JP2000353471A - カラーディスプレイ用蛍光面及びカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法 - Google Patents

カラーディスプレイ用蛍光面及びカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法

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JP2000353471A
JP2000353471A JP19795899A JP19795899A JP2000353471A JP 2000353471 A JP2000353471 A JP 2000353471A JP 19795899 A JP19795899 A JP 19795899A JP 19795899 A JP19795899 A JP 19795899A JP 2000353471 A JP2000353471 A JP 2000353471A
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phosphor
color display
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screen
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Akio Umemoto
明夫 梅本
Norio Miura
典夫 三浦
Noboru Kodera
昇 小寺
Tsuneo Kimura
恒夫 木村
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略、かつ、効率よく高精細なカラーディス
プレイ用蛍光面を製造する方法及び高精細なカラーディ
スプレイ用蛍光面を提供すること。 【解決手段】 基板上に蛍光体層及びブラックマトリッ
クス層が形成されたディスプレイ用蛍光面の製造方法で
あって、少なくとも上記ブラックマトリックス層は、感
光膜の厚みが15μmよりも大である版を用いてスクリ
ーン印刷法によりブラックマトリックス層用ペースト組
成物を上記基板上に塗布して形成することを特徴とする
カラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平面型ブラウン管
(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、
電場発光(EL)型ディスプレイ、フィールドエミッシ
ョンディスプレイ(FED)等のフラットパネル型のカ
ラーディスプレイ用蛍光面の製造方法及びカラーディス
プレイ用蛍光面に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、カラーディスプレイ用蛍
光面は、ガラスなどの基板上に赤、青、緑色にそれぞれ
発光する蛍光体からなる3種類の蛍光体層と、画像のコ
ントラストを高める目的で該蛍光体層の周囲に設けられ
る光吸収性物質からなるストライプ状のブラックストラ
イプもしくはドット状ないし矩形状のブラックマトリク
ス(以下、ブラックストライプ及びブラックマトリック
スを総称して「ブラックマトリックス層」ということに
する)とからなるが、この蛍光面を形成するには従来、
黒色顔料及び3色蛍光体をそれぞれ感光性樹脂と共に分
散させてなるスラリーを基板上に塗布し、特定パターン
に露光後、現像する工程を4回行って、ブラックマトリ
ックス層、青色蛍光体層、赤色蛍光体層及び緑色蛍光体
層を順次形成する、いわゆるフォトリソ法で製造する方
法が採られている。しかしながら、フォトリソ法により
蛍光面を形成する方法では、蛍光膜のパターン形成工程
において各色ごとに一旦基板の全面に蛍光体スラリーを
塗布した後、露光、水現像という工程を経るために、ロ
スが非常に多くて、生産効率が悪く、また、そのための
設備コストも大であるという難点があった。
【0003】一方、このような難点を解決するため、黒
色顔料や蛍光体を含有するペーストを所定のパターンで
スクリーン印刷して蛍光面を形成するスクリーン印刷法
を用いて製造することも検討されているが、この場合、
特にブラックマトリクス層をスクリーン印刷法により形
成すると、隣り合うブラックマトリックス層の中心線間
距離(ピッチ幅)が150μm以下であるような高精細
なパターンのブラックマトリックス層を形成しようとす
ると、画像を表示していない時にも蛍光面上に、版に起
因すると思われる規則的な不均一によるモアレ縞像が現
れるという弊害があり、特にピッチ幅が150μmより
狭いブラックマトリックス層を有し、しかもこのような
モアレ縞像が現れない蛍光面をスクリーン印刷法で形成
