JP2000349334A - 発光ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents
発光ダイオードおよびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高輝度の発光ダイオードおよびその製造方法
を提供する。 【解決手段】 n型GaP単結晶基板上に、少なくとも
n型GaPエピタキシャル層、第1のp型N:GaPエ
ピタキシャル層および第2のp型N:GaPエピタキシ
ャル層を積層してなる発光ダイオードにおいて、第1と
第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間に、第1の
p型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型N:
GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリア濃
度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャル層
を有することを特徴とする発光ダイオードおよびその製
造方法による。
を提供する。 【解決手段】 n型GaP単結晶基板上に、少なくとも
n型GaPエピタキシャル層、第1のp型N:GaPエ
ピタキシャル層および第2のp型N:GaPエピタキシ
ャル層を積層してなる発光ダイオードにおいて、第1と
第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間に、第1の
p型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型N:
GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリア濃
度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャル層
を有することを特徴とする発光ダイオードおよびその製
造方法による。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度のGaP発
光ダイオードおよびその製造方法に関するものであり、
屋外表示板等のディスプレイに利用されるものである。
なお、この発明においては、窒素をドープしたGaP
を、N:GaPと記す。
光ダイオードおよびその製造方法に関するものであり、
屋外表示板等のディスプレイに利用されるものである。
なお、この発明においては、窒素をドープしたGaP
を、N:GaPと記す。
【0002】
【従来の技術】GaP発光ダイオードの場合、高輝度タ
イプとして挙げられるのは、N(窒素)をアイソエレク
トロニックトラップとして利用したものである。発光色
は黄緑色で、通常、赤色系のAlGaAs、GaAsP
発光ダイオードを組み合わせて屋外表示板等のディスプ
レイとして利用されている。
イプとして挙げられるのは、N(窒素)をアイソエレク
トロニックトラップとして利用したものである。発光色
は黄緑色で、通常、赤色系のAlGaAs、GaAsP
発光ダイオードを組み合わせて屋外表示板等のディスプ
レイとして利用されている。
【0003】GaP発光ダイオードは発光機構が間接遷
移型であるため、高輝度化の手段として最も重要な点は
結晶性を向上することである。そのための1つの手段と
して、pn接合近傍のキャリア濃度を小さくすることに
より、ドーパント添加による結晶性の低下を抑えること
が考えられている。例えば、図3に示すような、n型G
aP単結晶基板1上に第1のn型GaPエピタキシャル
層2、窒素ドープした第2のn型N:GaPエピタキシ
ャル層7およびp型N:GaPエピタキシャル層9を積
層してなる発光ダイオードであり、第2のn型N:Ga
Pエピタキシャル層7のキャリア濃度が第1のn型Ga
Pエピタキシャル層2の濃度の1/10以下に設定され
ているものが提案されている。
移型であるため、高輝度化の手段として最も重要な点は
結晶性を向上することである。そのための1つの手段と
して、pn接合近傍のキャリア濃度を小さくすることに
より、ドーパント添加による結晶性の低下を抑えること
が考えられている。例えば、図3に示すような、n型G
aP単結晶基板1上に第1のn型GaPエピタキシャル
層2、窒素ドープした第2のn型N:GaPエピタキシ
ャル層7およびp型N:GaPエピタキシャル層9を積
層してなる発光ダイオードであり、第2のn型N:Ga
Pエピタキシャル層7のキャリア濃度が第1のn型Ga
Pエピタキシャル層2の濃度の1/10以下に設定され
ているものが提案されている。
【0004】また、別の手段として、n型GaP単結晶
基板上に格子欠陥の少ない低E.P.D.(Etch Pit D
ensity)のバッファ層を形成することでn型GaP単結
晶基板からの転移の伝播を緩和させることにより結晶性
の低下を抑えることも考えられている。例えば、図4に
示すように、先に示した図3のn型GaP単結晶基板1
と第1のn型GaPエピタキシャル層2の間に膜厚10
0μm程度のn型GaPエピタキシャル層8(バッファ
層)を形成した発光ダイオードが提案されている。
基板上に格子欠陥の少ない低E.P.D.(Etch Pit D
ensity)のバッファ層を形成することでn型GaP単結
晶基板からの転移の伝播を緩和させることにより結晶性
の低下を抑えることも考えられている。例えば、図4に
示すように、先に示した図3のn型GaP単結晶基板1
と第1のn型GaPエピタキシャル層2の間に膜厚10
0μm程度のn型GaPエピタキシャル層8(バッファ
層)を形成した発光ダイオードが提案されている。
【0005】また、本発明者らは、高輝度化を目的とし
た結晶性の向上および少数キャリアの注入効率の向上を
図るために図2に示した構造を有する発光ダイオードを
提案した(特開平7−326792号)。即ち、n型G
aP単結晶基板1上に第1のn型GaPエピタキシャル
層2、窒素をドープした第2のn型N:GaPエピタキ
シャル層3、第1のp型N:GaPエピタキシャル層
4、および第2のp型N:GaPエピタキシャル層5を
