JP2000349571A - 前置増幅回路 - Google Patents

前置増幅回路

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JP2000349571A
JP2000349571A JP11156641A JP15664199A JP2000349571A JP 2000349571 A JP2000349571 A JP 2000349571A JP 11156641 A JP11156641 A JP 11156641A JP 15664199 A JP15664199 A JP 15664199A JP 2000349571 A JP2000349571 A JP 2000349571A
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健一 松井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性を向上し、また、電源電圧が変動する
ことによる雑音の発生を低減し、光受信器の動作を安定
させて受信感度の劣化を低減する前置増幅回路を得るこ
と。 【解決手段】 電流信号を電圧信号に変換する前置増幅
回路であって、差動対で構成された増幅部を有する差動
型増幅器13と、電流信号が差動型増幅器13に入力さ
れる前に、電流信号の一部をバイパス電流としてバイパ
スさせるバイパス回路12と、を備えている。バイパス
回路12は、所定の大きさを越える電流信号があった場
合、回路の飽和を防ぐために、電流信号の一部をバイパ
ス電流としてバイパスさせる。また、差動型の構成によ
り、消費電流を一定に保ちつつ、大きい電流信号の入力
があった場合に利得を下げ、回路の発振を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信において光
信号を変換した電流信号を電圧信号に変換する前置増幅
回路に関し、特に、安定動作を行う前置増幅回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光通信おいては、各加入者端末
と交換局とが光ファイバケーブルで接続されている。交
換局は、各加入者端末から送信される光信号を受信し、
電気信号に変換して所定の処理を行う。この光信号は、
各加入者端末と交換局との距離や各加入者端末の光出力
レベルの相違等に起因して、交換局での受信レベルが異
なったものになる。このような加入者系の交換局で用い
られる光受信器の前置増幅回路は、各加入者端末から送
信される異なる受信レベルを有するバースト状の光信号
(バースト信号)を、波形劣化を起こすことなく増幅す
ることが要求される。
【0003】ところで、従来の前置増幅回路として、た
とえば、特開平9−186659号公報に開示された、
エミッタ接地型の「増幅回路」がある。図6は、この従
来の増幅回路の概略構成を示す図である。この従来の増
幅回路は、フォトダイオード(PD)1からの入力電流
の一部をバイパス電流としてバイパスさせるバイパス回
路2と、入力抵抗(Rl)3と、トランジスタ4,6
と、帰還抵抗(Rf)5と、出力抵抗7と、発振防止の
ための位相補償回路8と、を備えている。ここで、位相
補償回路8は、電圧源9と、トランジスタ10と、を備
えている。
【0004】つぎに、従来の増幅回路の動作について説
明する。カソードを定電圧源に接続されたフォトダイオ
ード1は、光信号を電流信号に変換して増幅回路に出力
する。フォトダイオード1からの入力電流が小さい場合
は、トランジスタ4のベースインピーダンスが高いの
で、入力電流のほとんどは帰還抵抗5を通り、出力抵抗
7を介してグランドに流れる。このため、出力トランジ
スタ6のエミッタ電位、すなわち出力電位が下がる。フ
ォトダイオード1からの入力電流の大きさが所定値以上
となった場合は、回路が飽和しないように、バイパス回
路2が動作して所定の割合でバイパス電流を流す。これ
により、回路の飽和による出力波形の劣化を防ぐことが
できる。
【0005】しかし、入力電流がバイパスされることに
より、増幅回路の入力抵抗が減少するので、利得が一定
のままであると、増幅回路の高域遮断周波数が大きくな
りすぎ、トランジスタ4,6および帰還抵抗5からなる
ループの位相余裕がとれなくなる。このため、増幅回路
が不安定になり、発振しやすくなる。そこで、所定のタ
イミングで位相補償回路8のトランジスタ10をオン,
オフして負荷抵抗を減少させることにより、利得を減少
させて位相余裕をつくり、増幅回路の発振を防止してい
る。具体的には、入力電流の増加によりバイパス回路2
がオフからオンになると同時にトランジスタ10がオフ
からオンになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、電流バイパス時の発振防止のために
位相補償回路8が必要であり、位相補償時、すなわち、
位相補償回路8のトランジスタ10がオンしたときに、
トランジスタ4に過大な電流が流れるため、信頼性が低
下するという問題点があった。また、位相補償の動作、