することは困難とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、高精細でしかも画面上にモア
レ縞像の現れないフラット型のカラーディスプレイ用蛍
光面を低コストで効率良く生産することができるカラー
ディスプレイ用蛍光面の製造方法及びカラーディスプレ
イ用蛍光面を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は高精細なカ
ラーディスプレイ用蛍光面を低コストで効率よく製造す
る方法について鋭意検討した結果、蛍光面製造の際、少
なくともブラックマトリックス層の形成にはスクリーン
印刷法を採用し、その際に用いる版の感光膜(乳剤層)
の厚みが所定の厚み以上であるものを用いると上記目的
を達成し得ることを見出し本発明に至った。即ち本発明
は、
【0006】(1) 基板上に蛍光体層及びブラックマ
トリックス層が形成されたディスプレイ用蛍光面の製造
方法であって、少なくとも上記ブラックマトリックス層
は、感光膜の厚みが15μmよりも大である版を用いて
スクリーン印刷法によりブラックマトリックス層用ペー
スト組成物を上記基板上に塗布して形成することを特徴
とするカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。 (2) 上記感光膜の厚みが20μmよりも大であるこ
とを特徴とする上記(1)に記載のカラーディスプレイ
用蛍光面の製造方法。 (3) 上記基板上に形成された上記ブラックマトリッ
クス層の中、互いに隣り合うブラックマトリックス層の
中心線間の距離(ピッチ幅)が150μm以下であるこ
とを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のカラーデ
ィスプレイ用蛍光面の製造方法。
【0007】(4) 上記基板上に形成された上記ブラ
ックマトリックス層の中、隣り合うブラックマトリック
ス層の各中心線間の距離(ピッチ幅)が100μm以下
であることを特徴とする上記(3)に記載のカラーディ
スプレイ用蛍光面の製造方法。 (5) 上記ブラックマトリクス層用ペースト組成物の
剪断速度1(1/S)における粘度が50,000〜
5,000,000mPa・sであることを特徴とする
上記(1)〜(4)のいずれかに記載のカラーディスプ
レイ用蛍光面の製造方法。 (6) 剪断速度1000(1/S)における粘度が剪
断速度1(1/S)における粘度の1/10以下である
ことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載
のカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。
【0008】(7) 上記版の上記感光膜の表面におけ
る中心線平均粗さが1.0μmより小であることを特徴
とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のカラーデ
ィスプレイ用蛍光面の製造方法。 (8) 上記基板上に形成された上記ブラックマトリッ
クス層の間の未印刷部分に蛍光体ペーストを塗布してス
クリーン印刷法により上記蛍光体層を形成するカラーデ
ィスプレイ用蛍光面の製造方法であって、上記未印刷部
分に上記蛍光体ペーストを塗布する際、上記未印刷部分
並びに該未印刷部分に隣接する側の上記ブラックマトリ
ックス層の縁部上に重ねて上記蛍光体ペーストを塗布し
て上記蛍光体層を形成することを特徴とする上記(1)
〜(7)のいずれかに記載のカラーディスプレイ用蛍光
面の製造方法。 (9) 基板上に任意のパターンの蛍光体層と該蛍光体
層に隣接してその周囲に形成されたブラックマトリック
ス層とからなるディスプレイ用蛍光面であって、該蛍光
面が上記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法に
より製造されていることを特徴とするカラーディスプレ
イ用蛍光面。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカラーディスプレイ用蛍光面を製造するには、
先ず、カーボンブラック粉末等の光吸収物質に結合剤樹
脂を加え、これに有機溶剤を添加して充分に混練するこ
とによってブラックマトリックス用ペースト組成物を調
製する。次いで、メッシュスクリーン上に感光液を塗布
して感光膜(乳剤層)を形成したスクリーン印刷用の版
を所定のパターンに製版してブラックマトリックス層形
成用の版を製作し、これを用いて、洗浄された透明なガ
ラス板等の基板上に、先に調製されたブラックマトリッ
クス用ペースト組成物を所定のパターンに印刷、塗布
し、乾燥することによって最初に基板上にブラックマト
