JP2000351066A - はんだ付け構造体装置、配線回路装置、リードフレームおよびはんだ付け方法 - Google Patents

はんだ付け構造体装置、配線回路装置、リードフレームおよびはんだ付け方法

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JP2000351066A
JP2000351066A JP16609699A JP16609699A JP2000351066A JP 2000351066 A JP2000351066 A JP 2000351066A JP 16609699 A JP16609699 A JP 16609699A JP 16609699 A JP16609699 A JP 16609699A JP 2000351066 A JP2000351066 A JP 2000351066A
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soldering
solder
lead
lead pin
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Nobuhiro Yamamoto
展大 山本
Hidenori Ogawa
英紀 小川
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、ハングに対する濡れ性が比較的
劣る部材のハンダに対する濡れ性を向上させ且つ強固な
ハング付けを可能とし、接続信頼性を向上させる。 【解決手段】 LSI素子をプリント基板11に実装す
る実施形態で、LSI素子のリードピン4先端の予め定
められたハング付け部9には毛細管現象の作用を有する
溝5が設けられる。この溝5を有するはんだ付け部9が
プリント基板11のランド12上に位置合わせされて、
上記溝5を有するはんだ付け部9で、溶融はんだによる
ハンダ付け工程を実行する。このハング付け工程により
上記溝5には毛細管現象の作用で、溶融はんだが、溝5
の内壁面に浸透して濡れ、この濡れた領域が拡散し、降
温工程により所望する領域に強固なはんだ層10が形成
され、はんだ付けが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、はんだ付け構造
体装置、配線回路装置、リードフレームおよびはんだ付
け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体特に、集積回路(LSIと略す)
の高集積化の進展は著しい。最近のLSIは集積度25
6Mビット、IGピットなどと高集積化が進み、集積度
15Gピットまで製造可能と絶えない開発が続いてい
る。
【0003】このように集積度が向上することは、1L
SIチップ当たりの回路構成素子数が著増することであ
り、この回路構成素子数の増加は電極パッド数も著しく
増加することであり、各電極パッドの面積が減少し、電
極パッド間隔も狭小化し、リードピンも細線化する。こ
のLSIの実装技術は、従来、LSIチップをリードフ
レームにマウントした後、ワイヤボンダにより夫々対応
するリードピン4にワイヤリングし、このリードフレー
ムにLSIチップを樹脂モールドして固定し、パッケー
ジィングして半導体素子を製造している。この半導体素
子は他の電子部品と共にたとえばプリント基板にはんだ
付け実装して機能システム例えばパソコンの電気回路を
構成している。
【0004】また、上記はんだ付け実装は、公害の問題
から鉛を含まない無鉛はんだの使用に切り換えて電子機
器の製造が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無鉛は
んだは、有鉛はんだによる実装と比較すると、はんだ付
け性の点で劣り、一部の製品で実用されている程度で、
接続信頼性の面で課題を有する。特に、上記したように
集積度が向上し、1電極パッド当たりの面積が極度に小
さくなり、この電極パッドに接続されるリードピンも極
度に細くなると、はんだ付けプロセスに予期しなかった
課題が発生していることが判った。すなわち、はんだ付
け実装部の接合強度や接続信頼性の面で故障の発生が多
くなっていることが判った。特に、パソコンなどで多く
発生していた。
【0006】この原因について本発明者らが詳査した結
果、LSIチップが高集積となり、電極パッドのはんだ
付け部分が小さくなるのに続いて、たとえばリードフレ
