JP2000343378A - 送り精度特性を変更可能な工作機械 - Google Patents

送り精度特性を変更可能な工作機械

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JP2000343378A
JP2000343378A JP11155388A JP15538899A JP2000343378A JP 2000343378 A JP2000343378 A JP 2000343378A JP 11155388 A JP11155388 A JP 11155388A JP 15538899 A JP15538899 A JP 15538899A JP 2000343378 A JP2000343378 A JP 2000343378A
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Sakae Kasazaki
栄 笠崎
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作機械の送り精度特性を所望の特性に変更
可能である工作機械を提供すること。 【解決手段】 本発明の工作機械11は、予め定められ
た補正テーブル29と、予め定められている補正テーブ
ル29に従って送り量を補正する送り量補正手段23
と、送り精度特性のデータを入力するための精度特性デ
ータ入力手段35と、送り精度特性データを特性補正テ
ーブル31として記憶するための記憶手段37と、特性
補正テーブル31に従って、送り量をさらに補正する精
度特性変更手段41とを備える。変更可能な特性補正テ
ーブル31に従って送り量を二次的に補正することで、
所望される送り精度特性を示すように送り量を適合させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一定の送り精度特
性を有する工作機械において、送り軸の送り精度特性を
他の所望の送り特性に変更可能な工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、NCフライス盤、マシニングセ
ンタ、放電加工機等のNC工作機械のような多軸数値制
御機械においては、モータの回転変位を直線変位に変換
して、工具あるいはテーブルの位置、すなわち送り量の
制御が行われ、その変換手段としては、ボールねじ軸や
ボールナット機構等が使用される。
【0003】しかし、機械の各部品を組み上げた後、こ
のボールねじのピッチの不可避的なバラツキや組み上げ
時の誤差等により、工作機械への送り量指令値と実際の
送り量との偏差、すなわち位置決め精度は、送り量毎及
び工作機械個体毎にバラツキを持つことが普通である。
送り量指令値と実際の送り量との偏差に関して、このバ
ラツキを無視できないほど精密な位置制御が要求される
高精度工作機械の場合には、工作機械の組み上げ後に、
送り量指令値に対して位置決めした時の実際の位置すな
わち送り量をレーザ測長機等の測定手段を用いて精密に
測定して、指令値と実際の送り量との偏差をピッチエラ
ー補正方法によって補正する。このピッチエラー補正方
法による補正は工作機械製造業者からの出荷時に行わ
れ、使用者側でこの補正値を自由に変更することはでき
ないようになっている。また、こうして製造業者側の測
定機等の基準機に合わせて補正を行うことで、各機械間
の位置決め精度のバラツキを低減させている。
【0004】ここで用いられるピッチエラー補正方法は
特開平4−32906号公報等により公知となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】工作機械においては、
製造者側で各々が所有する基準機(又は基準測長機)に
合わせて、送り装置(例えば、送り軸及びそれを回転さ
せるモータ)への送り量指令値に対する実際の送り量
(移動距離)すなわち位置決め精度が補正されるが、各
製造者の基準機間にはズレがあるため、各製造者の工作
機械間で送り量指令値に対する実際の送り量に関して予
め設定されていた範囲を越えるズレが生じることがあ
る。すると、例えば、異なる工作機械で加工されたプレ
ス金型101のポンチ型103とダイ型105の例を示
している図7、特に図7(B)に明らかに示されるよう
に、上記のようなズレにより、ポンチ型103のある部
分をダイ型105のある部分に重なるようにしても他の
部分においてはズレが生じてしまう。したがって、各部
品を組み合わせたときの相対的な位置精度の悪化を招
き、金型に不衡な力が加わり金型寿命を短縮させたり、
ワーク107を所望の形状に加工することができなくな
る。
【0006】こうした組み合わせ時の相対的な位置精度
を向上させるためには、使用者側で独自の測長機又は基
