JP2000351200A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各々の印刷ステーションにおいてプレートに
適用されるインクを調節するための設備を含む印刷装置
の提供。 【解決手段】 プレートシリンダや放電源を各々に含
む、少なくとも一つの印刷ステーションと、各々の印刷
ステーションにおいてインク制御信号に応答し、当該ス
テーションのプレートシリンダ上の印刷プレートに対し
て適用されるインクの量を調節するインク調節手段と、
印刷ステーションの出口において印刷物上の色のレベル
を検出する手段110と、インク調節手段に対してインク
制御信号を供給するインク制御手段を含む。インク制御
手段は、印刷プレートの選択個所上に各々の印刷ステー
ションにより形成すべきイメージドット数をカウント
し、これを検出した色のレベルに関連付け、プレートの
選択個所上に当該印刷ステーションにより印刷すべきド
ット数により決定される色のレベルに基づき当該印刷ス
テーションにおいてインク調節手段を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は印刷装置に関し、よ
り詳しくはデジタル火花放電記録技術を用いて、単色又
は多色刷りを印刷するための改良型装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】記録材料上へと印刷イメージ（像）を導
入する伝統的な技術には、活版印刷、グラビア印刷、及
びオフセット平版印刷（リソグラフィ）などが含まれ
る。これらの印刷方法はすべて、イメージのパターンに
なっているインクを転写するために、通常は効率化のた
めに輪転機のプレートシリンダ上に装填されているプレ
ートを必要とする。活版印刷においては、イメージパタ
ーンはプレート上における隆起した領域の形で表され、
この領域がインクを受容し、それを押印によって記録媒
体上へと転写する。グラビア印刷プレートではこれとは
対照的に、一連のウェル即ち凹部が含まれ、これがイン
クを受容して記録媒体上へと付着させる。過剰のインク
は、プレートと記録媒体との接触に先立って、ドクター
ブレードその他の器具によってプレートから除去されね
ばならない。

【０００３】オフセット平版印刷の場合には、イメージ
はプレート又はマット上において、インク受容性（親油
性）及びインク忌避性（疎油性）の表面領域からなるパ
ターンとして存在している。乾式印刷システムにおいて
は、プレートは単にインク付けされ、イメージが記録媒
体上へと転写される。プレートは最初に、ブランケット
シリンダと呼ばれる順応性のある中間表面と接触を行
い、このシリンダは次いで、イメージを紙その他の複製
媒体へと適用する。典型的な輪転機システムにおいて
は、記録媒体は印像シリンダに固定され、印像シリンダ
はそれをブランケットシリンダと接触させる。

【０００４】湿式平版印刷システムにおいては、非イメ
ージ領域は親水性であり、所要のインク忌避性は、イン
ク付けに先立ってプレートに対して加湿（又は「噴
出」）溶液を最初に適用することによって提供される。
噴出溶液はインクが非イメージ領域に付着することを防
ぐが、イメージ領域の親油性には影響しない。

【０００５】オフセット印刷用のプレートは通常、写真
的に生成される。典型的なネガティブワーキングサブト
ラクティブ法においては、原本は写真に撮られて写真陰
画が生成される。この陰画は、ホトポリマーでコーティ
ングされた水分受容性の酸化表面を有するアルミニウム
プレート上に置かれる。陰画を介して光線その他の放射
線に露光すると、放射線を受け取ったコーティングの領
域（原本の暗い部分又は印刷領域に対応）は硬化して、
耐久性のある親油性状態となる。このプレートは次いで
現像処理を受け、コーティングの未硬化領域（即ち放射
線を受け取っていない、原本の非イメージ又は背景領域
に対応）が除去され、これらの非硬化領域は疎油性及び
／又は親水性となる。

【０００６】印刷機が一色よりも多い色で印刷を行う場
合には、各々の色に対応する個別の印刷プレートが必要
であり、そのようなプレートの各々は通常、今説明した
ようにして写真的に作成される。異なる色について適切
なプレートを調製することに加えて、オペレータはプレ
ートを印刷機のプレートシリンダ上に適切に装着しなけ
ればならず、またシリンダの位置を調整して、異なるシ
リンダにより印刷される色成分が印刷物において整合す
るようにしなければならない。印刷機上で特定の色と関
連しているシリンダの各々の組は通常、印刷ステーショ
ンと呼ばれる。

【０００７】在来の殆どの印刷機においては、印刷ステ
ーションは直線的に、即ち「インライン」構成に配列さ
れる。そのようなステーションの各々は典型的には、印
像（インプレッション）シリンダと、ブランケットシリ
ンダと、プレートシリンダと、所要のインク（湿式シス
テムではさらに水）アセンブリとを含むものである。記
録媒体は印刷ステーションの間を整合状態で順次転送さ
れ、各々のステーションは媒体に対して異なる色のイン
クを適用して、複合多色イメージが生成される。米国特
許第4936211号（本発明と同じ出願人により所有されて
おり、その内容はここで参照することにより本明細書中
に取り込むものとする）に記載されている別の構成は、
各々の印刷ステーションを通過してシート状の記録媒体
を運ぶ中央印像シリンダに依拠しており、媒体を各々の
印刷ステーションへと機械的に転送する必要性を排除し
ている。

【０００８】何れの型式の印刷機においても、記録媒体
は印刷ステーションへとカットシート、又は材料の連続
的な「ウェブ」の形で供給することができる。印刷機上
にある印刷ステーションの数は、印刷するドキュメント
の型式に依存している。文書又は簡単なモノクロのライ
ンアートを大量に刷る場合には、単一の印刷ステーショ
ンで恐らく十分である。より複雑なモノクロのイメージ
の全階調表現を達成するためには、「二重階調」手法を
用いるのが一般であり、その場合には二つのステーショ
ンが同じ色又は陰影を異なる密度で適用する。フルカラ
ー印刷機は選択された色モデルに従ってインクを適用す
るが、最も一般的なものはシアン、マゼンタ、黄、及び
黒色（「CMYK」モデル）に基づくものである。従ってCM
YKモデルは最小限で4つの印刷ステーションを必要と
し、特定の色を強調しようとする場合にはより多くが必
要とされる。印刷機は印刷ドキュメントの種々の個所に
スポットラッカーを適用するための別のステーションを
含むこともあり、また記録媒体を反転させて両面印刷を
得るための一つ又はより多くの「裏刷り」アセンブリを
特色とすることもある。

