JP2000351828A - 難燃性のリン変性エポキシ樹脂 - Google Patents

難燃性のリン変性エポキシ樹脂

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JP2000351828A JP2000116398A JP2000116398A JP2000351828A JP 2000351828 A JP2000351828 A JP 2000351828A JP 2000116398 A JP2000116398 A JP 2000116398A JP 2000116398 A JP2000116398 A JP 2000116398A JP 2000351828 A JP2000351828 A JP 2000351828A
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セバステイアン・ヘロルド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に容易に得ることができ及び高いリン
含有率を有するリン化合物を用いてエポキシ樹脂を難燃
性すること。また、このエポキシ樹脂から得られる成型
品は、適当な硬化処理の後に、良好な機械的及び電気的
性質を有するべきである。 【解決手段】 以下のもの、つまり (A) 1分子当たり少なくとも二つのエポキシ基を有する
ポリエポキシ化合物、及び(B) 有機ホスフィン酸または
亜ホスホン酸から誘導される構造単位を含み、0.05〜1.
0mol/100gのエポキシ価を有する難燃性のリン変性エポ
キシ樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、難燃性のリン含有
新規エポキシ樹脂、これの製造方法及び使用法に関す
る。該新規リン含有エポキシ樹脂は、それらの難燃性の
特性の他に、とりわけ良好な貯蔵安定性を有する。
【0002】
【従来の技術】現在、エポキシ樹脂は、高レベルの熱
的、機械的及び電子的特性を有する成形材料及び塗料を
製造するために使用されている。これらは電気または電
子部品のポッティングに、並びに飽和プロセス及び含浸
プロセスに適している。電気工学で使用されるエポキシ
樹脂は主に難燃性であり、プリント回路基盤及び絶縁体
用に使用される。
【0003】プリント回路基盤用に使用されるエポキシ
樹脂は、従来、反応中に臭素含有芳香族化合物、特にテ
トラブロモビスフェノールAを含めることによって難燃
性の性質を与えられてきた。それの欠点の一つは、発
火、火災の際に臭化水素が遊離し、これが腐食による損
傷を引き起こす場合があることである。不利な条件下で
は、ポリ臭素化されたジベンゾダイオキシン類及びフラ
ン類も生ずる恐れもある。プリント回路基盤をその使用
後に焼却することによって無害廃棄するためには相当の
技術力が必要となる。
【0004】水酸化アルミニウムの使用は、高めの温度
下に水が放出されることから制限される。国際特許出願
公開第98/31538号は、NEMA(National Electrical Manuf
acturers Association) CEM 3 エポキシ樹脂積層体用の
難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することを開示
している。しかし、従来、NEMA FR-4 及びFR-5の品質の
ためには、水酸化アルミニウムを使用することはできな
かった。
【0005】エポキシ樹脂を難燃性とするための効果的
な方法の一つは有機リン化合物を使用することである。
しかし、反応によって結合されない化合物が積層体から
ブリージングし、これが電気的特性を損ねる恐れがあ
る。化学的に結合されたリンを有するエポキシ樹脂は、
エポキシ樹脂を、P-OH基を有する有機リン化合物と反応
させて、このP-OH基をオキシラン環に付加することによ
って得ることができる。これにより、なお反応性であ
り、慣用の硬化剤を用いて硬化できるリン変性エポキシ
樹脂が得られる。
【0006】ドイツ特許出願公開第26 52 007 号は、エ
ポキシ樹脂とホスホラン類との反応を開示している。
【0007】ドイツ特許出願公開第43 08 184 号は、硬
化剤としての芳香族ポリアミンとリン変性エポキシ樹脂
から作られるエポキシ樹脂混合物を開示している。この
リン変性エポキシ樹脂は、ポリエポキシ化合物から誘導
される構造単位と、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピロホ
スホン酸及びホスホン酸半エステルからなる群から選択
