JP2010026997A - 工作機械 - Google Patents

工作機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2010026997A
JP2010026997A JP2008191248A JP2008191248A JP2010026997A JP 2010026997 A JP2010026997 A JP 2010026997A JP 2008191248 A JP2008191248 A JP 2008191248A JP 2008191248 A JP2008191248 A JP 2008191248A JP 2010026997 A JP2010026997 A JP 2010026997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction amount
accuracy
positioning
backlash
pitch error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008191248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4875672B2 (ja
Inventor
Kenji Sakai
健次 酒井
Hideaki Yamamoto
英明 山本
Takeshi Watabe
健 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2008191248A priority Critical patent/JP4875672B2/ja
Publication of JP2010026997A publication Critical patent/JP2010026997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4875672B2 publication Critical patent/JP4875672B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

【課題】工作機械メーカが任意に指定した位置決め精度に容易に変更することができ、更には工作機械ユーザが工作機械メーカに無断で位置決め精度を変更するのを防止することができる工作機械を提供する。
【解決手段】送り軸1について予め設定された補正区間ごとに位置決め指定精度修正量を記憶する指定精度修正量記憶手段21と、位置認識手段10で認識した現在位置と移動方向認識手段11で認識した移動方向とに応じた位置決め指定精度修正量を、指定精度修正量記憶手段21から読み出して出力する指定精度修正量出力手段14とを有する構成とする。更には、指定精度設定手段26で設定した位置決め指定精度と、実測位置と、目標位置とに基づいて、補正区間ごとに位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段25を有し、この補正量/修正量計算手段25で算出した位置決め指定精度修正量を、指定精度修正量記憶手段21に記憶する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械に関する。
数値制御装置を備えた工作機械では、テーブルなどの移動対象を送り軸(ボールねじ)によって移動させる際、送り軸(移動対象)の位置が、前記数値制御装置に予め設定されているNCプログラム(加工プログラム)に基づいて指定される移動指令(目標位置)になるように前記送り軸(移動対象)が、前記数値制御装置によって位置決め制御される。
しかしながら、送り軸では移動指令(目標位置)と実際の移動位置との間にピッチ誤差が生じる。このピッチ誤差は送り軸(移動対象)の移動位置によって異なり、更には送り軸(移動対象)の移動方向(正方向か負方向)によっても異なる。
また、送り軸では、移動方向を反転させるときにバックラッシュが発生し、更に、このバックラッシュは移動方向の反転位置によって異なる。
このため、下記の特許文献1などでは、送り軸の位置と移動方向を考慮したピッチ誤差補正量と、送り軸の反転位置を考慮したバックラッシュ補正量とに基づいて補正を行う工作機械の数値制御装置(誤差補正方式)が提案されている。
特開平7−072913号公報 特開平8−118204号公報 特開2008−041011号公報
しかしながら、上記従来の工作機械では、予め測定して記憶しておいたピッチ誤差補正量やバックラッシュ補正量に基づいて位置決め制御を行うだけであり、この位置決め制御の精度(位置決め精度)を工作機械メーカが任意に指定した位置決め精度に修正することはできない。
位置決め精度の市場ニーズとしては、大きく分けて次の2種類がある。
(1) 高精度の位置決め (精密加工用)
(2) 任意の位置決め指定精度範囲内の位置決め (非精密加工用、海外展開用)
上記(1)としては、例えば図8のA部ように1μm以下の高い位置決め精度で精密加工を行う場合が挙げられる。上記(2)としては、例えば図8のB部のように6〜7μmの範囲内の位置決め精度で非精密加工をする場合が挙げられる。従来、各工作機械メーカでは、上記(1)の高精度の位置決めを実現するため、伝達機構・案内機構の高精度化、数値制御装置による補正方法の改善等に取り組んできた。他方、上記(2)の任意の位置決め指定精度範囲内の位置決めに対しては、用途別に機械を設計したり、組立方法を変更して対応している。このため、開発工数がかかり、工作機械のコスト増加要因となっていた。
そこで、工作機械メーカが任意に指定した位置決め精度に容易に変更することができる工作機械が望まれていた。
但し、工作機械ユーザが位置決め精度に関連した調整やパラメータ変更を工作機械メーカに無断で実施することができると、位置決め精度を工作機械メーカが保証する精度範囲内に確実に保持しておくことができなくなる虞がある。この場合、工作機械の耐久性維持や違法改造防止等において問題がある。
従って本発明は上記の事情に鑑み、工作機械メーカが任意に指定した位置決め精度に容易に変更することができ、更には工作機械ユーザが工作機械メーカに無断で位置決め精度を変更するのを防止することができる工作機械を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の工作機械は、数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
前記数値制御装置は、
目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力する補間手段と、
前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量を記憶するピッチ誤差補正量記憶手段と、
前記補正区間ごとにバックラッシュ補正量を記憶するバックラッシュ補正量記憶手段と、
前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を記憶する指定精度修正量記憶手段と、
前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識する位置認識手段と、
前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識する移動方向認識手段と、
前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じたピッチ誤差補正量を、前記ピッチ誤差補正量記憶手段から読み出して出力するピッチ誤差補正量出力手段と、
前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力するバックラッシュ補正量出力手段と、
前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた位置決め指定精度修正量を、前記指定精度修正量記憶手段から読み出して出力する指定精度修正量出力手段と、
前記ピッチ誤差補正量出力手段から出力された前記ピッチ誤差補正量と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力されたバックラッシュ補正量と、前記指定精度修正量出力手段から出力された位置決め指定精度修正量とを、前記補間パルスに加算する加算手段と、
を有することを特徴とする。
また、第2発明の工作機械は、第1発明の工作機械において、
前記数値制御装置は
前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする。
また、第3発明の工作機械は、第2発明の工作機械において、
前記数値制御装置は、
前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量を、ロック手段もしくは暗号化手段又はロック手段及び暗号化手段を介して、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶する構成とし、
前記ロック手段では、前記ピッチ誤差補正量記憶手段の補正量データと、前記バックラッシュ補正量記憶手段の補正量データと、前記指定精度修正量記憶手段の修正量データとにアクセス用のパスワードを設定し、
前記暗号化手段では、前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを暗号化する構成としたことを特徴とする。
また、第4発明の工作機械は、数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
前記数値制御装置は、
目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力する補間手段と、