【０００９】印刷のプレート作成段階及びインク転写段
階の両者には、多数の困難性が伴う。在来のプレートを
生成するために用いられる写真的プロセスは時間がかか
ると共に、必要な化学工程を実行するための適当な設備
及び装置を必要とする。このプロセスを回避するため
に、当業者たちはプレートイメージングのための多数の
電子的代替手法を開発してきており、それらの幾つかの
ものは機上で用いることができる。これらのシステムに
おいては、デジタル的に制御されたデバイスが、印刷す
べきイメージを表すパターンでもって、ブランクプレー
トのインク受容性を変化させる。そのようなイメージン
グデバイスには、一つ又はより多くのレーザ又は非レー
ザ源により生成される電磁放射パルス源が含まれ、これ
はプレートブランクに化学的変化を生じさせる（それに
より写真陰画の必要性を排除する）。またプレートブラ
ンク上にインク忌避性又はインク受容性のスポットを直
接に付着させるインクジェット装置、及び火花放電装置
なども含まれ、火花放電装置においては、プレートブラ
ンクと接触状態にあるか又は密接近傍にある電極が電気
火花を生成して、プレートブランクのトポロジーを物理
的に変化させ、それにより「ドット」を生ずる。ドット
は集合的に、所望のイメージを形成する。

【００１０】これらのデジタル的なプレート作成技術
は、より伝統的な手法に随伴していた不具合の多くを緩
和してきたが、それら自体に固有の欠点がなかった訳で
はない。そのような欠点は、米国特許第4911075号（本
発明と同じ出願人により所有されており、その内容はこ
こで参照することにより本明細書中に取り込むものとす
る）に記載されている。

【００１１】印刷機にはまた、各種の印刷ステーション
により適用されるイメージ間の整合を維持し修正するた
めの、機械的アセンブリが備えられねばならない。イン
ライン印刷機の場合、印刷ステーション間の首尾一貫し
た位置決めを確実ならしめるためには、非常に正確な給
紙及び紙送り機構と、精密なギア機構とを用いることが
必要である。この印刷機はまた、紙が給紙され印刷ステ
ーションの間を正確に送られている限りは、適切な回転
方向、軸方向、及びスキュー方向位相を維持するため
に、プレートシリンダの相対位置を調節することによっ
て誤整合を修正することを可能にするものでなければな
らず、かかる位置決め修正は、首尾一貫した仕方で誤整
合を修正するものである。

【００１２】プレートが機上でイメージングされる場合
には、整合を維持するための機械的な困難性は改善され
てはいるが、排除されてはいない。この場合には、プレ
ートシリンダ上へと仕上がったプレートを不適切に装着
したことによる位置決めの誤りは、事実上克服される。
しかしながら、多ステーションの印刷機においては、プ
レートイメージング段階及び印刷段階の両方において、
プレートシリンダ間の整合を維持することが必要にな
る。即ち、首尾一貫したプレート配向を維持するために
は、印刷ステーションがインクを相互に整合して適用し
なければならないだけでなく、個々のプレートイメージ
ングシステムの各々が、それ自体のプレートシリンダ
（イメージングされるプレートを保持する）及び相互間
の両方において調和されていなければならない。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】各々の印刷ステーショ
ンにおけるインクの流れも正確に調節されねばならず、
またインク密度の異なりに対処すると共に最終的な印刷
物上で所望の色補正を生ずるように、調節可能なままと
されねばならない。米国特許第4058058号において議論
されているように、印刷機には、印刷機全体にわたって
分布された多数の電気的に制御されたインク調節スクリ
ュー又はキーを備えさせることができ、それにより各々
の印刷ステーションにおけるインク噴出器がそのステー
ションにおけるプレートシリンダに適用するインクの量
を調節するようにできる。これらの調節器は手動によ
り、或いはある程度まではコンピュータ装置の助けを借
りて制御することができる。例えば幾つかの出版システ
ムにおいては、ページの実寸模型の各々から調製された
色分解が走査され、校正刷りとしてデジタル的に格納さ
れる。印刷機により生成されたハードコピーも同様に走
査され、実寸模型校正刷りとデジタル的に比較されて、
必要なインク制御調節を決定する。従って現在では、イ
ンクレギュレータの設定を決定するために、オペレータ
は時間及び／又は技能を要する判断を駆使しなければな
らない。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、一つ又はより
多くのリソグラフプレートの、好ましくは機上での電子
的イメージング、及び各種の型式の印刷機上でのかかる
プレートによる印刷を容易なものとする、多数の相互に
関連した協同的な構成要素からなっている。本発明は、
複数のイメージングされたプレートのアライメント及び
整合を維持し、オペレータがインク設定を手動で調節す
る必要性を排除し又は少なくとも低減すべくインク調節
のフィードバック制御を可能にするための、機械的及び
電気的な構成要素を含んでいる。

【００１５】本発明の印刷装置は、インライン印刷機、
中央印像印刷機、又はその他の作動可能な平版印刷設計
として構成することが可能であり、印刷すべきモノクロ
又は色分解されたイメージを表す電子的信号を受け取る
ように設計されていて、それらの信号を用いてイメージ
ングデバイスを制御し、プレートブランク上にイメージ
を生成せしめる。プレートブランクは機上で、即ち最終
的にインクを受容しイメージをブランケットシリンダへ
と転写するプレートシリンダ上に設けてイメージングで
き、或いは別個のイメージングアセンブリ上で機外にお
いてイメージングすることができる。記録媒体は印刷機
へと、カットシート又はウェブで供給でき、紙、フィル
ム、金属箔、又はこれらの二つ又はより多くのものの複
合（例えば紙上に積層したフィルム）からなることがで
きる。

【００１６】電子的イメージングアセンブリ（単数又は
複数）は幾つかある型式の技術のどれに基づくものでも
構わないが、基本的な条件は、デジタル作動及び制御に
対する馴染み易さである。適切な技術としては、電磁放
射のレーザ及び非レーザパルス源、電子ビーム走査装
置、インクジェット装置、及び火花放電イメージング装
置などがあるが、これらは全て技術的に十分に特徴付け
られたものである。各々のイメージングアセンブリは、
特定の印刷ステーションにより印刷すべき原本たる文書
又は絵図の色成分のそれぞれを表している、入力画像信
号に応答する。

