JP2000355107A - インク補給システム及び液体補給具 - Google Patents

インク補給システム及び液体補給具

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JP2000355107A
JP2000355107A JP16895699A JP16895699A JP2000355107A JP 2000355107 A JP2000355107 A JP 2000355107A JP 16895699 A JP16895699 A JP 16895699A JP 16895699 A JP16895699 A JP 16895699A JP 2000355107 A JP2000355107 A JP 2000355107A
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Koichi Nakagome
浩一 中込
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印字ヘッドの寿命を越えたインクの補給を阻止
できるインクジェットプリンタ用のインク補給システム
及び液体補給具を提供する。 【解決手段】先ずインク補給具25の補給部28をイン
クカートリッジ10のインク補給用孔12に押し込んで
貫通させてバルブ23の補給部挿入溝23−1に挿入す
る。次に矢印B方向にインク補給具25を回転させると
弾性部材からなるバルブ23の三角形状凸部31が円筒
形凹部22の第1の切り欠き部34−1との嵌合を外れ
て次の第2の切り欠き部34−2と嵌合し、補給部28
の補給孔28−1がバルブ23の貫通孔23−2及び円
筒形凹部22の受給孔33を介してインクカートリッジ
10内部に連通する。続いてインク補給具25の蛇腹2
7を圧縮して全部のインクをインクカートリッジ10に
補給した後、更に矢印B方向にインク補給具25を回転
させて補給口を封止して更に回転させてインク補給具2
5と補給部28との連結部を捩じ切る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字ヘッドの寿命
を越えたインクの補給を阻止できるインクジェットプリ
ンタ用のインク補給システム及びそれに用いる液体補給
具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式のプリンタが
広く用いられている。このインクジェット方式によるプ
リンタには、気泡の発生する力でインク滴を飛ばすサー
マルジェット方式や、ピエゾ抵抗素子(圧電素子)の変
形によってインク滴を飛ばすピエゾ方式等がある。
【0003】そして、現在では、モノクロ印字ばかりで
なく、フルカラー印字も実現されている。フルカラー印
字は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(黄
色)、マゼンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある
青色)の3色のインクを用い、ものによっては、文字や
画像の黒色部分に専用されるブラック(黒)を加えた4
色のインクを用いて行なわれる。
【0004】これらは、色材たるインクをインク滴にし
て印字ヘッドのノズルから噴射させて、そのインク滴を
紙、布などの被記録材に吸収させて文字や画像等の記録
(印字、印刷)を行なうものであり、騒音の発生が少な
く、特別な定着処理を要することもなく、インクの無駄
の無い印字方法である。
【0005】図6は、そのような印字を行うシリアル式
のインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタとい
う)の主要部の構成を模式的に示す斜視図である。同図
に示すプリンタ1は、家庭で個人的に使用される小型の
プリンタであり、キャリッジ2に印字を実行する印字ヘ
ッド3とインクを収容しているインクカートリッジ4が
着脱自在に取り付けられている。
【0006】キャリッジ2は、ボールネジガイドレール
5により摺動自在に支持されている。ボールネジガイド
レール5は装置本体のフレーム6に回転可能に支持さ
れ、不図示のモータにより正逆両方向に回転駆動され
