JP2000352462A - エンジン停止再始動装置 - Google Patents

エンジン停止再始動装置

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JP2000352462A
JP2000352462A JP25599399A JP25599399A JP2000352462A JP 2000352462 A JP2000352462 A JP 2000352462A JP 25599399 A JP25599399 A JP 25599399A JP 25599399 A JP25599399 A JP 25599399A JP 2000352462 A JP2000352462 A JP 2000352462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係合要素を係合する変速機を備えるエンジン
停止再始動装置の係合要素の耐久性向上。 【解決手段】 シフトロック解除ボタンを押してシフト
レバーをPポジションまたはNポジション以外に強制的
に移動する場合(ステップ50で肯定判定)はシフトロ
ック解除ボタンが押された時点で再始動される(ステッ
プ60)。一方、PポジションまたはNポジションにお
いて、シフトポジション変更の予備動作がされた時点で
(ステップ70で肯定判定)再始動される(ステップ8
0)。いずれの場合も、シフトレバーの移動の前にエン
ジンは再始動されていて、シフトポジションの変更が完
了した時点では、変速機の油圧は上昇しており、変速機
内の係合要素は係合を完了していて滑り量が増えず耐久
性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め定めた所定の
停止条件が満たされた時にエンジンを停止すると共に、
満たされなくなった時に停止したエンジンを再始動する
エンジン停止再始動装置に関する。特に、係合要素を係
合してエンジンのトルクを車輪側へ伝達する変速機を備
えた車両に用いられるエンジン停止再始動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】予め定めた所定の停止条件が満たされた
時にエンジン停止条件においてエンジンを停止し、満た
されなくなった時に停止したエンジンを再始動するエン
ジン停止再始動装置を備えた車両が公知である。この様
な車両において、例えば、エンジンで駆動されるオイル
ポンプの発生する油圧により係合要素を係合してシフト
レバーのポジションに応じて変速比を得る変速機を備え
た車両においては、エンジンの停止中はエンジンで駆動
されるオイルポンプが停止して油圧の供給が不可能であ
るので、運転者が発進しようとシフトレバーをN→Dへ
移動するのと略同時にアクセルペダルが踏み込まれた場
合には、アクセルペダルの踏み込みによるエンジン回転
数の上昇に変速機内の係合要素の係合が間に合わず、係
合要素が係合できないで滑ってしまう半係合状態が発生
し、係合要素の耐久性を悪化するという問題が発生する
可能性がある。また、別例として、エンジンの作動によ
り発生する電磁力を用いる電磁クラッチを利用する変速
機においても十分な電磁力が発生しておらずクラッチが
半係合状態でエンジン回転数が上昇せしめられることが
発生しクラッチ面が摩耗して耐久性が低下する可能性が
ある。
【0003】そこで、例えば、油圧を用いる場合には、
別途、電動オイルポンプを設けてエンジンの停止中も必
要な油圧を確保することが提案されている(特開平8−
14076号公報参照)。上記のような技術を用いれば
変速機のシフトレバータがN→Dへ移動される場合、変
速機内の係合要素は電動オイルポンプにより油圧で係合
している状態、すなわち、スタンバイ状態、であるので
発進への応答性が向上するが、電動オイルポンプを設け
るとコストアップおよび搭載上の制約を受ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
み、車両用エンジン停止再始動装置を備えた車両におい
て、コストアップすることなく変速機内の係合要素の耐
久性を向上することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、係合要素を係合してエンジンのトルクを車輪側
へ伝達する変速機を備える車両に用いられ、変速機が所
定のシフトポジションにあることを含む所定の条件が成
立したときにエンジンを停止し、前記条件が不成立にな
ったときにエンジンを再始動するエンジン停止再始動装
置であって、エンジン停止中はシフトレバーを所定のポ
ジション以外に移動することを禁止するシフトロック手
段を具備したエンジン停止再始動装置が提供される。こ
のように構成されたエンジン停止再始動装置では、エン
ジン停止中はシフトレバーを所定のポジション以外に移
動することを禁止され、エンジンの再始動はシフトレバ
ーを所定のポジション以外に移動すること以外の停止条
件の解除でおこなわれ、シフトレバーを所定のポジショ
ン以外のポジションへ移動する動作はエンジンの再始動
後におこなわれる。請求項2に記載の発明によれば、請
求項1の発明において、エンジン停止中以外はシフトロ
ック手段を作動させないようにしたエンジン停止再始動
装置が提供される。
【0006】請求項3の発明によれば、係合要素を係合
してエンジンのトルクを車輪側へ伝達する変速機を備え
る車両に用いられ、変速機が所定のシフトポジションに
あることを含む所定の条件が成立したときにエンジンを
停止し、前記条件が不成立になったときにエンジンを再
始動するエンジン停止再始動装置であって、シフトポジ
ションが変更される前に運転者のシフトポジション変更
意思を検出可能なシフトポジション変更意思検出手段を
備え、運転者のシフトポジション変更意思が検出された
