JP2000345987A - 自吸式ポンプ - Google Patents
自吸式ポンプInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で自吸時間を短縮できるととも
に、ポンプの効率の向上および装置の小型化を実現可能
な自吸式ポンプを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の自吸式ポンプ１は、吸込管から
流体を吸い込む吸液室と、前記吸液室と加圧室流入口を
介して連通する加圧室６と、前記加圧室６内に回転自在
に配設される羽根車１７と、前記羽根車１７によって吐
出された流体の圧力回復を図る圧力回復部と、前記圧力
回復部と吐出管とに接続され気液分離を行う気液分離室
と、前記気液分離室と前記加圧室６とを連通する還流路
を備えた自吸式ポンプ１であって、前記気液分離室と前
記還流路を連絡する位置に気泡の通過を遮断する多数の
微小開口を有する気液分離体２１を備えた構成を有して
いる。
に、ポンプの効率の向上および装置の小型化を実現可能
な自吸式ポンプを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の自吸式ポンプ１は、吸込管から
流体を吸い込む吸液室と、前記吸液室と加圧室流入口を
介して連通する加圧室６と、前記加圧室６内に回転自在
に配設される羽根車１７と、前記羽根車１７によって吐
出された流体の圧力回復を図る圧力回復部と、前記圧力
回復部と吐出管とに接続され気液分離を行う気液分離室
と、前記気液分離室と前記加圧室６とを連通する還流路
を備えた自吸式ポンプ１であって、前記気液分離室と前
記還流路を連絡する位置に気泡の通過を遮断する多数の
微小開口を有する気液分離体２１を備えた構成を有して
いる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、短時間で自吸でき
る自吸式ポンプに関するものである。
る自吸式ポンプに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から、運転初期のケーシング内への
呼び水を行う自吸時間を短縮するために、吐出管側に吐
出液の気液分離室を設けて気体および液体の気液分離を
行い、液体のみを加圧室に還流して自吸を行う自吸式ポ
ンプが一般的に用いられてきた。
呼び水を行う自吸時間を短縮するために、吐出管側に吐
出液の気液分離室を設けて気体および液体の気液分離を
行い、液体のみを加圧室に還流して自吸を行う自吸式ポ
ンプが一般的に用いられてきた。
【０００３】以下、従来の自吸式ポンプについて図面を
用いて説明する。
用いて説明する。
【０００４】図３は従来の自吸式ポンプの構造を示す要
部断面図、図４（ａ）は図３のＡ−Ａ線断面図、図４
（ｂ）は図３のＢ−Ｂ線断面図である。
部断面図、図４（ａ）は図３のＡ−Ａ線断面図、図４
（ｂ）は図３のＢ−Ｂ線断面図である。
【０００５】図中、１は自吸式ポンプ、２は自吸式ポン
プ１のケーシング、２ａは自吸式ポンプ１の吸込側ケー
シング、２ｂは自吸式ポンプ１の本体側ケーシング、３
はケーシング２の上部に形成された吸込管、４はケーシ
ング２の上部に吸込管３と並んで形成された吐出管、５
はケーシング２内に形成され吸込口３ａを介して吸込管
３と連通した吸液室、６はケーシング２内に形成され加
圧室流入口６ａを介して吸液室５に連通した加圧室、７
は加圧室流出口６ｂを介して加圧室６の上方に形成され
吐出口４ａを介して吐出管４に連通した気液分離室、８
は吸液室５と気液分離室７を隔離した隔壁、９は気液分
離室７内に形成された気液衝突壁、１０は気液分離室７
と吸液室５を連通した還流路、１１は加圧室６に連設さ
れたロータ収納室、１２はロータ収納室１１の外側に周
設されたステータ、１３はロータ収納室１１内に回転自
在に軸支されたロータ、１４はロータ収納室１１内およ
び吸液室５側に配設された軸受板、１５は軸受板１４に
軸支された固定軸、１６は固定軸１５に回転自在に外嵌
されたロータ１３の軸受、１７は軸受１６に固定された
ロータ１３の羽根車、１７ａは軸受１６に取り付けられ
た羽根１７ｂへ設けられたシュラウド部、１８ａは羽根
車１７内と吸液室５を連通した羽根車吸込口、１８ｂは
羽根車１７と加圧室６を連通した羽根車吐出口、１９は
