JP2000348431A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

Info

Publication number
JP2000348431A
JP2000348431A JP15906099A JP15906099A JP2000348431A JP 2000348431 A JP2000348431 A JP 2000348431A JP 15906099 A JP15906099 A JP 15906099A JP 15906099 A JP15906099 A JP 15906099A JP 2000348431 A JP2000348431 A JP 2000348431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
optical disk
spindle
spindle motor
remaining amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15906099A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Kono
和彦 甲野
Shuji Morita
周司 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP15906099A priority Critical patent/JP2000348431A/ja
Publication of JP2000348431A publication Critical patent/JP2000348431A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 間欠再生動作時のスピンドルモータの過渡電
流を低減する。 【解決手段】 光ディスク101に記録されたデータを
RAM106に一時蓄積し、これを読み出して用いる光
ディスク装置において、RAM106のデータ残量を監
視し、そのデータ残量が第1の閾値より少なくなると、
光ディスク101からデータを再生してRAM106に
蓄積する再生モードと、データ残量が第1の閾値より大
きい第2の閾値を越えると、光ディスク101からのデ
ータ再生を休止する休止モードとを備え、システム制御
111は、休止モード時のスピンドル回転数が再生モー
ド時より低くなるようにスピンドル制御の目標回転数を
切り換え、切り換えの過渡状態において、回転数を連続
的に変化させる。これにより、スピンドルモータ109
の過渡電流を低減する事により、モータ騒音を低減し、
かつ消費電力を低減する事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの記録
・再生を行う装置に関し、特に低消費電力が要求される
光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、コンパクトディスク(以下、CD
と略す)、ミニディスク(以下、MDと略す)、DVD
等の光ディスク装置においては、装置の小型化が進み、
携帯用途としても急速に普及しつつある。このような携
帯用の装置においては、通常、電力源として電池を用い
るので、限られた電池容量で長時間の使用を可能とする
ために、装置の消費電力の低減が技術的な開発のポイン
トとなる。
【0003】一般的に消費電力を低減するためには、半
導体の微細プロセス化により回路系の集積度を高め、動
作電圧や動作速度を低減することが有効である。さら
に、近年MD装置において、光ディスクに記録される音
楽情報が原信号の約4.8分の1に圧縮されていること
を利用し、光ディスクの記録/再生動作を間欠的行う間
欠記録/再生技術が実用化され、消費電力の低減に大き
な効果を上げている。
【0004】以下に、係る技術を用いた従来の光ディス
ク装置について、図面を用いて説明する。
【0005】図9は、従来の光ディスク装置としての携
帯用MDプレーヤの概略構成を示すブロック図である。
図9において、901は圧縮されたオーディオデータが
光記録或いは光磁気記録された光ディスクである。光ピ
ックアップ(PU)902は、光ディスク901の記録
面上にレーザー光を集光して反射光を検出すると共に、
集光されたレーザースポットの位置を、ディスク面の垂
直方向及びディスク半径方向に移動させる機構を持つ。
再生アンプ903は、光ピックアップ902が検出した
反射光に基づいて、光ディスク901に記録された圧縮
オーディオ信号の主情報を伝送するEFM(8−14変
換)信号と、ディスク上の位置情報を伝送するADIP
(アドレス・イン・プリフルーブ)信号と、光ピックア
ップ902の位置制御に用いるフォーカスエラー信号及
びトラッキングエラー信号を生成する。
【0006】ピックアップ制御部(PU制御部)910
は、再生アンプ903が出力するフォーカスエラー信号
及びトラッキングエラー信号に基づいて、光ピックアッ
プ902におけるレーザースポットが、光ディスク90
1の記録面及び記録トラックに追従するように位置制御
を行う。信号処理部904は、再生アンプ903の出力
するEFM及びADIP信号に対して信号処理を行い、
圧縮オーディオ信号とアドレス信号を生成する。メモリ
制御部905は、後述するRAM906に蓄積されるデ
ータの入出力を制御する。RAM906は、ランダムア
クセスによる読み出し及び書き込みが可能なメモリであ
り、データの一時蓄積に用いられる。伸張部907は、
RAM906に蓄積された圧縮オーディオデータに対し
て伸張処理を行い、圧縮される前のオーディオ信号を生
成する。DA変換器(DAC)908は、伸張部907
から入力されたディジタルのオーディオ信号をアナログ
信号に変換する。システム制御部911は、メモリ制御
部905を介して得られたRAM906のデータ残量を
監視して、データ残量に応じた制御信号SLPを出力す
ることによって、間欠再生動作の制御を行う。
【0007】スピンドルモータ909は、ディスク90
1を回転させると共に、回転数に応じた周波数のFG信
号を出力する。スピンドル制御部912は、FG信号に
基づいてスピンドルモータ909の回転動作を制御す
る。スイッチ913、比較器914及びスピンドル駆動
部915は、各々スピンドル制御部912の構成要素で
あり、スイッチ913は複数のFG信号の目標周波数N
L、NHを入力として、システム制御部911が出力す
る制御信号SLPに応じて切り換えてFGrefとして出
力する。比較器914は、スイッチ913が出力するF
Grefとスピンドルモータ909が出力するFG信号の
周波数を比較して、その周波数の差に応じた値を出力す
る。スピンドル駆動部915は、比較器914の出力に
応じて、スピンドルモータ909に駆動電流SPDを供
給する。
【0008】以上のように構成された従来の技術による
光ディスク装置の動作について、「A.オーディオ再
生」、「B.バッファリング」、「C.ピックアップ・
回転制御」、「D.省電力のための制御」に分け、以下
に説明する。
【0009】A.オーディオ再生 光ピックアップ902は、光ディスク901から情報を
読み出して再生アンプ903に出力する。再生アンプ9
03は、入力された信号に対して信号処理を行うことに
より、圧縮オーディオ信号等の主情報を伝送するEFM
信号とディスク上の位置情報を伝送するADIP信号を
生成して信号処理部904に出力する。信号処理部90
4は、入力されたEFM信号及びADIP信号に対し
て、復調及び誤り訂正等の処理を行い、圧縮オーディオ
データ及びアドレスデータを生成する。信号処理部90
4で生成された圧縮オーディオデータは、メモリ制御部
905を介してRAM906に一時蓄積される。その
後、一時蓄積された圧縮オーディオデータは再びメモリ
制御部905を介して読み出され、伸張部907へ出力
される。伸張部907は、入力された圧縮オーディオデ
ータに対して伸張処理を行って圧縮を解き、元のディジ
タルオーディオ信号を出力する。その後、DAC908
でディジタルオーディオ信号はアナログ信号となり、ス
ピーカやヘッドフォン等によって音に変換される。
【0010】B.バッファリング まず、RAM906のデータ蓄積方法について図11を
用いて説明する。図11は、RAM906のデータ蓄積
方法を模式的に示したものである。データを一時蓄積す
る場合、一般にメモリ容量は有限であるので、リングバ
ッファの手法を用いることが有効である。リングバッフ
ァとは、当該メモリの記憶アドレス番号の順に従って順
次データを蓄積するものとし、まず先頭アドレスより蓄
積を始め、当該メモリの最後尾アドレスに至ったとき
に、その後先頭アドレスに戻って再び蓄積動作を行うも
のであり、図11に示すように、見かけ上循環的かつ永
続的にメモリ蓄積動作を可能とするものである。
【0011】信号処理部904で生成された圧縮オーデ
ィオデータは、メモリ制御部905によって、上記リン
グバッファの手法でRAM906に蓄積される。図11
に示すように、蓄積されるデータは、書き込みアドレス
1101から時計周りの方向に順次書き込まれる。前述
したように、光ディスク901に記録されているデータ
は情報量が圧縮されているので、光ディスク901から
のデータ再生に要する時間は、当該データが伸張されて
最終的に音として出力される時間より短いため、光ディ
スク901からの再生動作は間欠的に行われる。従っ
て、これに応じてRAM906への書き込み処理も間欠
的に行われる。
【0012】一方、読み出されて伸張部907へ出力さ
れるデータは、図11の読み出しアドレス1102から
時計周りの方向で順次読み出される。伸張後のオーディ