リックス層を形成する。このブラックマトリックス層
は、次いで基板上に形成する青、緑及び赤色の3色蛍光
体層をストライプ状に交互に配列する場合はストライプ
状の各蛍光体層が設けられる位置の間に同じくストライ
プ状に形成され、また、青、緑及び赤色の3色の蛍光体
層をそれぞれ矩形状にして交互に隣接させて特定のパタ
ーンで配列する場合は矩形状の各蛍光体層の輪郭部を塗
りつぶすようにしてハニカム状に特定のパターンで形成
する。
【0010】ブラックマトリックス形成用の版における
ブラックマトリックス層のピッチ幅(互いに隣り合うブ
ラックマトリックス層の中心線間距離)は製版時に任意
に設計されるが、高精細な画像表示のためのディスプレ
イではこのピッチ幅は小さい程好ましく、少なくとも1
50μm以下、好ましくは100μmとされる。また、
本発明の蛍光面の製造においては、スクリーン印刷に用
いるブラックマトリックス層形成用の版として、感光層
(乳剤層)の厚みの選択が特に重要であり、ピッチ幅が
少なくとも150μm以下であるブラックマトリックス
層を形成するには感光膜(乳剤層)の厚みが15μmよ
りも大である版を用いることが必要であり、これが20
μmよりも大である版を用いるとよりピッチ幅の小さ
い、高精細なブラックマトリックス層を形成した場合に
も蛍光面上にモアレ縞模様が発生しないのでより好まし
い。更に得られる蛍光面が用いる版のパターンをより忠
実に再現したブラックマトリックス層となり得る点で、
この版の感光膜(乳剤層)の表面は出来るだけ平滑であ
る方が好ましく、その中心線平均粗さが1.0μmより
小であることが望ましい。そのためにはポリエスターベ
ース上に形成された感光膜を転写してスクリーン上に感
光膜を形成する直間法を用いることが望ましい。版に使
用されるメッシュはその織密度が1インチあたり300
より大きい方がメッシュの線径を細くできるのでファイ
ンパターン形成には有利であり、本発明の蛍光面の製造
方法に用いる版は織密度が1インチあたり400メッシ
ュ以上のものを用いるのがより好ましい。
【0011】本発明の蛍光面形成のために用いられるブ
ラックマトリックス層用ペースト組成物を調製するため
に用いられる結合剤樹脂としてはポリビニルブチラール
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチルセル
ロース樹脂など、印刷法により蛍光膜を形成するために
用いられる蛍光体ペースト組成物の調製のために従来か
ら使用されている樹脂類が使用され得る。これらの結合
剤樹脂にカーボンブラックなどの黒色顔料(光吸収物
質)を添加し、これを有機溶剤と共に混練してブラック
マトリックス層用ペースト組成物を得る。
【0012】結合剤樹脂と共に用いる有機溶剤として
は、結合剤樹脂が均一かつ安定に溶解するものであれば
いずれも使用は可能であるが、具体的には、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素化合物、テトラヒドロフラ
ン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル化合物、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート、フタル酸ジオクチル等のエステル化
合物、イソプロピルアルコール、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、テルピネオール、2−フェノキシ
エタノール等のアルコール化合物等を挙げることが出来
る。特に、スクリーン印刷の場合は沸点が170℃以上
であることが安定な印刷特性を維持するために好まし
い。
【0013】この時用いられるブラックマトリックス層
用ペースト組成物はその粘度によって製造されたブラッ
クマトリックス層の性状が変わり、その粘度は、剪断速
度1(1/S)においてほぼ50,000〜5,00
0,000mPa・sであることが好ましい。この粘度
が50,000mPa・s以下であると、塗布されたマ
トリックス層用ペースト組成物が乾燥時に塗布面上にお
いてその周囲に広がり易くなったり(ダレ現象の発
生)、基板の洗浄不足からくる部分的な濡れ性の違いに
起因する印刷むらの発生が生じ易く、また、反対にこの
粘度が5,000,000mPa・s以上であると版面
でのマトリックス層用ペースト組成物の通過性が悪くな
り、特に高精細パターンの版で印刷する場合において印
刷不良となるので共に好ましくない。更に、これに加え
て剪断速度1,000(1/S)における粘度の、剪断
速度1(1/S)における粘度に対する比によって印刷
時の操作性が変わり、この比が1/10以下、より好ま
しくはこの比が1/40以下となるように調整しておく
と印刷時にスキージーで摺動した際、版上に装填されて
