JP2000345274A - 高温炉用ラジアントチューブ - Google Patents
高温炉用ラジアントチューブInfo
- Publication number
- JP2000345274A JP2000345274A JP11154691A JP15469199A JP2000345274A JP 2000345274 A JP2000345274 A JP 2000345274A JP 11154691 A JP11154691 A JP 11154691A JP 15469199 A JP15469199 A JP 15469199A JP 2000345274 A JP2000345274 A JP 2000345274A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- radiant tube
- tube
- temperature
- oxidation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gas Burners (AREA)
- Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 1200℃を超える高温使用に耐え得る、高
融点,耐酸化性,高温強度等を有するラジアントチュー
ブを提供する。 【解決手段】このラジアントチューブは、重量%で、C
r:60%以上,C:0.8%以下,Si:5%以下,
Mn:5%以下,Fe:5%以上を含有するCr基合金
からなる遠心力鋳造管として製造される。該合金は、所
望により、Mo:5%以下,W:7%以下,Nb:3%
以下の元素群より選ばれる1種ないし2種以上の元素
(但し,合計量10%以下)を含む組成が与えられる。
高融点(約1600℃以上)および1200℃を超える
高温酸化雰囲気においても、容易に酸化減肉・変形等を
生じることのない卓抜した高温特性を具備している。
融点,耐酸化性,高温強度等を有するラジアントチュー
ブを提供する。 【解決手段】このラジアントチューブは、重量%で、C
r:60%以上,C:0.8%以下,Si:5%以下,
Mn:5%以下,Fe:5%以上を含有するCr基合金
からなる遠心力鋳造管として製造される。該合金は、所
望により、Mo:5%以下,W:7%以下,Nb:3%
以下の元素群より選ばれる1種ないし2種以上の元素
(但し,合計量10%以下)を含む組成が与えられる。
高融点(約1600℃以上)および1200℃を超える
高温酸化雰囲気においても、容易に酸化減肉・変形等を
生じることのない卓抜した高温特性を具備している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材熱処理炉,鍛
造炉,焼結炉等の1200℃を超える高温熱処理炉に適
用することができる高融点・高耐酸化性等を有するラジ
アントチューブに関する。
造炉,焼結炉等の1200℃を超える高温熱処理炉に適
用することができる高融点・高耐酸化性等を有するラジ
アントチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材熱処理炉,鍛造炉,焼結炉等におい
て、被処理材の間接加熱を行う熱処理炉にはラジアント
チューブが配設される。該チューブは、バーナの燃焼火
炎・燃焼ガスにより赤熱状態に加熱され、輻射熱により
被処理材を所定温度に加熱する。ラジアントチューブと
して、これまで、耐熱合金鋳鋼(JIS G5122S
CH12,SCH15,SCH22,SCH24)等の
高Cr−高Ni合金鋼製チューブが使用されている。
て、被処理材の間接加熱を行う熱処理炉にはラジアント
チューブが配設される。該チューブは、バーナの燃焼火
炎・燃焼ガスにより赤熱状態に加熱され、輻射熱により
被処理材を所定温度に加熱する。ラジアントチューブと
して、これまで、耐熱合金鋳鋼(JIS G5122S
CH12,SCH15,SCH22,SCH24)等の
高Cr−高Ni合金鋼製チューブが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラジアントチューブは
管内の燃焼火炎・ガスにより強熱され、酸化損耗および