順次形成させた構造を有し、それぞれのキャリア濃度、
膜厚が例えば以下のとおりである発光ダイオードを提案
した。
た結晶性の向上および少数キャリアの注入効率の向上を
図るために図2に示した構造を有する発光ダイオードを
提案した(特開平7−326792号)。即ち、n型G
aP単結晶基板1上に第1のn型GaPエピタキシャル
層2、窒素をドープした第2のn型N:GaPエピタキ
シャル層3、第1のp型N:GaPエピタキシャル層
4、および第2のp型N:GaPエピタキシャル層5を
順次形成させた構造を有し、それぞれのキャリア濃度、
膜厚が例えば以下のとおりである発光ダイオードを提案
した。
【0006】第1のn型GaPエピタキシャル層2 キャリア濃度:2×1017cm-3 膜厚 :60μm 第2のn型N:GaPエピタキシャル層3 キャリア濃度:第1のn型GaPエピタキシャル層2側
が2×1017cm-3、第1のp型N:GaPエピタキシ
ャル層4側が2×1016cm-3 膜厚 :2μm 第1のp型N:GaPエピタキシャル層4 キャリア濃度:2×1016cm-3 膜厚 :15μm 第2のp型N:GaPエピタキシャル層5 キャリア濃度:1×1018cm-3 膜厚 :30μm
が2×1017cm-3、第1のp型N:GaPエピタキシ
ャル層4側が2×1016cm-3 膜厚 :2μm 第1のp型N:GaPエピタキシャル層4 キャリア濃度:2×1016cm-3 膜厚 :15μm 第2のp型N:GaPエピタキシャル層5 キャリア濃度:1×1018cm-3 膜厚 :30μm
【0007】このような発光ダイオードでは、pn接合
およびその近傍のキャリア濃度が小さいために結晶性が
損なわれず、さらにpn接合を構成する第1のp型N:
GaPエピタキシャル層4が発光領域となるため、従来
のものでは正孔だった注入キャリアが電子に変えられ、
注入効率を向上させることが可能になった。その結果、
高輝度の発光ダイオードを提供することができた。
およびその近傍のキャリア濃度が小さいために結晶性が
損なわれず、さらにpn接合を構成する第1のp型N:
GaPエピタキシャル層4が発光領域となるため、従来
のものでは正孔だった注入キャリアが電子に変えられ、
注入効率を向上させることが可能になった。その結果、
高輝度の発光ダイオードを提供することができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな発光ダイオードにおいて、第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層5のキャリア濃度が1×1018cm-3以
上のときは、発光波長に対する吸収量が大きくなるとと
もにp型ドーパントが第1のp型N:GaPエピタキシ
ャル層4へ拡散してしまうので注入効率が悪くなり輝度
が低下する懸念がある。
うな発光ダイオードにおいて、第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層5のキャリア濃度が1×1018cm-3以
上のときは、発光波長に対する吸収量が大きくなるとと
もにp型ドーパントが第1のp型N:GaPエピタキシ
ャル層4へ拡散してしまうので注入効率が悪くなり輝度
が低下する懸念がある。
【0009】この発明はこのような問題を解決するため
になされたものであり、第2のp型N:GaPエピタキ
シャル層5と第1のp型N:GaPエピタキシャル層4
との間に、第1のp型N:GaPエピタキシャル層側か
ら第2のp型N:GaPエピタキシャル層側の方向に向
かってキャリア濃度が大きくなる第3のp型N:GaP
エピタキシャル層を設けることにより、第2のp型N:
GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:GaPエ
ピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散を抑えて注
入効率を向上させること、または第3のp型N:GaP
エピタキシャル層の低濃度領域において効果的に発光に
寄与することにより高輝度の発光ダイオードおよびその
製造方法を提供するものである。
になされたものであり、第2のp型N:GaPエピタキ
シャル層5と第1のp型N:GaPエピタキシャル層4
との間に、第1のp型N:GaPエピタキシャル層側か
ら第2のp型N:GaPエピタキシャル層側の方向に向
かってキャリア濃度が大きくなる第3のp型N:GaP
エピタキシャル層を設けることにより、第2のp型N:
GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:GaPエ
ピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散を抑えて注
入効率を向上させること、または第3のp型N:GaP
エピタキシャル層の低濃度領域において効果的に発光に
寄与することにより高輝度の発光ダイオードおよびその
製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、n型GaP単結晶基板上に、少なくともn型GaP
エピタキシャル層、第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層および第2のp型N:GaPエピタキシャル層を積
層してなる発光ダイオードにおいて、第1と第2のp型
N:GaPエピタキシャル層の間に、第1のp型N:G
aPエピタキシャル層側から第2のp型N:GaPエピ
タキシャル層側の方向に向かってキャリア濃度が大きく
なる第3のp型N:GaPエピタキシャル層を有するこ
とを特徴とする発光ダイオードが提供される。
ば、n型GaP単結晶基板上に、少なくともn型GaP
エピタキシャル層、第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層および第2のp型N:GaPエピタキシャル層を積
層してなる発光ダイオードにおいて、第1と第2のp型
N:GaPエピタキシャル層の間に、第1のp型N:G
aPエピタキシャル層側から第2のp型N:GaPエピ
タキシャル層側の方向に向かってキャリア濃度が大きく
なる第3のp型N:GaPエピタキシャル層を有するこ