る。これにより、キャリッジ2及びこれに取り付けられ
ている印字ヘッド3とインクカートリッジ4が一体にな
って図の両方向矢印Xで示す装置本体(プリンタ1)の
幅方向、つまり印字の主走査方向に往復駆動される。
【0007】この印字ヘッド3に対向し、印字ヘッド3
の上記主走査方向に延在して、用紙搬送ローラ7が配設
されている。用紙搬送ローラ7は、装置本体下方のプラ
テン兼用底板8との間に用紙Pを挟んで、その用紙Pを
図の矢印Yで示す印字副走査方向に間欠搬送する。印字
ヘッド3と装置本体の制御装置との間には不図示のフレ
キシブル通信ケーブルが接続されており、このフレキシ
ブル通信ケーブルを介して制御装置から印字データと制
御信号が印字ヘッド3に送出される。
【0008】印字ヘッド3は、上記用紙Pの間欠搬送の
停止期間中に、印字主走査方向に往復駆動されながら用
紙Pに近接した状態でインク滴を噴射して紙面に印字す
る。この用紙Pの間欠搬送と印字ヘッド3による往復移
動時の印字との繰り返しによって用紙Pの全面に印字を
行う。そして、印字で消費されたインクは、インクカー
トリッジ4から印字ヘッド3に補給される。印字ヘッド
3は、必要に応じて、印字領域外に配設されているヘッ
ド保守・維持部材9上に移動してワイピング、プライミ
ング、キャッピングなどを行う。そして、一般に、印字
によってインクカートリッジ4内のインク残量が所定量
以下となったとき、インクカートリッジ4の交換をラン
プの点滅、ブザーの放音、或は表示装置への表示等によ
ってユーザに報知するようにしている。
【0009】このようなプリンタ1は、旧来はモノクロ
プリンタが主流であったが、昨今では前述したようにフ
ルカラープリンタがむしろ主流である。また、印字ヘッ
ド3とインクカートリッジ4の構成では、キャリッジ2
に印字ヘッド3が固定されていて、この印字ヘッド3に
インクカートリッジ4が着脱自在に係合して一体化する
ものと、印字ヘッド3とインクカートリッジ4が一体に
なってヘッドユニット化され、これがキャリッジ2に着
脱自在に固定されるものとがある。いずれにしても、イ
ンクの供給が十分でなければ印字かすれ等が生じるか
ら、上記の報知に応じてユーザが別体型のインクカート
リッジ4又は一体型のインクカートリッジ4及び印字ヘ
ッド3を容易に交換できるように構成されている。そし
て新たな別体型のインクカートリッジ4又は一体型のイ
ンクカートリッジ4及び印字ヘッド3が装着されれば引
き続き印字が可能となるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
インクカートリッジ4は、プリンタ1に対応した消耗品
として装置メーカーから提供されるが、新しいインクカ
ートリッジ4と交換に取り外された旧いインクカートリ
ッジ4は、インク切れとなっているため捨て去られ、イ
ンクの再充填は考慮されていない構成となっている。こ
のようにインクカートリッジ4は使い棄てであるため
に、ごみ問題やコストパフォーマンスが悪いというユー
ザ側の指摘もあり、とりわけ、高価な印字ヘッドー体型
のインクカートリッジの場合は、ユーザに親切な構成で
あるとは言い難いものであった。
【0011】また、一方では、近年の市場において要望
の強い装置本体の小型化のためにはインクカートリッジ
の容積を小さくして主走査方向への往復移動空間を小さ
くする必要に迫られている。しかし、インクカートリッ
ジの容積を小さくすると、インクカートリッジの交換サ
イクルが短くなって手数が掛かるばかりでなく、特に印
字ヘッドと一体型の場合は、まだ使用できる高価な印字
ヘッドの交換サイクルも短くなって無駄が多いという問
題が発生する。また、カラー用の多色インクカートリッ
ジの場合では、使用頻度の多い1色が無くなると他の残
っている色まで含めてインクカートリッジを交換するこ
とになってインクの利用効率が極めて悪いという問題が
発生する。
【0012】したがって、インク切れとなったインクカ
ートリッジに新しいインクを補給できるようにすれば、
上記の問題はいずれも解決する。しかしながら、単にイ
ンクカートリッジにインクを補給してばかりいると、使
用したインクの総量がつかみ難くなり、結果として印字
ヘッドの寿命を超えてインクカートリッジへのインクの