時にエンジンを再始動することを特徴とするエンジン停
止再始動装置が提供される。この様に構成されたエンジ
ン停止再始動装置によれば、シフトポジション変更意思
検出手段により、シフトポジションが変更される前に運
転者のシフトポジション変更意思を検出してエンジンが
再始動され、シフトレバーを所定のポジション以外のポ
ジションへの移動する動作はエンジンの再始動後におこ
なわれる。請求項4の発明によれば、請求項3の発明に
おいて、さらに、エンジンの停止時にシフトロックする
シフトロック手段と、シフトロック手段のシフトロック
を手動で強制解除するシフトロック解除手段を備えてい
て、シフトポジション変更意思検出手段はシフトロック
解除手段が作動されたことを検出するエンジン停止再始
動装置が提供される。この様に構成されたエンジン停止
再始動装置によれば、エンジンの停止中はシフトロック
手段によりシフトレバーの移動禁止されていてシフトポ
ジションの変更によるエンジン再始動はできないように
されていて、シフトロック解除手段が作動されて強制的
にシフトロックが解除されるとエンジンが再始動され、
シフトレバーを所定のポジション以外のポジションへの
移動する動作はエンジンの再始動後におこなわれる。
【0007】請求項5の発明によれば、請求項3の発明
において、変速機が予備動作実行後にシフトポジション
の変更が可能な変速機であって、シフトポジション変更
意思検出手段はシフトポジション変更の予備動作を検出
するシフトポジション変更予備動作検出手段であるエン
ジン停止再始動装置が提供される。この様に構成された
エンジン停止再始動装置によれば、シフトポジションを
変更するための予備動作が実行された時にエンジンが再
始動され、シフトレバーを所定のポジション以外のポジ
ションへの移動する動作はエンジンの再始動後におこな
われる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の実施形態を詳細に説明する。図2は本実施形態
の駆動システムを示している。図2において、1は車両
に搭載されるエンジン、2は自動変速機である。このエ
ンジン1には該エンジン1を再始動させるためのモータ
及び発電機として機能するモータジェネレータ3が、そ
のクランク軸1aに、電磁クラッチ26、プーリ22、
ベルト8、プーリ23及び減速機構Rを介して連結され
ている。減速機構Rは、遊星歯車式で、サンギア33、
キャリア34、リングギア35を含み、ブレーキ31、
ワンウェイクラッチ32を介してモータジェネレータ3
及びプーリ23の間に組込まれている。なお、ワンウェ
イクラッチ32はクラッチに置き換えることができる。
【0009】自動変速機2用のオイルポンプ19は、従
来通りエンジン1のクランク軸1aに直結されている。
図の符号11,16は補機類で、例えばそれぞれパワー
ステアリング用のポンプ、エアコン用のコンプレッサー
等に相当しており、エンジンのクランク軸1a及びモー
タジェネレータ3とはプーリ9,14とベルト8によっ
て連結されている。
【0010】図2には図示していないが、補機類として
は前記のほかに、エンジンオイルポンプ、エンジンウォ
ータポンプ等も連結されている。符号4aはモータジェ
ネレータ3に電気的に接続されるインバータである。こ
のインバータ4aはスイッチングにより電力源であるバ
ッテリ5aからモータジェネレータ3への電気エネルギ
の供給を可変にしてモータジェネレータ3の回転速度を
可変にする。また、モータジェネレータ3からバッテリ
5aへの電気エネルギの充電を行うように切り換える。
【0011】このバッテリ5aはモータジェネレータ3
の駆動専用のバッテリであって定格電圧48Vあるいは
36Vのものである。バッテリ5aにはバッテリの規格
を識別するバッテリ識別IC53が付設されている。一
方バッテリ5bは通常の補機用の定格電圧12Vのもの
であってバッテリ5bはインバータ4bを介してバッテ
リ5aに接続されている。
【0012】符号7は電磁クラッチ26の断続の制御、
及びインバータ4のスイッチング制御等を行うためのコ
ントローラである。このコントローラ7へは入力信号と
して、エアコンSW42からのオン・オフ信号、停止再
始動走行モード(エコラン)SW40のオン・オフ信
号、エンジン回転速度センサ49からのエンジン回転速
度信号、シフトレバー44のシフトポジションを検出す
るシフトポジションセンサ45からの検出信号、油温を
推定検出するためのセンサの機能を兼ねたエンジン冷却
水温センサ47からの信号、車速センサ50からの車速
信号、フットブレーキセンサ51からのフットブレーキ
信号、ハンドブレーキセンサ52からのハンドブレーキ
信号、バッテリ識別IC53、アクセル開度センサ54
からの識別信号等が入力される。さらに、特に本発明に
関しては、シフトロック解除スイッチ63からの信号が
入力され、第1、第2シフトロックソレノイド61、6
2に制御信号が送られる。
【0013】なお、エンジン1の停止再始動、すなわち
エコランを実施している場合に、そのことをドライバに
知らせるためのインジケータ46、逆に実施していない
場合にそのことをドライバに知らせるインジケータ48
が備えられている。エンジン1が自動停止した状態で
は、コントローラ7は電磁クラッチ26に切断の制御信
号を出力しており、プーリ22とエンジン1とは動力非
伝達状態にある。一方、エンジン1が停止中でもエアコ
ンやパワーステアリングは作動させておきたいため、パ
ワーステアリング用ポンプ、エアコン用コンプレッサの
負荷等が考慮されたトルクでモータジェネレータ3が回
転するように、コントローラ7はインバータ4に対して
相応のスイッチング信号を出力する。
【0014】なお、このときブレーキ31をオフにし、
電磁クラッチ26をオフとしておく。このような状態と