とを特徴とする発光ダイオードが提供される。
【0011】また、第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層上に、液相エピタキシャル成長で第1のp型N:G
aPエピタキシャル層を形成させながらp型ドーパント
を供給することにより第3のp型N:GaPエピタキシ
ャル層を形成する工程を含む上記発光ダイオードの製造
方法が提供される。
ル層上に、液相エピタキシャル成長で第1のp型N:G
aPエピタキシャル層を形成させながらp型ドーパント
を供給することにより第3のp型N:GaPエピタキシ
ャル層を形成する工程を含む上記発光ダイオードの製造
方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の発光ダイオードは、n型
GaP単結晶基板上に、少なくともn型GaPエピタキ
シャル層、第1のp型N:GaPエピタキシャル層、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型
N:GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリ
ア濃度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャ
ル層および第2のp型N:GaPエピタキシャル層を順
次積層して構成されてなるものである。
GaP単結晶基板上に、少なくともn型GaPエピタキ
シャル層、第1のp型N:GaPエピタキシャル層、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型
N:GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリ
ア濃度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャ
ル層および第2のp型N:GaPエピタキシャル層を順
次積層して構成されてなるものである。
【0013】上記n型GaPエピタキシャル層2は、あ
らかじめn型ドーパントを添加したGaP原料を用いて
n型GaP単結晶基板上に液相エピタキシャル成長を行
うことにより形成できる。液相エピタキシャル成長で行
うならば、その具体的な方法、条件等は適宜選択するこ
とができ、例えば、ディッピング法、スライドボード法
等のいかなる方法を用いてもよい。あらかじめ添加する
n型ドーパントとしては、Si、Te、S等が挙げら
れ、なかでもSiが好ましい。
らかじめn型ドーパントを添加したGaP原料を用いて
n型GaP単結晶基板上に液相エピタキシャル成長を行
うことにより形成できる。液相エピタキシャル成長で行
うならば、その具体的な方法、条件等は適宜選択するこ
とができ、例えば、ディッピング法、スライドボード法
等のいかなる方法を用いてもよい。あらかじめ添加する
n型ドーパントとしては、Si、Te、S等が挙げら
れ、なかでもSiが好ましい。
【0014】n型GaPエピタキシャル層のキャリア濃
度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低下させなけ
れば特に限定されず、例えば、キャリア濃度は1〜3×
10 17cm-3程度、膜厚は40〜80μm程度が挙げら
れる。
度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低下させなけ
れば特に限定されず、例えば、キャリア濃度は1〜3×
10 17cm-3程度、膜厚は40〜80μm程度が挙げら
れる。
【0015】第1のp型N:GaPエピタキシャル層
は、窒素ドープ用のガスを供給しながらn型GaPエピ
タキシャル層上に液相エピタキシャル成長を行うことに
より形成できる。液相エピタキシャル成長で行うなら
ば、その具体的な方法、条件等は適宜選択することがで
き、例えば、ディッピング法、スライドボード法等のい
かなる方法を用いてもよい。窒素ドープ用のガスとして
は、例えば、NH3 ガスが挙げられる。
は、窒素ドープ用のガスを供給しながらn型GaPエピ
タキシャル層上に液相エピタキシャル成長を行うことに
より形成できる。液相エピタキシャル成長で行うなら
ば、その具体的な方法、条件等は適宜選択することがで
き、例えば、ディッピング法、スライドボード法等のい
かなる方法を用いてもよい。窒素ドープ用のガスとして
は、例えば、NH3 ガスが挙げられる。
【0016】第1のp型N:GaPエピタキシャル層の
キャリア濃度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低
下させなければ特に限定されず、例えば、キャリア濃度
は0.5〜2×1016cm-3程度であり、膜厚は5〜2
0μmが好ましく、7〜12μmがさらに好ましい。
キャリア濃度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低
下させなければ特に限定されず、例えば、キャリア濃度
は0.5〜2×1016cm-3程度であり、膜厚は5〜2
0μmが好ましく、7〜12μmがさらに好ましい。
【0017】第3のp型N:GaPエピタキシャル層
は、p型ドーパントをGaP溶液上に供給しながら、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層上に液相エピタキ
シャル成長を行うことにより形成できる。液相エピタキ
シャル成長で行うならば、その具体的な方法、条件等は
適宜選択することができ、例えば、ディッピング法、ス
ライドボード法等のいかなる方法を用いてもよい。p型
ドーパントとしては、例えば、Zn、C、Mg等種々あ
るが、中でもZnが好ましい。p型ドーパントの供給
は、公知の方法により行うことができる。第3のp型
N:GaPエピタキシャル層は、第1のp型N:GaP
エピタキシャル層側から第2のp型N:GaPエピタキ
シャル層の方向に向かってキャリア濃度が大きくなり、
そのキャリア濃度の範囲としては、例えば、0.5×1
016〜2×1018cm-3であることが好ましく、1×1
016〜1×1018cm-3であることがさらに好ましい。
