JP2000353873A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

Info

Publication number
JP2000353873A
JP2000353873A JP11165323A JP16532399A JP2000353873A JP 2000353873 A JP2000353873 A JP 2000353873A JP 11165323 A JP11165323 A JP 11165323A JP 16532399 A JP16532399 A JP 16532399A JP 2000353873 A JP2000353873 A JP 2000353873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
signal
parallel
group
insulating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11165323A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Nomoto
勝 野本
Shigeto Takeda
茂人 武田
Masanao Kabumoto
正尚 株元
Yoshihiro Nabe
義博 鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP11165323A priority Critical patent/JP2000353873A/ja
Publication of JP2000353873A publication Critical patent/JP2000353873A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層配線基板の信号配線を終端処理する場
合、余分な貫通導体等が必要で、容易にかつ精度よく終
端処理構造を形成することが困難であった。 【解決手段】 信号配線S1および接地配線G1を含む
第1の平行配線群L1を有する第1の絶縁層I1上に、
信号配線S2および接地配線G2を含み第1の平行配線
群L1と直交する第2の平行配線群L2を有する第2の
絶縁層I2を積層し、第1および第2の平行配線群L1
・L2を貫通導体群Tで電気的に接続して成る積層配線
体を具備して成り、第1および/または第2の平行配線
群L1・L2の信号配線S2の一部は、その終端が同じ
絶縁層において隣接する接地配線G2に終端抵抗体Rを
介して接地されている多層配線基板である。終端処理構
造を容易にかつ精度よく形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子回路基板等に使
用される多層配線基板に関し、より詳細には高速で作動
する半導体素子を搭載する多層配線基板における配線構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路素子等の半導体素
子が搭載され、電子回路基板等に使用される多層配線基
板においては、内部配線用の配線導体の形成にあたっ
て、アルミナ等のセラミックスから成る絶縁層とタング
ステン(W)等の高融点金属から成る配線導体とを交互
に積層して多層配線基板を形成していた。
【0003】従来の多層配線基板においては、内部配線
用配線導体のうち信号配線は通常はストリップ線路構造
とされており、信号配線として形成された配線導体の上
下に絶縁層を介していわゆるベタパターン形状の広面積
の接地(グランド)層または電源層が形成されていた。
【0004】また、多層配線基板が取り扱う電気信号の
高速化に伴い、絶縁層を比誘電率が10程度であるアルミ
ナセラミックスに代えて比誘電率が3.5 〜5と比較的小
さいポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成し、こ
の絶縁層上に蒸着法やスパッタリング法等の気相成長法
による薄膜形成技術を用いて銅(Cu)からなる内部配
線用導体層を形成し、フォトリソグラフィ法により微細
なパターンの配線導体を形成して、この絶縁層と配線導
体とを多層化することにより高密度・高機能でかつ半導
体素子の高速作動が可能となる多層配線基板を得ること
も行なわれていた。
【0005】一方、多層配線基板の内部配線の配線構造
として、配線のインピーダンスの低減や信号配線間のク
ロストークの低減等を図り、しかも高密度配線を実現す
るために、各絶縁層の上面に平行配線群を形成し、これ
を多層化して各層の配線群のうち所定の配線同士をビア
導体やスルーホール導体等の貫通導体を介して電気的に
接続する構造が提案されている。
【0006】例えば、特開昭63−129655号公報には、第
1の方向に延びる複数の第1の信号線およびそれと交互
に配置された第1の電力線を含む第1の導電層と、第1
の方向と交差する第2の方向に延びる第2の信号線およ
