JP2017186201A - 酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び色素増感太陽電池 - Google Patents

酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の印刷速度に対して、均一で平坦な酸化チタン膜を形成できる酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び光電変換効率が高い色素増感太陽電池を提供する。【解決手段】本発明の酸化チタン粒子ペーストは、酸化チタン粒子、溶媒及びバインダを含み、前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であり、粘弾性測定装置で測定した周波数0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であり、かつ、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下である。本発明の酸化チタン膜は本発明の酸化チタンペーストを用いて形成された膜である。本発明の色素増感太陽電池は、導電性基板、増感色素を担持した光半導体電極、対向電極及び電解質を含み、光半導体電極は本発明の酸化チタン膜を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び色素増感太陽電池に関する。
酸化チタン粒子は様々な分野で利用されている。たとえば、コンデンサの材料、n型半導体の性質を利用したセンサの材料、顔料、光学材料、触媒、化学活性材料及び色素増感太陽電池の光半導体多孔質膜の材料等に使用されている。酸化チタン粒子は、一般に硫酸法又は塩素法により製造される。硫酸法では、チタン鉄鉱を濃硫酸で溶解して硫酸チタンと硫酸鉄とに分離した後、硫酸チタンを加水分解し、乾燥し、焼成することにより酸化チタン粒子を製造する。一方、塩素法では、チタン原料を塩素ガスで処理してTiClを作製し、TiClを蒸発させ、酸化することにより、酸化チタン粒子を製造する。
しかし、酸化チタンの用途によっては、硫酸法及び塩素法で作製された酸化チタンよりもさらに狭小な粒度分布を有し、結晶性の優れた酸化チタン粒子が必要な場合がある。そのような酸化チタン粒子を製造する酸化チタン微粒子の製造方法として、たとえば、特許文献1に記載の酸化チタン粒子の製造方法が従来技術として知られている。この製造方法によれば、チタンアルコキシド又はチタン金属塩の加水分解生成物を出発原料として使用し、その出発原料に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)を含むアルカリ水溶液、水及びジオールもしくはトリオールを添加し混合して混合溶液を作製し、この混合溶液を水熱処理することにより酸化チタン粒子を製造することができる。
特開2007−176753号公報
酸化チタンを含むペーストを用いて色素増感太陽電池の光半導体多孔質膜を製造する場合には、膜の形成には一般的にスクリーン印刷が使用される。スクリーン印刷で使用されるペーストには、印刷時(高せん断時)には流動し、印刷終了時(低せん断時)には印刷形状を維持できる弾性的な性質が必要である。
しかしながら、特許文献1で得られる酸化チタンは微粒子であるため、粒子同士の相互作用が大きく、酸化チタンペーストの粘弾性特性に与える影響が大きい。そのため、酸化チタン微粒子の含有量が多いペーストでは、酸化チタン粒子同士の相互作用により粘度が著しく高くなり、スクリーン印刷に適さなくなる。そのため、特許文献1では酸化チタンの含有量を20質量%程度にした酸化チタンペーストをスクリーン印刷することにより、酸化チタン膜を形成している。しかし、このペーストを生産性向上のために印刷速度を早くしてスクリーン印刷すると、ペースト粘度が小さくなることにより、平坦で均一な酸化チタン膜を作製することが困難となり、光電変換効率が低下していた。
このように、酸化チタン微粒子を含む酸化チタンペーストでは、平坦で均一な酸化チタン膜を形成できるスクリーン印刷速度が限られており、生産効率が悪いという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、種々の印刷速度に対して、均一で平坦な酸化チタン膜を形成できる酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び光電変換効率が高い色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を行った結果、0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であり、かつ、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下である酸化チタンペーストを用いることにより、種々の印刷速度に対して、均一で平坦な酸化チタン膜を形成できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]酸化チタン粒子、溶媒及びバインダを含み、酸化チタン粒子の平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であり、粘弾性測定装置で測定した周波数0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であり、かつ、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下である、酸化チタンペースト。
[2]窒素を含む5員環を有する化合物を含む、上記[1]に記載の酸化チタンペースト。
[3]前記窒素を含む5員環を有する化合物を3質量ppm以上含む、上記[2]に記載の酸化チタンペースト。
[4]前記酸化チタン粒子のX線回折パターンにおける(001)面の回折ピークの半値幅から算出するシェラー径(DXRD(001))に対する、(100)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径(DXRD(100))の比(DXRD(100)/DXRD(001))が、0.2以上1.0以下である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の酸化チタンペースト。
[5]上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の酸化チタンペーストを用いて形成された、酸化チタン膜。