は、p型ドーパントをGaP溶液上に供給しながら、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層上に液相エピタキ
シャル成長を行うことにより形成できる。液相エピタキ
シャル成長で行うならば、その具体的な方法、条件等は
適宜選択することができ、例えば、ディッピング法、ス
ライドボード法等のいかなる方法を用いてもよい。p型
ドーパントとしては、例えば、Zn、C、Mg等種々あ
るが、中でもZnが好ましい。p型ドーパントの供給
は、公知の方法により行うことができる。第3のp型
N:GaPエピタキシャル層は、第1のp型N:GaP
エピタキシャル層側から第2のp型N:GaPエピタキ
シャル層の方向に向かってキャリア濃度が大きくなり、
そのキャリア濃度の範囲としては、例えば、0.5×1
016〜2×1018cm-3であることが好ましく、1×1
016〜1×1018cm-3であることがさらに好ましい。
【0018】また第3のp型N:GaPエピタキシャル
層の膜厚は、発光ダイオードの輝度を低下させなければ
特に限定されないが、5〜20μm程度が挙げられる。
第2のp型N:GaPエピタキシャル層は、上記のp型
ドーパントをGaP溶液上に供給しながら、第3のp型
N:GaPエピタキシャル層上に液相エピタキシャル成
長を行うことにより形成できる。液相エピタキシャル成
長で行うならば、その具体的な方法、条件等は適宜選択
することができ、例えば、ディッピング法、スライドボ
ード法等のいかなる方法を用いてもよい。
層の膜厚は、発光ダイオードの輝度を低下させなければ
特に限定されないが、5〜20μm程度が挙げられる。
第2のp型N:GaPエピタキシャル層は、上記のp型
ドーパントをGaP溶液上に供給しながら、第3のp型
N:GaPエピタキシャル層上に液相エピタキシャル成
長を行うことにより形成できる。液相エピタキシャル成
長で行うならば、その具体的な方法、条件等は適宜選択
することができ、例えば、ディッピング法、スライドボ
ード法等のいかなる方法を用いてもよい。
【0019】第2のp型N:GaPエピタキシャル層の
キャリア濃度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低
下させなければ特に限定されないが、キャリア濃度は
0.8〜2×1018cm-3程度、膜厚は20〜35μm
程度が挙げられる。
キャリア濃度および膜厚は、発光ダイオードの輝度を低
下させなければ特に限定されないが、キャリア濃度は
0.8〜2×1018cm-3程度、膜厚は20〜35μm
程度が挙げられる。
【0020】本発明の発光ダイオードは、少なくとも上
記各エピタキシャル層により構成されるが、第1のn型
GaPエピタキシャル層上に窒素ドープされた第2のn
型N:GaPエピタキシャル層や、結晶成長方向に向か
ってキャリア濃度が低くなる第2のn型N:GaPエピ
タキシャル層を有したものであってもよい。
記各エピタキシャル層により構成されるが、第1のn型
GaPエピタキシャル層上に窒素ドープされた第2のn
型N:GaPエピタキシャル層や、結晶成長方向に向か
ってキャリア濃度が低くなる第2のn型N:GaPエピ
タキシャル層を有したものであってもよい。
【0021】これらの窒素ドープされた第2のn型N:
GaPエピタキシャル層や、結晶成長方向に向かってキ
ャリア濃度が低くなる第2のn型N:GaPエピタキシ
ャル層は、NH3 ガスを供給量4〜6cc/4lH2 で
供給しながら第1のn型GaPエピタキシャル層上に液
相エピタキシャル成長を行うことにより形成できる。液
相エピタキシャル成長で行うならば、その具体的な方
法、条件等は適宜選択することができ、例えば、ディッ
ピング法、スライドボード法等のいかなる方法を用いて
もよい。以上のことは、窒素ドープ用ガスを供給すれ
ば、窒素ドープ用ガスとGaP溶液に添加されたn型ド
ーパントとが反応し、n型ドーパントが液相エピタキシ
ャル成長に寄与しなくなることに基づいている。
GaPエピタキシャル層や、結晶成長方向に向かってキ
ャリア濃度が低くなる第2のn型N:GaPエピタキシ
ャル層は、NH3 ガスを供給量4〜6cc/4lH2 で
供給しながら第1のn型GaPエピタキシャル層上に液
相エピタキシャル成長を行うことにより形成できる。液
相エピタキシャル成長で行うならば、その具体的な方
法、条件等は適宜選択することができ、例えば、ディッ
ピング法、スライドボード法等のいかなる方法を用いて
もよい。以上のことは、窒素ドープ用ガスを供給すれ
ば、窒素ドープ用ガスとGaP溶液に添加されたn型ド
ーパントとが反応し、n型ドーパントが液相エピタキシ
ャル成長に寄与しなくなることに基づいている。
【0022】また、本発明の発光ダイオードは、n型G
aP単結晶基板1上にバッファ層を設けたものであって
もよい。バッファ層としては、格子欠陥が少なく転移密
度の低い(E.P.D.の低い)バッファ層が好まし
く、具体的には、バッファ層成長終了時点で50000
/cm2 以下のE.P.D.を有するバッファ層が好ま
しい。バッファ層は、公知の方法、例えば、液相エピタ
キシャル成長法により形成できる。
aP単結晶基板1上にバッファ層を設けたものであって
もよい。バッファ層としては、格子欠陥が少なく転移密
度の低い(E.P.D.の低い)バッファ層が好まし
く、具体的には、バッファ層成長終了時点で50000
/cm2 以下のE.P.D.を有するバッファ層が好ま
しい。バッファ層は、公知の方法、例えば、液相エピタ
キシャル成長法により形成できる。
【0023】なお、上記した第1のn型GaPエピタキ
シャル層、第2のn型N:GaPエピタキシャル層、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層、第3のp型N:
GaPエピタキシャル層および第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層の各キャリア濃度をn1 、n2 、p1 、
p3 、p2 とすると、n1 ≧n2 であり、n2 とp1は
略同等であり、p3 の範囲はp1 ≦p3 ≦p2 であり、
p1 ≦p2 であることが好ましい。なお、p3 はp1 か