ームの一つのリードの太さも細くなり、これらはんだ付
け部での溶融ハンダに対する濡れ性が劣化し、しっかり
した接続信頼性が得られていないと思われる。濡れ性が
悪いことは、所望するはんだ付けができていないことで
あり、電気回路的に回路の断線を招いている場合のある
ことが判った。この現象は、粉末はんだと粘稠性フラッ
クスとを混ぜ合わせたペースト状のはんだでも同様には
んだ付け性が悪く接続信頼性が悪いという課題があっ
た。無鉛はんだによるはんだ付け性はさらに濡れ性が良
くないという課題があった。
【0007】この発明は、上記点に鑑みなされたもの
で、有鉛はんだ、無鉛はんだそしてはんだペーストなど
に対する濡れ性の悪い部材でも濡れ性を向上させた比較
的強固なはんだ付けが可能で接続信頼性を向上させたは
んだ付け構造体装置を提供することを目的とする。
【0008】さらに、この発明は、有鉛はんだ、無鉛は
んだそしてはんだペーストなどに対する濡れ性の比較的
劣る細線化リードピンでも濡れ性を向上させた比較的強
固なはんだ付けが可能で接続信頼性を向上させた配線回
路装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のはんだ付け構
造体装置は、請求項1に記載したように、第1の導電性
部材と、この第1の導電性部材にはんだ付けされる第2
の導電性部材と、この第1および第2の導電性部材の少
なくとも一方の表面はんだ付け部に設けられた溝部とを
具備してなることを特徴する。
【0010】この発明のはんだ付け構造体装置は、請求
項2に記載したように、第1の導電性部材と、この第1
の導電性部材にはんだ付けされる第2の導電性部材と、
この第1および第2の導電性部材の少なくとも一方の表
面はんだ付け部に設けられた溶融はんだに対して毛細管
現象の作用を有する溝部とを具備してなることを特徴す
る。
【0011】この発明のはんだ付け構造体装置は、請求
項3に記載したように、請求項1または請求項2記載の
はんだ付け構造体装置において、上記溝部は直線状に設
けられた溝部であることを特徴とする。
【0012】この発明のはんだ付け構造体装置は、請求
項4に記載したように、請求項1または請求項2記載の
はんだ付け構造体装置において、上記溝部はスパイラル
状に設けられた溝であることを特徴とする。
【0013】この発明の配線回路装置は、請求項5に記
載したように、電気回路の配線が設けられたプリント基
板と、前記配線の予め定められた位置にはんだ付けされ
る集積回路素子と、この集積回路素子に設けられたリー
ドピンと、このリードピンのはんだ付け部に設けられた
溝部とを具備してなることを特徴とする。
【0014】この発明の配線回路装置は、請求項6に記
載したように、電気回路の配線が設けられたプリント基
板と、上記配線の予め定められた位置にはんだ付けされ
る集積回路素子と、この集積回路素子に設けられたリー
ドピンと、このリードピンのはんだ付け部に設けられた
溶融はんだに対し毛細管現象の作用を有する溝部とを具
備してなることを特徴とする。
【0015】この発明のリードフレームは、請求項7に
記載したように、導電体からなるフレームと、このフレ
ームに設けられた複数のリードピンと、この各リードピ
ンのはんだ付け部に設けられた溝部および毛細管現象の
作用を有する溝部のうち少なくとも一方の溝部とを具備
してなることを特徴とする。
【0016】この発明のはんだ付け方法は、請求項8に
記載したように、はんだ付け部に溝部および溶融はんだ
に対して毛細管現象の作用を有する溝の少なくとも一方
が設けられた導電性部材の溝部を前記溶融はんだで濡ら
す工程と、この工程により溶融ハンダで濡らされた前記
溝部から前記はんだ付け部をはんだ付けする工程とを具
備してなることを特徴する。
【0017】この発明によれば、無鉛はんだやはんだペ
ーストに対する濡れ性の比較的劣る部材たとえば細線で
も濡れ性を向上させ、接続信頼性を向上させることがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図1乃至図5を参照して本
発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明
を、エリアアレイ型パッケージのLSI素子を印刷配線
基板(プリント基板)2に実装する場合に適用した実施
形態を説明するため工程順に示す図である。 ウエハ状
態でIC製造プロセスを得て製造されたウエハ上の多数