羽根車１７の外周にＳ極とＮ極とが回転方向に沿って周
設されたロータ１３の駆動磁石、２０は加圧室６内でロ
ータ１３によって運動量を与えられた流体の圧力回復を
行うディフェーザ等の圧力回復部である。
プ１のケーシング、２ａは自吸式ポンプ１の吸込側ケー
シング、２ｂは自吸式ポンプ１の本体側ケーシング、３
はケーシング２の上部に形成された吸込管、４はケーシ
ング２の上部に吸込管３と並んで形成された吐出管、５
はケーシング２内に形成され吸込口３ａを介して吸込管
３と連通した吸液室、６はケーシング２内に形成され加
圧室流入口６ａを介して吸液室５に連通した加圧室、７
は加圧室流出口６ｂを介して加圧室６の上方に形成され
吐出口４ａを介して吐出管４に連通した気液分離室、８
は吸液室５と気液分離室７を隔離した隔壁、９は気液分
離室７内に形成された気液衝突壁、１０は気液分離室７
と吸液室５を連通した還流路、１１は加圧室６に連設さ
れたロータ収納室、１２はロータ収納室１１の外側に周
設されたステータ、１３はロータ収納室１１内に回転自
在に軸支されたロータ、１４はロータ収納室１１内およ
び吸液室５側に配設された軸受板、１５は軸受板１４に
軸支された固定軸、１６は固定軸１５に回転自在に外嵌
されたロータ１３の軸受、１７は軸受１６に固定された
ロータ１３の羽根車、１７ａは軸受１６に取り付けられ
た羽根１７ｂへ設けられたシュラウド部、１８ａは羽根
車１７内と吸液室５を連通した羽根車吸込口、１８ｂは
羽根車１７と加圧室６を連通した羽根車吐出口、１９は
羽根車１７の外周にＳ極とＮ極とが回転方向に沿って周
設されたロータ１３の駆動磁石、２０は加圧室６内でロ
ータ１３によって運動量を与えられた流体の圧力回復を
行うディフェーザ等の圧力回復部である。
【０００６】なお、気液分離室７は、還流路１０から液
体のみを還流させるため、比較的大きい体積に形成され
ている。
体のみを還流させるため、比較的大きい体積に形成され
ている。
【０００７】以上のように構成された従来の自吸式ポン
プについて、以下その動作を説明する。
プについて、以下その動作を説明する。
【０００８】自吸式ポンプ１の運転の立ち上げ時にケー
シング２内に液体を満たした自吸状態で、ステータ１２
に駆動電流を印加しステータ１２に通電すると、駆動磁
石１９が反応してロータ１３が固定軸１５を中心に回転
するとともに、軸受１６に取り付けられた羽根車１７が
回転する。羽根車１７が回転すると、加圧室６内に貯ま
っている液体が攪拌されて、ケーシング２内の液体と気
体が混合され気液分離室７へ送られる。気液分離室７に
おいて、気体混合液中の気体は比重差のため吐出口４ａ
側へ上昇し、気体が分離された液体の一部はじゃま板９
に当たり還流路１０を通り吸液室５へ還流される。還流
路８より吸液室５に還流された液体は、配管やケーシン
グ２内の気体を巻き込みながら羽根車１７で加圧されて
加圧室６を介して再び気液分離室７に入り、吸込側の気
体抜きが行われる。
シング２内に液体を満たした自吸状態で、ステータ１２
に駆動電流を印加しステータ１２に通電すると、駆動磁
石１９が反応してロータ１３が固定軸１５を中心に回転
するとともに、軸受１６に取り付けられた羽根車１７が
回転する。羽根車１７が回転すると、加圧室６内に貯ま
っている液体が攪拌されて、ケーシング２内の液体と気
体が混合され気液分離室７へ送られる。気液分離室７に
おいて、気体混合液中の気体は比重差のため吐出口４ａ
側へ上昇し、気体が分離された液体の一部はじゃま板９
に当たり還流路１０を通り吸液室５へ還流される。還流
路８より吸液室５に還流された液体は、配管やケーシン
グ２内の気体を巻き込みながら羽根車１７で加圧されて
加圧室６を介して再び気液分離室７に入り、吸込側の気
体抜きが行われる。
【０００９】また、その他の自吸式ポンプとして、特開
昭６１−２２６５９２号公報（以下、イ号公報と呼ぶ）
に開示された「自吸式ポンプのケーシング上部に別部品
である気体抜き機構を設けポンプの構成上発生するケー
シング上部の空気だまりを短時間に排出可能としたヒュ
ーガル自吸式ポンプ装置」や、実開昭５７−１０３３９
５号公報（以下、ロ号公報と呼ぶ）に開示された「ポン
プの吐出管上部に設けた網状抵抗板に気体混合液をぶつ
けて気液分離を行い、網状抵抗板から気体のみを通過，
排出させる自吸式ポンプ」等が知られている。
