JP2000348151A - 非接触icカードの製造方法 - Google Patents
非接触icカードの製造方法Info
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Abstract
装置の汚れの発生を防止することを目的とする。 【解決手段】 2枚の熱融着可能な接着部を有するプラ
スチックシートを、上記接着部同士が対向するように配
置し、その間にICチップ及びアンテナ用ループコイル
を配線したプラスチックフィルムを挟み、上記各プラス
チックシートの外表面に互いに材質の異なる離型フィル
ムをそれぞれ設け積層体を形成し、次いで、加熱加圧す
ることにより、上記接着部同士を融着させる。
Description
ドの製造方法に関する。
かわって、ICチップを内蔵したICカードが登場し、
ガソリンの支払いカード、テレホンカード等として実用
化が始まっている。ICチップを内蔵したICカード
は、従来の磁気ストライプ型カードに比べると情報量、
処理スピードおよぴセキュリティ面での信頼性等が格段
に優れており、今後のカードの主流になるものと思われ
る。
プの情報を読み書きするリーダライタとの接点がカード
表面に露出している「接触式ICカード」と、カードの
中にアンテナコイルとICチップとが内蔵されていて、
磁界中をカードが通過するときにコイルに発生する誘導
電流でICチップの情報を読みとり、さらに書き換える
ことができる「非接触式ICカード」の2種類がある。
用することができるが、カードをリーダライタに挿入し
なければならなくて手間がかかる上、リーダライタとカ
ードとが物理的に接触するので摩擦、磨耗によるカード
の耐久性やリーダライタのメンテナンスが問題になって
くる。
に挿入する必要がないので、リーダライタとの物理的な
接触はなく、例えばテレホンカードに非接触式ICカー
ドを使用した場合には、カードとの接触が原因で生じる
電話機の汚れを避けることができるため電話機のメンテ
ナンスが楽になる、という利点がある。また、カードを
いちいちリーダライタに挿入する必要がないので、例え
ば交通機関の自動改札機や高速道路の料金所を通過する
ときにノンストップで情報交換ができ、通勤ラッシュや
交通渋沖の解消に効果がある。従って、非接触式ICカ
ードは公共機関の定期やテレホンカード等のブリペード
カードとして大きな市場が見込まれている。
の中にICチップとアンテナ用ループコイルを固定し、
その後樹脂を注入して一体化させるという射出成形法に
よって主に製造されている。ところが、この方法でIC
カードを製造すると、樹脂注人時の圧力や温度によって
ICチップが損傷を受けたり、成形後にICカード1枚
毎に印刷を施さなければならないことによるコストアッ
プ等が問題となっていた。この間題を解決するため、射
出成形法を用いないで大判シートにICチップ等(CO
B)を埋め込んで、この大判シートから多数個のカード
を切り出すという方法がとられてきた。なお、大判シー
トには、機械的性質、加工性等の物性面から、またコス
ト等の面から、硬質PVC系シートが通常用いられてい
る。その製造方法として、非接触式ICカード用シート
として、熱溶融して被着体に接着する性質、すなわち熱
融着性を有する接着層を基盤シートの片面に設けた積層
フィルムを2枚用い、その積層フィルムの間にアンテナ
用ループコイルおよびICチップ等を配置して積層フィ
ルムを加熱、加圧等して貼り合わせる方法が知られてい
る。
法においては、プレスまたはラミネーターにより積層フ
ィルムが加熱、加圧等されると、上記接着層が溶融して
基盤シートからはみ出し、そのはみ出した接着層が加工
装置に付着して製造効率を著しく低下させるおそれがあ
り、手間がかかり望ましくない。
熱加圧工程における加工装置の汚れの発生を防止するこ
とを目的とする。
着可能な接着部を有するプラスチックシートを、接着部
同士が対向するように配置し、その間にICチップ及び
アンテナ用ループコイルを配線したプラスチックフィル
ムを挟み、各プラスチックシートの外表面に互いに材質
の異なる離型フィルムをそれぞれ設けた積層体を形成
し、次いで、加熱加圧することにより、上記の課題を解
決したのである。
ルムをそれぞれ設けることにより、加熱加圧時にはみ出
した接着部の樹脂が、離型フィルムによって防御され、
加工装置のプレス板やラミネーター用ロールを汚すのを
防止できる。
面に設けられる離型フィルムの材質を互いに異なるよう
にしたので、加熱加圧によって、これらの離型フィルム
同士の接触部分が熱融着することを防止できる。
する。
方法は、プラスチックシート、ICチップ及びアンテナ
用ループコイルを配線したプラスチックフィルム、及び
離型フィルムを積層して積層体を形成し、これを加熱加
圧する方法である。
うに、2枚の熱融着可能な接着部3(又は4)を有する
プラスチックシート1を、上記接着部3(又は4)同士
が対向するように配置し、その間にICチップ5及びア
ンテナ用ループコイル6を配線したプラスチックフィル
