JP2000352298A - シールドマシンのテールクリアランス計測装置及びセグメント位置・姿勢計測システム - Google Patents

シールドマシンのテールクリアランス計測装置及びセグメント位置・姿勢計測システム

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JP2000352298A
JP2000352298A JP2000066423A JP2000066423A JP2000352298A JP 2000352298 A JP2000352298 A JP 2000352298A JP 2000066423 A JP2000066423 A JP 2000066423A JP 2000066423 A JP2000066423 A JP 2000066423A JP 2000352298 A JP2000352298 A JP 2000352298A
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Japan
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shield machine
casing
segment
needle
shield
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JP2000066423A
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Yukihiro Watabe
幸浩 渡部
Yuji Owaku
勇治 大和久
Kazuhiro Higaki
和弘 檜垣
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールドマシンの掘進制御のためのデータと
して有用なテールクリアランスCの計測を容易に行うと
共に、信頼性の高い計測値を得る。 【解決手段】 ケーシング1を既設セグメントSの端部
における任意の計測箇所に位置決めし、ケーシング1に
軸方向移動自在に設けられた測針2を、その先端22a
がセグメントの外径位置にある原点復帰状態からシール
ドマシンのスキンプレート101の内周面と当接するま
で移動させる。ケーシング1と測針2との間はベローズ
3で密封されている。測針2の移動量はフォトセンサ
4,5で検出され、これによってテールクリアランスC
が計測される。その計測値は、左右及び上下のシールド
ジャッキに内蔵したストローク計によるストローク計測
値と共に、掘進制御システムに送られることによって、
シールドマシンの掘進方向や、このシールドマシンと既
設セグメントの先端部との相対的な旋回角及び俯仰角を
高精度に制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】シールド工法において、シー
ルドマシンのスキンプレートとセグメントとの隙間(テ
ールクリアランス)を計測し、シールドマシンの掘進制
御及びセグメントによる一次覆工の組立制御に有用なデ
ータを提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図10はシールドマシン100によるト
ンネル掘削状況を概略的に示すものである。シールドマ
シン100は、略円筒形のスキンプレート101の掘進
方向前端で、円盤状のカッタヘッド102をスキンプレ
ート101の軸心部を中心に回転させて前面の地盤ある
いは岩盤を掘削し、これによって発生した掘削土(ズ
リ)をカッタヘッド102の背面のチャンバ103内に
導入して、カッタヘッド102の回転に伴って撹拌し、
このチャンバ103から後方へ延在されたスクリュコン
ベア104を介して排出し、適宜搬送手段を介して地上
へ排出するようになっている。
【0003】また、シールドマシン100の掘進方向後
端(テール)100aでは、掘削された坑内壁に、図示
されていないエレクタによって複数のセグメントSを環
状に組み立てて、土圧に耐えるための一次覆工を施して
いる。そして、セグメントSを例えば1リング分だけ組
み立てたら、このセグメントSの前端に推進用油圧ジャ
ッキ105を当てて押圧することによって、その反力で
シールドマシン100を前記1リング分の軸方向長さに
相当する一定距離だけ掘進させてから、次の1リング分
のセグメントSの組み立てを行うといったサイクルを繰
り返す。
【0004】ところで、上述のようなシールドマシン1
00による施工は、通常、1日に例えば昼夜2回の交替
制で行われており、昼あるいは夜の片番施工終了時に、
その時点でのシールドマシンの位置と共に、今回施工さ
れたセグメントSのリング数と前回までの施工リング数