前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量との加算値を記憶する1つの記憶手段と、
前記補正区間ごとにバックラッシュ補正量を記憶するバックラッシュ補正量記憶手段と、
前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識する位置認識手段と、
前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識する移動方向認識手段と、
前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記加算値を、前記1つの記憶手段から読み出して出力する1つの出力手段と、
前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力するバックラッシュ補正量出力手段と、
前記1つの出力手段から出力された前記加算値と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力されたバックラッシュ補正量とを、前記補間パルスに加算する加算手段と、
を有することを特徴とする。
また、第5発明の工作機械は、数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
前記数値制御装置は、
補間手段と、バックラッシュ補正量記憶手段と、ピッチ誤差補正量記憶手段と、真直度補正量記憶手段と、位置認識手段と、移動方向認識手段と、バックラッシュ補正量出力手段と、ピッチ誤差補正量出力手段と、真直度補正量出力手段と、加算手段とを有し、
前記補間手段では、目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力し、
前記バックラッシュ補正量記憶手段には、前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のバックラッシュ補正量を記憶し、
位置決め指定精度修正量はピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量と、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量に分けて、前記ピッチ誤差補正量記憶手段には前記ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量とピッチ誤差補正量との第1の加算値を記憶し、前記真直度補正量記憶手段には前記真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量と真直度補正量との第2の加算値を記憶し、
前記位置認識手段では、前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識し、
前記移動方向認識手段では、前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識し、
前記ピッチ誤差補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第1の加算値を、前記ピッチ誤差補正量記憶手段から読み出して出力し、
前記真直度補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第2の加算値を、前記真直度補正量記憶手段から読み出して出力し、
前記バックラッシュ補正量出力手段では、前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力し、
前記加算手段では、前記ピッチ誤差補正量出力手段から出力された前記第1の加算値と、前記真直度補正量出力手段から出力された前記第2の加算値と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力された前記バックラッシュ補正量とを、前記補間パルスに加算する構成としたことを特徴とする。
また、第6発明の工作機械は、第4発明の工作機械において、
前記数値制御装置は
前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記1つの記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする。
また、第7発明の工作機械は、第5発明の工作機械において、
前記数値制御装置は
前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記真直度補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする。
また、第8発明の工作機械は、第2,第3,第6又は第7発明の工作機械において、
前記数値制御装置に外部計算機を接続し、前記補正量/修正量計算手段を、前記外部計算機の機能として設けたこと、
又は、前記補正量/修正量計算手段を、数値制御装置ではなく送り軸位置測定手段の機能として設けたことを特徴とする。
第1発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を記憶する指定精度修正量記憶手段と、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた位置決め指定精度修正量を、前記指定精度修正量記憶手段から読み出して出力する指定精度修正量出力手段とを有することを特徴としているため、指定精度修正量記憶手段に記憶されている位置決め指定精度修正量によって位置決め指定精度を修正することが可能になる。従って、機械構成や組立方法等を変更せずに、短時間に低コストで容易に任意の位置決め指定精度範囲内の位置決め精度を実現することができる。
第2発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、他の送り軸位置測定手段で測定した前記送り軸の正負両移動方向の実測位置と、目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴としているため、オペレータが指定精度設定手段で設定した任意の位置決め指定精度に修正することができる。また、数値制御装置内に補正量/修正量計算手段を設けることにより、システムの単純化が図れる。即ち、自動的に位置決め指定精度修正量を計算する際、目標位置と実測位置との同期をとりやすい。
第3発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量を、ロック手段もしくは暗号化手段又はロック手段及び暗号化手段を介して、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶する構成とし、前記ロック手段では、前記ピッチ誤差補正量記憶手段の補正量データと、前記バックラッシュ補正量記憶手段の補正量データと、前記指定精度修正量記憶手段の修正量データとにアクセス用のパスワードを設定し、前記暗号化手段では、前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを暗号化する構成としたことを特徴としているため、工作機械ユーザが工作機械メーカに無断で位置決め精度を変更するのを防止することができる。
第4発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量との加算値を記憶する1つの記憶手段と、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記加算値を、前記1つの記憶手段から読み出して出力する1つの出力手段とを有することを特徴としているため、記憶手段の記憶容量を低減することでき、システムの簡素化を図ることができる。
第5発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、ピッチ誤差補正量記憶手段と、真直度補正量記憶手段と、ピッチ誤差補正量出力手段と、真直度補正量出力手段とを有し、位置決め指定精度修正量はピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量と、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量に分けて、前記ピッチ誤差補正量記憶手段には前記ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量とピッチ誤差補正量との第1の加算値を記憶し、前記真直度補正量記憶手段には前記真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量と真直度補正量との第2の加算値を記憶し、前記ピッチ誤差補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第1の加算値を、前記ピッチ誤差補正量記憶手段から読み出して出力し、前記真直度補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第2の加算値を、前記真直度補正量記憶手段から読み出して出力する構成としたことを特徴としているため、ピッチ誤差補正量記憶手段と真直度補正量記憶手段とに分けて記憶されている位置決め指定精度修正量によって位置決め指定精度を修正することが可能になる。従って、機械構成や組立方法等を変更せずに、短時間に低コストで容易に任意の位置決め指定精度範囲内の位置決め精度を実現することができる。