[6]導電性基板、増感色素を担持した光半導体電極、対向電極及び電解質を含み、前記光半導体電極は上記[5]に記載の酸化チタン膜を有する色素増感太陽電池。
本発明によれば、種々の印刷速度に対して、均一で平坦な酸化チタン膜を形成できる酸化チタンペースト、その酸化チタンペースト用いて形成された酸化チタン膜及び光電変換効率が高い色素増感太陽電池を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態における酸化チタンペースト、酸化チタン膜及び色素増感太陽電池を説明する。なお、本発明の一実施形態は、発明の趣旨をよりよく理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明の一実施形態は本発明を限定するものではない。
[酸化チタンペースト]
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストは、酸化チタン粒子、溶媒およびバインダを含み、前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であり、粘弾性測定装置で測定した周波数0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であり、かつ、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下である。
0.01Hz以上20Hz以下における位相角は30°以上60°以下であり、好ましくは40°以上50°以下である。0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であることにより、ペーストがメッシュ版に残ることなく被塗布物(基板)に印刷され、かつ、ペーストが印刷された後に、印刷形状を維持することができる。
せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度は10Pa・s以上500Pa・s以下であり、好ましくは20Pa・s以上460Pa・s以下である。せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下であることにより、印刷時の流動性に優れ、かつペーストが印刷時にダレることを抑制することができる。
すなわち、0.01Hz以上20Hz以下における位相角と、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度を上記範囲にすることにより、ペーストのスクリーン印刷性が向上する。このペーストでスクリーン印刷により印刷された酸化チタン膜は、均一で平坦性に優れ、色素増感太陽電池の光半導体電極として用いた場合に、光電変換効率を向上させることができる。
ここで、0.01Hz以上20Hz以下における位相角と、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度を所定の範囲にした場合に、均一で平坦性に優れる酸化チタン膜を得られる理由について考察する。
スクリーン印刷では、印刷を開始してから酸化チタン膜が形成されるまで、種々の力、少なくとも4種類の力がペーストに加えられていると想定される。
スキージに押し出されてローリング状態のペーストには、低せん断速度、低周波数の力が加えられる。スキージとメッシュ版の間で印刷状態のペーストには、高せん断速度、低周波数の力が加えられる。メッシュ版と被塗布物(基板)の間で印刷状態のペーストには、低せん断速度、高周波数の力が加えられる。印刷後の静置状態のペーストには、低せん断速度、低周波数の力が加えられる。
そのため、広い周波数帯域と、広いせん断速度範囲において、位相角と動的粘度を所定の値にすることにより、均一で平坦性に優れる酸化チタン膜が得られるのだと推測される。
「酸化チタン粒子」
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用される酸化チタン粒子は、平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であれば特に限定されない。
本明細書において「一次粒子径」とは、個々の粒子そのものの長径と短径を平均した値を意味する。平均一次粒子径の測定方法としては、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、無機粒子それぞれの長径と短径、好ましくは100個以上の無機粒子それぞれの長径と短径、より好ましくは500個の無機粒子それぞれの長径と短径を測定してそれぞれの一次粒子径を算出し、それらの算術平均値を算出する方法が挙げられる。
酸化チタン粒子は、アナターゼ単相であることが好ましい。
酸化チタン粒子は、酸化チタンペースト中に、19質量%以上29質量%以下含有されることが好ましく、20質量%以上28質量%以下含有されることがより好ましい。
酸化チタン粒子は特許文献1のように公知の製法により作製されたものを用いてもよいが、以下の製造方法により作製された酸化チタン粒子を用いることが好ましい。
なぜならば、特許文献1に記載の酸化チタン微粒子の製造方法で使用するテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)は、2013年7月25日施行の毒物及び劇物指定令の一部改正で、新しく毒物に指定された。このため、TMAHを使用するためには、毒物製造設備の届け出が必要になり、TMAH及びTMAHを含んだ混合溶液等は施錠して保管しなければならない。したがって、TMAHを使用して酸化チタン粒子を製造すると、酸化チタン粒子の製造に対する制約が多くなり、酸化チタン粒子の製造が非常に面倒になるという問題が生ずるからである。
[酸化チタン粒子の製造方法]
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用される酸化チタン粒子の製造方法は、チタンアルコキシド又はチタン金属塩の加水分解生成物と、窒素を含む5員環を有する化合物とを混合して混合溶液を作製する工程(A)、及び混合溶液を加熱及び加圧して酸化チタン微粒子を生成させる工程(B)を含むことが好ましい。これにより、TMAHを使用しなくても、優れた特性を有する酸化チタン粒子を製造できる。
(工程(A))
工程(A)では、チタンアルコキシド又はチタン金属塩の加水分解生成物と、窒素を含む5員環を有する化合物とを混合して混合溶液を作製してもよい。
(チタンアルコキシド及びチタン金属塩)
