JP2000347024A - 光学選択吸収フィルター - Google Patents

光学選択吸収フィルター

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JP2000347024A
JP2000347024A JP15546199A JP15546199A JP2000347024A JP 2000347024 A JP2000347024 A JP 2000347024A JP 15546199 A JP15546199 A JP 15546199A JP 15546199 A JP15546199 A JP 15546199A JP 2000347024 A JP2000347024 A JP 2000347024A
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neodymium
layer
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acid
plasma display
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Ryuta Suzuki
龍太 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色純度を低下させる波長の光を選択的にカット
し、色バランスを補正することのできる光学フィルター
および画像表示装置の提供。 【解決手段】 少なくともネオジムを含有する層を有す
る光学フィルターであって、該光学フィルターの波長5
85nmにおける透過率が0.001%以上60%以下
であることを特徴とする光学フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明支持体および
フィルター層を有する光学フィルターに関する。特に、
本発明はプラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶
表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンスディス
プレイ(ELD)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレ
イのような画像表示装置の表面に、色再現性改良のため
取り付けられる光学フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)、プラズマディ
スプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、
蛍光表示管、電界放射型ディスプレイのような画像表示
装置は、原則として、赤、青、緑の三原色の光の組み合
わせでカラー画像を表示する。しかし、表示のための光
を理想的な三原色にすることは、非常に難しい(実質的
には不可能である)。例えば、プラズマディスプレイパ
ネル(PDP)では、三原色蛍光体からの発光に余分な
光(波長が500乃至620nmの範囲)が含まれてい
ることが知られている。
【0003】そこで、表示色の色バランスを補正するた
め特定の波長の光を吸収するフィルターを用いて、色補
正を行うことが提案されている。フィルターによる色補
正については、特開昭58−153904号、同61−
188501号、特開平3−231988号、同5−2
05643号、同9−145918号、同9−3063
66号、同10−26704号の各公報に記載がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色純
度を低下させる波長の光を選択的にカットし、色バラン
スを補正することのできる光学フィルターを提供するこ
と、およびそれを用いた画像表示装置を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記の光
学フィルター、プラズマディスプレイ用前面板、プラズ
マディスプレイパネルによって達成された。 (1)少なくともネオジムを含有する層を有する光学フ
ィルターであって、該光学フィルターの波長585nm
における透過率が0.001%以上60%以下であるこ
とを特徴とする光学フィルター。 (2)該ネオジムを含有する層を透明基板上に形成した
ことを特徴とする項1に記載の光学フィルター。 (3)該ネオジムを含有する層が、少なくともネオジム
化合物とバインダーを含み、透明基板上に塗布形成して
なることを特徴とする項2に記載の光学フィルター。 (4)該ネオジムを含有する層が、ガラスまたは透明樹
脂を主体とする層であることを特徴とする項1に記載の
光学フィルター。 (5)該光学フィルターの波長585nmにおける透過
率が0.01%以上3%以下であることを特徴とする項
1〜4のいずれかに記載の光学フィルター。 (6)項1〜5のいずれかに記載の光学フィルターをそ
の構成部分として含むことを特徴とするプラズマディス
プレイ用前面板。 (7)プラズマディスプレイパネルの表面に項1〜5の
いずれかに記載の光学フィルターを有することを特徴と
するプラズマディスプレイパネル。 (8)ネオジム化合物とバインダーからなる層をプラズ
マディスプレイパネルの表面に塗布形成したことを特徴
とするプラズマディスプレイパネル。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は下記に挙げるいくつかの
例により説明することができるが、特に断らない限りそ
れらの例に限定されるものではない。
【0007】本発明においてネオジム(Nd)を含有す