オデータは、ほぼ一定のサンプリング周波数であること
から、当該読み出し動作は、書き込み時より低いほぼ一
定の速度で行われる。
【0013】図11の斜線で示した領域、即ち、読み出
しアドレス1102よりアドレスが進んでおり、且つ書
き込みアドレス1101に達するまでのアドレス領域
は、書き込まれたデータが未だ一度も読み出されていな
い領域であり、この領域の分量を、ここではRAM90
6内のデータ残量と呼ぶ。書き込みアドレス1101と
読み出しアドレス1102は、常にある程度のデータ残
量分の差を保ちながら進む必要がある。もし読み出しア
ドレス1102が書き込みアドレス1101を追い越す
と(アンダーフロー)、書き込む前にデータを読み出す
ことになる。即ち、リングバッファの一周期前に書き込
んだデータを再度読み込むこととなり、データの連続性
が失われる。また逆に、書き込みアドレス1101が読
み出しアドレス1102を追い越すと(オーバーフロ
ー)、未だ一度も読み出されていないデータの量がメモ
リの全記憶可能容量を越えてしまうため、読み出す前に
新たなデータが上書きされ、この場合もデータの連続性
が失われる。
【0014】このためメモリ制御部905は、RAM9
06の書き込みアドレス1101及び読み出しアドレス
1102の値REMをシステム制御部911へ出力し、
システム制御部911は、これらのアドレス差、即ちR
AM906において一時蓄積しているデータ残量を監視
し、これに応じて光ディスク901からのデータ再生を
制御することにより、上記したアンダーフローやオーバ
ーフローが発生しないよう制御する。
【0015】具体的には、データ残量の下限である閾値
TLと上限である閾値THを予め設定し、光ディスク901
からデータを再生している場合にデータ残量が閾値THを
越えると、再生動作を休止し、また光ディスク901か
らの再生動作の休止中にデータ残量が閾値TLより小さく
なると再生動作を再開する。このようにして、データ残
量が常に閾値TLと閾値THの間の値となるように制御す
る。
【0016】C.光ピックアップ・回転制御 光ディスク901から信号を再生するためには、光ピッ
クアップ902で集光したレーザースポットを、光ディ
スク901の記録面及び記録トラックに正しく追従させ
る必要がある。再生アンプ903は、光ピックアップ9
02の出力に基づいて、光ディスク901の記録面とレ
ーザースポットの相対位置誤差を示すフォーカスエラー
信号と、光ディスク901の記録トラックとレーザース
ポットの相対位置誤差を示すトラッキングエラー信号を
出力して、各々ピックアップ制御部910へ出力する。
ピックアップ制御部910は、入力した信号に対して、
フィードバック系を安定させるための位相補償や低域利
得を確保するための低域補償等のフィルタ処理を行い、
再び光ピックアップ902へ出力する。光ピックアップ
902は、入力した信号に応じて、レーザースポットを
光ディスク901の記録面に垂直な方向及び記録トラッ
クに垂直な方向に移動させて、レーザースポットを光デ
ィスク901の記録面及び記録トラックに追従させる。
【0017】スピンドルモータ909は、光ディスク9
01を回転させると共に、回転数に応じた周波数のFG
信号を出力する。スイッチ913は、FG信号の目標周
波数NL、NHを入力として、システム制御部911が
出力する制御信号SLPに応じて切り換えてFGrefと
して出力する。比較器914は、スイッチ913が出力
するFGrefとスピンドルモータ909が出力するFG
信号の周波数を比較して、その周波数の差に応じた値を
出力する。スピンドル駆動部915は、比較器914の
出力に応じてスピンドルモータ909に駆動電流SPD
を供給することにより、スピンドルモータ909の回転
数が所定のFG目標周波数(NL若しくはNH)に対応
した回転数になるよう制御する。
【0018】D.省電力動作 ここで示す従来の光ディスク装置は、ディスク901か
ら間欠的にデータを再生し、再生動作を休止している間
に不要な回路動作を停止することにより装置の省電力化
を図っている。
【0019】この動作について、以下に図10を用いて
説明する。
【0020】図10は、従来の光ディスク装置の省電力
動作を示すタイミングチャートである。図10におい
て、横軸は時間軸であり、同図(a)はRAM906の
データ残量REM、(b)はシステム制御部911が出
力する回路停止指令SLP、(c)はスイッチ913が
出力するFG信号の目標周波数FGref、(d)はスピ
ンドルモータ909が出力するFG信号の周波数、
(e)はスピンドル駆動電流SPDの、各々時間推移を
示す波形である。
【0021】期間TCでは、光ディスク901からのデ
ータ再生を休止しており、データ残量REMは、伸張部
907へ出力するためのRAM906からの読み出しに
応じて緩やかに減少する。ここでシステム制御部911
は、メモリ制御部905を介してRAM906のデータ
残量REMを監視し、期間TCにおいてデータ残量RE
Mが所定の下限値TLより少なくなると、アンダーフロー
を避けるために、回路停止指令SLPを"L"レベルとし
て、再生アンプ903、ピックアップ制御部910、信
号処理部904の動作を開始する。
【0022】フォーカスサーボ、トラッキングサーボ及
びスピンドルサーボの立ち上げに必要な期間TAを経過
した後に、期間TBにおいて、光ディスク901からの
データ再生が可能となり、光ピックアップ902、再生
アンプ903、信号処理部904を介して読み出された
圧縮オーディオデータがメモリ制御部905を介してR
AM906に蓄積され、データ残量REMが増加する。
期間TBにおいてデータ残量REMが所定の上限値THを
越えると、オーバーフローを避けるために、回路停止指
令SLPを"H"レベルとして、光ディスク901からの
データ再生動作を休止し、期間TCに至る。
【0023】RAM906において、読み出し、または
書き込みが行われるデータは、元のオーディオデータに
対して情報量が約1/4.8に圧縮されている。このた
め、RAM906から読み出して伸張部907へ出力す
るデータの転送速度は、RAM906への書き込み速度
に比べて約1/4.8の速度で良い。従って、期間TA
及びTCにおけるデータ残量REMの減少は、期間TBに
おける増加に比べて遥かに緩やかである。
【0024】また上記回路動作停止の具体的な方法とし
ては、電源電力の供給を遮断する、或いは回路電流を供
給する定電流源を遮断する、ディジタル回路の動作クロ
ックを停止する等の方法があり、何れの方法においても
回路動作を停止した期間の消費電力が低減され、システ
ム全体としての省電力化を図ることができる。
【0025】RAM906において読み出し或いは書き
込みが行われるデータは、元のオーディオデータに対し
て情報量が約1/4.8に圧縮されている。このため、
RAM906から読み出して伸張部907へ出力するデ
ータの転送速度は、RAM906への書き込み速度に比
べて約1/4.8の速度で良い。従って、期間TBにお
けるデータ残量REMの増加は、期間TC及びTAにおけ
る減少に比べて極めて急速である。
【0026】次にスピンドルモータ909の制御動作に
ついて説明する。
【0027】光ディスク901からのデータ再生を行う
場合は、スピンドルモータ909は、光ディスク901
から情報を読み出すために必要な所定の回転数で制御さ
れる必要がある。
【0028】ここで上記所定の回転数に対応するFG信
号の周波数をNHとし、スピンドル制御部912におけ
るスイッチ913は、システム制御部911が出力する
回路停止指令信号SLPが"L"レベルであることに応じ
て、NHを選択して出力する。図10の期間(TA+T
B)がこれに相当する。光ディスク901からのデータ
再生を休止している場合は、スピンドルモータ909
は、必ずしもFG周波数NHに対応する回転数で制御さ
れる必要はない。装置の平均的な消費電力を低減するた
めには、より低い回転数で制御した方が有利である。N
Lを上記NHより小さな値とし、スピンドル制御部91
2におけるスイッチ913は、システム制御部911が
出力する回路停止指令信号SLPが"H"レベルである事
に応じて、NLを選択して出力する。図10の期間TC
がこれに相当する。
【0029】これにより、FG信号の目標周波数FGre
fは図10(c)に示すように切り替わり、スピンドル
モータ909の回転数に応じたFG信号の周波数は、図
10(d)に示すように、FGrefに対して制御系の応
答時定数だけ遅れながら追従する。
【0030】以上のように、従来技術による光ディスク
装置では、光ディスク901から圧縮オーディオデータ
を間欠的に再生してバッファメモリ用のRAM906に
一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理を行う
ことにより、途切れの無い連続したオーディオデータの
生成を可能とすると共に、光ディスク901からの再生
動作の休止中に、不要な回路動作を停止しかつスピンド
ルモータの回転数を低下させる事により、装置の平均的
な消費電力を低減する事を可能としている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、図10(e)のスピンドル駆動電流SP
Dが示すように、スピンドルモータ909の回転数の切
り換え時に過大な過渡電流が流れるという課題を有して
いた。
【0032】FG信号の目標周波数FGrefの値をNH
とNLの間で切り換えると、切り換え直後は、スピンド
ルモータ909が出力するFG信号の周波数と、スイッ
チ913の出力として与えられたFGrefの段差(≒N