熱応力による変形を不可避的に生じる。従来の耐熱合金
製チューブでは、約1200℃を超えると、酸化スケー
ルの生成・剥離の繰り返しによる肉厚減少(酸化減
肉),変形の進行が顕著となる。このような高温熱処理
炉では、セラミックス製チューブが適用される。しか
し、セラミックスは脆性材料であり、熱的・機械的衝撃
による破損を生じ易く、安定な使用を確保することは困
難である。本発明はラジアントチューブに関する上記問
題を解決するための改良された高温特性を有する耐熱鋳
造合金からなるラジアントチューブを提供するものであ
る。
管内の燃焼火炎・ガスにより強熱され、酸化損耗および
熱応力による変形を不可避的に生じる。従来の耐熱合金
製チューブでは、約1200℃を超えると、酸化スケー
ルの生成・剥離の繰り返しによる肉厚減少(酸化減
肉),変形の進行が顕著となる。このような高温熱処理
炉では、セラミックス製チューブが適用される。しか
し、セラミックスは脆性材料であり、熱的・機械的衝撃
による破損を生じ易く、安定な使用を確保することは困
難である。本発明はラジアントチューブに関する上記問
題を解決するための改良された高温特性を有する耐熱鋳
造合金からなるラジアントチューブを提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のラジアントチュ
ーブは、重量%で、Cr:60%以上,C:0.8%以
下,Si:5%以下,Mn:5%以下,Fe:5%以上
を含有するCr基合金からなる遠心力鋳造されたチュー
ブである。このCr基合金は、所望により、Mo:5%
以下,Nb:3%以下,W:7%以下の群より選ばれる
1種ないし2種以上の元素(但し,合計量10%以下)
を含有する化学組成が与えられる。
ーブは、重量%で、Cr:60%以上,C:0.8%以
下,Si:5%以下,Mn:5%以下,Fe:5%以上
を含有するCr基合金からなる遠心力鋳造されたチュー
ブである。このCr基合金は、所望により、Mo:5%
以下,Nb:3%以下,W:7%以下の群より選ばれる
1種ないし2種以上の元素(但し,合計量10%以下)
を含有する化学組成が与えられる。
【0005】本発明のチューブ材であるCr基合金につ
いて、Cr含有量を60%以上としているのは、これに
より、高融点(約1600℃以上)および従来の耐熱合
金鋼を大きく上廻る高温強度、耐酸化性が得られ、12
00℃を超える高温酸化雰囲気においても、容易に酸化
減肉,変形を生じることのない卓抜した高温特性を確保
することが可能となるからである。このCr基合金は、
熱膨張率が低く、熱応力に対する耐亀裂性にもすぐれて
いる。
いて、Cr含有量を60%以上としているのは、これに
より、高融点(約1600℃以上)および従来の耐熱合
金鋼を大きく上廻る高温強度、耐酸化性が得られ、12
00℃を超える高温酸化雰囲気においても、容易に酸化
減肉,変形を生じることのない卓抜した高温特性を確保
することが可能となるからである。このCr基合金は、
熱膨張率が低く、熱応力に対する耐亀裂性にもすぐれて
いる。
【0006】また、Cr基合金のFe含有量を5%以上
とし、かつ0.8%以下のC,5%以下のSi、および
5%以下のMnを含有する組成としているのは、合金融
点が過度に高くなることによる溶解精錬の困難を回避す
ると共に、鋳造性を確保しチューブの健全な鋳造品質を
確保するためである。
とし、かつ0.8%以下のC,5%以下のSi、および
5%以下のMnを含有する組成としているのは、合金融
点が過度に高くなることによる溶解精錬の困難を回避す
ると共に、鋳造性を確保しチューブの健全な鋳造品質を
確保するためである。
【0007】上記Cr基合金の任意元素として添加され
るMo,Nb,Wの各元素は、チューブの高温強度を高
める効果を有する。これらの元素含有量を上記のように
限定しているのは、それを超えて多量に添加すると、合
金の脆化をきたし、実機使用時の熱的・機械的応力によ
る亀裂を生じ易くなるからである。
るMo,Nb,Wの各元素は、チューブの高温強度を高
める効果を有する。これらの元素含有量を上記のように
限定しているのは、それを超えて多量に添加すると、合
金の脆化をきたし、実機使用時の熱的・機械的応力によ
る亀裂を生じ易くなるからである。