昭６１−２２６５９２号公報（以下、イ号公報と呼ぶ）
に開示された「自吸式ポンプのケーシング上部に別部品
である気体抜き機構を設けポンプの構成上発生するケー
シング上部の空気だまりを短時間に排出可能としたヒュ
ーガル自吸式ポンプ装置」や、実開昭５７−１０３３９
５号公報（以下、ロ号公報と呼ぶ）に開示された「ポン
プの吐出管上部に設けた網状抵抗板に気体混合液をぶつ
けて気液分離を行い、網状抵抗板から気体のみを通過，
排出させる自吸式ポンプ」等が知られている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の自吸式ポンプでは、以下のような課題を有していた。
の自吸式ポンプでは、以下のような課題を有していた。
【００１１】（１）従来の自吸式ポンプでは、気液分離
室内に配設した気液衝突壁により気体と液体を完全に分
離できず、気体の一部は還流路を通って再び羽根車吸込
口へと送られるため吸込側から気体を排出するのに時間
がかかり、自吸時間を短縮し難く、さらに、還流量を増
やすために還流路の面積を大きくした場合、気泡の戻り
量も増えて自吸時間を短縮できないという課題を有して
いた。
室内に配設した気液衝突壁により気体と液体を完全に分
離できず、気体の一部は還流路を通って再び羽根車吸込
口へと送られるため吸込側から気体を排出するのに時間
がかかり、自吸時間を短縮し難く、さらに、還流量を増
やすために還流路の面積を大きくした場合、気泡の戻り
量も増えて自吸時間を短縮できないという課題を有して
いた。
【００１２】（２）イ号公報に記載の自吸式ポンプで
は、自吸時間を短縮するために複雑な別部品を必要と
し、また、形状が大きくなるという課題を有していた。
は、自吸時間を短縮するために複雑な別部品を必要と
し、また、形状が大きくなるという課題を有していた。
【００１３】（３）ロ号公報に記載の自吸式ポンプで
は、気液分離を完全に行うことは困難であるため自吸に
要する時間がかかり、また、気体と一緒に液体が排出さ
れ液涸れを起こしやすいという課題を有していた。
は、気液分離を完全に行うことは困難であるため自吸に
要する時間がかかり、また、気体と一緒に液体が排出さ
れ液涸れを起こしやすいという課題を有していた。
【００１４】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、簡単な構成で自吸時間を短縮させることができると
ともに、装置の小型化を図ることができる自吸式ポンプ
を提供することを目的とする。
で、簡単な構成で自吸時間を短縮させることができると
ともに、装置の小型化を図ることができる自吸式ポンプ
を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために本発明の自吸式ポンプは、吸込管から流体を吸
い込む吸液室と、吸液室と加圧室流入口を介して連通す
る加圧室と、加圧室内に回転自在に配設される羽根車
と、羽根車によって吐出された流体の圧力回復を図る圧
力回復部と、圧力回復部と吐出管とに接続され気液分離
を行う気液分離室と、気液分離室と加圧室とを連通する
還流路を備えた自吸式ポンプであって、気液分離室と還
流路を連絡する位置に気泡の通過を遮断する多数の微小
開口を有する気液分離体を備えた構成を有している。
るために本発明の自吸式ポンプは、吸込管から流体を吸
い込む吸液室と、吸液室と加圧室流入口を介して連通す
る加圧室と、加圧室内に回転自在に配設される羽根車
と、羽根車によって吐出された流体の圧力回復を図る圧
力回復部と、圧力回復部と吐出管とに接続され気液分離
を行う気液分離室と、気液分離室と加圧室とを連通する
還流路を備えた自吸式ポンプであって、気液分離室と還
流路を連絡する位置に気泡の通過を遮断する多数の微小
開口を有する気液分離体を備えた構成を有している。
【００１６】この構成により、簡単な構成で自吸時間を
短縮させることができるとともに、装置の小型化を図る
ことができる自吸式ポンプを提供することができる。
短縮させることができるとともに、装置の小型化を図る
ことができる自吸式ポンプを提供することができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の自吸式
ポンプは、吸込管から流体を吸い込む吸液室と、吸液室