H−NL)によって、スピンドル駆動電流SPDに過渡
電流が流れる。省電力化のためには、光ディスク901
からのデータ再生動作の休止中の回転数をできるだけ下
げる事が有効であるが、それによって前記段差(≒NH
−NL)が増大し、ますます過渡電流が増大する。
【0033】過渡電流が増大すると、モータ騒音と電池
寿命の2つの面で問題が発生する。一般にモータに電流
を流すと、電流に比例したトルクが発生し、これが回転
モーメントとして働き、モータが回転するが、同時に、
印加トルクによりモータのコイルや磁石等の構造体が振
動し、騒音を発生する。モータ騒音は印加トルク、即ち
電流に応じて増大するため、過渡電流の増大により過渡
的なモータ騒音が増大する。ポータブルMDプレーヤや
CDプレーヤに代表される携帯用光ディスク装置では、
携帯性を向上させるため、装置の薄型化と軽量化がポイ
ントとなっており、モータ構造体にも薄型化と軽量化が
求められている。このような制限下では、モータ構造体
の振動を抑えることは容易ではない。また上述のような
携帯型オーディオ装置で間欠再生動作を行うと、音楽再
生中に間欠的にスピンドルモータの加減速を行うため、
コンピュータ用途のCD−ROMやDVD−ROM等と
異なり、モータ騒音は再生する音楽に対する騒音になる
ため、騒音対策は極めて重要な課題である。
【0034】また、携帯用装置では電力源として一般的
に電池を使用するが、この場合装置の誤動作を防止する
ために、電池の電圧を常時監視し電池電圧が所定値以下
となった時に装置の動作を停止するため、装置の電池寿
命はこのタイミングで決まる。スピンドルモータに過大
な過渡電流が流れると、電池の内部出力抵抗により出力
電圧が低下し、これにより電池電圧が上記所定値以下と
なる時期が早まり、結果的に電池寿命を低下させること
になる。
【0035】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、光ディスクに対するデータの記録または再生の動作
中と休止中で、スピンドルモータの回転数を切り換える
場合に、回転数の切り換え時に発生するモータの過渡電
流の増加を防止することにより、モータ騒音を低減し、
かつ、携帯用装置の電池寿命の低下を防止することを目
的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の光ディスク装置では、光ディスクから圧縮
オーディオデータを間欠的に再生してバッファメモリに
一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理を行う
ことにより、途切れの無い連続したオーディオデータの
生成を可能とし、光ディスクからの再生動作の休止中に
不要な回路動作を停止しかつスピンドルモータの回転数
を低下させることにより、装置の平均的な消費電力の低
減を可能とすると共に、スピンドル制御手段で、スピン
ドルモータの回転数切り換え時の過渡状態において、回
転数を連続的に変化させることにより、スピンドルモー
タの過渡電流を低減し、光ディスクからデータを再生す
る場合のモータ騒音を低減し、連続再生使用時の電池寿
命の低下を防止するものである。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の第1の発明にかかる光デ
ィスク装置は、光ディスクを回転させるスピンドルモー
タと、前記スピンドルモータの回転動作を制御するスピ
ンドル制御手段と、前記光ディスクに記録されたデータ
を再生する再生手段と、前記再生されたデータを一時蓄
積するバッファメモリと、前記一時蓄積されたデータを
前記バッファメモリから読み出す読み出し手段と、前記
バッファメモリ内に一時蓄積されたデータの残量を監視
するデータ残量監視手段を備え、前記データ残量が所定
の第1の閾値より少なくなった時に、前記再生動作を開
始して再生データを前記バッファメモリに蓄積し、前記
データ残量が前記第1の閾値より大きい値を有する所定
の第2の閾値を越えた時に、前記再生動作を休止する光
ディスク装置であって、前記スピンドル制御手段は、前
記スピンドルモータの回転数を、前記再生動作中より前
記休止中の方が低くなるように交互に切り換え、かつ前
記切り換えの過渡状態において、回転数を連続的或いは
段階的に変化させるものである。
【0038】また、本発明の第2の発明にかかる光ディ
スク装置は、光ディスクを回転させるスピンドルモータ
と、前記スピンドルモータの回転動作を制御するスピン
ドル制御手段と、前記光ディスクに記録するためのデー
タを一時蓄積するバッファメモリと、前記一時蓄積され
たデータを前記バッファメモリから読み出す読み出し手
段と、前記読み出し手段が出力するデータを前記光ディ
スクに記録する記録手段と、前記バッファメモリ内に一
時蓄積されたデータの残量を監視するデータ残量監視手
段を備え、前記データ残量が所定の第3の閾値より小さ
くなった時に、前記記録動作を休止し、前記データ残量
が前記第3の閾値より大きい値を有する所定の第4の閾
値を越えた時に、前記記録動作を開始する光ディスク装
置であって、前記スピンドル制御手段は、前記スピンド
ルモータの回転数を、前記記録動作中より前記休止中の
方が低くなるように交互に切り換え、かつ前記切り換え
の過渡状態において、回転数を連続的或いは段階的に変
化させるものである。
【0039】また、本発明の第3の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1,2の発明において、スピンドル制御
手段は、バッファメモリ内に一時蓄積されたデータの残
量を、第1の閾値より大きくかつ第2の閾値より小さい
か、或いは第3の閾値より大きくかつ第4の閾値より小
さい値を有する所定の第5の閾値と比較する事により、
回転数の切り換え動作を開始するものである。
【0040】また、本発明の第4の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1〜3の発明において、スピンドル制御
手段は、回転数を連続的或いは段階的に変化させる場合
に、回転数の時間に対する変化率を当該回転数に応じた
値とするものである。
【0041】また、本発明の第5の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1〜4の発明において、スピンドル制御
手段は、スピンドルモータが所定の角速度で回転するよ
うに制御し、かつ前記所定の角速度を光ディスクの再生
或いは記録位置に応じて変更し、前記変更処理を、再生
或いは記録動作中と休止中の回転数の切り換え処理と同
時に行うものである。
【0042】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0043】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
よる光ディスク装置は、光ディスクからのデータ再生動
作中と休止中でスピンドルモータの回転数を切り換える
過渡状態において、回転制御の目標値を連続的に変化さ
せるものである。
【0044】図1は、本発明の実施の形態1による光デ
ィスク装置として、MDプレーヤを例とした概略構成を
示すブロック図である。図1において、101〜111
は、従来の技術を用いた光ディスク装置の説明で用いた
図9の901〜911に各々対応し、その動作は同様で
あるので、その説明を省略する。スピンドル制御部11
2は、回転数に応じた周波数を発生するFG信号に基づ
いて、スピンドルモータ109の回転動作を制御する。
113、114、115は各々スピンドル制御部112
の構成要素であり、連続可変部113は、システム制御
部111が出力する制御信号SLPに応じて、FG信号
の目標周波数NL、NHのどちらかを選択してFGref
として出力し、FGrefがNLとNHの間で切り替わる
過渡状態において、出力が連続的に変化するように処理
を行う。比較器114は、連続可変部113が出力する
FGrefと、スピンドルモータ109が出力するFG信
号の周波数を比較して、その周波数の差に応じた値を出
力する。スピンドル駆動部115は、比較器114の出
力に応じてスピンドルモータ109に駆動電流SPDを
供給する。
【0045】本実施の形態による光ディスク装置の動作
において、「A.オーディオ再生」「B.バッファリン
グ」「C.光ピックアップ・回転制御」については、従
来の技術による光ディスク装置と同様であるので説明を
省略する。本実施の形態による光ディスク装置が従来の
技術による光ディスク装置と異なるのは、「D.省電力
制御」の中でスピンドルモータの制御に関する部分であ
り、この部分を中心に以下、図4を用いて説明する。
【0046】図4は、本実施の形態1による光ディスク
装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0047】図4において、横軸は時間軸であり、
(a)はRAM106のデータ残量REM、(b)はシ
ステム制御部111が出力する回路停止指令SLP、
(c)は連続可変部113が出力するFG信号の目標周
波数FGref、(d)はスピンドルモータ109が出力
するFG信号の周波数、(e)はスピンドル駆動電流S
PDの、各々時間推移を示す波形である。
【0048】システム制御部111は、メモリ制御部1
05を介してRAM106のデータ残量REMを監視
し、光ディスク101からのデータ再生動作の休止期間
TCにおいて、データ残量REMが下限値TLより少な
くなった時に、回路停止指令SLPを"L"レベルとし
て、光ディスク101からのデータ再生動作を開始す
る。フォーカスサーボ、トラッキングサーボ及びスピン