工程(A)で用いるチタンアルコキシドには、たとえば、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラノルマルプロポキシチタン及びテトラノルマルブトキシチタン等が挙げられる。加水分解速度の制御性及び入手容易性の観点から、好ましいチタンアルコキシドは、テトライソプロポキシチタン及びテトラノルマルブトキシチタンであり、より好ましいチタンアルコキシドはテトライソプロポキシチタンである。工程(A)で用いるチタン金属塩には、たとえば、四塩化チタン及び硫酸チタン等が挙げられる。
(加水分解生成物)
工程(A)で使用される加水分解生成物は、上記チタンアルコキシド又はチタン金属塩が加水分解して生成した生成物であれば特に限定されない。たとえば、加水分解生成物は、メタチタン酸やオルトチタン酸と呼ばれる含水酸化チタンのケーキ状物質である。そのケーキ状物質の内部には加水分解の過程で生成されたアルコール類や塩酸、硫酸が含有されている。これらの物質は結晶成長の際に阻害物質となるため、純水を用いデカンテーション、ヌッチェ法、限外濾過法等の方法を用い洗浄することが好ましい。
(窒素を含む5員環を有する化合物)
工程(A)で用いる窒素を含む5員環を有する化合物は、水熱合成の触媒としての機能を有する。工程(A)で用いる窒素を含む5員環を有する化合物には、たとえば、ピロール、イミダゾール、インドール、プリン、ピロリジン、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、フラザン、カルバゾール及び1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。狭小な粒度分布を有し、結晶性の優れた酸化チタン粒子を製造できることから、好ましい窒素を含む5員環を有する化合物は、5員環が含む窒素の数は1である、窒素を含む5員環を有する化合物である。そのような窒素を含む5員環を有する化合物には、たとえば、ピロール、インドール、ピロリジン、イソチアゾール、イソオキサゾール、フラザン、カルバゾール及び1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。また、狭小な粒度分布を有し、結晶性の優れた酸化チタン粒子を製造できることから、より好ましい窒素を含む5員環を有する化合物は、5員環が飽和複素環である化合物である。そのような窒素を含む5員環を有する化合物には、たとえば、ピロリジン及び1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
窒素を含む5員環を有する化合物の配合量は、加水分解生成物中のチタン原子1molに対して、好ましくは0.01mol以上1.0mol以下であり、より好ましくは0.1mol以上0.7mol以下であり、さらに好ましくは0.1mol以上0.5mol以下である。
(水)
工程(A)では、所望により、濃度調整等のために、チタンアルコキシド又はチタン金属塩の加水分解生成物及び窒素を含む5員環を有する化合物に適宜水を添加してもよい。
工程(A)で用いる水には、たとえば脱イオン水、蒸留水及び純水等が挙げられる。
(混合)
チタンアルコキシド又はチタン金属塩の加水分解生成物と、窒素を含む5員環を有する化合物とを混合する混合方法は、均一な混合溶液を作製できれば、特に限定されない。たとえば、上記原料を攪拌機、ビーズミル、ボールミル、アトライター及びディゾルバー等を使用して混合することができる。
(pH)
混合溶液のpHは、好ましくは9以上13以下であり、より好ましくは11以上13以下である。混合溶液のpHを変えることにより、得られる酸化チタン粒子の平均粒径を制御することができる。混合溶液のpHが9よりも小さい場合、窒素を含む5員環を有する化合物の核形成への触媒作用が小さくなる場合がある。これにより、工程(B)で混合溶液中に生成する粒子の核の核生成速度が遅くなり、混合溶液中に生成する粒子の核の数が少なくなる場合がある。そのため、個々の粒子の粒子径は大きくなり、得られる酸化チタン粒子の平均粒径が大きくなりすぎてしまう場合がある。一方、混合溶液のpHが13よりも大きいと、工程(B)で混合溶液中に生成する粒子の核の核生成速度が速くなり、混合溶液中に生成する粒子の核の数が多くなりすぎてしまう場合がある。これにより、個々の粒子の粒子径は小さくなり、得られる酸化チタン粒子の平均粒径が小さくなりすぎてしまう場合がある。また、混合溶液のpHが13よりも大きいと、混合溶液の分散性が変化し、工程(B)で生成する酸化チタン粒子の粒度分布幅が大きくなりすぎてしまう場合がある。
(混合溶液中のチタンの濃度)
混合溶液中におけるチタンの濃度は、チタン原子濃度で、好ましくは0.05mol/kg以上3.0mol/kg以下であり、より好ましくは0.5mol/kg以上2.5mol/kg以下である。混合溶液中におけるチタンの濃度が0.05mol/kgよりも小さいと、工程(B)で混合溶液中に生成する粒子の核の核生成速度が遅くなり、混合溶液中に生成する粒子の核の数が少なくなる場合がある。そのため、個々の粒子の粒子径は大きくなり、得られる酸化チタン粒子の平均粒径が大きくなりすぎてしまう場合がある。一方、混合溶液中におけるチタンの濃度が3.0mol/kgよりも大きいと、工程(B)で混合溶液中に生成する粒子の核の核生成速度が速くなり、混合溶液中に生成する粒子の核の数が多くなりすぎてしまう場合がある。これにより、個々の粒子の粒子径は小さくなり、得られる酸化チタン粒子の平均粒径が小さくなりすぎてしまう場合がある。また、混合溶液中におけるチタンの濃度が3.0mol/kgよりも大きいと、混合溶液の分散性が変化し、工程(B)で生成する酸化チタン粒子の粒度分布幅が大きくなりすぎてしまう場合がある。
(混合溶液中のチタン原子と窒素を含む5員環を有する化合物とのモル比)
混合溶液中のチタン原子と窒素を含む5員環を有する化合物とのモル比は、好ましくは1.00:0.01〜1.00:1.00の範囲であり、より好ましくは1.00:0.10〜1.00:0.70の範囲である。混合溶液中のチタン原子と窒素を含む5員環を有する化合物とのモル比が1.00:0.01〜1.00:1.00の範囲であると、粒度分布幅が狭く、結晶性の優れた酸化チタン粒子が合成できる。
(工程(B))
工程(B)では、混合溶液を加熱及び加圧して酸化チタン微粒子を生成させてもよい。工程(B)は、好ましくは高温高圧容器(オートクレーブ)を使用して実施される。工程(B)では、混合溶液の水熱反応により酸化チタン微粒子を生成させる。加熱及び加圧による反応が完了した後は、酸化チタン微粒子が溶液中に分散した分散溶液が得られる。
(加熱及び加圧)