のLSIチップ列は全チップウエハプローバでテストさ
れ、良品の各LSIチップ1がアドレスと共に記憶され
る。その後ウエハに形成されたスクライブラインに沿っ
てスクライブされ、各LSIチップ1毎に分割される。
この分割されたLSIチップ1のうち、上記テストで記
憶された良品のLSIチップ1のみが図1(A)に示す
リードフレーム2に実装される。(A)図は、このリー
ドフレーム2の正面図である。このリードフレーム2
は、一枚の導電体板たとえば銅板を(A)図のパターン
に打ち抜かれた構成になっている。すなわち、フレーム
3から内方にLSIチップ1の各電極パッドに接続され
るリードピン4が多数予め定められた径、長さ、形状が
選択されて形成されている。このリードピン4の断面形
状はたとえば方形状である。
【0019】このリードフレーム2のリードピン4には
この発明の特徴であるはんだ付け工程での濡れ性改善策
がなされている。即ち、はんだ又ははんだペースト例え
ば無鉛はんだに対する濡れ性を向上させるための手段
が、はんだ付け部分の少なくともはんだに接触する部分
に設けられている。この手段は、はんだ付け部の少なく
ともはんだに接触する面に溝が1個または複数個または
多数個形成される。この溝としては、第1の実施形態は
溶融はんだに対して毛細管現象、(Capillary 効果)の
作用を呈する溝5を形成したものである。
【0020】第2の実施形態は、単なる溝が形成された
ものである。この溝はたとえば不規則に浅い引っかき傷
の形成でもよいし、表面「ギザギザ」の傷を形或した溝
でもよいし、サンドブラストして溝を形成してもよい。
第3の実施形態は、第1および2の実施形態の溝が両方
合わせて設けられたものである。
【0021】次に、各実施形態を具体的に説明する。第
1の実施形態の上記毛細管現象(Capillary 効果)、を
呈する溝5は、はんだ付け工程での、はんだやはんだペ
ーストで濡らす予め定められた領域に形成される。この
溝5の形状、深さ、側壁構造、形成手段は適宜選択して
実施される。要するに、この溝5内壁面に溶融無鉛はん
だが毛細管現象の作用で浸透し、濡らし溶融無鉛はんだ
に対して濡れ性を向上する作用を呈する構造であれば何
れでもよい。
【0022】この実施形態では溝の形状たとえば輪切り
状に毛細管現象の作用を呈する溝5が設けられている。
この溝5の幅はたとえば1.2mm、溝5の深さはたと
えば0.5mmに製法たとえばレーザ光による切削など
適宜選択して形成できる。このような、無鉛はんだ又は
はんだペーストに対する濡れ性の対策は、この実施形態
では複数本の溝5が形成されたものである。図1(B)
は(A)図の中央横線A−A上の側面図である。このよ
うにして溶融はんだに対して濡れ性対策されたリードフ
レーム2が構成されている。このリードフレーム2には
実装すべき上記LSIチップ1がマウントされる。この
図が図1(C)に示されている。この(C)図の側面図
は(D)図に示されている。
【0023】上記LSIチップ2がマウントされたリー
ドフレーム2はワイヤボンダに搬入して、前記LSIチ
ップ1の電極パッドと上記リードフレーム2のリードピ
ン4とのワイヤリング例えば銅線のボンデイング例えば
超音波ボンデイングを予め定められたプログラムで実行
する。その後図2(A)に示す如く周知のプロセスでL
SIチップ1を樹脂6でモールドする。この(A)図の
A−A断面図が(B)図である。次に、図2(C)に示
すようにフレーム3からリードピン4を予め定められた
長さで切断する。この状態の(C)図のA−A断面図が
(D)図である。
【0024】次に各リードピン4の予め定められた位置
でリードピン4の折り曲げ工程を経た、図3(A)、
(B)の集積回路(LSI)素子7が構成されている。
即ち(A)図は平面図であり、(B)図は(A)図の側
面図である。
【0025】このような工程を得たLSI素子7のリー
ドピン4の先端はんだ付け部9には、この発明の実施形
態である毛細管現象の作用を呈する溝5が設けられてお
り、この溝5の完成品での位置関係を示した側面図が図
8(B)である。この(B)図の溝5の作用を説明する
ために、さらに拡大して1本のリードピン4のはんだ付
け状態を示した図が図8(C)、(D)、(E)であ
る。
【0026】すなわち図3(B)のLSI素子の各リー
ドピン4をプリント基板(回路基板)11の対応するラ
ンド12に位置合わせして、はんだ付けを行う。このは
んだ付け工程の状態を図3(C)、(D)、(E)のケ