ドルサーボの立ち上げに要する期間TAを経過した後
に、光ディスク101からのデータ再生とRAM106
へのデータ書き込みが可能となり、期間TBではデータ
残量REMが増加に転じる。期間TBにおいてデータ残
量が上限値THを越えた時に、回路停止指令SLPを"
H"レベルとして光ディスク101からのデータ再生動
作を休止し、期間TCに至る。
【0049】ここで、スピンドル制御部112における
連続可変手段113は、回路停止指令SLPに応じて、
光ディスク101からデータを再生する場合(SLP
="L")はNHを選択してFGrefとして出力し、光デ
ィスク101からのデータ再生を休止する場合(SLP
="H")は、前記NHより小さい値を持つFG信号の周
波数NLを選択してFGrefとして出力する。これによ
り再生動作休止時のスピンドルモータの回転数が、再生
時より低くなるように制御して、装置の平均的な消費電
力を低減する。
【0050】但し、ここで連続可変部113は、FGre
fがNLとNHの間で切り替わる過渡状態において、図
4(c)に示すようにFGrefが所定の時定数で連続的
に変化するように処理して出力する。NLからNHへ切
り替わる場合は、期間TAの間でNLからNHへ直線的
に変化し、NHからNLへ切り替わる場合は、期間TD
の間でNHからNLへ直線的に変化する。スピンドル制
御の目標値としてのFGrefを上記のように直線的に変
化させる事により、回転数切り換え時の過渡状態におい
て、FG信号の周波数とその目標値であるFGrefの間
に段差が生じないため、スピンドル駆動部115が出力
する駆動電流SPDは、図4(e)に示すように回転数
をNLとNHの間で変化させるための僅かな電流増加が
発生するだけであり、従来の技術を用いた光ディスク装
置のように過大な過渡電流が流れる事は無い。
【0051】以上のように、本実施の形態による光ディ
スク装置では、光ディスク101から圧縮オーディオデ
ータを間欠的に再生してバッファメモリ用のRAM10
6に一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理を
行う事により、途切れの無い連続したオーディオデータ
の生成を可能とし、光ディスク101からの再生動作の
休止中に不要な回路動作を停止しかつスピンドルモータ
の回転数を低下させる事により、装置の平均的な消費電
力の低減を可能とすると共に、スピンドル制御部112
で、スピンドルモータの回転数切り換え時の過渡状態に
おいて、回転数を連続的に変化させる事により、スピン
ドルモータの過渡電流を低減し、光ディスクからデータ
を再生する場合のモータ騒音を低減し、連続再生使用時
の電池寿命の低下を防止する事が可能となる。
【0052】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
よる光ディスク装置は、光ディスクへのデータ記録動作
中と休止中でスピンドルモータの回転数を切り換える過
渡状態において、回転制御の目標値を連続的に変化させ
るものである。
【0053】図2は、本実施の形態による光ディスク装
置である、MDレコーダを例とした概略構成を示すブロ
ック図である。図2において、光ディスク201は、光
磁気記録によって圧縮オーディオデータを記録可能なM
Dディスク(RAMディスク)、光ピックアップ202
は、光ディスク201の記録面上にレーザースポットを
集光し、光ディスク201の記録面上の温度を光磁気記
録が可能な温度(キュリー温度)まで高めると同時に、
光ディスク201からの反射光を検出し、レーザースポ
ットの位置をディスク面と垂直方向及び記録トラックと
垂直方向に移動させる機構を持つ。再生アンプ203
は、光ピックアップ202が検出した反射光に基づい
て、光ディスク201上の位置情報を伝送するADIP
信号と、光ピックアップ202の位置制御に用いるフォ
ーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成す
る。ピックアップ制御部210は、再生アンプ203が
出力するフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー
信号に基づいて、光ピックアップ202におけるレーザ
ースポットが、光ディスク201の記録面及び記録トラ
ックに追従するように位置制御を行う。
【0054】信号処理部204は、再生アンプ203の
出力するADIP信号に対して信号処理を行いアドレス
信号を生成すると共に、後述するメモリ制御部205を
介して、後述する一時蓄積された圧縮オーディオデータ
を後述するRAM206から読み出し、これに対してE
FM(8−14変換)変調処理を行い、記録アンプ21
8へ出力する。記録アンプ218は、入力されたEFM
変調信号に基づいて磁気ヘッド219を駆動する。磁気
ヘッド219は、EFM変調されたデータに基づいて光
ディスク201の記録面上の磁界を反転させ、前述した
レーザースポットによる光ディスク記録面の昇温と併せ
て光磁気記録動作を行う。
【0055】ADC208は、入力されたアナログオー
ディオ信号をディジタルデータに変換して圧縮部207
へ出力する。圧縮部207では入力されたオーディオデ
ータに対して情報圧縮処理を行い、圧縮されたオーディ
オデータを後述するメモリ制御部205を介して後述す
るRAM206へ一時蓄積する。メモリ制御部205
は、後述するRAM206に蓄積されるデータの入出力
を制御する。RAM206は、ランダムアクセスにより
読み出し及び書き込みを行う事が可能なメモリであり、
データの一時蓄積に用いられる。
【0056】スピンドル制御部212及びその構成要素
である213〜215は、実施の形態1による光ディス
ク装置の説明で用いた図における112、113、11
4、115に各々対応し、その動作は同様であるので説
明を省略する。
【0057】システム制御部211は、メモリ制御部2
05を介して取得するRAM206内のデータ残量を監
視し、該データ残量に応じた制御信号SLPを出力する
事によって、光ディスクへの間欠記録動作を制御する。
【0058】以上のように構成された実施の形態2によ
る光ディスク装置の動作について、以下、図5を用いて
説明する。図5は、本実施の形態2による光ディスク装
置の動作を示すタイミングチャートである。
【0059】図5において、横軸は時間軸であり、
(a)はRAM206のデータ残量REM、(b)はシ
ステム制御部211が出力する回路停止指令SLP、
(c)は連続可変部213が出力するFG信号の目標周
波数FGref、(d)は、スピンドルモータ209が出
力するFG信号の周波数、(e)はスピンドル駆動電流
SPDの、各々時間推移を示す波形である。
【0060】期間TCでは光ディスク201へのデータ
記録を休止しており、データ残量REMは圧縮オーディ
オデータのRAM206への書き込みに応じて緩やかに
増加する。システム制御部211は、メモリ制御部20
5を介してRAM206のデータ残量REMを監視し、
期間TCにおいてデータ残量REMが所定の上限値TH
を越えると、オーバーフローを避けるために、回路停止
指令SLPを"L"レベルとして、光ディスク201への
データ記録動作を開始し、再生アンプ203、ピックア
ップ制御部210、信号処理部204の動作を開始す
る。フォーカスサーボ、トラッキングサーボ及びスピン
ドルサーボの立ち上げに要する期間TAを経過した後
に、光ディスク201へのデータ記録が可能となり、R
AM206に一時蓄積された圧縮オーディオデータは、
メモリ制御部205を介して読み出され、信号処理部2
04、記録アンプ218、磁気ヘッド219を介して光
ディスク201へ記録され、データ残量REMが急速に
減少する。図5の期間TBがこれに相当する。
【0061】期間TBにおいて、データ残量が所定の下
限値TLより少なくなると、アンダーフローを避けるた
めに、回路停止指令SLPを"H"レベルとして、光ディ
スク201へのデータ記録動作を休止し、期間TCに至
る。
【0062】スピンドル制御部212における連続可変
手段213は、実施の形態1と同様に、回路停止指令S
LPに応じて、光ディスク201にデータを記録する場
合(SLP="L")はNHを選択してFGrefとして出
力し、光ディスク201からのデータ再生を休止する場
合(SLP="H")は、前記NHより小さい値を持つN
Lを選択してFGrefとして出力する。ここで連続可変
手段213は、FGrefがNLとNHの間で切り替わる
過渡状態において、図5(c)に示すようにFGrefが
所定の時定数で連続的に変化するように処理して出力す
るので、駆動電流SPDは、図5(e)に示すように回
転数をNLとNHの間で変化させるための僅かな電流増
加が発生するだけであり、従来の技術を用いた光ディス
ク装置のように過大な過渡電流が流れる事は無い。
【0063】MDディスクに圧縮オーディオデータを記
録する場合は、前述した用に光磁気記録の手法が用いら
れるが、この場合、記録信号で変調された磁界を光ディ
スク201の記録膜に近づけるため、磁気ヘッド219
は光ディスク201の表面に接触する必要がある。この
ためMDディスクへの記録時は、磁気ヘッド219と光
ディスク201表面の摺動摩擦による負荷トルクに打ち
勝つため、MDディスクからの再生時よりスピンドルモ
ータに供給する電流が増加する。モータ騒音は印可トル
ク即ち電流に応じて増加するため、記録時には一層騒音
が増大する。同時に電池の内部出力抵抗による出力電圧
の低下も増大し、これにより電池電圧がシステムの許容
下限値以下となる時期が早まり、電池寿命を大幅に低下
させる原因となる。このように、記録時は再生時と比べ