第6発明の工作機械によれば、前記数値制御装置は、前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記1つの記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴としているため、オペレータが指定精度設定手段で設定した任意の位置決め指定精度に修正することができる。また、数値制御装置内に補正量/修正量計算手段を設けることにより、システムの単純化が図れる。即ち、自動的に位置決め指定精度修正量を計算する際、目標位置と実測位置との同期をとりやすい。
また、第7発明の工作機械は、第5発明の工作機械において、前記数値制御装置は、前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記真直度補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴としているため、オペレータが指定精度設定手段で設定した任意の位置決め指定精度に修正することができる。また、数値制御装置内に補正量/修正量計算手段を設けることにより、システムの単純化が図れる。即ち、自動的に位置決め指定精度修正量を計算する際、目標位置と実測位置との同期をとりやすい。
第8発明の工作機械によれば、前記数値制御装置に外部計算機を接続し、前記補正量/修正量計算手段を、前記外部計算機の機能として設けたこと、又は、前記補正量/修正量計算手段を、数値制御装置ではなく送り軸位置測定手段の機能として設けたことを特徴としているため、不具合があった場合に不具合の原因調査や不具合点の切り分けが容易になり、保守性が向上する。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る工作機械の数値制御装置に関するブロック図、図2は前記数値制御装置における位置決め制御の補正演算処理内容を示すフローチャート、図3は前記数値制御装置におけるピッチ誤差補正量、バックラッシュ補正量及び位置決め指定精度修正量の設定処理内容を示すフローチャートである。また、図4は各補正区間ごとのピッチ誤差補正量、バックラッシュ補正量及び位置決め指定精度修正量の設定一覧表を示す図、図5は位置決め指定精度修正量の算出(設定)例を示す図、図6は位置決め指定精度修正量の改訂例を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態例1に係る工作機械は、送り軸(ボールねじ)1を有している。送り軸1はサーボモータによって回転駆動されるボールねじ軸2と、このボールねじ軸2に螺合されているボールナット3とを有してなるものである。ボールナット3はワークテーブルなどの移動対象5に結合されている。このため、サーボモータ4によってボールねじ軸2を正転又は逆転させると、ボールナット3とともに移動対象5が矢印Kの如く正方向又は負方向に移動する。
そして、このときに数値制御装置ではピッチ誤差補正やバックラッシュ補正とともに位置決め指定精度の修正も行いながら、送り軸1の位置決め制御を行う。この送り軸1の位置決め制御の手順を、図1及び図2に基づいて説明する。図2のフローチャートの各処理部にはステップS1〜S7の符号を付した。なお、図1に示す数値制御装置の各手段の機能は、数値制御装置に備えた計算機(CPUやメモリなど)などによって実行される、
数値制御装置では、まず、予め設定されている加工プログラムや試験プログラムなどの数値制御(NC)プログラムに基づいて送り軸1に対する移動指令(目標位置)を設定する(ステップS1)。続いて、この移動指令(目標位置)に基づき、補間手段6において補間パルスを発生し、この補間パルスを加算手段7へ出力する。
他方、サーボモータ4の回転軸には送り軸位置測定手段としてのロータリエンコーダ8が接続されており、このロータリエンコーダ8によって測定したサーボモータ4の回転角度(測定信号)が、サーボアンプなどを有してなる軸制御手段9に入力される。軸制御手段9では、ロータリエンコーダ8の測定信号を位置認識手段10と移動方向認識手段11へ出力する。
位置認識手段10では、ロータリエンコーダ8の測定信号に基づいて送り軸1の現在位置を求め、この現在位置をピッチ誤差補正量出力手段12とバックラッシュ補正量出力手段13と指定精度修正量出力手段14とに出力する。なお、詳細は後述するが、図中に一点鎖線で示すように真直度補正量出力手段15なども備えた場合には、位置認識手段10で求めた前記現在位置を真直度補正量出力手段15へも出力する。
移動方向認識手段11では、ロータリエンコーダ8の測定信号に基づいて送り軸1の移動方向を求め、且つ、送り軸1の移動方向が反転したか否かを判定して、前記移動方向をピッチ誤差補正量出力手段12と指定精度修正量出力手段14とに出力し、前記移動方向が反転したか否かの判定結果をバックラッシュ補正量出力手段13へ出力する。
バックラッシュ補正量出力手段13では、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向が反転したか否かの判定結果を表す信号)に基づいて、送り軸1の移動方向が反転したと判断すると(ステップS2)、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて、送り軸1の現在位置を確認し(ステップS3)、この現在位置に応じたバックラッシュ補正量をバックラッシュ補正量記憶手段18から読み出して(ステップS4)、加算手段19へ出力する。
ピッチ誤差補正量出力手段12では、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて送り軸1の現在位置を確認し、且つ、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向を表す信号)に基づいて送り軸1の移動方向を確認して(ステップS5)、この確認した送り軸1の移動方向と現在位置に対応したピッチ誤差補正量をピッチ誤差補正量記憶手段20から読み出し(ステップS6)、加算手段19へ出力する。
指定精度修正量出力手段14では、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて送り軸1の現在位置を確認し、且つ、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向を表す信号)に基づいて送り軸1の移動方向を確認して(ステップS5)、この確認した送り軸1の移動方向と現在位置に対応した位置決め指定精度修正量を指定精度修正量記憶手段21から読み出して(ステップS6)、加算手段19へ出力する。
加算手段19では、ピッチ誤差補正量記憶手段12から出力されたピッチ誤差補正量と、バックラッシュ補正量出力手段13から出力されたバックラッシュ補正量(反転時のみ)と、指定精度修正量出力手段14から出力された位置決め指定精度修正量とを加算して、この加算値を加算手段7へ出力する。加算手段7では、補間手段6から出力された補間パルスに加算手段19から出力された前記加算値を加算して、この加算値を軸制御手段9へ出力する。即ち、ピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量に基づいて補正され、且つ、位置決め指定精度修正量に基づいて位置決め精度の修正が図られた移動指令(補間パルス)が、軸制御手段9へ出力される。
軸制御手段9では、ロータリエンコーダ8の測定信号をフィードバックして当該測定信号から送り軸1の現在位置を求め、この送り軸1の現在位置が、前述のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量に基づいて補正され、且つ、位置決め指定精度修正量に基づいて位置決め精度の修正が図られた移動指令(補間パルス)に一致するようにフィードバック制御を行う。かくして、送り軸1の移動位置が、位置決め指定精度範囲内の精度で位置決めされる。
次に、ピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量とを計算し、これらをピッチ誤差補正量記憶手段20とバックラッシュ補正量記憶手段18と指定精度修正量記憶手段21とにそれぞれ記憶させる精度調整手順を、図1,図3,図4〜図6に基づいて説明する。図3のフローチャートの各処理部にはステップS11〜S23の符号を付した。
工作機械(数値制御装置)において精度調整を行う場合、移動対象5に反射板などの測定基準22を設置し、且つ、この測定基準22に対向するようにレーザ干渉計などの測定器23を配置する。測定器23では、測定基準22までの距離を計測することによって、送り軸1(移動対象5)の移動位置(現在位置)を計測することができる。即ち、測定基準22と測定器23は(精度調整用の)送り軸位置測定手段を構成している。
精度調整のとき、数値制御装置では、まず、各補正区間で正負両方の移動方向について、移動指令(目標位置)に対する送り軸1(移動対象5)の実測位置を、測定器23で計測し、測定結果読込手段24で読み込む(ステップS11,S12)。
詳述すると、送り軸1上に所定の間隔で補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnを設定して、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnに目標位置A1,A2,A3,・・・,Anを設定する。
そして、これらの各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anを順次移動指令として補間手段6へ入力することにより、前述のとおり、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した位置に送り軸1(移動対象5)を位置決め制御しながら、送り軸1(移動対象5)の正方向の移動と負方向の移動とを行う。そして、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した送り軸1(移動対象5)の正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bnと、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した送り軸1(移動対象5)の負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnとをそれぞれ測定器23で測定し、測定結果読込手段24で読み込んで採取する。
