JP2000354772A - 復水脱塩装置の再生廃液の処理方法 - Google Patents

復水脱塩装置の再生廃液の処理方法

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実映子 中村
Hidenori Takahashi
英紀 高橋
Yutaka Suzuki
豊 鈴木
Isao Sannomiya
功 三宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンモニウムイオンを含む復水を処理した復
水脱塩装置の再生廃液の処理方法であって、上記再生廃
液中に含まれるアンモニウムイオンを効率的かつ経済的
に処理して、アンモニウムイオン除去処理装置の規模を
小さくすることができる処理方法を提供する。 【解決手段】 復水脱塩装置のカチオン交換樹脂再生廃
液の一部ないし全量と、アニオン交換樹脂再生廃液の一
部とを混合した後、この混合液中のアンモニウムイオン
を除去する処理を行う。好ましくは、カチオン交換樹脂
再生廃液の全量と、アニオン交換樹脂再生廃液の全量の
1/3〜2/3に相当する再生行程前半部の廃液とを混
合する。アンモニウムイオン除去処理としては、アンモ
ニアストリッピング処理、固体触媒を用いた湿式酸化処
理が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電所、原子
力発電所等における復水脱塩装置の再生廃液の処理方法
に関し、さらに詳述すると、上記再生廃液中に含まれる
アンモニウムイオンを効率的かつ経済的に除去する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば火力発電所においては、水をボイ
ラーで加熱して高温・高圧の蒸気とし、この蒸気にター
ビンで膨張仕事を行わせた後、蒸気を復水器で冷却して
凝縮し、復水とする。この復水は、復水濾過装置及び復
水脱塩装置を備えた復水処理装置で処理され、懸濁物
質、不純物イオン等が除去された後、再びボイラーへ送
られる。
【0003】上記復水脱塩装置としては、通常、カチオ
ン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して用いた混床
式のイオン交換装置が使用される。したがって、定期的
あるいは必要に応じて復水脱塩装置のカチオン交換樹脂
及びアニオン交換樹脂の再生処理を行う。
【0004】前述した再生処理によって生じる再生廃液
としては、アニオン交換樹脂再生工程では再生剤に苛性
ソーダ等のアルカリを使用するため強アルカリ性廃液が
排出され、カチオン交換樹脂再生工程では再生剤に硫
酸、塩酸等の酸を用いるため強酸性廃液が排出される。
これらの再生廃液は、通常、廃液処理装置等にてpHを
中性付近に調整してから放流される。
【0005】この場合、上記再生廃液の処理において
は、強アルカリ性であるアニオン交換樹脂再生廃液及び
強酸性であるカチオン交換樹脂再生廃液の全てを再生廃
液槽等の同一の槽に回収して混合し、自己中和によりp
Hを中性に近い状態にしてから廃液処理装置等に送るこ
とにより、中和剤の使用量を削減していることが多い。
全再生工程の再生廃液を混合した場合、通常、混合液の
pHは弱アルカリからアルカリ性となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発電所で用いる復水に
はアンモニアが添加されることが多い(揮発性物質処
理)。このようなアンモニアを添加した復水の処理を行
った復水脱塩装置の再生廃液中には、上記アンモニアに
由来するアンモニウムイオンが排出されるため、再生廃
液中のアンモニウムイオン濃度は高い。したがって、富
栄養化の問題から、該排液単独ではそのまま放流でき
ず、アンモニウムイオン除去処理を行う必要がある場合
が多い。
【0007】上記再生廃液のようなアンモニウムイオン
濃度が高い再生廃液のアンモニウムイオン除去処理に
は、アンモニアストリッピング法等の高濃度のアンモニ
ウムイオンを除去可能な処理法を採用することが適当で
ある。この場合、アンモニアストリッピング法等の物理
化学的処理法においては、同じアンモニウムイオン量を
処理するときには、アンモニウムイオン濃度の高い廃液
を少ない液量で処理する方が、処理装置の容量を縮小す
ることができて効率的である。
【0008】ところが、従来の再生廃液の処理方法で
