JP2000297790A - 自吸式ポンプ - Google Patents

自吸式ポンプ

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JP2000297790A
JP2000297790A JP11105170A JP10517099A JP2000297790A JP 2000297790 A JP2000297790 A JP 2000297790A JP 11105170 A JP11105170 A JP 11105170A JP 10517099 A JP10517099 A JP 10517099A JP 2000297790 A JP2000297790 A JP 2000297790A
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liquid separation
self
impeller
volute
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Haruhiko Kono
治彦 河野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で自吸性能が高くしかも小型で省
エネルギーの自吸式ポンプを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 流体の吸込口に連通した開口部から流入
する流体を回転により加圧する羽根車1と、この羽根車
1の吐出側に位置する気液分離室3と、この気液分離室
3と羽根車1との間に設けられ巻き始めから360°の
巻き角を有するボリュート2と、気液分離室3から自吸
のために水を羽根車1の吸込み側に循環させる還流穴4
とを備え、ボリュート2には気液分離流路8を連設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自吸式ポンプの自
吸構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自吸式ポンプでは、運転初期の自
吸を短時間に行うために、吐出側に吐出水の気液分離室
を設けて液のみを羽根車部に還流し自吸を行う構造が一
般的に用いられていた。図9はこのような構成の従来の
自吸式ポンプの構造を示す概略図である。
【0003】図9において、101はポンプを構成する
ケーシングであり、このケーシング101には吸込口1
02とこれに連通する吸水室103、吐出口107を備
えた気液分離室106を形成するとともに、回転して水
を加圧するための羽根車105を内蔵した加圧室104
を形成し、さらに気液分離室106と吸水室103との
間に還流穴110を配置している。そして、ケーシング
101の外部に電動モータ108を配置し、その軸10
9をメカニカルシール111を介して加圧室104に突
き出してこの軸109に羽根車105を取り付けてい
る。
【0004】このような構成の自吸式ポンプでは、運転
初期はポンプのケーシング101内に水を満たし、電動
モータ108に通電する。電動モータ108に通電する
と、軸109が回転し、軸109に取り付けられた羽根
車105が回転し加圧室104内の水を加圧する。加圧
された水は気液分離室106に入り気体と液体に分離さ
れ、分離された水の一部は還流穴110から吸水室10
3に還流される。なお、気液分離室106は気液分離を
完全に行い還流穴110から水だけを還流させるために
は大きい容積が必要とされている。
【0005】還流穴110から還流された水は配管(図
中不記載)やケーシング101内の気体を巻き込みなが
ら羽根車105で加圧されて気液分離室106に入る。
前記の運転によりポンプのケーシング101に水を満た
して運転するだけで、配管内の気体を排出して通常のポ
ンプ運転を行うことができる。なお、羽根車105から
吐出された水を邪魔板に当てることで急激に流速を落と
し、気液分離を促進するように構成したものも既に知ら
れている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】近年、自吸式ポンプ
の分野では、従来構造に比べて小型で効率の良い省エネ
ルギー型の機種へのニーズが高くなっている。また、ポ
ンプを組込む機器においても同様に小型・省エネルギー
化のニーズが高くなる傾向にあり、特に非自吸式ポンプ
に比べ効率の悪い自吸式ポンプを組込む機器において
は、組込むポンプも小型化、省エネルギー化されたもの
が強く望まれている。
【0007】しかしながら、従来の自吸式ポンプでは、
気液分離に充分な容積を持つ気液分離室や邪魔板などの
気液分離手段を設ける必要がある。このため、非自吸式
ポンプと比べるとサイズがかなり大きくかつ部品数の増
大を伴い、コストがあがるという問題がある。また、気
液分離に不充分な容積の気液分離室で気液分離を行う場
合、気液分離室内の流れにより分離した気体がそれによ
って還流穴に流れ込み、自吸効率も低下してしまう。さ
らに、自吸が完了した後の通常運転時にも気液分離手段
が水流に対して抵抗となり、ポンプ効率を悪化させ消費
電力も多くなるという問題もある。