される少なくとも一種の化合物から誘導される構造単位
から構成される。
【0008】ドイツ特許出願公開第43 08 187 号も同様
に、硬化剤としての芳香族ポリアミンとリン変性エポキ
シ樹脂から作られるエポキシ樹脂混合物を開示してい
る。このリン変性エポキシ樹脂は、ポリエポキシ化合物
から誘導される構造単位及びホスフィン酸無水物及び/
またはホスホン酸無水物から誘導される構造単位から構
成される。
【0009】ドイツ特許出願公開第196 13 066号は、ポ
リエポキシ化合物と、カルボキシル基を含むホスフィン
酸もしくはホスホン酸とから作られるリン変性エポキシ
樹脂を開示している。
【0010】エポキシ樹脂へのリン化合物の化学的な導
入は、第一に、十分な難燃性を付与しなけらばならず、
また第二には、硬化された樹脂の機械的、化学的及び電
気的特性を損ねることを避けなければならない。
【0011】プレプレグまたは複合材料の製造の際に生
地の粘着性が低減することも避けなければならない。最
後に、工業用のエポキシ樹脂溶液及びプレプレグは十分
な貯蔵安定性を有していなければならない。それゆえ、
エポキシ樹脂にハロゲン不含の難燃剤を与えることにつ
いてその改善に対する要望がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、工業
的に容易に得ることができ及び高いリン含有率を有する
リン化合物を用いてエポキシ樹脂を難燃性することであ
る。また、このエポキシ樹脂から得られる成型品は、適
当な硬化処理の後に、良好な機械的及び電気的性質を有
するべきである。
【0013】上記リン含有エポキシ樹脂は、硬化剤を含
まない状態で、たとえ溶液の形でも十分な貯蔵安定性を
有するべきである。得られるエポキシ樹脂の使用方法
は、現在工業的に使用されている材料のそれと同じ様な
ものであるべきである。すなわち、この樹脂の使用は困
難を要するようなものであるべきではない。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下のも
の、つまり: (A) 1分子当たり少なくとも二つのエポキシ基を有する
ポリエポキシ化合物、及び(B) 有機ホスフィン酸もしく
は亜ホスホン酸から誘導される構造単位を含み及び0.05
〜1.0mol/100g のエポキシ価を有する、難燃性のリン変
性エポキシ樹脂を使用することによって達成される。
【0015】上記有機ホスフィン酸は以下の式(I) を、
上記有機亜ホスホン酸は以下の式(II)を有することが好
ましい。
【0016】
【化2】 上記式(I) 中、R1及びR2は、同一かまたは異なり、それ
ぞれ1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または6〜
10個の炭素原子を有するアリール基であり、式(II)中、
R1は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または6〜
10個の炭素原子を有するアリール基である。
【0017】上記R1及びR2は、同一かまたは異なり、そ
れぞれメチルまたはエチル基であるのが好ましい。
【0018】該新規難燃性リン変性エポキシ樹脂は、平
均して、少なくとも一つのエポキシ基を有することが好
ましい。
【0019】また、該新規難燃性リン変性エポキシ樹脂
は、1〜8重量%の割合でリンを含むことが好ましい。
【0020】更に上記課題は、エポキシ樹脂と上記式
(I) または(II)の有機ホスフィン酸もしくは亜ホスホン
酸とから難燃性リン変性エポキシ樹脂を製造する方法で
あって、(A) のポリエポキシ化合物と(B) の有機ホスフ
ィン酸または亜ホスホン酸とを互いに反応させることを
含む上記方法によっても達成される。
【0021】上記反応は溶剤中で行うのが好ましい。
【0022】極性の非プロトン性溶剤を使用するのが好
ましく、このような溶剤には、例えば、N-メチルピロリ
ドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、エーテル類、例えばジアルキルエーテル類及
びグリコールエーテル類、ケトン類、例えばメチルエチ
ルケトン、及びエステル類、例えば酢酸エチルなどがあ
り、これらの溶剤は単独でもまたは二種以上のものの混
合物としても使用できる。
【0023】上記式(I) のホスフィン酸との反応は、70
〜100 ℃の温度で行うことが好ましい。
【0024】上記式(II)の亜ホスホン酸との反応は、酸
官能基が反応中に消尽されるまで最初は80〜120 ℃の温
度で行い、そしてその後、触媒の存在下に150 〜180 ℃
の温度で続行する。
