JP2000345022A - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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JP2000345022A
JP2000345022A JP11157237A JP15723799A JP2000345022A JP 2000345022 A JP2000345022 A JP 2000345022A JP 11157237 A JP11157237 A JP 11157237A JP 15723799 A JP15723799 A JP 15723799A JP 2000345022 A JP2000345022 A JP 2000345022A
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耕司 秋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐溶剤性等の硬化物物性に優れ、し
かも常温で塗膜又は成形品の形成が可能な水性樹脂組成
物を提供すること。 【解決手段】 本発明の水性樹脂組成物は、特定のアセ
ト酢酸エステル化合物及び活性水素含有アミノ基を2個
以上有する分子量50〜500の硬化剤を含有してな
る。上記アセト酢酸エステル化合物は、ビスフェノール
化合物のアルキレンオキシド付加物のヒドロキシル基に
アセト酢酸エステル基を導入した化合物及びビスフェノ
ール化合物のポリグリシジルエーテルのグリシジル基に
ジヒドロキシカルボン酸、ジアルカノールアミンを付加
したポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル基にアセト酢
酸エステル基を導入した化合物等である。上記硬化剤
は、ジカルボン酸ジヒドラジド、メタキシレンジアミン
及びイソホロンジアミン等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性樹脂組成物、
詳しくは、優れた塗膜形成性を有し、塗膜物性に優れた
塗膜を与えることのできる水性樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
合成樹脂系の塗料、接着剤等は、合成樹脂を、各種の低
沸点溶媒に溶解した溶剤タイプのものが塗料安定性、速
乾性に優れ、一般的であったが、火災や爆発等の危険
性、人体への有害性、地球環境への悪影響等の問題か
ら、低沸点溶媒の使用が制限されるようになり、近年、
合成樹脂を各種変性して水溶性又は乳化性を付与した
り、乳化剤を使用して水中に分散させた水性合成樹脂塗
料或いは接着剤等が開発され実用化されている。
【0003】一方、溶剤性エポキシ被覆組成物は種々の
塗料に応用できる優れた性質を有するものであり、これ
までにエポキシ樹脂から誘導される水性樹脂組成物の開
発検討が行われている。
【0004】ところが、これらのエポキシ樹脂から由来
される水性樹脂組成物では、未だ耐水性、耐溶剤性等の
諸性能が満足できるものが得られておらず、更に、近年
では、エポキシエマルジョンを他の水性樹脂(例えば、
アクリルエマルジョン)と混合してなる水性樹脂組成物
と使用することも多く試みられているが、その場合には
エマルジョンの安定性が問題となるケースも多かった。
【0005】一方、エポキシ樹脂に各種の変性を施すこ
とが試みられており、例えば、特開昭48−25099
号公報には、アセト酢酸エステル基によって変性された
エポキシ樹脂が提案されている。しかし、この変性エポ
キシ樹脂でも、未だ満足した硬化物物性が得られていな
い。
【0006】従って、本発明の目的は、耐水性、耐溶剤
性等の硬化物物性に優れ、しかも常温で塗膜又は成形品
の形成が可能な水性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定のアセト酢酸エステル化合物と特定
の硬化剤を組み合わせてなる水性樹脂組成物が、上記目
的を達成し得ることを知見した。
【0008】本発明は、下記〔化2〕(前記〔化1〕と
同じ)の一般式(I)で表わされるアセト酢酸エステル
化合物及び活性水素含有アミノ基を2個以上有する分子
量50〜500の硬化剤を含有してなることを特徴とす
る水性樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【化2】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性樹脂組成物に
ついて詳細に説明する。
【0011】本発明に使用される上記一般式(I)で表
されるアセト酢酸エステル化合物において、上記一般式
(I)中、Aで表わされる炭素原子数2〜4のアルキレ
ン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソプ
ロピレン、ブチレン、イソブチレン等の直鎖又は分岐の
基が挙げられ、B で表される炭素原子数1〜10のアル
カントリイルとしては、メタントリイル、エタントリイ
ル、プロパントリイル、ブタントリイル、ヘプタントリ
イル、ヘキサントリイル、ヘプタントリイル、オクタン
トリイル等の直鎖又は分岐の基が挙げられ、B1及びB2で
表される炭素原子数1〜4のアルキレン基としては、例
えば、メチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレ
ン、イソブチレン等の直鎖又は分岐の基が挙げられ、Z
で表されるアルキリデン基としては、例えば、メチリデ
ン、エチリデン、プロピロデン、イソプロピリデン、ブ
チリデン、イソブチリデン等が挙げられる。
【0012】上記アセト酢酸エステル化合物のうち、上
記一般式(I)のX1 及びX2 が何れも直接結合であ
り、rが0であり、且つ、mとqとを合わせた数が2以
上である化合物;上記一般式(I)のX1 が上記式(a
−2)で表される基であり、且つ、X2 が上記式(b−
2)で表される基である化合物;及び上記一般式(I)
のX1 が上記式(a−3)で表される基であり、且つ、
2 が上記式(b−3)で表される基である化合物は、
特に、保存安定性に優れ、耐溶剤性等の性能に優れた硬
化物を提供し得るため好ましい。
【0013】また、上記一般式(I)で表されるアセト
酢酸エステル化合物をその製造方法から分類すると、例
えば、(a)ビスフェノール化合物のポリグリシジルエ
ーテルのグリシジル基にアセト酢酸を直接付加して得ら
れる化合物、(b)ビスフェノール化合物のポリグリシ
ジルエーテルのグリシジル基にジヒドロキシカルボン
酸、ジアルカノールアミンを付加して得られるポリヒド
ロキシ化合物のヒドロキシル基にアセト酢酸エステル基
を導入する方法により得られる化合物、(c)ビスフェ
ノール化合物のアルキレンオキシド付加物のヒドロキシ
ル基にアセト酢酸エステル基を導入する方法により得ら
れる化合物等が挙げられる。
【0014】ここでビスフェノール化合物としては、メ
チリデンビスフェノール(ビスフェノールF)、エチリ
デンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール
(ビスフェノールA)、ブチリデンビスフェノール等が
挙げられる。
【0015】(a)の化合物を得る際において、ビスフ
ェノール化合物のグリシジルエーテルにアセト酢酸を付
加する方法は、特に限定されるものではないが、例え
ば、エチルトリフェニルホスホニウムブロミドの如きエ
ステル化触媒を用いて100〜200℃で数時間反応さ
せることによって容易に実施することができる。
【0016】(b)の化合物を得る際において、ジヒド
ロキシカルボン酸としては、例えば、ジメチロールプロ
ピオン酸、ジエチロールプロピオン酸、ジメチロールブ
タン酸、ジメチロールペンタン酸等が挙げられ、ジアル
カノールアミンとしては、例えば、ジメタノールアミ
ン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
【0017】ここでビスフェノール化合物のポリグリシ
ジルエーテルにジヒドロキシカルボン酸或いはジアルカ
ノールアミンを付加する方法は特に限定されるものでは
ないが、例えば、溶媒中、無触媒で100℃以上に加熱
することで容易に付加することができる。
【0018】(b)及び(c)の化合物を得る際におい
て、ヒドロキシル基にアセト酢酸エステル基を導入する
方法としては、例えば、アセト酢酸の低級エステルを用
いたエステル交換法により製造する方法、ジケテンを反
応させる方法等によって容易に製造することができる。
ここで使用されるアセト酢酸低級エステルとしては、例
えば、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸プロピル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸第三ブチル
等が挙げられる。
【0019】本発明に使用される硬化剤は、アセト酢酸
エステル化合物のケト基と反応しうる活性水素含有アミ
ノ基を2個以上有し、且つ、分子量が50〜500、好
ましくは100〜300の化合物であり、例えば、ジエ
チレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエ
チレンペンタミン等のポリアルキルポリアミン類;1,
2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,
6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の
脂環式ポリアミン類;m−キシリレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の
芳香族ポリアミン類;シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸
ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒ
ドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒド
ラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒド
ラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
これらの硬化剤は、水溶性であり、上記アセト酢酸エス
テル化合物と相溶して一液システムでの硬化が可能とな
る。
【0020】これら硬化剤の中でも、例えば、メタキシ
レンジアミン;イソホロンジアミン;シュウ酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ス
ベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セ
バシン酸ジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド等
を用いることによって優れた硬化物が得られるため好ま
しい。
【0021】これらの硬化剤の使用量は、そのアミノ基
当量又はヒドラジド基当量(NH2基当量)が、アセト
酢酸エステル化合物のアセト酢酸エステル当量の0.5
〜1.5倍、特に0.8〜1.1倍となる量であること
が好ましい。硬化剤の使用量がこの範囲内にあると、耐
溶剤性等の性能に一層優れた硬化物を提供し得るため好
ましい。
【0022】本発明の水性樹脂組成物には、通常、アセ
ト酢酸エステル100重量部に対し、水10〜500重
量部が使用される。
【0023】本発明の水性樹脂組成物を水に分散させる
際には、必要に応じて、乳化剤及び有機溶剤を使用する
ことができる。
【0024】ここで使用することのできる乳化剤として
は、例えば、脂肪酸塩、高級アルコールの硫酸エステル
塩、液体脂肪油の硫酸エステル塩、脂肪族アミン及び脂
肪族アマイドの硫酸塩、脂肪族アルコールのリン酸エス
テル、二塩基性酸性脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂
肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン
酸、ホルマリン縮合ナフタリン酸塩等のアニオン系界面
活性剤;第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、
第四級アミン塩、ピリジニウム塩等のカチオン系界面活
性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、脂肪酸モノグリセライド、トリメチロールプロパ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ン共重合体、エチレンオキサイドの脂肪酸アミン、アミ
ド又は酸との縮合生成物等のノニオン系界面活性剤;ベ
タイン型、硫酸エステル型、スルホン酸型等の両性界面
活性剤;高分子界面活性剤;反応性界面活性剤等が挙げ
られる。
【0025】これら乳化剤の使用量は、アセト酢酸エス
テル化合物100重量部に対して、好ましくは0.1〜
20重量部である。該使用量が0.1重量部未満の場合
には乳化安定性が不十分であり、また、20重量部を超
えると、得られる水系樹脂組成物から形成される皮膜の
特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0026】また、有機溶剤としては、例えば、アセト
ン、メチルイソプロピルケトン、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、シクロヘキサノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,
2−ジエトキシエタン等のエーテル類;酢酸エチル、酢
酸n−ブチル等のエステル類;イソ−又はn−ブタノー
ル、イソ−又はn−プロパノール、アミルアルコール等
のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;テレピン油、D−リモネン、ピネン等の
テルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾー
ル#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#1
00(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶剤;四
塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メ
チレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン
等のハロゲン化芳香族炭化水素;アニリン、トリエチル
アミン、ピリジン、ジオキサン、酢酸、アセトニトリ
ル、二硫化炭素等が挙げられる。これらの溶剤は単独で
用いることも、また任意に2種以上の混合溶剤として用
いることも可能である。
【0027】これらの有機溶媒は、水100重量部に対
し、0〜100重量部の範囲で適宜使用される。
【0028】また、本発明の水性樹脂組成物には、必要
に応じて、硬化触媒;モノグリシジルエーテル類、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアル
コール、コールタール等の反応性又は非反応性の希釈剤
(可塑剤);ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ
砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化アルミニウ
ム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二
酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化
鉄、瀝青物質等の充填剤若しくは顔料;増粘剤;チキソ
トロピック剤;難燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシ
リカ、コロイダルアルミナ等の常用の添加物を含有して
もよく、更に、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹
脂類を併用することもできる。
【0029】更に、本発明の水性樹脂組成物には、他の
水性樹脂を併用することもでき、これら他の水性樹脂と
しては、例えば、水性ウレタン、アクリルエマルジョ
ン、エポキシエマルジョン等が挙げられる。
【0030】上記水性ウレタンとしては、例えば、ポリ
イソシアネート、ポリオール及びカルボキシル基又はス
ルホン酸基を有するポリオール或いは分子中に塩基性基
を有するポリオールを、反応に不活性で水との親和性の
大きい溶媒中でウレタン化反応させてプレポリマーと
し、次いで、該プレポリマーを中和、鎖延長し、水を加
えて水性ウレタンとすることによって製造されるものが
挙げられる。
【0031】上記アクリルエマルジョンは、アクリル酸
又はメタクリル酸のエステルを含有するアクリル系不飽
和単量体混合物を、乳化剤の存在下に、水性溶媒中に乳
化又は分散させて重合することによって得られるものが
挙げられる。アクリル酸又はメタクリル酸エステルとし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミル、ヘ
キシル、シクロヘキシル、オクチル、イソオクチル、2
−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、オクタ
デシル、2−ヒドロキシエチル、グリシジル、2−メト
キシエチル、2−エトキシエチル、2−メトキシプロピ
ル、2−メトキシブチル、3−メトキシブチル、4−ブ
トキシブチル、p−メトキシシクロヘキシル、パーフル
オロエチル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジエチル
アミノエチル、2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル
等のモノエステル、或いは、例えば、ジエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等とのジエステルが挙げ
られる。
【0032】また、上記アクリル酸エステル及び/又は
メタクリル酸エステルとともに他の不飽和単量体を共重
合させることもできる。これらの他の不飽和単量体とし
ては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブ
テン、ブタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の脂
肪族不飽和炭化水素及びハロゲン化脂肪族不飽和炭化水
素、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
の芳香族不飽和炭化水素、クロトン酸、イタコン酸、フ
マル酸、マレイン酸等の他の不飽和カルボン酸のエステ
ル(エステルを構成するアルコール成分としては上記の
アクリル酸及びメタクリル酸のエステルを形成するアル
コール成分が例示される)、安息香酸ビニル、酢酸ビニ
ル等のビニルエステル、(メタ)アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等の
窒素含有ビニルモノマー等が挙げられる。
【0033】更にモノマー単位としてカルボニル基を含
んでいることで、より、硬化性に優れたものが得られる
ため好ましく、これらカルボニル基含有モノマーとして
は、アルド基又はケト基含有エチレン性不飽和単量体が
挙げられ、アルド基を有する単量体としては、例えば、
(メタ)アクロレイン、クロトンアルデヒド、ホルミル
スチレン、ホルミル−α−メチルスチレン、ジアセトン
アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドピバリンアル
デヒド、3−(メタ)アクリルアミドメチル−アニスア
ルデヒド、β−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジアル
キルプロパナール類等が挙げられ、ケト基を有する単量
体としては、例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド、ビニルアルキルケトン、ビニルフェニルケトン、ビ
ニルベンジルケトン、ジビニルケトン、ジアセトン(メ
タ)アクリレート、アセトニトリル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−ア
セチルアセテート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート−アセチルアセテート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、ブタン
ジオール−1,4−(メタ)アクリレート−アセチルア
セテート等が挙げられる。
【0034】上記エポキシエマルジョンとしては、通常
のエポキシ樹脂を乳化剤を用いて強制乳化して得られる
もの或いは分子中に水溶性基を有する自己乳化型のもの
であってもよい。
【0035】これらの他の水性樹脂は任意の量で使用す
ることができるが、上記アセト酢酸エステル化合物と該
他の水性樹脂との重量比(前者/後者)が0.5/9.