【００１７】本発明の好ましいイメージングシステム
は、高電圧、非接触火花放電又はプラズマ放電装置であ
り、これは例えば米国特許第4911075号、許可された米
国特許出願第07/554089号（本発明と同じ出願人により
所有されており、その内容はここで参照することにより
本明細書中に取り込むものとする）、及び1990年9月28
日に米国特許商標庁に出願され特許出願番号第US90/055
46が付与されている「プラズマジェットイメージング装
置及び方法」と題するPCT出願（やはり本発明と同じ出
願人により所有されており、その内容はここで参照する
ことにより本明細書中に取り込むものとする）に記載さ
れている。

【００１８】本発明は、整合誤差に対して幾つかの仕方
で対処する。機上イメージングはそれ自体、プレートシ
リンダ上への印刷プレートの位置決めの誤りから生ずる
整合誤差を排除する。この機上構成はまた、プレートシ
リンダの相対位相、又はイメージングデバイスに印加さ
れる画像信号のタイミングの電子的な制御によって、イ
メージの位相が同一に保持されるようにすることによ
り、周期的な整合誤差の修正を容易なものとする。

【００１９】本発明者らはまた、特定のキーについての
適用範囲の割合及び／又はフラッシュデンシトメータの
出力に基づいて、インク調節機構を自動的に設定及び調
整する電子コントローラを用いている。コントローラに
より提供されるインクの設定はもちろん、手動設定で補
助することができる。

【００２０】装置の動作は中央コンピュータにより指図
され、中央コンピュータはまた、編集及びラスタイメー
ジ処理の如き印刷前機能をもたらすようにプログラムで
きる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以上の記載は、本発明の以下の詳
細な説明を添付図面に関連して参照することにより、よ
り容易に理解されよう。 １．印刷機構成 説明を容易にするために、在来のインライン印刷機内に
組み込まれたものとして、本発明の例示的な実施例につ
いて説明する。しかしながら、本発明の基本的な特徴は
また、米国特許第4936211号に記載された如き中央印像
印刷機その他の直接印像又はオフセット印像印刷機の構
成においても用いることができるものであることが理解
されねばならない。

【００２２】最初に図1を参照すると、これは本発明の
インライン印刷機の実施例の側部立面図であり、二つの
印刷タワーの切除断面を含んでいる。この印刷機は一連
の4つの印刷ステーション即ちタワー15a，15b，15c及び
15dからなり、これらの各々は記録媒体に対してインク
又はラッカーを適用するのに必要な装置（詳細は後述す
る）を含んでいる。4つの印刷ステーションが図示され
てはいるが、実行すべき印刷の性質に応じて、在来の印
刷機が最小では1つ、最大では10又はより多くのそのよ
うなステーションを含むことができることを理解すべき
である。

【００２３】記録媒体の個別のシートは印刷ステーショ
ンへと、図1で見て印刷機の右側にあるトレイ17から供
給される。在来の取り扱い機構（図示せず）が一番上の
シートをトレイ17から取り出し、それを最初の印刷ステ
ーション15aへと運び、そこにおいてそのシートは印像
シリンダ上に巻き付けられてインク付けされる。その
後、シートはこの印像シリンダからはぎ取られ、第二の
印刷ステーション15bへと運ばれて、そこにおいて同様
の動作が行われる等とされる。取り扱い機構は、媒体が
印刷機を横切って搬送されるに際しての整合性及びアラ
イメントを維持するものであり、両面印刷を行うために
印刷ステーション間でシートをひっくり返す「裏刷り」
アセンブリを含んでいても構わない。

【００２４】図1における切除断面は、2つの代表的な印
刷ステーション15c及び15dの構成要素を示している。乾
式印刷用に構成されたステーション15dは、一連のロー
ラ22を介してインクを転送するインクトレイ20と、イン
クの流れを自動的に制御してインクの量及び分布を電子
的に調節可能にする手段とからなる、インク噴出アセン
ブリ19を含んでいる。ローラ22はインクをプレートシリ
ンダ24dの表面へと転送し、このシリンダは同じ直径の
ブランケットシリンダ26dと表面接触を行う。そしてブ
ランケットシリンダは次いで、印像シリンダ28dと表面
接触状態にある。印刷ステーションはまた、参照番号30
dにおいて点線で示したコントローラを含み、これはプ
レートシリンダ24dの角度位置をモニターし、またイン
ク噴出アセンブリ19に対してインク制御信号を供給す
る。適切なコントローラの設計は、「火花放電イメージ
ング用コントローラ」と題する本願と同時に出願され
た、代理人文書番号第15353-28の同時係属中の米国特許
出願（その全内容は、ここで参照することにより本明細
書中に取り込むものとする）に記載されているが、しか
しここでの目的に関しては、コントローラは適切な角度
位置決め及びモニターシステムの何れのものであること
もできる。

【００２５】印刷機はまた、印刷機の取り込み側に適当
な給送装置（トレイ17に代えて）及び出力側に相補的な
取り込み装置を付加することにより、記録媒体のウェブ
に印刷を行うよう構成することもできる。

【００２６】印刷ステーション15cは、湿式印刷用に構
成されている。実際の実施に当たっては、湿式印刷ステ
ーション及び乾式印刷ステーションの両方を同じ印刷機
中で用いることは希であり、図1で両方のタイプが示さ
れているのは例示的な目的のためである。印刷ステーシ
ョン15cは、印刷ステーション15dの全ての特徴と、水ト
レイ36に水を供給する水源34からなる加湿システム32を
含んでいる。一連の加湿ローラ37が、水トレイ36からプ
レートシリンダ24cへと水を転送する。このステーショ
ンについては、コントローラ30cが水及びインクの両方
の施与を調節している。

【００２７】好ましくは、印刷ステーションは参照番号
42c及び42dで示した機上イメージングシステムを備える
が、本発明の全ての側面においてこの特徴が必要とされ
る訳ではない。イメージングシステムについては後で詳
述する。

【００２８】印刷機はまた、参照番号40で概略的に示し
たコンピュータを含み、これはイメージデータ及び制御
信号をコントローラ30a，30b，30c及び30dへと転送す
る。コンピュータ40とコントローラとの間の接続は、適
切なケーブルによってもたらされる。印刷機はコンピュ
ータ40により供給されるデジタル信号に応答し、この信
号は原本たる文書又はイメージを表している。