びそれと交互に配置された第2の電力線とを含む第2の
導体層とが、絶縁層と交互に積層され、対応する電圧を
受け取る第1および第2の電力線が相互接続されている
多層配線構造体が開示されている。これによれば、実装
される半導体チップのチップ面積を有効に利用して集積
密度を高め、消費電力を減らし、動作速度を高めること
が可能になるというものである。
【0007】また、特開平1−96953 号公報には、各組
が少なくとも第1および第2の配線面を含み、各配線面
が主配線方向に向いた導電性配線および直交線の交点に
配置された複数の接続部位を有し、第1の配線面の主配
線方向が第2の配線面の主配線方向に対して鋭角をなす
複数組の配線面を備えた配線構造体が開示されている。
これによれば、標準化された1組または数組の配線面を
用いて、配線の長さを短縮し、最適化または最小にする
ことができるというものである。
【0008】また、特開平5−343601号公報には、2層
以下の平行導体パターンからなるコンダクター(配線導
体)層を導体パターン同士を直交させて積層し、コンダ
クター層のうち一部のコンダクターを信号用とし、残り
を電源用として用い、電源用コンダクターにより信号用
コンダクター相互間をシールドするように、コンダクタ
ー層の各コンダクター同士を接続した集積回路の接続シ
ステムが開示されている。これによれば、信号パターン
を一対の電源パターンで挟むように導体コンダクターの
格子を形成したため、信号パターン間の間隔を小さくす
ることができるとともに信号パターンを並列して長く形
成することができ、キャリア表面が有効に利用され、ま
た、クロストークが減少しS/N比が良好になるという
ものである。
【0009】さらに、特開平7−94666 号公報には、少
なくとも第1および第2の相互接続層から成り、相互接
続層のそれぞれは複数の平行導電性領域から成り、第2
相互接続層の導電性領域は第1相互接続層の導電性領域
に対して直交して配置されており、第1および第2の相
互接続層の導電性領域は、少なくとも2つの導電性平面
が本質的に各相互接続層と相互に組み合わされ、各導電
性平面が両方の相互接続層上に表れるように、またさら
に、選択された導電性領域は少なくとも1つの信号回路
を形成するように2つの導電性平面から電気的に隔離が
可能なように、電気的に相互に接続されている電気的相
互接続媒体が開示されている。これによれば、平行電力
および接地平面の特質である低インダクタンス電力配
分、および光学的リソグラフィ製造技術の特質である信
号相互接続配線の高配線密度の利点を失うことなしに、
相互配線数を低減した相互配線媒体となるというもので
ある。
【0010】さらにまた、特開平9−18156 号公報に
は、第1の信号配線部と第1の電源配線部と複数の第1
のグランド配線部とを有する第1層と、第2の信号配線
部と第2の電源配線部と第1層における複数の第1のグ
ランド配線部のそれぞれに接続される複数の第2のグラ
ンド配線部とを有し第1層に積層する第2層とから構成
され、第1層における第1の信号配線部と第2層におけ
る第2の信号配線部とがねじれの位置にある、すなわち
直交する位置にある多層プリント配線板が開示されてい
る。これによれば、配線層総数の削減が可能になり、さ
らに、グランド配線部の配線幅を狭くしても合成コンダ
クタンス値および合成抵抗値を低くコントロールできる
ことからIC等の素子の高密度の配置が可能になり、伝
送信号に対する雑音を低く抑えることができるというも
のである。また、グランド配線部および電源配線部のシ
ールド効果により、信号配線部の特性インピーダンスに
よるノイズを抑えることができ、第1の信号配線部と第
2の信号配線部とがねじれの位置にあることから、2本
の信号配線部間の電磁結合および静電結合によって発生
するクロストークノイズの影響をコントロールすること
が可能となるというものである。
【0011】以上のような平行配線群を有する多層配線
基板においては、この多層配線基板に搭載される半導体
素子等の電子部品とこの多層配線基板が実装される実装
ボードとを電気的に接続するために、多層配線基板内で
各平行配線群のうちから適当な配線を選択し、異なる配
線層間における配線同士の接続はビア導体等の貫通導体
を介して行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】多層配線基板において
は、その内部配線において、信号配線の終端部における
信号の反射によって高周波信号に生じるノイズの影響を
防ぐために、信号配線の端部を終端抵抗を介して接地配
線に接続する終端処理か行なわれる。
【0013】しかしながら、以上のような従来のストリ
ップ線路構造の多層配線基板においては、図3(a)〜
(c)にそれぞれ絶縁層10a・10b・10c毎の平面図
で、また図4にそれらを積層した状態の断面図で示すよ
うに、ストリップ線路による信号配線2と接地層3a・
3cとは異なる絶縁層間に配設されているため、信号配
線2と同一平面にパターン化した抵抗層等を形成して終