【0025】使用される上記触媒は、好ましくは、ホス
ホニウム塩、アンモニウム塩、メタロセンまたはルイス
酸あるいはこれらの2種以上のものの混合物である。
【0026】ポリエポキシ化合物(A) と有機ホスフィン
酸もしくは亜ホスホン酸(B) との当量比は1:0.1 〜1:1
であるのが好ましい。
【0027】ポリエポキシ化合物とリン化合物とのモル
比は様々な値に変えることができ、これによってそれぞ
れ異なるリン含有率及びエポキシ価を有する反応生成物
が得られる。
【0028】更に本発明は、該新規難燃性リン変性エポ
キシ樹脂を、成型品、複合材料、塗料または積層体の製
造に使用する方法をも提供する。
【0029】上述の通り、ホスフィン酸との反応は70〜
100 ℃の温度で行われ、この反応は酸価を測定すること
によって監視できる。
【0030】一方、式(II)の亜ホスホン酸との反応は2
段階で進行する。先ずその酸官能基を80〜120 ℃の温度
下にエポキシ基と反応させる。この反応が完了したら、
温度を150 〜180 ℃に高め及び触媒を添加する。それに
よってP-H 基がエポキシドと反応する。この反応は、31
P-NMR 分光分析で監視することができる。
【0031】
【化3】 図1:亜ホスホン酸とポリエポキシ化合物との反応式 式(I) の単官能性ホスフィン酸は、3またはそれ以上の
官能価を有するポリエポキシ樹脂、例えばエポキシ化さ
れたノボラック類と反応させることが有用である。
【0032】一方、二官能性の亜ホスホン酸は、二官能
性のエポキシ樹脂と反応させた際により良好な結果を与
える。
【0033】該新規方法によって得られるリン変性エポ
キシ樹脂は、上述の通り、積層体、複合体、成型品また
は塗料の製造に使用することができる。
【0034】エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂成分と架橋
性(硬化剤)成分との重付加反応によって製造される化
合物である。使用されるエポキシ樹脂成分は、芳香族ポ
リグリシジルエーテル、例えばビスフェノールAジグリ
シジルエーテル; ビスフェノールFジグリシジルエー
テル; フェノール- ホルムアルデヒド樹脂のポリグリ
シジルエーテル; クレゾール- ホルムアルデヒド樹脂
のポリグリシジルエーテル; あるいはフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸またはトリメリト酸のポリグリ
シジルエステル; 芳香族アミンのN-グリシジル化合
物; 複素環式窒素塩基のN-グリシジル化合物; また
は多価脂肪族アルコールのジ- もしくはポリグリシジル
化合物である。
【0035】使用される硬化剤は、ポリアミン類、例え
ばトリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジン及
びイソホロンジアミン、ポリアミドアミン類、多塩基酸
もしくはこれらの無水物、例えば無水フタル酸、無水ヘ
キサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル
酸、あるいはフェノール類である。適当な触媒を用いて
重合することによって架橋してもよい。プリント回路基
盤用として主に使用される硬化剤はジシアンジアミドで
ある。
【0036】電気及び電子装置に対する防火要件は、製
品安全性に関わる様々な規格及び基準で取り決められて
いる。米国では、難燃性の試験及び承認は、アンダーラ
イターズ・ラボラトリーズ(Underwriters Laboratorie
s; UL) が取り扱っている。UL規格は、現在、世界中で
受け入れられている。プラスチック用の防火試験は、引
火及び延焼性に対する材料の耐性を求めるために開発さ
れた。必要な防火要件に依存して、材料は、水平燃焼試
験(Class UL 94 HB)またはより厳しい垂直試験(UL 94 V
-2、V-1 またはV-0)に合格しなけらばならない。これら
の試験は、電気装置中のプラスチック製の部品に影響を
及ぼし得る、電気デバイスに生ずる低エネルギー点火源
をシュミレートするものである。
【0037】以下の例は本発明を例示するものである。
【0038】
【実施例】例1(メタン亜ホスホン酸) 還流冷却器、攪拌軸、温度計及びガス導入管を備えた25
0ml 容積の5つ首フラスコ中で、0.55mol/100gのエポキ
シ価及び2の官能価を有する液状のビスフェノールAエ
ポキシ樹脂200 gをメタン亜ホスホン酸16g(0.2mol)と
混合する。この混合物を窒素流下に攪拌する間、温度を
100 ℃にまで上昇させそしてこの温度に約1時間維持す