【００２９】コンピュータ40は、データを格納し、回復
し、操作する中央処理ユニット（CPU）44と、オペレー
タと連絡するための陰極線管（CRT）その他の適当なデ
ィスプレイ46と、オペレータがデータ及び制御コマンド
を入力するキーボード48とからなる。コンピュータ40は
単一のマシン、又は並列処理するように構成され作業負
荷を分割すると共に有効処理速度を増大するようにされ
た一組のプロセッサからなることができる。単一のマシ
ンの場合には、中央処理ユニットの数を増大させること
により、多プロセッサと等価なアーキテクチャを作り出
すことができる。

【００３０】オペレータはキーボード48を用いて、印刷
プレートを機上でイメージングするための命令、整合情
報、及び／又はインクの流れ調節、印刷部数等の印刷機
制御に関連する命令を入力することができる。加えて以
下に述べるように、コンピュータ40には、オペレータが
イメージ及びテキストデータを出力準備完了形式で処理
することを可能にするある種の「印刷前」機能を備える
ことができる。CPU 44は、デジタル化されたイメージに
関連する典型的には大量のデータを保持するために、デ
ィスク又はテープドライバのような一つ又はより多くの
大容量記憶デバイスを含むことができる。 2．プレート及びプレートイメージング これまでに述べてきたように、機上で用いるために多数
のイメージング技術を適合させることができる。本発明
の好ましいイメージングシステムは、前述した火花放電
又はプラズマ放電装置であり、これらはより完全には、
先に引用した特許及び特許出願に記載されている。基本
的には、入力画像信号及びコンピュータ40により供給さ
れる付属のイメージデータに応じて、正確に制御された
電圧及び電流プロファイルを有する高電圧パルスが、一
つ又はより多くの電極又はプラズマジェット源に印加さ
れ、プレートに対して正確に位置決めされ画定されたア
ーク又はプラズマジェット放電を生成する。これらの放
電はプレート表面の選択個所又は領域を物理的に変形さ
せ、それらをインク及び／又は水に対して受容性又は非
受容性のものとする。

【００３１】イメージングシステムは好ましくは、スキ
ャナ又はプロッタとして実現され、それらの書き込みヘ
ッドは、プレートの作動表面から僅かな距離を置いて上
方に配置され、且つプレート表面上のラスタを集合的に
走査するようプレートに対して移動する、一つ又はより
多くの電極又はプラズマジェット源からなる。書き込み
ヘッドと円筒状プレートとの間での所要の相対移動を達
成するために、プレートをその軸の周囲で回転させ、書
き込みヘッドをこの回転軸に平行に移動して、プレート
を周方向に走査し、プレート上のイメージが軸方向に
「生長」するようにできる。或いはまた、書き込みヘッ
ドはシリンダの軸に対して平行に移動させ、ヘッドのパ
スの各々の後にシリンダを角度的にインクリメントし
て、プレート上のイメージが周方向に生長するようにも
できる。プレートに対する書き込みヘッドの角度位置
は、前述のようにしてコントローラによりモニターさ
れ、その一方で距離検出及び調節機構（同時係属中の米
国特許出願第553817号に記載の如き）が、プレートから
ヘッドが離れている距離を制御する。

【００３２】プレートに実際に到達するアークのパワー
（即ちその電圧／電流プロファイル）は、周囲の空気又
は適用された作動気体に関連する固有の降伏電圧、電極
又はプラズマジェット源に印加されるパルスの電圧（正
又は負）、及びこのパルスの立ち上がり時間に依存して
いる。これらの変数の相互作用は、降伏及びアークが瞬
間的な過程ではないという事実から導かれる。降伏に伴
う抵抗の降下は通常、降伏しきい値を上回る電圧を維持
することを妨げるが、立ち上がり時間が非常に速けれ
ば、降伏が生ずるのに必要な有限の時間の間に、ギャッ
プを横断しこのしきい値を越える電圧レベルを短時間賦
課することができる。

【００３３】他方、電流の範囲は、この有効アーク電圧
及びパルス回路の設計の両方に依存している。さらにま
た、プレートの電気特性が有用な最大電流を限定する可
能性がある。なぜなら、導電性が不十分であると（例え
ば所与の電流レベルについて薄すぎる材料の層を用いた
ことによる）、結果として電荷が蓄積され、それがアー
クの強度を減じ、或いはアークを全く防いでしまうから
である。本発明における好ましい印加電圧レベル、即ち
実効アーク電圧ではなく電極又はプラズマジェット源に
対して実際に供給される電圧は、1000から5000ボルトの
範囲にある。2000ボルトを越える電位レベルが特に好ま
しい。先に述べたように、所与の印加電圧についての実
効アーク電圧は、電圧パルスの立ち上がり時間、及び周
囲の空気又は適用される作動気体の降伏電圧に依存して
いる。本発明における好ましい作動電流の範囲は、0.1
から1アンペアである。低い電流レベルは、アルゴンの
ような容易にイオン化可能な気体と関連する傾向があ
り、高い電流レベルは、空気のようなより高い降伏電圧
を有する気体と関連する傾向がある。

【００３４】電極に対して供給される印加電圧又は電
流、或いはその印加期間、或いは所与の位置に対して加
えられる放電の数を変化させることにより、大きさの可
変なイメージスポットを生成することができる。これを
達成するための手段は、技術的に周知である。同様に、
各々のイメージポイントにおいて電極を繰り返してパル
ス付勢することによりドット寸法を変化させることがで
き、最終的なドット寸法は印加パルスの数によって定ま
る（パルスカウント変調）。

【００３５】このタイプのイメージング装置について用
いるよう設計された本発明の好ましいプレート構造は、
米国特許第4911295号及び米国特許出願第07/442317号及
び第07/410295号に記載されている。簡単に言えば、こ
れらのプレートは最小限、導電性金属層と、この金属層
の下側にある第二の層とを含み、金属層と下側の層とは
インク及び／又は水に対する親和性が異なる。火花放電
は金属層を除去するのに十分な力のあるものであり、そ
れにより下側の層を選択個所において露出させる。走査
が完了すると、選択個所は集合的に、印刷すべきイメー
ジを形成することになる。