端抵抗体4を設けてその一端を信号配線2の端部に接続
した場合に、その終端抵抗体4の他端を接地層3aに電
気的に接続するためには、絶縁層1bを貫通するビア導
体やスルーホール導体等の貫通導体5ならびにこの貫通
導体5と終端抵抗体4とを接続するための接地ランド6
等を形成する必要があった。そのため、終端抵抗体4を
接続するための貫通導体5や接地ランド6等の余分な配
線パターンが必要となり、配線構造が複雑なものとなっ
てしまうという問題点があった。なお、図4において1
dは、絶縁層1c上に積層された、多層配線基板の表面
層となる絶縁層である。
【0014】また、終端抵抗体のみならず、貫通導体や
接地ランド等の抵抗も含めて所定の抵抗値に合わせ込む
必要があることから、終端抵抗体4の抵抗値の精度が悪
く、所望通りの抵抗値を得ることが困難であるという問
題点もあった。
【0015】このような問題点は、前述のような直交さ
せた平行配線群を有する多層配線基板についても、信号
配線の端部を他の絶縁層に配線された接地配線に終端抵
抗体を介して接続して終端させる場合には同様の問題点
があった。
【0016】本発明は上記問題点に鑑み案出されたもの
であり、その目的は、余分な貫通導体の形成を必要とせ
ず、形成が容易で高精度の終端抵抗体で信号配線を終端
させることができる、高速で作動する半導体素子等の電
子部品を搭載する電子回路基板やパッケージ等に好適な
多層配線基板を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、信号配線および接地配線を含む第1の平行配線群を
有する第1の絶縁層上に、信号配線および接地配線を含
み前記第1の平行配線群と直交する第2の平行配線群を
有する第2の絶縁層を積層し、前記第1および第2の平
行配線群を貫通導体群で電気的に接続して成る積層配線
体を具備して成り、前記第1の平行配線群および/また
は前記第2の平行配線群の前記信号配線の一部は、その
終端が同じ絶縁層において隣接する前記接地配線に終端
抵抗体を介して接地されていることを特徴とするもので
ある。
【0018】また、本発明の多層配線基板は、上記構成
において、前記第1および第2の平行配線群は、それぞ
れ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する電源配線ま
たは接地配線とを有することを特徴とするものである。
【0019】本発明の多層回路基板によれば、信号配線
および接地配線を含む平行配線群を互いに直交配置して
貫通導体群で接続して成る積層配線体において、終端処
理を行なう信号配線である平行配線群の信号配線の一部
の終端を、同じ絶縁層において隣接する接地配線に対し
て同じ絶縁層に形成された終端抵抗体を介して電気的に
接続して接地されていることから、終端抵抗体は信号配
線や接地配線と同様に厚膜印刷法や各種の薄膜形成法等
により形成でき、信号配線の終端処理に際して従来のよ
うに余分な貫通導体を形成する必要がないため、配線構
造が複雑なものとなることはなく容易に終端処理構造を
形成することができる。
【0020】また、従来のように貫通導体や接地ランド
が必要ではなく、終端抵抗体のみの抵抗値を合わせ込む
だけでよいことから、終端抵抗体の抵抗値の精度が高
く、高精度の終端処理を行なって良好な高周波特性を有
する多層配線基板を得ることができる。
【0021】これにより、本発明の多層配線基板によれ
ば、余分な貫通導体の形成を必要とせず、形成が容易で
高精度の終端抵抗体で信号配線を精度よく終端させるこ
とができ、高速で作動する半導体素子等の電子部品を搭
載する電子回路基板やパッケージ等に好適な多層配線基
板となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層配線基板につ
いて添付図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の多層配線基板に係る積層配
線体の実施の形態の一例を示す分解平面図であり、同図
(a)は第2の絶縁層の、(b)は第1の絶縁層の平面
図をそれぞれ示している。また、図2はこれらを積層し
て成る積層配線体を含む本発明の多層配線基板の実施の
形態の一例を示す断面図である。
【0024】これらの図において、I1〜I3はそれぞ
れ第1〜第3の絶縁層であり、L1およびL2はそれぞ
れ第1および第2の絶縁層I1・I2の上面に略平行に
配設された第1および第2の平行配線群、S1およびS
2はそれぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中
の信号配線、G1およびG2はそれぞれ第1および第2
の平行配線群L1・L2中の接地配線、P1およびP2
はそれぞれ第1および第2の平行配線群L1・L2中の
電源配線、T1は第1の平行配線群L1と第2の平行配
線群L2とを所定の箇所で電気的に接続する貫通導体群
である。また、Rは、ここでは第2の絶縁層I2上に、