らp2 の方にかけて段階的または連続的に増大するもの
であってもよい。
シャル層、第2のn型N:GaPエピタキシャル層、第
1のp型N:GaPエピタキシャル層、第3のp型N:
GaPエピタキシャル層および第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層の各キャリア濃度をn1 、n2 、p1 、
p3 、p2 とすると、n1 ≧n2 であり、n2 とp1は
略同等であり、p3 の範囲はp1 ≦p3 ≦p2 であり、
p1 ≦p2 であることが好ましい。なお、p3 はp1 か
らp2 の方にかけて段階的または連続的に増大するもの
であってもよい。
【0024】キャリア濃度が段階的に増大する場合は2
段、3段以上の変化であってもよく、連続的に変化する
場合は所望の電流、拡散性、ドーパントの拡散防止性が
得られるように適宜調製することができる。
段、3段以上の変化であってもよく、連続的に変化する
場合は所望の電流、拡散性、ドーパントの拡散防止性が
得られるように適宜調製することができる。
【0025】
【実施例】本発明に関する実施例を以下に示す。液相エ
ピタキシャル成長のプログラムを図5に示したグラフに
従って行った。液相エピタキシャル成長用カーボンボー
トにGaP原料をセットし、水素雰囲気中で1000℃
まで昇温してGaP原料を充分溶解させることにより所
定のGaP溶液を作製した。この原料にはn型ドーパン
トとしてのSiをGaP原料100重量部に対し3×1
0-4重量部あらかじめ添加した。90分経過した後、原
料を降温速度0.5℃/分で降温した。10分間、5℃
で過冷却した後、GaP溶液をn型GaP単結晶基板1
上に接触させた。さらに940℃まで降温することによ
り第1のn型GaPエピタキシャル層2を形成した。こ
の第1のn型GaPエピタキシャル層2は、キャリア濃
度が2×1017cm-3であり、膜厚が60μmであっ
た。
ピタキシャル成長のプログラムを図5に示したグラフに
従って行った。液相エピタキシャル成長用カーボンボー
トにGaP原料をセットし、水素雰囲気中で1000℃
まで昇温してGaP原料を充分溶解させることにより所
定のGaP溶液を作製した。この原料にはn型ドーパン
トとしてのSiをGaP原料100重量部に対し3×1
0-4重量部あらかじめ添加した。90分経過した後、原
料を降温速度0.5℃/分で降温した。10分間、5℃
で過冷却した後、GaP溶液をn型GaP単結晶基板1
上に接触させた。さらに940℃まで降温することによ
り第1のn型GaPエピタキシャル層2を形成した。こ
の第1のn型GaPエピタキシャル層2は、キャリア濃
度が2×1017cm-3であり、膜厚が60μmであっ
た。
【0026】次いで、GaP溶液上に窒素ドープ用ガス
としてのNH3 ガスを供給量5cc/4lH2 で供給
し、GaP溶液の温度を940℃で40分間保持した。
これによりGaP溶液が有するPの拡散長だけの過飽和
度分が第1のn型GaPエピタキシャル層2上にエピタ
キシャル成長され、第2のn型N:GaPエピタキシャ
ル層3が形成された。この第2のn型N:GaPエピタ
キシャル層3は、膜厚が2μmであり、NH3 ガスが供
給され始めてから成長する層なので1017cm3程度窒
素ドープされていた。またキャリア濃度は、第1のn型
GaPエピタキシャル層2側から後述する第1のp型
N:GaPエピタキシャル層4側の方向に向かって、2
×1017cm-3から2×1016cm-3までの濃度勾配を
有していた。これは、エピタキシャル成長中にGaP溶
液中のn型ドーパントであるSiがNH3 ガスと反応す
るためエピタキシャル成長に寄与しなくなることから起
こる。
としてのNH3 ガスを供給量5cc/4lH2 で供給
し、GaP溶液の温度を940℃で40分間保持した。
これによりGaP溶液が有するPの拡散長だけの過飽和
度分が第1のn型GaPエピタキシャル層2上にエピタ
キシャル成長され、第2のn型N:GaPエピタキシャ
ル層3が形成された。この第2のn型N:GaPエピタ
キシャル層3は、膜厚が2μmであり、NH3 ガスが供
給され始めてから成長する層なので1017cm3程度窒
素ドープされていた。またキャリア濃度は、第1のn型
GaPエピタキシャル層2側から後述する第1のp型
N:GaPエピタキシャル層4側の方向に向かって、2
×1017cm-3から2×1016cm-3までの濃度勾配を
有していた。これは、エピタキシャル成長中にGaP溶
液中のn型ドーパントであるSiがNH3 ガスと反応す
るためエピタキシャル成長に寄与しなくなることから起
こる。
【0027】次いで、NH3 ガスを供給し続けながらG
aP溶液を降温速度0.5℃/分で920℃まで降温
し、第2のn型N:GaPエピタキシャル層3上に液相
エピタキシャル成長させ、1018cm3 程度窒素ドープ
された第1のp型N:GaPエピタキシャル層4を形成
した。この第1のp型N:GaPエピタキシャル層4
は、キャリア濃度が2×1016cm-3であり、膜厚が1
0μmであった。第1のp型N:GaPエピタキシャル
層4のキャリア濃度は、NH3 ガスの供給によりバック
グラウンドの状態(p型)が現れたものである。
aP溶液を降温速度0.5℃/分で920℃まで降温
し、第2のn型N:GaPエピタキシャル層3上に液相
エピタキシャル成長させ、1018cm3 程度窒素ドープ
された第1のp型N:GaPエピタキシャル層4を形成
した。この第1のp型N:GaPエピタキシャル層4
は、キャリア濃度が2×1016cm-3であり、膜厚が1
0μmであった。第1のp型N:GaPエピタキシャル
層4のキャリア濃度は、NH3 ガスの供給によりバック
グラウンドの状態(p型)が現れたものである。
【0028】次いで、920℃で、Zn蒸気をGaP溶
液上に供給させ始める。このZn蒸気は大気圧雰囲気中
720℃で蒸気化されたもので水素ガスをキャリアとし
て供給量35mg/分程度でGaP溶液上に供給し、G
aP溶液を降温速度0.5℃/分で900℃まで降温
し、第1のp型N:GaPエピタキシャル層4上に液晶
エピタキシャル成長させて第3のp型N:GaPエピタ
キシャル層6を形成した。この第3のp型N:GaPエ