【００３６】乾式印刷に適した、この構造の修正例にお
いては、プレートは疎油性（例えばシリコーン）の第一
の層と、この第一の層の下側にある金属製の第二の層
と、第二の層の下側にある親油性の第三の層とを含む。
このタイプのプレートをイメージングするため、火花放
電は一番上の層と金属製の層とを両方とも除去するが、
底にある層は完全なままに残す。

【００３７】金属製のイメージング層を用いることは、
鍵となる二つの利点を与える。第一は、イメージング精
度の高さである。非接触イメージングシステムにおいて
は、複製の精度は、放電がその源からプレートの表面へ
と移行するに際してふらつくのを防止する性能に依存し
ている。このことは一般に、イメージングすべきプレー
ト上の点と放電源との間に、大きな電場勾配を必要とす
る。放電が最も強くひきつけられる、プレート上で最も
電場の強い部分は、放電源と正確に向かい合った個所に
おいて生ずる。しかしながら、放電の本来的にランダム
な性質を克服するためには、この個所における電場の強
度は、他のいかなる個所における強度よりも十分に大き
くなければならない。勾配が大きいほど、源からプレー
トへの経路が通常のものから逸脱するに際しての電場強
度の弱まりは速い。従って高電力の放電は強い勾配を生
成し、これは通常のものから離れた全ての方向における
プレート電場強度の劣性を強調することにより、直線放
電経路にとって有利となる。

【００３８】第二に、高エネルギー放電は、耐火材料を
浸食することを可能にする。強い表面層及び基体層を用
いることにより、従来技術のものよりも長い動作寿命を
もたらすリソグラフ印刷プレートを生成することができ
る。 3．印刷機の操作 印刷機をイメージングモードで操作するためには、オペ
レータは最初にプレートブランクを、仕上がったドキュ
メントを印刷するために用いられるプレートシリンダの
各々に装着する。オペレータは次いで、複製すべき原本
の色分解を表しているデジタルデータを担持しているデ
ィスク、テープその他の形態のデジタル記憶媒体を挿入
し、データをコンピュータ40の内部メモリへとロードす
る。オペレータは印刷の前に、データを呼び出してイメ
ージをディスプレイ46上で下検分することができる。オ
ペレータのコマンドにより、コンピュータ40はイメージ
データを表している画像信号をコントローラ30a，30b，
30c及び30dへと転送し、これらは関連するイメージング
システムの書き込みヘッドを起動するようにされ、かく
して対応するイメージをそれぞれのプレートシリンダ上
のプレートに対して適用する。

【００３９】或いはまた、印刷コンピュータ40にはラス
タイメージ処理などの印刷前編集機能を備えさせること
ができ、これは生のイメージデータ及びテキストデータ
（後者は典型的にはページ記述言語でエンコードされて
いる）を、画像信号としてコントローラへと送られる出
力準備完了状態のビットマップへと変換させる。この能
力は、実際の出力及び出版に先立つ殆ど全ての製造工程
を印刷装置内へと導入せしめるものであり、その結果、
真に一体化されたデジタル印刷システムが得られる。印
刷前編集機能は、イメージデータをハーフトーンパター
ンへと「ふるい分け」し、それらのパターン及びエンコ
ードされたテキスト情報（例えば文字フォント、スケー
リング及びテキストの配列を特定する）からビットマッ
プを生成する基本的なラスタイメージ処理から、オペレ
ータが情報を直接に入力して操作することを可能にする
完全な編集性能までの範囲にわたることが可能である。
コンピュータ40は、イメージングタスクにより占有され
ていない場合にこれらの印刷前機能を営む。例えば典型
的なイメージング速度は、適切なコンピュータが作動す
ることのできる最大速度よりもかなり遅いから、コンピ
ュータ40は一つのプレートのイメージングと別のプレー
トの印刷前操作との「マルチタスク」を行うことができ
る。

【００４０】プレートがイメージングされた後（或いは
機外でのプレートイメージング及びそれに続けてのイメ
ージングされたプレートのプレートシリンダへの装填の
後）に、印刷機は印刷モードで作動されて、原本の校正
刷りを印刷することができる。その数は、キーボード48
から入力されたオペレータの命令によって定められる。
印刷物に印刷される色が受け入れ可能なものであるなら
ば、オペレータは印刷機に指令を出して、最終的な印刷
物を所要数だけ印刷させることができる。変更が必要な
場合には、適切な修正イメージデータを用いて、新しい
印刷プレートを作成することができる。

【００４１】各々のプレートシリンダが、プレートシリ
ンダの周囲で自動的に前進させられる、ある長さのイメ
ージング可能な可撓性マット又はフィルムを含有するプ
レート材料のカセットを収容するようにして、マット又
はフィルムの新しい長さ方向セグメントがシリンダ表面
上に配置されるようにすることも可能である。このよう
にして、満足のできる適切に整合したイメージを有する
プレートを、非常に迅速に且つ効率的に生成することが
できる。古いイメージは、新しい材料が施与されるのと
同時に、プレートシリンダの内側へと巻き上げられる。 4．整合誤差の修正 この印刷機は、軸方向の誤整合及びスキューといった、
種々の形態の周期的な機械的誤差を修正するための手段
を含んでいる。本発明の第一の整合修正システムは、プ
レートのイメージングに際して作動する。この時点にお
いては、プレートシリンダ間の角度的な調和を維持する
ことが必要であり、同様に配置されたイメージスポット
が、各々のシリンダ上の首尾一貫した周方向位置に適用
されるようにされる。このことは、個々のプレートイメ
ージングシステムの各々が、それ自体のプレートシリン
ダ（イメージングすべきプレートを保持している）及び
相互の両者について調和することを必要とする。

【００４２】本発明の中央印像型実施例においては、こ
のような調和は自動的に図られる。なぜなら印像シリン
ダが各々のプレートシリンダを駆動しており、全てのプ
レートシリンダの角度位置を印像シリンダのギアセグメ
ントを参照して定めることを可能だからである。インラ
イン形態の実施例の場合には、イメージングが開始され
る位置を各々のプレート上において確立し、書き込みヘ
ッドをこの位置に対面して配向し、書き込みヘッドとそ
れに関連するプレートシリンダとの間の空間的関係を一
定に維持することが必要であり、かくして特定のイメー
ジスポット位置を特定している画像信号が、各々のプレ
ート上で同じ物理的位置のイメージングを生ずるように
される。本発明者らはこれを、各々のプレートシリンダ
を実質的に同じ、首尾一貫した角速度で回転させ、各々
のコントローラ30a，30b，30c及び30dに角度エンコーダ
（それについての適切な設計は、技術的に十分に特徴付
けされている）を含めることによって達成している。