第2の平行配線群L2の信号配線S2とそれに隣接する
接地配線G2との間に形成された終端抵抗体である。こ
れらにより本発明の多層配線基板に係る積層配線体が構
成されている。
【0025】なお、同じ平面に配設された複数の信号配
線S1・S2はそれぞれ異なる信号を伝送するものとし
てもよく、同じ平面に配設された複数の電源配線P1・
P2はそれぞれ異なる電源を供給するものとしてもよい
ことは言うまでもない。
【0026】このような本発明の多層配線基板の表面に
は、例えばMPU(Micro Processing Unit )・ASI
C(Application Specific Integrated Circuit )・D
SP(Digital Signal Processor)のような半導体素子
が、例えばいわゆるバンプ電極により、あるいは接着剤
・ろう材等により搭載部に取着されるとともにボンディ
ングワイヤ等を介して、搭載実装される。
【0027】貫通導体群Tは、ここでは絶縁層I2を貫
通して上下の配線同士を、あるいは配線と半導体素子ま
たは多層配線基板の表面に形成される外部接続端子等と
を電気的に接続するものであり、通常はスルーホール導
体やビア導体等が用いられ、接続に必要な箇所に形成さ
れる。
【0028】本発明の多層配線基板の積層配線体におい
ては、信号配線S1および接地配線G1を含む第1の平
行配線群L1は第1の方向に略平行に配線され、この上
に積層される同じく信号配線S2および接地配線G2を
含む第2の平行配線群L2は第1の方向と直交する第2
の方向に略平行に配設されており、これらの各配線が第
2の絶縁層I2を貫通する貫通導体群Tで電気的に接続
されて、積層配線体を構成している。
【0029】このような積層配線体によれば、第1の平
行配線群L1と第2の平行配線群L2とが直交するよう
に積層されていることから、それら平行配線群L1・L
2の配線間におけるクロストークノイズを減少させて最
小とすることができる。
【0030】また、この積層配線体の第2の平行配線群
L2の信号配線S2の一部の終端には、その信号配線S
2と隣接する接地配線G2との間に、信号配線S2の終
端と接地配線G2との間に電気的に接続されて信号配線
S2の終端処理を行なうための終端抵抗体Rが形成さ
れ、これにより一部の信号配線S2の終端処理が行なわ
れている。
【0031】このような終端抵抗体Rは、第1の平行配
線群L1に対して形成してその信号配線S1の終端処理
に用いてもよく、平行配線群L1・L2と同様にして厚
膜印刷法や蒸着・スパッタリング等の薄膜形成法により
形成すればよい。
【0032】また、終端抵抗体Rの抵抗値は、搭載され
る半導体素子のデバイス特性や多層配線基板の仕様等に
応じて適宜設定すればよいが、通常は配線の特性インピ
ーダンスと同じ50Ωに設定すればよい。
【0033】なお、終端抵抗値Rの抵抗値のばらつき
は、特性インピーダンスのミスマッチにより生じる反射
ノイズを半導体素子等のデバイスが誤動作しないレベル
に抑えるためには、±5%以内となるようにすることが
好ましい。
【0034】このような終端抵抗体Rを形成するための
抵抗材料としては、抵抗温度係数が低く、また許容電流
値が大きいものとして、例えばタングステン・レニウム
・モリブデンやニクロム・窒化タンタルあるいはそれら
の合金を用いることができる。中でも、タングステン−
レニウム合金を用いると、抵抗温度係数が約100 ppm
/℃と低く、絶縁層にセラミックスを用いる場合に絶縁
層との同時焼成が可能である点で好適なものとなる。
【0035】また、終端抵抗体Rの幅や長さ、厚み等
は、選択した材料の抵抗率等により適宜設定すればよ
い。一例として、タングステン−レニウム合金を用いる
場合であれば、幅を150 μm程度、厚みは信号配線と同
程度の厚みとし、長さは所望の抵抗値、例えば50Ωとな
るように設定すればよい。
【0036】また、図1および図2に示す例では、積層
配線体を構成する第1および第2の平行配線群L1・L
2は信号配線S1・S2に電源配線P1・P2または接
地配線G1・G2をそれぞれ隣接するように配設してい
る。これにより、同じ絶縁層I1・I2上の信号配線S
1・S2間を電磁的に遮断して、同じ平面上の左右の信
号配線S1・S2間のクロストークノイズを良好に低減
することができる。
【0037】さらに、信号配線S1・S2に必ず電源配
線P1・P2または接地配線G1・G2を隣接させるこ
とで、同じ平面上の電源配線P1・P2と信号配線S1
・S2および接地配線G1・G2と信号配線S1・S2
との相互作用が最大となり、電源配線P1・P2および
接地配線G1・G2のインダクタンスを減少させること
ができる。このインダクタンスの減少により、電源ノイ
ズおよび接地ノイズを効果的に低減することができる。
【0038】なお、このことは、第3の平行配線群以降
の配線層として同様に直交する平行配線群を用いた場合
には、これらについても適用することができる。
【0039】また、本発明の多層配線基板においては、