5〜9.5/0.5、特に1.0/9.0〜9.0/
1.0となるように使用することが好ましい。
【0036】本発明の水性樹脂組成物は、例えば、コン
クリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラ
ス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料或
いは接着剤;包装用粘着テープ、粘着ラベル、冷凍食品
ラベル、リムーバルラベル、POSラベル、粘着壁紙、
粘着床材の粘着剤;アート紙、軽量コート紙、キャスト
コート紙、塗工板紙、カーボンレス複写機、含浸紙等の
加工紙;天然繊維、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、
金属繊維等の収束剤、ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処
理剤;シーリング材、セメント混和剤、防水材等の建築
材料等の広範な用途に使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の水性樹脂組成
物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0038】製造例1 アデカレジンEP−4100(旭電化工業(株)製;ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)
380重量部及びジメチロールプロピオン酸268重量
部を混合して130℃まで加熱して、酸価が1以下とな
るまで反応させた。そこへ、アセト酢酸エチル624重
量部を添加後、常圧にて揮発成分を溜去した後、更に減
圧下にて揮発成分を溜去した。残さ物をキシレンで固形
分70重量%となるように希釈した。これにより、固形
分中、アセトアセテート含有率35%、カルボニル基当
量250の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0039】ここで得られた黄褐色液状樹脂300重量
部とアデカノールNK−961S(旭電化工業(株)
製;ノニオン系界面活性剤)30重量部とを40℃以下
で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水248重量部
を徐々に加えて、固形分40%の乳白色のエマルジョン
を得た。
【0040】製造例2 エピコート#1002(油化シェルエポキシ(株)製;
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量65
0)1300重量部及びジメチロールプロピオン酸26
8重量部を混合して130℃まで加熱して、酸価が1以
下となるまで反応させた。そこへ、アセト酢酸エチル6
24重量部を添加後、常圧にて揮発成分を溜去した後、
更に減圧下にて揮発成分を溜去した。残さ物をキシレン
で固形分70重量%となるように希釈した。これによ
り、固形分中、アセトアセテート含有率18%、カルボ
ニル基当量480の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0041】ここで得られた黄褐色液状樹脂300重量
部とアデカノールNK−961S30重量部とを40℃
以下で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水248重
量部を徐々に加えて、固形分40%の乳白色のエマルジ
ョンを得た。
【0042】製造例3 ビスフェノールAのエチレンオキシド4モル付加物40
4重量部にアセト酢酸エチル312重量部を添加後、1
20℃に昇温し、常圧にて揮発成分を溜去した後、更に
減圧下にて揮発成分を溜去した。残さ物をキシレンで固
形分70重量%となるように希釈した。これにより、固
形分中、アセトアセテート含有率30%、カルボニル基
当量290の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0043】ここで得られた黄褐色液状樹脂300重量
部とアデカノールNK−961S30重量部とを40℃
以下で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水248重
量部を徐々に加えて、固形分40%の乳白色のエマルジ
ョンを得た。
【0044】製造例4 アデカレジンEP−4100 380重量部にアセト酢
酸204重量部を添加後、120℃まで昇温し、エチル
トリフェニルホスホニウムブロミド0.1重量部を添加
し、120〜130℃で2時間反応させ、酸価が5以下
になることを確認した。残さ物をキシレンで固形分70
重量%となるように希釈した。これにより、固形分中、
アセトアセテート含有率30%、カルボニル基当量30
0の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0045】ここで得られた黄褐色液状樹脂300重量
部とアデカノールNK−961S30重量部とを40℃
以下で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水248重
量部を徐々に加えて、固形分40%の乳白色のエマルジ
ョンを得た。
【0046】製造例5 エピコート#1002 1300重量部を100℃で溶
解し、ここにジエタノールアミン210重量部を混合し
て100℃で2時間反応し、エポキシ当量が無限大にな
っていることを確認した。そこへ、アセト酢酸エチル6
24重量部を添加後、常圧にて揮発成分を溜去した後、
更に減圧下にて揮発成分を溜去した。残さ物をキシレン
で固形分70重量%となるように希釈した。これによ
り、固形分中、アセトアセテート含有率22%、カルボ
ニル基当量386の黄褐色液状樹脂を製造した。
【0047】ここで得られた黄褐色液状樹脂300重量
部とアデカノールNK−961S30重量部とを40℃
以下で三軸ミキサーを用いて30分攪拌後、水248重
量部を徐々に加えて、固形分40%の乳白色のエマルジ
ョンを得た。