【００４３】コントローラの各々に連結されているコン
ピュータ40は、関連する角度エンコーダの出力を受け取
り、適当な制御信号によって、プレートシリンダ間の首
尾一貫した回転及び角度の調和を確実なものとする。首
尾一貫した開始位置を確立するために、またミスアライ
メント以外の要因により生じた整合誤差を修正するため
に、コンピュータ40は各々のステーションについてのド
ット位置索引テーブル（CPU 44又はコントローラ30a，3
0b，30c及び30dの各々に含まれる）に対するアクセスを
有する。この索引テーブルは、イメージングすべき画像
の全てのドット位置のx及びy軸を格納している。簡単な
テストパターン（例えば垂直及び水平ライン）でイメー
ジングしたプレートを用いた、いわゆる端末相互通しテ
ストを実行することにより、印刷物がプリントされる。
特定の色ラインが理論的な真の位置から逸脱している場
合には、差を測定し、適切なx及びyオフセットを索引テ
ーブル内へと、その特定の色の逸脱ドットに対応する索
引テーブル内の位置において入力する。この較正工程
は、印刷機製造の最終検査段階に際して工場内において
一回だけ実行され、各々の色について修正されたドット
位置は、各々の印刷ステーションの系図として、コンピ
ュータ40又はそれぞれのコントローラに永久的に格納さ
れる。後に同様な較正を行うことは、印刷機の特定の部
材、例えばギア機構やシリンダを交換しなければならな
い事態においてのみ必要とされる。

【００４４】図2は、例えばシアンのイメージIcを印刷
している印刷ステーション30cと、例えば黄色のイメー
ジIyを印刷している印刷ステーション30dにより印刷さ
れた、2色カラープリントPを示している。プレートシリ
ンダ24c及び24dは相互に位相がずれているから、黄色の
イメージは位置基準として用いられるシアンイメージIc
に関して軸方向（x方向）及び周方向（y方向）に変位さ
れている（即ち整合されていない）。従って、それぞれ
のイメージ開始位置を相互に一致させることが必要であ
る。

【００４５】黄色のイメージはまたスキューを受けてお
り、また例えばプレートシリンダ24dの直径がプレート
シリンダ24cよりも僅かに長いために、より長いものと
なっている。イメージが図2におけるように周方向に走
査されるものと仮定すると、プレートシリンダ24dがプ
レートシリンダ24cよりも直径が僅かに大きい場合でさ
えも、黄色についてプレート上に形成されるイメージド
ットは、ステーション30cでシアンプレート上にイメー
ジングされる対応するドットよりも、走査線に沿ってよ
り間隔を置いたものとなっており、かくして黄色のイメ
ージをシアンのイメージよりも長いものとしてしまう。

【００４６】異なる色イメージについて対応する標的
（例えばイメージの角又は照準用十字線）を用いると、
適切なx及びyオフセットを導入することにより、ステー
ション30dにおいて形成される黄色のイメージをステー
ション30cにおいて形成される基準のシアンイメージと
整合させることができる。従って図2においては、イメ
ージIy及びIcの左上の角1c及び1y（又は同等の照準用十
字線）の垂直方向の線の間の距離を光学的に測定し、キ
ーボード48を用いてCPU 44へとマイナスx方向に適当な
オフセットを入力し、コントローラ30dがイメージング
システム42dの書き込みヘッドを制御して、プレートシ
リンダ24dに沿った移動経路において書き込みをより早
めに、即ちそのホーム位置により近く開始させるように
することができる。修正されたプレートから作成される
プリント（即ち図2に示したのと同様のプリント）を見
て、角1y及び1cの垂直方向の線が一致するまでこの手順
を繰り返す。

【００４７】y方向におけるアライメントを達成するた
めに、同様の手順が用いられる。この場合には、印刷イ
メージIy及びIcの角1y及び1cの水平方向の線を比較し、
何らかの必要なオフセット（この場合にはプラスyのオ
フセット）をキーボード48を介してコントローラ14に入
力する。コントローラ30dは次いで、イメージングシス
テム42dの書き込みヘッドが黄色のイメージの書き込み
を、そのステーションにおけるプレートシリンダの回転
においてより早期に開始するようにさせる。x方向にお
けるオフセットと同様に、イメージIy及びIcの角1y及び
1cの水平方向の線の位置が重なり合うまで、修正された
プレートをイメージングして修正されたプリントPを作
成する。

【００４８】図2に示すように一つのイメージが他のイ
メージよりも長いものである場合には、左下の角2y及び
2c（又は同等の標的）の水平方向の線が整合しなくなる
から、そのことは明らかなものとなる。その差を測定
し、関連するコントローラへと適当な信号を出力するコ
ンピュータ40に適当な修正を入力することにより、修正
が行われる。かくして、図2におけるイメージIyの過剰
の長さを修正するために、コンピュータ40はコントロー
ラ30dへとパルスカウントオフセットを入力して、周方
向の走査ラインの各々に沿っての関連する書き込みヘッ
ドの放電を統制するこのカウントから、一つ又はより多
くのタイミングパルスを減算する。一つより多くのパル
スを付加し又は削除することが必要な場合には、かかる
付加又は削除は走査ラインに沿って一様に分散され、従
って一般にはたまにしか生じないものである。

【００４９】例えばシリンダのテーパに基づくスキュー
誤差は、イメージIy及びIcの右上の角3y，3cの水平方向
の線を比較して、プレートシリンダの位相角に対して走
査ラインを漸次より早く又は遅く開始することにより、
多かれ少なかれ同様の仕方によって修正することができ
る。かくして例えば図2においては、連続する走査ライ
ンは漸次より早期に開始されて、イメージIyとIcとの間
のスキューが修正される。

【００５０】以上のドット位置修正又はオフセットがコ
ンピュータ40へ（又は直接にコントローラ30a，30b，30
c及び30dへ）と入力された後に、印刷機は索引テーブル
に各々のプレートシリンダのドットパターンを含んでい
ることになり、全てのドット位置の場所（即ち書き込み
ヘッドに対する書き込み信号のタイミング）が既知とな
る。