を、測量機を用いた測量によって確認し、以後の掘進計
画及びセグメント組立計画を立てている。しかし、この
場合は、セグメント先端位置やその姿勢の計測が1日に
数回程度の片番単位でしか計測できないため、掘進計画
及びセグメント組立計画を柔軟に変更することが困難で
あるといった問題が指摘される。
【0005】また、シールドマシン100の稼働中にお
ける位置及び方位角等は、ジャイロによって計測され、
俯仰方向の姿勢は、水位計によるレベル計測がなされて
いるが、セグメントSの相対位置や姿勢に関しては、下
げ振りを用いて俯仰角(ピッチング)の計測だけが行わ
れており、高精度の測定が期待できない。
【0006】また、シールドマシン100のテール10
0aにおいて、スキンプレート101の内周面とこれに
径方向に対向する既設セグメントSの外周面とのクリア
ランス(テールクリアランスという)は、シールドマシ
ン100の掘進方向と既設セグメントSの方向との相対
的な関係によって変化するため、これを計測し、その計
測値を掘進方向の制御やセグメント組立制御のためのデ
ータとして利用している。前記テールクリアランスの計
測は、例えば大口径シールドマシンの場合は、スキンプ
レート101のテール部に超音波センサ等の非接触式の
位置検出手段を設置して行っており、このような位置検
出手段を設置できない小口径のシールドマシンの場合
は、作業員が巻尺や他の計測具を用いて手作業でテール
クリアランスを計測している。
【0007】テールクリアランスの計測は、図10
(B)に示すように上下左右の四箇所で行われ、すなわ
ち上部クリアランスCT、下部クリアランスCB、左側
クリアランスCL、右側クリアランスCRのそれぞれを
計測するが、スキンプレート101の内周下部には、ズ
リから排出されたり外部から浸入した水が溜まっている
ため、超音波センサ等の非接触式位置検出手段による下
部クリアランスCBの計測を行うことは困難である。ま
た、小口径シールドにおいて作業員が巻尺等で計測した
場合は、その信頼性が作業員の熟練度等に左右されるこ
とになり、しかも計測結果をインタホンで連絡したり、
キーボード等によって制御装置へ入力する必要があるた
め、面倒であるばかりでなく連絡ミスあるいは入力ミス
も起こりやすいといった問題がある。
【0008】一方、シールドマシン100の掘進速度や
掘進方向の制御は、先に説明したジャイロによる計測の
ほか、スキンプレート101の内周に複数配置されたシ
ールドジャッキ105のストロークを計測することによ
っても行われている。そしてその計測手段としては、従
来、シールドジャッキ105の外側にワイヤ繰り出し式
のインクリメンタル型のストローク計を取り付け、左右
二箇所のシールドジャッキのストロークを計測してい
る。
【0009】しかし、ワイヤ繰り出し式のストローク計
は、シールドマシン下部のシールドジャッキに取り付け
ることが困難であり、しかもジャッキが収縮した時のワ
イヤ巻き取り過程での乱巻きによって測定誤差を生じる
ことがあるため、随時ゼロリセットする必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情のもとになされたもので、その主な技術的課題とす
るところは、テールクリアランス等の測定誤差を極力少
なくして、シールドマシンの掘進制御及びセグメントに
よる一次覆工の組立制御を高精度に行うことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係るシールド
マシンのテールクリアランス計測装置は、シールドマシ
ン後部で組み立てられた既設セグメントの端部に位置決
めされるケーシングと、このケーシングに軸方向移動自
在に設けられ先端が前記スキンプレートの内面に接触可
能な測針と、前記ケーシングと測針との間を密封するシ
ール部材と、前記ケーシング内に配置されこのケーシン
グに対する前記測針の移動量を検出するストロークセン
サと、このストロークセンサからの検出信号に基づいて
計測値の演算を行う演算処理部とを備える。
【0012】すなわち、本発明のテールクリアランス計
測装置を用いたシールドマシンのテールクリアランス計
測においては、ケーシングは、組み立てられたセグメン
トの端部における任意の位置に位置決めする。そして測
針を、その先端がセグメントの外径位置にある原点復帰
状態からシールドマシンのスキンプレートの内周面と当
接するまで移動させる。この測針の移動量はストローク
センサで検出され、その検出信号から演算処理部におい
てテールクリアランスが計測される。
【0013】ストロークセンサとしては、例えば光セン
サあるいは磁気センサ、リニアエンコーダ等によるパル
スカウント方式のものが好適に採用され、前記原点復帰