補給を繰り返すことになり、このため印字不良が発生し
て故障や苦情の原因となるという新たな問題が発生す
る。
【0013】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
印字ヘッドの寿命を越えたインクの補給を阻止できるイ
ンクジェットプリンタ用のインク補給システム及びそれ
に用いる液体補給具を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の第
1の発明であるインク補給システムは、インクを吐出し
て印字を行う印字ヘッドとこの印字ヘッドに供給するイ
ンクを貯溜するインク貯溜タンクを備えたインクジェッ
トプリンタに対して印字ヘッドの寿命に見合った回数を
越えてインク貯留タンクへのインクの補給を禁止するイ
ンクジェットプリンタ用のインク補給システムであっ
て、補給すべきインクを保持するインク保持室と上記イ
ンクを上記インク貯留タンクに補給するための補給路を
備えた補給部とを有するインク補給具と、上記インク貯
留タンクに上記印字ヘッドの寿命に見合った補給回数に
対応した数だけ設けられ、上記インク補給具の上記補給
部が挿入され、補給される上記インクを上記インク貯留
クタンク内部に流入させる受給部と、該受給部に設けら
れ該受給部に挿入された上記補給部のインク補給後の脱
装を阻止する脱装阻止機構と、該脱装阻止機構により脱
装が阻止された上記補給部と上記インク保持室とを分離
させる分離機構とを有して構成される。
【0015】上記脱装阻止機構は、例えば請求項2記載
のように、上記受給部に移動可能に設けられ上記インク
補給具の上記補給部が嵌合可能な嵌合孔とこの嵌合孔に
嵌合した状態で上記補給路と連通する貫通路を備えたバ
ルブ部材と、該バルブ部材を少なくとも上記貫通路が遮
断された第1位置から上記貫通路と上記インク貯溜タン
クとが連通する第2位置への不可逆な移動を許可するバ
ルブ移動制御機構と、上記補給部が上記第1位置にある
ときにのみ上記バルブ部材からの脱装を許可するストッ
パ部材と、から構成することが好ましい。
【0016】また、上記バルブ部材は、例えば請求項3
記載のように、上記第1位置から上記第2位置へ不可逆
に回転移動可能に設けられ、上記分離機構は、上記イン
ク補給具の上記補給部と上記インク保持室との間に形成
され、上記補給部が嵌合する上記バルブ部材を上記第1
位置から上記第2位置に回転させるトルクよりも大きい
トルクを作用させることにより捩じれ破断する捩じれ部
から構成してもよい。
【0017】そして、上記インク貯留タンクは、例えば
請求項4記載のように、上記印字ヘッドと一体に構成さ
れ、該印字ヘッドと共に交換可能に上記インクジェット
プリンタに着脱されるように構成してもよい。
【0018】次に、請求項5記載の第2の発明である液
体補給具は、所定の用途に使用される消耗品としての液
体を貯溜する液貯溜タンクに上記液体を所定回数だけ補
給できる消耗液体補給システムにおける液体補給具であ
って、補給すべき液体を保持する液保持室と、上記液貯
溜タンクの補給される液体をタンク内部に流入させる液
受給部に嵌合挿入可能な外形を備え、上記液体を上記液
貯溜タンクに補給するための補給路を備えた液補給部
と、上記液保持室と上記液補給部の間に設けられ、上記
液保持室と上記補給路とを連通する流路を備えると共に
上記液保持室側と上記液補給路側とに分離可能な連絡管
部とからなる。
【0019】上記連絡管部は、例えば請求項6記載のよ
うに、所定値以上のトルクで捩じられることにより破断
して上記液保持室側と上記液補給路側とに分離するよう
に構成してもよく、また、例えば請求項7記載のよう
に、所定値以上の引っ張り力で引かれることにより嵌合
を解除して上記液保持室側と上記液補給路側とに分離す
るように構成してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) は、一実施の形態に
おけるインク補給システムのインク貯留タンクとしての
インクカートリッジ10の斜視図であり、同図(b) は同
図(a) の一点鎖線Aで示す部分の断面図であり、同図
(c) は、そのインク貯留タンクにインクを補給するため
の液体補給具としてのインク補給具の側面図である。
