JP2000345040A - 熱伝導性シリコーン成形体の製造方法 - Google Patents

熱伝導性シリコーン成形体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高熱伝導性であり、電子機器の放熱部材として
好適なシリコーン成形体を効率よく製造する方法を提供
する。 【解決手段】熱伝導性フィラーを含有してなる第一のシ
リコーン組成物を用いて、棒状体の複数本が枠体に支持
されてなるコア材を成形し、それを硬化させた後又は硬
化させる前に型枠に入れ、又は型枠に入れないでコア材
自体を型枠として機能させ、熱伝導性フィラーを含有し
た又は含有しない未硬化の第二のシリコーン組成物を充
填し、型枠を使用した場合はそれを脱型する前又は脱型
した後に硬化させ、必要に応じて上記コア材の枠体及び
/又はコア材の型枠として機能させた外壁部分を切除す
ることを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の放熱部
材を製造するのに好適な高熱伝導性シリコーン成形体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器においては、使用時に発生する
熱をどのように除去するかが重要な課題であり、それを
解決するため、従来よりIC、LSI、CPU、MPU
等の半導体素子は、熱伝導性シート等の放熱部材を介し
て放熱フインや放熱板等のヒートシンクに取り付けられ
ている。熱伝導性シートとしては、シリコーンに窒化ホ
ウ素(BN)等の熱伝導性フィラーを分散含有させたも
のが広く使用されており、また最近では、その柔軟性を
例えばアスカーC硬度で50以下までに柔らかくした高
柔軟性放熱スペーサーも使用されるようになってきてい
る。
【0003】今日、このような放熱部材においては、更
なる熱伝導性の向上が要求されており、それをBNの充
填率を高めることによって対応しているが、その反面、
シートの機械的強度が低下するので、充填率を高める方
法には限界がある。
【0004】BNは鱗片状粒子であり、その熱伝導率は
面方向では約110W/m・K、面方向に対して垂直な
方向では約2W/m・K程度であり、面方向の熱伝導性
は数十倍大きいことが知られている。従って、BN粒子
の面方向を熱の伝達方向であるシートの厚み方向と同じ
にする(すなわち、BN粒子をシート厚み方向に立たせ
る)ことによって、熱伝導性が飛躍的に向上することが
期待される。しかしながら、従来のカレンダーロール
法、ドクターブレード法等の成形方法では、シート成形
時にBN粒子の配向が起こり、図3のように鱗片状粒子
の面方向がシート面方向と同一となってしまい、BN粒
子の面方向の優れた熱伝導性を活かされないままとなっ
ていた。
【0005】このような問題を解決するため、特公平6
−12643号公報には、BN粒子をランダムに配向さ
せることが提案されているが、この場合であってもシー
ト面方向に配向したBN粒子も依然として多く存在して
いるので、十分であるとはいえない。
【0006】そこで、シート厚み方向に配向しているB
N粒子の割合を、シート面方向に配向している割合より
も多くさせる方法として、特公平6−38460号公報
が提案されている。この方法は、BN粒子の充填された
シリコーン固化物を成型機でまずブロック化し、次いで
それを垂直方向にスライスしてシート化するものである
ので、ブロック寸法が大きくなると成型金型の側面では
BN粒子が配向するが、内側ではBN粒子がランダムに
配向するので、熱伝導性の十分な向上は望めない。
【0007】BN粒子を内側まで十分に配向させるため
には、BN粒子を含有するシリコーン組成物を小さな断
面積で棒状に押し出すことが必要であり、成形された棒
状体を複数本集結させ、それをそのまま又は他のシリコ
ーン組成物と複合化することによって、良好な放熱性を
有する放熱部材を得ることができる。
【0008】そして、このような棒状体の集結物を利用
した放熱部材の製造方法として、本出願人は、先に特願
平10−367159号明細書を提案した。この方法
は、押し出し成形された棒状体の複数本を、自重とガイ
ドローラーにより集結させるものであるが、均一な集結
体を得るにはかなり高度な技術が必要である。また、押
