JP2000344612A - 植物成長促進物とその製法及びその分析方法 - Google Patents
植物成長促進物とその製法及びその分析方法Info
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Abstract
明がつきにくい植物の成長促進作用を促す化合物を炭素
を主成分として調整された電極による電解水から分離抽
出して固化させた植物成長促進物とその製法及びその分
析方法を提供する。 【解決手段】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水を乾燥させ、固化させる、あるい
は、炭素を主成分として調整された電極を用いて電気分
解した水を、液体クロマトグラフィー、特に、イオン交
換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィーのいず
れかまたは組み合わせて、チトロクロムc還元活性を有
する化合物を分離、抽出、そして精製し、乾燥させて固
化する。また、炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水にアルカリ性水溶液を添加して、沈
殿物を生成し、その沈殿物量を測定する。
Description
陸生植物、水草などの水生植物、植物細胞の培養など、
植物類の成長を促進するための負の電荷を帯びた化合物
を一部に含む化学種群を含む植物成長促進物とその製造
方法及びその簡易な分析方法に関する。
来より植物ホルモン剤が知られてはいるが、この植物ホ
ルモン剤を植物に使用した場合、成長、花芽形成等は促
進されるものの、効果が持続しなかったり、奇形が発生
するなどの弊害も生じ、一般にあまり好まれていない。
剤とは関係なく、二酸化炭素を水に溶存させて植物に供
給すると光合成が活発になり成長効果があると考え、そ
の溶存二酸化炭素の供給による植物の成長効果について
調査、研究を進め、これまでに、炭素電極を用いて水を
電気分解し、これにより二酸化炭素を水に効率的に溶存
せしめる技術、及びその水を使用する植物類の育成技術
等を開発し、その開発成果を特願平6−257697
号、特願平6−257698号、特願平6−34104
2号、特願平7−143845号公報等に提案してき
た。そして、この二酸化炭素が溶存した電解水を、種々
の農業用植物に噴霧して供給すると、植物種により反応
性の相違はあるが、ある植物では、植物の栄養成長(植
物全体の丈が伸びる)と、生殖成長(実や花が大きくな
る)の両者を促進することを見出した。
来より行われているガスボンベ等の二酸化炭素ガスを気
液接触によって水に溶存させた溶存二酸化炭素を供給す
る場合、あるいは水に溶解させたものと同量の二酸化炭
素ガスを供給する場合と比較して植物の育成が極めて著
しく、溶存二酸化炭素による光合成反応の増大だけでは
説明できないため、炭素を主成分として調整された電極
の電解反応により電極成分から生成された何らかの化合
物である電解生成物によりこのような生理活性が発現す
ると考えることができる。
調整された電極による電解水の場合、その電解水中に含
まれる植物の成長を促進する何らかの化合物濃度を制御
することは困難であり、また、植物種によりその電解水
の濃度を変えるということも困難であった。そのため、
ある種の植物に、その成長を促進するに適正な濃度の植
物成長促進物を供給することは、これまでの方法では困
難であった。
成促進作用だけでは説明がつきにくい植物の成長促進作
用を促す化合物を炭素を主成分として調整された電極に
よる電解水から分離抽出して固化させ、植物の成長にと
って、適正な濃度となるよう制御できる植物成長促進物
とその製法を提供することを目的とする。
分として調整された電極による電解水から分離抽出され
る植物成長促進物の簡易な分析方法を提供することを第
2の目的とする。
成分として調整された電極を用いて電気分解した水を分
析したところ、チトクロムc還元活性を持った室温で非
常に安定な化合物が含まれていることを発見した。この
電解水を乾燥させ、固化させる、あるいは、この電解水
からイオン交換クロマトグラフィーや、ゲルクロマトグ
ラフィーなどといった液体クロマトグラフィーを用い
て、該化合物を含む化学種群を分離抽出精製し、その
後、乾燥させ、固化させて、チトクロムc還元活性を持
った室温で非常に安定な化合物を含む植物成長促進物
を、そのチトクロムc還元活性特性を損なうことなく精
製し、本発明を完成した。
極を用いて電気分解した水に、アルカリ性水溶液、例え
ば、ニトロテトラゾリウムブルー若しくは前記ニトロテ
トラゾリウムブルーと1−メトキシ−5−メチルフェナ
ジニウムメチルサルフェートの混合液を添加すると、電
解水中にチトクロムc還元活性値に比例して沈殿物が生