ースに分けて説明する。即ち、図3(C)には、LSI
素子7リードピン4の溶融はんだに対する濡れ性が良い
理想状態での、はんだ付け状態を示した図である。即
ち、はんだ付けしたことによるはんだ層10がリードピ
ン4のはんだ付け部9全体に形成され、相手に対し強固
なはんだ付けの実施されたことを示している。この相手
はこの図では、プリント基板11に設けられたランドパ
ターンの1つのランド12にはんだ付けした状態が示さ
れている。
【0027】図3(D)はLSI素子7のリードピン4
が細線化し比較的溶融ハンダに対する濡れ性が期待する
状態にない場合のハンダ付け状態説明図である。すなわ
ち、上記したはんだ層10がリードピン4の折曲部およ
びリードピン4先端の影部のみにはんだ13が存在し、
他の表面は、溶融はんだに濡れずにはんだ付けされてい
ない状態を示している。即ち、リードピン4が溶融はん
だに濡れず、このはんだ13により、リードピン4をは
んだ付けした状態になっていない状態を示した図であ
る。
【0028】図3(E)はこの発明実施形態の(B)図
のはんだ付け状態を説明するための図である。すなわ
ち、リードピン4の先端部の、はんだ付け部9には複数
の溝5が形成されているため、この溝5内には毛細管現
象の作用と実質的に同様な作用で表面張力が作用して、
溶融無鉛はんだがリードピン4の溝5内に浸み込み(浸
透)、溝5の内壁面が濡れて、溝5全体が溶融ハンダで
満たされる。
【0029】この溶融はんだが溝5に浸み込むことは、
上記リードピン4の溝5を形成する内壁面の部分が溶融
無鉛はんだに濡れた状態でもある。すなわち管でなくと
も溝幅を毛細管現象を呈する幅に選択することにより毛
細管現象の作用で、溶融はんだに濡れる効果を期待でき
る。このような作用効果を有する溝5のはんだ付け反応
の進行にともない、このはんだに濡れた溝5の部分をシ
ーズとして、溝5の形成されていないリードピン4の領
域も順次濡れ、リードピン4の予め定められたはんだ付
け領域全域が濡れたのち、降温工程により上記溝5内に
もはんだを有するはんだ層10が形成されるのが特徴で
ある。即ち、リードピン4が無鉛はんだにより、はんだ
付けされた状態を意味している。したがって、この溝5
の構成は、このはんだ付けに要求される条件によって選
択される。
【0030】この実施形態では、はんだ付け領域9全体
に亘って輪切状溝5が適当な間隔で複数本形成されてい
る。はんだ溶液に対する所望する濡れ性の程度により、
上記輪切り状溝5は一本でもよい。すなわち、はんだ付
けたとえば溶融はんだ槽へのリードピン4の浸漬による
はんだ付け作業により上記溝5内壁面が濡れ、この濡れ
た溝5を種(シーズ)として所望するはんだ付け部9全
体が濡れ、降温工程により均一なはんだ層10が形成さ
れた状態になる。
【0031】さらに、図4(A)、(B)図に示すよう
に、リードピン4に長軸方向に直線状の毛細管現象を呈
する溝14、15を設けてもよい。即ち、(A)図は回
路基板11に設けられたランド12に対しリードピン4
の上面に一本の溝14を設けた場合を示している。
(B)図は、はんだ付けされるランド12と対向する側
に上記直線状溝15を設けた場合を示している。
【0032】(A)図のリードピン4のA−A断面図を
付図として(A−1)図に示しでいる。この図から明ら
かなように断面方形状溝14が上面に設けられている。
さらに、(B)図のリードピン4のA−A断面図を付図
として(B−1)図に示している。すなわち、断面方形
状の溝15が下面に設けられている。これら(A)、
(B)図の実施形態も直線状溝14、15の溝内壁面に
溶融はんだが浸透して、濡れた後溝14、15内を溶融
はんだで満たし、その後順次はんだ領域全面を溶融はん
だで濡らし、降温工程により所望する強固なはんだ層1
0を形成する。
【0033】上記実施形態ではリードピン4のみに溝5
を設けた実施形態について説明したが、相手である回路
基板のランド12のはんだ付け部にも、毛細管現象の作
用を有する溝5を設けてもよい。この場合、ランド12
についても溶融はんだに対し濡れ性が向上し、はんだプ
ロ七ス時間を節約できる。さらに強固な、はんだ付けを
実施できる。
【0034】上記はんだ材料としては、たとえば無鉛は
んだの利用である。すなわち、Sn一Bi−Ag系合金
にCu、Inを添加したSn−Bi−Ag−Cu−In
系合金、Sn−Ag系合金(1重量%乃至5重量%のA
gと、それぞれ0.1重量%乃至14重量%および0.
