JP2000353100A - タスク処理システム - Google Patents

タスク処理システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小規模なタスクを多量に処理する場合のタス
ク切り替えのためのオーバーヘッドの発生を抑制して、
タスク処理速度を向上させる。 【解決手段】 タスク処理装置４でタスク処理が完了し
た時点で、イベントチェック手段３１により、完了した
タスクを生成したイベントと同一種類のイベントがイベ
ント記憶部２１に登録されているかが検査される。登録
されていない場合、完了したタスクが必要とした資源の
うち、タスク資源記憶部２２への書き戻しの必要な資源
がタスク資源管理手段３３により戻される。他の種類の
イベントがイベント記憶部２１に登録されている場合、
タスク生成および資源の確保が繰り返される。完了した
タスクを生成したイベントと同一種類のイベントがイベ
ント記憶部２１に登録されている場合、資源の解放およ
び再確保は行われず、引き続き、同一タスクがタスク処
理装置４で処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、タスク処理システ
ムに関し、特に、小規模なタスクを多量に処理する場合
のタスク切り替えのためのオーバーヘッドの発生を抑制
して、タスク処理速度を向上させるタスク処理システム
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、タスク処理システムにおいて、処
理すべきタスクがあらかじめ分かっている場合には、あ
らかじめタスクをスケジューリングすることによりシス
テムのタスク処理速度を最適にする。
【０００３】一方、処理すべきタスクが予測不可能な場
合には、割り込み等の非同期なイベントによりタスクが
処理される。たとえば、特開平１０−３２６１９７号公
報に開示された「キュー処理方式」においては、ソフト
ウエアからの通常イベントと、タイマーやハードウエア
割り込み等によるイベントを随時受付けて入力キーに登
録し、割込み禁止を行わずに、順次処理する。
【０００４】図５に示すように、上記公報に開示された
「キュー処理方式」においては、具体的には、通常イベ
ントキューには、割り込みイベントも含めてすべてのイ
ベントのキューエントリーを用意する。割り込み１イベ
ントが発生すると、その内容は、割り込み１イベント情
報ブロックに格納され、そのイベントキューが、割り込
み１イベントキューに追加される。割り込み２イベント
が発生した場合も同様である。そして、割り込み１イベ
ント情報ブロック及び割り込み２イベント情報ブロック
に格納されたデータを、通常イベント情報ブロックに移
動せずに、割り込みイベントキューの登録を解除し、通
常イベントとして再登録する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術で
は、システム全体としてのタスク処理速度があがらな
い。その理由は、タスクをあらかじめスケジューリング
することが出来ないため、タスク処理に必要な資源の解
放および確保のオーバーヘッドが発生するためである。
【０００６】又、従来の技術では、小規模なタスクを多
量に処理することに向かない。その理由は、小規模なタ
スクを多量に処理する場合、タスク切り替えのオーバー
ヘッドが大量に発生するためである。
【０００７】そこで、本発明は、小規模なタスクを多量
に処理する場合のタスク切り替えのためのオーバーヘッ
ドの発生を抑制して、タスク処理速度を向上させること
を課題としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明は、発生したイベントの識別子を記憶する記
憶装置と、前記イベントに基づいてタスクを生成するタ
スク制御装置と、前記タスクを処理するタスク処理装置
とを備えたタスク処理システムであって、前記タスク処
理装置は、前記処理が完了したタスクと同一のタスクを
生成する前記識別子を検索し、前記処理が完了したタス
クと同一のタスクを更に処理する。
【０００９】すなわち、本発明においては、発生するイ
ベントの種類に応じたタスクを処理するシステムにおい
て、タスク処理完了後に同一種類のイベントが発生して
いるかどうかをチェックし、発生していた場合、同タス
クを引き続き処理することにより、タスク処理に必要な
資源の解放および確保のオーバーヘッドを減らし、シス
テム全体のタスク処理速度を上げるようにしている。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１は、本発明のタスク処
理システムのブロック図である。図１に示すように、本
発明のタスク処理システムは、割り込み発生装置等のイ