てスピンドルモータの過渡電流を低減する事の効果は一
層大きく、装置構成上極めて重要である。
【0064】以上のように、本実施の形態2による光デ
ィスク装置では、連続的に入力するオーディオデータを
圧縮してRAM206に一時記憶し、これを間欠的に読
み出して光ディスク201に記録し、光ディスク201
への記録動作の休止中に不要な回路の動作を停止しかつ
スピンドルモータの回転数を低下させる事により、装置
の平均的な消費電力の低減を可能とすると共に、スピン
ドル制御部112で、スピンドルモータの回転数切り換
え時の過渡状態において回転数を連続的に変化させる事
により、回転数切り換え時のスピンドルモータの過渡電
流を低減し、光ディスク201にデータを記録する場合
のモータ騒音を低減し、連続記録使用時の電池寿命の低
下を防止する事ができるものである。
【0065】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
よる光ディスク装置は、実施の形態1と同様に、光ディ
スクからのデータ再生動作中と休止中でスピンドルモー
タの回転数を切り換える過渡状態において、回転制御の
目標値を連続的に変化させるものであり、かつ、バッフ
ァメモリ内に一時蓄積されたデータの残量を所定の第5
の閾値と比較する事により回転数の切り換え動作を開始
する。
【0066】図3は、本発明の実施の形態3による光デ
ィスク装置である、MDプレーヤを例とした概略構成を
示すブロック図である。図3において、301〜311
は実施の形態1による光ディスク装置の説明で用いた図
1の101〜111に各々対応し、その動作は同様であ
るので説明を省略する。スピンドル制御部312は、F
G信号に基づいてスピンドルモータ309の回転動作を
制御する。313〜318は各々スピンドル制御部31
2の構成要素である。目標回転数設定部316は、光デ
ィスク301からデータを再生するために必要なスピン
ドルモータ309の回転数に応じたFG信号の周波数N
Hと、このNHより小さい値を有するNLを出力する。
監視部317は、メモリ制御部305を介してRAM3
06内の一時蓄積されたデータ残量REMを監視すると
共に、スピンドルモータ309が出力するFG信号を監
視する事により、後述する連続可変部313に対する制
御信号を出力するとともに、スピンドル駆動部315に
対してスピンドル遮断指令SPSLPを出力する。連続
可変部313は、監視部317が出力する制御信号に応
じてNL或いはNHを選択してFGrefとして出力し、
FGrefの値がNLとNHの間で切り替わる過渡状態に
おいて、FGrefが連続的に変化するよう処理を行う。
比較器314は、連続可変部313が出力するFGref
と、スピンドルモータ309が出力するFG信号の周波
数を比較し、周波数の差に応じた値を出力する。スピン
ドル駆動部315は、比較器314の出力に応じてスピ
ンドルモータ309に駆動電流SPDを供給すると共
に、スピンドル遮断指令SPSLPに応じてスピンドル
モータ309に対する電流供給を遮断する。
【0067】以上の用に構成された実施の形態3による
光ディスク装置の動作について、以下、図6を用いて説
明する。図6は、本実施の形態3による光ディスク装置
の動作を示すタイミングチャートである。
【0068】図6において、横軸は時間軸であり、
(a)はRAM306のデータ残量REM、(b)はシ
ステム制御部311が出力する回路停止指令SLP、
(c)は連続可変部313が出力するFG信号の目標周
波数FGref、(d)は、スピンドルモータ309が出
力するFG信号の周波数、(e)はスピンドル駆動電流
SPD、(f)はスピンドル遮断指令SPSLPの、各
々時間推移を示す波形である。
【0069】まず、基本となる間欠再生動作について説
明する。
【0070】期間TBにおいては、光ディスク301に
記録された圧縮オーディオデータが、光ピックアップ3
02、再生アンプ303、信号処理部304によって読
み出され、メモリ制御部305を介してRAM306に
一時記憶され、データ残量REMは急速に増加する。
【0071】期間TBにおいて、システム制御部311
はメモリ制御部305を介してRAM306のデータ残
量REMを監視し、データ残量REMが所定の上限値T
Hを越えると、オーバーフローを避けるために、回路停
止指令SLPを"H"レベルとして、再生アンプ303、
ピックアップ制御部310、信号処理部304の動作を
停止して、光ディスク301からのデータ再生動作を休
止し、期間TCに至る。
【0072】期間TCにおいては、光ディスク301か
らのデータ再生を休止するため、データ残量REMはR
AM306からの読み出しに応じて緩やかに減少する。
期間TCにおいてデータ残量REMが所定の下限値TL
より小さくなると、アンダーフローを避けるために、回
路停止指令SLPを"L"レベルとして、再生アンプ30
3、ピックアップ制御部310、信号処理部304の動
作を開始する。フォーカスサーボ、トラッキングサーボ
及びスピンドルサーボの立ち上げに要する期間TAを経
過した後に、光ディスク301からのデータ再生が可能
となり、期間TBに至る。
【0073】次に、この時のスピンドル制御の動作につ
いて説明する。
【0074】期間TBにおいて、連続可変手段313は
入力信号NHを選択してFGrefとして出力する。これ
により、スピンドルモータ309は、光ディスク301
からのデータ再生が可能な回転数に制御される。期間T
Bにおいて、監視部317はデータ残量REMを監視
し、所定の上限値THを越えると連続可変手段313に
制御信号を出力すると同時に、スピンドル駆動部315
に対してスピンドル遮断指令SPSLPを"H"レベルと
する。連続可変手段313は、監視部317が出力する
制御信号に応じて、入力信号NLを選択してFGrefと
して出力する。同時にスピンドル駆動部315は、SP
SLP信号が"H"レベルになった事に応じて、スピンド
ルモータ309への電流の供給を遮断する。これによ
り、続く期間TEではスピンドルモータ309はフリー
ラン状態となり、回転軸の摺動摩擦(軸損)やディスク
回転に対する空気抵抗(風損)により、徐々に回転数が
低下する。
【0075】期間TEにおいて、監視部317はスピン
ドルモータ309が出力するFG信号の周波数を監視
し、NHより小さい値を有するNLに達した時点で、ス
ピンドル遮断指令信号SPSLPを"L"レベルとして、
スピンドル駆動部315におけるスピンドルモータ30
9に対する電流供給を再開する。これにより、続く期間
TFにおいて、スピンドルモータ309は光ディスク3
01からのデータ再生が可能な回転数よりも低い回転数
に維持される。
【0076】期間TFにおいて、監視部317はデータ
残量REMを監視し、データ残量REMを、上限値TH
より小さくかつ下限値TLより大きい値を有する所定の
閾値TMと比較し、データ残量REMがTMより小さく
なると連続可変手段313に制御信号を出力する。これ
により連続可変手段313は、続く期間TGにおいて、
出力信号FGrefの値をNLから連続的に徐々に増加さ
せ、データ残量REMが所定の下限値TLに達した時
(或いはそれ以前)にNHに達するように処理を行う。
【0077】光ディスク301からの再生動作の休止中
にスピンドルモータ309の回転数を低下させる場合
に、フリーランという手法を用いる事により、期間TE
における駆動電流SPDを"0"とし、実施の形態1及び
2と比べて更なる省電力化が可能である。また、光ディ
スク301からの再生動作の休止中に、監視部317に
おいてデータ残量REMが所定の閾値TMより少なくな
った事を検出して、光ディスク301からのデータ再生
を開始する前に、スピンドルモータの回転数を予めデー
タ再生が可能な回転数NHまで上げておく事により、回
路停止指令信号SLPが"L"レベルとなった時点から光
ディスク301からのデータ再生が可能となるまでの時
間(期間TA)を、スピンドルモータの回転整定待ち時
間分だけ短縮することができる。特に携帯用の装置にお
いては、装置の薄型化のため、スピンドルモータの最大
発生トルクが必要最小限に抑えられるため、一般に回転
整定待ち時間が大きくなり、期間TAの短縮効果は大き
い。期間TAは光ディスク301からデータを再生して
いないにもかかわらず、再生アンプ303、ピックアッ
プ制御部310、信号処理部304が動作して冗長な電
力を消費する期間であるから、この期間を短縮する事に
より、装置の平均的な消費電力を実施の形態1及び2と
比べて更に低減する事が可能である。
【0078】以上のように、本実施の形態3による光デ
ィスク装置では、光ディスク301から圧縮オーディオ
データを間欠的に再生してバッファメモリ用のRAM3
06に一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理
を行う事により、途切れの無い連続したオーディオデー
タの生成を可能とし、光ディスク301からの再生動作
の休止中に不要な回路動作を停止しかつスピンドルモー
タの回転数を低下させる事により、装置の平均的な消費
電力の低減を可能とすると共に、回転数を下げる場合は
スピンドルモータへの供給電流を遮断してフリーランと
し、回転数を上げる時場合は、RAM306内の一時記
憶されたデータ残量を監視して、光ディスク301から
のデータ再生を開始する前にスピンドルモータの回転数
を予めデータ再生が可能な回転数まで連続的に上げてお
く事により、冗長な電力を消費する期間を短縮し、装置
の連続再生使用時の電池寿命を、実施の形態1及び2と
比べて更に長時間化する事を可能とするものである。