成されることを見出した。また、この電解水に生成する
沈殿物が、10%ピリジン−メタノール混合溶媒に溶解
することも併せて見出し、更に、この沈殿物の量に比例
して、10%ピリジン−メタノール混合溶媒による溶解
液の色調が濃くなることを見出した。即ち、沈殿物量測
定やこれらの溶解液の比色という簡易な分析方法で、炭
素を主成分として調整された電極を用いて電気分解した
水から分離抽出精製して得られる植物成長促進物の定量
ができることを見出し、本発明を完成した。
電極を用いて電気分解した水を乾燥させ、固化させる、
あるいは、炭素を主成分として調整された電極を用いて
電気分解した水を液体クロマトグラフィー、特に、イオ
ン交換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィーの
いずれか又は組み合わせて、チトクロムc還元活性を持
った室温で非常に安定な負の電荷を帯びた化合物を一部
に含む化学種群を分離抽出する。そして、その抽出液の
中から、チトクロムc還元活性値(チトクロムcと反応
開始後4時間の吸光度から反応開始後1分の吸光度を差
し引き、モル吸光係数で除した値)が0.7μM以上の
分離抽出液を乾燥させる等して、固化させる。
成分を、移動相と共に固定相中を通過させ、固定相との
親和力が弱いものから順に溶出させるものである。
は、固定相に、イオン交換体を用い、固定相と移動相間
で可逆的なイオン交換を行わせるものであり、試料イオ
ンは固定相への親和力の差を利用して分離される。ここ
で、イオン交換体は、骨格を構成する三次元網目構造の
樹脂や、シリカゲルにイオン交換能をもつ官能基を導入
したものである。本発明では、炭素を主成分として調整
された電極を用いて電気分解した水に含まれる植物成長
促進物が、電気泳動法による分析で中性付近で負の電荷
を帯びていることを確認していることから、陰イオン交
換体を使用することが好ましい。
することが好ましい。この移動相のイオン強度とpHを
調節することによって固定相中での溶出時間が調整され
る。本発明の炭素を主成分として調整された電極による
電解水から、植物成長促進物を分離抽出精製する際の移
動相には、負の電荷を帯びた化合物を一部に含む化学種
群の生理活性を調査する際に不純物となり得る溶出に用
いた移動相に含まれるイオンを、乾燥などといった方法
で除去可能な塩、例えば重炭酸アンモニウムなどの揮発
性塩水溶液が好ましい。
相に三次元網目構造を持つ多孔性粒子を用い、試料分子
の細孔内部への浸透性の差により分離されるものであ
る。細孔の大きさより大きい分子は細孔内部に浸透でき
ず、粒子の間を通って速やかに溶出される。一方、細孔
の大きさより小さい分子は細孔内部まで浸透するため、
固定相内部での移動速度が遅くなり、後から溶出され
る。この固定相には、一定の孔径分布を持つポリスチレ
ンゲル、ポリビニルアルコールゲル、ポリヒドロキシエ
チルメタクリレートゲル等の半硬質ゲルや、多孔質シリ
カ、多孔質ガラス等の硬質ゲルを使用することができ
る。
についても、イオン交換クロマトグラフィーと同様、負
の電荷を帯びた化合物を一部に含む化学種群の生理活性
を調査する際に不純物となり得る溶出に用いた移動相に
含まれるイオンを、乾燥などといった方法で除去可能な
塩、例えば重炭酸アンモニウムなどの揮発性塩水溶液が
好ましい。
クロムcの鉄イオンを3価から2価に1電子還元反応で
還元させることをいう。この還元反応により生成される
チトクロムcの1電子還元体は、550nm可視部α吸
収帯を持つ。そして、このα帯の吸光度はチトクロムc
の1電子還元体が増えるに従い大きくなる。また、本発
明でいうチトクロムc還元活性値とは、チトクロムcと
反応開始後4時間の吸光度から反応開始後1分の吸光度
を差し引き、モル吸光係数で除した値のことであり、単
位はμM(マイクロモーラ)で示される。
電解水を生成する際の電極は、炭素を主成分としたもの
であればよい。また、電極の形状及び構造は固体の一体
物や、粉体をイオン透過性の容器に入れ導線を挿入した
ものなどが考えられるが、電極構造は特に限定されな
い。さらに、炭素の結晶構造も炭素質、黒鉛質、ガラス
質などの状態を選ばない。電極は、水中で電気分解した
場合に崩壊、脱落、黒濁することが少ないものが好まし
い。例えば、特開平7−34280号公報に提案されて
いる如き、炭素質物質50〜90wt%と樹脂硬化物1
0〜50wt%との組成物からなる電解用電極などが好
適に使用できる。炭素電極は陽極だけでも構わず、陰極
の材質は特に限定されない。なお、植物類の成長促進物
は白金電極では生成しておらず、炭素を主体とする電極
以外の電極材では生成しないものと推測される。また、
この電極を用いて本発明にかかる植物成長促進物の基と
なる電解水を生成する場合、電流密度は10mA/cm