し出し成形された各棒状体の間でBN粒子の配向状態に
差を生じ易いという問題があった。そこで、棒状体の1
本を適宜長さに切断しそれを容器に入れて積み重ね、集
結させることも考えられるが、積み重ね形状や大きさに
制約がある他、生産性の点で問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、その目的は、放熱部材を製造す
るのに好適な高熱伝導性シリコーン成形体を効率良く製
造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
伝導性フィラーを含有してなる第一のシリコーン組成物
を用いて、棒状体の複数本が枠体に支持されてなるコア
材を成形し、それを硬化させた後又は硬化させる前に型
枠に入れ、又は型枠に入れないでコア材自体を型枠とし
て機能させ、熱伝導性フィラーを含有した又は含有しな
い未硬化の第二のシリコーン組成物を充填し、型枠を使
用した場合はそれを脱型する前又は脱型した後に硬化さ
せ、必要に応じて上記コア材の枠体及び/又はコア材の
型枠として機能させた外壁部分を切除することを特徴と
する熱伝導性シリコーン成形体の製造方法である。特
に、第一のシリコーン組成物と第二のシリコーン組成物
の硬化物の熱伝導率が異なるような原料を用い、しかも
棒状体全体の合計断面積に対する棒状体以外の断面積の
比(棒状体以外の断面積/棒状体全体の合計断面積)が
0.2〜1.0とするものである。更に、上記高熱伝導
性シリコーン成形体の製造方法において、一本の棒状体
の断面積が2〜300mm2であり、得られた熱伝導性
シリコーン成形体を幅0.1〜5mmに切断することを
特徴とするものであり、この方法は、特に電子機器の放
熱部材の製造に好適なものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0012】本発明においては、まず、熱伝導性フィラ
ーを含有してなる第一のシリコーン組成物を用いて、棒
状体の複数本が枠体に支持されてなるコア材を成形す
る。コア材の一例の斜視図を図1に示した。図1におい
て、1はコア材、2は枠体、3は棒状体である。コア材
は、更に棒状体の周囲に第一のシリコーン組成物による
外壁(図示なし)を形成させ、後記の第二のシリコーン
組成物を充填する際の型枠として機能させることもで
き、生産性を更に高めることができる。枠体2と棒状体
3の形状については、全く自由であり、その断面形状を
あげれば、三角形、四角形、六角形、台形等の多角形、
円形、楕円形などである。また、枠体2は、板状、網目
状のいずれであってもよい。本発明によれば、特に複雑
な形状が精度良く成形することができる。
【0013】第一のシリコーン組成物は、熱伝導性フィ
ラーを含有したシリコーン組成物であり、その配合の一
例を示せば、液状シリコーン40〜65体積%、熱伝導
性フィラー35〜60体積%である。更に、シリコーン
の硬化剤、硬化促進剤、難燃剤等の成分を配合すること
もできる。
【0014】コア材は、第一のシリコーン組成物を射出
成形することによって、好適に製造することができる。
また、圧縮成形によっても製造することができるが、射
出成形に比べて生産性がよくない。
【0015】射出成形又は圧縮成形に用いられる金型
は、複数の棒状空孔を有するものであればよく、特別な
ものである必要はない。第一のシリコーン組成物は、好
ましくは150℃〜170℃に加熱された金型に射出又
は圧縮されてコア材が形成される。コア材は、金型温度
を調整することによって、その硬化度合を調節すること
ができる。本発明においては、金型が加熱されているこ
とが望ましいが、加熱されていなくてもよい。本発明で
成形されたコア材1の枠体2は、当業界ではランナと呼
ばれていることもある。
【0016】次いで、硬化前又は硬化後のコア材は、樹
脂製等の型枠に入れられ、その空間部に第二のシリコー
ン組成物が充填される。上記のようにコア材がその周囲
に外壁を形成させたものを用いた場合は、それを型枠と
しても機能させることができるので、新たな型枠は必要
でない。第二のシリコーン組成物の充填に際しては、真
空や超音波等による振動を利用することができる。
【0017】第一のシリコーン組成物と第二のシリコー
ン組成物は、同じものであってもよく、また異なったも