状態で計測値を0に設定される。また、前記測針は、ケ
ーシング内へ最も後退した前記原点復帰状態では先端が
セグメントの外径位置にあるように、長さ調節可能とす
る。
【0014】測針とケーシングとの間はシール部材で密
封されているので、センサ等が収容されたケーシング内
には水や異物が浸入せず、したがって、ズリから排出さ
れたり外部から浸入した水が溜まっているスキンプレー
ト下部でのテールクリアランス計測も可能である。演算
処理部により演算された計測データは、送信部を介して
外部の掘進制御手段等へ送られる。
【0015】また、本発明において一層好ましくは、上
記テールクリアランス計測装置による計測データは、シ
ールドマシンの上下左右のシールドジャッキに内蔵され
このシールドジャッキのストロークを計測するジャッキ
ストローク計測装置からの計測値データと共に、シール
ドマシンとセグメントとの相対位置及び姿勢を演算する
ホストコンピュータへ送られる。このようにすれば、シ
ールドマシンの位置や姿勢及び既設セグメントの状況
を、リアルタイムに認識することができるので、シール
ドマシンの掘進方向や、このシールドマシンと既設セグ
メントとの相対的な旋回角及び俯仰角を高精度に制御す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るテールクリ
アランス計測装置の好ましい一実施形態を取付状態で示
すもので、参照符号101はシールドマシンのテールの
スキンプレート、参照符号Sは、前記テールでトンネル
掘削面の一次覆工体として環状に組み立てられたセグメ
ントの一部を示すものである。この実施形態によるテー
ルクリアランス計測装置200は、ケーシング1と、こ
のケーシング1に軸方向移動自在に設けられた測針2
と、前記ケーシング1と測針2との間を密封するシール
部材としてのベローズ3と、前記測針2の移動量を検出
するストロークセンサとしての一対のフォトセンサ4,
5と、操作パネル65を有する制御部6と、測定原点リ
セット用のマイクロスイッチ7と、電池ボックス8等を
備える。
【0017】ケーシング1は長手方向一端にL字形の屈
曲形状を呈する位置決め金具11を有すると共に開口部
12が開設されている。前記位置決め金具11は、テー
ルクリアランス計測作業の際に、既設セグメントSの先
端における内周側の縁部に当てることによって、ケーシ
ング1を計測箇所に位置決めするものである。
【0018】測針2は、ケーシング1内にその開口部1
2から長手方向移動自在に挿入されたスライダ21と、
このスライダ21の外端に形成された筒状部21aに止
め螺子23によって取り付けられた測針本体22とから
なる。ベローズ3は前記スライダ21の外端近傍に形成
されたフランジ部21bと、前記開口部12との間に設
けられており、測針2の軸方向移動に伴って伸縮しなが
ら、前記開口部12と測針2との間の密封状態を保つよ
うになっている。また、参照符号24は測針2を移動さ
せる時に手指で摘むためのレバーである。
【0019】測針2のスライダ21は、所要数のスライ
ドガイド25によって移動方向がケーシング1の長手方
向へ案内されており、図2(A)に示すように長手方向
所定間隔で多数のスリット21aが開設されている。フ
ォトセンサ4,5は、それぞれLED等からなる投光部
41,51とフォトトランジスタ等からなる受光部4
2,52とが前記スライダ21の両側で互いに対向する
ようにカップリングされ、受光部42,52が、前記ス
リット21aを通過した光を電気信号に変換するもので
ある。したがって、測針2の操作によってスライダ21
が移動すると、投光部41,51と受光部42,52と
の間で光路の遮断と開放とが交互に行われることによっ
て、パルス信号が出力される。
【0020】また、スライダ21におけるスリット21
aの開設ピッチをpとすると、フォトセンサ4,5の配
置間隔wは、pの整数倍よりも例えばp/4大きい(又
は小さい)ものとなっている。このため、図2(A)に
おいてスライダ21が下方へ移動した場合は、図2
(B)に示すように、フォトセンサ5の受光部52から
出力される周期tの信号波形はフォトセンサ4の受光部
42から出力される周期tの信号波形に対してt/4だ
け遅れを生じることになり、逆にスライダ22が上方へ
移動した場合は、図2(C)に示すように、フォトセン
サ5の受光部52から出力される信号波形はフォトセン
サ4の受光部42から出力される信号波形に対してt/
4だけ先行することになる。したがって、フォトセンサ
4のパルス信号に対するフォトセンサ5のパルス信号の
遅れ又は進みから、計測値をカウントアップ又はカウン
トダウンすることができる。
【0021】図3及び図4はこの実施形態による計測機