1重量%乃至10重量%で両者の合計が15重量%以下
のBiおよびInと、0.1重量%乃至2重量%のCu
とを含み残部がSnと不可避不純物からなる合金)など
で良好なはんだ付けができている。
【0035】また、有鉛はんだでも良好なはんだ付けが
実施できる。さらに、粉末はんだと粘稠性フラックスと
を混ぜ合わせたはんだペーストによるはんだ付けでも同
様な効果が得られる。このはんだペーストは例えば粒度
200乃至300メッシュのはんだ粉末と、ロジンを主
成分とするフラックスとを容積比で50:50に混合し
たはんだペーストである。
【0036】上記溝5の形成におけるはんだ付けに要求
される条件としては、 リードピン4の濡れ性の程度によって形成領域が選択
される。濡れ性が比較的良くない時狭い間隔で溝5を配
列する。
【0037】はんだ付け後の使用状態での物理的強度
によって選択される。溝5の形成部が多い程、はんだ付
け強度は高くなる。
【0038】この選択種は、溝の形状、溝配列のパター
ン、溝形成の範囲、溝形成の場所などである。即ち、溝
5の形状、配列パターンの実施形態はは図5に示すよう
に構成してもよい。まず、(A)図に示すようにリード
ピン4の長軸方向に直線状毛細管現象の作用を有する溝
5を複数本4面に亘って形成してもよい。さらに、
(B)図に示すようにリードピン4の長軸方向に斜交す
る方向の毛細管現象の作用を有する溝5を形成してもよ
い。さらにまた、(C)図に示すように、リードピン4
の少なくともはんだ付け領域9にスパイラル状に毛細管
現象の作用を有する溝5を形成してもよい。このスパイ
ラルピッチの粗密によりはんだ付け強度を選択できる。
この他毛細管現象の作用を利用した溝5をはんだ付け領
域9の少なくとも一部に形成することにより、はんだ付
けのシーズ(種)を作る思想であれば何れでもよい。
【0039】さらにリードピン4自身の処理工程を設け
て濡れ性を改善することにより、さらに良好な、はんだ
付けを実施できる。たとえば銅または銅合金製リードフ
レーム4のはんだ付け性を改善する手段として錫メッキ
または、錫合金メッキした表面を濃度0.5質量%乃至
10質量%のフッ化水素アンモニウム水溶液で洗浄し、
表面の酸化膜を除去した後にはんだ付けすることにより
溶融はんだに対する濡れ性をさらに改善できる。
【0040】他の例は、リードピン4の表面にAgメッ
キ膜を形成し、このメッキ膜表面の酸化膜の除去処理を
することによって溶融はんだに対する濡れ性をさらに改
善できる。さらにまた、リードピン4の表面上にPd膜
またはPd合金膜を形成する。 その後、この層をメル
カプトベンズイミダゾール、チオ尿素などの有機化合物
から選ばれた1種を含む浸漬浴に浸漬して表面に保護膜
を形成することにより、溶融はんだに対する濡れ性をさ
らに改善できる。。
【0041】次に、リードピン4例えば丸棒状リードピ
ン4を試験片としてはんだ槽内に収容された無鉛はんだ
浴32に入れた際の、溶融はんだに対する濡れ性を図8
を参照して説明する。濡れ力F2 (試験片に作用する
力)は次の式で表される。
【0042】 F2 =2πrRif・cosθ−πr2 ρgh ここで、Rif:溶融はんだの表面張力(はんだとフラッ
クス間の界面張力) Rsf:試験片母材(リード4)の表面張力(母材とフラ
ックス間の界面張力) θ:接触角 r:丸棒試験片(丸棒状リードピン)の半径 ρ:はんだの密度 g:重力加速度 h:浸漬深さ F1 :試験片に作用する浮力 すなわち、はんだの表面張力で試験片であるリードピン
4の側壁面を溶融はんだ32の液位より上昇した部分は
リードピン4に溶融はんだ32が浸み込んだことを示し
ている。この「溶融はんだが浸み込んだ作用」は、上記
したように取りも直さず溶融はんだにリードピン4が濡
れたことを意味している。この浸込み(濡れ)現象が深
さ方向、X一Y面内で順次拡散し、全面が濡れる。この
表面張力を利用したのがこの実施形態の特徴である。換
え言すれば、毛細管現象の作用を呈する溝5を形成する
ことにより、溶融無鉛はんだに対しリードピン4の濡れ
性を発生させるものである。
【0043】つぎに、上記溝の第2の実施形態について
図7を参照して説明する。図1のリードピン4表面のは
んだ付け領域周面に亘って比較的浅い溝例えば不規則に
引っかき傷41を多数形成して溝を作り、この溝部で上
記実施形態と同様のはんだ付け工程を、無鉛はんだを使
用して実行した結果比較的良好な、はんだ付けができて
いることが判った。この実施形態では、理由は明確では
ないが、はんだ付け工程時に実質的に溶融はんだとの接
触面積が溝の分、増加したことになり、この溝内にもは
んだが存在するはんだ付けができ、はんだ付け性が向上
したものと考えられる。この実施形態での溝の形成は、
サンドブラストのようなもので擦ることにより形成して
もよいし、「ギザギザ」な表面を形成してもよい。
【0044】次に、第3の実施形態について、図8を参
照して説明する。図8は図1のリードピン4に第1およ
び2の実施形態の溝を合わせて設けた場合の説明図であ
る。すなわち、第1および2の実施形態の効果を有する
ケースである。(A)図には、はんだ付け領域に「毛細
管現象を呈する溝たとえば斜交する方向の直線状溝5
1」および引っ掻き傷52による溝が重ねて設けられた
実施形態が示されている。この実施形態では、まず毛細
管現象の作用により溶融はんだが溝51内壁面を濡ら
し、続いて引っ掻き瘍52の溝内壁面と溶融はんだとの
接触面積が増加した効果により溶融はんだに濡れて、は
んだ付けが進行し、はんだ付け領域全体のはんだ付けを
行う。
【0045】さらに、(B)図は、はんだ付け領域を区
分例えば3区分し、この実施形態では、はんだ付け領域
の中央部に「毛細管現象を呈する溝たとえばスパイラル
状溝53」が設けられ、この溝53の左右両側部には引
っ掻き傷52による溝が設けられている。この実施形態
では、3区分に分割したもので、溶融はんだに対して、
まず中央部の溝58内壁面が濡れ、順次引っ掻き傷52
の溝内壁面が濡れ、全域のはんだ付け工程が進行する。
【0046】上記実施形態では高集積度半導体で細線化
したリードピン4の溶融はんだに対する濡れ性改善の実
施形態について説明したが、LSI素子に限らず、他の
コイル、コンデンサなどの電子部品や他のはんだ付け部
に適用してもよい。溶融はんだ、はんだペーストなどに
対する濡れ性を向上させたい課題であれば何れの装置、
部品などに適用しても、同様な効果を得ることができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
部材のはんだ付け部の少なくとも一部に、溝を形成する
だけの簡便な手段ではんだ付けできるため、細線のはん
だ付けも可能となり、また無鉛はんだでも濡れ性を向上
でき、強固なはんだ付けを実施できる効果を得ることが
できる。以って、公害対策を実行するものである。
【0048】さらに、この発明の配線回路装置によれ
ば、LSI素子が高集積化されても、リードピンに溝を
形成することにより無鉛はんだによるはんだ付けを実現
できて、しかも接続信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を工程順に説明するため
のリードフレームの図である。
【図2】図1の工程に続く工程を説明するためのリード
フレームにLSI素子を実装する工程の図である。
【図3】図2の工程に続くはんだ付け工程を説明するた
めの図である。
【図4】図3の他の実施形態を説明するための図であ
る。
【図5】図4の他の実施形態を説明するための図であ
る。
【図6】図3の濡れ性の作用効果を説明するための図で
ある
【図7】図5の他の実施形態を説明するための図であ
る。
【図8】図7の他の実施形態を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・・LSIチップ 2・・・・・・リードフレーム 3・・・・フレーム 4・・・・・・リード 5、14、15、41、51、52・・・・・・溝 6・・・・・・樹脂 7・・・・・・LSI素子 9・・・・・・ハンダ付け部 10・・・・・・はんだ層 11・・・・・・プリント基板 12・・・・・・ランド 13・・・・・・はんだ 31・・・・・・ハンダ槽 32・・・・・・溶融ハンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/34 506 H05K 3/34 506C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導電性部材と、 この第1の導電性部材にはんだ付けされる第2の導電性