は、アニオン交換樹脂再生廃液及びカチオン交換樹脂再
生廃液の全てを同一の槽に回収して混合するので、廃液
中のアンモニウムイオン濃度は平均化されて低くなる。
その結果、廃液量が多くなるため、従来方法ではアンモ
ニウムイオン除去処理装置の容量が大きくなり、装置費
用が高価となるという問題があった。
【0009】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、復水脱塩装置の再生廃液中に含ま
れるアンモニウムイオンを効率的かつ経済的に処理し
て、アンモニウムイオン除去処理装置の規模を小さくす
ることができる復水脱塩装置の再生廃液の処理方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため、アンモニウムイオンを含む復水を処理し
た復水脱塩装置の再生廃液の処理方法であって、カチオ
ン交換樹脂の再生の際に生じる酸性廃液の一部ないし全
量と、アニオン交換樹脂の再生の際に生じるアルカリ性
廃液の一部とを混合した後、当該混合液中のアンモニウ
ムイオンを除去するアンモニアストリッピング処理を行
い、アニオン交換樹脂の再生の際に生じるアルカリ性廃
液の他部は別途処理を行うことを特徴とする復水脱塩装
置の再生廃液の処理方法を提供する。
【0011】すなわち、復水中のアンモニウムイオンは
カチオン交換樹脂に吸着され、したがってアンモニウム
イオンは主にカチオン交換樹脂の再生廃液中に排出され
ることから、アンモニアストリッピング法でアンモニウ
ムイオンを効率的かつ経済的に除去する点、つまりアン
モニウムイオン濃度の高い廃液を少ない液量で処理する
点では、復水脱塩装置の再生廃液の内のカチオン交換樹
脂再生廃液のみを選択して回収し、これに対してアンモ
ニウムイオン除去処理を行うことが望ましい。
【0012】しかし、アンモニアストリッピング法で処
理を効率的に行うためには、被処理液のpHを弱アルカ
リ性にすることが望ましいのに対し、前述の通りカチオ
ン交換樹脂再生廃液は強酸性である。そこで、本発明で
は、カチオン交換樹脂再生廃液の全量、あるいはカチオ
ン交換樹脂再生廃液の内でも特にアンモニウムイオン濃
度の高い部分の再生廃液に、強アルカリ性であるアニオ
ン交換樹脂再生廃液の一部をpH調整剤として混合する
ことにより、カチオン交換樹脂再生廃液とアニオン交換
樹脂再生廃液との混合液のpHを高くした後、当該混合
液中のアンモニウムイオンを除去する処理を行うもので
ある。
【0013】したがって、本発明によれば、アンモニウ
ムイオン除去処理の対象となる復水脱塩装置のイオン交
換樹脂再生廃液を選択し、アンモニウムイオン濃度の高
い廃液を少ない液量で処理することにより、処理装置の
容量縮小、処理効率の向上を図ることが可能である。ま
た、本発明によれば、アニオン交換樹脂再生廃液の一部
をpH調整剤として用いることにより、アンモニウムイ
オン除去処理の対象となるイオン交換樹脂再生廃液のp
Hを高くする必要がある場合でも、pH調整剤を別途添
加する必要をなくしたり、pH調整剤の使用量を削減し
たりすることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳しく
説明する。本発明において、復水脱塩装置のカチオン交
換樹脂再生廃液の一部ないし全量とアニオン交換樹脂再
生廃液の一部との混合方法に限定はなく、任意の方法を
採用することができる。この点を説明するために、ま
ず、復水脱塩装置のイオン交換樹脂の再生処理について
述べる。
【0015】一般に、復水脱塩装置のイオン交換樹脂の
再生処理は、外部再生方式によって行われる。外部再生
方式とは、通水運転だけを行う脱塩塔と、再生だけを行
う再生塔と、再生済みのイオン交換樹脂を貯蔵する樹脂
貯槽とによって復水脱塩装置を構成し、再生に当たって
は通水済みのイオン交換樹脂を再生塔に送り、樹脂貯槽
に貯留されている再生済みのイオン交換樹脂を脱塩塔に
送って通水を続けるとともに、再生塔でイオン交換樹脂
の再生を行い、再生が完了したイオン交換樹脂を樹脂貯
槽に送って貯蔵する方式である。
【0016】また、前記外部再生方式には、1つの再生
塔内にカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を移送
し、この再生塔内でカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂とを比重差によって分離し、カチオン交換樹脂及びア