なお、かかる手順を複数回繰り返す場合には、複数回分の正方向の実測位置を平均したものを正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bnとして採取し、複数回分の負方向の実測位置を平均したものを負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnとして採取する。
そして、補正量/修正量計算手段25では、採取した正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bn及び負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnと、指定精度設定手段26から入力した位置決め指定精度と、移動指令記憶手段27に記憶した移動指令(目標位置A1,A2,A3,・・・,An)とに基づいて、各補正区間で正負両移動方向についてピッチ誤差補正量と位置決め指定精度修正量とを計算し、また、各補正区間についてバックラッシュ補正量を計算する(ステップS13,S14)。位置決め指定精度は、工作機械メーカのオペレータが、入力操作キーなどからなる指定精度設定手段26によって補正量/修正量計算手段25へ手入力する。位置決め指定精度は位置決め指定精度範囲の中間値とする。例えば位置決め指定精度範囲が6〜7μmの場合、その中間値の6.5μmを位置決め指定精度として設定する。
各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnにおける正方向のピッチ誤差補正量は、下式から、目標位置A1,A2,A3,・・・,Anと、採取した正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bnとの差(A1−B1,A2−B2,A3−B3,・・・,An−Bn)として算出する。同様に、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnにおける負方向のピッチ誤差補正量は、下式から、目標位置A1,A2,A3,・・・,Anと、採取した負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnとの差(A1−C1,A2−C2,A3−C3,・・・,An−Cn)として算出する。
(正方向のピッチ誤差補正量)=(目標位置)−(正方向の実測位置)
(負方向のピッチ誤差補正量)=(目標位置)−(負方向の実測位置)
また、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnにおけるバックラッシュ補正量D1,D2,D3,・・・,Dnは、下式から、正方向のピッチ誤差補正量A1−B1,A2−B2,A3−B3,・・・,An−Bnと、負方向のピッチ誤差補正量A1−C1,A2−C2,A3−C3,・・・,An−Cnの差(C1−B1,C2−B2,C3−B3,・・・,Cn−Bn)として算出する。
(バックラッシュ補正量)=(正方向のピッチ誤差補正量)−(負方向のピッチ誤差補正量)
なお、バックラッシュ補正量は送り軸位置測定手段(測定基準22と測定器23)以外の別の手段を用いて測定することも多い。その場合は、測定結果を補正量/修正量設定手段29から入力する。
また、図4ではピッチ誤差補正とバックラッシュ補正について同じ補正区間となっているが、これに限定するものではなく、ピッチ誤差補正の補正区間とバックラッシュ補正の補正区間が異なっていてもよい。
そして、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnにおける正方向の位置決め指定精度修正量E1,E2,E3,・・・,Enは、目標位置A1,A2,A3,・・・,Anと正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bnの差が位置決め指定精度範囲内となるように下式から算出(初期設定)する。同様に、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnにおける負方向の位置決め指定精度修正量F1,F2,F3,・・・,Fnは、目標位置A1,A2,A3,・・・,Anと負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnの差が位置決め指定精度範囲内となるように下式から算出(初期設定)する。即ち、正負両方向の位置決め指定精度修正量の初期値は、補正量/修正量計算手段25へ入力した正又は負の位置決め指定精度とする。
(正方向の位置決め指定精度修正量)=(位置決め指定精度)又は−(位置決め指定精度)
(負方向の位置決め指定精度修正量)=(位置決め指定精度)又は−(位置決め指定精度)
例えば、図5に例示するように、位置決め指定精度が6.5μmであるとすれば、正負両方向の位置決め指定精度修正量の初期値は6.5μm又は−6.5μmとなる。
そして、これらの正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量は、ロック・暗号化手段28を介して、ピッチ誤差補正量記憶手段20とバックラッシュ補正量記憶手段18と指定精度修正量記憶手段21とにそれぞれ記憶させる(設定される)(ステップS15)。なお、ピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量は各補正区間ごとに記憶されているため、ピッチ誤差補正量出力手段12とバックラッシュ補正量出力手段13と指定精度修正量出力手段14では、この補正区間ごとに記憶されているピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量を、送り軸1の現在位置に対応するように加算手段7へ出力する。
ロック・暗号化手段28では、ピッチ誤差補正量記憶手段20の補正量データファイルと、バックラッシュ補正量記憶手段18の補正量データファイルと、指定精度修正量記憶手段21の修正量データファイルとに個別の又は共通のアクセス用のパスワードが予め設定されている。従って、ロック・暗号化手段28では、前記パスワードを工作機械メーカのオペレータがパスワード入力手段31からロック・暗号化手段28へ入力したときにだけ、ピッチ誤差補正量記憶手段20の補正量データファイルへのピッチ誤差補正量の書き込み(記憶)と、バックラッシュ補正量記憶手段18の補正量データファイルへのバックラッシュ補正量の書き込み(記憶)と、指定精度修正量記憶手段21の修正量データファイルへの位置決め指定精度修正量の書き込み(記憶)とを許可する。
なお、各補正量や修正量を記憶するデータファイルは1つのファイルにまとめる形式にしてもよい。
また、ロック・暗号化手段28では、正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量とを暗号化して、ピッチ誤差補正量記憶手段20の補正量データファイルと、バックラッシュ補正量記憶手段18の補正量データファイルと、指定精度修正量記憶手段21の修正量データファイルとにそれぞれ書き込む(記憶させる)。
なお、本数値制御装置には、入力操作キーなどからなる補正量/修正量設定手段29と、モード切替手段30も設けられている。モード切替手段30によって自動モードに切り替えたときは、補正量/修正量計算手段25からロック・暗号化手段28へ直接(自動的に)、前述の正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量とが入力される。一方、モード切替手段30によって手動モードが選択されたときには、前述の正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量とを、工作機械メーカのオペレータが補正量/修正量設定手段29によってロック・暗号化手段28へ手入力する。なお、手動モードによる手入力は行わず(補正量/修正量設定手段29は設けず)、自動モードによる自動的なピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量の設定のみを行うようにしてもよい。
その後、再度、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anを順次移動指令として補間手段6へ入力することにより、前述のとおり、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した位置に送り軸1(移動対象5)を位置決め制御しながら、送り軸1(移動対象5)の正方向の移動と負方向の移動とを行う(ステップS16)。そして、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した送り軸1(移動対象5)の正方向の実測位置B1,B2,B3,・・・,Bnと、各目標位置A1,A2,A3,・・・,Anのそれぞれに対応した送り軸1(移動対象5)の負方向の実測位置C1,C2,C3,・・・,Cnとを、それぞれ測定器23で再度計測し、測定結果読込手段24で再度読み込んで採取する(ステップS17)。