工程(B)における加熱温度は、好ましくは150℃以上350℃以下であり、より好ましくは150℃以上210℃以下である。また、工程(B)における圧力は、密閉容器において混合溶液を上記温度に加熱したときの圧力である。工程(B)における加熱温度及び圧力が上述の範囲であると、上記加水分解生成物を混合溶液中の水に溶解させることができるとともに、酸化チタン粒子の核を生成させ、その核を成長させて酸化チタン粒子を生成させることができる。室温から加熱温度まで混合溶液を昇温させるときの昇温時間は、好ましくは1時間以上3時間以下である。
(攪拌)
工程(B)では、好ましくは、混合溶液を攪拌しながら混合溶液を加熱及び加圧する。攪拌速度は、たとえば、100rpm以上300rpm以下程度で、好ましくは200rpmである。
(加熱時間)
工程(B)における上記加熱温度での加熱時間は、好ましくは3時間以上12時間以下であり、より好ましくは4時間以上9時間以下である。加熱時間が3時間よりも短いと、反応がすべて終わらない場合があり、加熱時間が12時間より長いと、混合溶液の反応が完了した後も加熱を長時間続けてしまう場合がある。
なお、反応完了後、酸化チタン微粒子が溶液中に分散した分散溶液が得られるが、所望により、不純物除去等のために、得られた酸化チタン粒子を純水等で洗浄してもよい。
反応完了後の酸化チタン粒子を含む分散溶液は、そのまま用いられてもよく、分散溶液から固液分離等で回収して乾燥し、酸化チタン粒子として用いられてもよく、用途に応じて所望の形態にすればよい。
上述の製造方法で得られた酸化チタン粒子を含む分散溶液や、この分散溶液を乾燥して得られる酸化チタン粒子は、色素増感太陽電池の半導体層や絶縁層用の酸化チタン粒子として用いられてもよく、光触媒用の光触媒粒子として用いられてもよい。
(酸化チタン粒子及び酸化チタン粒子の分散溶液)
以上の酸化チタン粒子の製造方法によって、たとえば、平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であるアナターゼ単相を含む酸化チタン粒子及びそれを含有する酸化チタン粒子の分散溶液を得ることができる。
(酸化チタン粒子の分散溶液の粒度分布)
工程(B)で混合溶液が水熱反応すると、酸化チタン粒子は、酸化チタン粒子の分散溶液として得られる。その分散溶液中の酸化チタン粒子の粒度分布幅は、たとえば、20nm以上92nm以下であり、酸化チタン粒子の90%累積強度粒度分布径D90は、たとえば、58nm以下である。また、工程(A)及び工程(B)の条件によっては、酸化チタン粒子の粒度分布幅を18nm以上52nm以下とし、酸化チタン粒子の90%累積強度粒度分布径D90を42nm以下にし、さらに、酸化チタン粒子の粒度分布幅を13nm以上41nm以下とし、酸化チタン粒子の90%累積強度粒度分布径D90を32nm以下にすることができる。したがって、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって、極めて狭小な粒度分布幅を有する酸化チタン粒子を得ることができる。
(酸化チタン粒子の分散溶液のPDI)
上述の酸化チタン粒子の製造方法によって得られる酸化チタン粒子分散溶液中における酸化チタン粒子の、JIS Z8828に準拠して測定したキュムラント多分散指数(PDI)は、好ましくは0.50以下であり、より好ましくは0.30以下である。PDIは、Polydispersity indexの略で、値が小さいほど単分散性が良いことを意味する。酸化チタン粒子のPDIが0.50以下であると、粒度分布幅が狭く、色素増感太陽電池の半導体電極として用いた場合に、高い光電変換効率が得られる。
(酸化チタン粒子の分散溶液の平均粒径)
上述の酸化チタン粒子の製造方法で得られる酸化チタン粒子の分散溶液の平均粒径(50%累積強度粒度分布径D50)は、好ましくは10nm以上100nm以下であり、より好ましくは15nm以上80nm以下である。酸化チタン粒子の平均粒径が10nm未満であると、ペーストに配合した時に分散性を維持できず、100nmを超えると、色素増感太陽電池の半導体電極として用いた場合に、色素を十分に吸着できない。
(酸化チタン粒子のBET比表面積)
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用される酸化チタン粒子のBET比表面積は、好ましくは40m/g以上150m/g以下であり、より好ましくは50m/g以上100m/g以下である。酸化チタン粒子のBET比表面積が40m/g未満であると、色素増感太陽電池の半導体電極として用いた場合、色素を十分に吸着できない場合があり、150m/gを超えると、ペーストに配合した時に分散性を維持できない場合がある。
(酸化チタン粒子のDXRD(100)/DXRD(001)
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用される酸化チタン粒子のDXRD(100)/DXRD(001)は、好ましくは0.2以上1.0以下であり、より好ましくは0.4以上0.8以下であり、さらに好ましくは0.5以上0.8以下である。酸化チタン粒子DXRD(100)/DXRD(001)が0.2以上1.0以下であると、色素増感太陽電池の半導体電極として用いた場合、高い光電変換効率が得られる。なお、DXRD(100)/DXRD(001)は、酸化チタン粒子のX線回折パターンにおける(001)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径に対する(100)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径の比である。
したがって、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって、狭小な粒度分布を有するとともに形状が安定し、結晶性に優れた酸化チタン粒子を得られる。
上述したように、工程(B)の後、酸化チタン粒子は分散溶液の状態になることが好ましい。しかし、酸化チタン粒子は、分散溶液から分離して使用してもよい。また、酸化チタン粒子を分散溶液の状態で使用してもよい。工程(B)の後に生成される酸化チタン粒子の分散溶液の透明性は高いので、この分散溶液を用いて作製した塗布膜の透明性も高くなる。このような分散溶液の透明性の高さから、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって製造された酸化チタン粒子は、光触媒、透明性超親水膜及び色素増感太陽電池の光半導体多孔質膜の用途に特に適している。