ベント発生装置１と、情報を記憶する記憶装置２と、プ
ログラム制御等により動作するタスク処理装置４、およ
び、発生したイベントに応じてタスク処理装置４を制御
するタスク制御装置３とから構成されている。
【００１１】記憶装置２は、イベント発生装置で発生し
たイベントを記憶するイベント記憶部２１とプログラム
およびデータ等のタスク処理に必要な資源を記憶するタ
スク資源記憶部２２とを備えている。イベント記憶部２
１に記憶されたイベントは、イベントの種類を識別する
イベント識別子２１１を含む。
【００１２】タスク制御装置３は、イベントチェック手
段３１と、タスク生成手段３２と、タスク資源制御手段
３３とを備える。
【００１３】イベントチェック手段３１は、タスク処理
装置４でタスク処理が完了すると、完了したタスクと同
一のタスクを生成するイベントがイベント記憶部２１に
登録されているかどうかをチェックする。チェックに
は、イベント識別子２１１が使用される。
【００１４】タスク生成手段３２は、イベント記憶部２
１に登録されたイベントに対応したタスクをタスク処理
装置４で起動する制御を行う。イベントとタスクの対応
付けには、イベント識別子２１１が使用される。
【００１５】タスク資源制御手段３３は、タスク実行開
始時の資源の確保、および、タスク実行完了時に資源の
解放を行う。
【００１６】イベント記憶部２１に登録されたイベント
に応じたタスクがタスク生成手段３２で生成され、タス
ク処理装置４で処理される。またこの時、タスク処理に
必要な資源がタスク資源管理手段３３によってタスク資
源記憶部２２から読み出され、タスク処理装置４に供給
（以下、資源の確保と呼ぶ）される。
【００１７】タスク処理装置４でタスク処理が完了した
時点で、イベントチェック手段３１により、完了したタ
スクを生成したイベントと同一種類のイベントがイベン
ト記憶部２１に登録されているかが検査される。登録さ
れていない場合、完了したタスクが必要とした資源のう
ち、タスク資源記憶部２２への書き戻しの必要な資源が
タスク資源管理手段３３により戻される（以下、資源の
解放と呼ぶ）。
【００１８】他の種類のイベントがイベント記憶部２１
に登録されている場合、タスク生成および資源の確保が
繰り返される。完了したタスクを生成したイベントと同
一種類のイベントがイベント記憶部２１に登録されてい
る場合、資源の解放および再確保は行われず、引き続
き、同一タスクがタスク処理装置４で処理される。
【００１９】このようにして、同一タスクを連続して実
行することにより、異なるタスクを処理する際に必要な
資源の解放および確保のオーバーヘッドを減らし、シス
テム全体のタスク処理速度を向上させる。
【００２０】図２は、本発明のタスク処理システムの動
作を説明するためのフローチャートである。イベント発
生装置１で発生したイベントは、イベント記憶部２１に
記憶される。記憶には、イベントの種類を示すイベント
識別子２１１が含まれる。
【００２１】まず、イベントチェック手段３１は、イベ
ント記憶部２１に特定の識別子を持つイベントが記憶さ
れているかどうかをチェックする（ステップＡ１および
Ａ２）。
【００２２】イベントが記憶されていれば次に、タスク
資源管理手段３３は、イベント識別子２１１に対応する
タスクに必要な資源をタスク資源記憶部２２から読み出
し、タスク処理装置４に供給する（ステップＡ３）。
【００２３】さらに、タスク生成手段３２は、タスク処
理装置４でイベント識別子２１１に対応するタスクを起
動する（タスクを生成する）。この時、イベント記憶部
２１からは対応するイベントの記憶が削除される（ステ
ップＡ４）。
【００２４】イベントチェック手段３１は、イベント記
憶部２１に完了したタスクに対応するイベント識別子２
１１と同じ識別子を持つイベントが記憶されているかを
チェックする（ステップＡ５およびＡ６）。
【００２５】同じ識別子を持つイベントが記憶されてい
る場合には、ステップＡ４に戻って、完了したタスクと
同じタスクがタスク生成手段３２により生成され、イベ
ント記憶部２１からは対応するイベントの記憶が削除さ
れる。
【００２６】最後に、同じ識別子を持つイベントが記憶
されていない場合、タスク資源管理手段３３は完了した
タスクの使用した資源で解放が必要な資源を、タスク資
源記憶部２２に書き戻す（ステップＡ７）。
【００２７】図３は、本発明の他のタスク処理システム
のブロック図である。図３の実施形態が図１の実施形態
と異なる点は、タスク処理装置４を、タスク処理装置４
１、４２、４Ｎのように複数台とした点と、記憶装置２
に、実行タスク記憶部２３を追加した点である。
【００２８】実行タスク記憶部２３は、タスク処理装置
４１、タスク処理装置４２、およびタスク処理装置４Ｎ
で実行中のタスクを記憶する。実行中タスク記憶部２３
