JP2000356485A - 平板状ヒートパイプ - Google Patents

平板状ヒートパイプ

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JP2000356485A
JP2000356485A JP11168251A JP16825199A JP2000356485A JP 2000356485 A JP2000356485 A JP 2000356485A JP 11168251 A JP11168251 A JP 11168251A JP 16825199 A JP16825199 A JP 16825199A JP 2000356485 A JP2000356485 A JP 2000356485A
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JP
Japan
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heat pipe
container
working fluid
flat
liquid
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JP11168251A
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Masataka Mochizuki
正孝 望月
Koichi Masuko
耕一 益子
Nuyen Tan
ニューエン タン
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体の上部に配置した平板状ヒートパイプ
において、コンテナ天井部から蒸発部への作動流体の滴
下を確実化して、冷却能力の向上を図る。 【解決手段】 動作に伴って発熱する発熱体11の上部
にコンテナ17を密着させた状態で設けられた平板状ヒ
ートパイプ14において、コンテナ17における設置状
態での天井部16の内面で発熱体11の上方箇所に、下
方に向けて傾角を持って突出した作動流体滴下用の垂下
突部30が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンテナの内部
に真空脱気した状態で凝縮性流体を作動流体として封入
したヒートパイプに関し、特にコンテナが中空平板構造
を成す平板状ヒートパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のコンピュータに代表されるよう
に、電子機器ならびに電力機器の発展は目覚ましく、こ
れらに使用されている電子部品、特に半導体などの素子
はますます高集積化、大容量化、高速化の傾向にある。
それに伴って電子素子の発生熱密度も増大し、その効果
的な冷却を行うためにヒートパイプを用いることが注目
され、その実用化が図られるようになってきている。
【0003】すなわちCPUなどの電子素子は、大容量
化に伴って全体としての体積の減少に反してその発熱量
が多くなってきているために、それ自体からの放熱によ
る冷却がますます困難になっている。そこで、ヒートパ
イプを電子素子に密着させ、あるいは適宜の伝熱媒体を
介して連結し、電子素子から発生した熱をそのヒートパ
イプによって電子素子から離隔した箇所に輸送しかつ放
散させる技術が有望視されている。その場合に採用され
るヒートパイプとしては、電子素子に対するコンテナの
密着性に優れる平板状ヒートパイプがある。
【0004】平板状ヒートパイプを用いた電子素子の冷
却構造を図5に例示してある。すなわちパソコンケース
の内部に備えられた基板1の上面部には、方形平板状を
成すCPU2が設けられている。このCPU2は、電気
的動作が行われるチップ3と、そのチップ3の外面を覆
う構造のセラミックス等からなるパッケージ4とを備え
ている。更にCPU2の上面部には、平板状ヒートパイ
プ5が設けられている。この平板状ヒートパイプ5のコ
ンテナ6における底面部7は、パッケージ4の形状と一
致する方形状を成している。またコンテナ6の上面部8
には、多数枚のフィンを備えたヒートシンク9が取り付
けられている。なおコンテナ6の上面部8と底面部7と
の内壁面は、いずれも平坦面を成している。
【0005】したがって上記の構造によれば、CPU2
が発熱すると、その熱は平板状ヒートパイプ5の底面部
7に伝達され、その内壁面を蒸発部として作動流体が蒸
発する。その作動流体蒸気は、コンテナ6における上面
部8側に流動し、その内壁面で放熱して凝縮する。そし
てその熱は、ヒートシンク9から外気に向けて放散さ
れ、その結果、CPU2の過熱が抑制あるいは防止され
る。なおコンテナ6における上面部8の内壁面に付着す
る液相作動流体は、適当な大きさの液滴となって底面部
7の内壁面、すなわち蒸発部に向けて滴下し、そこで再
度加熱されて蒸発する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、凝縮部から