ニオン交換樹脂の再生処理を順次行う方式(1塔再生方
式)と、カチオン交換樹脂再生塔内にカチオン交換樹脂
及びアニオン交換樹脂を移送して両樹脂を比重差によっ
て分離した後、カチオン交換樹脂を塔内に残留させて、
アニオン交換樹脂再生塔内にアニオン交換樹脂を移送
し、両再生塔内でカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹
脂の再生処理をそれぞれ行う方式(分離再生方式)とが
ある。
【0017】本発明においてカチオン交換樹脂再生廃液
とアニオン交換樹脂再生廃液とを混合する場合、前記1
塔再生方式では、例えば、カチオン交換樹脂再生廃液の
全量、あるいはカチオン交換樹脂再生廃液の内、特にア
ンモニウムイオン濃度の高い部分の再生廃液を再生廃液
槽に貯留した後、アニオン交換樹脂再生廃液の一部を同
じ再生廃液槽に導入して混合したり、アニオン交換樹脂
再生廃液の再生廃液の一部を再生廃液槽に貯留した後、
カチオン交換樹脂再生廃液の一部ないし全量を同じ再生
廃液槽に導入して混合したりする方法を採用することが
できる。また、分離再生方式では、カチオン交換樹脂再
生塔で生じたカチオン交換樹脂再生廃液の一部ないし全
部と、アニオン交換樹脂再生塔で生じたアニオン交換樹
脂再生廃液の一部とを同じ再生廃液槽に導入して混合す
る方法を採用することができる。
【0018】なお、1塔再生方式の場合は、通薬工程及
び押出工程時に、一方のイオン交換樹脂の再生薬液が他
方のイオン交換樹脂層に流入しないようにするために、
塔内に再生薬液や押出用水とは別に支持水を導入する必
要があり、その分、再生廃液の排出量が多くなるが、分
離再生方式の場合は支持水を導入する必要がないため、
1塔再生方式に比べて総再生廃液量を少なくすることが
できるとともに、再生廃液中のアンモニウムイオン濃度
も高くなる。その結果、後段のアンモニウムイオン除去
装置の容量を小さくできて経済的である。
【0019】本発明において、カチオン交換樹脂再生廃
液に対するアニオン交換樹脂再生廃液の混合量は、両再
生廃液の混合液のpHが後段のアンモニウムイオン除去
処理のための最適範囲となり、かつ混合液の液量が極力
少なくなるように選択すればよい。ただし、特に好まし
いのは、カチオン交換樹脂再生廃液の一部ないし全量
と、アニオン交換樹脂再生廃液の全量の1/3〜2/3
に相当する再生工程前半部の廃液とを混合することであ
る。これにより、アニオン交換樹脂再生廃液の内、再生
工程前半部に含まれる高濃度のアルカリ分を利用するこ
とができ、より少量の混合量にて、カチオン交換樹脂再
生廃液とアニオン交換樹脂再生廃液との混合液のpHを
後段のアンモニアストリッピング処理に好適なpHに調
整することができる。
【0020】上述の点をさらに説明する。イオン交換樹
脂の再生工程では、一般に、通薬工程、押出工程及び洗
浄工程を順次実施する。通薬工程は、再生すべきイオン
交換樹脂が充填されている塔内に再生薬液を供給し、イ
オン交換樹脂を再生する工程である。押出工程は、上記
通薬工程終了後、塔内に純水を流入させて塔内に残留し
ている再生薬液を塔外に押し出す工程である。この工程
では、塔内に残留している再生薬液によってイオン交換
樹脂の再生が行われるため、再生薬液の有効利用が図れ
る。洗浄工程は、上記押出工程終了後、塔内に純水を比
較的速い流速で流入させて、塔内に残留している少量の
再生薬液を完全に洗い流す工程である。
【0021】アニオン交換樹脂の再生の場合、最初の通
薬工程と押出工程の再生廃液はpHが最も高い。そし
て、再生廃液のpHは洗浄工程に至ると低くなる。ま
た、カチオン交換樹脂の再生の場合、最初の通薬工程と
押出工程の再生廃液及び洗浄工程の再生廃液の前半部の
再生廃液(例えば、洗浄工程で排出される全再生廃液量
の内の前半部の10〜50%の再生廃液)が最もアンモ
ニウムイオン濃度が高く、洗浄工程の後半部に至ると低
くなる。
【0022】したがって、本発明においてはカチオン交
換樹脂の上記各再生工程から排出される再生廃液の全量
を集めてアニオン交換樹脂再生廃液と混合し、この混合
液に対してアンモニウムイオンの除去処理を行うように
してもよいが、アンモニウムイオン濃度の特に高い上記
通薬工程、押出工程の再生廃液の全量及び洗浄工程の再
生廃液の前半部分の再生廃液のみを集めてアニオン交換
樹脂再生廃液と混合し、この混合液に対してアンモニウ