補正量/修正量計算手段25では、各補正区間X1,X2,X3,・・・,Xnで正負両移動方向とも位置決め精度が位置決め指定精度範囲内か否かを判定し(ステップS18)、位置決め指定精度範囲内であれば、精度調整を終了する。一方、ステップS18の判定の結果、正方向又は負方向の何れかの補正区間において位置決め精度が位置決め指定精度範囲外であると判定された場合、補正量/修正量計算手段25では、当該補正区間について、ステップS14で算出(設定)した正方向又は負方向の位置決め指定精度修正量と、目標位置と、ステップS17で採取した正方向又は負方向の実測位置に基づいて下式から、位置決め指定精度修正量を再度算出して改訂する。即ち、(目標位置)と(改訂前の位置決め指定精度修正量)の和と、(実測位置)との差分を、(改訂前の正方向の位置決め指定精度修正量)に加算することによって、改訂位置決め指定精度修正量を求める。
(正方向の改訂位置決め指定精度修正量)=(改訂前の正方向の位置決め指定精度修正量)
+{(目標位置)+(改訂前の正方向の位置決め指定精度修正量)−(正方向の実測位置)}
(負方向の改訂位置決め指定精度修正量)=(改訂前の負方向の位置決め指定精度修正量)
+{(目標位置)+(改訂前の負方向の位置決め指定精度修正量)−(負方向の実測位置)}
例えば、図6に例示するように、目標位置が0.5μm、改訂前の位置決め指定精度修正量が6.5μm(=位置決め指定精度:6.5μm)であり、且つ、採取した実測位置が6.0μmであるとすると、改訂位置決め指定精度修正量は7.5μmとなる。
正負両移動方向の改訂位置決め指定精度修正量は、補正量/修正量計算手段25からロック・暗号化手段28を介して自動的(自動モードの場合)に指定精度修正量記憶手段21に記憶される(設定される)(ステップS19)。
その後、再度、位置決め指定精度範囲外の補正区間に対応する目標位置だけを移動指令として補間手段6へ入力することにより、前述のとおり、当該目標位置に対応した位置に送り軸1(移動対象5)を位置決め制御しながら、送り軸1(移動対象5)の正方向の移動又は負方向の移動を行う(ステップS20)。そして、当該目標位置に対応した送り軸1(移動対象5)の正方向又は負方向の実測位置を、測定器23で再度計測し、測定結果読込手段24で再度読み込んで採取する(ステップS21)。
補正量/修正量計算手段25では、再度、当該補正区間で位置決め精度が位置決め指定精度範囲内か否かを判定し(ステップS22)、位置決め指定精度範囲内であれば、精度調整は終了する。一方、ステップS22の判定の結果、正方向又は負方向の何れかの補正区間において位置決め精度が位置決め指定精度範囲外であると判定した場合、補正量/修正量計算手段25では、当該補正区間について、正方向又は負方向の改訂位置決め指定精度修正量を微調整する(ステップS23)。例えば改訂位置決め指定精度修正量を、0.1μm単位で±1〜数μmの間で微調整する。
その後、再度、位置決め指定精度範囲外の補正区間に対応する目標位置だけを移動指令として補間手段6へ入力することにより、前述のとおり、当該目標位置に対応した位置に送り軸1(移動対象5)を位置決め制御しながら、送り軸1(移動対象5)の正方向の移動又は負方向の移動を行う(ステップS20)。そして、当該目標位置に対応した送り軸1(移動対象5)の正方向又は負方向の実測位置を、測定器23で再度計測し、測定結果読込手段24で再度読み込んで採取する(ステップS21)。
補正量/修正量計算手段25では、再度、当該補正区間で位置決め精度が位置決め指定精度範囲内か否かを判定し(ステップS22)、位置決め指定精度範囲内であれば、精度調整は終了する。一方、ステップS22の判定の結果、正方向又は負方向の何れかの補正区間において位置決め精度が位置決め指定精度範囲外であると判定して場合、補正量/修正量計算手段25では、当該補正区間について、再度、正方向又は負方向の改訂位置決め指定精度修正量を微調整する(ステップS23)。
以後、全ての補正区間において位置決め精度が位置決め指定精度範囲内になるまでステップS20〜S22の処理を繰りかえし、全ての補正区間において位置決め精度が位置決め指定精度範囲内になったら、精度調整は終了する。
なお、上記ではピッチ誤差補正量と位置決め指定精度修正量とに対してそれぞれ、個別のピッチ誤差補正量記憶手段20と指定精度修正量記憶手段21を設け、且つ、個別のピッチ誤差補正量出力手段12と指定精度修正量出力手段14を設けたが、これらを1つの記憶手段と、1つの出力手段にまとめてもよい。この場合、予めピッチ誤差補正量と位置決め指定精度修正量とを加算したものを前記1つの記憶手段に記憶する。前記1つの出力手段では、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて送り軸1の現在位置を確認し、且つ、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向を表す信号)に基づいて送り軸1の移動方向を確認して(ステップS5)、この確認した送り軸1の移動方向と現在位置に対応したピッチ誤差補正量と位置決め指定精度修正量の加算値を前記1つの記憶手段から読み出して、加算手段19へ出力する。
また、工作機械の数値制御装置には、前述の如く、真直度補正量出力手段15と真直度補正量記憶手段16と真直度測定手段17とを備える場合もある。真直度測定手段17はレーザ干渉計などからなるものであり、送り軸1の真直度(傾き)を測定し、この測定値に基づいて送り軸1の真直度補正量を求める。
この場合には下式の如く、補正量/修正量計算手段25で計算した位置決め指定精度修正量を、ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量と、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量とに適宜の比率で分ける。そして、下式の如く、ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量を、ピッチ誤差補正量に加算して、ピッチ誤差補正量の記憶量を算出し、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量を、真直度補正量に加算して、真直度補正量の記憶量を算出する。
(位置決め指定精度修正量)=(ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量)
+(真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量)
(ピッチ誤差補正量の記憶量)=(ピッチ誤差補正量)
+(ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量)
(真直度補正量の記憶量)=(真直度補正量)
+(真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量)
この場合、指定精度修正量記憶手段21と指定精度修正量出力手段14は削除し、ピッチ誤差補正量の記憶量はピッチ誤差補正量記憶手段20に記憶させ、真直度補正量の記憶量は真直度補正量記憶手段16に記憶させる。
そして前述と同様に、ピッチ誤差補正量出力手段12では、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて送り軸1の現在位置を確認し、且つ、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向を表す信号)に基づいて送り軸1の移動方向を確認して、この確認した送り軸1の移動方向と現在位置に対応したピッチ誤差補正量の記憶量をピッチ誤差補正量記憶手段20から読み出す。真直度補正量出力手段15では、位置認識手段10からの入力信号(現在位置を表す信号)に基づいて送り軸1の現在位置を確認し、且つ、移動方向認識手段11からの入力信号(移動方向を表す信号)に基づいて送り軸1の移動方向を確認して、この確認した送り軸1の移動方向と現在位置に対応した真直度補正量の記憶量を真直度補正量記憶手段16から読み出す。この読み出されたピッチ誤差補正量の記憶量と真直度補正量の記憶量は、加算手段19でバックラッシュ補正量に加算し、更に加算手段7で補間パルスに加算する。
以上のように、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置は、送り軸1について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を記憶する指定精度修正量記憶手段21と、位置認識手段10で認識した現在位置と移動方向認識手段11で認識した移動方向とに応じた位置決め指定精度修正量を、指定精度修正量記憶手段21から読み出して出力する指定精度修正量出力手段14とを有することを特徴としているため、指定精度修正量記憶手段21に記憶されている位置決め指定精度修正量によって位置決め指定精度を修正することが可能になる。従って、機械構成や組立方法等を変更せずに、短時間に低コストで容易に任意の位置決め指定精度範囲内の位置決め精度を実現することができる。
また、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置は、測定基準22と測定器23(送り軸位置測定手段)で測定した送り軸1の正負両移動方向の実測位置と、目標位置とに基づいて、補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段26で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段25を有し、この補正量/修正量計算手段25で算出したピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量とを、ピッチ誤差補正量記憶手段20とバックラッシュ補正量記憶手段18と指定精度修正量記憶手段21とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴としているため、オペレータが指定精度設定手段26で設定した任意の位置決め指定精度に修正することができる。また、数値制御装置内に補正量/修正量計算手段25を設けることにより、システムの単純化が図れる。即ち、自動的に位置決め指定精度修正量を計算する際、目標位置と実測位置との同期をとりやすい。