る光学フィルターとはネオジムをフィルター本体に含有
(即ちフィルター基体がネオジムを含有)したものでも
良いし、透明支持体上にネオジムを含む層を形成したも
のでも良い。
【0008】またネオジムを含有するプラズマディスプ
レイ用前面板とは前面板を構成する基板にネオジムを含
有したものでもよいし、基板上にネオジムを含む層を塗
布したものでも良いし、基板上に上記ネオジム含有透明
樹脂光学フィルターを接着したものでも良い。この基板
は少なくとも可視光の一部を透過する透明性を有してい
れば良く、素材としてはガラスでも良いし、樹脂でも良
い。またネオジムを含む層を形成する場合は前面板の観
察側、発光体側のどちらの面に形成しても有効であり、
両面に形成することも有効である。またネオジム含有透
明樹脂光学フィルターを接着する場合も同様にどちらの
面でも有効であり、両面に接着することも有効である。
【0009】またさらに、ネオジムを含有するプラズマ
ディスプレイパネルとはそのパネル内のどこかにネオジ
ムを含有すれば良く、具体的には電極、誘電体層、保護
層に含有させても良いが、パネル表面を形成するガラス
に含有させることが好ましい。また、パネルの観察側の
表面にネオジムを含有する層を塗布しても良いし、上記
ネオジム含有光学フィルターを接着しても良い。
【0010】本発明におけるネオジム化合物を含有する
光学フィルターの好ましい透過率の範囲は、0.001
%〜60%であり、さらに好ましくは0.005%〜2
0%であり、最も好ましくは0.01%〜3%である。
【0011】本発明においてプラズマディスプレイパネ
ル(PDP)とは、ガス、ガラス基板、電極、電極リー
ド材料、厚膜印刷材料、蛍光体により構成される。ガラ
ス基板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の二枚であ
る。二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成する。後
面ガラス基板には、さらに蛍光体層を形成する。二枚の
ガラス基板を組み立てて、その間にガスを封入する。
【0012】前面板とは該プラズマディスプレイパネル
の前面に位置する基板のことである。前面板はプラズマ
ディスプレイパネルを保護するために充分な強度を備え
ていることが好ましい。前面板はプラズマディスプレイ
パネルと隙間を置いて使用することもできるし、プラズ
マディスプレイ本体に直貼りして使用することもでき
る。
【0013】本発明におけるプラズマディスプレイ表示
装置とは少なくともプラズマディスプレイパネル本体と
筐体をふくむ表示装置全体のことである。前面板を有す
る場合はこれもプラズマディスプレイ表示装置に含まれ
る。プラズマディスプレイパネル(PDP)は、既に市
販されている。プラズマディスプレイパネルについて
は、特開平5−205643号、同9−306366号
の各公報に記載がある。
【0014】本発明においてネオジムを導入するための
原料としては、ネオジム、酸化ネオジム、塩化ネオジ
ム、弗化ネオジム、炭酸ネオジム、硝酸ネオジム、リン
酸ネオジム、硫酸ネオジム、およびそれらの水和物、飽
和または不飽和カルボン酸のネオジム塩、芳香族カルボ
ン酸のネオジム塩を挙げることができる。
【0015】該ネオジム塩を構成する飽和脂肪族カルボ
ン酸としては、ギ酸の他にアルキル基の炭素数が1〜2
0のモノカルボン酸、シュウ酸の他にアルキレン基の炭
素数が2〜20のジカルボン酸、炭素数が1〜20のオ
キシカルボン酸等がある。具体的には酢酸、プロピオン
酸、ラク酸、ヘキシル酸、オクチル酸、ノニル酸、デシ
ル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステ
アリン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、マロン酸モノエチル、コハク酸モノエチル、アジピ
ン酸モノエチル、グリコール酸、αオキシイソラク酸、
αオキシnラク酸等がある。
【0016】該ネオジム塩を構成する不飽和脂肪族カル
ボン酸としては、炭素数2〜20のモノカルボン酸、ジ
カルボン酸、ジカルボン酸のモノエステル、オキシカル
ボン酸等がある。具体的にはアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピ
ル、マレイン酸nブチル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノイソプロピル、オレイン
酸、エライジン酸、リノール酸、ソノレン酸、リシノー
ル酸、リシンエライジン酸等がある。
【0017】該ネオジム塩を構成する芳香族カルボン酸
としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、トルイル酸、トリメリット酸、オクチル安息香
酸、フタル酸モノオクチル、テレフタル酸モノオクチル
等がある。
【0018】該ネオジム塩を構成する脂肪族カルボン酸
としてはナフテン酸等がある。前記ネオジム塩のうち、
酸化ネオジム、塩化ネオジム、飽和または不飽和脂肪族
カルボン酸ネオジム塩が好ましい。
【0019】本発明の光学フィルター、前面板に対して
はランタン、セリウム、ジスプロシウム、ツリウム、イ
ッテルビウム、ルテチウム、プラセオジムの無機塩、お
よび有機塩、またはスクアリリウム系、アゾメチン系、
シアニン系、オキソノール系、アントラキノン系、アゾ
系、またはベンジリデン系の色素など好ましく添加する
ことができる。
【0020】本発明におけるネオジムを含有する透明樹
脂から成る光学フィルターに用いることのできる樹脂と