ムイオンの除去処理を行うようにしてもよい。後者のよ
うにアンモニウムイオン濃度の特に高い再生廃液のみを
集めて処理する場合は、アンモニウムイオンの除去処理
をすべき廃液量がより少なくなるという利点がある。こ
の場合、洗浄工程後半部のアンモニウムイオン濃度の低
い洗浄廃液については、例えばアンモニウムイオンを含
まない他の廃液と混合して別途に処理する。
【0023】なお、上述のようなカチオン交換樹脂の再
生廃液以外にもアンモニウムイオンを高濃度に含む廃液
が排出される再生工程が別途設けられている場合は、こ
の工程の廃液もカチオン交換樹脂の再生廃液と混合し、
後段のアンモニウムイオンの除去処理工程に供するとよ
い。
【0024】本発明において、前記のようにカチオン交
換樹脂再生廃液の一部ないし全量と、アニオン交換樹脂
再生廃液の全量の1/3〜2/3に相当する再生工程前
半部の廃液とを混合する場合、該アニオン交換樹脂再生
における、前記通薬工程の再生廃液の全量と、押出工程
の再生廃液の一部又は全量を用いることとなり、これに
よりこれらの工程の再生廃液に含まれる高濃度のアルカ
リ分を利用することができ、より少量の混合量にて混合
液のpHを最適な値に調整することが可能である。
【0025】本発明では、次に、前述したカチオン交換
樹脂再生廃液とアニオン交換樹脂再生廃液との混合液中
のアンモニウムイオンを除去する処理として、アンモニ
アストリッピング処理を行う。これにより、上記混合液
中の高濃度のアンモニウムイオンを確実に除去すること
ができる。
【0026】アンモニアストリッピング法は、被処理水
のpHを上げてアンモニウムイオン(NH4 +)を揮発性
の遊離アンモニア(NH3)に変えたのち、被処理水を
蒸気若しくは多量の空気と接触させ、アンモニアを大気
に逸散させて窒素除去を行う方法である。アンモニアス
トリッピング法では、通常、被処理水のpHを10以
上、好ましくは12以上にするとともに、被処理水を所
定温度に加熱する。
【0027】また、本発明において、アニオン交換樹脂
の再生の際に生じたアルカリ性廃液の他部は別途処理を
行う。該処理としては、例えば中和処理等が挙げられ
る。
【0028】
【実施例】次に実施例を示す。まず、復水脱塩装置のイ
オン交換樹脂の各再生工程における廃液量、アンモニウ
ムイオン濃度、アンモニウムイオン絶対量及びpHを表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】本実施例では、イオン交換樹脂の再生方式
として前記外部再生方式の内の分離再生方式を採用し、
カチオン交換樹脂再生廃液の内、アンモニウムイオン濃
度の高い通薬工程及び押出工程の再生廃液全量と、洗浄
工程において排出される全廃液量の約40%に相当する
洗浄工程前半部の再生廃液とを再生廃液貯槽に貯留した
後、アニオン交換樹脂再生廃液を上記再生廃液貯槽に導
入して混合し、再生廃液貯槽内の混合液のpHの変化を
調べた。この場合、アニオン交換樹脂再生廃液は廃液が
排出される順に再生廃液貯槽に導入した。すなわち、通
薬工程廃液、押出工程廃液、洗浄工程廃液の順に添加し
た。結果を図1に示す。なお、カチオン交換樹脂の再生
剤としては5%硫酸水溶液を用い、アニオン交換樹脂の
再生剤としては7%苛性ソーダ水溶液を用いた。
【0031】図1の結果より、アニオン交換樹脂の押出
工程廃液添加の途中で混合液のpHは10以上となり、
洗浄工程廃液の添加開始時には12以上となっているこ
とがわかる。したがって、アンモニアストリッピング処
理に好適な廃液のpHは10以上、特に12以上である
から、本発明においては、カチオン交換樹脂再生廃液の
大部分に対し、アニオン交換樹脂再生廃液の全量の1/
3〜2/3に相当する再生工程前半部の廃液、すなわち
通薬工程の再生廃液の全量及び押出工程の再生廃液の一
部又は全量を混合することにより、カチオン交換樹脂再
生廃液とアニオン交換樹脂再生廃液との混合液のpHを
10以上にすることができることがわかった。
【0032】アンモニウムイオン除去処理の対象となる
廃液を、カチオン交換樹脂再生廃液の大部分(すなわ
ち、通薬工程及び押出工程の再生廃液全量と、洗浄工程
の全廃液量の約40%に相当する洗浄工程前半部の再生
廃液とを収集したカチオン交換樹脂再生廃液)とアニオ
ン交換樹脂の通薬工程廃液の全量とアニオン交換樹脂の
押出工程廃液の全量との混合液とした場合と、前記のよ