いるブラックマトリックス層用ペースト組成物の粘度が
低くなるため厚い感光膜においてもブラックマトリック
ス層用ペースト組成物の版通過性が良く、しかも印刷さ
れた直後の基板上のブラックマトリックス層用ペースト
組成物の塗布面上での動きが抑制されるために直線性の
良好なブラックマトリックスが得られ易くなるのでより
好ましい。
【0014】なお、ブラックマトリックス層用ペースト
組成物の剪断速度1,000(1/S)における粘度と
剪断速度1(1/S)における粘度の比を小さくするた
めには、結合剤樹脂としてエチルセルロース樹脂を用い
るのが好ましく、その他、カーボンブラック等の黒色顔
料を微粒子化してその平均粒子径を1μm以下とすると
か、微粒子シリカ、脂肪族アミド、水添ヒマシ油、ポリ
アミノ酸、ポリオレフィン及びソルビトールと芳香族ア
ルデヒドの縮合物等のレオロジー改質剤を添加する等の
手段を講じることによってもブラックマトリックス層用
ペースト組成物の剪断速度1,000(1/S)におけ
る粘度と剪断速度1(1/S)における粘度の比を小さ
くすることが出来る。
【0015】ブラックマトリックス層用ペースト組成物
は基板上に特定のパターンに印刷された後はそのまま放
置しておいて自然乾燥させるよりも、むしろ基板上に印
刷後直ちに熱風を吹き付ける等して短時間で乾燥させた
方が乾燥時における印刷されたブラックマトリックス層
用ペースト組成物の周囲への広がり(ダレ現象)やガラ
ス基板の部分的濡れ性の差による印刷の部分的な不均一
性を防止する上で望ましい。
【0016】このように感光膜の厚みが15μmよりも
大である版を用い、ブラックマトリックス層用ペースト
組成物の粘度を上記のような条件に調整して印刷するこ
とによってピッチ幅が150μm以下の高精細なブラッ
クマトリックス層を印刷法により精度良く形成すること
が出来る。
【0017】このようにして基板上に所定のパターンの
ブラックマトリックス層を形成した後、該基板上のブラ
ックマトリックス層が形成されていない部分の所定の場
所に青、赤、緑色の各蛍光体層を設ける。これら各蛍光
体層は従来の蛍光面の製造方法と同様に蛍光体を感光性
樹脂であるポリビニルアルコール(PVA)と光重合触
媒である重クロム酸アンモニウムと共に混合して感光性
樹脂膜スラリー(フォトレジストスラリー)を調製し、
これを先に形成したブラックマトリックス層の上に全面
塗布した後、所定のパターンのマスクを通して露光し、
現像する工程を3回繰り返してホトリソ法によって3色
蛍光体層を形成しても良いが、工程並びに設備の簡略化
のためには、黒色顔料(光吸収物質)に代えてそれぞれ
青、赤、緑色発光蛍光体を用いる以外は上述のブラック
マトリックス層用ペースト組成物と同様にして蛍光体ペ
ーストを調製しておき、各色蛍光体層用の版を用いてブ
ラックマトリックス層を形成する場合と同様にしてスク
リーン印刷法による塗布を3回繰り返しすことによっ
て、先に形成されたブラックマトリックス層の間の未印
刷部分に所定のパターンの蛍光体層を形成することが望
ましい。この場合、先に形成されているブラックマトリ
ックス層の間の未印刷部分の蛍光体層が形成されるべき
位置に蛍光体ペーストを印刷塗布する際、蛍光体層形成
用の版における蛍光体層の幅(蛍光体層パターン幅)を
ブラックマトリックス層用版における互いに隣りあった
ブラックマトリックス層間距離(蛍光体層が形成される
べき部分の幅)よりも大としておき、蛍光体ペーストを
塗布する際、既に基板上に形成されているブラックマト
リックス層の間の未印刷部分並びに該未印刷部分に隣接
する側の上記ブラックマトリックス層の縁部上に重畳さ
せて上記蛍光体ペーストを塗布することによって、塗布
された蛍光体層の塗布面の端縁部と該蛍光体層と隣り合
ったブラックマトリックス層の外周部近傍とが重なるよ
うすることによって、透明基板を塗布面とは反対の面か
ら観察した場合、ブラックマトリックス層と蛍光体層と
の境界線上での蛍光体層の部分的な欠落(未印刷部分)
がなくなり、蛍光体層発光の均一性が保たれてより鮮明
な画像を再現する蛍光面が得られるので好ましい。その
ためには、印刷塗布された蛍光体層とブラックマトリッ
クス層との重なりの幅は少なくとも10μm以上大とな
るように蛍光体ペーストを所定のパターンで印刷塗布す
るのが好ましい。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。 〔実施例1〕黒鉛100重量部、エチルセルロース20
重量部及びターピネオール200重量部を3本ロールミ
ルで混練して充分に分散させて剪断速度1(1/S)に
おける粘度が200000mPa・sであるブラックマ
トリックス用ペースト組成物を得た。
【0019】次に、SUS−400メッシュのメッシュ