することにより、モータジェネレータ3とプーリ23は
直結状態となり、補機類11,16等を駆動するのに必
要な回転速度を確保することができる。また、エンジン
1が運転されている際に、モータジェネレータ3を発電
機として使用したり、補機類11,16等を駆動したり
するには、ブレーキ31をオフにし、電磁クラッチ26
はオン状態としておく。このようにすることにより、モ
ータジェネレータ3とプーリ23とが直結状態となり、
エンジン1の回転速度が高くなってもモータジェネレー
タ3や補機類11,16等が許容回転速度を超えるのを
防止することができる。なお、ワンウェイクラッチ32
をクラッチに置き換えても実質的に上記と同様な作用が
得られる。
【0015】次に、エコランモードでエンジン1を再始
動する時は、コントローラ7はクラッチ26をONにす
る信号を出すとともに、減速機Rのブレーキ31にON
信号を出力しリングギヤ35を回転不能にしておく。こ
の状態でモータジェネレータ3を回転させるとサンギヤ
33の回転はピニオンギヤ36に伝達され、リングギヤ
35がロックされているのでピニオンギヤ36は自転し
ながらサンギヤ33の周りを公転する。よってピニオン
ギヤ36内のキャリア34もサンギヤ33の周りを公転
し、キャリア34と同軸のプーリ23も回転する。この
ときのプーリ23の回転速度はサンギヤ33、リングギ
ヤ35の歯数によって決まる減速比でモータジェネレー
タ3の軸の回転速度が減速されたものとなる。よってモ
ータジェネレータ3からエンジン1へ始動に十分なトル
クが伝達され、エンジンが再始動される。これはモータ
ジェネレータ3を小型にできるという効果につながる。
なお、プーリ23が回転するので同時に補機も駆動され
る。
【0016】エンジン1の自動停止再始動は、ROMに
記憶された制御プログラムに従ってコントローラ7によ
り実行される。コントローラ7は、例えば、車速がゼ
ロ、ブレーキペダルが踏まれていて、アクセルペダルが
踏まれていなくて、エンジン水温やA/Tの作動油温が
所定範囲内で、バッテリーのSOCが所定範囲内であ
り、かつシフトレバー44が所定のポジションにあるこ
となど、を条件にエンジン1を停止すべきと判定する。
そして、エンジン1を停止すべきであると判定される
と、エンジン1への燃料供給をカットする指令を発す
る。そして、本発明に関し、後述するようにエンジン1
が停止されると第1、第2シフトロックソレノイド6
1,62がONにされる。一方、例えば、アクセルペダ
ルが踏まれるか、ブレーキがoffとなったときにエン
ジン1を再始動すべきであると判定する。そして、エン
ジン1を再始動すべきであると判定されると、エンジン
1への燃料供給を再開してエンジン1を再始動する指令
を発し、また、本発明に関し、第1、第2シフトロック
ソレノイド61,62がONにされる。
【0017】次に、図2において2で示されている自動
変速機2について説明する。図3は自動変速機2の内部
のトルクコンバータ201および歯車変速機構202の
構成を示すスケルトン図である。このトルクコンバータ
201および歯車変速機構202を内蔵したケーシング
の内部には、作動油としてオートマチック・トランスミ
ッション・フルードが封入されている。
【0018】トルクコンバータ201は、駆動側部材の
トルクを流体により従動側部材に伝達するものである。
このトルクコンバータ201は、ポンプインペラ207
に一体化させたフロントカバー208と、タービンラン
ナ209を一体に取付けたハブ210と、ロックアップ
クラッチ211とを有している。そして、ポンプインペ
ラ207のトルクが流体を介してタービンランナ209
に伝達される。また、従来周知のロックアップクラッチ
211は、フロントカバー208とハブ210とを選択
的に係合・解放するためのものである。なお、ロックア
ップクラッチ211を所定の係合圧で滑らせるスリップ
制御をおこなうことも可能である。
【0019】フロントカバー208はエンジン1のクラ
ンクシャフト1aに連なる軸212に連結されている。
また、ポンプインペラ207およびタービンランナ20
8の内周側には、ステータ213が設けられている。こ
のステータ213は、ポンプインペラ207からタービ
ンランナ209に伝達されるトルクを増大するためのも
のである。さらに、ハブ210には歯車変速機構202
の入力軸214が接続されている。したがって、エンジ
ン1のクランクシャフト1aからの出力トルクはポンプ
インペラ207とタービンランナ209、またはロック
アップクラッチ211を介して歯車変速機構202の入
力軸214に伝達される。
【0020】一方、歯車変速機構202は、副変速部2
15および主変速部216から構成されている。副変速
部215は、オーバドライブ用の遊星歯車機構217を
備えており、遊星歯車機構217のキャリヤ218に対
して入力軸214が連結されている。この遊星歯車機構
217を構成するキャリヤ218とサンギヤ219との
間には、多板クラッチC0と一方向クラッチF0とが設
けられている。この一方向クラッチF0は、サンギヤ2
19がキャリヤ218に対して相対的に正回転、つま
り、入力軸214の回転方向に回転した場合に係合する
ようになっている。そして、副変速部215の出力要素
であるリングギヤ220が、主変速部216の入力要素
である中間軸221に接続されている。また、サンギヤ
219の回転を選択的に止める多板ブレーキB0が設け
られている。
【0021】したがって、副変速部215は、多板クラ
ッチC0もしくは一方向クラッチF0が係合した状態で
遊星歯車機構217の全体が一体となって回転する。こ
のため、中間軸221が入力軸214と同速度で回転
し、低速段となる。また、ブレーキB0を係合させてサ
ンギヤ219の回転を止めた状態では、リングギヤ22
0が入力軸214に対して増速されて正回転し、高速段