うに収集したカチオン交換樹脂再生廃液とアニオン交換
樹脂再生廃液の全量との混合液とした場合とを比較して
表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2からわかるように、アンモニウムイオ
ン除去処理の対象となる廃液を、前記のように収集した
カチオン交換樹脂再生廃液とアニオン交換樹脂再生廃液
の全量との混合液とした場合、混合液の量は53.5m
3、アンモニウムイオン濃度は1907mg−NH4
L、アンモニウムイオンの絶対量は102.4kg、p
Hは12.2であるのに対し、アニオン交換樹脂再生廃
液を前記のように選択した場合は、混合液の液量は3
7.6m3、アンモニウムイオン濃度は2713mg−
NH4/L、アンモニウムイオンの絶対量は102k
g、pHは12.2となる。
【0035】したがって、表2より、カチオン交換樹脂
再生廃液の内、アンモニウムイオン濃度の低い一部の再
生廃液を除いた大部分の再生廃液に対し、アニオン交換
樹脂再生廃液の一部、特にアニオン交換樹脂再生廃液の
全量の1/3〜2/3に相当する再生工程前半部の廃液
を混合することにより、アンモニウムイオン濃度の高い
廃液を少ない液量で処理できること、またアンモニウム
イオン除去処理の対象となる廃液のpHを高くする必要
がある場合でも、pH調整剤を別途添加する必要をなく
したり、pH調整剤の使用量を削減したりすることが可
能であることが確認された。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、アンモ
ニウムイオン除去処理の対象となる復水脱塩装置のイオ
ン交換樹脂再生廃液を選択し、アンモニウムイオン濃度
の高い廃液を少ない液量で処理することにより、アンモ
ニウムイオン除去処理装置の容量縮小を図ることが可能
である。また、本発明によれば、アニオン交換樹脂再生
廃液の一部をpH調整剤として用いることにより、アン
モニウムイオン除去処理の対象となるイオン交換樹脂再
生廃液のpHを高くする必要がある場合でも、pH調整
剤を別途添加する必要をなくしたり、pH調整剤の使用
量を削減したりすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において、高濃度のアンモニウムイオン
を含む廃液が排出される再生工程の再生廃液のみを収集
してなるカチオン交換樹脂再生廃液にアニオン交換樹脂
再生廃液を添加したときの混合液のpH変化を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 英紀 東京都江東区新砂1丁目2番8号 オルガ ノ株式会社内 (72)発明者 鈴木 豊 東京都千代田区内幸町1丁目1番地3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 三宮 功 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社エネルギー・環境研究所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニウムイオンを含む復水を処理し
    た復水脱塩装置の再生廃液の処理方法であって、カチオ
    ン交換樹脂の再生の際に生じる酸性廃液の一部ないし全
    量と、アニオン交換樹脂の再生の際に生じるアルカリ性
    廃液の一部とを混合した後、当該混合液中のアンモニウ
    ムイオンを除去するアンモニアストリッピング処理を行
    い、アニオン交換樹脂の再生の際に生じるアルカリ性廃
    液の他部は別途処理を行うことを特徴とする復水脱塩装
    置の再生廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 カチオン交換樹脂の再生の際に生じる酸
    性廃液の一部ないし全量と、アニオン交換樹脂の再生の
    際に生じる全廃液量の1/3〜2/3に相当する再生工
    程前半部のアルカリ性廃液とを混合した後、アンモニア
    ストリッピング処理を行う請求項1に記載の復水脱塩装
    置の再生廃液の処理方法。
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Cited By (5)

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