【0008】そこで、本発明は、簡単な構成で自吸性能
が高くしかも小型で省エネルギーの自吸式ポンプを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の自吸式ポンプ
は、流体の吸込口に連通した開口部から流入する流体を
回転により加圧する羽根車と、前記羽根車の吐出側に位
置する気液分離室と、前記気液分離室と前記羽根車との
間に設けられ巻き始めから360°の巻き角を有するボ
リュートと、前記気液分離室から自吸のために水を前記
羽根車の吸込み側に循環させる還流穴とを備え、前記ボ
リュートには気液分離流路を連設したことを特徴とす
る。
【0010】また、ボリュート内部に気泡成長手段を設
けて気液分離作用を促進させたり、分離された液体が還
流穴に入らないようにして気液分離度を高く維持した
り、分離済みの気体が還流穴方向に向かう原因となる流
れを抑制して同様に気液分離度を高く維持する構成とす
ることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、流体の
吸込口に連通した開口部から流入する流体を回転により
加圧する羽根車と、前記羽根車の吐出側に位置する気液
分離室と、前記気液分離室と前記羽根車との間に設けら
れ巻き始めから360°の巻き角を有するボリュート
と、前記気液分離室から自吸のために水を前記羽根車の
吸込み側に循環させる還流穴とを備え、前記ボリュート
には気液分離流路を連設したことを特徴とする自吸式ポ
ンプであり、気液混合流体が気液分離流路の中を流れる
ことでその気液混合物に生じる遠心力により気液分離が
効率的に行われるので、小さい占有体積内で効率の良い
気液分離ができるという作用を有する。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記気液分離流
路の拡大率が前記ボリュートの拡大率と同一であること
を特徴とする請求項1記載の自吸式ポンプであり、巻き
角360°を超えた気液分離流路部分では圧力回復とと
もに気液の比重差による分離を進行させるという作用を
有する。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記ボリュート
の吐出口が前記羽根車の回転中心より下方にあることを
特徴とする請求項1または2記載の自吸式ポンプであ
り、ボリュートを出た気液分離途中の気液混合物が気液
分離室を通過する時間を長くすることができるので、よ
り効率的な気液分離が得られるという作用を有する。
【0014】請求項4に記載の発明は、流体の吸込口に
連通した開口部から流入する流体を回転により加圧する
羽根車と、前記羽根車の吐出側に位置する気液分離室
と、前記気液分離室と前記羽根車との間に設けられ巻き
始めから360°の巻き角を有するボリュートと、前記
ボリュートに連設された気液分離流路と、前記気液分離
流路に設けられ流路を分割する分流板とを備え、前記分
流板によって分割された内周側の流路が気液混合物を多
く含んで排出可能な構成としたことを特徴とする自吸式
ポンプであり、遠心分離された気体を液体から早期に分
離することができさらに気液分離を高効率化できるとい
う作用を有する。
【0015】請求項5に記載の発明は、前記分流板は、
前記気液分離流路の吐出口を越えて延長された分流ガイ
ド板を備えていることを特徴とする請求項4記載の自吸
式ポンプであり、遠心分離された気体を液体による流れ
から分離し、気体の気泡成長を促進できるのでさらに気
液分離を高効率化できるという作用を有する。
【0016】請求項6に記載の発明は、前記分流板は、
前記気液分離流路の吐出口を越えて延長された分流ガイ
ド板を備えていることを特徴とする請求項4記載の自吸
式ポンプであり、遠心分離された液体を気体から分離し
て液体だけを還流穴近傍に導くので還流する液体に気体
が混じらず、気液分離が効率的に行えるという作用を有
する。
【0017】請求項7に記載の発明は、前記ボリュート
内の中心側に偏った流路内周壁に気泡成長促進手段を備
えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに
記載の自吸式ポンプであり、ボリュートの中を流れる気
液混合流体が遠心力と気泡成長促進手段とによって気液
分離が更に一層効率的に行われるという作用を有する。
【0018】請求項8に記載の発明は、前記ボリュート
の断面積の拡大率が前記気液分離流路の拡大率より大き
いことを特徴とする請求項1に記載の自吸式ポンプであ
り、ボリュート中の気液混合流体の流速が最初は速く後
には遅くなるように設定されるので、遠心分離による気
液分離と気泡成長促進がボリュート内で効率的に行える
という作用を有する。
【0019】請求項9に記載の発明は、前記ボリュート
の外壁が前記気液分離室の内壁に接することを特徴とす
る請求項1から8のいずれかに記載の自吸式ポンプであ
り、ボリュートの外を回流する流れを抑止して液体だけ
を還流穴近傍に導くので還流する液体に気体が混じらず
気液分離が効率的に行えるという作用を有する。