準機となる工作機械、すなわち、基準機を定め、送り量
指令値に対する実際の送り量の精度特性はその基準機の
精度特性に合致するようにされているのが理想的であ
る。ところが、製造者側で補正された工作機械と使用者
側の既設の基準機との間で、同じ送り量指令値に対する
実際の送り量が異なることもある。
【0007】そこで従来は、使用者側で各使用者側の基
準に合った所望の実際の送り量を得られるように、各工
作機械に適した送り量の偏差を加味し、加工品の寸法入
力を変更していた。すなわち、送り量指令値を補正して
入力していた。しかしながら、送り精度特性は各工作機
械毎に異なり、工作機械へ入力する各送り量入力値全て
に対して送り量指令値の補正を行わなくてはならないの
で、こうした補正作業は煩雑で作業性を著しく悪化させ
る。
【0008】よって、本発明の目的は、上記の従来技術
に存する問題を解消して、工作機械の送り量指令値に対
する実際の送り量の特性すなわち送り精度特性を、所望
する送り精度特性に適合させるように補正することを可
能にする工作機械を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、送り精度特性データを入力して記憶させ
ることで送り精度特性を変更可能とさせ、この変更可能
な送り精度特性データに従って、送り量指令値に対する
実際の送り量を補正することを可能にする工作機械を提
供する。
【0010】すなわち、本発明によれば、送り軸の送り
精度特性を変更可能な工作機械において、変更可能な送
り精度特性データを入力するための精度特性データ入力
手段と、前記変更可能な送り精度特性データを記憶する
ための記憶手段と、前記記憶された送り精度特性データ
に従って、入力された送り量指令値に対して決定された
送り量出力値を補正する精度特性変更手段と、を備える
ことを特徴とした送り精度特性を変更可能な工作機械が
提供される。
【0011】さらに、本発明によれば、送り軸の送り精
度特性を変更可能な工作機械において、前記送り軸のピ
ッチエラー補正データを予め設定する手段と、前記予め
設定されたピッチエラー補正データに従って、入力され
た送り量指令値に対して決定された送り量出力値を補正
する送り量補正手段と、変更可能な送り精度特性データ
を入力するための精度特性データ入力手段と、前記変更
可能な送り精度特性データを記憶するための記憶手段
と、前記記憶された送り精度特性データに従って、前記
送り量補正手段により補正された送り量出力値をさらに
補正する精度特性変更手段と、を備えることを特徴とし
た送り精度特性を変更可能な工作機械が提供される。
【0012】本発明においては、送り精度特性データを
入力するための精度特性データ入力手段を備えて、精度
特性データを記憶手段に記憶保持することにより、精度
特性変更手段は使用者が記憶手段に保持された所望する
送り精度特性に適合するように送り精度特性を変更し、
それによって、送り量指令値を入力する際に変更するこ
となく、基準となる任意の送り精度特性に使用者の工作
機械の加工精度を適合させることが可能となる。したが
って、絶対的加工精度と比較して悪化することがある異
なる工作機械で加工された二つ以上の被加工物の相対的
加工精度を特定の工作機械の送り精度特性に合わせるこ
とによって、被加工物間の相対的加工精度を向上させる
ことができる。
【0013】さらには、送り量指令値を変更することな
く、工作機械の出力である被加工物の形状・寸法を変更
することも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の送り精度特性を
変更可能である工作機械が特定の実施形態に関する図面
を参照して詳細に説明される。しかしながら、図面に示
される実施形態は参照のためのものであり、本発明は図
面に示される実施形態に限定されるものではないことは
言うまでもない。
【0015】図1は、予め定められた送り精度特性を有
する場合の本発明の工作機械のブロック図である。工作
機械は一般的に工具を取り付けるヘッド又は被加工物を
載せるテーブルの一方又は両方を送ることによって加工
を行う。ヘッド又はテーブルを送る機構においては、ボ
ールねじ等の送り軸をモータによって回転させることに
よってヘッド又はテーブルを移動させる。
【0016】本発明の工作機械11は、送り軸等が取り
付けられているモータ13と、モータ13の回転角度を
制御するためのモータ制御手段15と、送り量指令値1
9を入力して送り量を設定するための指令値入力手段1
7と、入力された送り量指令値19を所望される送り量
を実現するために必要とされるモータの回転角度又はパ
ルス数へ変換する読取解釈手段21と、読取解釈手段2
1によって変換された回転角度だけモータを回転させた
ときの実際の送り量と送り量指令値19との誤差を補正
する送り量補正手段23と、補正された送り量をさらに
二次的に補正する送り精度特性変更装置25とを備え
る。
【0017】読取解釈手段21は、指令値入力手段17
によって入力された送り量指令値19を、送り量指令値
19に対応する送り量を実現するために必要とされるモ
ータ13の回転角度又はパルス数へ変換し、それを送り
量出力値27として出力する。ここでいうパルス数は、
例えばモータ13がサーボモータであるような場合に
は、モータ13に取り付けられているエンコーダ等の信
号を意味する。
【0018】送り量補正手段23は、予め設定されてお
り使用者側で変更することができないピッチエラー補正
データを記憶したもの、すなわち補正テーブル29を参
照し、それに従って送り量出力値27を補正する。ここ
で用いられる補正テーブル29はピッチエラー補正のた
めのものであり、X軸、Y軸及びZ軸の各軸に関する補
正データを有している。ピッチエラー補正方法は公知の
ものであるのでここでは詳しく説明しない。
【0019】送り精度特性変更装置25は、送り量指令
値19に対する実際の送り量を使用者によって入力され
る所望の送り精度特性に合った送り量へ変更するため
に、使用者によって入力された送り精度特性データを記
憶したもの、すなわち特性補正テーブル31に従って、
送り量補正手段23により補正された送り量出力値33
をさらに補正する。
【0020】この使用者による二次的な補正のために、
本発明の工作機械11は、使用者が所望する送り精度特
性データを入力するための送り精度特性データ入力手段
35と、入力された送り精度特性データを記憶するため
の記憶手段37と、入力された送り精度特性データを記
憶手段37に書込むための送り精度特性データ書込み手
段39とをさらに備える。
【0021】記憶手段37においては、入力された送り
精度特性データがX軸、Y軸及びZ軸の各軸に関して特
性補正テーブル31として記憶されている。さらに、こ
の特性補正テーブル31は、X軸、Y軸及びZ軸の各軸
に関するテーブルを一つの組として、複数の組を備えて
おり、必要に応じて各組を選択することが可能である。
図1の工作機械は、二つのテーブルの組、すなわち、特
性補正テーブルA及び特性補正テーブルBを備えてお
り、例えば、加工される被加工物と関連する被加工物を
加工する工作機械に合わせて特性補正テーブルA及び特
性補正テーブルBの一方を選択することができる。図1
においては二組の特性補正テーブルのセットが示されて
いるが、二組以上の特性補正テーブルを備えてもよいこ
とは言うまでもない。
【0022】送り精度特性データ入力手段39によって
入力されるデータとしては、例えば、送り量指令値19
に対して所望される送り量と送り量補正手段23から出
力される補正された送り量出力値33に対する実際の送
り量との差を補正する値(送り量の誤差)が入力され
る。送り量指令値に対して読取解釈手段21から出力さ
れる送り量出力値27とその送り量を実際に達成するの
に必要とされる送り量出力値との誤差を補正する値(出
力値の誤差)を入力してもよい。
【0023】送り精度特性変更装置25はさらに精度特
性変更手段41を備え、同精度特性変更手段41は、送
り量指令値19に対して所望される送り量と送り量補正
手段23から出力される補正された送り量出力値33に
対する実際の送り量との誤差を補正させるべく、送り量
補正手段23によって補正された送り量出力値33を修
正し、この二次補正された送り量指令値43をモータ制
御手段15へ出力する。
【0024】図1に示される工作機械11はさらに表示
装置(不図示)を備えてもよい。表示装置を備えること
によって、各入力手段17、35によって入力された送
り量指令値19や送り精度補正データなどの入力値、及
び、送り量補正手段23や精度特性変更手段41によっ
て補正された出力値33、43などを表示させ、使用者
の利便を図ることが可能となる。
【0025】図1に示される実施形態においては、記憶
手段37に特性補正テーブル31として記憶される送り
特性データはX軸、Y軸及びZ軸の各軸の各位置におい
て必要とされる補正量であり、データを有する位置以外
の位置においては必要とされる補正量は精度特性変更手
段41により特性データから比例配分して求められる。
【0026】これに対して、図2は図1とほぼ同一の本
発明の工作機械の第二実施形態のブロック図であるが、
図2に示される第二実施形態においては、記憶手段37
に特性補正テーブル31として記憶される送り特性デー
タは、送り量補正手段23から出力される補正された送
り量出力値33を位置に関係なく比例的に補正するため
のX軸、Y軸及びZ軸の各軸に関する比例定数である。
【0027】図2においても、工作機械11は図1と同
様にX軸、Y軸及びZ軸の各軸に関する比例定数を一つ
の組として複数の組を記憶することができ、それら組の
中から所望される組を使用者が選択してもよい。図3
は、図1及び図2に示される実施形態において予め設定
されているピッチエラー補正データすなわち補正テーブ
ル29と、送り量補正手段23とを具備していない実施
形態を示す。図3に示される実施形態は、送り量に関す
る補正を全て使用者側で自由に設定できるようにしたも
のである。本実施形態は、製造者側で設定されたピッチ
エラー補正特性自体を使用者側で自由に変更する場合を
含む。図3に示される工作機械においても図1及び図2
と同様に複数の組の特性補正テーブル31を記憶するこ
とができ、それら組の中から所望される特性補正テーブ
ル31の組を選択することができる。
【0028】図2及び図3に示される工作機械も図1に
示される工作機械と同様に、表示装置(不図示)をさら
に備えてもよい。表示装置を備えることによって、各入
力手段17、35によって入力された送り量指令値19
や送り精度補正データなどの入力値、及び、送り量補正
手段23や精度特性変更手段41によって補正された出
力値33、43などを表示させ、使用者の利便を図るこ
とが可能となる。
【0029】上記各実施形態においては、ヘッド又はテ
ーブルを送る手段としてモータ13を使用しているが、
モータ以外の駆動手段、例えばリニアアクチュエータ等
が使用されてもよく、このような場合には読取解釈手段
21は使用される駆動手段に対応した値又は信号へ送り
量指令値19を変換する。次に、本発明の工作機械の作
動を図4を参照して説明する。
【0030】まず、指令値入力手段17によって送り量
指令値19を入力する。送り量指令値19は例えば長さ
等の単位で入力されるものである(S1)。次に、読取
解釈手段21は、送り量指令値19を送り量を実現する
ためのモータ13等の手段に適合するように、送り量指
令値19をモータの回転角度やステップパルス数といっ
た送り量出力値27へ変換する、すなわち、送り量指令
値19に対する送り量出力値27を決定する(S2)。
【0031】送り量補正手段23は、予め定められたピ
ッチエラー補正特性、すなわち、製造者側で設定された
補正テーブル29に従って、送り量出力値27を補正す
る。ただし、図3に示される実施形態においては、前記
ステップは省略されるため図4に点線44で示されるよ
うな流れとなる(S3)。次に、精度特性変更手段41
は、使用者により入力された所望される特性補正テーブ
ル31に従って、読取解釈手段21によって決定された
送り量出力値27又は送り量補正手段23によって補正
された送り量出力値33をさらに補正する。
【0032】このステップにより送り量が使用者側の基
準機の送り精度特性に適合するように補正される。ま
た、送り量指令値19を変更することなく、送り量を所
望される送り精度特性に合致させることができる(S
4)。最後に、補正された送り量出力値43に従って、
モータ制御手段15等の制御手段を介してモータ13等
の送り量を実現するための手段を駆動させる(S5)。
【0033】次に、本発明の工作機械による送り精度補
正の効果、すなわち位置決め精度補正の効果を説明す
る。図5は従来の工作機械と使用者側の基準機の絶対偏
差の例を示すグラフである。線45は、組み立て後の工
作機械の一つの送り軸における各位置での位置すなわち
送り量に関する絶対偏差を示し、線47は従来の工作機
械における製作側での補正後の各位置での位置すなわち
送り量に関する絶対偏差を示し、線49は使用者側の基
準機における各位置での位置すなわち送り量に関する絶
対偏差を示す。また、図6は本発明の工作機械11にお
いて設定可能な送り精度特性の例を示すグラフである。
【0034】工作機械は、組み立て直後は、上で説明さ
れたように、組み上げや部品等の誤差により線45のよ
うな絶対偏差を有する。したがって、製作者側で補正を
行って、線47のような、送り量すなわち位置に関する
精度特性を有するようにされる。しかしながら、使用者
側の基準機は必ずしも指令された送り量すなわち位置に
関して絶対偏差が凡そゼロとなるようになっているとは
限らず、例えば、線49のような送り量すなわち位置に
関する精度特性を有している。このような場合には、製
作者側で線47のような精度特性を示すように補正され
ても、記号Aによって示されるような相対誤差すなわち
相対偏差が生じてしまう。そこで本発明の工作機械11
においては、記号Aによって示される量の相対偏差をさ
らに補正して使用者側の基準機に適合する送り精度特性
(すなわち線49)を示すように送り量を変更する。
【0035】このような誤差は一般的には送り量又は原
点からの距離に比例して大きくなる傾向があるので、通