となる。
【0022】他方、主変速部216は、三組の遊星歯車
機構222、223、224を備えており、三組の遊星
歯車機構222、223、224を構成する回転要素
が、以下のように連結されている。すなわち、第1遊星
歯車機構222のサンギヤ225と、第2遊星歯車機構
223のサンギヤ226とが互いに一体的に連結されて
いる。また、第1遊星歯車機構222のリングギヤ22
7と、第2遊星歯車機構223のキャリヤ229と、第
3遊星歯車機構224のキャリヤ231とが連結されて
いる。さらに、キャリヤ231に出力軸232が連結さ
れている。この出力軸232はトルク伝達装置(図示せ
ず)を介して車輪(図示せず)に接続されている。さら
にまた、第2遊星歯車機構223のリングギヤ233
が、第3遊星歯車機構224のサンギヤ234に連結さ
れている。
【0023】この主変速部216の歯車列においては、
後進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設
定することができる。このような変速段を設定するため
の摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以
下のように設けられている。先ずクラッチについて述べ
ると、リングギヤ233およびサンギヤ234と、中間
軸221との間に第1クラッチC1が設けられている。
また、互いに連結されたサンギヤ225およびサンギヤ
226と、中間軸221との間に第2クラッチC2が設
けられている。
【0024】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1はハンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構222のサンギヤ225、および第2遊星歯車機構2
23のサンギヤ226の回転を止めるように配置されて
いる。またこれらのサンギヤ225、226とケーシン
グ235との間には、第1一方向クラッチF1と、多板
ブレーキである第2ブレーキB2とが直列に配列されて
いる。第1一方向クラッチF1はサンギヤ225、22
6が逆回転、つまり入力軸214の回転方向とは反対方
向に回転しようとする際に係合するようになっている。
【0025】また、第1遊星歯車機構222のキャリヤ
237とケーシング235との間に、多板ブレーキであ
る第3ブレーキB3が設けられている。そして第3遊星
歯車機構224はリングギヤ238を備えており、リン
グギヤ238の回転を止めるブレーキとして、多板ブレ
ーキである第4ブレーキB4と、第2一方向クラッチF
2とが設けられている。第4ブレーキB4および第2一
方向クラッチF2は、ケーシング235とリングギヤ2
38との間に相互に並列に配置されている。なお、この
第2一方向クラッチF2はリングギヤ238が逆回転し
ようとする際に係合するように構成されている。さら
に、歯車変速機構4の入力回転数を検出する入力回転数
センサ(タービン回転数センサ)4Aと、歯車変速機構
4の出力軸232の回転数を検出する出力回転数センサ
(車速センサ)4Bとが設けられている。
【0026】上記のように構成された歯車変速機構20
2においては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装
置を、図4の作動係合表に示すように係合・解放するこ
とにより、前進5段・後進1段の変速段を設定すること
ができる。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係
合することを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦
係合装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が
係合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦
係合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係である
ことを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示
している。
【0027】次に、この実施の形態に使用されているシ
フトセレクタについて説明する。図5に示すのがそのシ
フトセレクタ60であって、いわゆるゲート式のもので
あって、シフトレバー44のマニュアル操作により、各
種のシフトレバーポジションを設定することが可能であ
る。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバ
ース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D
(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジショ
ン、2ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジショ
ンを設定可能であって、図示のように、Dポジションと
4ポジション、および、2ポジションとLポジションは
左右方向の移動で選択できる。
【0028】ここで、Dポジション、4ポジション、3
ポジション、2ポジション、Lポジションが前進ポジシ
ョンである。そして、Dポジション、4ポジション、3
ポジション、2ポジションが設定されている状態におい
ては、複数の変速段同士の間で変速可能である。これに
対して、Lポジション、または後進ポジションであるR
ポジションが設定されている状態においては、単一の変
速段に固定される。
【0029】そして、第1シフトロックソレノイド61
と、第2シフトロックソレノイド62がシフトセレクタ