【0020】以下、本発明の一実施の形態について図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は請求項1及び2の発明に係る一実施
の形態における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0022】図1において、ポンプケーシングの中に電
動モータ(図示せず)によって回転駆動され運動エネル
ギを液体に伝達する羽根車1が配置され、この羽根車1
の周りに羽根車1から吐き出された液体の昇圧を主に行
うボリュート2が配置されている。このボリュート2は
巻き始め(舌部)からの巻き角が360°の範囲までで
あり、それよりも下流であって符号8で示す領域の部分
を気液分離流路として連設している。ボリュート2及び
気液分離流路8の周りには、自吸運転時に気液分離流路
8の終端の吐出口6から吐出される気液混合物を大きな
泡としての気体と液体に分離する気液分離室3が設けら
れている。また、気液分離室3を形成している壁には、
分離した液体を羽根車1の裏面側に形成されている吸水
室(図示せず)に還流する還流穴4を形成するととも
に、気液分離室3からポンプ外部に連通するポンプ出口
5を設ける。また、羽根車1の中心部分にはこの羽根車
1の裏面側に隔てて形成されている吸水室(図示せず)
に連通してボリュート2内に水を吸引するための吸込口
7を設ける。
【0023】ボリュート2の終端に接続されている気液
分離流路8の始端は、先に述べたようにボリュート2の
巻き始め(舌部)から巻き角360°を超えた個所にあ
り、気液の比重差を利用し流体が流路内を旋回すること
で発生する遠心力により気液分離を行う。この気液分離
流路8は、ボリュート2の拡大率を維持すればボリュー
ト2の作用も奏するため、圧力回復も図ることができ
る。
【0024】以上の構成の自吸式ポンプにおいても、電
動モーターによって羽根車1が回転し液体に運動エネル
ギを与える。運動エネルギを与えられた液体はボリュー
ト2内で昇圧され吐出口6より吐出され、気液分離室3
内の一定量の液体をポンプ出口5から外部に押し出す。
同時に、羽根車1の前方には外部に押し出された液体の
量に見合った量のポンプ外部の配管(図示せず)内の気
体が入り込み、吸込口7には気体と液体が共に流入す
る。吸込口7から入った液体は羽根車1内で羽根により
気体と攪拌・混合され細かな気泡と液体の混ざった気液
混合物となった状態で、羽根車1から運動エネルギを与
えられボリュート2に入る。ボリュート2の内部すなわ
ちボリュート開始(舌部)から360°の範囲では羽根
車1から気液混合物が次々と供給されるので、気液分離
は十分に進行しない。これに対し、本実施の形態では、
ボリュート2と気液分離流路8との断面積は拡大率が同
一であるから、ボリュート2の巻き角360°を超えた
部分すなわち気液分離流路8では圧力回復とともに気液
の比重差による分離が進行する。すなわち、気液分離流
路8の中で円弧を描く強い流れによる遠心力によって、
軽い気体は内周側に滞留し、重い液体は外周側に分離し
始める。したがって、気液分離流路8の終端の吐出口6
付近では、気体の細かな気泡どうしが合体し、気液混合
物中の気体はより大きな気泡となって気液分離室3へ吐
出される。
【0025】このように、気液分離流路8内で遠心力を
利用することによって、気体と液体を早期にある程度分
離することができる。このため、気液分離室3内での気
液分離が著しく促進され、従来のような大きな気液分離
室は必要なくなり、ポンプの小型化を実現できる。
【0026】気液分離流路8の吐出口6から吐出された
流れは流路が広くなるため減速し、中の気泡は合体し易
くなり、さらに大きな気泡となる。大きくなった気泡は
液体との相対的な比重の差から上昇し、気液分離室3の
上部に設けられたポンプ出口5で崩壊して気体のみが外
部に放出される。残った液体は還流穴4を通って羽根車
1の上流側に戻りふたたび気体と共に吸込口7より羽根
車1に入る。このようにしてポンプ上流側配管内にある
気体はポンプ下流側に連続的に運搬され、結果としてポ
ンプ上流側の液体を引き上げ、自吸を完了することがで
きる。
【0027】図2は請求項3の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。なお、図1
の例と同じ構成部材については共通の符号で指示し、そ
の詳細な説明は省略し、図3〜図8の例においても同様
とする。
【0028】この例では、気液分離流路8の吐出口6を
羽根車1の回転中心より下方に位置させている。このた
め、遠心分離により細かい気泡が集まっている気液分離
途中の気液混合物9が吐出口6を出て気液分離室3を通
過し、ポンプ出口5に到達するまでの時間を長くでき
る。したがって、気液分離室3内の気泡10どうしが合
体してより大きな気泡となって液体からの分離が十分に
促進され、気液分離室3のサイズが小さくても細かな気
泡が分離しきれず還流穴4に戻ることがない。
【0029】たとえば、分離しきれなかった気泡10が
還流穴4を通して羽根車1の前方の吸込口7に戻りまた
羽根車1に入ると、この気泡10の占める容積分の気液
分離が行われない状態が継続することとなり、気液分離