る。反応の進行は、酸価を測定することによって監視す
る。テトラメチルホスホニウムブロマイド0.4 gを添加
し、次いで温度を150 ℃にまで高める。150 ℃で約2時
間の反応時間の経過後、反応混合物を放冷しそしてメチ
ルエチルケトン40gで希釈する。無色の粘性溶液が得ら
れる。31P-NMR スペクトルは、ホスフィン酸に典型的な
50〜60ppm の間の一連の線を示す。 例2(エタン亜ホスホン酸) 還流冷却器、攪拌軸、温度計及びガス導入管を備えた25
0ml 容積の5つ首フラスコ中で、0.55mol/100gのエポキ
シ価を有する液状ビスフェノールAエポキシ樹脂200 g
を、エタン亜ホスホン酸19g(0.2 mol) と混合する。こ
の混合物を窒素流下に攪拌する間、温度を100 ℃にまで
高めそしてこの温度で約1時間維持する。反応の進行
は、酸価を測定することによって監視する。テトラメチ
ルホスホニウムブロマイド0.4 gを添加し、次いで温度
を150 ℃にまで高める。150 ℃で約2時間の反応時間の
経過後、反応混合物を放冷しそしてメチルエチルケトン
40gで希釈する。無色の粘性溶液が得られる。31P-NMR
スペクトルは、ホスフィン酸に典型的な50〜60ppm の間
の一連の線を示す。 例3(ジエチルホスフィン酸) 還流冷却器、攪拌軸、温度計及びガス導入管を備えた25
0ml 容積の5つ首フラスコ中で、0.56mol/100 gのエポ
キシ価及び3.6 の平均官能価を有するエポキシ化された
ノボラック200 gをメチルエチルケトン80g中に溶解
し、そしてジエチルホスフィン酸24gと混合する。この
混合物を窒素流下に攪拌する間、温度を100 ℃にまで高
め、そしてこの温度で約1時間維持する。得られた生成
物は0.39mol/100 gのエポキシ価を有する。 例4(メチルエチルホスフィン酸) 還流冷却器、攪拌軸、温度計及びガス導入管を備えた25
0ml 容積の5つ首フラスコ中で、0.56mol/100 gのエポ
キシ価及び3.6 の平均官能価を有するエポキシ化された
ノボラック200 gをメチルエチルケトン80g中に溶解し
そしてメチルエチルホスフィン酸24gと混合する。この
混合物を窒素流下に攪拌する間、温度を100 ℃にまで高
めそしてこの温度で約1時間維持する。生成物は0.39mo
l/100 gのエポキシ価を有する。
【0039】得られたリン変性エポキシ樹脂溶液は、驚
くべき程の良好な貯蔵安定性を示す。室温で6ヶ月間貯
蔵した後でも、このエポキシ樹脂溶液の粘度及びエポキ
シ価は実質的に変化しない。
【0040】このようにして得ることができるエポキシ
樹脂は、以下の例で実証されるように優れた難燃性を示
す。 例5 例1のエポキシ樹脂溶液125 g及びDyhard L 10 (SKW T
rostberg, メチルグリコール中のジシアンジアミドの溶
液)30g並びにDyhard MI (SKW Trostberg)0.1 gを、
ガラス繊維布(200g/ m2 、Dow Corning 製のFinish Z
6040 )を含浸、乾燥及び予備反応させるために使用す
る。不粘着性のプレプレグが得られる。得られたプレプ
レグの8つの層を180 ℃及び50bar で積層して板状材を
作製する。これらの板状材から、長さ217mm 及び幅12.7
mmの寸法の試験片をそれぞれ切り出す。これらの材料の
厚さは約1.6mm である。 例6〜8:ガラス繊維で強化した積層体を、例2、3及
び4のエポキシ樹脂溶液を用いて上記と同様にして作製
する。
【0041】防火性能を、1975年5月2日発行のアンダ
ーライターズ・ラボラトリーズの“プラスチック材料の
燃焼性試験(Test for Flammability of Plastic Materi
als)-UL94 ”規格に従い試験した。表1は、例4〜8の
積層体の防火試験の結果を示す。 表1: UL 94 防火試験 積層体 リン変性エポキシ樹脂 残炎時間* UL94 クラス 例5 例1 <1'; <1' V-0 例6 例2 <1'; 3' V-0 例7 例3 <1'; <1' V-0 例8 例4 <1'; <1' V-0* UL94試験に準ずる、材料が燃え続けた残炎時間(秒)(After-flame time) 該新規難燃性リン変性エポキシ樹脂を用いて提供される
硬化したエポキシ樹脂は、顕著な難燃性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のもの、つまり (A) 1分子当たり少なくとも二つのエポキシ基を有する
    ポリエポキシ化合物、及び(B) 有機ホスフィン酸または
    亜ホスホン酸から誘導される構造単位を含み、0.05〜1.