しては例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカ
ーボネート、塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール、
酢酸セルロース等を挙げることができる。
【0021】アクリル系樹脂としては、アルキル炭素数
1〜4のアルキルメタクリレートの単独重合体または該
アルキルメタクリレート50モル%以上と他の共重合体
単量体との共重合体がある。このようなアルキルメタク
リレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、nプロピルメタクリレート、イソプロピル
メタクリレート、nブチルメタクリレート、secプチ
ルメタクリレート、tertブチルメタクリレートなど
があるが、メチルメタクリレートが好ましい。共重合性
単量体としては、これを使用して得られる共重合体の透
明性を損なわないものであれば使用でき、例えば2ヒド
ロキシエチルアクリレート、2ヒドロキシプロピルアク
リレート、3ヒドロキシプロピルアクリレート、4ヒド
ロキシブチルアクリレート、2ヒドロキシ3クロロプロ
ピルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレー
ト、2ヒドロキシエチルメタクリレート、2ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、3ヒドロキシプロピルメタク
リレート、4ヒドロキシブチルメタクリレート、2ヒド
ロキシ3クロロプロピルメタクリレート等のヒドロキシ
アルキルメタクリレート、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、nプロピルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、nブチルアクリレート、2エチルヘキシ
ルアクリレート等のアルキルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
酸、メタクリル酸等がある。また共重合性不飽和カルボ
ン酸のネオジム塩またはそのモノエステルのネオジム塩
も使用できる。さらに少量、例えば20重量%以下のエ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリ
レート、1、6へキサンジオールジアクリレート、1、
6ヘキサンジオールジメタクリレート、1、3ブタンジ
オールジアクリレート、1、3ブタンジオールジメタク
リレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチ
ロールメタンジメタクリレート、1、12ドデカンジオ
ールジアクリレート、1、12ドデカンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート等も使用でき
る。
【0022】スチレン系樹脂としては、スチレンまたは
その置換体の単独重合体または該スチレン化合物50モ
ル%以上と他の共重合性単量体との共重合体がある。こ
のようなスチレン化合物としては、スチレン、αメチル
スチレン、αクロロスチレン、ビニルトルエン等があ
る。他の共重合性単量体としては、前記アクリル系樹脂
において使用される共重合性単量体がある。
【0023】塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの
単独重合体または該塩化ビニル50%以上とその他の共
重合体との共重合体がある。他の共重合性単量体として
は前記アクリル系樹脂において使用される共重合性単量
体がある。
【0024】ポリカーボネート樹脂としては、例えば
4、4’イソプロピリデンジフェノールポリカーボネー
トのようなビスフェノール型ポリカーボネートの他に米
国特許第3、305、520号およびクリストファー・
フォックス共著「ポリカーボネート」第161〜176
頁(1962年発行)に記載されている他のポリカーボ
ネート類、ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト等が挙げられる。
【0025】前記透明樹脂のうち、好ましくはアクリル
系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂およびポリ
カーボネートであり、最も好ましくはアクリル系樹脂お
よびスチレン系樹脂である。
【0026】前記ネオジム塩の添加方法としては種々あ
り、例えばネオジム塩の存在下に単量体または単量体混
合物を重合ないし共重合してネオジム塩含有樹脂を製造
する方法、あらかじめ重合ないし共重合した予備重合体
ないし予備共重合体(プレポリマー)にネオジム塩を配
合してさらに重合を完結させてネオジム塩含有樹脂を製
造する方法、あらかじめ重合ないし共重合した重合体な
いし共重合体に、ネオジム塩を配合する方法で、この場
合、必要により可塑剤またはその他の添加剤が配合され
る。
【0027】例えばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂等
の場合、単量体または単量体混合物とネオジム塩との混
合物に、ラジカル重合開始剤を配合し、鋳型中あるいは
反応容器中で重合して直接板状物またはその他の成形品
を注型成形するかあるいは重合体を押出成形、射出成形
により任意の形状に成形することができる。反応は通常
50〜120℃の温度で1〜20時間、好ましくは2〜
10時間行われる。ラジカル重合開始剤は、通常全使用
単量体当り0.0001〜1重量%、好ましくは0.001〜0.
5重量%使用される。その代表的なものは、ラウロイル
パーオキサイド、tertプチルパーオキシプロピルカ
ーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、tertブチルパーオキシアセテート、t
ertブチルパーオキシベンゾエート、tertブチル
パーオキシイソブチレート、ジtertブチルパーオキ
サイド、2、2’アゾビスイソブチロニトリル等があ
る。
【0028】またプレポリマーにネオジム塩を配合して
重合を完成させる場合にも前記同様にして5〜140
℃、好ましくは50〜120℃の温度で1〜20時間好
ましくは2〜10時間行われる。さらに重合体ないし共
重合体にネオジム塩を配合する場合には、アクリル系樹
脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネ
ート等の基体樹脂に、前記ネオジム塩を必要により可塑
剤とともに、ネオジム塩を配合して押出成形機、射出成
形機等を用いて所定の形状に成形する。
【0029】本発明における光学フィルター用樹脂形成
体の厚みとしては1mm〜30mmが好ましく、2mm
〜10mmがさらに好ましい。
【0030】本発明におけるネオジム塩の透明樹脂に対
する割合は0.1〜25重量%、好ましくは0.5〜10重量
%である。本発明における透明基板としてはガラスの
他、セルロースエステル(例、ジアセチルセルロース、
トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセル
ロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセ
ルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエ
タン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテ
レフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチッ
クポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン)、ポリメチ
ルメタクリレート、シンジオタクチックポリスチレン、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルイミドおよびポリオキシエチレンを
挙げることができる。この中でガラス、トリアセチルセ
ルロース、ポリカーボネートおよびポリエチレンテレフ
タレートが好ましい。
【0031】またこの透明基板はプラズマディスプレイ
用前面板を兼ねることが好ましい。透明支持体の透過率
は80%以上であることが好ましく、86%以上である
ことがさらに好ましい。ヘイズは、2%以下であること
が好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。屈
折率は、1.45乃至1.70であることが好ましい。
【0032】透明支持体に、赤外線吸収剤あるいは紫外
線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、
透明支持体の0.01乃至20重量%であることが好ま
しく、0.05乃至10重量%であることがさらに好ま
しい。さらに滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を
透明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、S
iO2、TiO2、BaSO4、CaCO3、タルクお
よびカオリンが含まれる。透明支持体には、表面処理を
実施してもよい。表面処理の例には、薬品処理、機械的
処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高
周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザ
ー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれる。グ
ロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および
火焔処理が好ましく、グロー放電処理と紫外線処理がさ
らに好ましい。さらに、上層との接着強化のための下塗
り層を設置してもよい。
【0033】本発明におけるネオジムを含有する層を透
明基板上に形成した光学フィルターとは上記透明基板上
にネオジムを含む層を形成したものを言う。ネオジムを
含む層は、一般的な塗布方法により形成することができ
る。塗布方法の例には、ディップコート法、エアーナイ
フコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワ
イヤーバーコート法、グラビアコート法およびホッパー
を使用するエクストルージョンコート法(米国特許26
81294号明細書記載)が含まれる。二以上の層を同
時塗布により形成してもよい。同時塗布法については、
米国特許2761791号、同2941898号、同3
508947号、同3526528号の各明細書および
原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年
朝倉書店発行)に記載がある。また塗布方法以外にも、
スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、プラズマCVD法あるいはPVD法も適宜選択する
ことができる。
【0034】この中においてワイヤーバーコート法、グ
ラビアコート法、エクストルージョンコート法を用いる
ことが好ましい。塗布液はネオジムもしくはネオジム化
合物を分散または溶解させた水性、油性または両親媒性
液を用いる。該塗布液中にはポリマーバインダーなどの
添加剤、硬化剤、界面活性剤、pH調整剤などを好まし
く含むことができる。
【0035】また該塗布液中にはポリマーバインダーを
含んでいることが好ましい。本発明で用いることのでき
るポリマーバインダーの例としては天然ポリマー(例、
ゼラチン、セルロース誘導体、アルギン酸)または合成
ポリマー(例、ポリメチルメタクリレート、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルピロリドン、ポビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマ
ー、ポリスチレン、ポリカーボネート、水溶性ポリアミ
ド)を挙げることができる。親水性ポリマー(上記天然
ポリマー、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポビニルアルコール、水溶性ポリアミド)が特に好
ましい。
【0036】本発明における透明支持体上に形成された
ネオジムを含む層の厚みとは0.01μm〜1000μ
mが好ましく、0.1μm〜500μmがさらに好まし
い。
【0037】本発明における光学フィルターに用いるこ
とのできるガラスとは少なくとも可視光の一部を透過す
る透明性を有していればどんなものでも良い。ガラス中
に含まれるネオジムはNd2O3に換算して0.1〜60
wt%が好ましく、1〜40wt%がさらに好ましく、
3〜10wt%が最も好ましい。ネオジム含率が増える
とガラスが結晶化しやすくなり均一な基板が得にくくな
るが、結晶化が生じた基板も使用することができる。
【0038】上記ガラスを構成する他の成分としてはS
iO2、B2O3、P2O5、GeO2、Al2O3、Sb2O
3、As2O3、Na2O、V2O5、Li2O、MgO、K2
O、CaO、Rb2O、SrO、Cs2O、BaO、Mn
O、FeO、Fe2O3、NiO、CoO、ZnO、Zr
O2、Ga2O3、Ag2O、CdO、In2O3、SnO、
SnO2、Tl2O3、PbO、Ce2O3などの酸化物を
好ましく用いることができるが、SiO2、、B2O3、
Al2O3、Na2O、MgO、K2O、CaO、FeO、
Fe2O3、ZnO、Ga2O3、SnO、PbOが特に好
ましい。さらに窒化物、硫化物、ハロゲン化物、カルコ
ゲナイド化合物等も好ましく含むことができる。
【0039】ガラスの熔融は電気炉、タンク炉、あぶり
炉等必要な温度、熔融条件が得られるものなら何でもよ
く、基板形成にはフロート法、ロール法、キャスティン
グ法等を用いることができる。
【0040】本発明における光学フィルター用ガラスの
厚みとしては1mm〜30mmが好ましく、2mm〜1
0mmがさらに好ましい。
【0041】本発明における光学フィルター、前面板、
プラズマディスプレイパネルはその表面に反射防止層を
設けることが好ましい。
【0042】反射防止層としては、正反射率が3.0%
以下、好ましくは1.8%以下である。反射防止層とし
ては通常低屈折率層を設ける。低屈折率層の屈折率は、
上記透明支持体の屈折率よりも低い。低屈折率層の屈折
率は、1.20乃至1.55であることが好ましく、
1.30乃至1.50であることがさらに好ましい。低
屈折率層の厚さは、50乃至400nmであることが好
ましく、50乃至200nmであることがさらに好まし
い。
【0043】低屈折率層は、屈折率の低い含フッ素ポリ
マーからなる層(特開昭57−34526号、特開平3
−130103号、同6−115023号、同8−31
3702号、同7−168004号の各公報記載)、ゾ
ルゲル法により得られる層(特開平5−208811
号、同6−299091号、同7−168003号の各
公報記載)、あるいは微粒子を含む層(特公昭60−5
9250号、特開平5−13021号、同6−5647
8号、同7−92306号、同9−288201号の各
公報に記載)として形成することができる。微粒子を含
む層では、微粒子間または微粒子内のミクロボイドとし
て、低屈折率層に空隙を形成することができる。微粒子
を含む層は、3乃至50体積%の空隙率を有することが
好ましく、5乃至35体積%の空隙率を有することがさ
らに好ましい。
【0044】広い波長領域の反射を防止するためには、
低屈折率層に、屈折率の高い層(中・高屈折率層)を積
層することが好ましい。高屈折率層の屈折率は、1.6
5乃至2.40であることが好ましく、1.70乃至
2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層の屈
折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との
中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率
は、1.50乃至1.90であることが好ましい。
【0045】中・高屈折率層の厚さは、5nm乃至10
0μmであることが好ましく、10nm乃至10μmで
あることがさらに好ましく、30nm乃至1μmである
ことが最も好ましい。
【0046】中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であ
ることが好ましく、3%以下であることがさらに好まし
く、1%以下であることが最も好ましい。
【0047】中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有
するポリマーを用いて形成することができる。屈折率が
高いポリマーの例には、ポリスチレン、スチレン共重合
体、ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂および環状(脂環式または芳香族)イ
ソシアネートとポリオールとの反応で得られるポリウレ
タンが含まれる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂
環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原
子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高い。二
重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノマーの
重合反応によりポリマーを形成してもよい。
【0048】さらに高い屈折率を得るため、ポリマーバ
インダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子
の屈折率は、1.80乃至2.80であることが好まし
い。
【0049】無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物
から形成することが好ましい。金属の酸化物または硫化
物の例には、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナ
ターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化
錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよ
び硫化亜鉛が含まれる。酸化チタン、酸化錫および酸化
インジウムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金
属の酸化物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素
を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分
の中で最も含有量(重量%)が多い成分を意味する。他
の元素の例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、F
e、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、A
l、Mg、Si、PおよびSが含まれる。
【0050】被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自
身が液状である無機材料、例えば、各種元素のアルコキ
シド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物
(例、キレート化合物)、活性無機ポリマーを用いて、
中・高屈折率層を形成することもできる。
【0051】本発明においては電磁波遮蔽効果を有する
層を設けることができる。電磁波遮蔽効果を有する層の
表面抵抗は0.01乃至500Ω/□、より好ましくは
0.01乃至10Ω/□である。電磁波遮蔽効果を付与
するには、前面板の透過率を低下させないため透明導電
層を用いることが好ましい。透明導電層としては、金属
層、金属酸化物層、導電性ポリマー層等を挙げるこがで
きる。
【0052】透明導電層を形成する金属としては、例え
ば銀、パラジウム、金、白金、ロジウム、アルミニウ
ム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、
錫、タングステン、イリジウム、鉛単独もしくはこれら
の2種以上の合金を挙げることができるが、好ましくは
銀、パラジウム、金、白金、ロジウム単独もしくはこれ
らの合金である。この中で銀とパラジウムの合金が好ま
しく、このとき銀の含有率は60重量%乃至99重量%
が好ましく、80重量%乃至98重量%が更に好まし
い。金属層の膜厚は1〜100nmが好ましく、5〜4
0nmが更に好ましく、10〜30nmが最も好まし
い。膜厚が1nm未満では電磁波遮蔽効果が乏しく、1
00nmを超えると可視光線の透過率が低下する。
【0053】透明導電層を形成する金属酸化物として
は、例えば酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、
酸化亜鉛、ITO、ATOなどを挙げることができる。
この膜厚は20〜1000nmが好ましい。さらに好ま
しくは40〜100nmである。これら金属透導電層と
酸化物透明導電層を合わせて用いるのも好ましい。ま
た、同一層内に金属と導電性金属酸化物が共存すること
も好ましい。
【0054】金属層の保護、酸化劣化防止および可視光
線の透過率を高めるために透明酸化物層を積層すること
ができる。この透明酸化物層は導電性があってもなくて
もかまわない。透明酸化物層としては例えば2〜4価金
属の酸化物、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび金属ア
ルコキサイド化合物等の薄膜が挙げられる。
【0055】透明導電層、透明酸化物層を形成する方法
としては特に制限はなく、任意の加工処理方法を選択す
ることが可能である。例えばスパッタリング法、真空蒸
着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法ある
いはPVD法、該当する金属あるいは金属酸化物の超微
粒子の塗布、金属シートの接着等いずれの公知技術も用
いることが可能である。
【0056】本発明においては赤外遮蔽効果を有する層
を設けることができる。800nmから1200nmま
での赤外線が最も問題であり、この領域に対し遮蔽効果
を有することが好ましい。赤外線遮蔽効果を付与するに
は透明プラスチック支持体に近赤外吸収性化合物を混合
する方法を用いることができる。例えば銅原子を含有す
る樹脂組成物(特開平6−118228号公報)、銅化
合物、リン化合物を含有する樹脂組成物(特開昭62−
5190号公報)、銅化合物、チオ尿素誘導体を含有す
る樹脂組成物(特開平6−73197号公報)、タング
ステン系化合物を含有する樹脂組成物(US36477
29号公報)などを形成することによって容易に製造で
きる。銀を透明上に成膜する方法が電磁遮蔽に加えて赤
外線遮蔽効果を持たせる方法として安価であり好まし
い。
【0057】本発明の光学フィルター、前面板、プラズ
マディスプレイパネルには、ハードコート層、潤滑層、
防汚層、帯電防止層あるいは中間層を設けることもでき
る。
【0058】ハードコート層は、架橋しているポリマー
を含むことが好ましい。ハードコート層は、アクリル
系、ウレタン系、エポキシ系、シロキサン系のポリマ
ー、オリゴマーまたはモノマー(例、紫外線硬化型樹
脂)を用いて形成することができる。シリカ系のフィラ
ーをハードコート層に添加することもできる。反射防止
膜の最表面には潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、反
射防止膜表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能
を有する。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例、シ
リコンオイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂
肪酸金属塩、フッ素系潤滑剤またはその誘導体を用いて
形成することができる。潤滑層の厚さは、2乃至20n
mであることが好ましい。
【0059】また反射防止膜の最表面に防汚層を設ける
こともできる。防汚層は反射防止層の表面エネルギーを
下げ、親水性、親油性の汚れを付きにくくするものであ
る。防汚層は含フッ素ポリマーを用いて形成することが
できる。防汚層の厚さは2nm乃至100nm、好まし
くは5nm乃至30nmである。
【0060】本発明においては、表面をアンチグレア機
能(入射光を表面で散乱させて、膜周囲の景色が膜表面
に移るのを防止する機能)を付与することができる。例
えば、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成し、そし
てその表面に反射防止層を形成するか、あるいは反射防
止層を形成後、エンボスロールにより表面に凹凸を形成
することにより、アンチグレア機能を得ることができ
る。
【0061】アンチグレア機能を有する反射防止層は、
一般に3乃至30%のヘイズを有する。
【0062】反射防止層(低屈折率層)、フィルター
層、赤外線や電磁波の遮蔽層、下塗り層、ハードコート
層、潤滑層、防汚層、その他の層は、一般的な塗布方法
により形成することができる。塗布方法の例には、ディ
ップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート
法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法およびホッパーを使用するエクストルージョ
ンコート法(米国特許2681294号明細書記載)が
含まれる。二以上の層を同時塗布により形成してもよ
い。同時塗布法については、米国特許2761791
号、同2941898号、同3508947号、同35
26528号の各明細書および原崎勇次著「コーティン
グ工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載が
ある。
【0063】また、本発明における反射防止層および赤
外や電磁波の遮蔽層の成膜方法には、スパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマC
VD法あるいはPVD法も透明支持体の耐熱性等の改良
に合わせて適宜選択することができるが、塗布方法がよ
り好ましい。
【0064】本発明は、液晶表示装置(LCD)、プラ
ズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネ
ッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(C
RT)のような画像表示装置に用いられる。本発明の前
面板は特に、プラズマディスプレイパネル(PDP)お
よび陰極管表示装置(CRT)の前面板として使用する
と、顕著な効果が得られる。
【0065】実施例1 SiO2を62重量部、Al2O3を2重量部、炭酸ス
トロンチウムを10重量部、炭酸バリウムを8重量部、
炭酸リチウムを1重量部、炭酸ナトリウムを5重量部、
炭酸カリウムを9重量部、ZrOを1重量部、SnO2
を1重量部Ce02を0.5重量部、TiO2を0.5
重量部の割合でバッチを作成し電気炉を用いて1300
℃で熔融、冷却してガラスを作成した。このガラスを厚
みが5mmになるように成形し比較用の試料A−1を作
成した。試料A−1のガラス原料にNd2O3を加えA
−1と同様の操作により本発明の試料A―2〜A−6を
作成した。Nd2〇3の量は透過率が0.01%、3
%、20%、60%、70%になるように調整した。試
料A−3のガラス原料に対しPr6O11を1重量部加え
A−1と同様の操作により本発明の試料A−7を作成し
た。
【0066】実施例2 2―(2’ヒドロキシ3’5’ジtertブチルフェニ
ル)5クロロベンゾトリアゾールを0.05重量部をメ
チルメタクリレートを95重量部、メタクリル酸を5重
量部の混合液に溶解し、2、2’アゾビスイソブチロニ
トリル0.005重量部を添加、溶解した後、2枚のガ