構の概略構成を示すものである。制御部6は、フォトセ
ンサ4,5からの信号による測針移動量の計測や各種演
算処理及びデータの記憶を行うワンチップコンピュータ
61と、このワンチップコンピュータ61から出力され
る計測値や計測位置データを液晶ディスプレイ等により
表示する表示部62と、複数のキー63と、前記計測デ
ータ及び計測位置データを外部へ送信するための送信部
64と、前記表示部62及びキー63が配置された操作
パネル等を備える。前記計測値や計測位置データはアン
テナ201を介して受信機202で受信され、必要な信
号処理がなされて掘進制御システム203に送られる。
【0022】図5は操作パネル65の盤面を例示したも
のである。すなわち、例えば表示部62は、計測位置表
示窓62a及び二桁の数値表示窓62bからなり、計測
位置表示窓62aには、先に説明した図10(B)に示
すテール上部クリアランスCT、下部クリアランスC
B、左側クリアランスCL、右側クリアランスCRのう
ちのどの計測値であるかがアルファベットで表示され、
数値表示窓62bに表示される計測値の単位はmmであ
る。また、キー63のうち、63aは電源キーであり、
63bはワンチップコンピュータ61による計測値の掘
進制御システム203への転送を指示するキーであり、
63cは前記計測値及び計測位置データを消去するキー
であり、63d〜63gは計測位置指定キーであり、6
3hはワンチップコンピュータ61に計測値の記憶を指
示するキーである。
【0023】測定原点リセット用マイクロスイッチ7
は、測針2のスライダ21の頭部21cが接触すること
によってワンチップコンピュータ61にリセット信号す
なわちゼロ点信号を送るものである。したがってワンチ
ップコンピュータ61は、前記スライダ21がその頭部
21cをマイクロスイッチ7に当接した原点位置からの
移動量を、フォトセンサ4,5からの二相信号のカウン
トアップ又はカウントダウンによって計測することがで
きる。
【0024】以上の構成を有するテールクリアランス計
測装置200は、予め、セグメントSの厚さに応じて、
測針2の取付長Lを調整する。この調整は図1に示すよ
うに、ケーシング1を位置決め金具11で既設セグメン
トSの先端における内周側の縁部に位置決めし、測針2
をそのスライダ21の頭部21cがマイクロスイッチ7
に当接する原点位置まで後退させた状態で、測針本体2
2の先端22aの位置が既設セグメントSの外径位置と
一致するように、止め螺子23による測針本体22の取
付位置を変更するか、あるいは測針本体22を切断する
といった方法によって行う。
【0025】先に図10で説明したように、シールドト
ンネルの掘削工事においては、既設セグメントSの先端
に推進用油圧ジャッキ105を当てて押圧することによ
って、その反力でシールドマシン100を一定距離だけ
掘進させてから、前記既設セグメントSの先端にセグメ
ントを1リング分増設するといったサイクルが繰り返さ
れる。そしてテールクリアランスCの計測は、前記セグ
メントSの増設工程終了時点で行われる。
【0026】テールクリアランスCの計測の際には、ま
ず操作パネル65における電源キー63aをONにした
ら、図1に示されるように、いったん、測針2をそのス
ライダ21の頭部21cがマイクロスイッチ7に当接す
る原点位置まで後退させることによって0設定してか
ら、操作パネル65における計測位置指定キー63d〜
63gの選択によって、最初の計測位置を指定する。例
えば、最初に上部クリアランスCTを計測する場合は、
「上」キー63dを押す。これによって、操作パネル6
5における表示部62の計測位置表示窓62aには、指
定された計測位置がアルファベットで表示される。
【0027】次に、指定した計測位置で、図1に示され
るようにケーシング1を位置決めし、レバー24を手指
で摘んで、測針2をその測針本体22の先端22aがシ
ールドマシンのスキンプレート101の内面と当接する
まで、このスキンプレート101の径方向に移動させ
る。これに伴って、ケーシング1の開口部12と測針2
のフランジ部21bとの間でベローズ3が伸長される。
【0028】測針2が原点位置から移動を開始すると、
そのスライダ21の頭部21cがマイクロスイッチ7か
ら離れるのでリセット状態が解除されると共に、フォト
センサ4,5から測針2の移動量に対応したパルス数の
計測信号が出力され、制御部6のワンチップコンピュー
タ61による計測動作が行われる。そして図6に示され
るように、既設セグメントSの外径とスキンプレート1
01の内径との間のテールクリアランスCは、測針2の
移動量Lとして計測される。計測値は、操作パネル65
における表示部62の数値表示窓62bにmm単位で表