なお、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって得られた酸化チタン粒子を分散溶液の状態で使用して、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを作製する場合には、窒素を含む5員環を有する化合物が残留しているため、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストには5員環を有する化合物が混合されることとなる。
5員環を有する化合物は洗浄等により酸化チタン粒子から完全に除去されているのが好ましいが、莫大な手間とコストがかかり、現在の技術では困難である。そのため、実用上は本発明の一実施形態における酸化チタンペーストには、5員環を有する化合物が3質量ppm以上含有されていることが好ましい。本実施形態の酸化チタンペーストは、5員環を有する化合物が3質量ppm以上100質量ppm以下含有されていることが好ましく、3質量ppm以上50質量ppm以下含有されていることがより好ましく、3質量ppm以上30質量ppm以下含有されていることがさらに好ましい。
工程(B)の後に生成される酸化チタン粒子の分散溶液は、後述するバインダとの相溶性を向上させるために、水を別の溶媒に置換して用いてもよい。
別の溶媒としては、バインダとの相溶性がよく、水と置換されても、上記酸化チタン粒子の特性及び分散溶液の特性を維持できる溶媒であれば特に限定されない。このような溶媒としては、アルコール類が好ましく、メタノールやエタノールが特に好ましい。
すなわち、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって得られた酸化チタン粒子の分散溶液は、窒素を含む5員環を有する化合物を含有し、前記酸化チタン粒子のX線回折パターンにおける(001)面の回折ピークの半値幅から算出するシェラー径(DXRD(001))に対する、(100)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径(DXRD(100))の比(DXRD(100)/DXRD(001))が、0.2以上1.0以下であり、前記酸化チタン粒子のJIS Z8828に準拠して測定したキュムラント多分散指数(PDI)が0.50以下である。
上述の酸化チタン粒子の製造方法では、窒素を含む5員環を有する化合物は、加水分解生成物中のチタン原子1molに対して、好ましくは0.01mol以上1.0mol以下、より好ましくは0.1mol以上0.7mol以下、さらに好ましくは0.1mol以上0.5mol以下配合される。そのため、上述の酸化チタン粒子の製造方法によって得られた酸化チタン粒子の分散溶液中の窒素を含む5員環を有する化合物の含有量は、チタン原子1molに対して、好ましくは0.01mol以上1.0mol以下であり、より好ましくは0.1mol以上0.7mol以下であり、さらに好ましくは0.1mol以上0.5mol以下である。
「溶媒」
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用される溶媒は、酸化チタンと混合することができ、本実施形態の酸化チタンペーストの位相角と動的粘度を、所定の範囲に調整できるものであれば特に限定されない。
このような溶媒としては、ターピネオール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、エチレングリコール、アセテート、トルエン、メタノールやエタノール等の各種アルコール及びキシレンの群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
溶媒としては、ターピネオールを含むことが好ましい。
溶媒は、酸化チタンペースト中に、60質量%以上75質量%以下含有されることが好ましく、62質量%以上74質量%以下含有されることがより好ましく、65質量%以上72質量%以下含有されることがさらに好ましい。
さらに、ターピネオールは、酸化チタンペースト中に、45質量%以上70質量%以下含有されることが好ましく、46質量%以上68質量%以下含有されることがより好ましく、48質量%以上67質量%以下含有されることがさらに好ましい。
「バインダ」
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストに使用されるバインダは、酸化チタンと混合することができ、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストの位相角と動的粘度を、所定の範囲に調整できるものであれば特に限定されない。
このようなバインダとしては、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、メタクリル樹脂及びブチルメタクリレートの群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストは、分散剤、活性剤及び可塑剤等の添加剤をさらに含んでもよい。
[酸化チタンペーストの製造方法]
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストは、酸化チタン粒子、溶媒及びバインダを混合することにより得ることができる。
[酸化チタン膜]
本発明の一実施形態における酸化チタン膜は、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを用いて形成された膜である。本発明の一実施形態における酸化チタン膜は、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを塗布し、焼成することにより得られる。酸化チタンペーストを塗布する方法は、スクリーン印刷法である。塗布した酸化チタンペーストは、所望により乾燥した後、焼成される。これにより、本実施形態の酸化チタン膜が形成する。焼成温度は、酸化チタン粒子同士が結合して酸化チタン多孔質体が形成するような温度であれば特に限定されない。たとえば、250℃以上600℃以下で焼成するのが好ましい。
すなわち、本発明の一実施形態における酸化チタン膜の製造方法は、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを、スクリーン印刷で塗布して塗膜を形成する工程と、その塗膜を焼成する工程と、を有する。
スクリーン印刷における印刷速度は、生産効率の観点から、90mm/s以上であることが好ましく、140mm/s以上であることがより好ましく、190mm/s以上であることがさらに好ましい。印刷速度の上限は特に限定されず、所望の生産能力に合わせて調整すればよい。