【0021】このインク補給システムにおける一方の用
具であるインクカートリッジ10は、同図(a),(b) に示
すように、上面蓋11にインク補給用孔12が設けられ
ている。そして、内部には、同図(b) に示すインク室1
3が4室設けられている。これら4室のインク室13
は、大気開放のための不図示の孔を除いては、インク収
容のための密閉された空間を形成しており、通常は、後
述するノズルからのインク漏れを防ぐために、多孔質部
材等からなるインク保持部材が収納されている。これら
4室のインク室13にはマゼンタ、シアン、イエロー、
ブラックのインクが夫々収容される。
【0022】一つのインク室13には、印字ヘッドの寿
命に見合った補給回数に対応した数だけ、すなわち本例
では同図(b) に示すように4個のインク補給用孔12が
設けられている。つまり、4室のインク室13に夫々4
個、インクカートリッジ10全体では同図(a) に示すよ
うに合計で16個のインク補給用孔12が設けられてい
る。
【0023】このインクカートリッジ10本体の下部に
は、4つのサブタンク室14、さらにその下部に1個の
印字ヘッド16が配設されている。上記4室のインク室
13は夫々インク供給孔15を介して対応するサブタン
ク室14に連通している。これら4つのサブタンク室1
4は、特には図示しないが、印字ヘッド16の4列構成
のノズル列の対応する1列のノズル列にインクを供給す
る。
【0024】1列のノズル列には64個、128個、あ
るいは256個等、多数のノズル17が形成されてい
る。インク室13のインクは、インク供給孔15、サブ
タンク室14、インクに混入しているかも知れないゴミ
等を除去するためのフィルタ18、及び印字ヘッド16
内に形成されているインク流路19を介して所定のノズ
ル列の各ノズル17に供給される。
【0025】このインクカートリッジ10の上部は内壁
部21と上述した上面蓋11との二重構造になってお
り、その内壁部21のインク補給用孔12に対応する部
分に円筒形凹部22が形成され、この円筒形凹部22に
円筒状のバルブ23が挿入されている。
【0026】このインク補給システムにおける他方の用
具であるインク補給具25は、同図(c) に示すように、
インク保持室としての略円筒状のインクタンク26が円
筒側面を蛇腹27として形成されており、インクタンク
26内に収容しているインクを蛇腹27の圧縮によって
外部に送出することができるようになっている。インク
タンク26の円筒状の一端面(同図(c) の上端面)中央
部には、補給部28が捩じれ部29を介して連結されて
いる。補給部28には、詳しくは後述するが、インクを
補給する補給孔28−1が形成されており、工場からの
出荷時にインク漏れ等が起きないように、この部分には
簡易に取り外すことができるシール部材が貼り付けてあ
る。
【0027】図2(a),(b),(c) は、上記上面蓋11と内
壁部21との二重構造と、これらの間に配置されている
バルブ23及びそのバルブ23とインク補給用孔12と
の関係、並びにバルブ23と円筒形凹部22との関係を
示す分解斜視図である。同図(a),(b),(c) は、いずれも
図1(a),(b) の1個のインク補給用孔12に対応する部
分を切り出して示しており、これら全体としてインクカ
ートリッジ10の1個の受給部を形成していると共に1
個の脱装阻止機構を構成している。すなわち、詳しくは
後述するように、上面蓋11及び特殊な形状のインク補
給用孔12は、ここに挿入されたインク補給具25の補
給部28の脱装を所定の位置でのみ許可するストッパ部
材として機能している。
【0028】図2(a) に示すように、インクカートリッ
ジ10の上面蓋11に形成されているインク補給用孔1
2は、その平断面が丸孔と同軸に長孔が重なった形状を
なし、この形状で上面蓋11を上下に貫通している。こ
のインク補給用孔12は、図1(c) に示すインク補給具
25の補給部28が嵌合挿通可能な形状に形成されてい
る。
【0029】また、同図(b) に示すように、バルブ23
には、円筒の上端面に開口し下端面近傍まで届く深さの
補給部挿入溝23−1が、図1(c) に示したインク補給
具25の補給部28の嵌合穴として形成されている。こ
の補給部挿入溝23−1は、その平断面が上記インク補