【００５１】プレート上にイメージを書き込む走査作動
の各々の始まりに当たり、そのドットパターンは、プレ
ートシリンダが回転するのと同じ割合で循環する、各々
のコントローラの循環メモリへとダウンロードされる。
書き込みヘッドは、関連するコントローラ又はコンピュ
ータ４０がイメージ信号とドット位置又は書き込み信号
とを、書き込みヘッドに同時に供給した場合に起動又は
放電される。書き込み信号の間のタイミングパルスがよ
り少なければ、ヘッドはイメージ信号の始まりにより近
いところで放電を行い、通常に対してより早期のヘッド
放電という結果になる。書き込み信号の間により多くの
タイミング信号があれば、ヘッドはイメージ信号の終わ
りにより近いところで放電を行い、ヘッドの遅延放電と
いう結果になる。

【００５２】印刷機がウェブ材料を印刷する場合には、
記録材料に対する印刷の整合を維持するために、記録材
料に対する印刷ステーションの動作を調和させる他の手
段を導入することができる。例えばプレートシリンダが
回転する速度を早め又は遅延させることが可能であり、
それにより各々のシリンダの相対印像位相を変化させる
ことができる。或いはまた、相互間の距離を調節可能な
ようにスライドトラック上に印刷ステーションそれ自体
を設けることもでき、また印刷ステーションの間での移
動長さの変化を可能にするようにウェブ搬送システムを
構成することもできる。何れの手法も、連続する印像の
間の時間の大まかな又は細かな調節を容易なものとし、
それによりこれらの印像の相対位相を変化させるもので
あり、また前述したようなドット索引アプローチを用い
て制御することが可能である。 5．インク調節及び制御 オペレータはまた、プリント実行の過程において印刷物
上のイメージを検分した結果、それが賢明であると認め
た場合には、キーボード48を用いて各々の印刷ステーシ
ョンにおけるインクの流れを調節することができる。さ
らにまた、CPU44をプログラムして、各々のインク噴出
ドクターブレードに沿ってのインク調節レギュレータ
（例えばスクリュー又はキー）を自動的に制御するよう
にし、各々の調節スクリュー又はキーによってコントロ
ールされるバンドにおいて印刷される各々の色のドット
数のカウントに基づき、イメージを横切る所要のインク
量に従ってスクリュー又はキーを設定することができ
る。

【００５３】所望の場合には、印刷物には所望のイメー
ジ領域の外側のマージン部分に印刷される色のバーを含
めることができる。このマージンは、印刷物の作成の後
に取り除かれる。そのような色のバーは、図2における
プリント102の底部のマージンにおいて108で示されてい
る。この色のバーは通常は、例えばシアン（c）、黄
（y）、マゼンタ（m）、及び黒（b）の色ブロックの列
からなり、印刷機の幅全体を横断して各々の印刷ステー
ションにより印刷される色を示している。実際上、図2
に示した2色プリントにおけるバー108は、シアン（c）
と黄（y）のブロックのみを有する。このバーはまた、
色の勾配、解像度その他を示す幾何学的パターンを有す
るブロックを含むこともできる。

【００５４】上述したように、また前述の米国特許第40
58058号におけるように、印刷機10は典型的には、印刷
機全体にわたって分布された電子制御の多数のインク調
節スクリュー又はキーを有することができ、それにより
各々の印刷ステーションにおけるインク噴出器がそのス
テーションにおいてプレートシリンダに対して適用する
インクの量を調節するようになっている。図2は、シア
ンのインクを調節するために、印刷ステーション15cに
おいてプリント102に並置されたそのようなキーの6個の
組を示している。実際の実施においては、典型的な印刷
機は各々のステーションにより多くのキーを有する。例
えば18インチ（460ミリ）幅の印刷機は、ステーション1
5aから15dの各々において、16のインクキーを有しう
る。コンピュータ40は各々の印刷ステーションについ
て、プレートのどの走査ラインが各々のインクキーと関
連しているかを決定する。例えばライン1 - 100 = キー
1、ライン101 - 200 = キー2といった具合である。印刷
物が細いものである場合には、幾つかのキーは使用され
なくともよい。

【００５５】コンピュータ40は次いで、各々のキーに関
連しているイメージドットの数を決定し、そのキーにつ
いての担当範囲の割合を計算する。これはインクキー当
たりの全ドットカウントを、キー当たりの最大ドットカ
ウントで割ったものとして定義される。後者の量は、所
与のインクキーに割り当てられた全ての走査ラインにあ
る全てのドットが印刷されるとした場合に、そのインク
キーによってインク付けされることのできるドット数の
合計を表している。コンピュータ40は次に、この割合を
キー設定へと変換し、その設定を達成するようにキーの
ソレノイドを適切に制御する。印刷物上にプリントされ
たイメージI又は色のバー108を検分した場合に、何れか
のインクキー位置における色補正が正当化されることが
示されたならば、この補正はキーボード48を介して行う
ことができる。

【００５６】任意に、デンシトメータを付加することに
より、完全に自動化された閉ループの色調節システムを
達成することが可能である。インク調節スクリュー又は
キー106の初期設定は、前述のようにしてコンピュータ4
0により行われるドットカウントに基づくことができ
る。「オン・ザ・フライ」フラッシュカラーデンシトメ
ータを用いると、種々の色（色のバー108内の）を走査
することができ、その結果をCPU 44にフィードバックす
ることができる。CPU 44は次いで、デンシトメータの読
み取り値を元のドットカウント分析に対して比較し、必
要な場合には新たなキー調節を行う。CPU 44はまた、デ
ンシトメータの読み取り値と色補正レベルとを長期的に
相関させるようにプログラムできる。このことは、異な
るインクの担当範囲について最適な補正レベルの「適応
学習」を容易ならしめ、これはオペレータが常時注意を
払う必要なしに、コンピュータ40によって直接に実行に
移すことができる。好ましくは、コンピュータ40はま
た、選択された色補正レベルの手動による補助を可能に
するようにプログラムされる。