60の内部に備えられている。このゲート式のシフトセ
レクタ60を備える場合には、エコランによるエンジン
1の停止条件の一つに、シフトレバー44がPポジショ
ンであることが含まれている。エンジン1が停止せしめ
られると、第1シフトロックソレノイド61のロックシ
ャフト61aおよび第2シフトロックソレノイド62の
ロックシャフト62aが突き出て、Pポジションから他
のポジションへの移動が禁止される、すなわち、シフト
ロックされる。このシフトロックはシフトロック解除ボ
タン63を作用させることにより機械的に解除すること
ができ、後述するようにシフトロック解除ボタン63を
作用させるとエンジン1が再始動するようにされてい
る。
【0030】また、このゲート式のシフトセレクタ60
を備える場合においては、エンジン1の停止中にシフト
レバー44がPポジションから他のポジションに移動さ
れると再始動するようにされているが、そのために、シ
フトセレクタ60の内部に以下のような機構が設けられ
ている。シフトレバー44は、Pポジションにある時、
バネ等の付勢手段(図示せず)により、矢印で示される
ように図中右方向に付勢されていて、●で示される位置
にあり、シフトセレクタ60の内部には、バネにより付
勢されたシフトレバー44により押圧されるP溝スィッ
チ64が取り付けられている。
【0031】したがって、運転者がPポジションから他
のポジションにシフトするためには、先ず、シフトレバ
ー44を付勢力に逆らって、図中左方向に動かすことが
必要である。逆に言えば、シフトレバー44を付勢力に
逆らって、図中左方向に動かさないと、運転者はPポジ
ションから他のポジションにシフトすることはできな
い。そして、運転者がシフトレバー44を付勢力に逆ら
って、図中左方向に動かすとP溝スィッチ64が作動し
て信号を発する。この信号はコントローラ7に送達さ
れ、この信号に基づいて、エンジン1の再始動がおこな
われる。
【0032】シフトセレクタは、図5に示したようなゲ
ート式ではなくて、ストレート式のシフトセレクタとさ
れる場合も多い。図6が、このストレート式のシフトセ
レクタ60の上面図であって、ゲート式の場合と同様
に、シフトロックソレノイド61、62 および、シフ
トロック解除スィッチ63が備えられている。
【0033】このストレート式のシフトセレクタ60に
おいては、図7に示すように、内部にディテント溝65
が設けられると共に、シフトレバー44にピン66が設
けれている。そして、PポジションとNポジションの溝
は急に落ち込む様にされていて、他のポジションにシフ
トするには、シフトレバー44のノブ67に設けられた
ノブスィッチ68を押して、ピン66を溝から外すこと
が必要である。ここで、Nポジションの溝はRポジショ
ン側のみならずDポジション側も急に落ち込む溝にされ
ている点が特徴である(通常のストレート式のシフトセ
レクタにおいては、Nポジションのディテント溝はRポ
ジション側は急に落ち込む溝とされているが、Dポジシ
ョン側は緩やかに落ち込む溝とされている)。
【0034】上記のような構造を利用することにより、
このストレート式のシフトセレクタ60を備える場合に
おいては、エンジン1が停止する条件の一つにシフトレ
バー44が、Pポジションだけではなく、Pポジション
またはNポジションにあることが含まれており、エンジ
ン1の停止中にシフトレバー44がPポジションまたは
Nポジションから他のポジションに移動されると再始動
するようにされている。
【0035】図8はシフトレバー44の内部構造を示
し、ノブスィッチ68を押すと、シフトレバー44の内
部に配置されたシャフト69が下方に下がり、シャフト
69に固定されたピン66が下方に押し込まれる。ピン
66の下方にはノブスィッチセンサ70が配置されてい
てピン66が下方に押し込まれると信号を発生して、そ
の信号はコントローラ7に送達され、この信号に基づい
てエンジン1の再始動がおこなわれる。
【0036】以下、上記ハード構成を有する車両の本発
明による制御を説明するが、初めに制御の特徴を説明す
る。まず、前述したように、エコランで車両が停止する
条件にシフトレバー44がPポジションまたはNポジシ
ョン(シフトセレクタ60がゲート式の場合はPポジシ
ョン、以下同じ)にあることが含まれており、エンジン
1が停止するとシフトロックソレノイド61、62が作
動するようにされている。そして、運転者がシフトロッ
ク解除スィッチ63を作動させた場合にエンジン1を再
始動し、また、運転者がシフトレバー44を動かすため
の予備動作をおこなった時にもエンジン1を再始動す
る。
【0037】図1に示すのが、この制御のフローチャー
トである。図1のフローチャートにおいては、まず、ス
テップ20で各種検出信号の入力処理がおこなわれ、ス
テップ30においてはイグニッションスィッチがONで
あるか否かが判定され、否定判定された場合はステップ
90に飛び、肯定判定された場合にはステップ40に進
みエンジン1が停止中であるか否かが判定される。
【0038】ここで、前述したように、この実施の形態
においては、エンジン1が停止する条件の一つにシフト
レバー44がPポジションまたはNポジションにあるこ
とが含まれている。したがって、ステップ40にあると
いうことはシフトレバー44がPポジションまたはNポ
ジションにあることを意味している。そして、ステップ
40で否定判定された場合、すなわち、エンジン1が停
止中でない場合はステップ110に飛びリターンする。
一方、ステップ40で肯定判定された場合、すなわち、
エンジン1が停止中である場合はステップ50に進む。
【0039】ステップ50ではシフトレバー44がPポ
ジションまたはNポジション以外にあるかどうかが判定
される。この判定はシフトポジションセンサ45により
実行される。ここで、エンジン1が停止中である場合は