【0048】製造例X アデカレジンEP−4100 300重量部とアデカノ
ールNK−961S30重量部とを40℃以下で三軸ミ
キサーを用いて30分攪拌後、水248重量部を徐々に
加えて、固形分40%の乳白色のエマルジョンを得た。
【0049】実施例1 表1に示す配合(重量部)にて以下の試験を行った。結
果を表1に示す。
【0050】(保存安定性)上記製造例1〜5により得
られたアセト酢酸エステル化合物及び硬化剤をブレンド
してなる水性樹脂組成物(硬化性組成物)を40℃のギ
ヤーオーブン中に保存し、次の基準で1週間後の状態を
観察した。また、上記製造例Xにより得られたエポキシ
樹脂及び硬化剤をブレンドしてなる水性樹脂組成物につ
いても同様に評価した。 3 : 変化なし 2 : わずかに沈殿、分離或いは粘度上昇が見られ
る。 1 : 沈殿、分離或いは粘度の増大が明らかに見られ
る。
【0051】(耐溶剤性)上記製造例1〜5により得ら
れたアセト酢酸エステル化合物及び硬化剤をブレンドし
てなる水性樹脂組成物(硬化性組成物)をブリキ板上に
20μ塗布して、100℃で15分間焼き付けて得られ
た硬化塗膜にアセトンラビング及びトルエンラビングを
塗膜の剥がれが生じる迄繰り返し、塗膜の剥がれが生じ
たときの回数を調べた。また、上記製造例Xにより得ら
れたエポキシ樹脂及び硬化剤をブレンドしてなる水性樹
脂組成物についても同様に評価した。
【0052】
【表1】
【0053】実施例2 表2に示す配合(重量部)にて実施例1と同様の試験を
行った。ただし、ここで使用されるカルボニル基含有ア
クリルエマルジョンは、硬化剤をブレンドする前に、製
造例1〜5により得られたアセト酢酸エステル化合物又
は製造例Xにより得られたエポキシ樹脂とブレンドし
た。
【0054】
【表2】
【0055】表1及び表2の結果より明らかなように、
通常のエポキシ樹脂と水溶性硬化剤とをブレンドしてな
る水性樹脂組成物(比較例1-1,2-1 )は、保存安定性に
劣り、その硬化物の耐溶剤性も満足できるものではな
い。
【0056】これに対し、本発明に係る特定のアセト酢
酸エステル化合物及びアジピン酸ヒドラジド或いはメタ
キシレンジアミンの如き水溶性硬化剤からなるエマルジ
ョン(実施例 1-1〜1-7, 2-1〜2-7 )は安定性に優れ、
その硬化物の耐溶剤性にも優れている。更に、本発明の
水性樹脂組成物は、他樹脂との混合エマルジョンとした
ときの保存安定性にも優れ、カルボニル基含有アクリル
樹脂エマルジョンとの混合エマルジョン(実施例 2-1〜
2-7 )は、耐溶剤性が著しく優れたものである。
【0057】
【発明の効果】本発明の水性樹脂組成物は、硬化速度が
速く、硬化物物性に優れた塗料、接着剤等への利用が可
能なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 171/00 C09D 171/00 Fターム(参考) 4J002 CH051 EN036 EN076 EQ026 FD010 FD150 FD310 GH01 GJ01 GK02 HA07 4J038 DB061 DB351 JB04 JB07 JB17 KA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表わされ
    るアセト酢酸エステル化合物及び活性水素含有アミノ基
    を2個以上有する分子量50〜500の硬化剤を含有し
    てなることを特徴とする水性樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)のX1 及びX2 が何れ
    も直接結合であり、rが0であり、且つ、mとqとを合
    わせた数が2以上であることを特徴とする請求項1記載
    の水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)のX1 が上記式(a−
    2)で表される基であり、且つ、X2 が上記式(b−
    2)で表される基であることを特徴とする請求項1記載
    の水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記一般式(I)のX1 が上記式(a−
    3)で表される基であり、且つ、X2 が上記式(b−
    3)で表される基であることを特徴とする請求項1記載
    の水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記硬化剤が、ジカルボン酸ジヒドラジ
    ドであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    の水性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 上記硬化剤が、メタキシレンジアミンで
    あることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の水
    性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 上記硬化剤が、イソホロンジアミンであ
    ることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の水性
    樹脂組成物。
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KR100828084B1 (ko) * 2006-12-27 2008-05-08 (주)디피아이 홀딩스 에폭시 수지, 이의 제조 방법, 에폭시 수지 조성물 및 이를이용한 도막의 형성 방법
JP2013232855A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Softbank Mobile Corp 基地局、干渉抑圧装置及び干渉抑圧方法

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