給用孔12の平断面と同一形状である。この補給部挿入
溝23−1の底部には外部に貫通する貫通路としての貫
通孔23−2が形成されている。また、バルブ23の上
面部周囲には、三角形状凸部31及び四角形状凸部32
が、バルブ23の回転中心となる軸に対称な位置に水平
方向に突設されている。このバルブ23は、弾性部材等
で形成されている。
【0030】そして、同図(c) に示すように、インクカ
ートリッジ10の内壁部21に形成されている円筒形凹
部22は、その底面近くの側壁に受給孔33が形成され
ている。この受給孔33の外側開口はインクカートリッ
ジ10の対応するインク室13内部へ連通している。ま
た、この円筒形凹部22の上方に開く開口部の外周に
は、3個の三角形状の切り欠き部34−1、34−2及
び34−3が穿設され、更に扇形の切り欠き部35が設
けられている。
【0031】この円筒形凹部22に上記のバルブ23が
挿入されたとき、バルブ23の三角形状凸部31がラッ
チ爪として円筒形凹部22の切り欠き部34−1に嵌合
し、バルブ23の四角形状凸部32が移動抑止部材とし
て円筒形凹部22の扇形の切り欠き部35内に収容され
る。これらの三角形状凸部31、四角形状凸部32、3
個の三角形状の切り欠き部34−1、34−2及び34
−3並びに扇形の切り欠き部35は、円筒形凹部22に
嵌入したバルブ23の移動を制御するバルブ移動制御機
構を構成している。また、上記の上面蓋11とインク補
給用孔12は、バルブ23の補給部挿入溝23−1に挿
入されたインク補給具25の補給部28が、後述する第
1位置にあるときにのみバルブ23からの脱装を許可す
るストッパ部材として構成されている。
【0032】図3は、図2に示す各部によって構成され
る受給部に、図1(c) にも示したインク補給具25から
インクを補給するときの最初の動作状態を示す図であ
る。図3は各部の位置関係を分かり易く示すため、内壁
部21と上面蓋11との間を実際よりも広く空けて示し
ている。同図に示す状態は、先ずインクの入った新しい
インク補給具25を持って補給部28に貼り付けてある
シール部材を剥がし取って全体を逆さにし、下向きとな
った補給部28を、上面蓋11のインク補給用孔12に
近接させた状態を示している。
【0033】この状態で補給部28をインク補給用孔1
2に嵌入し内側へ押し込めば、補給部28はインク補給
用孔12を貫通し、バルブ23の補給部挿入溝23−1
に挿入される。このとき、バルブ23の三角形状凸部3
1は、円筒形凹部22が第1の切り欠き部34−1に嵌
合した初期位置にある。また、このときインク補給具2
5の補給部28に形成されているインクの補給路として
の補給孔28−1は、バルブ23の図2に示す貫通孔2
3−2と連通可能に整合接合されている。
【0034】図4(a) は、上記のようにバルブ23の補
給部挿入溝23−1に補給部28が挿入されたインク補
給前のインク補給具25とインクが空のインクカートリ
ッジ10を示す図であり、同図(b) はインク補給後のイ
ンク補給具25とインクカートリッジ10を示す図であ
る。
【0035】図5(a),(b),(c) は、インクを補給する際
のインクカートリッジ10の受給部の動作を段階的に示
す段階毎動作説明図であり、同図(d) は、インク補給作
業を終了した時点におけるインク補給具25の状態を示
す図である。尚、同図(a),(b),(c)のいずれも、インク
カートリッジ10の受給部の動作を分かりやすく示すた
め、上面蓋11を取り外して受給部を上から見た平面図
と、受給部の平断面図からなり、左の平面図は、バルブ
23の三角形状凸部31及び四角形状凸部32と、円筒
形凹部22の扇形の切り欠き部35、3個の三角形状の
切り欠き部34−1、34−2及び34−3との係合状
態を示している。また、右の平断面図は、バルブ23の
貫通孔23−2の位置で水平に切断した平断面図であ
り、バルブ23の貫通孔23−2と円筒形凹部22の受
給孔33との位置関係を示している。
【0036】尚、バルブ23は、前述したように弾性部
材から成っているが、円筒形凹部22内で摺動回転可能
であり、且つ同図(a) 又は同図(c) に示すように貫通孔
23−2と受給孔33の相互の位置がずれて整合してい