[色素増感太陽電池]
本発明の一実施形態における色素増感太陽電池は、導電性基板、増感色素を担持した光半導体電極、対向電極及び電解質を含み、光半導体電極は、本発明の一実施形態における酸化チタン膜を有する。
本発明の一実施形態における色素増感太陽電池は、導電性基板上に形成された色素を吸着した半導体微粒子含有層からなる光半導体電極、電解質及び対向電極から構成されることが好ましい。特にNature(第353巻、737〜740頁、1991年)及び米国特許4927721号等には、色素によって増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子及び太陽電池、ならびにこれを作製するための材料及び製造技術が開示されている。色素増感太陽電池の光半導体電極用途に酸化チタン粒子を使用する場合、酸化チタン粒子の平均粒径、結晶性、粒度分布、純度及び結晶面等が、色素増感太陽電池の太陽光変換効率に大きく影響する。
本発明の一実施形態における酸化チタン膜は、本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを用いて形成されているため、均一で平坦な膜である。したがって、本発明の一実施形態の酸化チタン膜を色素増感太陽電池の光半導体電極用途に使用することによって、色素増感太陽電池の太陽光変換効率を高くすることができる。また、本発明の一実施形態における酸化チタン膜を色素増感太陽電池の光半導体電極用途に使用した場合、光半導体電極の透明性を増大させることができるとともに、光半導体電極に担持させる色素の量を増やすことができる。
以下、本発明の一実施形態における酸化チタン膜を光半導体電極として用いた場合の色素増感太陽電池の作製方法の一例を示す。色素増感太陽電池の作製方法は、導電性基板を作製する工程、光半導体電極を形成する工程、光半導体電極に色素を担持させる工程、対向電極を配置する工程及び電解質を注入する工程を含んでもよい。
(導電性基板を作製する工程)
透明基板を準備し、この上に透明導電層を形成して、導電性基板を作製してもよい。透明導電層はスパッタリング法、CVD法及び塗布法等、公知の成膜技術を用いて形成することができる。また、透明導電層が形成された市販の透明基板を透明導電性基板として使用することもできる。透明導電層には、たとえば、スズドープ酸化インジウム(ITO)層、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)層、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)/ITO複合層、酸化スズ層、酸化亜鉛層及びTiO/Ag/TiO複合層等がある。また、導電性基板の電気伝導性を向上させるために、Ag及びCu等の金属格子配線を導電性基板にさらに設けてもよい。
(光半導体電極を形成する工程)
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストを上述の透明導電性基板上にスクリーン印刷し、乾燥し、焼成することによって、本発明の一実施形態における酸化チタン膜を形成することができる。この酸化チタン膜が光半導体電極となる。
本発明の一実施形態における酸化チタンペーストの焼成温度は、好ましくは250℃以上600℃以下であり、より好ましくは400℃以上550℃以下である。酸化チタンペーストの焼成温度が250℃よりも低いと、酸化チタン粒子間の良好な結合が得られないため、光半導体電極の抵抗が高くなる場合がある。また、酸化チタンペーストの焼成温度が600℃よりも低いと、酸化チタン粒子の粒成長が大きくなり、光半導体電極の比表面積が小さくなりすぎてしまう場合がある。
(半導体電極に色素を担持させる工程)
所定の溶媒中に増感色素を溶解させて増感色素溶液を作製してもよい。増感色素溶液の作製に用いる溶媒には、たとえば、メタノール、エタノール、2プロパノール、1ブタノール及びt−ブタノール等のアルコール類、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル及び3メトキシプロピオニトリル等のニトリル類、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
増感色素溶液の作製に用いる増感色素として、金属錯体系色素及び有機色素等を使用することができる。金属錯体色素には、金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミンならびにルテニウム、オスミウム、鉄及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種を含有する金属錯塩等が挙げられる。好ましい金属錯体色素はルテニウム金属錯体である。好ましいルテニウム金属錯体には、たとえば、ルテニウムビピリジン錯体及びルテニウムターピリジン錯体が挙げられる。有機色素には、クマリン誘導体系色素、ポリエン系色素、メロシアニン系色素、アゾ系色素、キノン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、スチリル系色素及びキサンテン系色素等が挙げられる。好ましい有機色素はクマリン誘導体系色素である。
光半導体電極を形成した導電性基板を増感色素溶液に浸漬することにより、光半導体電極に増感色素を担持させる。
(対向電極を配置する工程)
光半導体電極に対向する位置に対向電極を配置してもよい。対向電極には、たとえば、Al及びSUS等の金属電極、ならびにガラス及びプラスチック等から構成される基板と、その基板上に形成されたPt、C、Ni、Cr、ステンレス、フッ素ドープ酸化スズ及びITO等の導電層とから構成される導電性基板電極等が挙げられる。
(電解質を注入する工程)
光半導体電極と対向電極との間に電解質を注入して、光半導体電極と対向電極との間に電解質を介在させることによって色素増感太陽電池を得ることができる。色素増感太陽電池の電解質として、固体電解質及び液体電解質を使用することができる。色素増感太陽電池の電解質には、たとえば、ヨウ素系電解質、臭素系電解質、セレン系電解質及び硫黄系電解質等が挙げられる。好ましい電解質はヨウ素系電解質であり、好ましいヨウ素系電解質は、I、LiI及びジメチルプロピルイミダゾリウムヨージドからなる群より選択される少なくとも1種をアセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピレンカーボネート及びエチレンカボネート等の有機溶剤に溶かすことにより得られる溶液である。なお、液体電解質を用いる場合は、光半導体電極と対向電極との間に隔壁を設けた後、光半導体電極と対向電極との間の空間内に電解質を注入してもよい。
たとえば、以上のようにして、本発明の一実施形態における酸化チタン膜を用いて色素増感太陽電池を作製することができる。本発明の一実施形態における酸化チタン膜を光半導体電極として用いることによって、十分に高い光電変換率を有する色素増感太陽電池を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例は、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
容量2Lのビーカーに純水1Lを投入し、攪拌しながらテトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製、品名:A−1)を1mol滴下し、白色懸濁液を得た。この白色懸濁液をろ過してチタンアルコキシドの加水分解生成物を得た。次いで、チタン原子の含有量が1molになる量の上記加水分解生成物、加水分解生成物中のチタン原子1molに対して0.19molになる量のピロリジン(関東化学(株)製)、ならびに加水分解生成物、ピロリジン及び純水の合計量が1kgになるような量の純水をオートクレーブ(植田技研社製、型番:SR−200)に投入し、混合して混合溶液を作製した。そして、オートクレーブの中で210℃の加熱温度で混合溶液を4時間30分間加熱して、酸化チタン粒子の分散溶液を作製した。なお、オートクレーブの中は密閉されているので、オートクレーブの中で混合溶液を210℃の加熱温度に加熱することによって、混合溶液は加圧される。
得られた酸化チタン粒子の分散溶液の溶媒をエタノールで置換し、アルコール分散溶液を作製した。
得られた酸化チタンのアルコール分散溶液の一部を採取し、乾燥して酸化チタン粒子を得た。この酸化チタン粒子の長径と短径を電界放出形透過電子顕微鏡(FE−TEM) JEM−2100F(日本電子社製)を用いて100個の粒子について測定した。その結果、平均一次粒子径は20nmであった。
得られたアルコール分散溶液を酸化チタンとして26質量部となるように秤量した。そして、秤量したアルコール分散溶液に、エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、商品名:エトセル)を8質量部、ターピネオール(関東化学(株)製)を61質量部、及びエチレングリコール(関東化学(株)製)を5質量部混合し、混合溶液を作製した。エバポレータ(東京理化器械(株)製、型番:N−1110)を使用して余分なエタノールを混合溶液から除去した。余分なエタノールを除去した混合溶液を、3本ロールミル(EXAKT社製、型番:M−50)を使用して混錬して実施例1の酸化チタンペーストを得た。
(酸化チタン粒子の結晶相の同定及びDXRD(100)/DXRD(001)
実施例1の作製途中で得られる酸化チタン粒子の分散溶液を作製中に一部採取し、ろ過して酸化チタン粒子を分散溶液から分離させた。そして、酸化チタン粒子を純水で洗浄した後、200℃の温度で酸化チタン粒子を乾燥した。乾燥した酸化チタン粒子の結晶相及びX線回折パターンのDXRD(100)/DXRD(001)を、X線回折装置(スペクトリス社製、型番:X’Pert PRO)を使用して調べた。その結果、結晶相はアナターゼ単相であり、DXRD(100)/DXRD(001)は0.73であった。
なお、DXRD(100)/DXRD(001)は、酸化チタン粒子のX線回折パターンにおける(001)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径に対する(100)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径の比である。
<酸化チタンペーストに含まれる窒素を含む5員環を有する化合物(ピロリジン)の量>
実施例1の酸化チタンペーストに含有されるピロリジンの量を測定した。
実施例1で得られた酸化チタンペーストを酸溶液で抽出し、キャピラリー電気泳動法にて測定した。その結果、実施例1の酸化チタンペーストには20質量ppmのピロリジンが検出された。
この評価結果より、実施例1の酸化チタンペーストには、触媒として使用した窒素を含む5員環を有する化合物が微量残留していることが確認された。
(実施例2)
実施例1で作製したアルコール分散溶液を酸化チタンとして21質量部となるように秤量した。そして、秤量したアルコール分散溶液に、エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、商品名:エトセル)を9質量部、ターピネオール(関東化学(株)製)を65質量部、及びエチレングリコール(関東化学(株)製)を5質量部混合し、混合溶液を作製した。エバポレータ(東京理化器械(株)製、型番:N−1110)を使用して余分なエタノールを混合溶液から除去した。余分なエタノールを除去した混合溶液を、3本ロールミル(EXAKT社製、型番:M−50)を使用して混錬して、実施例2の酸化チタンペーストを得た。
(実施例3)
実施例1で作製したアルコール分散溶液を酸化チタンとして23質量部となるように秤量した。そして、秤量したアルコール分散溶液に、エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、商品名:エトセル)を7質量部、ターピネオール(関東化学(株)製)を50質量部、及びブチルカルビトール(関東化学(株)製)を20質量部混合し、混合溶液を作製した。エバポレータ(東京理化器械(株)製、型番:N−1110)を使用して余分なエタノールを混合溶液から除去した。余分なエタノールを除去した混合溶液を、3本ロールミル(EXAKT社製、型番:M−50)を使用して混錬して、実施例3の酸化チタンペーストを得た。
(比較例1)
実施例1で作製したアルコール分散溶液を酸化チタンとして18質量部となるように秤量した。そして、秤量したアルコール分散溶液に、エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、商品名:エトセル)を10質量部、ターピネオール(関東化学(株)製)を72質量部混合し、混合溶液を作製した。エバポレータ(東京理化器械(株)製、型番:N−1110)を使用して余分なエタノールを混合溶液から除去した。余分なエタノールを除去した混合溶液を、3本ロールミル(EXAKT社製、型番:M−50)を使用して混錬して、比較例1の酸化チタンペーストを得た。
(比較例2)