2 以下であることが好ましい。10mA/cm2 を越え
る電流密度で使用すると、本発明にかかる植物成長促進
物の基となる電解水は生成されるが、電極の消耗が激し
くなり短寿命となるからである。
水、地下水、井戸水、水道水等植物育成に通常使用され
ている水やイオン交換水、蒸留水等いずれでもよく、特
に限定されるものではないが、電気伝導度が0.1mS
/m以上が好ましい。電気伝導度が0.1mS/mより
小さいと、本発明にかかる植物成長促進物の基となる電
解水は生成されるが、電流が流れにくく、電解用電源装
置の出力電圧が非常に高くなって実用的でなくなるから
である。電気伝導度が低い場合、電気伝導度を上げるた
め必要に応じてこの電気分解系で支持電解質を添加して
もよい。
の化合物の生成量は、電解時の電気量に依存するが、電
極の特性や、寿命等により、電解水中に生成する前記化
合物の量はある程度限界があり、この植物の成長を促進
する化合物の高濃度のもの、すなわち、チトクロムc還
元活性値の高いものを生成することは困難である。ま
た、植物により、その成長を促進するに必要なこの化合
物量も異なっていると考えられ、植物種によりその濃度
を制御することも、今後の植物育成上、重要な手法とな
るものと思われる。しかしながら、前述のように、従来
の炭素を主成分として調整された電極による電解水を用
いるのみでは、多品種の植物に対応することが困難であ
る。
された電極により電解された水を、液体クロマトグラフ
ィー、特に、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルクロ
マトグラフィーのいずれかまたは組み合わせて、少なく
とも負の電荷を帯びた化合物を含む化学種群を含む溶液
を分離抽出する。こうして得られた分離抽出液中のチト
クロムc還元活性値が0.7μM以上の分離抽出液を乾
燥させて、固化させる。乾燥させる方法に特に制限はな
く、自然乾燥、80〜130℃で加熱しての乾燥や、凍
結乾燥などが例示できる。なお、乾燥法の違いによるチ
トクロムc還元活性の特性は、特に変化することがなか
った。
度、水に溶かしても、チトクロムc還元活性値は変わる
ことがないことから、水に溶かす量を制御するだけで、
任意のチトクロムc還元活性値をもつ溶液を得ることが
可能となる。すなわち、濃度の異なる植物成長促進物を
含んだ溶液を容易に生成することが可能となる。これに
より、多品種の植物に、各植物の成長に適正なチトクロ
ムc還元活性値をもつ植物成長促進物を供給することが
可能となる。また、濃度調整を行うことにより、動物細
胞の培養など動植物成長促進物としての適用も可能とな
る。
により電解された水から、前述のように分離抽出精製さ
れる抽出液は、pH7以上、好ましくはpH9以上でチ
トクロムc還元活性値が大きくなる。したがって、炭素
を主成分として調整された電極により電解された水中
に、植物成長促進物がどの程度の量存在するかを確認す
る沈殿物量測定に使用される水溶液は、アルカリ性水溶
液であることが好ましい。さらに、水溶液中で脱水素酵
素などで容易に還元され、青紫色ジホルマザンとなって
沈着するニトロテトラゾリウムブルー、若しくはニトロ
テトラゾリウムブルーに電子を媒介する沈殿生成反応を
促進する1−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサル
フェートを添加した混合液を使用することが好ましい。
そして、これらニトロテトラゾリウムブルー、若しくは
ニトロテトラゾリウムブルーに1−メトキシ−5−フェ
ナジニウムメチルサルフェートを添加した混合液を添加
して、4時間以上、好ましくは18時間以上反応させる
ことで、沈殿物が生成し、植物成長促進物の定量が可能
となる。
により電解された水、若しくは、固化された植物成長促
進物を再度水に溶解した水溶液中に、ニトロテトラゾリ
ウムブルー、若しくはニトロテトラゾリウムブルーに1
−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサルフェートを
添加した混合液を添加して得られる沈殿物は、10%ピ
リジン−メタノール混合溶媒に溶解する。この際、最初
に1容量のピリジンを前記沈殿物に加え、完全に溶解さ
せた後に、9容量のメタノールを加えることが必要であ
る。そして、その溶解液の色調は、沈殿物が多いものほ
ど濃くなる。このことから、10%ピリジン−メタノー
ル混合溶媒に溶解して、その色調を比較することで、植
物成長促進物の定量が可能となる。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
の水道水を特開平7−34280号公報で提案した炭素
を主成分として調整された電極を用いて、初期電圧5.