【0008】本発明のラジアントチューブは、高周波溶
解炉等により溶製された所定の化学組成を有するCr基
合金溶湯を遠心力鋳造に付して鋳造管体として製造され
る。鋳造管は、必要に応じて残留応力の除去・ミクロ偏
析の解消等を目的として、900〜950℃に適当時間
(例えば、1〜2Hr)加熱保持した後、徐冷する熱処
理を施され、ついで機械加工により所定寸法に仕上げら
れる。
解炉等により溶製された所定の化学組成を有するCr基
合金溶湯を遠心力鋳造に付して鋳造管体として製造され
る。鋳造管は、必要に応じて残留応力の除去・ミクロ偏
析の解消等を目的として、900〜950℃に適当時間
(例えば、1〜2Hr)加熱保持した後、徐冷する熱処
理を施され、ついで機械加工により所定寸法に仕上げら
れる。
【0009】
【実施例】(1)供試材の作製 高周波溶解炉でCr基合金を溶製して遠心力鋳造に付
し、得られた管体を熱処理に付して供試材を得る(出湯
温度:1920℃以上,鋳込み温度:1810〜184
0℃,熱処理温度:900〜925℃)。比較例とし
て、従来の代表的ラジアントチューブ材である高Cr−
高Ni系耐熱合金鋳鋼からなる遠心力鋳造管を用意し
た。管サイズはいずれも、外径100,肉厚8,長さ2
200(mm)である。
し、得られた管体を熱処理に付して供試材を得る(出湯
温度:1920℃以上,鋳込み温度:1810〜184
0℃,熱処理温度:900〜925℃)。比較例とし
て、従来の代表的ラジアントチューブ材である高Cr−
高Ni系耐熱合金鋳鋼からなる遠心力鋳造管を用意し
た。管サイズはいずれも、外径100,肉厚8,長さ2
200(mm)である。
【0010】(2)物性の評価 各供試材について諸物性を測定し表1に示す結果を得
た。表中、「耐酸化性」は、試験片を加熱炉(大気雰囲
気)中に保持する酸化試験(温度:1250℃,保持時
間:500hr)による酸化減量(mm/year)、
「0.2%耐力」は高温引張試験(JIS G0567,
温度1200℃)による測定値である。熱膨張率(/
℃,at1000℃)を併せて示す。
た。表中、「耐酸化性」は、試験片を加熱炉(大気雰囲
気)中に保持する酸化試験(温度:1250℃,保持時
間:500hr)による酸化減量(mm/year)、
「0.2%耐力」は高温引張試験(JIS G0567,
温度1200℃)による測定値である。熱膨張率(/
℃,at1000℃)を併せて示す。
【0011】表1に示したように、発明材は、1600
℃を超える高融点を有すると共に、耐酸化性および高温
強度に優れ、かつ低熱膨張率を有している。これらの諸
物性は、ラジアントチューブとして1200℃を超える
ような苛酷な使用環境においても、酸化減肉,変形,亀
裂等の損傷に対する良好な抵抗性を発揮し、改良された
耐用寿命を可能にすることを示すものである。
℃を超える高融点を有すると共に、耐酸化性および高温
強度に優れ、かつ低熱膨張率を有している。これらの諸
物性は、ラジアントチューブとして1200℃を超える
ような苛酷な使用環境においても、酸化減肉,変形,亀
裂等の損傷に対する良好な抵抗性を発揮し、改良された
耐用寿命を可能にすることを示すものである。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明のラジアントチューブは、従来の
耐熱合金鋼材に比し、著しく高融点を有すると共に、従
来材を大きく凌ぐ耐酸化性,高温強度等の高温特性を具
備するものであり、従来材では適用困難ないし不可能な
1200℃を超える苛酷な高温環境に対しても、その卓
抜した高温特性により安定な使用を可能とし、メンテナ
ンスの改善・操炉効率の向上・熱処理品質の改善等の諸
効果をもたらすものである。
耐熱合金鋼材に比し、著しく高融点を有すると共に、従
来材を大きく凌ぐ耐酸化性,高温強度等の高温特性を具
備するものであり、従来材では適用困難ないし不可能な
1200℃を超える苛酷な高温環境に対しても、その卓
抜した高温特性により安定な使用を可能とし、メンテナ
ンスの改善・操炉効率の向上・熱処理品質の改善等の諸
効果をもたらすものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、Cr:60%以上,C:0.