また、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置は、補正量/修正量計算手段25で算出したピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量を、ロック・暗号化手段28を介して、ピッチ誤差補正量記憶手段20とバックラッシュ補正量記憶手段18と指定精度修正量記憶手段21とにそれぞれ記憶する構成とし、ロック・暗号化手段28では、ピッチ誤差補正量記憶手段20の補正量データファイルと、バックラッシュ補正量記憶手段18の補正量データファイルと、指定精度修正量記憶手段21の修正量データファイルとにアクセス用のパスワードを設定し、且つ、補正量/修正量計算手段25で算出したピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量とを暗号化する構成としたことを特徴としているため、工作機械ユーザが工作機械メーカに無断で位置決め精度を変更するのを防止することができる。
また、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置は、補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量との加算値を記憶する1つの記憶手段と、位置認識手段10で認識した現在位置と移動方向認識手段11で認識した移動方向とに応じた前記加算値を、前記1つの記憶手段から読み出して出力する1つの出力手段とを有することを特徴としているため、記憶手段の記憶容量を低減することでき、システムの簡素化を図ることができる。
また、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置は、ピッチ誤差補正量記憶手段20と、真直度補正量記憶手段16と、ピッチ誤差補正量出力手段12と、真直度補正量出力手段15とを有し、位置決め指定精度修正量はピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量と、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量に分けて、ピッチ誤差補正量記憶手段20には前記ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量とピッチ誤差補正量との第1の加算値を記憶し、真直度補正量記憶手段16には前記真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量と真直度補正量との第2の加算値を記憶し、ピッチ誤差補正量出力手段12では、位置認識手段10で認識した現在位置と移動方向認識手段11で認識した移動方向とに応じた前記第1の加算値を、ピッチ誤差補正量記憶手段20から読み出して出力し、真直度補正量出力手段15では、位置認識手段10で認識した現在位置と移動方向認識手段11で認識した移動方向とに応じた前記第2の加算値を、真直度補正量記憶手段16から読み出して出力する構成としたことを特徴としているため、ピッチ誤差補正量記憶手段20と真直度補正量記憶手段16とに分けて記憶されている位置決め指定精度修正量によって位置決め指定精度を修正することが可能になる。従って、機械構成や組立方法等を変更せずに、短時間に低コストで容易に任意の位置決め指定精度範囲内の位置決め精度を実現することができる。
<実施の形態例2>
図7は本発明の実施の形態例2に係る工作機械の数値制御装置に関するブロック図である。なお、図7において図1と同様の部分については同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図1では全ての手段を数値制御装置の内部機能として設けているのに対して、図6では数値制御装置に外部計算機41を接続し、この外部計算機41に一部の手段を移行している。具体的には、測定結果読込手段24と補正量/修正量計算手段25と指定精度設定手段26と移動指令記憶手段27とが、外部計算機41の機能として設けられている。更に、本実施の形態例2では、外部計算機41に移動指令読込手段42と補正量/修正量記憶手段43も設けられている。
移動指令読込手段42では、数値制御装置から移動指令(目標位置)を自動的に読み込む。なお、移動指令読込手段42を入力操作キーなどを備えた手入力用としてもよく、この場合には、工作機械メーカのオペレータが移動指令読込手段42を用いて移動指令(目標位置)を手入力で読み込ませる。移動指令読込手段42によって読み込まれた移動指令(目標位置)は移動指令記憶手段27に記憶される。
補正量/修正量記憶手段43では、補正量/修正量計算手段25で計算したピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量とを記憶する。そして、この補正量/修正量記憶手段43に記憶されているピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量と位置決め指定精度修正量とが、ロック・暗号化手段28を介して、自動的に又は補正量/修正量設定手段29を用いて手入力でピッチ誤差補正量記憶手段20とバックラッシュ補正量記憶手段18と指定精度修正量記憶手段21とに記憶される。
或いは、測定結果読込手段24と補正量/修正量計算手段25と指定精度設定手段26と移動指令記憶手段27と移動指令読込手段42と補正量/修正量記憶手段43を、外部計算機41ではなく、測定器23の機能として設けてもよい。
以上のように、本実施の形態例1の工作機械によれば、本数値制御装置に外部計算機41を接続し、補正量/修正量計算手段25を、外部計算機41の機能として設けたこと、又は、補正量/修正量計算手段25を、測定器23の機能として設けたことを特徴としているため、不具合があった場合に不具合の原因調査や不具合点の切り分けが容易になり、保守性が向上する。
なお、上記実施の形態例1,2では1つの送り軸1について述べたが、勿論、本発明は送り軸が2軸以上ある工作機械にも適用することができる。送り軸が2軸以上ある場合には、各送り軸に対して上記と同様の構成とし、上記と同様の精度調整を実施すればよい。
本発明は数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械に関するものであり、工作機械メーカが任意に指定した位置決め精度に容易に変更することができ、更には工作機械ユーザが工作機械メーカに無断で位置決め精度を変更するのを防止することができる工作機械を実現する場合に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例1に係る工作機械の数値制御装置に関するブロック図である。 前記数値制御装置における位置決め制御の補正演算処理内容を示すフローチャートである。 前記数値制御装置におけるピッチ誤差補正量、バックラッシュ補正量及び位置決め指定精度修正量の設定処理内容を示すフローチャートである。 各補正区間ごとのピッチ誤差補正量、バックラッシュ補正量及び位置決め指定精度修正量の設定一覧表を示す図である。 位置決め指定精度修正量の算出(設定)例を示す図である。 位置決め指定精度修正量の改訂例を示す図である。 本発明の実施の形態例2に係る工作機械の数値制御装置に関するブロック図である。 位置決め精度の市場ニーズの説明図である。
符号の説明
1 送り軸
2 ボールねじ軸
3 ボールナット
4 サーボモータ
5 移動対象
6 補間手段
7 加算手段
8 ロータリエンコーダ
9 軸制御手段
10 位置認識手段
11 移動方向認識手段
12 ピッチ誤差補正量出力手段
13 バックラッシュ補正量出力手段
14 指定精度修正量出力手段
15 真直度補正量出力手段
16 真直度補正量記憶手段
17 真直度測定手段
18 バックラッシュ補正量記憶手段
19 加算手段
20 ピッチ誤差補正量記憶手段
21 指定精度修正量記憶手段
22 測定基準
23 測定器
24 測定結果読込手段
25 補正量/修正量計算手段
26 指定精度設定手段
27 移動指令記憶手段
28 ロック・暗号化手段
29 補正量/修正量設定手段
30 モード切替手段
31 パスワード入力手段
41 外部計算機
42 移動指令読込手段
43 補正量/修正量記憶手段

Claims (8)

  1. 数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力する補間手段と、
    前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量を記憶するピッチ誤差補正量記憶手段と、
    前記補正区間ごとにバックラッシュ補正量を記憶するバックラッシュ補正量記憶手段と、
    前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を記憶する指定精度修正量記憶手段と、
    前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識する位置認識手段と、
    前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識する移動方向認識手段と、