ないときは、インクカートリッジ10内部と外部との連
通を封止している。
【0037】先ず、図4(a) に示したように、新しいイ
ンク補給具25を逆さにして、その補給部28をインク
カートリッジ10のインク補給用孔12に差し込んで、
補給部28をバルブ23の補給部挿入溝23−1に挿入
する。これにより、挿入された補給部28の補給孔28
−1はバルブ23の貫通孔23−2は自ずと連通接合さ
れる。このとき受給部の状態は、図5(a) に示す初期状
態にあり、バルブ23の三角形状凸部31は円筒形凹部
22の第1の切り欠き部34−1に嵌合している。そし
て、挿入された補給部28の補給孔28−1と連通して
いるバルブ23の貫通孔23−2は、円筒形凹部22の
受給孔33とは整合しておらず、インクカートリッジ1
0内部とインク補給具25内部は連通が遮断されてい
る。
【0038】この状態では、図4(a) に示すインク補給
具25の例えばインクの色を間違えたことなどに気付い
たときには、インク補給具25をインクカートリッジ1
0から抜脱することができる。インク補給具25のイン
クが補給すべきインクの色であることを確認したなら
ば、図3に示したように、矢印Bで示す右ネジ進行方向
にインク補給具25を回転させる。
【0039】これにより、弾性体のバルブ23の三角形
状凸部31が爪の背の方向に捩じられて切り欠き部34
−1の三角形状の斜面部に押し潰されながら、バルブ2
3全体が図5(a) の時計回り方向に回転し、その三角形
状凸部31の爪の先端がその斜面部を超えると、同図
(b) に示すように、三角形状凸部31が自体の弾性によ
り元の形状に戻って円筒形凹部22の第2の切り欠き部
に嵌合する。この状態において、インク補給具25の補
給孔28−1とバルブ23の貫通孔23−2及び円筒形
凹部22の受給孔33が整合して連通する。すなわち、
インク補給具25内部とインクカートリッジ10内部と
が連通する。
【0040】この状態で、図4(b) に示したように、イ
ンク補給具25の上端を押し下げて蛇腹27を圧縮しな
がら内部のインクをインクカートリッジ10に注入す
る。そして、蛇腹27を充分に圧縮してインクの補給が
完了した後、補給通路を遮断するために空のインク補給
具25を再び右ネジ進行方向に回転させる。このときこ
れとは反対の反時計回り方向に回転させようとしても、
三角形状凸部31の爪の前面が第2の切り欠き部34−
2の三角形状の垂直面部に当接しているので回転させる
ことはできない。したがって、作業者は自ずと上記のよ
うにインク補給具25を時計回り方向、つまり右ネジ進
行方向に回転させざるを得なくなる。
【0041】これにより、再びバルブ23の三角形状凸
部31が爪の背の方向に捩じられて押し潰されながら、
バルブ23全体が図5(b) の時計回り方向に回転し、そ
の三角形状凸部31の爪の先端が、第2の切り欠き部3
4−2の斜面部を超えると、同図(c) に示すように、
三角形状凸部31が自体の弾性により元の形状に戻って
円筒形凹部22の第3の切り欠き部34−3に嵌合す
る。この状態においては、バルブ23の貫通孔23−2
と円筒形凹部22の受給孔33との整合がずれて、再び
インクカートリッジ10内部と外部との連通が遮断され
る。このときバルブ23の四角形状凸部32は、円筒形
凹部22の扇形の切り欠き部35の右端面に当接して、
これ以上の時計回り方向への回転移動を禁止されてい
る。また、この状態では、バルブ23に嵌入してバルブ
23と共に回転したインク補給具25の補給部28は、
上面蓋11のインク補給用孔12と位置ずれを起してい
るので、上面蓋11により抜脱を阻止されている。
【0042】このように補給部25の移動が規制された
インク補給具25をインクカートリッジ10から切り離
すには、インク補給具25を更に右ネジ進行方向に回転
させる。そうすると、上記のようにバルブ23は、つま
りこれに嵌入している補給部28は、これ以上の時計回
り方向への回転移動を禁止されているから、その停止し
たままの補給部28と上記右ネジ進行方向に回転するイ
ンク補給具25のインクタンク26とを連結している捩
じれ部29が、図5(d) に示すように、上記右ネジ進行
方向に回転するインク補給具25のトルクに抗しきれず
