JP2000347018A - 光学的ローパスフィルタ - Google Patents
光学的ローパスフィルタInfo
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Abstract
が提供できる光学ローパスフィルタの実現を課題とす
る。 【解決手段】 動画対応の水平方向光学的ローパスフィ
ルタ素子1と、静止画対応の光学的ローパスフィルタ2
と、動画対応の垂直方向光学的ローパスフィルタ素子3
とをこの順に設けて構成し、静止画撮影モードにおいて
は水平方向光学的ローパスフィルタ素子1と垂直方向光
学的ローパスフィルタ素子3をカメラの光路から除去
し、動画撮影モードにおいてはこれら1および3をカメ
ラの光路に挿入するようにする。
Description
ルタに関し、特に動画像と静止画像を撮影可能なカメラ
に用いられる光学ローパスフィルタに関する。
撮像装置と記憶装置を組み合わせ、動画像と静止画像の
両方を撮影できるカメラが市場を賑わしている。しかし
ながら、必ずしも、動画モードと静止画モードの両方で
良好な画質が提供されているとはいえないのが実情であ
る。この原因の1つとして、画質を決定するブロックの
1つである光学ローパスフィルタ(以下OLPF:Opti
cal Low Pass Filter で表す)が、動画画質に最適にな
るように設計されており、その仕様で、静止画にも対応
させようとしている点が挙げられる。
ドがインターレースとプログレッシブスキャンで表され
るるように、まったく異なる形態をしている。したがっ
て、OLPFも、本来、動画像には動画対応の、静止画
像には静止画対応のものを用いなければならないのに、
今までは、両者に対応のとれたOLPFが存在しなかっ
た。
と静止画像の両方を撮影できるカメラに対して従来は、
動画画質に最適になるように設計された光学ローパスフ
ィルタだけを用いており、このため、静止画モードでの
画質が良好とはいえないという問題があった。本発明
は、この点を比較的簡単な方法で解決して、動画モード
でも静止画モードでも良好な画質が提供できる光学ロー
パスフィルタの実現を課題とする。
め、本発明は、動画像と静止画像の両方を撮影できるカ
メラにアンチエイリアシングの目的で用いられる光学的
ローパスフィルタにおいて、動画対応の水平方向光学的
ローパスフィルタ素子と、静止画対応の光学的ローパス
フィルタと、動画対応の垂直方向光学的ローパスフィル
タ素子とをこの順に有して構成され、静止画撮影モード
では前記水平方向光学的ローパスフィルタ素子と前記垂
直方向光学的ローパスフィルタ素子をカメラの光路から
除去し、動画撮影モードではこれらをカメラの光路に挿
入することを特徴とする。
スフィルタを添付図面を参照にして詳細に説明する。
いては、CCDの画素ピッチで決まる解像限界(ナイキ
スト周波数)を越える周波数が存在すると、色偽や偽解
像を発生させ、画質を低下させてしまう。そのため、ナ
イキスト周波数以上の周波数をカットオフするOLPF
を設けてこの対策としていた。ところで、水平ピッチP
h(μm)、垂直ピッチPv(μm)の一般的なCCD
撮像装置用に用いられる従来のOLPFは、下記に述べ
るような素子構成になっている。
晶:
決定するもう一つのスペックとして光学軸がある。水平
方向と垂直方向の光エネルギーのバランスを考慮する
と、光学軸は45°の倍数になっているのが通常であ
る。今回、説明しているOLPFは、すべての要素が4
5°の倍数になっている。
はフリースペックであるが、製造コストを考えると4角
形が一般的である。また、水平方向および垂直方向の光
学位相調整用水晶(γ)の厚みもフリースペックではあ
るが、製造コストを考えると0.5(mm)が一般的で
ある。ここでは、材料として水晶を選んでいるが、複屈
折効果の見られる材料であれば、なんでも差支えない。
しかし、やはりコスト的に一般に水晶が選ばれる。
載されていたが、これは、あくまで動画仕様に一致させ
たものである。しかし、近年の動画像・静止画像両用カ
メラの登場により、動画仕様のOLPFで静止画にも対
応させるには困難が生まれた。したがって、静止画対応
のOLPFの導入の必然性が生れてきた。光学的位相
や、画像処理回路を考慮して、静止画仕様のOLPFの
構造は、
晶:
に搭載して良好な画質が得られている。
様のOLPFを切り替え可能にすることにより、動画・
静止画両方に最適な仕様のOLPFを実現する。図1
に、本発明のOLPFの一実施の形態の構成図を示す。
図1で、図1(a)が動画対応時の構成、図1(b)が
静止画対応時の構成であり、符号1が水平方向の動画用
OLPF素子、符号2は静止画対応OLPF、符号3は
垂直方向の動画用OLPF素子である。
対応OLPF2を動画用OLPF素子1、3で挟み込む
ことができる3ブロック構造を採用する。これにより、
動画対応時は、静止画対応OLPF2を動画用OLPF
素子1、3で挟み込んで、水平方向の色偽、偽解像防止
用水晶および垂直方向の色偽、偽解像防止用水晶の厚み
を実質的に厚くして動画に対応させる。一方、静止画対
応時は、静止画対応OLPF2だけを使用するようにす
る。これによって、動画・静止画両方のモードに対して
良好な画質を廉価に提供することができる。
解像防止用水晶の厚み th=Ph/5.93(m
m)、垂直方向の色偽、偽解像防止用水晶の厚み tv
=Pv/5.93(mm)を満足させるために、水平方
向の動画用OLPF素子1の厚みは
て、水平方向の動画用OLPF素子1と静止画対応OL
PF2との間隔、および静止画対応OLPF2と垂直方
向の動画用OLPF素子3との間隔は、いずれも20
(μm)以内に押さえるようにする。
子1および垂直方向の動画用OLPF素子3の具体的な
製作図を、図3に静止画対応OLPF2の具体的な製作
図を示した。また、図4の図表にこれらのOLPF素子
1、3およびOLPF2の縦(H)、横(V)の概略寸
法を示した。
の一例の概略図を示す。この例では、上下に位置してい
る動画用OLPF素子1、3が回転軸を中心に回転して
間に挾まれた静止画対応OLPF2上に重なる構成にな
っている。構成はこれに限られるものではなく、切り替
え機構やスイッチ操作によって動画用OLPF素子1、
3が動画撮影時には光路上に挿入され、静止画撮影時に
は光路から除外される構成であればどのような構成でも
良い。
水平の画素ピッチの異なる複数のCCD撮像装置に対応
したOLPFの各素子の厚みを示した。図表中、tαは
式(3)に、tωは式(4)に、t1は式(5)に、t
2は式(6)に基づいて選択されたものである。
発明は、動画像と静止画像の両方を撮影できるカメラに
アンチエイリアシングの目的で用いられる光学的ローパ
スフィルタにおいて、動画対応の水平方向光学的ローパ
スフィルタ素子と、静止画対応の光学的ローパスフィル
タと、動画対応の垂直方向光学的ローパスフィルタ素子
とをこの順に有して構成され、静止画撮影モードでは水
平方向光学的ローパスフィルタ素子と垂直方向光学的ロ
ーパスフィルタ素子をカメラの光路から除去し、動画撮
影モードではこれらをカメラの光路に挿入することを特
徴とする。これにより、水平方向光学的ローパスフィル
タ素子と垂直方向光学的ローパスフィルタ素子の挿入と
除去により、動画モードでも静止画モードでも良好な画
質が提供できる光学ローパスフィルタを実現することが
できる。
平方向光学的ローパスフィルタ素子、動画対応の垂直方
向光学的ローパスフィルタ素子および静止画対応の光学
的ローパスフィルタの各素子は複屈折効果を有する材料
で構成される。これにより、材料選択の自由度が増し、
種々の材料を用いて廉価に光学ローパスフィルタを実現
することができる。
光学的ローパスフィルタは、水平方向色偽対策素子と、
位相差板と、赤外線カットフィルタと、水平方向色偽対
策素子とをこの順に有して構成されることを特徴とす
る。本発明の請求項4の発明は、静止画対応の光学的ロ
ーパスフィルタは、水平方向色偽対策素子と、赤外線カ
ットフィルタと、水平方向色偽対策素子とをこの順に有
して構成されることを特徴とする。本発明の請求項5の
発明は、静止画対応の光学的ローパスフィルタは、水平
方向色偽対策素子と、位相差板と、水平方向色偽対策素
子とをこの順に有して構成され、位相差板の水平方向色
偽対策素子側の面、あるいは水平方向色偽対策素子の位
相差板側の面に赤外線カット被膜が施されていることを
特徴とする。これらにより、比較的容易な構成で、静止
画対応の光学的ローパスフィルタを実現でき、動画モー
ドでも静止画モードでも良好な画質が提供できる光学ロ
ーパスフィルタを容易に実現することができる。
光学的ローパスフィルタを構成する水平方向色偽対策素
子と位相差板と前記赤外線カットフィルタと水平方向色
偽対策素子と、水平方向光学的ローパスフィルタ素子お
よび垂直方向光学的ローパスフィルタ素子が水晶で形成
され、水平方向色偽対策素子の厚みtαはtα=(0.