    前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じたピッチ誤差補正量を、前記ピッチ誤差補正量記憶手段から読み出して出力するピッチ誤差補正量出力手段と、
    前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力するバックラッシュ補正量出力手段と、
    前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた位置決め指定精度修正量を、前記指定精度修正量記憶手段から読み出して出力する指定精度修正量出力手段と、
    前記ピッチ誤差補正量出力手段から出力された前記ピッチ誤差補正量と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力されたバックラッシュ補正量と、前記指定精度修正量出力手段から出力された位置決め指定精度修正量とを、前記補間パルスに加算する加算手段と、
    を有することを特徴とする工作機械。
  2. 請求項1に記載する工作機械において、
    前記数値制御装置は
    前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
    この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする工作機械。
  3. 請求項2に記載の工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量を、ロック手段もしくは暗号化手段又はロック手段及び暗号化手段を介して、前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記指定精度修正量記憶手段とにそれぞれ記憶する構成とし、
    前記ロック手段では、前記ピッチ誤差補正量記憶手段の補正量データと、前記バックラッシュ補正量記憶手段の補正量データと、前記指定精度修正量記憶手段の修正量データとにアクセス用のパスワードを設定し、
    前記暗号化手段では、前記補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを暗号化する構成としたことを特徴とする工作機械。
  4. 数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力する補間手段と、
    前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量と正負両移動方向の位置決め指定精度修正量との加算値を記憶する1つの記憶手段と、
    前記補正区間ごとにバックラッシュ補正量を記憶するバックラッシュ補正量記憶手段と、
    前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識する位置認識手段と、
    前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識する移動方向認識手段と、
    前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記加算値を、前記1つの記憶手段から読み出して出力する1つの出力手段と、
    前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力するバックラッシュ補正量出力手段と、
    前記1つの出力手段から出力された前記加算値と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力されたバックラッシュ補正量とを、前記補間パルスに加算する加算手段と、
    を有することを特徴とする工作機械。
  5. 数値制御装置によって送り軸の位置決め制御を行う工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    補間手段と、バックラッシュ補正量記憶手段と、ピッチ誤差補正量記憶手段と、真直度補正量記憶手段と、位置認識手段と、移動方向認識手段と、バックラッシュ補正量出力手段と、ピッチ誤差補正量出力手段と、真直度補正量出力手段と、加算手段とを有し、
    前記補間手段では、目標位置に応じて前記送り軸側に補間パルスを出力し、
    前記バックラッシュ補正量記憶手段には、前記送り軸について予め設定された補正区間ごとに正負両移動方向のバックラッシュ補正量を記憶し、
    位置決め指定精度修正量はピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量と、真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量に分けて、前記ピッチ誤差補正量記憶手段には前記ピッチ誤差補正量に加算する位置決め指定精度修正量とピッチ誤差補正量との第1の加算値を記憶し、前記真直度補正量記憶手段には前記真直度補正量に加算する位置決め指定精度修正量と真直度補正量との第2の加算値を記憶し、
    前記位置認識手段では、前記送り軸の位置を測定する送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の現在位置を認識し、
    前記移動方向認識手段では、前記送り軸位置測定手段の測定信号を取り込んで前記送り軸の移動方向と、この移動方向の反転とを認識し、
    前記ピッチ誤差補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第1の加算値を、前記ピッチ誤差補正量記憶手段から読み出して出力し、
    前記真直度補正量出力手段では、前記位置認識手段で認識した前記現在位置と前記移動方向認識手段で認識した前記移動方向とに応じた前記第2の加算値を、前記真直度補正量記憶手段から読み出して出力し、
    前記バックラッシュ補正量出力手段では、前記移動方向認識手段で前記移動方向の反転を認識したとき、前記位置認識手段で認識した前記現在位置に応じたバックラッシュ補正量を、前記バックラッシュ補正量記憶手段から読み出して出力し、
    前記加算手段では、前記ピッチ誤差補正量出力手段から出力された前記第1の加算値と、前記真直度補正量出力手段から出力された前記第2の加算値と、前記バックラッシュ補正量出力手段から出力された前記バックラッシュ補正量とを、前記補間パルスに加算する構成としたことを特徴とする工作機械。
  6. 請求項4に記載する工作機械において、
    前記数値制御装置は
    前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
    この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記1つの記憶手段と前記バックラッシュ補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする工作機械。
  7. 請求項5に記載する工作機械において、
    前記数値制御装置は
    前記送り軸の正負両移動方向について予め定めた目標位置と前記目標位置を指令したときの前記送り軸の実測位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向のピッチ誤差補正量とバックラッシュ補正量とを算出し、且つ、指定精度設定手段で設定した位置決め指定精度と、前記実測位置と、前記目標位置とに基づいて、前記補正区間ごとに正負両移動方向の位置決め指定精度修正量を算出する補正量/修正量計算手段を有し、
    この補正量/修正量計算手段で算出した前記ピッチ誤差補正量と前記バックラッシュ補正量と前記位置決め指定精度修正量とを、前記バックラッシュ補正量記憶手段と前記ピッチ誤差補正量記憶手段と前記真直度補正量記憶手段とにそれぞれ記憶するように構成したことを特徴とする工作機械。
  8. 請求項2,3,6又は7に記載する工作機械において、
    前記数値制御装置に外部計算機を接続し、前記補正量/修正量計算手段を、前記外部計算機の機能として設けたこと、
    又は、前記補正量/修正量計算手段を、数値制御装置ではなく送り軸位置測定手段の機能として設けたことを特徴とする工作機械。
JP2008191248A 2008-07-24 2008-07-24 工作機械 Expired - Fee Related JP4875672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008191248A JP4875672B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 工作機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008191248A JP4875672B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 工作機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010026997A true JP2010026997A (ja) 2010-02-04
JP4875672B2 JP4875672B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=41732736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008191248A Expired - Fee Related JP4875672B2 (ja) 2008-07-24 2008-07-24 工作機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4875672B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163407A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Toyota Motor Corp 位置決め装置