に捩じ切れる。これにより、使用済みのインク補給具2
5を、厳密にはインク補給具25のインクタンク26を
インクカートリッジ10から切り離すことができる。
【0043】インクカートリッジ10の一度使用した受
給部には、捩じ切られた補給部が残ったままとなってい
るから、その受給部は二度と使用することはできない。
そして、一つのインク室13に在る4個の受給部が全て
使用されて、つまりインクが4回補充されて、その最後
に補充されたインクが空になったとき、印字ヘッド16
の寿命が尽きる時期となるように設定されている。これ
により、印字ヘッドの寿命を越えたインクの補給が確実
に阻止される。
【0044】また、使用済みのインク補給具25は補給
部28が無いので再使用出来ない。従って、非純正イン
クを使用済みのインク補給具に再充填してプリンタに補
給することも不可能であるから、非純正インクの使用に
よる印字品質の低下も防止できる。
【0045】尚、使用済みの補給部28をインク補給具
25のインクタンク26から切り離す方法は、上記のよ
うに捩じれ部29を捩じ切るのではなく、例えば、捩じ
れ部29を剛体にし、鉄部材の「焼き嵌め」方式で補給
部28を熱膨張させた状態で捩じれ部29を嵌め込んで
常温に戻すと両者がしっかりと嵌合する。これで、図5
(c) の状態で、インク補給具25を上方に強く引き抜く
だけで、補給部28を受給部に残したままインク補給具
25をインクカートリッジ10から切り離すことができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、印字ヘッドの寿命に見合った量だけインクの補充
が出来るようにし、以後の補充を禁止するので、印字ヘ
ッドの寿命を越えたインクの補給を阻止することがで
き、これにより、印字ヘッドの寿命切れによる印字不良
の発生を確実に防止することができる。
【0047】また、インクカートリッジへのインクの補
給が容易であるので、インクカートリッジを小型化して
複数回のインク補充をしながら印字ヘッドの寿命が来る
まで使用でき、これにより、資源に無駄が無く、且つプ
リンタ本体の小型化の促進に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は一実施の形態におけるインク補給システ
ムのインクカートリッジの斜視図、(b) は(a) の一点鎖
線Aで示す部分の断面図、(c) はインク補給具の側面図
である。
【図2】(a),(b),(c) はバルブとインク補給用孔と円筒
形凹部との関係を示す分解斜視図である。
【図3】インクカートリッジの受給部にインク補給具か
らインクを補給するときの最初の動作状態を示す図であ
る。
【図4】(a) はインク補給前のインク補給具と空のイン
クカートリッジを示す図、(b)はインク補給後のインク
補給具とインクカートリッジを示す図である。
【図5】(a),(b),(c) はインクカートリッジの受給部の
動作状態を示す図、(d) はインク補給を終了した後にお
けるインク補給具の補給部の動作状態を示す図である。
【図6】従来のシリアル式のインクジェットプリンタの
主要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ(プリンタ) 2 キャリッジ 3 印字ヘッド 4 インクカートリッジ 5 ボールネジガイドレール 6 フレーム 7 用紙搬送ローラ 8 プラテン兼用底板 P 用紙 9 ヘッド保守・維持部材 10 インクカートリッジ 11 上面蓋 12 インク補給用孔 13 インク室 14 サブタンク室 15 インク供給孔 16 印字ヘッド 17 ノズル 18 フィルタ 19 インク流路 21 内壁部 22 円筒形凹部 23 バルブ 23−1 補給部挿入溝 23−2 貫通孔 25 インク補給具 26 インクタンク 27 蛇腹 28 補給部 28−1 補給孔 29 捩じれ部 31 三角形状凸部 32 四角形状凸部 33 受給孔 34−1、34−2、34−3 三角形状の切り欠き部 35 扇形切り欠き部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して印字を行う印字ヘッド
    と該印字ヘッドに供給するインクを貯溜するインク貯溜
    タンクを備えたインクジェットプリンタに対して前記印
    字ヘッドの寿命に見合った回数を越えて前記インク貯留
    タンクへのインクの補給を禁止するインクジェットプリ
    ンタ用のインク補給システムであって、 補給すべきインクを保持するインク保持室と前記インク
    を前記インク貯留タンクに補給するための補給路を備え
    た補給部とを有するインク補給具と、 前記インク貯留タンクに前記印字ヘッドの寿命に見合っ
    た補給回数に対応した数だけ設けられ、前記インク補給
    具の前記補給部が挿入され、補給される前記インクを前
    記インク貯留クタンク内部に流入させる受給部と、 該受給部に設けられ該受給部に挿入された前記補給部の
    インク補給後の脱装を阻止する脱装阻止機構と、 該脱装阻止機構により脱装が阻止された前記補給部と前
    記インク保持室とを分離させる分離機構とを有すること
    を特徴とするインク補給システム。
  2. 【請求項2】 前記脱装阻止機構は、前記受給部に移動
    可能に設けられ前記インク補給具の前記補給部が嵌合可
    能な嵌合孔と該嵌合孔に嵌合した状態で前記補給路と連
    通する貫通路とを備えたバルブ部材と、該バルブ部材を
    少なくとも前記貫通路が遮断された第1位置から前記貫
    通路と前記インク貯溜タンクとが連通する第2位置への
    不可逆な移動を許可するバルブ移動制御機構と、前記補
    給部が前記第1位置にあるときにのみ前記バルブ部材か
    らの脱装を許可するストッパ部材と、からなることを特
    徴とする請求項1記載のインク補給システム。
  3. 【請求項3】 前記バルブ部材は、前記第1位置から前
    記第2位置へ不可逆に回転移動可能に設けられ、前記分
    離機構は、前記インク補給具の前記補給部と前記インク
    保持室との間に形成され、前記補給部が嵌合する前記バ
    ルブ部材を前記第1位置から前記第2位置に回転させる
    トルクよりも大きいトルクを作用させることにより捩じ
    れ破断する捩じれ部からなることを特徴とする請求項2
    記載のインク補給システム。
  4. 【請求項4】 前記インク貯留タンクは、前記印字ヘッ
    ドと一体に構成され、該印字ヘッドと共に交換可能に前
    記インクジェットプリンタに着脱されることを特徴とす
    る請求項1記載のインク補給システム。
  5. 【請求項5】 所定の用途に使用される消耗品としての
    液体を貯溜する液貯溜タンクに前記液体を所定回数だけ
    補給できる消耗液体補給システムにおける液体補給具で
    あって、 補給すべき液体を保持する液保持室と、 前記液貯溜タンクの補給される液体をタンク内部に流入
    させる液受給部に嵌合挿入可能な外形を備え、前記液体
    を前記液貯溜タンクに補給するための補給路を備えた液
    補給部と、 前記液保持室と前記液補給部の間に設けられ、前記液保
    持室と前記補給路とを連通する流路を備えると共に前記
    液保持室側と前記液補給路側とに分離可能な連絡管部
    と、 からなることを特徴とする液体補給具。
  6. 【請求項6】 前記連絡管部は、所定値以上のトルクで
    捩じられることにより破断して前記液保持室側と前記液
    補給路側とに分離することを特徴とする請求項5記載の
    液体供給具。
  7. 【請求項7】 前記連絡管部は、所定値以上の引っ張り
    力で引かれることにより嵌合を解除して前記液保持室側
    と前記液補給路側とに分離することを特徴とする請求項
    5記載の液体供給具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315419A (ja) * 2006-09-01 2006-11-24 Brother Ind Ltd インクカートリッジ、および、そのインク充填方法
JP2018075723A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 セイコーエプソン株式会社 インク補給容器

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