すなわち、位相補償回路8のトランジスタ10のオン,
オフにより、前置増幅回路の消費電流が大きく変動する
ため、電源系のインダクタンスを介して電源電圧が変動
することによって雑音が発生し、前置増幅回路を含む光
受信器全体の動作が不安定となり、受信感度が劣化する
という問題点があった。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、信頼性を向上し、また、電源電圧が変動すること
による雑音の発生を低減し、光受信器の動作を安定させ
て受信感度の劣化を低減する前置増幅回路を得ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明にかかる前置増幅回路に
あっては、電流信号を電圧信号に変換する前置増幅回路
であって、差動対で構成された増幅部を有し、電流信号
を電圧信号に変換する差動型増幅手段と、前記電流信号
が前記差動型増幅手段に入力される前に、前記電流信号
の一部をバイパス電流としてバイパスさせるバイパス手
段と、を具備することを特徴とする。
【0009】この発明によれば、大きなレベルのバース
トパケットの受信等により、大きな電流信号が入力され
た場合、バイパス手段が、電流信号の一部をバイパスさ
せて、回路の飽和による出力波形の劣化を防ぎ、差動型
増幅手段が、利得を減少させて、電流信号のバイパスに
よる回路の発振を防ぐ。
【0010】つぎの発明にかかる前置増幅回路にあって
は、さらに、第1の帰還負荷手段を具備し、前記バイパ
ス手段は、前記第1の帰還負荷手段と並列に設けられた
整流素子により構成されることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、複雑な回路によりバイ
パス手段を構成するのではなく、既存の整流素子を用い
た簡単な回路によりバイパス手段を構成する。
【0012】つぎの発明にかかる前置増幅回路にあって
は、さらに、前記差動型増幅手段の正相出力および逆相
出力を入力し、これらの中点電位を出力する中点電位出
力手段と、前記中点電位出力手段の出力を、前記差動型
増幅手段の逆相入力端子に帰還させる第2の帰還負荷手
段と、を具備することを特徴とする。
【0013】この発明によれば、フィードフォワードで
差動型増幅手段のしきい値(レファレンス電位)を入力
するのではなく、しきい値として、差動型増幅手段の正
相出力および逆相出力の中間の電位(中点電位)を、第
2の帰還負荷手段を介して差動型増幅手段の逆相入力端
子にフィードバックする。
【0014】つぎの発明にかかる前置増幅回路にあって
は、さらに、前記電流信号を平均した平均電流を、前記
差動型増幅手段の逆相入力端子へ出力する平均電流出力
手段と、前記差動型増幅手段の逆相出力を、前記差動型
増幅手段の正相入力端子に帰還させる第1の帰還負荷手
段と、前記差動型増幅手段の正相出力および逆相出力を
入力し、これらの中点電位を出力する中点電位出力手段
と、前記中点電位出力手段の出力を、前記差動型増幅手
段の逆相入力端子に帰還させる第2の帰還負荷手段と、
を具備し、前記第1の帰還負荷手段および第2の帰還負
荷手段は、同じ抵抗値を有することを特徴とする。
【0015】この発明によれば、電流信号を平均した平
均電流を差動型増幅手段の逆相入力端子へ出力し、この
平均電流が第2の帰還負荷手段を流れることにより、差
動型増幅手段の逆相入力端子に入力信号の1/2の電圧
が発生する。
【0016】つぎの発明にかかる前置増幅回路にあって
は、前記中点電位出力手段は、前記差動型増幅手段の正
相出力端子と逆相出力端子との間に直列に設けられた二
つの負荷手段で構成され、これら二つの負荷手段の接続
点を出力端子とすることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、複雑な回路により中点
電位出力手段を構成するのではなく、差動型増幅手段の
正相出力端子と逆相出力端子との間に直列に設けられた
既存の負荷抵抗手段を用いた簡単な回路により中点電位
出力手段を構成する。
【0018】つぎの発明にかかる前置増幅回路にあって
は、前記バイパス手段は、前記電流信号に対するバイパ
ス電流の割合を、前記電流信号の大きさに応じて決定す
ることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、入力する電流信号の大
きさに応じて、電流信号に対するバイパス電流の割合を
決定する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる前置増幅回
路の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。な
お、この実施の形態によりこの発明が限定されるもので
はない。
【0021】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1にかかる前置増幅回路の原理を示す図である。実施
の形態1にかかる前置増幅回路においては、フォトダイ
オード(PD)11等の受光素子からの電流信号の一部
をバイパス電流としてバイパスさせるバイパス回路12
が設けられており、また、差動型の増幅部を有する差動
型増幅器13が設けられている。差動型増幅器13の正
相入力端子と逆相出力端子との間には帰還抵抗(Rf)
14が設けられており、また、この正相入力端子にはフ
ォトダイオード11からの電流信号が入力されている。
【0022】差動型増幅器13の逆相出力端子と正相出
力端子との間には、直列に設けられた二つの抵抗15,
16からなる中点電位発生回路17があり、抵抗15,
16の接続点からの出力が帰還抵抗18を介して差動型
増幅器13の逆相入力端子に入力されている。また、差
動型増幅器13の逆相入力端子とグランドとの間にはコ
ンデンサ19が設けられている。
【0023】バイパス回路12は、フォトダイオード1
1からの電流信号が所定値よりも大きい場合、差動型増
幅器13に電流信号が入力される前に、電流信号の一部
をバイパス電流としてバイパスさせる。一方、差動型増
幅器13は、フォトダイオード11からの電流信号が大
きい場合、正相入力と逆相入力との電位差が大きくな
り、自動的に利得が下がるので、従来の位相補償回路が
なくても電流バイパス時の発振が防止される。
【0024】また、中点電位発生回路17が、差動型増
幅器13の逆相出力と正相出力との中点電位を発生させ
る。この中点電位は、帰還抵抗18を介して差動型増幅
器13の逆相入力端子に、しきい値として入力される、
すなわち、フィードバックでしきい値が入力される。図
2(a),(b)は、本発明の実施の形態1にかかる前
置増幅回路の入出力波形を示す図である。実施の形態1
の前置増幅回路では、図2(a)に示すように、逆相出
力(3)と正相出力(4)との中点電位を発生させ、し
きい値(2)とするので、入力信号(1)の0レベルと
しきい値(2)とが一致し、しきい値(2)の変動が抑
えられ、差動型増幅器13のリニア域を最大限に利用し
た動作が可能となる。
【0025】一方、図示しないしきい値を発生させる回
路を用いて、しきい値をフィードフォワードしたとする
と、温度,電源,素子のばらつき等により、図2(b)
に示すように、入力信号(1)の0レベルとしきい値
(2)とが一致せず、しきい値(2)が変動し、差動型
増幅器13のリニア域を最大限に利用できない可能性が
ある。
【0026】図3は、本発明の実施の形態1にかかる前
置増幅回路の概略構成を示す図である。実施の形態1の
前置増幅回路は、フォトダイオード11に接続された正
相入力端子21と、トランジスタ22,26と、抵抗2
3,28と、増幅部24と、帰還抵抗(Rf)14,1
8と、帰還抵抗14と並列に接続されたバイパスダイオ
ード25と、逆相出力端子27と、正相出力と逆相出力
との中点電位を発生させる中点電位発生回路17と、コ
ンデンサ19と、を備えている。
【0027】増幅部24は、抵抗30,31、トランジ
スタ32,33および定電流源34からなり、二つのト
ランジスタ32,33のエミッタ端子どうしを結合させ
た差動対型の構成を有している。また、バイパスダイオ
ード25は、バイパス回路を構成し、差動型増幅器が飽
和する電圧よりもターンオン電圧が低いものが用いられ
ている。また、コンデンサ19は、動作を安定させる役
目を果たす。
【0028】以上の構成において、実施の形態1の動作
を説明する。まず、フォトダイオード11が、受信した
光信号に応じた電流信号を出力する。すなわち、光信号
を電流信号に変換する。フォトダイオード11から出力
された電流信号は、正相入力端子21に入力される。電
流信号が小さい場合は、電流信号のほとんどが帰還抵抗
14を通り、逆相出力端子27の電位が下がる。電流信
号が大きくなり、帰還抵抗14での電圧降下がバイパス
ダイオード25のターンオン電圧を越えると、バイパス
ダイオード25がターンオンして電流がバイパスされ
る。これにより、大きなレベルのバーストパケットを受
信しても、回路の飽和により出力波形が劣化するのを防
ぐことができる。
【0029】増幅部24は、差動型の構成を有している
ので、正相入力であるトランジスタ32のベース入力と
逆相入力であるトランジスタ33のベース入力との電位
差が大きくなると、定電流源34の電流の大部分がトラ
ンジスタ32に流れるため、利得が抑えられる。バイパ
スダイオード25による電流バイパス時には、増幅部2
4の正相入力点電圧が入力パルスの先頭で過渡的に大き
くなると利得が減少して位相余裕ができ、自動的に発振
が防止される。すなわち、入力点電位が上昇によること
により利得が低下するという差動型の性質を積極的に利
用することにより、自動的に発振が防止される。しか
も、消費電流は定電流源34によって決まるので、従来
の位相補償回路を用いた場合のように消費電流が大きく
変動することはなく、大電流が流れることもない。
【0030】また、トランジスタ33のベース端子に
は、しきい値として、正相出力と逆相出力との中点電位
が入力される。このように、フィードフォワードでしき
い値を入力するのではなく、フィードバックによりしき
い値を入力するので、しきい値のずれが防止され、リニ
ア域を最大限に利用した動作が可能となる。
【0031】前述したように、実施の形態1によれば、
入力する電流信号が所定値よりも大きい場合、電流信号
の一部をバイパス電流としてバイパスさせて回路の飽和
を防ぎ、また、増幅部24が差動型の構成を有すること
より、自動的に利得が減少して位相余裕が確保され、回
路の発振が防止されるため、従来のような位相補償回路
を設ける必要がなく、消費電流が大きく変動することは
ない。また、位相補償回路を付加したとしても、消費電
流は差動対の定電流源34で決まるので、受信信号の大
きさにより、消費電流が変化することはない。
【0032】このため、従来のエミッタ接地型の前置増
幅回路に比べて電源電圧変動を大幅に抑圧でき、また大
電流が流れることもないので、信頼性を向上し、また、
電源電圧が変動することによる雑音の発生を低減し、光
受信器の動作を安定させて受信感度の劣化を低減するこ
とができる。さらに、従来のエミッタ接地型の場合は、
一旦回路が飽和すると、回復するのに時間がかかるが、
差動型の場合は、たとえトランジスタ32が飽和して
も、トランジスタ33がアクティブなので比較的回復が
はやいという利点もある。
【0033】実施の形態2.図4は、本発明の実施の形
態2にかかる前置増幅回路の概略構成を示す図である。
なお、実施の形態2にかかる前置増幅回路は、実施の形
態1にかかる前置増幅回路と同様の構成であるので、図
1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略
する。
【0034】実施の形態2にかかる前置増幅回路は、バ
イパス回路12と、差動型増幅器13と、コンデンサ1
9と、中点電位発生回路17と、フォトダイオード11
と定電圧源との間に設けられ、電流信号を平均した平均
電流を出力する平均電流出力回路41と、差動型増幅器
13の逆相出力端子と正相入力端子との間に設けられた
帰還抵抗42と、中点電位発生回路17の出力端子と差
動型増幅器13の逆相入力端子との間に設けられた帰還
抵抗43と、を備えている。帰還抵抗42,43は、と
もに同じ抵抗値を持つ。なお、平均電流出力回路41
は、当業者に知られた一般の技術であるので、その説明
を省略する。
【0035】以上の構成において、実施の形態2の動作
を説明する。なお、実施の形態2の動作は、実施の形態
1の動作と同様であるので、異なる部分であるしきい値
の入力動作についてのみ説明する。平均電流出力回路4
1は、電流信号を積分し、電流信号の電流を平均した平
均電流IPDを出力する。平均電流IPDが帰還抵抗43を
流れることにより、差動型増幅器13の逆相入力端子に
入力信号の1/2の電位が発生する。図5は、本発明の
実施の形態2にかかる前置増幅回路の入出力波形を示す
図である。実施の形態2にかかる前置増幅回路において
は、しきい値(2)として入力信号(1)の1/2の電
位が入力されるので、正相出力(3)および逆相出力
(4)のリニア域が2倍になる。
【0036】前述したように、実施の形態2によれば、
しきい値として入力信号の1/2の電位が入力されるた
め、差動増幅器13のリニア域が2倍になり、性能向上
を図ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明によれ
ば、大きなレベルのバーストパケットの受信等により、
大きな電流信号が入力された場合、バイパス手段が、電
流信号の一部をバイパスさせて、回路の飽和による出力
波形の劣化を防ぎ、差動型増幅手段が、利得を減少させ
て、電流信号のバイパスによる回路の発振を防ぐため、
従来のような位相補償回路が必要なく、消費電流の変動
が抑えられ、信頼性を向上し、また、電源電圧が変動す
ることによる雑音の発生を低減し、光受信器の動作を安
定させて受信感度の劣化を低減することができる、とい
う効果を奏する。
【0038】つぎの発明によれば、複雑な回路によりバ
イパス手段を構成するのではなく、既存の整流素子を用
いた簡単な回路によりバイパス手段を構成するため、コ
ストを低減することができる、という効果を奏する。
【0039】つぎの発明によれば、フィードフォワード
で差動型増幅手段のしきい値(レファレンス電位)を入
力するのではなく、しきい値として、差動型増幅手段の
正相出力および逆相出力の中間の電位(中点電位)を、
第2の帰還負荷手段を介して差動型増幅手段の逆相入力
端子にフィードバックするため、しきい値のずれが防止
され、差動型増幅手段のリニア域を最大限に利用した動
作が可能となり、性能が向上する、という効果を奏す
る。
【0040】つぎの発明によれば、電流信号を平均した
平均電流を差動型増幅手段の逆相入力端子へ出力し、こ
の平均電流が第2の帰還負荷手段を流れることにより、
差動型増幅手段の逆相入力端子に入力信号の1/2の電
圧が発生するため、差動型増幅手段のリニア域を2倍に
拡大することができ、性能が向上する、という効果を奏
する。
【0041】つぎの発明によれば、複雑な回路により中
点電位出力手段を構成するのではなく、差動型増幅手段
の正相出力端子と逆相出力端子との間に直列に設けられ
た既存の負荷抵抗手段を用いた簡単な回路により中点電
位出力手段を構成するため、コストを低減することがで
きる、という効果を奏する。
【0042】つぎの発明によれば、入力する電流信号の
大きさに応じて、電流信号に対するバイパス電流の割合
を決定するため、電流信号が大きい場合に、電流信号の
一部をバイパスさせて回路の飽和を防ぎ、安定した動作
を得ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる前置増幅回路
の原理を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる前置増幅回路
の入出力波形を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる前置増幅回路
の概略構成を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる前置増幅回路
の概略構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態2にかかる前置増幅回路
の入出力波形を示す図である。
【図6】 従来における増幅回路の概略構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 フォトダイオード(PD)、12 バイパス回
路、13 差動型増幅器、14,18,42,43 帰
還抵抗、15,16,23,28,30,31抵抗、1
7 中点電位発生回路、19 コンデンサ、21 正相
入力端子、22,26,32,33 トランジスタ、2
4 増幅部、25 バイパスダイオード、27 逆相出
力端子、34 定電流源、41 平均電流検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J066 AA01 AA12 AA56 CA04 CA41 CA54 FA09 FA17 HA02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA44 KA00 KA05 KA28 KA51 MA11 MA21 MD01 ND01 ND11 ND22 ND23 PD01 SA01 SA13 TA06 5J092 AA01 AA12 AA56 CA04 CA41 CA54 FA09 FA17 HA02 HA08 HA19 HA25 HA29 HA44 KA00 KA05 KA28 KA51 MA11 MA21 SA01 SA13 TA06 UL02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流信号を電圧信号に変換する前置増幅
    回路において、 差動対で構成された増幅部を有し、電流信号を電圧信号
    に変換する差動型増幅手段と、 前記電流信号が前記差動型増幅手段に入力される前に、
    前記電流信号の一部をバイパス電流としてバイパスさせ
    るバイパス手段と、 を具備することを特徴とする前置増幅回路。
  2. 【請求項2】 さらに、第1の帰還負荷手段を具備し、
    前記バイパス手段は、前記第1の帰還負荷手段と並列に
    設けられた整流素子により構成されることを特徴とする
    請求項1に記載の前置増幅回路。
  3. 【請求項3】 さらに、前記差動型増幅手段の正相出力
    および逆相出力の中点電位を出力する中点電位出力手段
    と、 前記中点電位出力手段の出力を、前記差動型増幅手段の
    逆相入力端子に帰還させる第2の帰還負荷手段と、 を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の
    前置増幅回路。
  4. 【請求項4】 さらに、前記電流信号を平均した平均電
    流を、前記差動型増幅手段の逆相入力端子へ出力する平
    均電流出力手段と、 前記差動型増幅手段の逆相出力を、前記差動型増幅手段
    の正相入力端子に帰還させる第1の帰還負荷手段と、 前記差動型増幅手段の正相出力および逆相出力を入力
    し、これらの中点電位を出力する中点電位出力手段と、 前記中点電位出力手段の出力を、前記差動型増幅手段の
    逆相入力端子に帰還させる第2の帰還負荷手段と、 を具備し、 前記第1の帰還負荷手段および第2の帰還負荷手段は、
    同じ抵抗値を有することを特徴とする請求項1に記載の
    前置増幅回路。
  5. 【請求項5】 前記中点電位出力手段は、前記差動型増
    幅手段の正相出力端子と逆相出力端子との間に直列に設
    けられた二つの負荷手段で構成され、これら二つの負荷
    手段の接続点を出力端子とすることを特徴とする請求項
    3または4に記載の前置増幅回路。
  6. 【請求項6】 前記バイパス手段は、前記電流信号に対
    するバイパス電流の割合を、前記電流信号の大きさに応
    じて決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一つに記載の前置増幅回路。
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