ム7(以下、「ICチップ等」と略する。)を挟み、上
記各プラスチックシート1の外表面に互いに材質の異な
る離型フィルム8をそれぞれ設けたものである。
3(又は4)を有すれば特に限定されるものではない
が、例えば、図1(a)に示すように、基盤シート2及
びその内面に積層される上記接着部3から構成された積
層シートや、図1(b)に示すように、上記接着部4の
みから構成される単層シートがあげられる。
ドが実際に使用される際に十分な機械的性質、加工性等
を有するものであれば特に限定されるものではない。例
えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」
と略する。)等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエ
ーテルイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン
等があげられる。
ず、例えば、50〜250μmものを用いることができ
る。
のである。すなわち、この接着部3(又は4)は、加熱
することにより軟化・融解され、対向する他の軟化・融
解された接着部3(又は4)と接着することができる性
質を有するものである。また、上記接着部3(又は4)
と他の接着部3(又は4)とが対向するようにプラスチ
ックシート1を配し、その間にICチップ等を挟み、上
記2つの接着部3(又は4)同士を融着させたとき、上
記接着部3(又は4)は、上記ICチップ等が存在でき
るように変形することができると共に、上記ICチップ
等の有する凹凸に接着部3を構成する樹脂が十分に流れ
込んで、ICチップ等の周辺に空隙が生じるのを防止す
ることができるものである。
めの軟化温度又は溶解温度は、60〜130℃がよく、
80〜110℃が好ましい。60℃より低いと、製造さ
れるICカードの使用時にこの接着部3(又は4)の変
形が生じやすいからであり、130℃より高いと、熱融
着させるのに必要な熱量が大きくなるからである。
軟性及び密着性を示すと共に、上記性質を有する樹脂で
あれば特に制限はない。このような樹脂の例として、ポ
リオレフィン樹脂やポリエステル樹脂があげられる。こ
れらの中でも、軟化点が100℃以下の樹脂であれば、
加熱工程での温度を低下させることができ、好ましい。
上記ポリオレフィン樹脂の例としては、ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体、アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メ
タクリル酸共重合樹脂等があげらえれる。
部4自体がプラスチックシート1となり、外表面が製造
されるICカードの表面となるので、上記性質と共に、
2つのプラスチックシート1の間に上記ICチップ等を
挟んで熱融着させたときに、接着部4の外表面が平滑性
を維持でき、適度な硬度を有する樹脂であれば特に限定
されない。このような樹脂の例として、ポリ塩化ビニ
ル、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体等があげられる。
Cチップ等が熱融着によって上記接着部3(又は4)に
十分埋設され、表面に凹凸がでないような厚さであれば
よい。具体的には、2つのプラスチックシート1の接着
部3(又は4)同士を突き合わせたときの2つの接着部
3(又は4)の厚みの合計が、上記ICチップ等の厚み
の最も大きい部分の少なくとも1.1倍であることが好
ましい。したがって、2つのプラスチックシート1の各
接着部3(又は4)の厚みが同じ場合は、1つの接着部
3の厚みは、上記ICチップ等の厚みの最も大きい部分
の少なくとも0.55倍であることが好ましい。この厚
みを有すれば、接着部3(又は4)の接着面と反対側の
面に凹凸が生じないので、ICカードとした場合に、表
面平滑性を損なうのを防止できる。
プ5、アンテナ用ループコイル6を装着することがで
き、また、接着部3(又は4)との接着性を有すれば特
に限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンサル
フォン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエー
テルケトン等があげられる。
は、離型フィルム8がそれぞれ設けられる。この2枚の
離型フィルム8により、上記加熱加圧時に軟化してはみ
出した接着部3(又は4)を構成する樹脂により、加工
機のプレス板やラミネーターロールが汚されるのを防止
できる。
互いに異なることが好ましい。このようにすることによ
り、加熱加圧の際に、2つの離型フィルム8の接触した
部分が熱融着するのを抑制することができ、剥離が容易
となる。
チレン樹脂(以下、「PE」と略する。)、ポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、
「PET」と略する。)等があげられる。上記ポリプロ