ピタキシャル層6は、キャリア濃度が第1のp型N:G
aPエピタキシャル層4側から後述する第2のp型N:
GaPエピタキシャル層5に向かって、1×1016cm
-3から1×1018cm-3に変化していて、膜厚が5μm
であった。
液上に供給させ始める。このZn蒸気は大気圧雰囲気中
720℃で蒸気化されたもので水素ガスをキャリアとし
て供給量35mg/分程度でGaP溶液上に供給し、G
aP溶液を降温速度0.5℃/分で900℃まで降温
し、第1のp型N:GaPエピタキシャル層4上に液晶
エピタキシャル成長させて第3のp型N:GaPエピタ
キシャル層6を形成した。この第3のp型N:GaPエ
ピタキシャル層6は、キャリア濃度が第1のp型N:G
aPエピタキシャル層4側から後述する第2のp型N:
GaPエピタキシャル層5に向かって、1×1016cm
-3から1×1018cm-3に変化していて、膜厚が5μm
であった。
【0029】次いで、Zn蒸気の供給量を一定に保ち、
GpA溶液を降温速度1.0℃/分で850℃まで降温
して第3のp型N:GaPエピタキシャル層6上に液相
エピタキシャル成長させ、第2のp型N:GaPエピタ
キシャル層5を形成した。この第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層5は、キャリア濃度が1×1018cm -3
であり、膜厚が30μmであった。
GpA溶液を降温速度1.0℃/分で850℃まで降温
して第3のp型N:GaPエピタキシャル層6上に液相
エピタキシャル成長させ、第2のp型N:GaPエピタ
キシャル層5を形成した。この第2のp型N:GaPエ
ピタキシャル層5は、キャリア濃度が1×1018cm -3
であり、膜厚が30μmであった。
【0030】図1に示したように、上記方法で製造され
た本発明の発光ダイオードは、第1と第2のp型N:G
aPエピタキシャル層の間に第1のp型N:GaPエピ
タキシャル層4側から第2のp型N:GaPエピタキシ
ャル層5側の方向に向かってキャリア濃度が大きくなる
第3のp型N:GaPエピタキシャル層6を有してい
る。
た本発明の発光ダイオードは、第1と第2のp型N:G
aPエピタキシャル層の間に第1のp型N:GaPエピ
タキシャル層4側から第2のp型N:GaPエピタキシ
ャル層5側の方向に向かってキャリア濃度が大きくなる
第3のp型N:GaPエピタキシャル層6を有してい
る。
【0031】第1のp型N:GaPエピタキシャル層4
の膜厚をd(μm)とし、図1に示された本発明の発光
ダイオードにおける第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層4の膜厚をd1、図2の発光ダイオードと同じ構造
を有する発光ダイオードにおける第1のp型N:GaP
エピタキシャル層4の膜厚をd2として、d1およびd
2をそれぞれ変化させて、d1およびd2と輝度との関
係を比較し、その結果を図6のグラフに示した。このグ
ラフに示されるように、d2は、5μm以上では輝度へ
の依存性が小さく、5μm以下の場合は小さくなるにつ
れて輝度が低下している。この輝度の低下は、第2のp
型N:GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:G
aPエピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散によ
り発光効率が低下するものと考えられている。また、同
グラフには示されていないが、d2が大きくなりすぎる
と直列抵抗が大きくなり電流拡がりが悪くなるため、輝
度(光取り出し効率)の低下が現れている。
の膜厚をd(μm)とし、図1に示された本発明の発光
ダイオードにおける第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層4の膜厚をd1、図2の発光ダイオードと同じ構造
を有する発光ダイオードにおける第1のp型N:GaP
エピタキシャル層4の膜厚をd2として、d1およびd
2をそれぞれ変化させて、d1およびd2と輝度との関
係を比較し、その結果を図6のグラフに示した。このグ
ラフに示されるように、d2は、5μm以上では輝度へ
の依存性が小さく、5μm以下の場合は小さくなるにつ
れて輝度が低下している。この輝度の低下は、第2のp
型N:GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:G
aPエピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散によ
り発光効率が低下するものと考えられている。また、同
グラフには示されていないが、d2が大きくなりすぎる
と直列抵抗が大きくなり電流拡がりが悪くなるため、輝
度(光取り出し効率)の低下が現れている。
【0032】これに対して、d1は、5μm以下でも比
較的ある程度の輝度が得られ、5μm〜20μmの範囲
においては、d2よりも非常に大きい輝度が得られてい
る。d1が10μm前後のときに輝度の最大値が得られ
ている。この値はd2のものに比べて1.3倍強大き
い。これにより、図1に示されるような本発明の発光ダ
イオードは、図2のような従来の発光ダイオードに比べ
て高輝度であり、第1のp型N:GaPエピタキシャル
層4の膜厚が5μm以下でもある程度の輝度が得られる
ことが分かる。
較的ある程度の輝度が得られ、5μm〜20μmの範囲
においては、d2よりも非常に大きい輝度が得られてい
る。d1が10μm前後のときに輝度の最大値が得られ
ている。この値はd2のものに比べて1.3倍強大き
い。これにより、図1に示されるような本発明の発光ダ
イオードは、図2のような従来の発光ダイオードに比べ
て高輝度であり、第1のp型N:GaPエピタキシャル
層4の膜厚が5μm以下でもある程度の輝度が得られる
ことが分かる。
【0033】以上の結果は、本発明の発光ダイオード
は、第3のp型N:GaPエピタキシャル層6を有する
ため、第2のp型N:GaPエピタキシャル層5から第
1のp型N:GaPエピタキシャル層4へのp型ドーパ
ントの拡散を抑えられたことによるものとして考えられ
