難い場合は、この被吸着物質を電熱器等で加熱して気化を促進させる。この発生した気体は循環ポンプ4により気体貯槽1に供給され、その供給量は定められた定量であり、その量を流量計6により確認する。
被吸着物質供給部材2に溶液、固形体等で保持されている被吸着物質は、このようにして測定経路に循環させる場合は常に気化させ気体の状態にして供給する。
このような状態で被吸着物質が気化したら、窒素ガスと測定対象の気体とは、気体貯槽1下部に設けられた羽根部材1aの回転により混合攪拌される。気化が終った段階は、混合気体中の気化気体が飽和状態にあると判断される。これは例えば、途中で濃度の試し測定を数回行い、数値が安定したとき気化が完了したとみなす。これが完了したら、循環回路(1)を遮断する。
循環回路(1)を遮断し、循環路(2)を開くことになる。即ち、切換弁13のポートeを閉じ、ポートfを開き、切換弁14のポートgを閉じ、ポートiを開き、気体貯槽1と吸着部材3のみを流通状態にし、循環ポンプ4により気体貯槽1の混合気体を吸着部材3との間で循環させるようにする(104)。
このようにして気体貯槽1の混合気体を吸着部材3に送り込む。送り込まれた混合気体は吸着部材3の吸着体3aを通過する。このとき気体中の測定対象のVOCが吸着体3aに吸着される。吸着体3aは、例えば、前述したように、アパタイト、シリカゲル、チタン等のものである。この吸着条件は、流速と送り込む時間の設定で定量的に定められたものとなる。従って、特定された条件下でのVOCが吸着される。結果的に、測定対象のVOCを吸着体3aへ吸着させることでこの吸着体3aを吸着試料として、気体に含まれるVOCを採取することになる。この吸着は所定時間循環させることにより行い、吸着状態を均一で安定したものとしている。
所定の条件を満たしたところで、この循環系の流通に関わる切換弁13、及び切換弁14を全て閉じ循環状態を停止させ、吸着試料を取り出し分析装置8に組み込み、VOCの濃度分析を行なう(105)。ただし、この測定は、切換弁13、及び切換弁14を閉じることなく、連続的に行っても良い。この測定を所定時間毎に行い、測定結果を得るのである。この吸着過程で、もし気体貯槽1内の圧力が低下した場合には、圧力調整弁15を開き窒素ガスを送り込み0.1MPa(1気圧)を維持するようにする。
この装置による測定は、例えば試薬として、予めホルムアルデヒド等のVOCそのものを基準値として測定しておき、それとの比較において、VOCを含む被吸着物資に含まれるVOC濃度の測定を行い、濃度を確定することができる。
基本的に本装置は、このようにしてVOCの濃度測定を行うための測定装置であるが、吸着体3aの種類を変え、供給する測定対象の被吸着物質の種類を変えることで同一装置で多岐に亘るVOCの測定分析が可能である。又、前述したように、吸着部材3の構成を変えることで、吸着体3aを取り出さずにVOCの濃度を測定することも可能である。
本装置の特徴は、切換操作と循環経路の構成により種類の異なるVOCの測定を容易に行うことができることである。基準になる測定値と現場環境下の被吸着物質を含む部材の測定値とが同じ測定条件下で行うことができるので、正確なVOC分析を行うことが可能である。これは配管系の切換弁の切り換えにより、種々の条件の異なる測定が循環経路で容易に実現できることになり、しかも簡素な構成である。
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、本実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
図1は、本発明の揮発性有機化合物の測定装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。 図2は、本発明装置による測定工程を示すフロー図である。
符号の説明
1…気体貯槽
2…被吸着物質供給部材
3…吸着部材
4…循環ポンプ
5…窒素ガスタンク
6…流量計
7…水銀マノメータ
8…分析装置
9…配管
10、11,12,13,14…切換弁
15…圧力調整弁

Claims (5)

  1. 揮発性有機化合物の濃度を測定する装置であって、
    前記揮発性有機化合物を含む被吸着物質の混合気体を所定量貯える気体貯槽(1)と、
    この気体貯槽(1)内の気体圧力を計測する計測手段(7)と、
    前記気体貯槽(1)に測定対象の前記揮発性有機化合物を含む気体を所定量供給するための被吸着物質供給部材(2)と、
    前記測定対象の前記気体とともに前記気体貯槽(1)に充填ガスを供給する充填ガス供給部材(5,15)と、
    前記気体貯槽(1)から送り出された前記混合気体を循環して通過させ前記揮発性有機化合物を吸着する吸着体(3a)を収容する吸着部材収容手段(3)と、
    前記気体貯槽(1)と前記吸着部材収容手段(3)との間で前記混合気体を循環させる循環ポンプ(4)と、
    供給される前記混合気体の流量を測る流量計測手段(6)と、
    前記気体貯槽(1)、被吸着物質供給部材(2)、及び吸着部材収容手段(3)の間に配置され前記被吸着物質を含む前記混合気体を循環して通過させるための配管(9)と、
    前記配管(9)系に設けられ前記被吸着物質を含む気体の流路を切り換えるための切換弁(10,13,14)と
    からなる揮発性有機化合物の測定装置。
  2. 請求項1に記載された揮発性有機化合物の測定装置において、
    前記被吸着物質供給部材(2)は、前記被吸着物質を気化するための気化器(2a)を有していることを特徴とする揮発性有機化合物の測定装置。
  3. 請求項1に記載された揮発性有機化合物の測定装置において、
    前記気体貯槽(1)は、供給された前記混合気体を均一に拡散するための攪拌装置(1a,1b)を有していることを特徴とする揮発性有機化合物の測定装置。
  4. 請求項1に記載された揮発性有機化合物の測定装置において、
    前記吸着体(3a)は、着脱自在に前記吸着部材収容手段(3)に収納されていることを特徴とする揮発性有機化合物の測定装置。
  5. 請求項1に記載された揮発性有機化合物の測定装置において、
    前記気体貯槽(1)には、前記揮発性有機化合物の成分及び/又は濃度の分析機能を有するための分析装置(8)が接続されていることを特徴とする揮発性有機化合物の測定装置。
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