示され、操作パネル65における「計測」キー63hを
押すことによって、ワンチップコンピュータ61のメモ
リ部に記憶される。
【0029】次に、二番目の計測部位を計測する場合
は、上述と同様に、操作パネル65における計測位置指
定キー63d〜63gによってその計測位置を指定して
から、その指定した計測位置で図1に示されるようにケ
ーシング1を位置決めし、測針2における測針本体22
の先端22aがシールドマシンのスキンプレート101
の内面と当接移動させ、これによる計測値を、操作パネ
ル65の「計測」キー63hを押すことによって、ワン
チップコンピュータ61のメモリ部に記憶する。そし
て、このような作業の繰り返しによって、図10に示さ
れる上部クリアランスCT、下部クリアランスCB、左
側クリアランスCL、右側クリアランスCRの全てを計
測したら、操作パネル65の「転送」キー63bを押す
ことによって、ワンチップコンピュータ61に記憶され
たこれらCT〜CRの各計測値を、送信部64を介して
掘進制御システム203へ転送する。
【0030】各クリアランスCT、CB、CL、CRの
うち、下部クリアランスCBでは、ズリから排出された
り外部から浸入した水が溜まっている場合があるが、ケ
ーシング1の開口部12と測針2との間は、伸縮可能な
ベローズ3で密封されているため、ケーシング1内に水
が浸入するようなことはない。しかも計測値は操作パネ
ル65の表示部62に表示されるので、読み取りやすい
ばかりでなく、一時的にワンチップコンピュータ61に
記憶された後、掘進制御システム203へ転送されるた
め、作業員がインタホン等で連絡したり、読み取った数
値をキーボード等に入力する場合のようなミスも起こり
にくい。
【0031】また二番目以降の計測位置での計測におい
ては、その都度、測針2を図1に示される原点位置まで
後退させることによってリセットする必要はない。すな
わち、二番目以降の計測位置におけるテールクリアラン
スが、先行して計測した計測値よりも大きい場合は、そ
の分だけ測針2を更に突出方向へ移動させて測針本体2
2の先端22aをスキンプレート101の内面と当接さ
せることになるので、フォトセンサ4,5からの二相信
号によって計測値が更にカウントアップされる。また逆
に、二番目以降の計測位置におけるテールクリアランス
が先行計測値よりも小さい場合は、その分だけ測針2が
ケーシング1内へ後退するので、計測値がカウントダウ
ンされる。
【0032】テールクリアランス計測装置200による
テールクリアランスCT〜CRの計測データは、好まし
くは図7に示されるように、シールドジャッキ105に
内蔵したジャッキストローク計210による計測データ
と共に、掘進制御システム203へ送ることによって、
セグメント位置・姿勢計測システムを構成し、シールド
マシン100の掘進方向の制御やセグメントSの組立制
御を行うことができる。
【0033】シールドマシン100を推進させるシール
ドジャッキ105は、図8に示されるように、スキンプ
レート101の内周に例えば45°間隔で配置されてお
り、このうち左右に位置するシールドジャッキ105
L,105Rは、そのジャッキストロークによって、シ
ールドマシン100の方位(水平方向の旋回角)を制御
し、上下に位置するシールドジャッキ105T,105
Bは、そのジャッキストロークによって、シールドマシ
ン100の俯仰角を制御するものである。そしてジャッ
キストローク計210は、これらのシールドジャッキ1
05L〜105Bに一つおきに、すなわち図8において
斜線が付された90°間隔のシールドジャッキ105に
内蔵されている。
【0034】シールドジャッキ105は、図9に示され
るように、スキンプレート101に固定されるシリンダ
105a内にピストン105bが軸方向摺動自在に配置
され、このピストン105bから軸方向に延びるロッド
105cが、シリンダ105aの一端から外部へ導出さ
れた構造を有し、シリンダ105a内におけるピストン
105bの両側の室のうちいずれか一方に、油圧ポート
105d,105eを介して油圧を選択的に供給し、他
方の油圧を開放することによって、ピストン105bと
共にロッド105cが軸方向へ往復移動するものであ
る。そして、ロッド105cの先端部で既設セグメント
Sを後方へ押圧することにより、その反力でシールドマ
シン100に推進力を与えるものである。
【0035】シールドジャッキ105L,105R,1
05T,105Bに内蔵されたジャッキストローク計2
10は、シリンダ105aにおけるロッド105cの導
出部と反対側の端壁に固定されたプローブ211と、こ
のプローブ211に取り付けられると共に前記ロッド1
05cの軸心に沿って形成された孔内に挿入された磁性
体からなるリニアスケール212と、前記孔の開口部近