実施例1で作製したアルコール分散溶液を酸化チタンとして18質量部となるように秤量した。そして、秤量したアルコール分散溶液に、エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、商品名:エトセル)を10質量部、ターピネオール(関東化学(株)製)を72質量部混合し、混合溶液を作製した。エバポレータ(東京理化器械(株)製、型番:N−1110)を使用して余分なエタノールを混合溶液から除去した。余分なエタノールを除去した混合溶液を、3本ロールミル(EXAKT社製、型番:M−50)を使用して混錬して、比較例1の酸化チタンペーストを得た。
[試料の評価]
以下のようにして、実施例1〜3及び比較例1、2の酸化チタンペーストを評価した。
(酸化チタンペーストの位相角と動的粘度の測定)
実施例1〜3、比較例1、2の酸化チタンペーストを、粘度・粘弾性測定装置(HAAKE社製、型番:RS6000)を使用して、周波数0.01Hz以上20Hz以下における位相角と、せん断速度が1s−1以上1000s−1以下における動的粘度を測定した。周波数0.01Hzと20Hzの位相角と、せん断速度1s−1と1000s−1の動的粘度を表1に示す。
(印刷試験)
実施例1〜3、比較例1、2の酸化チタンペーストを、スクリーン印刷法で、印刷速度を変えて印刷し、その印刷性を評価した。結果を表2に示す。
泡カミとは、印刷時にメッシュ版のメッシュ部分で泡の発生がない場合には〇、泡の発生がわずかにある場合は△、泡の発生がある場合は×、と評価した。
ダレとは、印刷時にペーストがダレることなく、印刷面積が所望の面積と同一である場合には○、印刷時にペーストがダレて、印刷面積が所望の面積よりも大きくなる場合には×、と評価した。
版残りとは、スクリーン印刷後に、メッシュ版を目視で観察し、メッシュ版にペーストの残りがない場合には○、ペースト残りはないが、ペーストがメッシュを通過しづらく、ペーストが残りそうな場合には△、ペースト残りがわずかにみられる場合には△×、ペーストの残りがある場合には×、と評価した。
印刷面とは、印刷された酸化チタン膜の外観を目視で観察して評価した。「平滑」は印刷性が良いことを示し、「窪み」、「凹凸」、「メッシュ痕」が観察されるものは、印刷性が良くないことを示す。
連続印刷は、連続で印刷したときに、印刷された膜にカスレが生じない場合には〇、カスレが生じた場合には×、と評価した。
(色素増感太陽電池の光電変換効率の測定)
実施例1〜3及び比較例2の酸化チタンペーストを用いて、色素増感太陽電池の光電変換効率を測定した。色素増感太陽電池は以下のように作製した。なお、比較例1の酸化チタンペーストは、200mm/sの印刷速度ではペーストがダレて、印刷面積が所望の面積よりも大きくなるため、その後の工程で色素増感太陽電池を作製することができなかった。
<酸化チタンペーストを使用した色素増感太陽電池の作製>
透明導電膜付き基板(日本板硝子(株)製)に、スクリーン印刷法で、5mm×5mmの大きさ及び焼成後の膜厚が7μmになるように、印刷速度200mm/sで酸化チタンペーストを塗布した。そして、塗布した酸化チタンペーストを焼成して、酸化チタン膜(酸化チタン多孔質体)を透明導電膜付き基板上に形成し、酸化チタン膜(酸化チタン多孔質体)付き基板を作製した。このようにして得られた酸化チタン膜(酸化チタン多孔質体)付き基板を、3×10−4mol/Lの濃度のRu金属錯体色素(Black Dye色素)溶液(DYESOL社製)10mL中に24時間浸漬して増感色素を酸化チタン膜(酸化チタン多孔質体)に担持させた。次いで、酸化チタン膜(酸化チタン多孔質体)付き基板と、表面に白金膜が形成された対極基板と、相互に対向するように、色素増感太陽電池用の容器に配置し、基板間に液体電解質(1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムのヨウ素塩(関東化学(株)製)0.6M、ヨウ化リチウム(関東化学(株))0.1M、ヨウ素(関東化学(株)製)0.05M、タ−シャリ−ブチルピリジン(関東化学(株)製)0.5Mをアセトニトリル(関東化学社製)に加えて作製した液体電解質)を注入、容器を密封して色素増感太陽電池を作製した。
<光電変換効率の測定>
ソ−ラ−シミュレ−タ−(山下電装(株)製、型番:YSS−100AAH)を用いて、色素増感太陽電池に、擬似太陽光を照射し、電流電圧測定装置(エーディーシー社製、型番:6243)にてI−V特性を測定することによって光電変換効率を求めた。結果を表1に示す。
[評価結果]
実施例1〜3、及び比較例1、2の酸化チタンペーストの評価結果を表1、表2に示す。
[結果]
実施例1〜3の評価結果と比較例1、2の評価結果とを比較することにより、本発明によれば、種々の印刷速度で印刷性に優れ、かつ、光電変換効率が良好な色素増感太陽電池を得られることがわかった。

Claims (6)

  1. 酸化チタン粒子、溶媒及びバインダを含み、
    前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径が1nm以上50nm以下であり、
    粘弾性測定装置で測定した周波数0.01Hz以上20Hz以下における位相角が30°以上60°以下であり、かつ、せん断速度1s−1以上1000s−1以下における動的粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下である、酸化チタンペースト。
  2. 窒素を含む5員環を有する化合物を含む、請求項1に記載の酸化チタンペースト。
  3. 前記窒素を含む5員環を有する化合物を3質量ppm以上含む、請求項2に記載の酸化チタンペースト。
  4. 前記酸化チタン粒子のX線回折パターンにおける(001)面の回折ピークの半値幅から算出するシェラー径(DXRD(001))に対する、(100)面の回折ピーク半値幅から算出するシェラー径(DXRD(100))の比(DXRD(100)/DXRD(001))が、0.2以上1.0以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化チタンペースト。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸化チタンペーストを用いて形成された、酸化チタン膜。
  6. 導電性基板、増感色素を担持した光半導体電極、対向電極及び電解質を含み、
    前記光半導体電極は請求項5に記載の酸化チタン膜を有する色素増感太陽電池。
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