5〜0.7)Ph/5.93 で表され、垂直方向色偽
対策素子の厚みtωはtω=(0.5〜0.7)Pv/
5.93 で表され、水平方向光学的ローパスフィルタ
素子の厚みt1はt1=Ph/5.93−tα で表さ
れ、垂直方向光学的ローパスフィルタ素子の厚みt2は
t2=Pv/5.93−tω で表されることを特徴と
する。これにより、光学的ローパスフィルタ設計に必要
な各素子の厚みが容易に計算でき、水晶を用いた動画モ
ードでも静止画モードでも良好な画質が提供できる光学
ローパスフィルタを容易にかつ廉価に実現することがで
きる。
OLPF素子および垂直方向の動画用OLPF素子の製
作図。
Fの製作図。
び静止画対応OLPF2の縦(H)、横(V)の概略寸
法を示す図表。
図。
例のOLPFの各素子の厚みを示す図表。
LPF、3…垂直方向の動画用OLPF素子。
Claims (6)
- 【請求項1】 動画像と静止画像の両方を撮影できるカ
メラにアンチエイリアシングの目的で用いられる光学的
ローパスフィルタにおいて、 動画対応の水平方向光学的ローパスフィルタ素子と、 静止画対応の光学的ローパスフィルタと、 動画対応の垂直方向光学的ローパスフィルタ素子とをこ
の順に有して構成され、 静止画撮影モードでは前記水平方向光学的ローパスフィ
ルタ素子と前記垂直方向光学的ローパスフィルタ素子を
カメラの光路から除去し、動画撮影モードではこれらを
カメラの光路に挿入することを特徴とする光学的ローパ
スフィルタ。 - 【請求項2】 前記動画対応の水平方向光学的ローパス
フィルタ素子、前記動画対応の垂直方向光学的ローパス
フィルタ素子および前記静止画対応の光学的ローパスフ
ィルタの各素子は複屈折効果を有する材料で構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の光学的ローパスフィ
ルタ。 - 【請求項3】 前記静止画対応の光学的ローパスフィル
タは、 水平方向色偽対策素子と、位相差板と、赤外線カットフ
ィルタと、水平方向色偽対策素子とをこの順に有して構
成されることを特徴とする請求項1に記載の光学的ロー
パスフィルタ。 - 【請求項4】 前記静止画対応の光学的ローパスフィル
タは、 水平方向色偽対策素子と、赤外線カットフィルタと、水
平方向色偽対策素子とをこの順に有して構成されること
を特徴とする請求項1に記載の光学的ローパスフィル
タ。 - 【請求項5】 前記静止画対応の光学的ローパスフィル
タは、 水平方向色偽対策素子と、位相差板と、水平方向色偽対
策素子とをこの順に有して構成され、前記位相差板の前
記水平方向色偽対策素子側の面、あるいは前記水平方向
色偽対策素子の前記位相差板側の面に赤外線カット被膜
が施されていることを特徴とする請求項1に記載の光学
的ローパスフィルタ。 - 【請求項6】 前記静止画対応の光学的ローパスフィル
タを構成する前記水平方向色偽対策素子と前記位相差板
と前記赤外線カットフィルタと前記水平方向色偽対策素
子と、前記水平方向光学的ローパスフィルタ素子および
前記垂直方向光学的ローパスフィルタ素子が水晶で形成
され、 前記水平方向色偽対策素子の厚みtαはtα=(0.5
〜0.7)Ph/5.93 で表され、 前記垂直方向色偽対策素子の厚みtωはtω=(0.5
〜0.7)Pv/5.93 で表され、 前記水平方向光学的ローパスフィルタ素子の厚みt1は
t1=Ph/5.93−tα で表され、 前記垂直方向光学的ローパスフィルタ素子の厚みt2は
t2=Pv/5.93−tω で表されることを特徴と
する請求項3に記載の光学的ローパスフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15454399A JP4306022B2 (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 光学的ローパスフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15454399A JP4306022B2 (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 光学的ローパスフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000347018A true JP2000347018A (ja) | 2000-12-15 |
JP4306022B2 JP4306022B2 (ja) | 2009-07-29 |
Family
ID=15586565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15454399A Expired - Fee Related JP4306022B2 (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 光学的ローパスフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4306022B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7656455B2 (en) | 2004-06-08 | 2010-02-02 | Panasonic Corporation | Image pickup device having improved precision |
JP2013172346A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nikon Corp | 撮像装置 |
-
1999
- 1999-06-02 JP JP15454399A patent/JP4306022B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7656455B2 (en) | 2004-06-08 | 2010-02-02 | Panasonic Corporation | Image pickup device having improved precision |
JP2013172346A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Nikon Corp | 撮像装置 |
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---|---|
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