のであってもよい。本発明においては、硬化物の熱伝導
率が異なるもの、特に第二のシリコーン組成物の熱伝導
率が第一のシリコーン組成物のそれよりも小さいもので
あることが好ましい。第二のシリコーン組成物には、熱
伝導性フィラーを含有させないことが望ましい場合があ
る。
【0018】その後、型枠を使用して第二のシリコーン
組成物を充填した場合は、それを脱型後又は脱型前にコ
ア材と第二のシリコーン組成物との複合体を硬化させ、
必要であればコア材1の枠体2及び/又はコア材の型枠
として機能させた外壁の部分を切除し、本発明の熱伝導
性シリコーン成形体とする。更に、これを幅0.1〜5
mmに切断して放熱部材に適した厚みとすることもでき
る。図2には、本発明によって製造された熱伝導性シリ
コーン成形体の一例の斜視図を示した。4は熱伝導性フ
ィラー、5は熱伝導性シリコーン成形体である。
【0019】本発明においては、棒状体全体の合計断面
積に対する棒状体以外の断面積の比(棒状体以外の断面
積/棒状体全体の合計断面積)が0.2〜1.0とする
ことが好ましい。また、一本の棒状体の断面積が2〜3
00mm2とすることが好ましい。これによって、熱伝
導性フィラーがBN粉末である場合、第一のシリコーン
組成物が金型の狭い流路を通過する際にBN粒子を一定
方向に配向させることができ、熱伝導性シリコーン成形
体の厚み方向に配向しているBN粒子の割合を多くする
ことが容易となる。
【0020】また、第二のシリコーン組成物は、コア材
の全空間又はコア材の収納された型枠の全空間に充填さ
れていなくてもよい。部分的に空隙状態となっていても
何ら問題はなく、用途によってはこのような構造が好都
合なこともある。本発明においては、コア材の部分が伝
熱の主要部となることから、第二のシリコーン組成物の
硬化物の部分は柔軟性に富むものほど、締め付け又は圧
縮時に生じるコア材の変形を吸収でき、発熱体表面への
密着性が増すので、良好な熱伝導性が得られる。
【0021】更には、コア材と第二のシリコーン組成物
の硬化物との硬度差は、アスカーC硬度で5以上あるこ
とが好ましい。この硬度差は、第二のシリコーン組成物
の熱伝導性フィラー充填量、シリコーンの種類及び架橋
密度などによって調整することができる。
【0022】本発明で製造される熱伝導性シリコーン成
形体の形状については制約はなく、用途に応じて適切な
形状が選択される。シート状ないしは矩形状のものは、
熱伝導性シートや高柔軟性放熱スペーサー等の電子機器
の放熱部材として使用される。
【0023】本発明で製造される熱伝導性シリコーン成
形体の熱抵抗は0.5℃/W・mm以下であることが好
ましい。また、第一のシリコーン組成物中にBN粉末を
含む熱伝導性シリコーン成形体では、厚み方向にX線を
照射して得られたX線回折図において、〈100〉面
(a軸)に対する〈002〉面(c軸)のピーク比
(〈002〉/〈100〉)が1以下であることが好ま
しい。
【0024】本発明で使用される第一のシリコーン組成
物又は第二のシリコーン組成物を調合する際に用いられ
るシリコーン原料としては、付加反応型液状シリコーン
ゴム、過酸化物を加硫に用いる熱加硫型ミラブルタイプ
のシリコーンゴム等をあげることがことができる。電子
機器の放熱部材では、発熱電子部品の発熱面とヒートシ
ンク面との密着性が要求されるため、付加反応型液状シ
リコーンゴムが望ましい。その具体例としては、一分子
中にビニル基とH−Si基の両方を有する一液性のシリ
コーンや、末端又は側鎖にビニル基を有するオルガノポ
リシロキサンと末端又は側鎖に2個以上のH−Si基を
有するオルガノポリシロキサンとの二液性のシリコーン
などがあり、市販品としては、東レダウコーニング社
製、商品名「SE−1885」等がある。シリコーン硬
化物の柔軟性は、シリコーンの架橋密度や熱伝導性フィ
ラーの充填量などによって調整することができる。
【0025】本発明で使用される熱伝導性フィラーは、
窒化ホウ素(BN)粉末単独又はBN粉末と他の熱伝導
性フィラーとの混合粉末である。BNは、鱗片状粒子の
面方向(a軸)と垂直方向(c軸)とでは熱伝導性が数
十倍程度異なっているが、本発明によってその面方向の
高熱伝導性を都合よく利用することができる。
【0026】BN粒子の厚み(c軸方向)は、0.1μ
m以上であることが好ましく、0.1μmを未満では、
シリコーンに分散させる際に粒子が破壊する恐れがあ
る。また、BN粒子のアスペクト比(縦/横比)はでき
るだけ大きい方が熱伝導性を向上させる点で好ましく、
20以上が好ましい。
【0027】このようなBN粉末は、例えば粗製BN粉
末をアルカリ金属又はアルカリ土類金属のほう酸塩の存
在下、窒素雰囲気中、2000℃×3〜7時間加熱処理
してBN結晶を十分に発達させ、粉砕後、必要に応じて
硝酸等の強酸によって精製することによって製造するこ
とができる。
【0028】BN以外の熱伝導性フィラーとしては、絶
縁性が必要な場合には、窒化ケイ素、窒化アルミニウ
ム、アルミナ、マグネシア等のセラミックス粉末が用い
られ、また絶縁性を問わない場合には、これらのセラミ
ックス粉末の他に、アルミニウム、銅、銀、金等の金属
粉末や、炭化珪素粉末、炭素粉末等が使用される。
【0029】熱伝導性フィラーの形状は、破砕形状、球
状、繊維状、針状、鱗片状などいずれでもよく、また粒
度は、平均粒径1〜100μm程度のものが使用され
る。
【0030】第一のシリコーン組成物及び第二のシリコ
ーン組成物の調合は、ロールミル、ニーダー、バンバリ
ーミキサー等を用いて行うことができる。また、その硬
化は、遠赤外炉、熱風炉等を用いて行われる。
【0031】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0032】実施例1 コア材を成形するため、ミラブル型シリコーンゴム(東
芝シリコーン社製、商品名「TSE2913U」)に、
平均粒子径15μm、平均粒子厚み1μmのBN粉末
(市販品)を表1に示す割合で配合し、ミキサーで混合
した後、更にシリコーンゴム用加硫剤(2、4−ジクロ
ロパーオキサイド)、シリコーンゴム用難燃付与剤(白
金含有イソプロピルアルコール)、分散剤(日本ユニカ
ー社製、商品名「A−173」)をそれぞれ少量添加し
て第一のシリコーン組成物を調合した。
【0033】次いで、160℃に加熱された直径3mm
で深さ50mmの孔が縦に30列、横に30列設けられ
た金型に、上記第一のシリコーン組成物を射出充填した
後、硬化させた。得られたコア材は、棒状体全体の合計
断面積が79%、棒状体以外の部分の断面積が21%の
ものであった。また、コア材の平面形状は、90×90
mm程度、棒状体同士間の空間の平面形状、各辺が湾曲
した菱形ないしは三角形であった。
【0034】次に、コア材をフッ素樹脂製の型枠に入
れ、全ての空間部に、A液(ビニル基を有するオルガノ
ポリシロキサン)とB液(H−Si基を有するオルガノ
ポリシロキサン)の二液性の付加反応型液状シリコーン
(東レダウコーニング社製、商品名「SE−188
5」)を1対1の混合比からなる第二のシリコーン組成
物を流し込み、真空で5分間処理した後、熱風乾燥機で
120℃、5時間加硫硬化させた。その後、これを型枠
から取り出し、幅1mmに切断して、図2に示される本
発明による熱伝導性シリコーン成形体を製造した。
【0035】実施例2 ミラブル型シリコーンゴムのかわりに、A液(ビニル基
を有するオルガノポリシロキサン)対B液(H−Si基
を有するオルガノポリシロキサン)の混合比を表1に示
す割合とした二液性の付加反応型液状シリコーン(東レ
ダウコーニング社製、商品名「SE−1885」)を第
一のシリコーン組成物として用い、コア材を形成したこ
と以外は、実施例1と同様にして熱伝導性シリコーン成
形体を製造した。
【0036】実施例3 直径3mmで深さ50mmの孔が縦に30列、横に30
列設けられた金型のかわりに、直径3mmで深さ50m
mの孔が縦に30列、横に30列設けられ、しかも棒状
体の周囲に外壁が形成されるような金型を用いて型枠機
能を有するコア材を成形し、第二のシリコーン組成物を
充填する際にフッ素樹脂製型枠を使用しなかったこと以
外は、実施例1に準じて熱伝導性シリコーン成形体を製
造した。
【0037】比較例1〜2 深さ1mm、開口部90×90mmの金型に、実施例1
又は実施例2で使用された第一のシリコーン組成物を充
填し硬化させて、図3に示されるようなシリコーン成形
体を製造した。
【0038】上記で得られたシリコーン成形体につい
て、厚み方向の熱抵抗と、棒状体全体の合計断面積に対
する棒状体以外の断面積の比(棒状体以外の断面積/棒
状体全体の合計断面積)を測定した。それらの結果を表
1に示す。
【0039】(1)熱抵抗 シリコーン成形体をTO−3形状に切断し、これをTO
−3型の銅製ヒーターケースと銅板との間にはさみ、締
付けトルク5kgf−cmにてセットした後、銅製ヒー
ターケースに電力15Wをかけて4分間保持し、銅製ヒ
ーターケースと銅板との温度差を測定し、式、熱抵抗
(℃/W・mm)={温度差(℃)/電力(W)}/シ
ート厚(mm)、により算出した。 (2)断面積の比 シリコーン成形体の棒状体全体の合計断面積と棒状体以
外の断面積を顕微鏡で測定し、両者の比を算出した。
【0040】
【表1】
【0041】表1より、本発明の実施例によって製造さ
れた熱伝導性シリコーン成形体は、比較例1〜2に比べ
て、熱伝導性が大幅に向上していることがわかる。
【0042】次に、実施例で製造された本発明の熱伝導
性シリコーン成形体を放熱部材となし、ボールグッリド
アレイ式のSRAMとヒートシンクの間に荷重をかけて
介在させたところ良く密着し、作動時の温度上昇の少な
い高信頼性の電子機器をつくることができた。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、高熱伝導性のシリコー
ン成形体を効率良く製造することができる。本発明によ
って製造された熱伝導性シリコーン成形体は、熱伝導性
シート、柔軟性放熱スペーサー等の電子機器の放熱部材
として好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用されるコア材の一例を示す斜視図
【図2】本発明によって製造された熱伝導性シリコーン
成形体の一例を示す斜視図
【図3】従来の熱伝導性シートの厚み方向における断面
【符号の説明】
1 コア材 2 コア材の枠体 3 コア材の棒状体 4 熱伝導性フィラー 5 熱伝導性シリコーン成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA33L AC06 AE10 AH33 CA01 CA11 CB01 CB28 CT10 4J002 CP031 CP042 CP121 DA016 DA076 DA096 DE076 DE146 DF016 DJ006 FD116 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性フィラーを含有してなる第一の
    シリコーン組成物を用いて、棒状体の複数本が枠体に支
    持されてなるコア材を成形し、それを硬化させた後又は
    硬化させる前に型枠に入れ、又は型枠に入れないでコア
    材自体を型枠として機能させ、熱伝導性フィラーを含有
    した又は含有しない未硬化の第二のシリコーン組成物を
    充填し、型枠を使用した場合はそれを脱型する前又は脱
    型した後に硬化させ、必要に応じて上記コア材の枠体及
    び/又はコア材の型枠として機能させた外壁部分を切除
    することを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 第一のシリコーン組成物と第二のシリコ
    ーン組成物の硬化物の熱伝導率が異なるような原料を用
    い、しかも棒状体全体の合計断面積に対する棒状体以外
    の断面積の比(棒状体以外の断面積/棒状体全体の合計
    断面積)が0.2〜1.0とすることを特徴とする請求
    項1記載の熱伝導性シリコーン成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 一本の棒状体の断面積が2〜300mm
    2であり、得られた熱伝導性シリコーン成形体を幅0.
    1〜5mmに切断することを特徴とする請求項1又は2
    記載の熱伝導性シリコーン成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱伝導性シリコーン成形体が電子機器の
    放熱部材であることを特徴とする請求項3記載の熱伝導
    性シリコーン成形体の製造方法。
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