積層配線体の上下には種々の配線構造の多層配線部を積
層して多層配線基板を構成することができる。例えば、
積層配線体と同様に平行配線群を直交させて積層した構
成の配線構造、あるいはストリップ線路構造の配線構
造、その他、マイクロストリップ線路構造・コプレーナ
線路構造等を多層配線基板に要求される仕様等に応じて
適宜選択して用いることができる。
【0040】また、例えば、ポリイミド絶縁層と銅蒸着
による導体層といったものを積層して、電子回路を構成
してもよい。また、チップ抵抗・薄膜抵抗・コイルイン
ダクタ・クロスコンデンサ・チップコンデンサ・電解コ
ンデンサといったものを取着して半導体素子収納用パッ
ケージを構成してもよい。
【0041】また、第1および第2の絶縁層I1・I2
を始めとする各絶縁層の形状は、図示したような略正方
形状のものに限られるものではなく、長方形状や菱形状
・多角形状等の形状であってもよい。
【0042】なお、第1および第2の平行配線群L1・
L2は、第1および第2の絶縁層I1・I2の表面に形
成するものに限られず、それぞれの絶縁層I1・I2の
内部に形成したものであってもよい。
【0043】また、図2に示す例に対して、第2の平行
配線群L2を第2の絶縁層I2の内部に形成した場合に
は、第2の平行配線群L2は表面に露出しないため、第
3の絶縁層I3は必ずしも必要ではない。
【0044】本発明の多層配線基板において、第1およ
び第2の絶縁層I1・I2を始めとする各絶縁層は、例
えばセラミックグリーンシート積層法によって、酸化ア
ルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・炭化
珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライト質焼結体・
ガラスセラミックス等の無機絶縁材料を使用して、ある
いはポリイミド・エポキシ樹脂・フッ素樹脂・ポリノル
ボルネン・ベンゾシクロブテン等の有機絶縁材料を使用
して、あるいはセラミックス粉末等の無機絶縁物粉末を
エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂で結合して成る複合絶
縁材料などの電気絶縁材料を使用して形成される。
【0045】これら絶縁層は、例えば酸化アルミニウム
質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸
化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダ・溶剤等を添加混合して泥漿状
となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法
を採用してシート状となすことによってセラミックグリ
ーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに各平行配
線群および各貫通導体群ならびに導体層となる金属ペー
ストを所定のパターンに印刷塗布して上下に積層し、最
後にこの積層体を還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
【0046】これら絶縁層の厚みとしては、使用する材
料の特性に応じて、要求される仕様に対応する機械的強
度や電気的特性・貫通導体群の形成の容易さ等の条件を
満たすように適宜設定される。
【0047】また、第1および第2の平行配線群L1・
L2やその他の配線層ならびに貫通導体群T等は、例え
ばタングステンやモリブデン・モリブデン−マンガン・
銅・銀・銀−パラジウム等の金属粉末メタライズ、ある
いは銅・銀・ニッケル・クロム・チタン・金・ニオブや
それらの合金等の金属材料の薄膜などから成る。
【0048】例えば、タングステンの金属粉末メタライ
ズから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有
機バインダ・溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを
絶縁層となるセラミックグリーンシートに所定のパター
ンに印刷塗布し、これをセラミックグリーンシートの積
層体とともに焼成することによって、各絶縁層の上面に
配設される。
【0049】また,金属材料の薄膜から成る場合であれ
ば、例えばスパッタリング法・真空蒸着法またはメッキ
法により金属層を形成した後、フォトリソグラフィ法に
より所定の配線パターンに形成される。第1および第2
の平行配線群L1・L2の各配線の幅および配線間の間
隔は、使用する材料の特性に応じて、要求される仕様に
対応する電気的特性や絶縁層I1・I2への配設の容易
さ等の条件を満たすように適宜設定される。
【0050】なお、各平行配線群L1・L2の厚みは1
〜10μm程度とすることが好ましい。この厚みが1μm
未満となると配線の抵抗が大きくなるため、配線群によ
る半導体素子への良好な電源供給や安定したグランドの