る。その結果、注入効率が向上し、第3のp型N:Ga
Pエピタキシャル層6の低濃度領域が発光に寄与すると
考えられる。
は、第3のp型N:GaPエピタキシャル層6を有する
ため、第2のp型N:GaPエピタキシャル層5から第
1のp型N:GaPエピタキシャル層4へのp型ドーパ
ントの拡散を抑えられたことによるものとして考えられ
る。その結果、注入効率が向上し、第3のp型N:Ga
Pエピタキシャル層6の低濃度領域が発光に寄与すると
考えられる。
【0034】従来の発光ダイオードは、pn接合近傍の
結晶性を向上させることにより可能な限りキャリア濃度
を下げる工夫をしたが、発光現象にとってはある程度の
キャリア濃度が必要であることから、輝度を向上させる
には限界があった。
結晶性を向上させることにより可能な限りキャリア濃度
を下げる工夫をしたが、発光現象にとってはある程度の
キャリア濃度が必要であることから、輝度を向上させる
には限界があった。
【0035】これに対して、本発明の発光ダイオード
は、第1と第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間
にキャリアー濃度勾配を有する第3のp型N:GaPエ
ピタキシャル層6を有しているので、第3のp型N:G
aPエピタキシャル層6の低濃度領域が電流の増加(特
に、実使用電流である20mAのときにおいて)にとも
なって効果的に発光に寄与する。またさらに第2のp型
N:GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:Ga
Pエピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散を抑え
ることができ、高輝度が得られる。
は、第1と第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間
にキャリアー濃度勾配を有する第3のp型N:GaPエ
ピタキシャル層6を有しているので、第3のp型N:G
aPエピタキシャル層6の低濃度領域が電流の増加(特
に、実使用電流である20mAのときにおいて)にとも
なって効果的に発光に寄与する。またさらに第2のp型
N:GaPエピタキシャル層5から第1のp型N:Ga
Pエピタキシャル層4へのp型ドーパントの拡散を抑え
ることができ、高輝度が得られる。
【0036】図7に図1および図2の構造を有する各発
光ダイオードにおけるチップ輝度(Iv)と順電流(I
f)との関係を表すグラフを示した。このグラフによれ
ば、図1の本発明の発光ダイオードは、図2の発光ダイ
オードに比べて、順電流の増加にともない(dIv/d
If)が大きくなり、輝度が大きくなることが確かめら
れる。
光ダイオードにおけるチップ輝度(Iv)と順電流(I
f)との関係を表すグラフを示した。このグラフによれ
ば、図1の本発明の発光ダイオードは、図2の発光ダイ
オードに比べて、順電流の増加にともない(dIv/d
If)が大きくなり、輝度が大きくなることが確かめら
れる。
【0037】また、本発明の発光ダイオードにおいて、
n型GaP単結晶基板1と第1のn型N:GaPエピタ
キシャル層2との間に低いE.P.D.のバッファ層を
設けることにより結晶性を向上させたものも、図1の発
光ダイオードと同様の効果が得られる。
n型GaP単結晶基板1と第1のn型N:GaPエピタ
キシャル層2との間に低いE.P.D.のバッファ層を
設けることにより結晶性を向上させたものも、図1の発
光ダイオードと同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】本発明の発光ダイオードによれば、第1
と第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間に第1の
p型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型N:
GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリア濃
度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャル層
を有しているので、第2のp型N:GaPエピタキシャ
ル層から第1のp型N:GaPエピタキシャル層へのp
型ドーパントの拡散を抑えることができる。結果、注入
効率が損なわれず、第3のp型N:GaPエピタキシャ
ル層の低濃度領域で効果的に発光に寄与するため、高輝
度が得られる。
と第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間に第1の
p型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型N:
GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリア濃
度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャル層
を有しているので、第2のp型N:GaPエピタキシャ
ル層から第1のp型N:GaPエピタキシャル層へのp
型ドーパントの拡散を抑えることができる。結果、注入
効率が損なわれず、第3のp型N:GaPエピタキシャ
ル層の低濃度領域で効果的に発光に寄与するため、高輝
度が得られる。
【図1】本発明の発光ダイオードの構造を示す図であ
る。
る。
【図2】従来の発光ダイオードの構造を示す図である。
【図3】従来の発光ダイオードの構造を示す図である。
【図4】従来の発光ダイオードの構造を示す図である。
【図5】本発明の方法における成長プログラムを示すグ
ラフである。
ラフである。
【図6】図1および図2の各発光ダイオードにおけるチ
ップ輝度と第1のp型N:GaPエピタキシャル層4の
膜厚との関係を示すグラフである。
ップ輝度と第1のp型N:GaPエピタキシャル層4の
膜厚との関係を示すグラフである。
【図7】図1および図2の各発光ダイオードにおけるチ
ップ輝度と順電流との関係を示すグラフである。
ップ輝度と順電流との関係を示すグラフである。