    0mol/100gのエポキシ価を有する難燃性のリン変性エポ
    キシ樹脂。
  2. 【請求項2】 有機ホスフィン酸が以下の式(I) を有
    し、有機亜ホスホン酸が以下の式(II)を有する、請求項
    1の難燃性リン変性エポキシ樹脂; 【化1】 式(I) 中、R1及びR2は、同一かまたは異なり、それぞれ
    1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または6〜10個
    の炭素原子を有するアリール基であり、そして式(II)
    中、R1は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または
    6〜10個の炭素原子を有するアリール基である。
  3. 【請求項3】 R1及びR2が、同一かまたは異なり、それ
    ぞれメチル基またはエチル基である、請求項1または2
    の難燃性のリン変性エポキシ樹脂。
  4. 【請求項4】 平均して、少なくとも一つのエポキシ基
    を含む、請求項1〜3のいずれか一つの難燃性のリン変
    性エポキシ樹脂。
  5. 【請求項5】 1〜8重量%の割合でリンを含む、請求
    項1〜4のいずれか一つの難燃性のリン変性エポキシ樹
    脂。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂及び式(I) または(II)の有
    機ホスフィン酸または亜ホスホン酸から難燃性のリン変
    性エポキシ樹脂を製造する方法であって、(A) のポリエ
    ポキシ化合物と(B) の有機ホスフィン酸または亜ホスホ
    ン酸とを互いに反応させることを含む上記方法。
  7. 【請求項7】 反応を溶剤中で行う、請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 極性非プロトン性溶剤、例えばN-メチル
    ピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
    ン、ジオキサン、エーテル類、例えばジアルキルエーテ
    ル類及びグリコールエーテル類、ケトン類、例えばメチ
    ルエチルケトン、エステル類、例えば酢酸エチル、ある
    いはこれらの2種以上のものの混合物を使用する、請求
    項6または7の方法。
  9. 【請求項9】 式(I) のホスフィン酸との反応を70〜10
    0 ℃の温度で行う、請求項6〜8のいずれか一つの方
    法。
  10. 【請求項10】 式(II)の亜ホスホン酸との反応を、酸
    官能基が反応に消尽されるまで先ず80〜120 ℃の温度で
    行い、次いで触媒の存在下に150 〜180 ℃の温度で続行
    する、請求項6〜8のいずれか一つの方法。
  11. 【請求項11】 触媒が、ホスホニウム塩、アンモニウ
    ム塩、メタロセン、ルイス酸またはこれらの2種以上の
    ものの混合物を含む、請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 ポリエポキシド化合物(A) と有機ホス
    フィン酸または亜ホスホン酸との当量比が1:0.1 〜1:1
    である、請求項6〜11のいずれか一つの方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    あるいは請求項6〜12のいずれか一つに記載の方法によ
    って得られる難燃性のリン変性エポキシ樹脂を、成型
    品、複合材料、塗料または積層体の製造に使用する方
    法。
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