第1、第2シフトロックソレノイド61、62がONに
されていて、第1、第2シフトロックソレノイド61、
62のシフトロックシャフト61a,62aが突き出て
いる。
【0040】したがって、ステップ50で肯定判定さ
れ、シフトシフトレバー44がPポジションまたはNポ
ジション以外にあるということは、運転者は図5のシフ
トセレクタ60のシフトロック解除ボタン63を作動さ
せて第1、第2シフトロックソレノイド61、62のシ
フトロックシャフト61a,62aを機械的に解除した
ということを意味し、運転者が強い発進の意思を有して
いることを示している。
【0041】そして、ステップ50で肯定判定された場
合はステップ60に進んでエンジン1を再始動するが、
このエンジン1の再始動は運転者がシフトセレクタ60
のシフトロック解除ボタン63を作動させた時点でおこ
なわれる。したがって、PポジションまたはNポジショ
ン、から、それ以外のポジションへのシフトレバー44
の移動が完了した時にはエンジン1はすでに再始動した
状態になっている。
【0042】そして、ステップ60の作動が終了した
ら、ステップ90に進み、第1、第2シフトロックソレ
ノイド61、62をOFFにしてからステップ110に
進みリターンする。ここで、ステップ50で肯定判定さ
れる際に、シフトロック解除ボタン63を作動させたの
にステップ90で第1、第2シフトロックソレノイド6
1、62をOFFにするのは、前述のように、シフトロ
ック解除ボタン63を作動させておこなうシフトロック
の解除は機械的にシフトロックシャフト61a、62a
をシフトロックソレノイド61、62の押圧力に抗して
押し込むだけで、第1、第2シフトロックソレノイド6
1,62は通電されてONにされたままであるからであ
る。
【0043】一方、ステップ50で否定判定された場合
は、ステップ70に進み、シフトポジション変更の予備
動作が実行されたか否かを判定する。この予備動作と
は、シフトセレクタ60がゲート式の場合は、運転者が
Pポジションにあるシフトレバーを付勢力に逆らって図
中左方向に動かすことを意味しており、その実行の判定
はP溝スィッチ64からの信号によりおこなわれる。一
方、シフトセレクタ60がストレート式の場合は、運転
者がシフトノブスィッチ68を押すことを意味してお
り、その実行の判定は、ノブスィッチセンサ70からの
信号によりおこなわれる。
【0044】なお、P溝スィッチ64やノブスィッチセ
ンサ70のかわりに、シフトレバー44のノブ67に運
転者がノブ67を把持したことを検出する感圧センサを
設けてその信号により予備動作を検出してもよいし、そ
の他、予備動作が確実に検出できるのであればどの様な
方法でもよい。なお、この様な、シフトポジションの変
更の予備動作を検出するスイッチ類を再始動のために積
極的に使用することも可能である。
【0045】さて、ステップ70で肯定判定された場
合、すなわち、シフトポジションの変更の予備動作がお
こなわれた場合は、ステップ80に進みエンジン1を始
動する指令を出してからステップ90に進み、第1、第
2シフトロックソレノイド61、62をOFFにしてか
らステップ110に進んでリターンする。一方、ステッ
プ70で否定判定された場合は、ステップ100に進ん
で、第1、第2シフトロックソレノイド61、62をO
FFにしてからステップ110に進みリターンする。ま
た、ステップ40で否定判定されてステップ90に飛ん
だ場合もステップ90で第1、第2シフトロックソレノ
イド61、62をONにしてからステップ110に進ん
でリターンする。
【0046】本実施の形態は上記のように作用するの
で、エコランでエンジン1が自動停止している状態か
ら、シフトレバー44を、シフトロック解除ボタン64
を作動させて、PポジションまたはNポジション以外に
強制的に移動した場合に、実際にシフトレバー44の移
動が完了したときにはエンジンは再始動されている。し
たがって、その後に、アクセルペダルが急に踏み込まれ
ても、すでにオイルポンプ19も作動しており、自動変
速機2には油圧が供給されているので、自動変速機2内
のクラッチ類の滑り量が増え耐久性が低下することを防
止することができる。
【0047】一方、シフトレバー44をPポジションま
たはNポジション以外に強制的に移動しない場合には、
上述したシフトポジション変更の予備動作、あるいは、
アクセルペダルを踏み込む等の動作でエンジン1は再始
動され、再始動してからシフトロックソレノイド61、
62はOFFにされるので(ステップ40からステップ
90に進む)Pポジション以外への移動は再始動してか
らおこなわれ、上記と同様に、その後に、アクセルペダ
ルが急に踏み込まれても、すでにオイルポンプ19も作
動しており、自動変速機2には油圧が供給されているの
で、自動変速機2内のクラッチ類の滑り量が増え耐久性
が低下することを防止することができる。
【0048】本実施の形態は、上記のように、発進動作
の時点ではオイルポンプが作動し自動変速機2には油圧
が供給されていて発進時に自動変速機2内のクラッチ類
が滑ることが防止されるが、さらに、前進クラッチC1
に油圧を供給する際の供給初期に一時的に所定時間だけ
油圧を急速に増圧する急速増圧制御を実行し、上記の作
用を補充している。
【0049】そこで、図9を参照しながら、前進クラッ
チC1を適切な急速増圧制御によって速やかに係合させ
る構成について説明する。図9において、プライマリレ
ギュレータバルブ250で調圧されたライン圧は、マニ
ュアルバルブ254を介して最終的には前進クラッチC
1に供給される。ここで、コントローラ7から急速増圧
制御の指令を受けてソレノイド260が切換弁258を
開に制御しているときは、マニュアルバルブ254を通
過したライン圧PLは、大オリフィス256を通過した
後、そのまま前進クラッチC1に供給される。なお、こ