【００５７】図2において110で示された如きデンシトメ
ータは、印刷機の出口端部に設け、例えばサーボ制御の
親ネジを用いて、色のバー108からなる色ブロックの位
置に対応して、印刷機の幅を横切る選択位置において配
置できるようにされる。デンシトメータは、色のバー10
8がデンシトメータの下側にある瞬間にフラッシュする
ように動作される。このようにして、この器具はバー10
8の色ブロックにある色の量を読み取ることができる。
各々の色の固相密度は、所要のデンシトメータレベルに
維持される。器具110の読み値が特定の色について低い
ものであった場合には、対応する印刷ステーションにお
ける適切なインクキーが僅かに開放されて、この誤差を
補正する。読み値が高いものである場合には、正確なデ
ンシトメータ読み値を回復するために、違反しているキ
ーが必要な量だけ閉じられる。これらのステップは、必
要なだけ何度でも繰り返すことができる。

【００５８】工程がいったん完了したならば、各々の色
ステーションの系統として、データ（各々の印刷ステー
ション用）を格納することができる。この色系統、又は
指紋（顕著な特徴）は次いで、次の印刷ジョブのセット
アップのために用いることができる。この手法を用いる
ことにより、後続のジョブの各々は、最初から最終的な
セッティングにより近くなる。

【００５９】コンピュータ40はまた、始動、遮断、及び
清掃といった他の通常の印刷機のオペレーションを自動
的に制御するようにプログラムできる。

【００６０】

【発明の効果】かくして前述した目的、中でも前述した
説明から明らかにされたものが効率的に達成されること
が看取されよう。また本発明の範囲から逸脱することな
しに、上述した方法を実行するについて、及び前述の構
造においてある種の変更を加えることができるものであ
るから、上述の説明に含まれる全ての事項又は添付図面
に示した全ての事項は限定的な意味にではなく、例示的
なものとして解釈されるべきことが意図されている。さ
らに、以下の請求の範囲は本明細書に記載した本発明の
一般的及び特定的な特徴の全てを包含することを意図し
たものであることも理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図1】本発明の特徴を取り込んだオフセットカラー印
刷機の側部立面概略図である。

【図2】印刷機のアライメントを取り色較正をするのに
用いるテスト印刷の線図である。

【符号の説明】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガーダイナー，ジョン，ピー アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03053ロンドンデリー，ロス・ドライヴ・ 19 (72)発明者 クライン，ジョン，エフ アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03053ロンドンデリー，モールトン・ドラ イヴ・６ (72)発明者 ルイス，トーマス，イー アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03826イースト・ハンプステッド，ピルグ リム・サークル・27 (72)発明者 ノウワック，マイケル，ティ アメリカ合衆国マサチューセッツ州01440 ガードナー，メドウブルック・レイン・38 (72)発明者 ウイリアムス，リチャード，エイ アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03841，ハンプステッド，マリリン・パー ク・５ (72)発明者 ラポンジー・ステファン，エム アメリカ合衆国ニューハンプシャー州 03054メリーマック，メリーマック・ドラ イヴ・88 (72)発明者 ハワード，ローレンス，エイ アメリカ合衆国ニューヨーク州10028ニュ ーヨーク，アパートメント・２ケイ，イー スト・エイティサード・ストリート・500

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項1】a. 印刷プレートを支持するプレートシリ
   ンダと、イメージを印刷プレートに対して適用する少な
   くとも一つの放電源と、プレートシリンダの回転時に前
   記少なくとも一つの放電源が印刷プレート表面上のラス
   タを走査してイメージドットのアレイを生ずるように各
   々の放電源をプレートシリンダに対して移動させる手段
   とを各々に含む、少なくとも一つの印刷ステーション
   と、 b. 各々のプレートシリンダを回転させる手段と、 c. 各々の印刷ステーションにおいてインク制御信号に
   応答し、当該ステーションのプレートシリンダ上の印刷
   プレートに対して適用されるインクの量を調節するイン
   ク調節手段と、各々の印刷ステーションにおける各々の
   インク調節手段が、当該ステーションにおいてプレート
   シリンダ上の印刷プレートの異なる周方向領域に適用さ
   れるインクの量を調節すべく装置を横切って隔置された
   電気的に付勢される複数のインクレギュレータを含むこ
   とと、 d. 前記少なくとも一つの印刷ステーションの出口にお
   いて印刷物上の色のレベルを検出する手段と、及び e. 前記インク調節手段に対してインク制御信号を供給
   するインク制御手段であって、前記印刷プレートの選択
   個所上に各々の印刷ステーションにより形成すべきイメ
   ージドット数をカウントすると共に、前記ドット数を検
   出した色のレベルに関連付け、プレートの選択個所上に
   当該印刷ステーションにより印刷すべきドット数により
   決定される色のレベルに基づき当該印刷ステーションに
   おいて前記インク調節手段を制御するインク制御手段と
   を含む印刷装置。
2. 【請求項2】前記インク制御手段に対して色補正信号を
   印加し、前記インクレギュレータの設定が前記イメージ
   ドット数のカウントにより決定された位置からずれるよ
   うに前記インクレギュレータに対するインク制御信号を
   変化させる手段をさらに含む、請求項1の印刷装置。
3. 【請求項3】装置が印刷プレートのイメージングのため
   の前記印刷ステーションを少なくとも2つ有する、請求
   項1の印刷装置。
4. 【請求項4】装置が印刷プレートのイメージングのた
   め、シアン、マゼンタ、黄、及び黒の色を印刷すべく少
   なくとも4つの印刷ステーションを有する、請求項3の印
   刷装置。
5. 【請求項5】装置が同じ色又は異なる2色を2つの濃度で
   印刷すべく、印刷プレートのイメージング用の少なくと
   も2つの印刷ステーションを有する、請求項4の印刷装
   置。
6. 【請求項6】少なくとも一つの印刷ステーションがスポ
   ットラッカーを適用するよう構成されている、請求項3
   の印刷装置。
7. 【請求項7】印刷ステーションの間で記録媒体を反転さ
   せる裏刷り手段をさらに含む、請求項3の印刷装置。
8. 【請求項8】各々の放電源が火花放電電極である、請求
   項1の印刷装置。
9. 【請求項9】各々の放電源がプラズマジェットである、
   請求項1の印刷装置。
10. 【請求項10】各々の放電源がレーザである、請求項1の
    印刷装置。
11. 【請求項11】各々の放電源が電磁放射の非レーザ源であ
    る、請求項1の印刷装置。
12. 【請求項12】各々の放電源がインクジェットである、請
    求項1の印刷装置。
13. 【請求項13】記録媒体を印刷ステーションの間で順次転
    送する手段をさらに含む、請求項1の印刷装置。