上に厚みが15μmの感光膜(乳剤層)が塗布された版
を用いてこれをストライプ幅が70μm、隣り合うスト
ライプの中心線間距離(ピッチ幅)が150μmのスト
ライプ状のブラックマトリックスが得らるようなパター
ンに製版し、この版を用いて先に調製されたブラックマ
トリックス用ペースト組成物をスクリーン印刷機により
厚さ3mmの平板状透明ガラス板上に印刷塗布し、印刷
後、直ちに120℃の熱風を吹き付けて30分間乾燥さ
せ、ストライプ状のブラックマトリックス層を透明ガラ
ス基板上に形成した。
【0020】次いでストライプ幅90μm、ピッチ45
0μmの青色蛍光体層形成用パターンに製版された版を
用い、別途調製された剪断速度1(1/S)における粘
度が50,000mPa・sに調整された青色蛍光体ペ
ーストを用いて先に形成された上記のブラックマトリッ
クス層の間の空白部の所定の位置にブラックマトリック
ス層を形成した時と同様にしてスクリーン印刷し、これ
を120℃で30分間乾燥してストライプ状の青色蛍光
体層を形成した。
【0021】次いで青色蛍光体層と同様にして緑色蛍光
体ペースト及び赤色蛍光体ペーストを上記ブラックマト
リックス層及び青色の蛍光体層が形成されている部分を
除く空白部にそれぞれストライプ状の緑色蛍光体層及び
赤色蛍光体層を順次形成し、カラーディスプレイ用蛍光
面を製造した。
【0022】〔比較例1〕厚みが15μmの感光膜(乳
剤層)が塗布された版に代えて厚みが5μmの感光膜
(乳剤層)が塗布された版を用いてストライプ幅が70
μm、隣り合うストライプの中心線間距離(ピッチ幅)
が150μmのストライプ状のブラックマトリックスが
得られるようなパターンに製版し、この版を用い、実施
例1と同様にして厚さ3mmの平板状透明ガラス板上に
ストライプ状のブラックマトリックス層、青色蛍光体
層、緑色蛍光体層及び赤色蛍光体層を順次形成してカラ
ーディスプレイ用蛍光面を製造した。
【0023】〔実施例2〕実施例1で用いたと同様の版
を用い、これをストライプ幅が50μm、隣り合うスト
ライプの中心線間距離(ピッチ幅)が100μmのスト
ライプ状のブラックマトリックスが得らるようなパター
ンに製版し、この版を用いて実施例1と同様にして厚さ
3mmの平板状透明ガラス板上に印刷塗布し、印刷後、
直ちに120℃Cの熱風を吹き付けて30分間乾燥さ
せ、ストライプ状のブラックマトリックス層を透明ガラ
ス基板上に形成した後、形成された透明ガラス基板上の
ブラックマトリックス層の間隙に実施例1と同様にして
青色蛍光体層、緑色蛍光体層及び赤色蛍光体層を順次形
成してカラーディスプレイ用蛍光面を製造した。
【0024】〔実施例3〕感光膜(乳剤層)の厚みが1
5μmである版に代えて感光膜(乳剤層)の厚みが20
μmである版を用いた以外は実施例2と同様にして厚さ
3mmの平板状透明ガラス板上にストライプ状のブラッ
クマトリックス層、青色蛍光体層、緑色蛍光体層及び赤
色蛍光体層を順次形成してカラーディスプレイ用蛍光面
を製造した。
【0025】上記実施例1〜3及び比較例で得られた各
カラーディスプレイ用蛍光面のモアレ縞ムラの発生状況
を、各蛍光面形成のために用いられた版の感光膜(乳剤
層)厚み、ストライプ状ブラックマトリックスの隣り合
うストライプの中心線間距離(ピッチ幅)並びにストラ
イプ幅と共に表1に示す。なお、蛍光面のモアレ縞模様
出現の有無は、得られた各蛍光面を目視観察し、蛍光面
上にモアレ縞の模様が全く認められなかったものを○、
若干モアレ縞の模様が認められたのを△、蛍光面全体に
モアレ縞模様が認められたものを×と評価した。
【表1】
【0026】表1からわかるように、感光膜(乳剤)の
厚みが15μmより大である蛍光膜印刷用版を使用して
印刷法により形成された蛍光面(各実施例)において
は、ピッチ幅が狭く、精細度の高い実施例2の蛍光面に
おいては若干、蛍光面上にモアレ縞の模様が観察された
ものの、これより感光膜(乳剤)の厚みの大なる版を用
いてこれと同程度の精細度の蛍光面を形成した場合(実
施例3)、モアレ縞模様は全く観察されなかった。
【0027】これに反し、感光膜(乳剤)の厚みが5μ
mである版を用いて実施例1の蛍光面と同等の精細度を
有する蛍光面を形成した場合(比較例)、得られた蛍光
面には面全体にモアレ縞模様が顕著に観察された。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、スクリーン印刷法によ
って、蛍光面上にモアレ縞模様の発生がなく、しかもピ
ッチ幅の狭い高精細なパターンの蛍光面を低コストで効