確保・良好な信号の伝搬が困難となる傾向が見られる。
他方、10μmを超えるとその上に積層される絶縁層によ
る被覆が不十分となって絶縁不良となる場合がある。
【0051】貫通導体群Tの各貫通導体は、横断面形状
が円形のものの他にも楕円形や正方形・長方形等の矩
形、その他の異形状のものを用いてもよい。その位置や
大きさは、使用する材料の特性に応じて、要求される仕
様に対応する電気的特性や絶縁層への形成・配設の容易
さ等の条件を満たすように適宜設定される。
【0052】例えば、絶縁層に酸化アルミニウム質焼結
体を用い、平行配線群にタングステンの金属メタライズ
を用いた場合であれば、絶縁層の厚みを200 μmとし、
配線の線幅を100 μm、配線間の間隔を150 μm、貫通
導体の大きさを100 μmとすることによって、信号配線
のインピーダンスを50Ωとし、上下の平行配線群間を高
周波信号の反射を抑えつつ電気的に接続することができ
る。そして、終端抵抗体Rとして例えばタングステン−
レニウム合金を用い、厚み15μm・幅150 μmで長さを
1.9 mmとすることによって、終端抵抗体Rのインピー
ダンスも50Ωとすることができ、信号配線S1・S2の
終端とそれらに隣接する接地配線G1・G2との間を安
定して接続し接地することができ、良好な終端処理構造
を形成することができる。
【0053】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、上述の例では終端抵抗体を信号配線の端部に接続し
たものを示したが、終端抵抗体は、半導体素子間の出力
−入力間で行なわれるように、信号配線の途中に接続す
るものであってもよい。また、絶縁層に有機絶縁材料と
して例えばポリイミドを用いる場合であれば、終端抵抗
体の材料にはニクロムや珪酸タンタル等を用いればよ
い。
【0054】
【発明の効果】本発明の多層回路基板によれば、信号配
線および接地配線を含む平行配線群を互いに直交配置し
て貫通導体群で接続して成る積層配線体において、平行
配線群の信号配線のうち終端処理を行なうものの終端
を、同じ絶縁層に配設されこの信号配線に隣接する接地
配線に対して、同じ絶縁層に形成された終端抵抗体を介
して電気的に接続して接地されていることから、終端抵
抗体は信号配線や接地配線と同様に容易に精度よく形成
することができ、従来のように他の配線層との間を接続
するための余分な貫通導体を形成する必要がないため、
配線構造が複雑なものとなることはなく、容易に高精度
の終端処理構造を形成することができる。
【0055】また、終端抵抗体の抵抗値を高精度に制御
することができるので、高精度の終端処理により良好な
高周波特性を有する多層配線基板を得ることができる。
【0056】以上により、本発明によれば、余分な貫通
導体の形成を必要とせず、形成が容易で高精度の終端抵
抗体で信号配線を精度よく終端させることができ、高速
で作動する半導体素子等の電子部品を搭載する電子回路
基板やパッケージ等に好適な多層配線基板を提供するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、それぞれ本発明の多層
配線基板に係る積層配線体の実施の形態の一例を示す第
1の絶縁層および第2の絶縁層の平面図である。
【図2】図1に示す積層配線体を含む本発明の多層配線
基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ従来の多層配線基
板の例を示す絶縁層毎の平面図である。
【図4】図3に示す絶縁層を積層した状態の多層配線基
板の例を示す断面図である。
【符号の説明】
I1、I2・・・・絶縁層 L1、L2・・・・平行配線群 P1、P2・・・・電源配線 G1、G2・・・・接地配線 S1、S2・・・・信号配線 T・・・・・・・・貫通導体群 R・・・・・・・・終端抵抗体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋 義博 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 Fターム(参考) 5E338 AA03 BB75 CC01 CC04 CC06 EE13 5E346 AA12 AA14 AA15 AA43 BB02 BB03 BB04 BB06 BB12 BB20 CC01 DD09 EE24 FF45 HH01 HH06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号配線および接地配線を含む第1の平
    行配線群を有する第1の絶縁層上に、信号配線および接
    地配線を含み前記第1の平行配線群と直交する第2の平
    行配線群を有する第2の絶縁層を積層し、前記第1およ
    び第2の平行配線群を貫通導体群で電気的に接続して成
    る積層配線体を具備して成り、前記第1の平行配線群お
    よび/または前記第2の平行配線群の前記信号配線の一