ピレン樹脂としては、無延伸ポリプロピレン(以下、
「CPP」と略する。)や延伸ポリプロピレン(以下、
「OPP」と略する。)等があげられる。上記2枚の離
型フィルムの材質の組合せの例としては、PE/CP
P、PE/OPP、PE/PET、CPP/PET、O
PP/PET等があげられる。
ト1に積層される2つの離型フィルム8のうち、少なく
とも一方の離型フィルム8のプラスチックシート1と接
する側の表面は、エンボス処理されることが好ましい。
これにより、加熱加圧の際に、2つの離型フィルム8の
接触した部分の剥離がより容易となる。エンボス処理さ
れた表面の表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)が0.5
μm以上であることが好ましい。この条件を満たすこと
により、上記加熱加圧の際に、2つの離型フィルム8の
接触した部分の剥離がより容易となる。
の加工装置によって行われる。プレス機を用いる方法
は、2枚のプラスチックシート1の間に上記ICチップ
5等を挟み、両プラスチックシート1の外表面を離型フ
ィルム8で覆い、その離型フィルム8の外側からプレス
板を用いてプレスすることにより行われる。
ラスチックシート1の間にICチップ5及びアンテナ用
ループコイル6を有するプラスチックフィルム7を挟
み、両プラスチックシート1の外表面を離型フィルム8
で覆い、この全体をラミネーターロール間に通すことに
より行われる。
る樹脂の軟化温度又は溶解温度を参考にして選択され、
前述のとおり、通常は60〜130℃であり、80〜1
10℃が好ましい。
g/cm2 がよく、1〜5kg/cm2 が好ましい。1
0kg/cm2 より高いと、ICチップが損傷しやす
い。また、0.1kg/cm2 より低いと、接着部同士
の接着が不良となりやすい。
ETフィルム、接着部3として300μm結晶性ポリエ
ステルであるPES111EE(東亜合成(株)製)、
プラスチックフィルム7としてICチップとアンテナ用
ループコイルを接着剤で貼り合わせ配線したPETフィ
ルム、及び、離型フィルム8として、表面がエンボス加
工されたCPPフィルム(Rz:7.0μm)及びPE
Tフィルム(Rz:4.1μm)を用い、図1(a)に
示す層構成を形成したそして、これらをプレス機を用い
て130℃、5kg/cm2 、5分間プレスし、図2に
示すような、ICチップを積層した積層体9を製造し
た。
ラスチックフィルム7毎に分離し、離型フィルム8を剥
がして除去した。
た。また、プレス機のプレス板に接着部3を構成する樹
脂のしみ出しがなかった。また、製造は簡便であり、か
つ、作業性が良かった。
フィルムとしたこと以外は、実施例と同様にしてICカ
ードを製造した。
士が融着し、袋状となってしまった。このため、離型フ
ィルムを剥がす手間がかかり、作業性が著しく低下し
た。
製造効率を高くすることができ、また、加熱加圧時の加
工装置の汚れを抑制することができる。
スチックシートの外表面を覆う離型フィルムの材質を互
いに異なるものとしたので、この離型フィルム同士が融
着するのを防止できる。このため、2枚のプラスチック
シートの融着後、離型フィルムの剥離が容易となる。
積層構造を示す正面図 (b)プラスチックシート及びICチップ等の他の積層
構造を示す正面図
Claims (3)
- 【請求項1】 2枚の熱融着可能な接着部を有するプラ
スチックシートを、上記接着部同士が対向するように配
置し、その間にICチップ及びアンテナ用ループコイル
を配線したプラスチックフィルムを挟み、上記各プラス
チックシートの外表面に互いに材質の異なる離型フィル
ムをそれぞれ設けた積層体を形成し、次いで、加熱加圧
することにより、上記接着部同士を融着させる非接触I
Cカードの製造方法。 - 【請求項2】 上記プラスチックシートは、基盤シート
及びその内面に積層される接着部から構成された積層体
であり、又は、接着部のみから構成された単層体である
ことを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードの
製造方法。 - 【請求項3】 上記2枚の離型フィルムは、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂から選ばれる互いに異なる材質であることを特
徴とする請求項1又は2に記載の非接触ICカードの製
造方法。
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---|---|---|---|
JP15611599A JP3806543B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | 非接触icカードの製造方法 |
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1999
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