ラス板と塩化ビニル樹脂製ガスケットを用いて組んだ容
器中に注入した。この容器を減圧下で脱泡した後、70
℃で10時間、120℃で1時間熱処理し、容器を分解
して樹脂板を取り出した。このようにして厚さ5mmの
比較用の試料B―1を作成した。
【0067】試料B−1の樹脂原料に対してオクチル酸
ネオジム一水和物を加えB−1と同様の操作により本発
明の試料B−2〜B−4を作成した。オクチル酸ネオジ
ム一水和物の量は透過率が3%、20%、70%になる
ように調整した。
【0068】実施例3 40℃に保持したゼラチンの10%水溶液を厚さ300
nmのSBR層を有する厚さ175μmの透明なポリエ
チレンテレフタレートフィルムのSBR側に約50μm
厚みに塗布し、それを120℃で10分乾燥して比較用
の試料C―1を作成した。
【0069】試料C−1のゼラチンの10%水溶液に対
して塩化ネオジム六水和物を混合してC−1と同様の操
作により本発明の試料C―2〜C−4を作成した。塩化
ネオジム六水和物の量は透過率が3%、20%、70%
になるように調整した。試料C−1のゼラチンの10%
水溶液に対してオクチル酸ネオジム一水和物を混合して
C−1と同様の操作により本発明の試料C―5〜C−7
を作成した。オクチルネオジム一水和物の量は透過率が
3%、20%、70%になるように調整した。
【0070】評価 概念図に示されるプラズマディスプレイ表示装置を用い
て本発明の評価を行った。
【0071】実施例1、2の試料A−1〜A−7、B―
1〜B―4は図―1の該念図に示される前面板と置き換
えて、実施例3の試料C―1〜C―7は図1に示される
E面に貼り付けて評価を行った。
【0072】実施例1の比較用試料A−1に対して本発
明の試料A−2〜A−5、A−7を用いたものは官能評
価において特に赤色の鮮やかさが明らかに向上してい
た。A−2〜A−5の中でも画面の明るさと赤色の鮮や
かさのバランスとしてA−3が最も優れていた。またA
−7の試料はA−3に対してプラズマディスプレイパネ
ルの表示を停止したときの好ましくない画面の赤みが低
減されていた。
【0073】実施例2の比較用試料B―1に対して本発
明の試料B―2〜B−3を用いたものは実施例1と同様
に赤色の鮮やかさが向上していた。
【0074】実施例3の比較用試料C―1に対して本発
明の試料C―2、C―3、C−5、C−6を用いたもの
も実施例1と同様に赤色の鮮やかさが向上していた。ま
た試料の貼付け面をE面からC面、D面に変更した場合
も同様の効果が得られた。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマディスプレイ表示装置の概念図につ
いて説明する。
【符号の説明】
A、前面板 B、プラズマディスプレイパネル C面、前面板の観察側 D面、前面板のプラズマディスプレイパネル側 E面、プラズマディスプレイの観察側表面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともネオジム(Nd)を含有する
    層を有する光学フィルターであって、該光学フィルター
    の波長585nmにおける透過率が0.001%以上6
    0%以下であることを特徴とする光学フィルター。
  2. 【請求項2】 該ネオジムを含有する層を透明基板上に
    形成したことを特徴とする請求項1に記載の光学フィル
    ター。
  3. 【請求項3】 該ネオジムを含有する層が、少なくとも
    ネオジム化合物とバインダーを含み、透明基板上に塗布
    形成してなることを特徴とする請求項2に記載の光学フ
    ィルター。
  4. 【請求項4】 該ネオジムを含有する層が、ガラスまた
    は透明樹脂を主体とする層であることを特徴とする請求
    項1に記載の光学フィルター。
  5. 【請求項5】 該光学フィルターの波長585nmにお
    ける透過率が0.01%以上3%以下であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルタ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の光学フ
    ィルターをその構成部分として含むことを特徴とするプ
    ラズマディスプレイ用前面板。
  7. 【請求項7】 プラズマディスプレイパネルの表面に請
    求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルターを有する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】 ネオジム化合物とバインダーからなる層
    をプラズマディスプレイパネルの表面に塗布形成したこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077884A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 Hopnic Laboratory Co., Ltd. 防眩機能を有する積層安全ガラス用中間膜と新規ネオジム化合物
WO2007093928A1 (en) * 2006-02-13 2007-08-23 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Color filter for display application
JP2012088652A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Nof Corp 3dディスプレイ用フィルム

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