    部は、その終端が同じ絶縁層において隣接する前記接地
    配線に終端抵抗体を介して接地されていることを特徴と
    する多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の平行配線群は、そ
    れぞれ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する電源配
    線または接地配線とを有することを特徴とする請求項1
    記載の多層配線基板。
JP11165323A 1999-06-11 1999-06-11 多層配線基板 Pending JP2000353873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11165323A JP2000353873A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層配線基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11165323A JP2000353873A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層配線基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000353873A true JP2000353873A (ja) 2000-12-19

Family

ID=15810156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11165323A Pending JP2000353873A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 多層配線基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000353873A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05343601A (ja) * 1992-02-03 1993-12-24 Ncr Internatl Inc 集積回路の接続システム
JPH07202357A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Kel Corp 2層構造フレキシブルプリント基板
JPH08250824A (ja) * 1995-03-02 1996-09-27 Hewlett Packard Co <Hp> 共線終端伝送線構造およびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05343601A (ja) * 1992-02-03 1993-12-24 Ncr Internatl Inc 集積回路の接続システム
JPH07202357A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Kel Corp 2層構造フレキシブルプリント基板
JPH08250824A (ja) * 1995-03-02 1996-09-27 Hewlett Packard Co <Hp> 共線終端伝送線構造およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3732927B2 (ja) 多層配線基板
JP3878795B2 (ja) 多層配線基板
JP3935638B2 (ja) 多層配線基板
JP4373752B2 (ja) 配線基板
JP3692254B2 (ja) 多層配線基板
JP2004289094A (ja) 配線基板
JP4349827B2 (ja) 配線基板
JP2000353873A (ja) 多層配線基板
JP2001007518A (ja) 多層配線基板
JP3798919B2 (ja) 多層配線基板
JP3792483B2 (ja) 多層配線基板
JP3940537B2 (ja) 多層配線基板
JP3670515B2 (ja) 多層配線基板
JP2000244133A (ja) 多層配線基板
JP3618061B2 (ja) 多層配線基板
JP3752409B2 (ja) 多層配線基板
JP2001007525A (ja) 多層配線基板
JP2001217345A (ja) 多層配線基板
JP2001274553A (ja) 多層配線基板
JP3784244B2 (ja) 多層配線基板
JP2002057461A (ja) 多層配線基板
JP2001127385A (ja) 多層配線基板
JP2001274284A (ja) 多層配線基板
JP2009088153A (ja) 多層配線基板および電子装置
JP2001274279A (ja) 多層配線基板

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060328