5V、100mAの定電流で約200時間電気分解し、
電解水を得た。この電解水から、イオン交換クロマトグ
ラフィーを用いて、植物成長促進物を分離抽出した。こ
の際、固定相には市販の球状セルロースの陰イオン交換
体(DEAE−セルロファインAH、チッソ社製)を使
用した。移動相には、初期濃度20mMの重炭酸アンモ
ニウム水溶液を使用した。なお、イオン交換中の固定相
の温度は常に4℃を維持した。そして、電解水中の植物
成長促進物を固定相に吸着させた後、移動相を固定相に
通過させた。次に、固定相にて分離された抽出液を所定
量毎(所定時間経過順)に容器で受け、その中で、チト
クロムc還元活性特性値が0.7μM以上の溶液を凍結
乾燥法により乾燥させ、固化させた。
時間電解された水と、その電解された水から、本発明に
よる方法で、植物成長促進物を分離、抽出し、凍結乾燥
法で固化したのち、その固化された植物成長促進物が
0.1重量%となるように蒸留水に溶かし、濃度調整し
た溶液に、それぞれ、同量のチトクロムcを加えた際の
550nmの吸光度、チトクロムc還元活性値の経時変
化を示している。図より判るように、両者の550nm
の吸光度の経時変化は略同傾向を示すことが判る。ま
た、従来の電解水に比べて、本発明における固化された
植物成長促進物が0.1重量%となるように蒸留水に溶
かした溶液は、その吸光度増加率が格段に大きくなるこ
とが確認された。
電解された水から分離抽出され、固化された植物成長促
進物を、添加量を変えて所定量の蒸留水に溶かし、濃度
の異なる溶液を作製し、各濃度によるチトクロムc還元
活性がどの様に変化するのかを示した図である。縦軸に
は550nmの吸光度をチトクロムc還元活性値として
示している。図より、植物成長促進物の濃度が高くなる
に従い、チロクロムc還元活性値が大きくなることが確
認できる。さらに、チトクロムc還元活性値と、本発明
における植物成長促進物との間には相関関係があり、こ
のことから、本発明の方法では、任意の濃度の植物成長
促進物の水溶液を作製することが可能となる。すなわ
ち、任意のチトクロムc還元活性値の水溶液を作製でき
るということであり、植物種の違いにより、水溶液の植
物成長促進物の濃度を変えることができることを意味す
る。
長促進作用を確認するために、ニチニチソウ由来培養細
胞を用いて細胞増殖実験を行った。
は、本発明における固化させた植物成長促進物を用いた
寒天培地の培養細胞の方が、格段の細胞増殖が認められ
た。なお、ゲルクロマトグラフィーにおいて、固定相に
排除限界分子量500,000ダルトンのゲルを用い
て、同様の方法で分離抽出精製された植物成長促進物
も、本実施例で示したイオン交換クロマトグラフィーを
用いて分離抽出精製し、固化された植物成長促進物と同
様の結果が得られた。
物成長促進物の固形物をそれぞれ濃度がことなるように
水道水に溶解し、濃度の異なる植物成長促進物の固形物
の水溶液を500μl準備した。これを37℃に温度調
整し、同様に各々37℃に温度調整した、濃度5g/l
のニトロテトラゾリウムブルー50μlと、濃度3.3
6g/lの1−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサ
ルフェート25μlと、0.5Mトリス塩酸緩衝液(p
H9.0)100μlと、蒸留水325μlを投入し
て、37℃を維持しながらこれらを18時間反応させ
た。
物成長促進物の固形物を溶解していない水道水を使用し
た以外、実施例2と同様にした。
ラゾリウムブルーと、1−メトキシ−5−フェナジニウ
ムメチルサルフェート等を投入した比較例1には、沈殿
物は何も生成されなかった。一方、実施例1によって得
られた植物成長促進物の固形物を濃度を変えて水道水に
溶解した水溶液に、ニトロテトラゾリウムブルーと、1
−メトキシ−5−フェナジニウムメチルサルフェート等
を投入したものには、反応開始18時間経過後には、沈
殿物が生成された。そして、植物成長促進物の濃度の高
い水溶液の方が沈殿物が多く生成された。
殿生成物を、その溶解量を変えて10%ピリジン−メタ
ノール混合溶媒に溶解した。