と加圧室流入口を介して連通する加圧室と、加圧室内に
回転自在に配設される羽根車と、羽根車によって吐出さ
れた流体の圧力回復を図る圧力回復部と、圧力回復部と
吐出管とに接続され気液分離を行う気液分離室と、気液
分離室と加圧室とを連通する還流路を備えた自吸式ポン
プであって、気液分離室と還流路を連絡する位置に気泡
の通過を遮断する多数の微小開口を有する気液分離体を
備えた構成を有している。
ポンプは、吸込管から流体を吸い込む吸液室と、吸液室
と加圧室流入口を介して連通する加圧室と、加圧室内に
回転自在に配設される羽根車と、羽根車によって吐出さ
れた流体の圧力回復を図る圧力回復部と、圧力回復部と
吐出管とに接続され気液分離を行う気液分離室と、気液
分離室と加圧室とを連通する還流路を備えた自吸式ポン
プであって、気液分離室と還流路を連絡する位置に気泡
の通過を遮断する多数の微小開口を有する気液分離体を
備えた構成を有している。
【００１８】この構成により、気液分離体が表面張力に
よって気体の通過を阻止して流体のみを通過させること
により、気体の捕集率を格段に向上させることができる
ため、吸液室への還流液に気体がほとんど含まれず、気
液分離が短時間で行え、自吸完了後の還流量を少なくし
てポンプ効率を向上させることができるとともに、装置
の小型化を図ることができるという作用を有する。
よって気体の通過を阻止して流体のみを通過させること
により、気体の捕集率を格段に向上させることができる
ため、吸液室への還流液に気体がほとんど含まれず、気
液分離が短時間で行え、自吸完了後の還流量を少なくし
てポンプ効率を向上させることができるとともに、装置
の小型化を図ることができるという作用を有する。
【００１９】ここで、気液分離体は、気液分離室と還流
路を連絡する任意の位置に連絡流路の入口へ気体を導く
のを阻止しえる位置に配設される。また、気液分離体の
形状は、孔状，網目状等その他微小の開口が多数形成さ
れた任意の形状を有するものを用いる。
路を連絡する任意の位置に連絡流路の入口へ気体を導く
のを阻止しえる位置に配設される。また、気液分離体の
形状は、孔状，網目状等その他微小の開口が多数形成さ
れた任意の形状を有するものを用いる。
【００２０】本発明の請求項２に記載の自吸式ポンプ
は、請求項１に記載の発明において、気液分離体が網
体、多孔質体、多スリット体の内いずれか１以上で形成
されている構成とするものである。
は、請求項１に記載の発明において、気液分離体が網
体、多孔質体、多スリット体の内いずれか１以上で形成
されている構成とするものである。
【００２１】この構成により、請求項１の作用に加え、
気液分離体を網体とした場合、液体が気液分離体を通過
する際の抵抗を小さくできるとともに、液体の流れを妨
げにくいという作用を有する。また、気液分離体を多孔
質体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとることが
できるという作用を有する。さらに、気液分離体を多ス
リット体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとるこ
とができるとともに、気体混合液中の気体（気泡）を集
合させて成長を促進させることができるという作用を有
する。
気液分離体を網体とした場合、液体が気液分離体を通過
する際の抵抗を小さくできるとともに、液体の流れを妨
げにくいという作用を有する。また、気液分離体を多孔
質体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとることが
できるという作用を有する。さらに、気液分離体を多ス
リット体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとるこ
とができるとともに、気体混合液中の気体（気泡）を集
合させて成長を促進させることができるという作用を有
する。
【００２２】ここで、気液分離体は、液体の種類や比
重，液体にかかる圧力等に応じて網体，多孔質体，多ス
リット体の内２種以上組み合わせた構成としてもよい。
重，液体にかかる圧力等に応じて網体，多孔質体，多ス
リット体の内２種以上組み合わせた構成としてもよい。
【００２３】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