効率が低下する。これに対し、図2に示した構成とすれ
ば、気液分離が効率的に行われるので自吸効率が良く、
小型化も促進される。
【0030】図3は請求項4の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0031】図において、11は気液分離流路8の吐出
口6の近傍に配置されて流路内流れを半径方向に分割し
て分流化するための分流板である。この分流板11によ
る分流が無い場合、遠心分離された内周側の気液混合物
9とその外周側にある液体との界面において攪拌状態と
なっているため、ある程度、気液の混合が発生し気液分
離効率が落ちる。これに対し、分流板11によって流れ
を分割することで、内周側の流路に気液混合物9が多く
含まれるようになり、液体の大部分から隔離されるので
気液分離はこの分流板11部分においてさらに促進され
ることになる。なお、分流板11は製作上などの問題に
ならない範囲で極力薄くし、気液分離流路8内での流線
に沿う形状とすれば、通常運転時の抵抗も増加しない。
【0032】図4は請求項5の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0033】図4において、12は図3における分流板
11を吐出口6から長く延ばして内周側の流れのみを円
周方向にガイドする分流ガイド板である。この分流ガイ
ド板12によって形成される分流部内では、外周部の液
体から隔離された状態が継続するので、気液混合物9か
ら気泡10への過程および気泡10同士の合体による気
液分離が安定して進行し、より完全な気液分離が可能と
なる。すなわち、気液分離がボリュート2内において効
率的に行われるので、自吸効率が高くポンプの小型化も
促進される。
【0034】図5は請求項6の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0035】この例は、図4の分流板11および分流ガ
イド板12を備える構成において、還流穴4を分流板1
1及び分流ガイド板12の外周面に対向する位置に配置
したものである。この構成によれば、気泡10との還流
穴4との間に分流板11及び分流ガイド板12が介在す
るので、気泡10が還流穴4に流入することを効率的に
防ぐことができる。さらに、この還流穴4の貫通方向を
その位置での流れの方向と一致させないように還流穴4
の入口を気液分離流路8の吐出口6の近傍に置くことで
さらに気泡10の還流穴4への流入を効率的に防ぐこと
ができる。
【0036】図6は請求項7の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0037】図6に示す例は基本的には図1に示したも
のと同様の構成であり、気泡成長促進手段13を備える
点だけが異なる。この気泡成長促進手段13は気液分離
流路8の内周部側壁に設けられたものであり、たとえば
網やスリット状の邪魔板などが利用できる。気液分離流
路8の内周側では遠心分離によって気液混合物9が周壁
に沿った状態で流動しており、この流れの中に気泡成長
促進手段13をおくことで最小の面積の気泡成長促進手
段13で効率的に気液混合物を気泡へと変換することが
できる。すなわち、通常運転時の流れに対し抵抗となる
気泡成長促進手段13を最小とすることができる。これ
により気液分離が効率的に行われると同時に通常運転時
の効率低下を低く抑えるとともに、低消費電力化するこ
とができる。
【0038】図7は請求項8の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0039】図7においてA1,A2はボリュート2内
の流路断面積を表し、A3,A4は気液分離流路8内の
流路断面積を表しており、その関係は、A1/A2<A
3/A4となるよう構成されている。すなわち、ボリュ
ート2の巻き始め(舌部)の位置から巻き角360°ま
での流路面積の拡大率と比較して、その後の気液分離に
関与する気液分離流路8の流路面積の拡大率を大きく構
成している。このことは、不要な流路抵抗を増すことな
しに気液分離に適した速度まで気液分離流路8内で流速
を下げることができることを意味する。このような構成
とすることで限られた空間で気液分離ができるようにな
るので、自吸効率の良いポンプの小型化手段を提供でき
ることとなる。
【0040】図8は請求項9の発明に係る一実施の形態
における自吸式ポンプの構成説明図である。
【0041】図8において、気液分離流路8の吐出口6
までの外壁面は気液分離室3の内壁面と2個所で接する
ように構成されている。もし、気液分離流路8と気液分
離室3の壁面との間に隙間があれば、吐出口6から流出
した流れがボリュート2の外周を旋回する。その結果、
吐出口6からポンプ出口5の間を横切る流れの成分が大
きくなり、気泡成長の妨げとなったり、成長した気泡が
ポンプ出口5から排出され難くなる。これに対し、図に
示すように気液分離流路8と気液分離室3の壁面どうし
が接する構成とすれば、簡単な構成でこの流れを抑止で
きるので気液分離及び気体の排出がスムーズに行われ、
ポンプの自吸効率を向上することができる。さらに、こ
のような構成とすれば気液分離室3の高さを小さくする