【0079】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
よる光ディスク装置は、実施の形態1と同様に、光ディ
スクからのデータ再生動作中と休止中でスピンドルモー
タの回転数を切り換える過渡状態において、回転制御の
目標値を連続的に変化させるものであり、かつ、回転数
の時間に対する変化率を当該回転数に応じた値とする。
【0080】本実施の形態4による光ディスク装置であ
るMDプレーヤは、実施の形態3による光ディスク装置
とほぼ同様の構成であるので、説明には図3を用いる。
【0081】図7は、本実施の形態4による光ディスク
装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0082】図7において、横軸は時間軸であり、
(a)はRAM306のデータ残量REM、(b)はシ
ステム制御部311が出力する回路停止指令SLP、
(c)は連続可変部313が出力するFG信号の目標周
波数FGref、(d)は、スピンドルモータ309が出
力するFG信号の周波数、(e)はスピンドル遮断指令
信号SPSLPの、各々時間推移を示す波形である。
【0083】基本となる間欠再生動作及びスピンドル制
御の基本的なタイミングは実施の形態3による光ディス
ク装置と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0084】本実施の形態4による光ディスク装置が実
施の形態3による光ディスク装置と異なるのは、期間T
GにおけるFG信号の目標周波数FGrefの変化の仕方で
ある。
【0085】実施の形態3による光ディスク装置では、
図6(c)に示すように、期間TGにおけるFGrefは、
光ディスク301からデータを再生しない場合の待機回
転数に対応したNLから、光ディスク301からデータ
を再生する場合の回転数に対応したNHまで直線的に変
化する。一般にモータが所定の回転数で定常的に回転す
る場合、回転数が高いほど必要な駆動電流も増加する。
これは、回転数が上がると回転軸の摺動摩擦(軸損)や
ディスクの空気抵抗(風損)が増加し、これに応じて負
荷トルク即ち駆動電流が増加するためである。一方でス
ピンドルモータの回転数を上げるために、期間TG内で
ほぼ一定の加速トルクが必要であり、これに対応した電
流を供給する必要がある。従って期間TGにおける駆動
電流SPDは、回転数に依らずほぼ一定な加速電流と、
回転数が上がるについて増大する定常電流分を加算した
ものとなり、期間TGの終了間際(即ち回転数がNHに
到達する瞬間)が最も電流値が大きくなる。
【0086】これに対して、実施の形態4による光ディ
スク装置では、図7(c)に示すように、期間TGにお
けるFGrefは、光ディスク301からデータを再生し
ない場合の待機回転数に対応したNLから、光ディスク
301からデータを再生する場合の回転数に対応したN
Hまで対数的に変化する。即ち、回転数の低い時点では
FGrefの時間に対する変化率を小さくし、回転数の上
昇に応じてFGrefの時間に対する変化率を徐々に大き
くする。これにより、回転数が最も高い時(FGrefの
値がNHに到達する瞬間)のピーク電流を低減する事が
できる。
【0087】前述したように、スピンドルモータの騒音
は駆動電流に対応するので、駆動電流のピーク時が低減
すると、騒音のピーク値も低減する。一般に、MD等の
オーディオ装置の騒音は所定値以下であれば聴感問題が
無くなるので、騒音のピーク値を下げる事は、装置構成
上極めて有益である。また、電力源として電池を用いた
場合、ピーク電流の低減により電池の内部出力抵抗によ
る出力電圧の低下が軽減し、電池寿命を長時間化する事
が可能となる。
【0088】以上のように、本実施の形態4による光デ
ィスク装置では、光ディスク301から圧縮オーディオ
データを間欠的に再生してバッファメモリ用のRAM3
06に一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理
を行う事により、途切れの無い連続したオーディオデー
タの生成を可能とし、光ディスク301からの再生動作
の休止中に不要な回路動作を停止しかつスピンドルモー
タの回転数を低下させる事により、装置の平均的な消費
電力の低減を可能とすると共に、回転数切り換え時の過
渡状態において回転数を連続的に変化させ、かつ回転数
の時間に対する変化率を当該回転数に応じた値とし、高
回転時の変化率を相対的に小さく抑える事により、スピ
ンドルモータの過渡電流のピーク値を低減し、光ディス
クからデータを再生する場合のモータ騒音の更なる低減
と、電池寿命低下の防止が可能となる。
【0089】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
よる光ディスク装置は、実施の形態1と同様に、ディス
クからのデータ再生動作中と休止中でスピンドルモータ
の回転数を切り換える過渡状態において、回転制御の目
標値を連続的に変化させるものであり、かつ、前記回転
制御は所定の角速度でスピンドルモータを回転させ、前
記所定の角速度をディスクの半径位置に応じて変更し、
前記変更処理は前記切り換え処理と同時に行うものであ
る。
【0090】MDディスクは線速度一定(CLV)で情
報が記録されているため、通常はスピンドルモータの回
転は、光ディスクから再生した情報信号に応じて線速度
一定(CLV)で制御する。しかし間欠再生動作を行う
場合は、光ディスクからデータを再生しない休止中は線
速度一定(CLV)の制御ができないため、スピンドル
モータから磁気的或いは光学的な手法により回転周波数
を検出し、角速度一定(CAV)で制御するか、或い
は、所定の電圧を印可して適当な回転数とするか、何れ
かの方法をとる事になる。しかしこの方法では、光ディ
スクからデータを再生している時と休止中でスピンドル
モータの回転制御方法が変わるため、制御方法の切り換
え時点でスピンドルモータの制御量に段差が発生し、過
渡電流の増加を招き易い。そのため、間欠再生動作中は
常時角速度一定(CAV)のスピンドル制御を行う方法
が有用である。この場合、ディスクの半径位置に応じて
線速度が変わるため、光ディスクから再生した情報信号
からPLL(フェーズロックドループ)等の手法で再生
クロックを抽出し、バッファメモリに書き込むまでの信
号処理を前記再生クロックに同期して行う必要がある。
しかしながら、例えばMDディスクではディスクの最内
周と最外周では線速度が2倍以上変化するため、信号処
理系でこれらの全ての線速度に対応する事は、回路系及
びシステムに対する負担が大きい。従ってこの場合、角
速度一定(CAV)のスピンドル目標回転数を、光ディ
スクから再生されるアドレスに応じて段階的に変更し、
線速度の変動幅を所定の範囲に収める事が望ましい。
【0091】しかしながら角速度一定(CAV)のスピ
ンドル目標回転数を段階的に変更すると、スピンドル制
御量に段差が発生するため、スピンドルモータの過渡電
流が増加するという問題が発生する。
【0092】本実施の形態5はかかる問題を解決する事
を目的としており、以下その動作について図を用いて説
明する。
【0093】本実施の形態5による光ディスク装置であ
るMDプレーヤは、実施の形態3及び4による光ディス
ク装置とほぼ同様の構成であるので、構成の説明には図
3を用いる。
【0094】図8は、本実施の形態5による光ディスク
装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0095】図8において、横軸は時間軸であり、
(a)はRAM306のデータ残量REM、(b)はシ
ステム制御部311が出力する回路停止指令SLP、
(c)は連続可変部313が出力するFG信号の目標周
波数FGref、(d)はスピンドルモータ309が出力
するFG信号の周波数、(e)はスピンドル駆動電流S
PD、(f)はスピンドル遮断指令信号SPSLPの、
各々時間推移を示す波形である。
【0096】基本となる間欠再生動作及びスピンドル制
御の基本的なタイミングは実施の形態3による光ディス
ク装置と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0097】本実施の形態5による光ディスク装置が実
施の形態3による光ディスク装置と異なるのは、スピン
ドル制御の目標回転数に対応するFGrefの値NL及び
NHが、光ディスク301の再生アドレスに応じて変更
される点であり、これについて以下図8を用いて説明す
る。
【0098】期間TF、TG、TA、TBにおいて、目標回
転数設定部316は光ディスク301から再生されたア
ドレスを信号処理部304を介して読み出し、読み出し
たアドレスに応じて、再生動作中の目標回転数に対応し
たNHと休止中の目標回転数に対応したNLを出力す
る。連続可変手段313は前記NH及びNLを入力し、
監視部317が出力する制御信号に基づいて、期間TF
ではNL、期間TGではNLからNHまで直線的に変化
する値、期間TA及びTBではNHを、各々FGrefとし
て出力する。
【0099】期間TE’、TF’、TG’、TA’、TB’
においては、目標回転数設定部316は、光ディスク3
01から再生されたアドレスが所定の範囲を越えたと判
断し、NH及びNLの値を変更し各々NH’、NL’と
する。ここでは、光ディスクの再生領域が内周側から外
周側へ進行したと考えて、目標角速度を下げるため、N
L’<NL、NH’<NHとする。連続可変部313は
前記NH’及びNL’を入力し、監視部317が出力す
る制御信号に基づいて、期間TE’及びTF’ではN
L’、期間TG’ではNL’からNH’まで直線的に変