を用いて説明する。
【００２４】（実施の形態）図１は本発明の実施の形態
における自吸式ポンプの要部断面図、図２（ａ）は図１
のＡ−Ａ線断面図，図２（ｂ）は図１のＢ−Ｂ線断面図
である。
における自吸式ポンプの要部断面図、図２（ａ）は図１
のＡ−Ａ線断面図，図２（ｂ）は図１のＢ−Ｂ線断面図
である。
【００２５】なお、図３，図４（ａ），図４（ｂ）と同
様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【００２６】図中、２１は気液分離室７の吐出口４ａ側
に配設された網体の気液分離体である。
に配設された網体の気液分離体である。
【００２７】以上のように構成された実施の形態の自吸
式ポンプについて、以下その動作を説明する。
式ポンプについて、以下その動作を説明する。
【００２８】自吸式ポンプ１の運転の立ち上げ時にケー
シング２内に液体を満たした自吸状態で、ステータ１２
に駆動電流を印加しステータ１２に通電すると、駆動磁
石１９が反応してロータ１３が固定軸１５を中心に回転
するとともに、軸受１６に取り付けられた羽根車１７が
回転する。羽根車１７が回転すると、加圧室６内に貯ま
っている液体が加圧，攪拌されて、ケーシング２内の液
体と気体が混合，加圧され気液分離室７へ送られる。気
液分離室７において、気体混合液中の気体は吐出口４ａ
側へ上昇し、気体が分離された液体の一部は還流路１０
を通り吸液室５へ還流される。
シング２内に液体を満たした自吸状態で、ステータ１２
に駆動電流を印加しステータ１２に通電すると、駆動磁
石１９が反応してロータ１３が固定軸１５を中心に回転
するとともに、軸受１６に取り付けられた羽根車１７が
回転する。羽根車１７が回転すると、加圧室６内に貯ま
っている液体が加圧，攪拌されて、ケーシング２内の液
体と気体が混合，加圧され気液分離室７へ送られる。気
液分離室７において、気体混合液中の気体は吐出口４ａ
側へ上昇し、気体が分離された液体の一部は還流路１０
を通り吸液室５へ還流される。
【００２９】ここで、本実施の形態においては、気液分
離室７内に網体の気液分離体２１を配設している。通
常、気体は目の細かい網等を通過するが、液体は細かい
網の目に通過を妨げられる。しかし、液体中にある気
体，すなわち気泡は表面張力によって細かい網の目を通
過できず、気液分離体２１の表面に付着する。一方、液
体は気液分離体２１の網の目が液体の分子より小さくな
らない限り通過することができる。よって、加圧室６よ
り気液分離室７に送られた気体混合液中に比較的大きな
気泡として存在している気体は、網の目に引っ掛かった
後自らの浮力あるいは液流により吐出口４ａを介して吐
出管４へと導かれ排出される。また、小さな気泡として
存在している気体は、気液分離体２１の表面に付着した
まましばらくとどまるが、気液分離体２１表面に多数集
まることにより合体成長し、やがて気液分離体２１から
剥がれて吐出口４ａを介して吐出管４へと導かれ排出さ
れる。
離室７内に網体の気液分離体２１を配設している。通
常、気体は目の細かい網等を通過するが、液体は細かい
網の目に通過を妨げられる。しかし、液体中にある気
体，すなわち気泡は表面張力によって細かい網の目を通
過できず、気液分離体２１の表面に付着する。一方、液
体は気液分離体２１の網の目が液体の分子より小さくな
らない限り通過することができる。よって、加圧室６よ
り気液分離室７に送られた気体混合液中に比較的大きな
気泡として存在している気体は、網の目に引っ掛かった
後自らの浮力あるいは液流により吐出口４ａを介して吐
出管４へと導かれ排出される。また、小さな気泡として
存在している気体は、気液分離体２１の表面に付着した
まましばらくとどまるが、気液分離体２１表面に多数集
まることにより合体成長し、やがて気液分離体２１から
剥がれて吐出口４ａを介して吐出管４へと導かれ排出さ
れる。
【００３０】一方、気体を分離した液体の一部は、図２
に示すように気液分離体２１を介して還流路１０を通っ
て吸液室５に還流され、配管やケーシング２内の気体を
巻き込みながら羽根車１７で加圧されて加圧室６を介し
て再度気液分離室７へ送られ、気液分離が繰り返されな
がらケーシング２内の気体が排出されて自吸が行わる。
自吸式ポンプ１は自吸終了後、通常運転モードに入る。
に示すように気液分離体２１を介して還流路１０を通っ