解量が多くなるように、10%ピリジン−メタノール混
合溶媒に溶解したものほど、その色調が濃くなった。
チトクロムc還元特性を示す負の電荷を帯びた化合物を
一部に含む化学種群を、炭素を主成分として調整された
電極により電解された電解水から分離抽出し、固化する
ことが可能となる。これにより、植物成長促進物を、固
化された状態で保管が可能となり、必要な時に、任意の
濃度の溶液を作製することが可能となる。また、各植物
種により、任意のチトクロムc還元活性値の植物成長促
進物の水溶液を作製することも可能となる。
により電解された電解水にニトロテトラゾリウムブル
ー、若しくはニトロテトラゾリウムブルーに1−メトキ
シ−5−フェナジニウムメチルサルフェートを添加した
混合液を投入することで、生成される沈殿物量を測定す
ることで、炭素を主成分として調整された電極により電
解された電解水から分離抽出精製される植物成長促進物
の定量が可能となる。また、この沈殿物量を10%ピリ
ジン−メタノール混合溶媒に溶解し、その色調を比較す
ることでも、植物成長促進物の定量を行うことが可能と
なる。
水と、その電解された水から、イオン交換クロマトグラ
フィーならびに凍結乾燥法により得た植物成長促進物を
0.1重量%となるように蒸留水に溶かした溶液に、そ
れぞれ、同量のチトクロムcを加えた際の550nmの
吸光度の経時変化を示している。
ロムc還元活性値との関係を示す図である。なお、本発
明でいうチトクロムc還元活性値は、チトクロムcと反
応開始後4時間の吸光度から反応開始後1分の吸光度を
差し引き、モル吸光係数で除した値のことである。
Claims (9)
- 【請求項1】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水から分離抽出精製した植物成長促進
物。 - 【請求項2】 前記分離抽出精製が、液体クロマトグラ
フィーである請求項1記載の植物成長促進物。 - 【請求項3】 前記分離抽出精製された抽出液のチトク
ロムc還元活性値(チトクロムcと反応開始後4時間の
吸光度から反応開始後1分の吸光度を差し引き、モル吸
光係数で除した値)が0.7μM以上の所定値になるま
で前記分離抽出精製を行ったものである請求項1または
2記載の植物成長促進物。 - 【請求項4】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水から分離抽出精製した後、固化され
たものである植物成長促進物。 - 【請求項5】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水から分離抽出精製し、分離抽出精製
物を固化させる植物成長促進物の製法。 - 【請求項6】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水を乾燥し、電解生成物を固化させる
植物成長促進物の製法。 - 【請求項7】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水から分離抽出精製される植物成長促
進物の分析方法であって、前記電気分解した水に、アル
カリ性水溶液を添加して、沈殿生成反応させて、前記植
物成長促進物を定量する植物成長促進物の分析方法。 - 【請求項8】 前記アルカリ性水溶液が、ニトロテトラ
ゾリウムブルー若しくは前記ニトロテトラゾリウムブル
ーと1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルサ
ルフェートの混合液である請求項7に記載の植物成長促
進物の分析方法。 - 【請求項9】 炭素を主成分として調整された電極を用
いて電気分解した水から分離抽出精製される植物成長促
進物の分析方法であって、前記電気分解した水に、アル
カリ性水溶液を添加して生成される沈殿生成物を10%
ピリジン−メタノール混合溶媒で溶解し、その溶解液の
色調により前記植物成長促進物を定量する植物成長促進
物の分析方法。
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