化する値、期間TA’及びTB’ではNH’を、各々FG
refとして出力する。
【0100】このように、光ディスク301から再生さ
れたアドレスに基づいてスピンドルモータの目標角速度
を変更する場合に、光ディスク301からの再生動作中
と休止中の回転数の切り換え処理の過渡期(期間TG、
TG’)と同時に行う事により、光ディスクの全領域に
渡ってスピンドル制御の目標値に段差を生ずる事が無
く、スピンドルモータの過渡電流の増加を防止する事が
可能である。
【0101】以上のように、本実施の形態5による光デ
ィスク装置では、ディスク301から圧縮オーディオデ
ータを間欠的に再生してバッファメモリ用のRAM30
6に一時記憶し、これを連続的に読み出して伸張処理を
行う事により、途切れの無い連続したオーディオデータ
の生成を可能とし、光ディスク301からの再生動作の
休止中に不要な回路動作を停止しかつスピンドルモータ
の回転数を低下させる事により、装置の平均的な消費電
力の低減を可能とすると共に、回転数切り換え時の過渡
状態において回転数を連続的に変化させ、スピンドル制
御手段は、スピンドルモータが所定の角速度で回転する
ように制御し、前記所定の角速度を光ディスクの半径位
置に応じて変更し、前記変更処理は、再生或いは記録動
作中と休止中の回転数の切り換え処理と同時に行う事に
より、光ディスクの全領域に渡ってスピンドル制御の目
標値に段差を生ずる事が無いため、スピンドルモータの
過渡電流の増加を防止する事が可能であり、光ディスク
からデータを再生する場合のモータ騒音を低減し、電池
寿命の低下を防止する事ができる。
【0102】なお、本発明の実施の形態1〜5において
は、説明を容易にするため、スピンドルモータの回転制
御はFG信号を用いた角速度一定(CAV)制御とした
が、光ディスクから再生した信号に基づいた線速度一定
(CLV)制御としても良い。この場合、光ディスクか
ら再生したアドレス情報に応じて必要な角速度を算出す
れば、CLV制御とCAV制御の回転目標値を連続させ
る事が可能であり、実施の形態1〜5と同様の処理によ
り、同様の効果を得る事ができる。
【0103】また、本発明の実施の形態1〜5において
は、回転制御の目標値を連続的に変化させるとしたが、
所定のステップ幅を持たせて段階的に切り換えても、実
施の形態1〜5と同様の処理により、同様の効果を得る
事ができる。
【0104】また、本発明の実施の形態1〜5において
は、モータの回転数をFG信号の周波数として検出した
が、FG信号の周期を検出して所定の値となるように制
御しても、実施の形態1〜5と同様の処理により、同様
の効果を得る事ができる。
【0105】また、本発明の実施の形態3〜5において
は、光ディスクから信号を再生する場合としたが、本発
明の実施の形態2に示すような光ディスクへの記録を行
う場合に適用しても良い。
【0106】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の発明にか
かる光ディスク装置は、光ディスクを回転させるスピン
ドルモータと、スピンドルモータの回転動作を制御する
スピンドル制御手段と、光ディスクに記録されたデータ
を再生する再生手段と、再生されたデータを一時蓄積す
るバッファメモリと、一時蓄積されたデータをバッファ
メモリから読み出す読み出し手段と、バッファメモリ内
に一時蓄積されたデータの残量を監視するデータ残量監
視手段とを備え、データ残量が所定の第1の閾値より少
なくなった時に、再生動作を開始して再生データをバッ
ファメモリに蓄積し、データ残量が第1の閾値より大き
い値を有する所定の第2の閾値を越えた時に、再生動作
を休止する光ディスク装置であって、スピンドル制御手
段は、スピンドルモータの回転数を、再生動作中より休
止中の方が低くなるように交互に切り換え、かつ切り換
えの過渡状態において、回転数を連続的或いは段階的に
変化させる事により、回転数切り換え時のスピンドルモ
ータの過渡電流を低減し、ディスクからデータを再生す
る場合のモータ騒音を低減し、電池寿命の低下を防止す
る事ができる。
【0107】また、本発明の第2の発明にかかる光ディ
スク装置は、光ディスクを回転させるスピンドルモータ
と、スピンドルモータの回転動作を制御するスピンドル
制御手段と、光ディスクに記録するためのデータを一時
蓄積するバッファメモリと、一時蓄積されたデータをバ
ッファメモリから読み出す読み出し手段と、読み出し手
段が出力するデータを光ディスクに記録する記録手段
と、バッファメモリ内に一時蓄積されたデータの残量を
監視するデータ残量監視手段を備え、データ残量が所定
の第3の閾値より小さくなった時に、記録動作を休止
し、データ残量が第3の閾値より大きい値を有する所定
の第4の閾値を越えた時に、記録動作を開始する光ディ
スク装置であって、スピンドル制御手段は、スピンドル
モータの回転数を、記録動作中より休止中の方が低くな
るように交互に切り換え、かつ切り換えの過渡状態にお
いて、回転数を連続的或いは段階的に変化させる事によ
り、回転数切り換え時のスピンドルモータの過渡電流を
低減し、光ディスクへデータを記録する場合のモータ騒
音を低減し、電池寿命の低下を防止する事ができる。
【0108】また、本発明の第3の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1,2の発明の装置において、スピンド
ル制御手段は、バッファメモリ内に一時蓄積されたデー
タの残量を、第1の閾値より大きくかつ第2の閾値より
小さいか、或いは、第3の閾値より大きくかつ第4の閾
値より小さい値を有する所定の第5の閾値と比較して回
転数の切り換え動作を開始する事により、回転数切り換
え時のスピンドルモータの過渡電流を低減すると共に、
予めデータの再生或いは記録に必要な回転数に到達させ
た後にディスクからのデータの再生或いは記録を開始す
る事で、回転数切り換え時のスピンドルモータの過渡電
流を低減して、ディスクからデータを再生する或いはデ
ィスクへデータを記録する場合のモータ騒音を低減し、
かつ、再生或いは記録動作の立ち上げ時間を短縮して再
生或いは記録時の平均的な消費電力を低減する事ができ
る。
【0109】また、本発明の第4の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1〜第3の発明の装置において、スピン
ドル制御手段は、回転数を連続的或いは段階的に変化さ
せる場合に、回転数の時間に対する変化率を当該回転数
に応じた値とし、高回転時の変化率を相対的に小さく抑
える事により、回転数切り換え時のスピンドルモータの
過渡電流のピーク値を低減し、光ディスクからデータを
再生する或いは光ディスクへデータを記録する場合のモ
ータ騒音の更なる低減と、電池寿命低下の防止が可能と
なる。
【0110】また、本発明の第5の発明にかかる光ディ
スク装置は、第1〜第4の発明の装置において、スピン
ドル制御手段は、スピンドルモータが所定の角速度で回
転するように制御し、かつ所定の角速度を光ディスクの
半径位置に応じて変更し、変更処理は、再生或いは記録
動作中と休止中の回転数の切り換え処理と同時に行う事
により、光ディスクの全領域に渡ってスピンドル制御の
目標値に段差を生ずる事が無いため不要なモータ過渡電
流の発生を防止する事が可能であり、光ディスクからデ
ータを再生する或いは光ディスクにデータを記録する場
合のモータ騒音を低減し、電池寿命の低下を防止する事
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による光ディスク装置の
主要構成部を示すブロック図
【図2】同実施の形態2による光ディスク装置の主要構
成を示すブロック図
【図3】同実施の形態3〜5による光ディスク装置の主
要構成部を示すブロック図
【図4】同実施の形態1による光ディスク装置の動作を
示すタイミングチャート
【図5】同実施の形態2による光ディスク装置の動作を
示すタイミングチャート
【図6】同実施の形態3による光ディスク装置の動作を
示すタイミングチャート
【図7】同実施の形態4による光ディスク装置の動作を
示すタイミングチャート
【図8】同実施の形態5による光ディスク装置の動作を
示すタイミングチャート
【図9】従来の光ディスク装置の主要構成を示すブロッ
ク図
【図10】従来の光ディスク装置の動作を示すタイミン
グチャート
【図11】リングバッファの動作を模式的に示す図
【符号の説明】
101 光ディスク 102 ピックアップ 103 再生アンプ 104 信号処理部 105 メモリ制御部 106 RAM 107 伸張部 108 DA変換器 109 スピンドルモータ 110 ピックアップ制御部 111 システム制御部 112 スピンドル制御部 113 連続可変部 114 比較器 115 スピンドル駆動部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクを回転させるスピンドルモー
    タと、前記スピンドルモータの回転動作を制御するスピ
    ンドル制御手段と、前記光ディスクに記録されたデータ
    を再生する再生手段と、前記再生されたデータを一時蓄
    積するバッファメモリと、前記一時蓄積されたデータを
    前記バッファメモリから読み出す読み出し手段と、前記
    バッファメモリ内に一時蓄積されたデータの残量を監視
    するデータ残量監視手段とを備え、前記データ残量が所
    定の第1の閾値より少なくなった時に、前記再生動作を
    開始して再生データを前記バッファメモリに蓄積し、前
    記データ残量が前記第1の閾値より大きい値を有する所