率良く製造することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 恒夫 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オプ トニクス株式会社小田原工場内 Fターム(参考) 5C028 JJ01 JJ03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に蛍光体層及びブラックマトリッ
    クス層が形成されたカラーディスプレイ用蛍光面の製造
    方法であって、少なくとも上記ブラックマトリックス層
    は、感光膜の厚みが15μmよりも大である版を用いて
    スクリーン印刷法によりブラックマトリックス層用ペー
    スト組成物を上記基板上に塗布して形成することを特徴
    とするカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記感光膜の厚みが20μmよりも大で
    あることを特徴とする請求項1に記載のカラーディスプ
    レイ用蛍光面の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記基板上に形成された上記ブラックマ
    トリックス層の中、互いに隣り合うブラックマトリック
    ス層の中心線間の距離(ピッチ幅)が150μm以下で
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカ
    ラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記基板上に形成された上記ブラックマ
    トリックス層の中、隣り合うブラックマトリックス層の
    各中心線間の距離(ピッチ幅)が100μm以下である
    ことを特徴とする請求項3に記載のカラーディスプレイ
    用蛍光面の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記ブラックマトリクス層用ペースト組
    成物の剪断速度1(1/S)における粘度が50,00
    0〜5,000,000mPa・sであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーディス
    プレイ用蛍光面の製造方法。
  6. 【請求項6】 剪断速度1000(1/S)における粘
    度が剪断速度1(1/S)における粘度の1/10以下
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のカラーディスプレイ用蛍光面の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記版の上記感光膜の表面における中心
    線平均粗さが1.0μmより小であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーディスプレ
    イ用蛍光面の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記基板上に形成された上記ブラックマ
    トリックス層の間の末印刷部分に蛍光体ペーストを塗布
    してスクリーン印刷法により上記蛍光体層を形成するカ
    ラーディスプレイ用蛍光面の製造方法であって、上記未
    印刷部分に上記蛍光体ペーストを塗布する際、上記未印
    刷部分並びに該未印刷部分に隣接する側の上記ブラック
    マトリックス層の縁部上に重ねて上記蛍光体ペーストを
    塗布して上記蛍光体層を形成することを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか1項に記載のカラーディスプレイ用
    蛍光面の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上に任意のパターンの蛍光体層と該
    蛍光体層に隣接してその周囲に形成されたブラックマト
    リックス層とからなるディスプレイ用蛍光面であって、
    該蛍光面が請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方
    法により製造されていることを特徴とするカラーディス
    プレイ用蛍光面。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017186201A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 住友大阪セメント株式会社 酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び色素増感太陽電池

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