8%以下,Si:5%以下,Mn:5%以下,Fe:5
%以上を含有するCr基合金からなる遠心力鋳造された
高温炉用ラジアントチューブ。 - 【請求項2】 重量%で、Cr:60%以上,C:0.
8%以下,Si:5%以下,Mn:5%以下,Fe:5
%以上、およびMo:5%以下,Nb:3%以下,W:
7%以下の群より選ばれる1種ないし2種以上の元素
(但し,合計量10%以下)を含有するCr基合金から
なる遠心力鋳造された高温炉用ラジアントチューブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11154691A JP2000345274A (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 高温炉用ラジアントチューブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11154691A JP2000345274A (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 高温炉用ラジアントチューブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000345274A true JP2000345274A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=15589838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11154691A Pending JP2000345274A (ja) | 1999-06-02 | 1999-06-02 | 高温炉用ラジアントチューブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000345274A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107493611A (zh) * | 2017-07-29 | 2017-12-19 | 江苏华海冶金机械设备有限公司 | 耐高温电热辐射管 |
-
1999
- 1999-06-02 JP JP11154691A patent/JP2000345274A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107493611A (zh) * | 2017-07-29 | 2017-12-19 | 江苏华海冶金机械设备有限公司 | 耐高温电热辐射管 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN115233042B (zh) | 一种耐高温氧化的钴基Co-Fe-Ni-Al共晶中熵合金及其制备方法和应用 | |
JPS60200948A (ja) | 加熱炉の支持部材用複合材料 | |
JPS6326321A (ja) | 高ニッケル−クロム合金 | |
JPH0346535B2 (ja) | ||
JPH02267240A (ja) | 耐熱合金 | |
JP2000345274A (ja) | 高温炉用ラジアントチューブ | |
JPS58117848A (ja) | 燃焼雰囲気ですぐれた高温耐食性および高温耐酸化性を示す高強度ni基鋳造合金 | |
JPS6017043A (ja) | Co基耐熱合金 | |
JP3049513B2 (ja) | ラジアントチューブ用耐熱合金 | |
CN108950412A (zh) | 一种用于电炉配件的耐热材料及其制备方法 | |
JP6975027B2 (ja) | 不定形耐火物 | |
JPH09257215A (ja) | 直管型バーナ | |
JPH046242A (ja) | 耐熱鋳鋼 | |
JPH07228941A (ja) | 耐熱鋳造合金 | |
JPH1017977A (ja) | Mo−Si系合金およびその溶解方法 | |
JPH0987787A (ja) | 耐酸化性、耐浸炭性、高温クリープ破断強度及び時効後の延性にすぐれる耐熱合金 | |
JPH06264160A (ja) | 複合セラミツクスチューブ | |
JPH08291355A (ja) | Cr基耐熱合金 | |
JPH07228955A (ja) | 高温強度に優れる鋳造Fe−Cr−Ni合金及びそれを用いた製品の製造方法 | |
JPS597346B2 (ja) | 耐熱衝撃性に優れた耐熱鋳鋼 | |
JPH03232945A (ja) | 耐熱合金およびそれを使用したスキッドレール | |
JPS6376851A (ja) | 熱処理ポツト用Fe基耐熱合金 | |
JPH06264172A (ja) | 高クロムフェライト系耐熱合金鋼 | |
JPS58117847A (ja) | 燃焼雰囲気ですぐれた高温耐食性および高温耐酸化性を示す高強度Ni基鋳造合金 | |
JPS62242717A (ja) | ラジアントチユ−ブ形式の加熱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050315 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050705 |