常は、図2の特性補正テーブル31に示されるように各
軸に関して送り量補正手段23から出力される送り量出
力値33に対する比例係数を特性補正データとして入力
するだけでも十分な効果を有する。さらに、より複雑な
精度特性を有する基準機を使用者側で有する場合には、
図1の特性補正テーブル31に示されるような各位置毎
の特性補正値を備える特性補正データが使用され、図6
の線51や線53で示されるような所望される送り精度
特性に本発明の工作機械の送り精度特性を適合させるこ
とが可能である。
【0036】なお、工作機械にはX、Y、Z軸等の直線
送り軸、及びA、B、C軸等の回転送り軸があり、本発
明はこれらのあらゆる送り軸に適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
使用者が所望する送り精度特性を工作機械に持たせるこ
とができ、それにより、自動的に工作機械の送り量が補
正されて、工作機械間の相対的な加工精度誤差を減少さ
せることが可能となる。さらに、使用者によって変更可
能である送り量補正データを工作機械が有し、所望され
る送り精度特性に適合するように自動で送り量指令値に
対する送り量の補正を行うので、所望する送り量が得ら
れるように使用者が送り量指令値を予め補正して入力す
る必要がなく、計算の誤りや入力の誤りを犯す恐れがな
くなると共に作業の効率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】予め定められた送り精度特性を有する場合を示
す本発明の工作機械の第一実施形態のブロック図であ
る。
【図2】図1と類似である本発明の工作機械の第二実施
形態のブロック図である。
【図3】予め設定されているピッチエラー補正データと
送り量補正手段とを有していない場合を示す、本発明の
工作機械の第三実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の工作機械の作動の流れ図である。
【図5】組み立て直後、製造者側での一次補正後、及び
使用者側での二次補正後のそれぞれの場合の、各位置に
おける位置すなわち送り量に関する絶対偏差を示すグラ
フである。
【図6】本発明の工作機械において設定可能な送り精度
特性を示すグラフである。
【図7】従来の工作機械を使用して作成されたプレス金
型における問題点を示す説明図であり、(A)はプレス
金型の側面図、(B)は平面図である。
【符号の説明】
11…工作機械 23…送り量補正手段 25…特性変更装置 29…補正テーブル 31…特性補正テーブル 35…精度特性データ入力手段 37…記憶手段 41…精度特性変更手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り軸の送り精度特性を変更可能な工作
    機械において、 変更可能な送り精度特性データを入力するための精度特
    性データ入力手段と、 前記変更可能な送り精度特性データを記憶するための記
    憶手段と、 前記記憶された送り精度特性データに従って、入力され
    た送り量指令値に対して決定された送り量出力値を補正
    する精度特性変更手段と、 を備えることを特徴とした送り精度特性を変更可能な工
    作機械。
  2. 【請求項2】 送り軸の送り精度特性を変更可能な工作
    機械において、 前記送り軸のピッチエラー補正データを予め設定する手
    段と、 前記予め設定されたピッチエラー補正データに従って、
    入力された送り量指令値に対して決定された送り量出力
    値を補正する送り量補正手段と、 変更可能な送り精度特性データを入力するための精度特
    性データ入力手段と、 前記変更可能な送り精度特性データを記憶するための記
    憶手段と、 前記記憶された送り精度特性データに従って、前記送り
    量補正手段により補正された送り量出力値をさらに補正
    する精度特性変更手段と、 を備えることを特徴とした送り精度特性を変更可能な工
    作機械。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010026997A (ja) * 2008-07-24 2010-02-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 工作機械
JP2013248687A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Enshu Ltd 位置決め精度の設定方法、位置決め精度設定装置および位置決め精度の設定プログラム

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