蒸発部への作動流体の滴下は、凝縮部に付着する液相作
動流体の重量がその表面張力に対していわゆる打ち勝つ
ようになったときに生じる。
【0007】しかしながら上記従来の構造では、凝縮部
である上面部8の内壁面が平坦面を成していることに加
えてCPU2および底面部7に対して傾斜していないこ
とによって、液相作動流体が上面部8の壁面に沿って薄
膜状に付着し易く、すなわち上面部8に付着する液相作
動流体は、自重により滴下し得る大きさの液粒には生長
し難い。したがって上記従来の構造では、作動流体の滴
下が活発には行われず、蒸発部に対して必ずしも充分に
作動流体が還流されないおそれが多分にあり、その結
果、CPU2に対する冷却能力に劣る不都合があった。
【0008】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、発熱体に対する冷却能力に優れる平板状ヒー
トパイプを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の課
題を解決するための手段として、請求項1の発明は、動
作に伴って発熱する発熱体の上部にコンテナを密着させ
た状態で設けられた平板状ヒートパイプにおいて、前記
コンテナにおける設置状態での天井部の内面で、かつ前
記発熱体の上方箇所に、下方に向けて傾角を持って突出
した作動流体滴下用の垂下突部が備えられていることを
特徴とするものである。
【0010】したがって請求項1の発明によれば、発熱
体から熱が生じると、その熱は平板状ヒートパイプのコ
ンテナにおける底面部に伝達される。これにより平板状
ヒートパイプが動作を開始する。具体的には、底面部の
内面において作動流体が蒸発し、その作動流体の蒸気
が、内部圧力の低い上方に向けて流動するとともに、天
井部の内面に放熱して凝縮する。その熱は、天井部から
外部に向けて放出され、その結果、発熱体が冷却され
る。
【0011】一方、天井部内面の各所に付着した液相の
作動流体は、傾斜面を成す垂下突部の側面部に沿ってそ
れぞれ流下しつつ液粒となり、また近隣の他の液粒と結
合してより大きい液粒を形成しながら垂下突部の先端に
集められた後、そこからコンテナにおける発熱体の上方
部位に対して滴下する。これにより凝縮部から蒸発部へ
の作動流体の還流が確実に行われ、作動流体による熱輸
送サイクルが良好に行われるから、発熱体に対する冷却
能力が良好になる。
【0012】更に請求項1の発明では、コンテナにおけ
る天井部がその面方向において板厚の異なる構造となっ
ているから、ヒートパイプ動作が行われておらず、コン
テナの内部圧力が真空圧となっている状態であっても、
特に天井部が撓むような変形が生じず、所期の中空平板
形状に維持される。
【0013】また請求項2に記載の発明は、動作に伴っ
て発熱する発熱体の上部にコンテナを密着させた状態で
設けられた平板状ヒートパイプにおいて、下方に向けて
傾角を持って突出し、かつ前記発熱体の上方箇所と対向
した作動流体滴下用の垂下突部によって、前記コンテナ
における設置状態での天井部の内面全体が形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0014】したがって請求項2の発明によれば、天井
部の内面の全体が実質的に垂下突部の斜面を形成してい
るから、液相作動流体がコンテナの凝縮部における全域
から一箇所に集められる。それに伴って流下工程におけ
る液粒の生長が促進され、その結果、作動流体の蒸発部
への滴下がより確実に行われる。
【0015】また請求項3に記載の発明は、請求項2の
発明に加えて、前記垂下突部が、先端部の尖った構造に
形成されていることを特徴とするものである。
【0016】したがって請求項3の発明によれば、垂下
突部の先端部における液相作動流体の液粒とコンテナ壁
面との接触角が大きくなり、垂下突部の先端部からの液
粒の離脱が促進されるから、蒸発部への作動流体の還流
がより良好に行われる。
【0017】また請求項4に記載の発明は、請求項2な
いし請求項3のいずれか発明に加えて、前記垂下突部の
斜面における母線にほぼ沿う状態で、前記先端部に向け
て延びた溝部が備えられていることを特徴とするもので
ある。
【0018】したがって請求項4の発明によれば、垂下
突部の表面で凝縮することにより作動流体の一部が各溝
部の内部に入り込み、その溝部に生じる毛細管圧力によ
って垂下突部の基端部側から先端部側に運ばれ、そこか
ら滴下する。また垂下突部の表面に付着する作動流体の
一部は、斜面に沿って流下するとともに、その途中にお
いて互いに結合しあって液粒となり、先端部から滴下す
る。すなわち請求項4の発明では、液相作動流体が異な
る2種類のルートによって垂下突部の先端部まで運ばれ
る。その結果、蒸発部への作動流体の還流がより良好に
行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明をパソコンに搭
載されるCPUの冷却に適用した具体例について、図1
ないし図3を参照して説明する。図示しないパソコンケ
ースの内部には、基板10がパソコンケースの底部とほ
ぼ平行な姿勢で取り付けられている。その基板10の上
面部には、この発明の発熱体に相当するCPU11が取
り付けられている。このCPU11は、従来一般に知ら
れたものと同様に全体として方形平板状を成すものであ
り、電気的動作が行われるチップ12と、そのチップ1
2の周囲を被覆する構造のセラミックス等からなるパッ
ケージ13とを備えている。なおチップ12は、パッケ
ージ13における平面図上での中央箇所に配置されてい
る。
【0020】CPU11の上面部には、平板状ヒートパ
イプ14が配置されている。この平板状ヒートパイプ1
4は、一例として本体部15と封止板16とからなる中
空平板状の密閉金属容器によってコンテナ17が構成さ
れており、コンテナ17の内部には、真空脱気した状態
で純水あるいはフレオン等の作動流体18が封入されて
いる。
【0021】より詳細には、本体部15は方形状の平板
体からなる底壁部19と、その底壁部19の4つの辺
(縁部)からそれぞれ立ち上がる平板状の側壁部20と
を備えたカップ状の部材である。なお底壁部19は、コ
ンテナ17のうちCPU11の上面部と密着する部分で
あり、CPU11の平面図上での形状と一致した構造と
なっている。また各側壁部20の高さは、底壁部19の
1辺よりも小さく設定されていて、すなわち本体部15
は、その深さ以上の開口幅を有した構造となっている。
また底壁部19の図2での上面および下面は、共に平坦
面を成している。側壁部20の各縁部のうちの内面側に
は、直角断面の段差からなる嵌合部21が形成されてい
る。この嵌合部21は、封止板16を嵌め込んで取り付
ける部分である。
【0022】これに対して封止板16は、嵌合部21と
平面図上で一致する大きさの金属製の板状体であり、こ
の発明の天井部に相当するものである。この封止板16
のうちコンテナ17における外面となる箇所、すなわち
図3での下面は、平坦面を成している。これに対して封
止板16における図3での上面には、垂下突部30が形
成されている。より詳細には、封止板16の図3での上
面における縁部は、嵌合部21の幅と同じ幅に設定され
た平坦面からなる平坦部22が形成されている。この平
坦部22は、封止板16を本体部15に組み付ける際の
いわゆる組み付けシロとなる部分である。
【0023】更に平坦部22の内側部分には、一例とし
て四角錘状を成す垂下突部30が1個備えられている。
すなわち垂下突部30は、平坦部22との境界部分から
立ち上がる4つの斜面部23と、封止板16の平面図上
での中心箇所に配置された鋭利な先端部24とを備えて
いる。各斜面部23は、4本の稜線および平坦部22と
の境界線によって区画された二等辺三角形状の平坦面を
成していて、一例として平坦部22に対して約1〜3度
の傾角をもった構造となっている。つまり垂下突部30
は、その実質的な底面の形状が、封止板16における平
坦部22の内側部分の形状と一致した四角錘構造となっ
ている。
【0024】上記構造の封止板16は、図1に示すよう
に、垂下突部30を本体部15における底壁部19と対
向させた姿勢で嵌合部21に対して緊密に嵌め込まれて
いる。つまり封止板16は、各側壁部20の上縁部から
なる開口部分を閉じる状態で本体部15に組み付けられ
ている。更に封止板16と本体部15との接合部分は、
溶接によって密閉されていて、この両者によってコンテ
ナ17が形成されている。すなわちこのコンテナ17に
おける天井部の内面には、底壁部19に対して平行な部
分が実質的に存在しない構造となっている。
【0025】上記構成の平板状ヒートパイプ14は、図
1での底壁部19の下面をCPU11の上面に密着させ
た状態で、図示しないホルダ等によって基板10あるい
はパッケージ13に対して支持されている。更にコンテ
ナ17における封止板16の図1での上面には、ヒート
シンク25が設けられている。このヒートシンク25
は、必要に応じて備えられるものであり、コンテナ17
の上面部の形状と一致した形状の平板状を成すベースプ
レート26と、そのベースプレート26の上面から垂直
に起立した多数枚の平板状のフィン27とを備えた従来
知られた構造である。各フィン27は、互いに平行にか
つ均等な間隔をあけた状態でベースプレート26のほぼ
全域に亘って設けられている。
【0026】つぎに上記のように構成されたこの発明の
作用について説明する。CPU11が動作すると、その
チップ12において熱が生じ、その熱はパッケージ13
に伝達されるとともに、コンテナ17の底壁部19に伝
達される。これによりコンテナ17に封入された作動流
体18が加熱されて蒸発する。したがって底壁部19の
上面が蒸発部となる。
【0027】蒸気となった作動流体18は、コンテナ1
7の内部において圧力および温度の低くなっている上方
に向けて流動して、垂下突部30に放熱して凝縮する。
したがって封止板16の内面における各斜面部23が凝
縮部となる。垂下突部30に供給された熱は、封止板1
6の外面からベースプレート26に伝達されるととも
に、各フィン27に伝達され、そこからパソコンケース
の内部空間などに放散される。その結果、CPU11
(チップ12)の過熱が抑制あるいは防止される。
【0028】垂下突部30の各所に付着する液相作動流
体18は、その自重によって4つの斜面部23および稜
線に沿って流下しつつそれぞれ液粒となる。更に各液粒
は、流下中において近傍にある他の液粒と互いに結合し
あってより大きな液粒を形成しつつ先端部24に集めら
れる。前述の通り、先端部24が鋭利な構造であるか
ら、そこに付着する作動流体18の液粒との接触角が大
きくなり、したがって先端部24から液粒が速やかに離
脱し、底壁部19における中央箇所に向けて滴下する。
【0029】底壁部19の中央箇所の真下には、CPU
11におけるチップ12が配置されており、つまりコン
テナ17の蒸発部における最も高温な部分に対して液相
作動流体18が集中的に供給される。その作動流体18
は、加熱されて蒸発し、封止板16に向けて上昇する。
【0030】このように上記構成の平板状ヒートパイプ
14では、凝縮部全域に点在する液相作動流体18を垂
下突部30に沿って流下させることにより、滴下し得る
大きさの液粒とした状態で先端部24に集め、そこから
速やかに離脱させる構造であるから、CPU11のうち
のチップ12の真上箇所に対してピンポイントに作動流
体18が還流し、したがってCPU11に対する冷却能
力を向上させることができる。
【0031】更に上記構成の平板状ヒートパイプ14に
よれば、封止板16の面方向での中央側における板厚と
縁部側の板厚とが相違していることにより、これがいわ
ゆるリブとして作用するから、コンテナ17の内部圧力
が真空となる状態、つまり非動作状態でも、特に封止板
16が撓まず、したがってコンテナ17が所期形状に維
持される利点も生じる。
【0032】つぎに図4を参照して、この発明の他の具
体例について説明する。ここに示す例は、多数条の溝部
を垂下突部30に備えた例である。なお図1に示す構造
の具体例と同じ部材には同じ符号を付し、その詳細な説
明を省略する。垂下突部30における全域、つまり各斜
面部23には、先端部24を中心として放射状に延びた
多数条の溝部28が形成されている。
【0033】一例として各溝部28は、直線状を成す方
形断面の極細溝であり、その内面における実効毛細管半
径が極めて小さいために、大きい毛細管圧力を生じる構
造となっている。また角溝部28は、各斜面部23と平
坦部22との境界箇所から先端部24に亘って形成され
ていて、これらの溝部28の一端部同士が、先端部24
において互いに連通している。換言すれば、各溝部28
は、垂下突部30の先端部24にそれぞれ繋がった構造
を成している。
【0034】なお各溝部28は、要は毛細管圧力を生じ
るものであればよく、図示する構造には限定されず、例
えばV字形状断面またはU字形状断面で、かつ曲線状を
成す構造であってもよい。なお平板状ヒートパイプ14
における他の構造は、図1に示す具体例と同じ構造とな
っている。
【0035】したがって上記の構造によれば、CPU1
1の発熱に伴ってコンテナ17における加熱部の内面で
作動流体18が蒸発し、その作動流体18の蒸気が垂下
突部30の表面、具体的には各斜面部23および各溝部
28に放熱して凝縮する。その液相作動流体18のうち
溝部28の内部に入り込んだものは、溝部28に生じる
毛細管圧力によって先端部24まで運ばれるとともに、
別の溝部28を経由する液相作動流体18と結合し、液
粒となって滴下する。
【0036】これに対して各斜面部23の表面に付着し
た液相作動流体18は、上記具体例と同様に、自重によ
って各斜面部23に沿って流下しつつ、互いに結合して
液粒に生長するとともに、先端部24から滴下する。前
述の通り、先端部24の直下部位が、CPU11におけ
るチップ12と対向しているから、上記構造によれば液
相作動流体18がチップ12の真上に集中的に供給され
る。
【0037】このように上記構造の平板状ヒートパイプ
14によれば、凝縮した作動流体18が、自重によって
傾斜面24を流下することに加えて、各溝部28に生じ
る毛細管圧力によって先端部24まで運ばれるから、垂
下突部30の各所から先端部24までの作動流体18の
供給がより良好に行われ、その結果、平板状ヒートパイ
プ14としての冷却能力をより一層向上させることがで
きる。
【0038】なお上記具体例では、平板状ヒートパイプ
をCPU11の冷却に適用したが、例えばサーバー用の
電子デバイスなどの冷却に適用することもできる。更に
上記具体例では、各側壁部の縁部に段差を設けて、ここ
に封止板を嵌め込む構成としたが、この発明は上記の具
体例に限定されるものではなく、例えば側壁部の縁部を
底壁部と平行な方向に折り曲げてフランジ部を形成し、
そこに封止板を密着させた構成のコンテナとすることも
できる。更にこの発明における垂下突部は、上記各具体
例の構造には限定されず、例えば大きさの異なる多数個
の円錐形状とすることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、コンテナにおける設置状態での天井部の内面
で、かつ発熱体の上方箇所に、下方に向けて傾角を持っ
て突出した作動流体滴下用の垂下突部が備えられてい
て、その傾斜面に沿って液相作動流体が流下することに
より、滴下可能な大きさの液粒に生長するから、凝縮部
から蒸発部への作動流体の還流が確実に行われ、その結
果、発熱体に対する冷却能力を向上させることができ
る。
【0040】また請求項2の発明によれば、下方に向け
て傾角を持って突出し、かつ発熱体の上方箇所と対向し
た作動流体滴下用の垂下突部によって、コンテナにおけ
る設置状態での天井部の内面全体が形成されていて、液
相作動流体が凝縮部における全域から一箇所に集められ
ることにより、流下工程における液粒の生長が促進さ
れ、蒸発部への滴下がより確実に行われるから、冷却能
力をより一層向上させることができる。
【0041】更に請求項3の発明によれば、垂下突部が
先端部の尖った構造に形成されていて、コンテナ壁面と
液相作動流体との接触角が大きくなるために、垂下突部
からの液粒の離脱が促進され、つまり蒸発部への滴下が
より確実に行われるから、冷却能力を更に向上させるこ
とができる。
【0042】また更に請求項4の発明によれば、垂下突
部の斜面における母線にほぼ沿う状態で、先端部に向け
て延びた溝部が備えられていて、液相作動流体が垂下突
部の表面に沿って流下することに加えて、各溝部に生じ
る毛細管圧力によって液相作動流体が垂下突部の基端部
側から先端部側まで運ばれるから、蒸発部への滴下がよ
り確実に行われ、その結果、冷却能力を一層向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明をCPUの冷却に適用した具体例を
示す概略図である。
【図2】 その具体例における封止板を示す概略図であ
る。
【図3】 その具体例における本体部を示す概略図であ
る。
【図4】 溝部を備えた封止板を示す概略図である。
【図5】 平板状ヒートパイプを用いた電子素子の冷却
構造における従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
11…CPU、 12…チップ、 14…平板状ヒート
パイプ、 15…本体部、 16…封止板、 17…コ
ンテナ、 18…作動流体、 23…斜面部、24…先
端部、 25…ヒートシンク、 28…溝部、 30…
垂下突部。
フロントページの続き (72)発明者 タン ニューエン 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 Fターム(参考) 5E322 AA01 AB11 DB09 DB10 FA01 5F036 AA01 BB56 BB60

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動作に伴って発熱する発熱体の上部にコ
    ンテナを密着させた状態で設けられた平板状ヒートパイ
    プにおいて、 前記コンテナにおける設置状態での天井部の内面で、か
    つ前記発熱体の上方箇所に、下方に向けて傾角を持って
    突出した作動流体滴下用の垂下突部が備えられているこ
    とを特徴とする平板状ヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 動作に伴って発熱する発熱体の上部にコ
    ンテナを密着させた状態で設けられた平板状ヒートパイ
    プにおいて、 下方に向けて傾角を持って突出し、かつ前記発熱体の上
    方箇所と対向した作動流体滴下用の垂下突部によって、
    前記コンテナにおける設置状態での天井部の内面全体が
    形成されていることを特徴とする平板状ヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 前記垂下突部が、先端部の尖った構造に
    形成されていることを特徴とする請求項2に記載の平板
    状ヒートパイプ。
  4. 【請求項4】 前記垂下突部の斜面における母線にほぼ
    沿う状態で、前記先端部に向けて延びた溝部が備えられ
    ていることを特徴とする請求項2ないし請求項3のいず
    れかに記載の平板状ヒートパイプ。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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