    定の第2の閾値を越えた時に、前記再生動作を休止する
    光ディスク装置であって、 前記スピンドル制御手段は、前記スピンドルモータの回
    転数を、前記再生動作中より前記休止中の方が低くなる
    ように交互に切り換え、かつ前記切り換えの過渡状態に
    おいて、回転数を連続的或いは段階的に変化させること
    を特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクを回転させるスピンドルモー
    タと、前記スピンドルモータの回転動作を制御するスピ
    ンドル制御手段と、前記光ディスクに記録するためのデ
    ータを一時蓄積するバッファメモリと、前記一時蓄積さ
    れたデータを前記バッファメモリから読み出す読み出し
    手段と、前記読み出し手段が出力するデータを前記光デ
    ィスクに記録する記録手段と、前記バッファメモリ内に
    一時蓄積されたデータの残量を監視するデータ残量監視
    手段とを備え、前記データ残量が所定の第3の閾値より
    小さくなった時に、前記記録動作を休止し、前記データ
    残量が前記第3の閾値より大きい値を有する所定の第4
    の閾値を越えた時に、前記記録動作を開始する光ディス
    ク装置であって、 前記スピンドル制御手段は、前記スピンドルモータの回
    転数を、前記記録動作中より前記休止中の方が低くなる
    ように交互に切り換え、かつ前記切り換えの過渡状態に
    おいて、回転数を連続的或いは段階的に変化させること
    を特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 スピンドル制御手段は、バッファメモリ
    内に一時蓄積されたデータの残量を、第1の閾値より大
    きくかつ第2の閾値より小さいか、或いは、第3の閾値
    より大きくかつ第4の閾値より小さい値を有する所定の
    第5の閾値と比較する事により、回転数の切り換え動作
    を開始することを特徴とする請求項1または2記載の光
    ディスク装置。
  4. 【請求項4】 スピンドル制御手段は、回転数を連続的
    或いは段階的に変化させる場合に、回転数の時間に対す
    る変化率を当該回転数に応じた値とすることを特徴とす
    る請求項1、2、3のいずれかに記載の光ディスク装
    置。
  5. 【請求項5】 スピンドル制御手段は、スピンドルモー
    タが所定の角速度で回転するように制御し、かつ前記所
    定の角速度を光ディスクの再生或いは記録位置に応じて
    変更し、前記変更処理を、再生或いは記録動作中と休止
    中の回転数切り換え処理と同時に行うことを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の光ディスク装置。
JP15906099A 1999-06-07 1999-06-07 光ディスク装置 Pending JP2000348431A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15906099A JP2000348431A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15906099A JP2000348431A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000348431A true JP2000348431A (ja) 2000-12-15

Family

ID=15685352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15906099A Pending JP2000348431A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000348431A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525618A (ja) * 2003-05-08 2006-11-09 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ データ記憶装置及びデータ記憶装置用のモータ制御信号を発生する方法
JP2007094939A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sony Corp 情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラム
JP2009229298A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Samsung Electronics Co Ltd ノイズ評価装置およびノイズ評価方法
US8400892B2 (en) 2007-06-18 2013-03-19 Sony Nec Optiarc Inc. Information reproduction device, reproduction starting method and reproduction starting program
US10636447B2 (en) 2017-02-24 2020-04-28 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical disc drive device and playback device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525618A (ja) * 2003-05-08 2006-11-09 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ データ記憶装置及びデータ記憶装置用のモータ制御信号を発生する方法
JP2007094939A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sony Corp 情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラム
JP4661505B2 (ja) * 2005-09-30 2011-03-30 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラム
US8400892B2 (en) 2007-06-18 2013-03-19 Sony Nec Optiarc Inc. Information reproduction device, reproduction starting method and reproduction starting program
JP2009229298A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Samsung Electronics Co Ltd ノイズ評価装置およびノイズ評価方法
US10636447B2 (en) 2017-02-24 2020-04-28 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical disc drive device and playback device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3230319B2 (ja) 音響再生装置
KR20020059702A (ko) 가변 판독율을 이용하는 dvd 레코더 잠깐 멈춤 특성
JP4538907B2 (ja) 記録装置および再生装置
JP2000339864A (ja) ディスク再生装置
US7355939B2 (en) System and method for switching control modes of spindle motor
JP2000348431A (ja) 光ディスク装置
US6317398B1 (en) Data reproduction apparatus and data reproduction control circuit
US6801489B2 (en) Apparatus for reproducing information
JP2002032952A (ja) モータ起動方法
JP2001273718A (ja) 情報再生装置
JPH11144373A (ja) 光ディスク再生装置
WO2006093111A1 (ja) 記録媒体再生装置
JP2001195823A (ja) 光ディスク装置
JP2001333588A (ja) 回転制御装置
JP4076658B2 (ja) ディスク再生装置
JPH07153182A (ja) 光ディスク装置
JPH11149716A (ja) ディスク再生装置
JP2000311432A (ja) 光ディスク装置
JPH07161043A (ja) 光ディスク装置
JPH10112124A (ja) ディスク再生装置
JPH10112109A (ja) ディスク駆動方法及びディスク装置
JP2001126399A (ja) 光ディスク再生装置
JP2006190399A (ja) 光ディスク装置のダビングシステム、光ディスク装置のダビング方法、スピンドルモーター制御装置および出力レート制御装置
JP2002074820A (ja) 再生装置
JP2005285192A (ja) ディスク再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302