傍に、前記リニアスケール212の外周を取り囲むよう
に配置された環状のマグネット213とを備える。
【0036】すなわち、リニアスケール212にパルス
電流を与えると、この電流によりリニアスケール212
に瞬間的に発生する磁場と、マグネット213の地場と
の干渉によって、マグネット213の内周位置でリニア
スケール212に捩り方向の磁歪が発生し、この磁歪が
超音波振動としてリニアスケール212を軸方向に伝播
して、プローブ211で受波されるようになっている。
各プローブ211には位置出力プロセッサ214が接続
されており、この位置出力プロセッサ214は、リニア
スケール212への各パルス電流の通電時刻から、プロ
ーブ211での受波時刻までの時間をカウントすること
によって、ロッド105cのストロークと対応するマグ
ネット213の位置を演算し、その位置データを出力す
るものである。
【0037】また、左右に位置するストローク計内蔵シ
ールドジャッキ105L,105Rのプローブ211に
は、上記位置出力プロセッサ214のほか、速度出力プ
ロセッサ215が接続されている。すなわちこの速度出
力プロセッサ215は、単位時間当たりのマグネット2
13の位置データの変化から、ロッド105cの相対速
度(シリンダ105aの推進速度)を演算し、その速度
データを出力するものである。
【0038】なお、下側のシールドジャッキ105Bが
存在するスキンプレート101の内周下部には、ズリ
(掘削土)から排出されたり外部から浸入した水が溜ま
っているが、ジャッキストローク計210は、シリンダ
105aに内蔵されているため、計測に支承を生じるこ
とはない。
【0039】図7に示されるように、掘進制御システム
203は、既設セグメントSによる坑内の後方台車に組
み込まれたローカルコンピュータ(シーケンサ)203
aと、地上のコントロールルームに設置されたホストコ
ンピュータ203b及びディスプレイ203c等で構成
される。先に説明したように、受信機202で受信され
たテールクリアランス計測装置200によるテールクリ
アランスCT〜CRの計測データや、上記ジャッキスト
ローク計210からの位置データ及び速度データは、前
記ローカルコンピュータ203aを介して地上のホスト
コンピュータ203bへ転送される。ホストコンピュー
タ203bは、これらの計測データによって地中におけ
るシールドマシン100の位置及び掘進方向や、このシ
ールドマシン100と既設セグメントSの先端部との相
対的な旋回角及び俯仰角を演算し、その演算結果をディ
スプレイ203cに三次元の画像として出力表示するも
のである。
【0040】したがって、この構成によれば、シールド
マシン100の位置や姿勢、及び既設セグメントSの状
況が、ディスプレイ203cにおける三次元画像によっ
て、リアルタイムに認識することができ、これに基づい
て、各シールドジャッキ105のストローク等を制御
し、シールドマシン100の掘進方向や、このシールド
マシン100と既設セグメントSの先端部との相対的な
旋回角及び俯仰角を高精度に制御することができる。ま
た、以後の掘進計画、例えばシールドジャッキの選択
や、セグメント組立計画、例えば掘進方向の修正による
テーパセグメントの使用等を、臨機応変に変更すること
ができ、効率の良い、高精度の施工が可能となる。
【0041】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、測針2の移動量(テールク
リアランスC)を計測するストロークセンサとしては、
フォトセンサ以外にも、磁気センサ、リニアエンコーダ
等が使用可能である。この場合、測針2のスライダ21
の構成も、スリット21aの代わりに所定間隔で磁極を
形成したものなど、ストロークセンサの種類に応じて適
宜に変更される。またベローズ3は、計測を終了した時
に測針2を自動的に原点位置へ復帰させる弾性復帰力を
有するものであっても良い。
【0042】
【発明の効果】本発明のテールクリアランス計測装置に
よれば、センサでテールクリアランスを直接計測するも
のではなく、セグメントの外径からスキンプレートの内
面まで移動させた測針の移動量を、ストロークセンサで
検出することによりテールクリアランスを計測するもの
であるため、ズリから排出されたり外部から浸入した水
が溜まっているスキンプレート下部のクリアランスの計
測も容易に行うことができ、しかも、その信頼性が作業
員の熟練度等に左右されないため、信頼性の高い計測デ
ータを得ることができる。
【0043】また、テールクリアランス計測値は、送信
部を介してシールドマシンの掘進制御システムへ送信さ
れ、この計測値を、左右及び上下のシールドジャッキに