    部材と、 この第1および第2の導電性部材の少なくとも一方の表
    面はんだ付け部に設けられた溝部とを具備してなること
    を特徴するはんだ付け構造体装置。
  2. 【請求項2】 第1の導電性部材と、 この第1の導電性部材にはんだ付けされる第2の導電性
    部材と、 この第1および第2の導電性部材の少なくとも一方の表
    面はんだ付け部に設けられた溶融はんだに対して毛細管
    現象の作用を有する溝部とを具備してなることを特徴す
    るはんだ付け構造体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のはんだ付
    け構造体装置において、 上記溝部は直線状に設けられた溝部であることを特徴と
    するはんだ付け構造体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載のはんだ付
    け構造体装置において、 上記溝部はスパイラル状に設けられた溝であることを特
    徴とするはんだ付け構造体装置。
  5. 【請求項5】 電気回路の配線が設けられたプリント基
    板と、 前記配線の予め定められた位置にはんだ付けされる集積
    回路素子と、 この集積回路素子に設けられたリードピンと、 このリードピンのはんだ付け部に設けられた溝部とを具
    備してなることを特徴とする配線回路装置。
  6. 【請求項6】 電気回路の配線が設けられたプリント基
    板と、 上記配線の予め定められた位置にはんだ付けされる集積
    回路素子と、 この集積回路素子に設けられたリードピンと、 このリードピンのはんだ付け部に設けられた溶融はんだ
    に対し毛細管現象の作用を有する溝部とを具備してなる
    ことを特徴とする配線回路装置。
  7. 【請求項7】 導電体からなるフレームと、 このフレームに設けられた複数のリードピンと、 この各リードピンのはんだ付け部に設けられた溝部およ
    び毛細管現象の作用を有する溝部のうち少なくとも一方
    の溝部とを具備してなることを特徴とするリードフレー
    ム。
  8. 【請求項8】 はんだ付け部に溝部および溶融はんだに
    対して毛細管現象の作用を有する溝の少なくとも一方が
    設けられた導電性部材の溝部を前記溶融はんだで濡らす
    工程と、 この工程により溶融ハンダで濡らされた前記溝部から前
    記はんだ付け部をはんだ付けする工程とを具備してなる
    ことを特徴するはんだ付け方法。
JP16609699A 1999-06-11 1999-06-11 はんだ付け構造体装置、配線回路装置、リードフレームおよびはんだ付け方法 Withdrawn JP2000351066A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010050198A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Denso Wave Inc リード付部品の実装構造
JP2013070731A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Fujifilm Corp 超音波探触子およびその製造方法
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JP2015185799A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 日本電気株式会社 電子部品、及び電子部品の実装方法
JP2017069590A (ja) * 2017-01-24 2017-04-06 大日本印刷株式会社 半導体装置およびその製造方法

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