の急速増圧制御が実行されている段階では、スプリング
274のばね定数の設定によりアキュムレータ270は
機能しない。
【0050】やがて、コントローラ7より急速増圧制御
の終了指令を受けてソレノイド260が切換弁258を
遮断制御すると、大オリフィス256を通過したライン
圧PLは小オリフィス264を介して比較的ゆっくりと
前進クラッチC1に供給される(従来と略同等のルー
ト)。また、この段階では、前進クラッチC1に供給さ
れる油圧は高まっているため、アキュムレータ270に
つながっている油路266の油圧がスプリング274に
抗してピストン272を図の上方に移動させる。その結
果、このピストン272が移動している間、前進クラッ
チC1に供給される油圧の上昇速度が緩和し、前進クラ
ッチC1は非常に円滑に係合する。
【0051】図10に前進クラッチC1の油圧の供給特
性を示す。図10において、細線は急速増圧制御を実行
しなかった場合、太線は実行した場合をそれぞれ示して
いる。また、Tfastと付された部分が急速増圧制御を実
行している期間(所定期間)を示している。この期間T
fastは、前進クラッチC1の図示せぬピストンが、いわ
ゆるクラッチパックを詰める期間に対応し、また、エン
ジン回転速度が所定のアイドル回転速度に至る若干前ま
での期間に対応する。なお、Tc,Tc′は前進クラッ
チC1のクラッチパックが詰められる期間に相当してい
る。
【0052】もし急速増圧制御が実行されない場合に
は、切換弁258をバイパスした従来と略同等のルート
でオイルが供給されるため、前進クラッチC1のピスト
ンのクラッチパックが詰められるまでの間にかなりの時
間Tc′が経過し、図の細線のような経過を辿って時刻
t2で係合を完了する。
【0053】なお、図10の表示から明らかなように、
急速増圧制御の開始タイミングTsは、エンジン回転速
度NEが所定値NE1となったときに設定されている。
このように、急速増圧制御をエンジンの再始動指令Tco
m と同時に開始させないようにしたのは、エンジン1が
回転速度零の状態から若干立ち上がった状態(NE1程
度の値にまで立ち上がった状態)になるまでの時間T1
が、走行環境によって大きくばらつく可能性があるため
である。
【0054】もし、急速増圧制御をエンジンの再始動指
令Tcom と同時に開始させた場合、このばらつきの影響
を受けて、前進クラッチC1は、ときに該急速増圧制御
が実行されている間に係合を開始し、大きな係合ショッ
クが発生するおそれがある。そこで、ばらつきの大きな
エンジンの再始動直後を避け、エンジンが若干上昇し始
めた時点Tsを急速増圧制御の開始タイミングとするこ
とにより、走行環境の違いにかかわらず、ばらつきの小
さな(安定した)オイルの供給制御を実現することがで
きる。
【0055】上記のような急速増圧制御をエンジン再始
動後におこなうことにより、本発明による作動にさきが
けて変速機内部の油圧が急速に増圧され、再始動後にシ
フトレバー44が直ちにPポジション以外に移動され
て、アクセルペダルが急速に踏み込まれたような場合に
クラッチの滑り量の増加を抑え耐久性の低下を防止する
ことができる。
【0056】最後に、ヒルホールド制御について説明す
る。車両が停止していてもエンジン1が動いていれば、
シフトレバーがDポジションにある限り、前進クラッチ
C1が係合して、車両を前進させようとするクリープ力
が働く。従って、傾斜の緩い登坂路などでは、このクリ
ープ力で車両が後退するのを防止できる。しかし、停止
再始動装置では、車両が停止するとエンジン1を停止し
てしまうので、クリープ力は働かない。従って、停止し
た位置が登坂路であった場合、ブレーキを強く踏み続け
ていなければ車両が後退してしまうこととなる。
【0057】そこで、停止条件が揃ったと判定されたと
き、ブレーキ装置のマスタシリンダ液圧を保持してブレ
ーキ力を保持することで車輪の回転を抑制するヒルホー
ルド制御をおこなう。このヒルホールド制御もまた、プ
ログラムによりコントローラ7により実行される。な
お、ヒルホールド制御はアンチロックブレーキ装置(A
BS)用のアクチュエータ(図示せず)の駆動により行
うことが好ましい。また、車輪につながる回転軸を機械
的にロックするものであってもよい。ヒルホールド制御
は、変速機が走行ポジションにあるときで、かつ、エン
ジン1の停止中に、走行を目的としない特定条件によっ
てエンジン1の再始動をするとき制動力を継続する。
【0058】以上、変速機がエンジン1で駆動されるオ
イルポンプの発生する油圧で係合される係合要素を含む
場合の例について説明したが、変速機がエンジン1で駆
動される発電機構の発生する電力に基づいて電磁クラッ
チを係合する場合にも、同じような制御をおこなうこと
ができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明によるエンジン停止再始
動装置は、エンジン停止中はシフトレバーを所定のポジ
ション以外に移動することを禁止するシフトロック手段
を具備しており、エンジンの再始動はシフトレバーを所
定のポジション以外に移動すること以外の停止条件の解
除でおこなわれる。シフトレバーを所定のポジション以
外のポジションへ移動する動作はエンジンの再始動後に
おこなわれ、エンジンが再始動されれば変速機の係合要
素は係合されるので、その後におこなわれる発進動作の
時点では係合要素は係合されている。したがって、変速
機内の係合要素の滑り量の増加が抑えられ耐久性が向上
する。請求項3の発明によるエンジン停止再始動装置
は、シフトポジションが変更される前に運転者のシフト
ポジション変更意思を検出可能なシフトポジション変更
意思検出手段を備え、運転者のシフトポジション変更意
思が検出された時にエンジンを再始動するようにされて