1 n型GaP単結晶基板 2 第1のn型GaPエピタキシャル層 3 第2のn型N:GaPエピタキシャル層 4 第1のp型N:GaPエピタキシャル層 5 第2のp型N:GaPエピタキシャル層 6 第3のp型N:GaPエピタキシャル層 7 第2のn型N:GaPエピタキシャル層 8 バッファ層 9 p型N:GaPエピタキシャル層
Claims (5)
- 【請求項1】 n型GaP単結晶基板上に、少なくとも
n型GaPエピタキシャル層、第1のp型N:GaPエ
ピタキシャル層および第2のp型N:GaPエピタキシ
ャル層を積層してなる発光ダイオードにおいて、第1と
第2のp型N:GaPエピタキシャル層の間に、第1の
p型N:GaPエピタキシャル層側から第2のp型N:
GaPエピタキシャル層側の方向に向かってキャリア濃
度が大きくなる第3のp型N:GaPエピタキシャル層
を有することを特徴とする発光ダイオード。 - 【請求項2】 第3のp型N:GaPエピタキシャル層
のキャリア濃度が、第1のp型N:GaPエピタキシャ
ル層側から第2のp型N:GaPエピタキシャル層側の
方向に向かって、1×1016cm-3から1×1018cm
-3に変化している請求項1に記載の発光ダイオード。 - 【請求項3】 第1のp型N:GaPエピタキシャル層
が、5〜20μmの膜厚を有する請求項1または2に記
載の発光ダイオード。 - 【請求項4】 n型GaP単結晶基板上にバッファ層を
有する請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオー
ド。 - 【請求項5】 第1のp型N:GaPエピタキシャル層
上に、液相エピタキシャル成長で第1のp型N:GaP
エピタキシャル層を形成させながらp型ドーパントを供
給することにより第3のp型N:GaPエピタキシャル
層を形成する工程を含む請求項1の発光ダイオードの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15698399A JP2000349334A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 発光ダイオードおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15698399A JP2000349334A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 発光ダイオードおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000349334A true JP2000349334A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15639617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15698399A Pending JP2000349334A (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 発光ダイオードおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000349334A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009206283A (ja) * | 2008-02-27 | 2009-09-10 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハ |
JP2009212112A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハ |
JP2010206220A (ja) * | 2010-06-09 | 2010-09-16 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハ |
JP2011035350A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-17 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハおよび発光ダイオード |
CN109148656A (zh) * | 2017-06-19 | 2019-01-04 | 信越半导体株式会社 | 磊晶晶圆以及其制造方法 |
-
1999
- 1999-06-03 JP JP15698399A patent/JP2000349334A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009206283A (ja) * | 2008-02-27 | 2009-09-10 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハ |
JP4572942B2 (ja) * | 2008-02-27 | 2010-11-04 | 信越半導体株式会社 | エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハ |
JP2009212112A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハ |
JP2011035350A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-17 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハおよび発光ダイオード |
JP2010206220A (ja) * | 2010-06-09 | 2010-09-16 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | エピタキシャルウェーハ |
CN109148656A (zh) * | 2017-06-19 | 2019-01-04 | 信越半导体株式会社 | 磊晶晶圆以及其制造方法 |
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