に記憶されたタスクは、タスクの種類を識別するイベン
ト識別子２３１を含む。
【００２９】図４は、図３の本発明の他のタスク処理シ
ステムの動作を説明するためのフローチャートである。
図４には、タスク処理装置の個数に応じたＮ個のフロー
チャートが示されているが、これらは、同一のものであ
り、それぞれ並列に動作する。
【００３０】図４のステップＢ３１からＢ６１で示され
る本実施例におけるイベントチェック手段３１、タスク
生成手段３２およびタスク資源管理手段３３の動作は、
図１に示された実施例の各手段３１、３２および３３の
動作と同一である。
【００３１】イベント発生装置１で発生したイベント
は、イベント記憶部２１に記憶される。記憶には、イベ
ントの種類を示すイベント識別子２１１が含まれる。
【００３２】まず、イベントチェック手段３１は、イベ
ント記憶部２１に実行中タスク記憶部２３に記憶されて
いるタスクのイベント識別子２３１以外の識別子を持つ
イベントが記憶されているかどうかをチェックする（ス
テップＢ１１およびＢ２１）。
【００３３】ステップＢ４１で、タスク生成手段３２
は、タスク処理装置４でイベント識別子２１１に対応す
るタスクを起動する（タスクを生成する）。この時、イ
ベント記憶部２１からは対応するイベントの記憶が削除
されると同時に、実行中タスク記憶部２３に記憶され
る。
【００３４】最後に、ステップＢ７１で、同じ識別子を
持つイベントが記憶されていない場合、タスク資源管理
手段３３は完了したタスクの使用した資源で解放が必要
な資源を、タスク資源記憶部２２に書き戻す。また、実
行中タスク記憶部２３から対応するタスクの記憶が削除
される。
【００３５】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、システム
全体のタスク処理速度を向上できる。その理由は、タス
ク処理に必要な資源の解放および確保のオーバーヘッド
を削減しているからである。
【００３６】又、本発明によれば、規模の小さなタスク
を多量に処理できる。その理由は、規模の小さなタスク
を多量に処理する場合には特に、タスク処理の切り替え
が発生しても、タスク処理に必要な資源の解放および確
保のオーバーヘッドが削減されているため高速にタスク
を処理することができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態のタスク処理システム
のブロック図
【図２】第１の実施形態のタスク処理システムの動作を
説明するためのフローチャート
【図３】本発明の第２の実施形態のタスク処理システム
のブロック図
【図４】第２の実施形態のタスク処理システムの動作を
説明するためのフローチャート
【図５】従来のキュー処理方式
【符号の説明】
１ イベント発生装置 ２ 記憶装置 ３ タスク制御装置 ４、４１、４２、４Ｎ タスク処理装置 ２１ イベント記憶部 ２２ タスク資源記憶部 ２３ 実行中タスク記憶部 ３１ イベントチェック手段 ３２ タスク生成手段 ３３ タスク資源管理手段 ２１１、２３１ イベント識別子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 発生したイベントの識別子を記憶する記
    憶装置と、前記イベントに基づいてタスクを生成するタ
    スク制御装置と、前記タスクを処理するタスク処理装置
    とを備えたタスク処理システムであって、 前記タスク処理装置は、前記処理が完了したタスクと同
    一のタスクを生成する前記識別子を検索し、前記処理が
    完了したタスクと同一のタスクを更に処理することを特
    徴とするタスク処理システム。
  2. 【請求項２】 前記検索の結果、前記処理が完了したタ
    スクと同一のタスクを生成する前記識別子を見出さない
    場合には、前記処理が完了したタスクの資源の一部又は
    全部を前記記憶装置に開放することを特徴とする請求項
    １記載のタスク処理システム。
  3. 【請求項３】 前記資源を、前記記憶装置から前記タス
    ク制御管理装置を介して前記タスク処理装置に供給した
    場合には、前記資源を前記記憶装置から削除することを
    特徴とする請求項２記載のタスク処理システム。
  4. 【請求項４】 前記記憶部は、前記タスク処理装置が実
    行処理中のタスクの識別子を記憶し、 前記タスク制御装置は、前記実行処理中のタスクと同一
    のタスクを生成する前記識別子を検索し、前記実行処理
    の完了を待って、前記実行処理の完了したタスクと同一
    のタスクを更に処理することを特徴とするタスク処理シ
    ステム。
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