いて、シフトポジションが変更される前にエンジンが再
始動され、シフトレバーを所定のポジション以外のポジ
ションへの移動する動作はエンジンの再始動後におこな
われ、エンジンが再始動されれば変速機の係合要素は係
合されるのでその後におこなわれる発進動作の時点では
係合要素は係合されている。したがって、変速機内の係
合要素の滑り量の増加が抑えられ耐久性が向上する。特
に、請求項4の発明によるエンジン停止再始動装置は、
シフトロック解除手段を備えていて、シフトロック解除
手段が作動されて強制的にシフトロックが解除されると
エンジンが再始動され、シフトレバーを所定のポジショ
ン以外のポジションへの移動する動作はエンジンの再始
動後におこなわれ、エンジンが再始動されれば係合要素
は係合されるので、その後におこなわれる発進動作の時
点では係合要素は係合している。したがって、変速機内
の係合要素の滑り量の増加が抑えられ耐久性が向上す
る。特に、請求項5の発明によるエンジン停止再始動装
置は、シフトポジションを変更するための予備動作を検
出するようにされていて、予備動作が実行された時にエ
ンジンが再始動され、シフトレバーを所定のポジション
以外のポジションへの移動する動作はエンジンの再始動
後におこなわれ、エンジンが再始動されれば係合要素は
係合されるので、その後におこなわれる発進動作の時点
では係合要素は係合している。したがって、変速機内の
係合要素の滑り量の増加が抑えられ耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における再始動の制御のフ
ローチャートである。
【図2】本発明が適用されたエンジン停止再始動装置の
構成を示す図である。
【図3】図2に示された歯車変速機構およびトルクコン
バータの構成を示すスケルトン図である。
【図4】図3に示された歯車変速機構で各変速段を設定
するための摩擦係合装置の作動状態を示す図である。
【図5】ゲート式シフトレバーを示す図である。
【図6】ストレート式シフトレバーの上面図である。
【図7】図6のストレート式シフトレバーの側面図であ
る。
【図8】図6のストレート式シフトレバーの作動を説明
する図である。
【図9】前進クラッチのオイルの供給特性等を時間軸に
沿って示した図である。
【図10】急速増圧制御を実行するための油圧制御装置
の要部を示す油圧回路図。
【符号の説明】
1…エンジン 2…自動変速機 3…モータ・ジェネレータ 60…シフトセレクタ 61、62…シフトロックソレノイド 63…シフトロック解除ボタン 68…ノブスィッチ 70…ノブスィッチセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G093 AA06 AA16 BA17 BA21 BA22 CA00 CA02 DA01 DA05 DA06 DB00 DB05 DB09 DB11 DB15 EA05 FB02 FB05 3J052 AA11 AA17 EA04 FB33 GA15 GA18 GA21 GC04 GC46 GC67 HA02 KA01 LA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係合要素を係合してエンジンのトルクを
    車輪側へ伝達する変速機を備える車両に用いられ、変速
    機が所定のシフトポジションにあることを含む所定の条
    件が成立したときにエンジンを停止し、前記条件が不成
    立になったときにエンジンを再始動するエンジン停止再
    始動装置であって、 エンジン停止中はシフトレバーを所定のポジション以外
    に移動することを禁止するシフトロック手段を具備する
    ことを特徴とするエンジン停止再始動装置。
  2. 【請求項2】 エンジン停止中以外はシフトロック手段
    を作動させないことを特徴とする請求項1に記載のエン
    ジン停止再始動装置。
  3. 【請求項3】 係合要素を係合してエンジンのトルクを
    車輪側へ伝達する変速機を備える車両に用いられ、変速
    機が所定のシフトポジションにあることを含む所定の条
    件が成立したときにエンジンを停止し、前記条件が不成
    立になったときにエンジンを再始動するエンジン停止再
    始動装置であって、 エンジン停止中に発生した運転者のシフトポジション変
    更意思を検出可能なシフトポジション変更意思検出手段
    を備え、運転者のシフトポジション変更意思が検出され
    た時にエンジンを再始動することを特徴とするエンジン
    停止再始動装置。
  4. 【請求項4】 変速機に、エンジンの停止時にシフトロ
    ックするシフトロック手段と、シフトロック手段のシフ
    トロックを手動で強制解除するシフトロック解除手段が
    付設されていて、 シフトポジション変更意思検出手段はシフトロック解除
    手段が作動されたことを検出することを特徴とする請求
    項3に記載のエンジン停止再始動装置。
  5. 【請求項5】 変速機が予備動作実行後にシフトポジシ
    ョンの変更が可能な変速機であって、 シフトポジション変更意思検出手段はシフトポジション
    変更の予備動作を検出するシフトポジション変更予備動
    作検出手段であることを特徴とする請求項1に記載のエ
    ンジン停止再始動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012090954A1 (ja) * 2010-12-27 2012-07-05 株式会社アツミテック 自動変速機用変速操作装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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