て吸液室５に還流され、配管やケーシング２内の気体を
巻き込みながら羽根車１７で加圧されて加圧室６を介し
て再度気液分離室７へ送られ、気液分離が繰り返されな
がらケーシング２内の気体が排出されて自吸が行わる。
自吸式ポンプ１は自吸終了後、通常運転モードに入る。
【００３１】以上のように、本実施の形態における自吸
式ポンプは構成されているので、自吸式ポンプの運転立
ち上げ時の自吸状態において、気液分離体の流通部で気
体を効率よく分離でき、液体を流通させることができる
ため、吸液室の還流液に気体をほとんど含まず、気液分
離が短時間に行えて自吸ポンプの性能を向上でき、自吸
に要する時間を短縮することができるという作用を有す
る。
式ポンプは構成されているので、自吸式ポンプの運転立
ち上げ時の自吸状態において、気液分離体の流通部で気
体を効率よく分離でき、液体を流通させることができる
ため、吸液室の還流液に気体をほとんど含まず、気液分
離が短時間に行えて自吸ポンプの性能を向上でき、自吸
に要する時間を短縮することができるという作用を有す
る。
【００３２】なお、本実施の形態において気液分離体は
網体としたが、多孔質から構成される多孔質体、多数の
微小スリットが形成された多スリット体等の気泡を構成
する表面張力の作用で気液分離体の通過を阻止すること
のできる大きさの微小開口を多数有するものであればよ
い。
網体としたが、多孔質から構成される多孔質体、多数の
微小スリットが形成された多スリット体等の気泡を構成
する表面張力の作用で気液分離体の通過を阻止すること
のできる大きさの微小開口を多数有するものであればよ
い。
【００３３】
【発明の効果】以上のように、本発明の自吸式ポンプに
よれば、以下のような有利な効果が得られる。
よれば、以下のような有利な効果が得られる。
【００３４】請求項１に記載の発明によれば、気液分離
室に流通部を有した気液分離体を配設しているため、気
体の捕集率を格段に向上させることができるので、吸液
室への還流液に気体がほとんど含まれず、気液分離が短
時間で行え、自吸完了後に還流量を少なくしてポンプ効
率を向上させることができるとともに、従来のように複
雑な部品が必要であったり形状を大きくしなければなら
ない等の問題がないため、装置の小型化を実現すること
が可能になるという効果を有する。
室に流通部を有した気液分離体を配設しているため、気
体の捕集率を格段に向上させることができるので、吸液
室への還流液に気体がほとんど含まれず、気液分離が短
時間で行え、自吸完了後に還流量を少なくしてポンプ効
率を向上させることができるとともに、従来のように複
雑な部品が必要であったり形状を大きくしなければなら
ない等の問題がないため、装置の小型化を実現すること
が可能になるという効果を有する。
【００３５】請求項２に記載の発明よれば、請求項１の
効果に加え、気液分離体を網体とした場合、液体が気液
分離体を通過する際の抵抗が小さく、液体の流れを妨げ
にくいという効果を有する。また、気液分離体を多孔質
体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとることがで
きるという効果を有する。さらに、気液分離体を多スリ
ット体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとること
ができるとともに、気泡を集合させて成長を促進させる
ことができるという効果を有する。
効果に加え、気液分離体を網体とした場合、液体が気液
分離体を通過する際の抵抗が小さく、液体の流れを妨げ
にくいという効果を有する。また、気液分離体を多孔質
体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとることがで
きるという効果を有する。さらに、気液分離体を多スリ
ット体とした場合、気液分離体の剛性を大きくとること
ができるとともに、気泡を集合させて成長を促進させる
ことができるという効果を有する。
【図１】本発明の実施の形態における自吸式ポンプの要
部断面図
部断面図
【図２】（ａ）図１のＡ−Ａ線断面図 （ｂ）図１のＢ−Ｂ線断面図
【図３】従来の自吸式ポンプの要部断面図
【図４】（ａ）図３のＡ−Ａ線断面図 （ｂ）図３のＢ−Ｂ線断面図