内蔵したジャッキストローク計によるジャッキストロー
ク計測値と共に前記掘進制御システムのコンピュータに
取り込むことによって、シールドマシンの掘進方向や、
このシールドマシンと既設セグメントの先端部との相対
的な旋回角及び俯仰角を高精度に制御することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテールクリアランス計測装置の好
ましい一実施形態を取付状態で示す概略的な断面図であ
る。
【図2】上記実施形態において、測針のスライダの移動
とフォトセンサからの出力信号との関係を示す説明図で
ある。
【図3】上記実施形態における計測機構の概略構成説明
図である。
【図4】上記実施形態のテールクリアランス計測装置を
有する掘進制御システムの概略構成を示す説明図であ
る。
【図5】上記実施形態における操作パネルの盤面を示す
説明図である。
【図6】上記実施形態のテールクリアランス計測装置に
よる計測状態を示す概略的な断面図である。
【図7】上記実施形態のテールクリアランス計測装置及
びジャッキストローク計を有する掘進制御システムの概
略構成を示す説明図である。
【図8】上記実施形態におけるシールドジャッキ及びジ
ャッキストローク計の配置を示す説明図である。
【図9】上記実施形態におけるシールドジャッキ及びジ
ャッキストローク計の概略構成を示す説明図である。
【図10】シールドマシンによるトンネル掘削状況を概
略的に示すもので、(A)は掘進方向に添った断面図、
(B)は(A)におけるB−B’断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 測針 22 測針本体 3 ベローズ(シール部材) 4,5 フォトセンサ(ストロークセンサ) 6 制御部 61 ワンチップコンピュータ(演算処理部) 64 送信部 7 マイクロスイッチ 100 シールドマシン 101 スキンプレート 105 シールドジャッキ 203 掘進制御システム 210 ジャッキストローク計 S 既設セグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 檜垣 和弘 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 Fターム(参考) 2D054 AC02 AD20 GA06 GA25 GA65 GA96 2F069 AA44 BB01 BB40 DD01 DD13 DD25 GG01 GG07 GG62 HH02 HH14 KK10 MM04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールドマシンのスキンプレートのテー
    ル部とこのテール内周で組み立てられたセグメントとの
    径方向対向面間のクリアランスを計測するものであっ
    て、 前記セグメントの端部に位置決めされるケーシングと、 このケーシングに軸方向移動自在に設けられ先端が前記
    スキンプレートの内面に接触可能な測針と、 前記ケーシングと測針との間を密封するシール部材と、 前記ケーシング内に配置されこのケーシングに対する前
    記測針の移動量を検出するストロークセンサと、 このストロークセンサからの検出信号に基づいて計測値
    の演算を行う演算処理部と、を備えることを特徴とする
    シールドマシンのテールクリアランス計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 測針は、ケーシング内へ最も後退した原点復帰状態では
    先端がセグメントの外径位置にあるように、長さ調節可
    能であることを特徴とするシールドマシンのテールクリ
    アランス計測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、 演算処理部による演算結果を表示する表示部及び前記演
    算結果を外部へ出力する送信部を備えることを特徴とす
    るシールドマシンのテールクリアランス計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載された
    シールドマシンのテールクリアランス計測装置による計
    測データが、スキンプレート内周における上下左右に配
    置されたシールドジャッキに内蔵されたジャッキストロ
    ーク計測装置からの計測値データと共に、シールドマシ
    ンとセグメントとの相対位置及び姿勢を演算するホスト
    コンピュータへ送られることを特徴とするセグメント位
    置・姿勢計測システム。
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