ことにも有効でポンプのサイズを小さくすることができ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の自吸式ポンプでは、昇圧手段で
あるボリュートに連設された気液分離流路の遠心分離作
用を利用して気液分離を促進したり、気液分離流路の内
部に気泡成長手段を設けて気液分離作用を促進したりで
きるので、気液分離が効率的に行える。分離された液体
を羽根車の羽根の前方に戻す還流穴の位置を分離済みの
気体が入らない位置に設定したり、分離済みの気体が還
流穴方向に向かう原因となる流れを抑制することによっ
ても、さらに気液分離を高く維持できる。したがって、
気液分離室が小さくても自吸効率が高くしかも通常運転
時の効率も高い自吸式ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び2の発明に係る一実施の形態にお
ける自吸式ポンプの構成説明図
【図2】請求項3の発明に係る一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図3】請求項4の発明に係る一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図4】請求項5に係る発明の一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図5】請求項6に係る発明の一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図6】請求項7に係る発明の一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図7】請求項8に係る発明の一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図8】請求項7に係る発明の一実施の形態における自
吸式ポンプの構成説明図
【図9】従来の自吸式ポンプの構成説明図
【符号の説明】 1 羽根車 2 ボリュート 3 気液分離室 4 還流穴 5 ポンプ出口 6 吐出口 7 吸込口 8 気液分離流路 9 気液混合物 10 気泡 11 分流板 12 分流ガイド板 13 気泡成長促進手段 101 ケーシング 102 吸込口 103 吸水室 104 加圧室 105 羽根車 106 気液分離室 107 吐出口 108 電動モータ 109 軸 110 還流穴 111 メカニカルシール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の吸込口に連通した開口部から流入す
    る流体を回転により加圧する羽根車と、前記羽根車の吐
    出側に位置する気液分離室と、前記気液分離室と前記羽
    根車との間に設けられ巻き始めから360°の巻き角を
    有するボリュートと、前記気液分離室から自吸のために
    水を前記羽根車の吸込み側に循環させる還流穴とを備
    え、前記ボリュートには気液分離流路を連設したことを
    特徴とする自吸式ポンプ。
  2. 【請求項2】前記気液分離流路の拡大率が前記ボリュー
    トの拡大率と同一であることを特徴とする請求項1記載
    の自吸式ポンプ。
  3. 【請求項3】前記ボリュートの吐出口が前記羽根車の回
    転中心より下方にあることを特徴とする請求項1または
    2記載の自吸式ポンプ。
  4. 【請求項4】流体の吸込口に連通した開口部から流入す
    る流体を回転により加圧する羽根車と、前記羽根車の吐
    出側に位置する気液分離室と、前記気液分離室と前記羽
    根車との間に設けられ巻き始めから360°の巻き角を
    有するボリュートと、前記ボリュートに連設された気液
    分離流路と、前記気液分離流路に設けられ流路を分割す
    る分流板とを備え、前記分流板によって分割された内周
    側の流路が気液混合物を多く含んで排出可能な構成とし
    たことを特徴とする自吸式ポンプ。
  5. 【請求項5】前記分流板は、前記気液分離流路の吐出口
    を越えて延長された分流ガイド板を備えていることを特
    徴とする請求項4記載の自吸式ポンプ。
  6. 【請求項6】前記気液分離室から自吸のために水を前記
    羽根車の吸込み側に循環させる還流穴を備え、前記還流
    穴が前記分流ガイド板の外周側に設けられていることを
    特徴とする請求項5記載の自吸式ポンプ。
  7. 【請求項7】前記ボリュート内の中心側に偏った流路内
    周壁に気泡成長促進手段を備えていることを特徴とする
    請求項1から6のいずれかに記載の自吸式ポンプ。
  8. 【請求項8】前記ボリュートの拡大率が前記気液分離流
    路の拡大率より大きいことを特徴とする請求項1に記載
    の自吸式ポンプ。
  9. 【請求項9】前記ボリュートの外壁が前記気液分離室の
    内壁に接することを特徴とする請求項1から8のいずれ
    かに記載の自吸式ポンプ。
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