１ 自吸式ポンプ ２ ケーシング ２ａ 吸込側ケーシング ２ｂ 本体側ケーシング ３ 吸込管 ３ａ 吸込口 ４ 吐出管 ４ａ 吐出口 ５ 吸液室 ６ 加圧室 ６ａ 加圧室流入口 ６ｂ 加圧室流出口 ７ 気液分離室 ８ 隔壁 ９ 気液衝突壁 １０ 還流路 １１ ロータ収納室 １２ ステータ １３ ロータ １４ 軸受板 １５ 固定軸 １６ 軸受 １７ 羽根車 １７ａ シュラウド部 １７ｂ 羽根 １８ａ 羽根車吸込口 １８ｂ 羽根車吐出口 １９ 駆動磁石 ２０ 圧力回復部 ２１ 気液分離体
Claims (2)
- 【請求項１】吸込管から流体を吸い込む吸液室と、前記
吸液室と加圧室流入口を介して連通する加圧室と、前記
加圧室内に回転自在に配設される羽根車と、前記羽根車
によって吐出された流体の圧力回復を図る圧力回復部
と、前記圧力回復部と吐出管とに接続され気液分離を行
う気液分離室と、前記気液分離室と前記加圧室とを連通
する還流路を備えた自吸式ポンプであって、前記気液分
離室と前記還流路を連絡する位置に気泡の通過を遮断す
る多数の微小開口を有する気液分離体を備えていること
を特徴とする自吸式ポンプ。 - 【請求項２】前記気液分離体が、網体、多孔質体、多ス
リット体の内いずれか１以上で形成されていることを特
徴とする請求項１に記載の自吸式ポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11159090A JP2000345987A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 自吸式ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11159090A JP2000345987A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 自吸式ポンプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000345987A true JP2000345987A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=15686027
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11159090A Withdrawn JP2000345987A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 自吸式ポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000345987A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103925222A (zh) * | 2014-05-13 | 2014-07-16 | 新乡学院 | 自吸无堵塞污水泵 |
| KR20150112129A (ko) * | 2014-03-26 | 2015-10-07 | (주)은솔테크 | 미세 기포 발생용 펌프 |
| KR101622397B1 (ko) | 2014-04-03 | 2016-05-19 | (주)은솔테크 | 미세 기포 발생용 펌프 |
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| CN114439756A (zh) * | 2022-01-29 | 2022-05-06 | 靖江市亚太泵业有限公司 | 一种增强自吸式多级离心泵自吸的气液分离装置 |
| WO2023279689A1 (zh) * | 2021-07-05 | 2023-01-12 | 陈荣国 | 直流永磁式自吸复合屏蔽泵 |
-
1999
- 1999-06-07 JP JP11159090A patent/JP2000345987A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN114439756A (zh) * | 2022-01-29 | 2022-05-06 | 靖江市亚太泵业有限公司 | 一种增强自吸式多级离心泵自吸的气液分离装置 |
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