JP2012198785A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Okuma Corp サーボモータ制御装置及びサーボモータ制御方法
JP2014018905A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置の管理方法
WO2015063912A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 エンシュウ株式会社 位置決め精度の設定方法、位置決め精度設定装置および位置決め精度の設定プログラム
JP2016110443A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 中村留精密工業株式会社 Nc工作機械、その円ないし球面加工方法及び加工プログラム
JP2016148979A (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 Dmg森精機株式会社 位置決め制御方法
CN106091880A (zh) * 2016-05-26 2016-11-09 郑州新亚复合超硬材料有限公司 一种丝杠磨损的检测方法及激光加工设备的修正方法
JP2017021554A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 ファナック株式会社 軸移動方向を考慮した誤差補正を可能とする数値制御装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0772913A (ja) * 1993-09-03 1995-03-17 Fanuc Ltd 工作機械の誤差補正方式
JP2000343378A (ja) * 1999-06-02 2000-12-12 Makino Milling Mach Co Ltd 送り精度特性を変更可能な工作機械
JP2002236668A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ロボット制御装置
JP2004062610A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Citizen Watch Co Ltd 工作機械のプログラム不正使用防止装置
JP2005537584A (ja) * 2002-08-28 2005-12-08 ピルツ ゲーエムベーハー アンド コー.カーゲー 安全制御装置および新規動作プログラムを安全制御装置上にロードする方法
JP2006059221A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Mori Seiki Co Ltd Nc工作機械の制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0772913A (ja) * 1993-09-03 1995-03-17 Fanuc Ltd 工作機械の誤差補正方式
JP2000343378A (ja) * 1999-06-02 2000-12-12 Makino Milling Mach Co Ltd 送り精度特性を変更可能な工作機械
JP2002236668A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ロボット制御装置
JP2004062610A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Citizen Watch Co Ltd 工作機械のプログラム不正使用防止装置
JP2005537584A (ja) * 2002-08-28 2005-12-08 ピルツ ゲーエムベーハー アンド コー.カーゲー 安全制御装置および新規動作プログラムを安全制御装置上にロードする方法
JP2006059221A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Mori Seiki Co Ltd Nc工作機械の制御装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163407A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Toyota Motor Corp 位置決め装置
JP2012198785A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Okuma Corp サーボモータ制御装置及びサーボモータ制御方法
JP2014018905A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置の管理方法
WO2015063912A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 エンシュウ株式会社 位置決め精度の設定方法、位置決め精度設定装置および位置決め精度の設定プログラム
JP2016110443A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 中村留精密工業株式会社 Nc工作機械、その円ないし球面加工方法及び加工プログラム
JP2016148979A (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 Dmg森精機株式会社 位置決め制御方法
JP2017021554A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 ファナック株式会社 軸移動方向を考慮した誤差補正を可能とする数値制御装置
US10437224B2 (en) 2015-07-10 2019-10-08 Fanuc Corporation Numerical controller capable of compensating error in consideration of axis movement direction
CN106091880A (zh) * 2016-05-26 2016-11-09 郑州新亚复合超硬材料有限公司 一种丝杠磨损的检测方法及激光加工设备的修正方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4875672B2 (ja) 2012-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4875672B2 (ja) 工作機械
US7274969B2 (en) Curve interpolating method
JP5607695B2 (ja) 工作機械の熱変位補正装置
JP4291386B2 (ja) ワーク設置誤差補正手段を有する数値制御装置
CN100493836C (zh) 数控装置和数控机床
US6892153B2 (en) Adaptation of compensation data for reducing positioning errors in machine tools and robots
JP7373970B2 (ja) 工作機械の誤差補正方法及び工作機械
US20170017227A1 (en) Thermal displacement correction apparatus for machine tool
US20020049514A1 (en) Method for compensating for static position errors and orientation errors
JP4014719B2 (ja) Nc工作機械の制御装置および位置決め制御方法
JP6242539B1 (ja) 数値制御装置
JPWO2013175573A1 (ja) 数値制御装置
JP2009009274A (ja) 数値制御装置
US8473092B2 (en) Complete round working method and complete round working device in NC machine tool
CN117555292B (zh) 基于协同控制的伺服驱动控制方法、系统、设备及介质
US12030148B2 (en) NC program generation system and NC program generation method
JP2021060673A (ja) 工作機械の高精度化が可能な調整方法
JP2005202844A (ja) 数値制御装置
JP5439548B2 (ja) 加工指令変換プログラム、記憶媒体及び加工指令変換装置
JPH03290705A (ja) 数値制御装置
JPH1165663A (ja) 位置制御装置および位置制御方法
US20200353581A1 (en) Industrial machine
WO2020208783A1 (ja) 数値制御装置
WO2017154182A1 (ja) 数値制御装置
JP2005128914A (ja) Ncプログラム作成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4875672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees