JP2000342928A - 脱臭装置及び脱臭方法 - Google Patents

脱臭装置及び脱臭方法

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JP2000342928A
JP2000342928A JP2000029667A JP2000029667A JP2000342928A JP 2000342928 A JP2000342928 A JP 2000342928A JP 2000029667 A JP2000029667 A JP 2000029667A JP 2000029667 A JP2000029667 A JP 2000029667A JP 2000342928 A JP2000342928 A JP 2000342928A
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alkali
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JP2000029667A
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Kunio Miyazawa
邦夫 宮澤
Akiko Nakahama
明子 中濱
Hideki Nagano
英樹 永野
Takaaki Kondo
隆明 近藤
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱臭装置の外部にアンモニアを殆ど排出させ
ない脱臭装置及び脱臭方法を提供する。 【解決手段】 第1の脱臭装置は、臭気ガス導入口1
1;処理ガス排出口12;導入口11と排出口12との
間に配置され、微生物用担体が充填され、臭気ガスと処
理水が向流方向で通過可能な向流充填層18a;向流充
填層に対して処理水下流方向に設けられ、微生物用担体
が充填され、処理水が通過可能な単流充填層18b;向
流充填層への処理水供給手段;及び余分な処理水の排出
手段を含む。第1の脱臭方法は、単流及び前記向流充填
層内のpH値を6.5〜8.5に維持する。第2の脱臭
装置は、各貯水部へのアルカリ添加手段を含む。第3の
脱臭装置は、アルカリ未添加の第一並流充填層とアルカ
リ添加後の第二並流充填層とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱臭装置及び脱臭
方法、特に微生物を利用する脱臭装置及び脱臭方法に関
する。本発明によれば、とりわけアンモニアをはじめと
する窒素化合物系臭気成分を主成分として含む臭気ガス
の脱臭を有効に行うことができる。
【0002】
【従来の技術】悪臭の脱臭方法としては、悪臭物質を分
解し得る微生物が吸着された充填材層に悪臭を通気する
ことにより悪臭物質を生化学的に分解する方法が従来か
ら広く行われている(「最新防脱臭技術集成」,エヌ・
ティー・エス社,1997年,417〜445頁)。特
に、担体充填式生物脱臭技術は、臭気分解のための微生
物を表面に担持した充填担体を充填層内に充填し、そこ
へ水分を補給するため及び臭気成分の酸化分解生成物を
除去するために散水を行うことを特徴としている。こう
した方法を用いて、下水処理場などで硫化水素やメチル
メルカプタンを主成分とした臭気を処理対象とする技術
は広く普及しており、既に確立している。しかしなが
ら、近年問題になっている有機性廃棄物のコンポスト化
施設などで発生する高濃度のアンモニアを主成分として
含む臭気の除去・分解技術については、まだ報告が少な
い。その運転制御方法についても、循環水に酸を添加し
て循環水のpH値を7.5以下に抑制するとともに、循
環水中のアンモニア性窒素濃度を1000mg−N/リ
ットル以下に制御するといった技術がある程度である
(特開平7−24247号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、酸を添加し
て循環水のpH値を7.5以下とする前記特開平7−2
4247号公報記載の技術では、臭気ガスからのアンモ
ニア臭気の除去率、すなわち入口ガス(脱臭処理前ガ
ス)中のアンモニア含有率に対して出口ガス(脱臭処理
後ガス)中のアンモニア含有率は極めて良好に低下する
ものの、微生物によるアンモニア分解は或る程度までし
か進行しない。これは、微生物によるアンモニア分解に
伴って散水中のpH値が低くなり、酸性側に傾くと微生
物の活性が低下することに起因すると推察される。生物
脱臭方法は、本来、臭気ガス中に含有されるアンモニア
(NH3)が散水(循環水)に吸収され、アンモニア酸
化細菌と亜硝酸酸化細菌の働きによってアンモニア(N
3)がNO3 -へ分解されるので、アンモニアが次々に
散水中に吸収され、分解されることを基本原理としてい
る。しかし、前記特開平7−24247号公報記載の技
術では、散水(循環水)に酸を添加してアンモニアの吸
収に伴うpH値の上昇を抑制することによって、多くの
アンモニアを除去することが可能となるが、これは臭気
ガス中のアンモニアを散水中に単に移動させて溶存させ
ているだけであり、酸化分解されるアンモニアは一部分
だけである。なぜなら、酸化分解が進行すると、pH値
が中性付近より小さくなり、微生物の活性が低下してそ
れ以上の分解が殆ど進まなくなるからである。このた
め、散水(循環水)を処理系から外部へ排出する際に、
多量のアンモニアが処理系の外部へ排出されることにな
る。排水が略中性であると仮定すると、脱臭装置に入っ
てきたアンモニア(NH3)の約半分(Nバランス基
準)がNO3 -へ分解していることになるため、脱臭装置
に入ってきたアンモニア(NH3)のうち少なくとも半
分程度は排出される。酸を添加すると、その量は更に増
える。
【0004】従って、本発明の課題は、臭気ガス中から
アンモニアを除去するだけでなく、更に微生物によりア
ンモニアを分解し、脱臭装置の外部へ排出されるアンモ
ニア量を微量にすることが可能な脱臭装置、及び脱臭方
法を提供することにある。本発明者は、微生物の働きを
利用し、臭気ガスを導入して脱臭を行う微生物脱臭方法
において、水に溶けた臭気成分を微生物を用いて酸化処
理する工程と、該処理された水をpH調整する工程と、
該pH調整された水に残存する臭気成分を微生物を用い
て酸化する工程とからなる脱臭方法により、多量のアン
モニアを脱臭装置の外部に排出しないことができること
を見出した。また、更なるpH調整工程と微生物による
酸化工程を繰り返し付け加えることにより、アンモニア
を実質的に脱臭装置の外部に排出しないことができるこ
とを見出した。すなわち、本発明者らは、窒素化合物系
臭気ガスとして代表的なガスであるアンモニアの除去・
分解メカニズムについて鋭意検討した結果、生物脱臭装
置内を流れる処理水を所定の条件に維持することによっ
て、臭気ガス中の臭気成分(アンモニア)を処理水中に
移行(吸収)させ、更に処理水中のアンモニアの殆どを
分解することができることを見出した。本発明は、こう
した知見に基づくものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、
(1)臭気ガス導入口、(2)処理ガス排出口、(3)
前記臭気ガス導入口と前記処理ガス排出口との間に配置
され、微生物担持用の担体が充填され、そして臭気ガス
と処理水とが向流(counter flow)方向で
通過することのできる向流充填層、(4)前記向流充填
層に対して前記処理水流の下流方向に設けられ、微生物
担持用の担体が充填され、そして前記処理水が通過する
ことのできる単流充填層、(5)処理水を向流充填層に
供給する処理水供給手段、及び(6)処理水を系外に排
出することのできる排出手段を含むことを特徴とする脱
臭装置(以下、本発明による第1の脱臭装置と称する)
に関する。本発明による第1の脱臭装置の好ましい態様
においては、前記単流充填層に対して前記処理水流の下
流方向に設けられ、前記処理水を溜めることのできる貯
水部、及び前記貯水部から前記処理水供給手段、前記向
流充填層及び前記単流充填層を経由して再び前記貯水部
まで循環的に通過するように前記処理水を循環させる処
理水循環手段を更に設け、そして前記処理水排出手段が
余分の処理水を系外に排出することのできる手段であ
る。本発明による第1の脱臭装置の更に好ましい態様に
おいては、循環される前記処理水に、前記単流充填層の
通過後から前記向流充填層への到達前の間でアルカリを
添加する手段を更に設ける。
【0006】また、本発明は、微生物を担持した担体が
充填された向流充填層に、処理水と臭気ガス導入口から
導入された臭気ガスとを相互に向流方向で通過させ、前
記向流充填層を通過して脱臭された処理ガスを処理ガス
排出口から排出し、一方、前記向流充填層を通過した前
記処理水は、前記処理水流の下流方向に設けられ、微生
物を担持した担体が充填された単流充填層を通過させる
ことにより前記臭気ガスを処理する脱臭方法において、
前記単流充填層及び前記向流充填層の処理条件を調整し
て、前記単流充填層及び前記向流充填層内のpH値を
6.5〜8.5に維持することを特徴とする、前記の脱
臭方法(以下、本発明による第1の脱臭方法と称する)
に関する。本発明による第1の脱臭方法の好ましい態様
においては、前記向流充填層を通過した前記処理水は、
前記単流充填層を通過させ、続いて前記処理水流の下流
方向に設けられた貯水部に溜められた後、前記貯水部か
ら前記向流充填層及び前記単流充填層を経由して再び前
記貯水部までを循環的に通過させ、前記単流充填層の通
過後から前記向流充填層への到達前までの間で前記処理
水にアルカリを添加することにより、前記単流充填層を
通過した直後の処理水のpH値を6.5以上に維持す
る。
【0007】また、本発明は、(1)臭気ガス導入口、
(2)処理ガス排出口、(3)前記臭気ガス導入口と前
記処理ガス排出口との間に配置され、微生物担持用の担
体が充填され、そして臭気ガスと処理水とが向流方向で
通過することのできる、直列的に配置した複数段の向流
充填層、(4)前記の複数段の各向流充填層に対して前
記処理水流の下流方向にそれぞれ設けられ、前記処理水
を溜めることができ、しかも、前記処理水流の下流方向
に充填層が存在する場合には、その下流方向の充填層へ
前記処理水を供給することのできる手段を有する貯水
部、(5)前記の各貯水部にアルカリを添加する手段、
(6)最上段の向流充填層に前記処理水を供給させる処
理水供給手段、及び(7)処理水を系外に排出すること
のできる排出手段を含むことを特徴とする脱臭装置(以
下、本発明による第2の脱臭装置と称する)に関する。
本発明による第2の脱臭装置の好ましい態様において
は、最下段の貯水部の処理水を、前記処理水供給手段を
経て、最上段の向流充填層に供給して前記最下段の貯水
部まで循環的に通過するように前記処理水を循環させる
手段を更に設け、そして前記処理水排出手段が余分の処
理水を系外に排出することのできる手段である。
【0008】また、本発明は、微生物を担持した担体が
充填され、しかも、直列的に配置した複数段の向流充填
層に、処理水と臭気ガス導入口から導入された臭気ガス
とを相互に向流方向で通過させ、前記の各向流充填層を
通過して脱臭された処理ガスを処理ガス排出口から排出
する脱臭方法において、前記各貯水部のそれぞれにアル
カリを添加することにより、前記各貯水部に滞留してい
る前記処理水のpH値を6.5〜8.5に制御すること
を特徴とする、前記の脱臭方法(以下、本発明による第
2の脱臭方法と称する)に関する。本発明による第2の
脱臭方法の好ましい態様においては、各向流充填層に対
して前記処理水流の下流方向にそれぞれ設けられた貯水
部を通過した前記処理水を、最下段の貯水部に溜めた
後、前記最下段の貯水部から最上段の向流充填層に給水
し、前記貯水部までを循環的に通過させる。
【0009】また、本発明は、(1)臭気ガス導入口、
(2)臭気ガスへ処理水を供給する処理水供給手段、
(3)前記処理水供給手段に対して臭気ガス及び処理水
の下流方向に配置され、微生物担持用の担体が充填さ
れ、臭気ガスと処理水とが並流(parallel f
low)方向で通過することのできる並流充填層、
(4)前記並流充填層に対して臭気ガス及び処理水の下
流方向に配置されている処理ガス排出口、及び(5)処
理水を系外に排出することのできる排出手段を含むこと
を特徴とする脱臭装置(以下、本発明による第3の脱臭
装置と称する)に関する。本発明による第3の脱臭装置
の好ましい態様においては、前記並流充填層が、第一並
流充填層(以下、アルカリ未添加並流充填層と称するこ
とがある)と、前記第一並流充填層に対して臭気ガス及
び処理水の下流方向に配置された第二並流充填層(以
下、アルカリ添加並流充填層と称することがある)とを
含み、前記第一並流充填層を通過してから第二並流充填
層に供給される処理水にアルカリを添加するアルカリ添
加手段を更に含む。本発明による第3の脱臭装置の好ま
しい態様においては、前記アルカリ添加手段が、アルカ
リを並流充填層内に直接に添加する手段である。本発明
による第3の脱臭装置の好ましい別態様においては、前
記第一並流充填層と前記第二並流充填層との間にpH調
整貯水部を有し、前記アルカリ添加手段が、前記第一並
流充填層と前記第二並流充填層との間に設けた前記pH
調整貯水部にアルカリを添加する手段である。本発明に
よる第3の脱臭装置の更に好ましい態様においては、複
数の前記アルカリ添加手段により、複数箇所でアルカリ
を添加する。本発明による第3の脱臭装置の更に好まし
い態様においては、pH調整貯水部内の処理水のpH値
を計測する手段を更に設ける。本発明による第3の脱臭
装置の更に好ましい態様においては、前記並流充填層に
対して前記処理水流の下流方向に設けられ、前記処理水
を溜めることのできる底部貯水部、及び前記底部貯水部
から前記処理水供給手段、前記並流充填層を経由して再
び前記底部貯水部まで循環的に通過するように前記処理
水を循環させる処理水循環手段を更に設ける。
【0010】また、本発明は、処理水と臭気ガスとを接
触させ、微生物を担持した担体が充填された並流充填層
に臭気ガスと処理水とを並流方向で通過させることを含
む、脱臭方法(以下、本発明による第3の脱臭方法と称
する)に関する。本発明による第3の脱臭方法の好まし
い態様においては、前記並流充填層を通過した処理水に
アルカリを添加し、そして前記並流充填層の下流に設け
られ、微生物を担持した担体が充填された第二並流充填
層に臭気ガスと処理水とを更に並流方向で通過させるこ
とを含む。本発明による第3の脱臭方法の更に好ましい
態様においては、アルカリ添加により、処理水のpH値
を6.5〜8.5に調整する。
【0011】
【発明の実施の形態】生物脱臭装置は、一般に、臭気ガ
スの処理塔(脱臭塔)と、処理すべき臭気ガスを前記脱
臭塔へ送る供給管と、脱臭処理後の処理ガスを前記脱臭
塔から出す排出管とを含み、処理対象物質分解微生物が
固定された担体が充填されている充填層を備えている。
その充填層に臭気ガスを通過させ、固定化微生物の作用
によって臭気ガス中の処理対象物質を別の物質に変換し
て脱臭処理を行うことができる。更に、前記充填層の処
理水を散水して、充填層内で処理水と臭気ガスとを接触
させる。充填層を通過した後の処理水は、廃棄すること
もできるが、貯水部に溜められた後、循環的に使用さ
れ、充填層に散水されてもよい。この処理水(循環水)
は、排出手段により適宜系外へ排出される。
【0012】本発明による第1の脱臭装置及び脱臭方法
では、前記の充填層として、処理水と臭気ガスとを向流
状態で接触させる向流充填層と、処理水のみを通過させ
臭気ガスを通過させない単流充填層とを設けるので、臭
気ガス中の臭気成分(特にアンモニア)を高比率で無臭
化することができる。前記の向流充填層及び単流充填層
は、単一の充填層の2つの部分(後述の図1参照)であ
るか、あるいはそれぞれ別々に分離して設けた充填層
(後述の図2参照)であることもできる。更に、前記の
向流充填層及び単流充填層が、それぞれ別個に設けた2
つの充填層である場合に、それらの各充填層が、更に複
数の充填層からなることもできる。なお、向流充填層が
複数段から構成されている場合に、臭気ガス(アンモニ
ア)の処理水への吸収が、途中の或る向流充填層までに
完了するときは、処理ガス排気管を前記の途中の向流充
填層のすぐ下流(処理ガスに関して)側に設けることが
できる。この場合、処理ガスの全部を、その後に設けた
充填層に通過させずに系外へ直接排出することができる
(従って、その後に設けた充填層は、処理水のみが通過
する単流充填層となる)。あるいは、処理ガスの一部
を、その後に設けた充填層に更に通過させて系外へ排出
することもできる(従って、その後に設けた充填層は、
向流充填層となる)。なお、本発明による第1の脱臭装
置及び脱臭方法では、臭気ガスと処理水とが前記の向流
状態及び単流状態で複数の充填層を通過することができ
る限り、複数段の充填層の全てを単一の脱臭塔内に設け
ることもできるが、複数個の脱臭塔内に適当数の充填層
を分離して設けることもできる。
【0013】本発明による第1の生物脱臭装置の代表的
態様を図1に模式的に示す。図1に示すように、担体充
填式生物脱臭塔10は、内部に充填層18を有してお
り、この充填層18には臭気ガスに含まれる臭気成分の
脱臭に関与する微生物を担持(吸着)した担体を充填す
る。また、脱臭塔10の底部には処理水(循環水)を滞
留する貯水部14を設ける。更に、貯水部14に滞留し
た水を循環させることができる。具体的には、貯水部1
4に滞留した水は散水ポンプ13により充填層18の上
部から散水ノズル15を通して充填層18に散水され、
充填層18を通過して貯水部14に戻るという経路で繰
り返して循環する。余分の処理水(循環水)は、処理水
(循環水)を貯水部14から充填層18に送る散水ライ
ンの途中に設けた排水ライン17から、系外へ排出す
る。本発明においては、前記散水ライン以外にも、例え
ば、貯水部に設けた排水ラインから、余分の処理水(循
環水)を系外へ排出することもできる。
【0014】充填層に充填する充填材は微生物を担持す
ることができるものである限り特に限定されないが、例
えば土壌、コンポスト、ピート、木質系物質、セラミッ
ク系物質、石炭系物質、合成樹脂系物質、繊維状物質、
又は液体状物質などを用いることができ、不溶性の充填
材が好ましい。例えば、(財)下水道新技術推進機構発
行の「担体利用生物脱臭システム技術マニュアル」及び
その「資料編」(いずれも1996年発行)に「担体」
として記載されているものなどを用いることができる。
【0015】前記の充填層に固定される微生物として
は、臭気ガス中の処理対象物質に応じて、その処理対象
物質を分解することのできる微生物を適宜選択する。複
数種類の処理対象物質を同時に処理する場合には、それ
らの各処理対象物質に応じて複数種の微生物を使用す
る。一般に、処理すべき臭気ガスの発生源には、その臭
気ガスに含まれる悪臭物質を分解する微生物が含まれて
いる。従って、例えば、下水汚泥からの臭気ガスを脱臭
処理する場合には、下水汚泥をそのまま前記担体に担持
させることによって処理対象物質分解微生物を植菌する
ことができる。
【0016】アンモニアを主要な臭気成分として含む臭
気ガスを脱臭処理する場合には、アンモニア分解性微生
物を用いる。ここでアンモニア分解性微生物とは、臭気
ガス中のアンモニアを直接分解するか、又は処理水中に
溶解しているアンモニアを分解あるいは別の物質に変換
し、再度アンモニアの形で気化することを防止する作用
を有するものであれば特に限定されない。本発明に用い
る代表的なアンモニア分解性微生物は、硝化菌であり、
硝化菌は溶解アンモニアを硝化して窒素酸化物に変換す
る。すなわち、アンモニアは、一般に、アンモニア酸化
細菌及び亜硝酸酸化細菌の2種類の菌の働きで酸化分解
されることにより無臭化される。これらの酸化分解は硝
化反応とよばれ、まずアンモニア酸化細菌の作用によリ
アンモニアが酸化して亜硝酸が生成し、更に亜硝酸酸化
細菌が亜硝酸を酸化して硝酸が生じる。これらの菌は総
称して硝化菌とよばれる。
【0017】図1に示すとおり、脱臭塔10には、充填
層18の中間部に取り付けた臭気ガス供給管11から臭
気ガス(例えば、高濃度アンモニア含有ガス)を上向流
で供給する。充填層18の上段部分(すなわち、向流充
填層18a)を通過することにより無臭化されたガス
(すなわち、処理ガス)は、脱臭塔10の上部に設けた
処理ガス排気管12から外部へ排出される。また、脱臭
塔10には、処理水へアルカリ薬液を注入することので
きるアルカリ注入管16を設けておくのが好ましい。ア
ルカリ注入管によるアルカリの添加位置は、図1に示す
位置(貯水部14の内部)に限定されるものではなく、
例えば、充填層18と貯水部14との間、貯水部14と
散水ポンプ13との間、散水ポンプ13と散水ノズル1
5との間、あるいは散水ノズル15と充填層18との間
にすることもでき、アルカリの添加位置の数も1又はそ
れ以上であることができる。貯水部14の内部及び/又
は充填層18と貯水部14との間でアルカリを添加する
とpH値の管理が容易になるので好ましい。なお、処理
ガス排気管12(及び必要により臭気ガス供給管11)
にブロア(図示せず)を設け、臭気ガス供給管11から
処理ガス排気管12への気流経路を形成させることがで
きる。
【0018】本発明において用いることのできるアルカ
リとしては、処理水(循環水)のpHをアルカリ側に変
化させることのできる物質であれば特に限定されるもの
ではないが、但し、本発明の目的、すなわち、系外に排
出される処理水中のアンモニア量を軽減させることから
明らかなように、前記アルカリは処理対象化合物以外の
アルカリであり、前記アルカリには、処理対象化合物で
あるアンモニア(例えば、アンモニア水)は含まれな
い。本発明において用いるアルカリとしては、アルカリ
金属又はアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液が好まし
く、アルカリ金属水酸化物の水溶液がより好ましい。
【0019】脱臭塔10内を循環している処理水(循環
水)は、臭気ガス/処理ガスに同伴されて減少するか、
あるいは微生物による悪臭物質の酸化・分解に伴い生成
する物質を溶存して質が変化するので、図1には示して
ないが、必要に応じて(特に、長期運転を行う場合)給
水・排水ラインを取り付けることができる。給水ライン
とアルカリ薬液注入管は兼用させることができるし、予
め水で希釈したアルカリ薬液を注入して給水を同時に行
うことができる。
【0020】本発明による第1の担体充填式生物脱臭装
置においてアンモニア含有臭気ガスを脱臭処理する場合
には、充填層18の中間部に取り付けた臭気ガス供給管
11からアンモニア含有臭気ガスを送り込む。この臭気
ガスは、充填層18の上段部、すなわち向流充填層18
a内を上向流で移動する。その移動過程で、臭気ガス中
のアンモニアが散水される処理水(循環水)に次々と吸
収されるので、臭気ガス中のアンモニア濃度は向流充填
層18a内で下方から上方に向かって徐々に低下する。
従って、単流充填層18bに流下する処理水(循環水)
には向流充填層18aの微生物により処理しきれなかっ
たアンモニアが溶解していることになり、このアンモニ
アは単流充填層18bにて分解するが、多少残存する。
ここで、散水ポンプ13によって散水ノズル15から充
填層18(すなわち、向流充填層18a)の上端に、散
水された処理水(循環水)は充填層18の上段部(すな
わち、向流充填層18a)を下方に向かって移動してい
る。そこで、その移動(流下)に伴い、向流充填層18
a内での処理水(循環水)においては、残存しているア
ンモニア(すなわちNH4 +)が微生物の作用によって硝
化し、NO2 -あるいはNO3 -となるので、pH値は流下
に伴って酸性側に低下する。pH値が6.5より低下す
ると、微生物の働きが弱くなってくるので、向流充填層
18a内でpH値が6.5を切っている領域では余り硝
化が進行しなくなる。
【0021】従って、向流充填層18aの内部でpH値
が6.5より低下する領域が発生する可能性がある場合
には、充填層18(すなわち、向流充填層18a)の上
端に散水される処理水(循環水)をアルカリ性に調整し
ておき、向流充填層18aの内部でpH値が6.5より
低下する領域を発生させないようにするのが好ましい。
向流充填層18aの上端に散水される処理水(循環水)
のアルカリ性化は、例えば、貯水部14の処理水(循環
水)にアルカリ注入管16からアルカリを添加すること
によって行うことができ、散水される処理水(循環水)
のpH値を、一般的には7〜8、好ましくは7〜7.5
にコントロールする。
【0022】一方、向流充填層18aの下端部からは、
臭気ガス供給管11から臭気ガスに含まれている高濃度
のアンモニアが導入され、向流充填層18aを上向きに
流れてくるため、向流充填層18aの下端部で、処理水
(循環水)は高濃度アンモニアを吸収して、pH値が
7.5程度に上昇している。従って、向流充填層18a
によって、その内部を上昇する臭気ガス中の全アンモニ
アを実質的に処理し、処理ガス排気管12から排出され
る処理ガス内にアンモニアを実質的に含ませないために
は、向流充填層18aの上端部で循環水のpH値を7〜
8程度とし、循環水が向流充填層18aを下向きに降下
するに従ってpH値を徐々に6.5付近まで低下させて
から、循環水が臭気ガス中のアンモニアを吸収すること
によって、向流充填層18aの下端部付近でpH値を
7.5程度にするような運転が好ましい。また、向流充
填層18aが長く、pH値が6.5未満の領域が長い場
合は、その領域にアルカリを添加する手段を設けて、p
H値を6.5付近に維持することもできる。なお、向流
充填層18aでのpH調整は、アルカリ添加の他に、処
理条件の調整(例えば、向流充填層18aの長さの調
整、充填微生物の量の調整)によって行うこともでき
る。
【0023】向流充填層18aを通過した処理水(循環
水)は、比較的高濃度のアンモニアを含んだ状態(すな
わち、pH7.5程度)で、続いて、単流充填層18b
を流下する。単流充填層18bでもアンモニア(あるい
はNH4 +)が硝化され、NO 2 -、あるいはNO3 -とな
る。ここでも、関与している微生物の活性の関係で、p
H値が6.5より下がると急激に硝化反応の進行が低下
するが、アンモニア量がかなり低下した状態で貯水部1
4に滴下するように単流充填層18bでの処理条件を調
整する(例えば、単流充填層18bの長さを調整する)
ことにより、貯水部14の処理水(循環水)に含まれる
アンモニア量を少なくすることができる。従って、長期
運転に伴う水質劣化防止対策のための給水と処理水(循
環水)の一部抜き出しを実施しても、それによるアンモ
ニアの脱臭装置外への排出は非常に少なくなる。すなわ
ち、本発明による第1の脱臭装置及び脱臭方法において
は、臭気ガス導入口の下に単流充填層を設けるので、そ
の部分でアンモニアが硝化されて減少し、脱臭装置の外
部に排出されるアンモニアも減少する。
【0024】単流充填層18bの下端部から流下する処
理水(循環水)のpH値は6〜6.5程度なので、この
状態で循環されて向流充填層18aに散水されることが
ないように、アルカリを添加するのが好ましい。なお、
長期運転に伴う水質劣化防止対策のために処理水(循環
水)の一部を抜き出して外部に排出する場合には、処理
水のpH値を中性にコントロールするのが好ましい。な
お、向流充填層18a及び単流充填層18bの内部のp
H値は、適当なpHセンサを設けることによって監視す
ることができ、その結果に基づいてアルカリ添加量を調
整することができる。
【0025】本発明による第2の脱臭装置及び脱臭方法
では、向流充填層として、直列的に配置された複数段の
向流充填層を設け、各向流充填層毎に、その向流充填層
に対して処理水流の下流方向に貯水部を設ける。なお、
本明細書において「直列的な配置」とは、前記の複数の
向流充填層において、臭気ガスがその全ての向流充填層
を順番に通過すると共に、それとは逆の順序で処理水が
全ての充填層を向流状態で通過することができるように
配置されている状態を意味する。なお、本発明による第
2の脱臭装置及び脱臭方法では、臭気ガスと処理水とが
前記の向流状態で複数段の向流充填層を通過することが
できる限り、複数段の向流充填層の全てを単一の脱臭塔
内に設けることもできるが、複数個の脱臭塔内に適当数
の向流充填層を分離して設けることもできる。なお、複
数段の向流充填層において、臭気ガス(アンモニア)の
処理水への吸収が、途中の或る向流充填層までに完了す
るときは、処理ガス排気管を前記の途中の向流充填層の
すぐ下流(処理ガスに関して)側に設けることができ
る。この場合、処理ガスの全部を、その後に設けた充填
層に通過させずに系外へ直接排出することができる(従
って、その後に設けた充填層は、処理水のみが通過する
単流充填層となる)。あるいは、処理ガスの一部を、そ
の後に設けた充填層に更に通過させて系外へ排出するこ
ともできる(従って、その後に設けた充填層は、向流充
填層となる)。
【0026】本発明による第2の脱臭装置及び脱臭方法
では、各貯水部にアルカリを添加する手段を設けるの
で、前記貯水部に滞留している処理水のpH値を所定範
囲に維持することができる。また、本発明による第2の
脱臭装置及び脱臭方法では、複数段の向流充填層に対す
る処理水の下流方向に、本発明による第1の脱臭装置及
び脱臭方法で用いる単流充填層(すなわち、処理水のみ
が通過する充填層)を更に設けることもできる。単流充
填層を設ける場合には、単流充填層に対する処理水の下
流方向に最下段の貯水部を設け、その最下段貯水部内の
処理水を循環することができる。
【0027】本発明による第2の生物脱臭装置の代表的
態様を図3に模式的に示す。図3に示すように、担体充
填式生物脱臭塔30は、内部に3段の向流充填層38
a,38b,38cを有しており、この向流充填層38
a,38b,38cには、それぞれ、アンモニアを主成
分とする臭気ガスの脱臭に関与する微生物を吸着した担
体を充填する。臭気ガス導入口31から生物脱臭塔30
の内部に送入された臭気ガスは、向流充填層38a,3
8b,38cをこの順に通過して、処理ガス排出口32
から処理ガスとして排出される。各向流充填層38a,
38b,38c間に中間処理ガス排出口32a,32b
を設け、臭気ガスの処理が途中の向流充填層までで完了
する場合に、それらのすぐ下流(処理ガスに関して)に
位置する中間処理ガス排出口32a,32bから、直接
に系外へ処理ガスを排出可能にすることができる。
【0028】前記の各向流充填層38a,38b,38
cの直下には、それぞれ、処理水(循環水又は散水)が
滞留する貯水部34a,34b,34cを設ける。最下
段の貯水部34aに滞留した水は、散水ポンプ33によ
り最上段の向流充填層38cの上部から散水ノズル35
を通して散水され、前記の最上段の向流充填層38c、
最上段の貯水部34c、中段の向流充填層38b、中段
の貯水部34b、及び最下段の向流充填層38aを経由
して、前記の最下段の貯水部34aに戻るという経路で
繰り返して散水される。最下段の貯水部34a以外の貯
水部、すなわち、最上段の貯水部34c及び中段の貯水
部34bには、図4に示すように、多数の堰41と多数
の孔42とからなるオーバーフロー手段を設けることに
より、処理水(散水)が或る程度溜まったらオーバーフ
ローにより落下する一方、最下段の向流充填層38aを
通り抜けた臭気ガスは、これら多数の孔から上部の向流
充填層を通過して処理ガスとなり、処理ガスとして排出
口32から排気される。
【0029】また、別途、アルカリ溶液を貯蔵しておく
タンク1が設けられており、ポンプ2により、タンク1
中のアルカリ溶液を各貯水部34a,34b,34cに
供給することができる。各貯水部に供給されるアルカリ
溶液量は、各貯水部34a,34b,34cのpH値を
それぞれ計測することのできるpHセンサー4a,4
b,4cと連動したコントロール弁3a,3b,3cの
開閉により、各貯水部34a,34b,34cに滞留す
る処理水のpH値が6.5〜8.5、好ましくは7〜
7.5になるようにコントロールする。レベルコントロ
ール5により最下段の貯水部34aの液面制御を行い、
余分の処理水(循環水)を排水ライン37から系外へ排
出する。前記排水ラインは、図3に示すように、処理水
(循環水)を最下段の貯水部34aから最上段の向流充
填層38cに送る散水ラインの途中に設けることもでき
るし、直接最下段の貯水部34aに、あるいは中間の貯
水部34b,34cに設けることもできる。なお、処理
ガス排気管32,32a(及び必要により臭気ガス供給
管31)にブロア(図示せず)を設け、臭気ガス供給管
31から処理ガス排気管32への気流経路を形成させる
ことができる。
【0030】図3に示す担体充填式生物脱臭装置におい
ては、アルカリ注入にて加えられたアルカリにより、最
下段の貯水部34aの処理水(循環水)のpH値が6.
5〜8.5、好ましくは7〜7.5にコントロールされ
る。前記の所定pH値に制御された処理水(循環水)
は、散水ポンプ33によって散水ノズル35から最上段
の向流充填層38c上端に散水される。処理水が前記向
流充填層38cを下に向かって移動するのに従い、前記
向流充填層38cの担体に付着している微生物の作用に
より処理水中に残存しているアンモニア、あるいはNH
4 +が硝化され、NO2 -又はNO3 -となる。従って、処理
水は酸性となり、pH値が低下しつつ、前記向流充填層
38cを移動する。pH値が6.5より下がってくる
と、微生物の働きが弱くなってくるので、前記向流充填
層38cのpH値が6.5を切っている領域ではあまり
硝化が進行しない。すなわち、pH値が6付近の処理水
(循環水)が、前記向流充填層38c中を下方に移動
し、最上段の貯水部34cに落下する。そこで、コント
ロール弁3cを開き、アルカリ溶液を供給して前記貯水
部34cの処理水を中性付近にする。前記貯水部34c
から中段の向流充填層38bに落下して行く処理水は中
性付近のため、硝化反応は再び進行する。以下、同様に
処理水は酸性となり、その下流の貯水部34bに溜ま
る。貯水部34bの処理水は、アルカリ溶液の供給によ
り中和された後、最下段の向流充填層38aに落下す
る。前記向流充填層38aでは、やはり硝化反応が進行
しつつ、処理水は酸性となって、最下段の貯水部34a
に落下していく。
【0031】一方、臭気ガス導入口31からは、臭気ガ
スに含まれている高濃度のアンモニアが導入され、最下
段の向流充填層38aを上向きに流れてくるため、この
酸性の処理水はアンモニアを吸収して最下段の向流充填
層38aの下端部分ではpH値が7.5程度になる。ま
た、前記向流充填層38aの高さが臭気ガス中のアンモ
ニア量に対応するのに充分である場合には、上流になる
に従って、臭気ガス中のアンモニアの濃度が低下して0
になる。そのため、向流充填層38aの上段部分の処理
水(循環水)のpH値分布については、向流充填層38
aの下端部分でpH値が7.5程度であり、上流になる
に従って低下していき、6付近まで低下し、その後上昇
して向流充填層38a上端部分で7〜7.5となってい
るものと想像される。
【0032】あるいは、向流充填層38aの高さが臭気
ガス中のアンモニア量に対して充分でない場合には、向
流充填層38aのpH値分布についてはすべての領域で
略7〜7.5程度となり、次の中段の向流充填層38b
に到達する臭気ガスはアンモニアを含有しているため、
前記向流充填層38bの下端部分でpH値が7.5程度
となり、上流になるに従って低下して行くものと想像さ
れ、前記の最下段の向流充填層38aに関して説明した
pH変化が起きるであろう。また、更に中段の向流充填
層38bの処理能力が、臭気ガス中アンモニア量に対し
て不充分な場合には、最上段の向流充填層38cの状態
が前記の向流充填層38bと類似した状態になる。この
場合は、処理すべきアンモニアの量に対して硝化菌の
数、すなわち充填層の大きさが不足しているので、充填
層及び貯水部を更に増やすことができる。なお、中段の
向流充填層38b又は最上段の向流充填層38cの下端
部分の処理水(循環水)のpH値が約7.5のときは、
その対応する貯水部34b,34cに溜まっている処理
水(循環水)のpH値が7.5程度であるので、アルカ
リを加える必要がないことはいうまでもない。
【0033】以上のように、本発明による第2の脱臭装
置及び脱臭方法においては、直列に配置した各向流充填
層のpH値が微生物の至適pHの範囲に維持されるの
で、臭気ガス中のアンモニアが実質的に完全に処理さ
れ、系外へ排出される処理水中のアンモニア含有量が軽
減される。なお、アルカリ溶液を貯蔵しておくタンクか
ら直接アルカリを中間の貯水部に添加する代わりに、最
下段の貯水部の処理水(アルカリが添加されてpH値が
中性付近となっているもの)を循環して中間貯水部に加
えてpH値を調整することもできる。
【0034】本発明による第2の脱臭装置及び脱臭方法
においては、充填層に充填する充填材として、本発明に
よる第1の脱臭装置及び脱臭方法において例示したのと
同じ充填材を用いることができる。また、前記充填材に
固定される微生物として、本発明による第1の脱臭装置
及び脱臭方法において例示したのと同じ微生物を用いる
ことができる。
【0035】本発明による第3の脱臭装置及び脱臭方法
では、並流充填層に対して処理水流(及び同時に臭気ガ
スの気流)の上流方向に臭気ガス導入口を設け、前記並
流充填層に対して処理水流(すなわち、臭気ガスの気
流)の下流方向に処理ガス排出口を設ける。また、本発
明による第3の脱臭装置及び脱臭方法では、前記並流充
填層を上流側の第一並流充填層と下流側の第二並流充填
層とに分け、前記第一並流充填層と第二並流充填層との
間にアルカリ添加手段を設ける。こうした態様では、第
一並流充填層(すなわち、アルカリ未添加並流充填層)
に対して処理水流(及び同時に臭気ガスの気流)の上流
方向に臭気ガス導入口を設け、第二並流充填層(すなわ
ち、アルカリ添加並流充填層)に対して処理水流(すな
わち、臭気ガスの気流)の下流方向に処理ガス排出口を
設ける。また、アルカリ未添加並流充填層を通過した処
理水にアルカリを添加するアルカリ添加手段を有するの
で、アルカリ添加並流充填層に提供される処理水のpH
を微生物の至適pHに調整することができる。
【0036】本発明による第3の脱臭装置及び脱臭方法
では、前記のアルカリ未添加並流充填層及びアルカリ添
加並流充填層が、単一の充填層の2つの連続部分(後述
の図5参照)であるか、あるいはそれぞれ別々に分離し
て設けた充填層(後述の図6〜図9参照)であることが
できる。また、本発明による第3の脱臭装置及び脱臭方
法では、前記アルカリ添加並流充填層が、単一のアルカ
リ添加並流充填層(後述の図6参照)であるだけでな
く、複数段のアルカリ添加並流充填層(後述の図9参
照)からなることができる。アルカリ添加並流充填層
が、複数段からなる場合には、それぞれのアルカリ添加
並流充填層の上流にアルカリ添加手段を設けることが好
ましい。また、アルカリ未添加並流充填層が、複数段か
らなることもできる(図示せず)。なお、並流充填層が
複数段から構成されている場合に、臭気ガス(アンモニ
ア)の処理水への吸収が、途中の或る並流充填層までに
完了するときは、処理ガス排気管を前記の途中の並流充
填層のすぐ下流(処理ガス及び処理水に関して)側に設
けることができる。この場合、処理ガスの全部を、その
後に設けた充填層に通過させずに系外へ直接排出するこ
とができる(従って、その後に設けた充填層は、処理水
のみが通過する単流充填層となる)。あるいは、処理ガ
スの一部を、その後に設けた充填層に更に通過させて系
外へ排出することもできる(従って、その後に設けた充
填層は、並流充填層となる)。
【0037】更に、本発明による第3の脱臭装置及び脱
臭方法では、並流充填層が複数である場合に、複数段の
並流充填層の全てを単一の脱臭塔内に設けることもでき
るが(後述の図5、図6、図8及び図9参照)、複数個
の脱臭塔内に適当数の並流充填層を分離して設けること
もできる(後述の図7参照)。更に、本発明による第3
の脱臭装置及び脱臭方法では、アルカリ添加並流充填層
を通過してきた処理水を再び散水手段に送ることによっ
て処理水を循環・散水する機構を有する(後述の図8参
照)ことができる。なお、この場合、アルカリ溶液を貯
蔵しておくタンクから直接アルカリを中間の貯水部に添
加する代わりに、アルカリが添加されてpH値が中性付
近となっている最下段の貯水部の処理水を循環して中間
貯水部に加えてpH値を調整することもできる。
【0038】本発明による第3の脱臭装置及び脱臭方法
においては、充填層に充填する充填材として、本発明に
よる第1の脱臭装置及び脱臭方法において例示したのと
同じ充填材を用いることができる。また、前記充填材に
固定される微生物として、本発明による第1の脱臭装置
及び脱臭方法において例示したのと同じ微生物を用いる
ことができる。なお、処理ガス排気管(及び必要により
臭気ガス供給管)にブロアを設け、臭気ガス供給管から
処理ガス排気管への気流経路を形成させることができ
る。
【0039】本発明による第3の脱臭装置の代表的態様
を図5に模式的に示す。図5に示すように、担体充填式
生物脱臭塔50は、内部に充填層58を有しており、こ
の充填層58には臭気ガス中に含まれる臭気成分の脱臭
に関与する微生物を担持(吸着)した担体を充填する。
充填層58の内部では、アルカリ注入管56を通してア
ルカリが注入される。臭気ガスは、充填層58を通過す
る過程で臭気成分が実質的に除去され、処理ガスとして
処理ガス排気管52から排気される。一方、充填層58
を通過した処理水は、排水ライン57から排水される。
【0040】図5に示すように、担体充填式生物脱臭塔
50は、臭気ガス供給管51、散水ノズル55、処理ガ
ス排気管52、処理水を排出する排水ライン57、処理
水を散水して供給すると共に臭気ガス中の臭気成分を処
理水(散水)に吸収させる散水手段55、処理水(散
水)中に含有されている臭気成分を微生物を用いて酸化
する手段である並流充填層58を含み、並流充填層58
の途中に、並流充填層58の内部に直接にアルカリを注
入してpH調整を行うことのできるアルカリ注入管56
を設ける。従って、前記の並流充填層58は、前記アル
カリ注入管56の上流部であるアルカリ未添加並流充填
層(すなわち、充填層58の上部)58a、及びアルカ
リ添加並流充填層(すなわち、充填層58の下部)58
bからなる。本発明の好ましい態様においては、並流充
填層を通過する処理水のpH値をアルカリ添加により
6.5〜8.5に維持及び制御する。また、臭気成分を
処理水(散水)に吸収させる工程が臭気成分の酸化分解
が行われる並流充填層の前段、すなわち上流側に別途設
けられていてもよい。吸収形式としては、散水中に臭気
を通すものでもよいし、あるいは硝化菌の付着していな
い担体からなる充填層であってもよい。
【0041】図5に示す態様では、微生物を付着した担
体を充填してある並流充填層に臭気ガスを導入すると、
臭気成分のアンモニアは担体に付着している処理水に吸
収され、その部分のpH値は8〜9付近になる。一方、
脱臭装置上部に設けてある散水ノズル55から定期的に
処理水が散水されているため、処理水は並流充填層を下
流方向に進みながら、硝化反応が進行する。その結果、
処理水のpH値は下流方向に行くに従って低下する。p
Hが低下すると、微生物の活動が衰え、硝化反応が停止
することになるが、ここでアルカリを添加して、pH値
を略中性(6.5〜8.5)に戻して並流充填層を通過
させると、再度硝化反応が進むようになり、臭気成分の
残存率は低くなる。臭気成分を吸収して、硝化し、処理
水を中和し、更に処理水を硝化することにより、微生物
活動を好ましい状態に維持することができる。
【0042】処理水に対するアルカリ添加操作及び処理
水の並流充填層通過操作を繰り返すと、硝化率の向上、
つまり臭気成分残存率の低下を更に進めることができ
る。このため、多段に設けた並流充填層によって処理を
実行することが更に好ましい。また、処理水を循環散水
とすることで、同じく臭気成分残存率の低下を更に進め
ることができる。
【0043】本発明による第3の生物脱臭装置の別態様
を図6に模式的に示す。図6に示す態様の担体充填式生
物脱臭塔60は、アルカリ未添加並流充填層68及びア
ルカリ添加並流充填層69を別個の並流充填層として有
しており、これらの各並流充填層には脱臭に関与する微
生物を付着した担体(例えば、活性炭)を充填してある。
アルカリ未添加並流充填層68とアルカリ添加並流充填
層69との中間部には、堰状の孔を多数有する中間貯水
部(すなわち、pH調整貯水部)64を設けており、こ
の中間貯水部64へは、アルカリ溶液が貯槽されている
タンク1からアルカリ注入管66を通じてアルカリ水溶
液を供給することができる。また、脱臭塔上部の散水ノ
ズル65から散水し、排水ライン67から処理水を排水
する。
【0044】本発明による第3の生物脱臭装置の更なる
別態様を図7に模式的に示す。図7に示す態様では、ア
ルカリ未添加並流充填層78とアルカリ添加並流充填層
79とを、それぞれ別の脱臭塔(70a、70b)に設
置する。散水ノズル75aから散水された処理水と、臭
気ガス導入口71aから導入された臭気ガスとは、並流
状態でアルカリ未添加並流充填層78を通過する。臭気
ガスは、臭気ガス転送管71bを通過して第二脱臭塔7
0bに転送される。処理水は、第一脱臭塔70aの底部
に設けられた中間貯水部(すなわち、pH調整貯水部)
74から散水ポンプ73によって第二脱臭塔70bに転
送され、アルカリ添加並流充填層79に散水される。ア
ルカリ添加並流充填層79を通過した臭気ガスは、処理
ガスとして処理ガス排気管72から排気される。アルカ
リ添加並流充填層79を通過した処理水は、排水ライン
77から排水される。
【0045】本発明による第3の生物脱臭装置の更なる
別態様を図8に模式的に示す。図8に示す態様は、図6
に示した脱臭装置に、処理水を循環して散水する手段を
付け加えたものである。脱臭塔80は、アルカリ未添加
並流充填層88及びアルカリ添加並流充填層89を備え
ており、これらの並流充填層には脱臭に関与する微生物
を付着した担体(活性炭)を充填してある。アルカリ未添
加並流充填層88とアルカリ添加並流充填層89との中
間部分には、堰状の孔を多数有する中間貯水部(すなわ
ち、pH調整貯水部)84aを設けており、この中間貯
水部84aへは、アルカリ溶液が貯槽されているタンク
1からアルカリ注入管86を通じてアルカリ水溶液を供
給することができる。
【0046】臭気ガスは、臭気ガス供給管81から脱臭
塔80内に供給され、アルカリ未添加並流充填層88及
びアルカリ添加並流充填層89を処理水と並流状態で通
過し、処理ガスとして処理ガス排気管82から排気され
る。アルカリ添加並流充填層89を通過した処理水(循
環水)は、脱臭塔80の底部に設けた底部貯水部84b
に滞留し、そして散水ポンプ83によりアルカリ未添加
並流充填層88の上部から散水ノズル85を通してアル
カリ未添加並流充填層88に散水され、アルカリ未添加
並流充填層88、中間貯水部84a、及びアルカリ添加
並流充填層89を通過して底部貯水部84bに戻るとい
う経路で繰り返して循環する。余分の処理水(循環水)
は、排水ライン87から系外へ排出する。なお、本発明
による第3の生物脱臭装置及び生物脱臭方法において
は、前記排水ライン以外にも、例えば、貯水部に設けた
排水ラインから、余分の処理水(循環水)を系外へ排出
することもできる。処理水には、メークアップ水供給管
40からメークアップ水を追加して、循環・散水するこ
とが好ましい。また、本発明においては、中間貯水部8
4aに加えて、底部貯水部84bにアルカリを添加する
こともできる。
【0047】本発明による第3の生物脱臭装置の更なる
別態様を図9に模式的に示す。図9に示す態様では、図
6に示した脱臭装置のアルカリ添加並流充填層を二分割
して、pH値を細かくコントロールすることができるよ
うにした。脱臭塔90は、アルカリ未添加並流充填層9
8及びアルカリ添加並流充填層(99a及び99b)を
備えており、これらの並流充填層には脱臭に関与する微
生物を付着した担体(例えば、活性炭)を充填してある。
それぞれの並流充填層の中間部分には、堰状の孔を多数
有する中間貯水部(94a及び94b)を設けており、
アルカリ溶液が貯槽されているタンク1からアルカリ注
入管(96a及び96b)を通じてアルカリ水溶液を供
給することができる。臭気ガスは、臭気ガス供給管91
から脱臭塔90内に供給され、アルカリ未添加並流充填
層98及びアルカリ添加並流充填層(99a及び99
b)を処理水と並流状態で通過し、処理ガスとして処理
ガス排気管92から排気される。また、脱臭塔上部の散
水ノズル95から散水し、排水ライン97から処理水を
排水する。
【0048】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
【実施例1】図2に示す脱臭装置を用いて、以下の実施
例1及び比較例1による実験を行った。図2に示すよう
に、使用した脱臭装置の担体充填式生物脱臭塔20に
は、向流充填層28と単流充填層29とが別々に設けて
あり、これらの向流充填層28と単流充填層29とには
それぞれ脱臭に関与する微生物を付着した担体(活性
炭)を充填した。また、脱臭塔20の最下部には処理水
(循環水)が滞留する貯水部24を設け、貯水部24の
水は散水ポンプ23により脱臭塔20上部の散水ノズル
25から散水した。脱臭処理すべき臭気ガスとしては、
市販のアンモニアガスボンベのアンモニアガスを空気で
希釈して得た高濃度アンモニア含有ガスを使用し、この
高濃度アンモニア含有ガスを、前記脱臭塔20の向流充
填層28と単流充填層29との間に設けた臭気ガス供給
管21から連続的に供給した。アンモニア濃度は80p
pmであった。なお、この実施例1の試験では、単流充
填層29の下部に設けた臭気ガス供給管21aはバルブ
(図示せず)により閉鎖しておいた。また、脱臭塔20
底部に設けたアルカリ供給管26によって、貯水部24
の循環水のpH値が7〜7.5となるように水酸化ナト
リウム水溶液を加えた。このアルカリ供給管26は、同
時に水の補給も兼ねており、排水ライン27によって貯
水部24の循環水の一部を抜き出した。臭気ガス供給管
21にて供給した臭気ガス中のアンモニア濃度、及び排
気管22にて排出される処理ガス中のアンモニア濃度
は、それぞれ検知管を用いて測定し、これらの測定値か
らアンモニア除去率を算出した。また、排水ライン27
より適宜、処理水(排水)をサンプリングして、イオン
クロマトグラフィーによって分析することで、処理水
(排水)中のアンモニア性窒素濃度、亜硝酸性窒素濃
度、及び硝酸性窒素濃度を求めた。表1(ガスの結果)
及び表2(排水の結果)には、定常状態の運転における
アンモニア除去率、及び各種分析値を示す。
【0049】
【比較例1】図2に示す脱臭装置において、前記脱臭塔
20の向流充填層28と単流充填層29との間に設けた
臭気ガス供給管21をバルブ(図示せず)により閉鎖
し、単流充填層29の下部に設けた臭気ガス供給管21
aから臭気ガスを連続的に供給したこと以外は、前記実
施例1と同様の操作を繰り返した。このとき、貯水部2
4の処理水(循環水)のpH値が7.5程度であったの
で、水酸化ナトリウムを加えず、給水のみ行い、運転を
行った。表1(ガスの結果)及び表2(排水の結果)に
は、定常状態の運転におけるアンモニア除去率、及び各
種分析値を示す。
【0050】 《表1》 臭気ガス濃度 処理ガス濃度 アンモニア除去率 実施例1 80ppm <0.2ppm 100%比較例1 80ppm <0.2ppm 100%
【0051】 《表2》 NH4 +濃度 NO2 -濃度 NO3 -濃度 実施例1 293 8 2065比較例1 1360 155 1273 (単位は、mg−窒素/リットル−排水)
【0052】アンモニア除去率は実施例1及び比較例1
のいずれもが略100%になり、悪臭除去性能の点では
同程度であるが、排水中のアンモニア(NH4 +イオン)
濃度は実施例1の方が非常に少ないことが判る。
【0053】
【実施例2及び比較例2】市販のアンモニアガスボンベ
のアンモニアガスを空気で希釈して得た高濃度アンモニ
アガスを、臭気ガスとして使用し、水酸化ナトリウム水
溶液の注入により貯水部内の処理水(循環水)のpH値
が7〜7.5となるように制御する本発明による第2の
脱臭装置と、比較用装置との比較実験を行なった。前記
の本発明による第2の脱臭装置として、図3で示す脱臭
装置を使用した。また、前記比較用装置として、図3で
示す生物脱臭装置を、水酸化ナトリウム水溶液の注入を
行なわない状態で使用した。前記比較用装置では、最下
段の貯水部34aの処理水(循環水)のpH値は7.5
程度であり、また、中段及び最上段の貯水部34b,3
4cの処理水(循環水)のpH値は6程度であった。
【0054】臭気ガス導入口31から供給した臭気ガス
及び処理ガス排出口32から排出された処理ガス中のア
ンモニア濃度は、検知管を用いて測定し、これらの測定
値からアンモニア除去率を算出した。結果を表3に示
す。また、排水ライン37から、適宜、循環水(排水)
をサンプリングして、イオンクロマトグラフィーによっ
て分析することで、循環水(排水)中のアンモニア性窒
素濃度、亜硝酸性窒素濃度、及び硝酸性窒素濃度を求め
た。結果を表4に示す。
【0055】 《表3》 臭気ガス濃度 処理ガス濃度 アンモニア除去率 実施例2 80ppm <0.2ppm 100%比較例2 80ppm <0.2ppm 100%
【0056】 《表4》 NH4 +濃度 NO2 -濃度 NO3 -濃度 実施例2 133 13 2168比較例2 1278 132 1313 (単位は、mg−窒素/リットル−排水)
【0057】アンモニア除去率は実施例2及び比較例2
のいずれもが略100%になり、悪臭除去性能の点では
同程度であるが、排水中のアンモニア(NH4 +イオン)
濃度は実施例2の方が非常に少ないことが判る。
【0058】
【実施例3】図6に示す脱臭装置を用いて、以下の実施
例3及び比較例3による実験を行った。図6に示すよう
に、担体充填式生物脱臭塔60は、アルカリ未添加並流
充填層68及びアルカリ添加並流充填層69を備えてお
り、これらの並流充填層には脱臭に関与する微生物を付
着した担体(活性炭)を充填してある。アルカリ未添加並
流充填層68とアルカリ添加並流充填層69との中間部
分には、堰状の孔を多数有する中間貯水部64を設けて
おり、アルカリ貯槽1からアルカリ水溶液を供給するこ
とができる。また、脱臭塔上部の散水ノズル65から処
理水を散水し、排水ライン67から処理水を排水する。
脱臭処理すべき臭気ガスとしては、市販のアンモニアガ
スボンベのアンモニアガスを空気で希釈して得た高濃度
アンモニア含有ガスを使用し、この高濃度アンモニア含
有ガスを、前記脱臭塔60の最上部に設けた臭気ガス供
給管61から連続的に供給し、排気管62より排気し
た。アンモニア濃度は100ppmで、流量は2m3
hrであった。処理水(200ml)を1時間に1回の
割合で定期的に散水した。また、アルカリ注入管66か
ら中間貯水部64にアルカリ水溶液を供給して、処理水
のpH値が7.5〜8.0となるようにした。臭気ガス
供給管61にて供給した臭気ガス中のアンモニア濃度、
及び排気管62にて排出される処理ガス中のアンモニア
濃度は、それぞれ検知管を用いて測定し、これらの測定
値からアンモニア除去率を算出した。また、排水ライン
67より適宜、処理水(排水)をサンプリングして、イ
オンクロマトグラフィーによって分析することで、処理
水(排水)中のアンモニア性窒素濃度、亜硝酸性窒素濃
度、及び硝酸性窒素濃度を求めた。表5(ガスの結果)
及び表6(排水の結果)には、定常状態の運転における
アンモニア除去率、及び各種分析値を示す。
【0059】
【比較例3】実施例3で用いた脱臭装置と同じ脱臭装置
を用いて、中間貯水部64にアルカリを添加しない以外
は同一の運転を行った。表5(ガスの結果)及び表6
(排水の結果)には、定常状態の運転におけるアンモニ
ア除去率、及び各種分析値を示す。
【0060】
【実施例4】図7に示す脱臭装置を用いて、以下の実施
例4による実験を行った。本実施例4では、実施例3と
同一条件の運転を行った。但し、アルカリ未添加並流充
填層78とアルカリ添加並流充填層79の中間に配置し
た散水ポンプ75bにより、散水と同じ割合で中問貯水
部74の処理水をアルカリ添加並流充填層79に散水し
た。表5(ガスの結果)及び表6(排水の結果)には、
定常状態の運転におけるアンモニア除去率、及び各種分
析値を示す。
【0061】
【実施例5】図8に示す脱臭装置を用いて、以下の実施
例5による実験を行った。図8に示す脱臭装置は、図6
に示した脱臭装置に、処理水を循環・散水する手段を付
け加えたものである。本実施例5では、基本的に、実施
例3と同一条件の運転を行った。但し、処理水の循環・
散水ポンプ83により、メークアップ水の3倍量の処理
水を循環・散水させた。すなわち、メークアップ水20
0mlを1時間に1回の割合で散水し、更にメークアッ
プ水の散水の間に15分毎に3回(メークアップ水散水
の15分後、30分後、45分後に)処理水(循環水)
200mlずつを散水した。更に、貯水部84bの処理
水のレベルを一定に保つように排水ライン87より排水
した。表5(ガスの結果)及び表6(排水の結果)に
は、定常状態の運転におけるアンモニア除去率、及び各
種分析値を示す。
【0062】
【実施例6】図9に示す脱臭装置を用いて、以下の実施
例6による実験を行った。図9に示す脱臭装置は、図6
に示した脱臭装置のアルカリ添加並流充填層を二分割し
て、pH値を細かくコントロールすることができるよう
にした。本実施例6では、基本的に、実施例3と同一条
件の運転を行った。但し、二つの中間貯水部94a,9
4bのpH値とも、アルカリ注入管96a,96bから
アルカリを添加することにより、処理水のpH値が7.
5〜8.0となるようにした。表5(ガスの結果)及び
表6(排水の結果)には、定常状態の運転におけるアン
モニア除去率、及び各種分析値を示す。
【0063】 《表5》 臭気ガス中の 処理ガス中の アンモニア濃度 アンモニア濃度 アンモニア除去率 実施例3 100ppm <0.2ppm 100% 実施例4 100ppm <0.2ppm 100% 実施例5 100ppm <0.2ppm 100% 実施例6 100ppm <0.2ppm 100%比較例3 100ppm <0.2ppm 100%
【0064】 《表6》 NH4 +濃度 NO2 -濃度 NO3 -濃度 実施例3 303 67 692 実施例4 298 61 697 実施例5 183 21 801 実施例6 151 23 836比較例3 488 32 538 (単位は、mg−窒素/リットル−排水)
【0065】実施例3は、比較例3に比べ、硝化率がア
ップしていることが明らかである。また、実施例4は実
施例3と同等の効果があることが判る。実施例5は、処
理水の循環により担体に付着している水のpH値が硝化
菌(アンモニア酸化細菌・亜硝酸酸化細菌)の活動にと
って適正な値にコントロールされるため、実施例3より
硝化率が向上しており、更に実施例6は処理水のpH値
を細かくコントロールしているので、とりわけ最下流の
アルカリ添加並流充填層99bの硝化菌の働きが活発と
なり、硝化率が向上している。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、悪臭ガス中からアンモ
ニアを除去することができるのみではなく、処理水内に
移動したアンモニアを略完全に分解することができるの
で、脱臭装置の外部にアンモニアを殆ど排出させないこ
とができ、悪臭物質を臭気のない他の物質に実質的に転
換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表わす説明図である。
【図2】実施例1及び比較例1で用いた装置の構成を模
式的に表わす説明図である。
【図3】本発明による第2の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表わす説明図である。
【図4】本発明に用いることのできる貯水部の一態様を
模式的に表わす説明図である。
【図5】本発明における別の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表した説明図である。
【図6】本発明における別の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表した説明図である。
【図7】本発明における別の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表した説明図である。
【図8】本発明における別の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表した説明図である。
【図9】本発明における別の担体充填式生物脱臭装置の
一態様の構成を模式的に表した説明図である。
【符号の説明】
1・・・タンク;2・・・ポンプ;3・・・コントロー
ル弁;4・・・pHセンサー;5・・・レベルコントロ
ール;10・・・担体充填式生物脱臭塔;11・・・臭
気ガス供給管;12・・・処理ガス排気管;13・・・
散水ポンプ;14・・・貯水部;15・・・散水ノズ
ル;16・・・アルカリ注入管;17・・・排水ライ
ン;18・・・充填層;18a・・・向流充填層(充填
層上部);18b・・・単流充填層(充填層下部);2
0・・・担体充填式生物脱臭塔;21・・・臭気ガス供
給管;22・・・処理ガス排気管;23・・・散水ポン
プ;24・・・貯水部;25・・・散水ノズル;26・
・・アルカリ注入管;27・・・排水ライン;28・・
・向流充填層;29・・・単流充填層;30・・・担体
充填式生物脱臭塔;31・・・臭気ガス供給管;32,
32a,32b・・・処理ガス排気管;33・・・散水
ポンプ;34・・・貯水部;35・・・散水ノズル;3
6・・・アルカリ注入管;37・・・排水ライン;38
・・・向流充填層;40・・・メークアップ水供給管;
50,60,70a,70b,80,90・・・脱臭
塔;51,61,71a,81,91・・・臭気ガス供
給管;52,62,72,82,92・・・処理ガス排
気管;55,65,75a,75b,85,95・・・
散水ノズル;56,66,76,86,96a,96b
・・・アルカリ注入管;57,67,77,87,97
・・・排水ライン;58・・・充填層;58a・・・ア
ルカリ未添加並流充填層(充填層上部);58b・・・
アルカリ添加並流充填層(充填層下部);64,74,
84a,94a,99b・・・中間貯水部;68,7
8,88,98・・・アルカリ未添加並流充填層;6
9,79,89,99a,99b・・・アルカリ添加並
流充填層;71b・・・臭気ガス転送管;73・・・散
水ポンプ;84b・・・貯水部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 英樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 近藤 隆明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)臭気ガス導入口、(2)処理ガス
    排出口、(3)前記臭気ガス導入口と前記処理ガス排出
    口との間に配置され、微生物担持用の担体が充填され、
    そして臭気ガスと処理水とが向流方向で通過することの
    できる向流充填層、(4)前記向流充填層に対して前記
    処理水流の下流方向に設けられ、微生物担持用の担体が
    充填され、そして前記処理水が通過することのできる単
    流充填層、(5)処理水を向流充填層に供給する処理水
    供給手段、及び(6)処理水を系外に排出することので
    きる排出手段を含むことを特徴とする脱臭装置。
  2. 【請求項2】 前記単流充填層に対して前記処理水流の
    下流方向に設けられ、前記処理水を溜めることのできる
    貯水部、及び前記貯水部から前記処理水供給手段、前記
    向流充填層及び前記単流充填層を経由して再び前記貯水
    部まで循環的に通過するように前記処理水を循環させる
    処理水循環手段を更に設け、そして前記処理水排出手段
    が余分の処理水を系外に排出することのできる手段であ
    る請求項1に記載の脱臭装置。
  3. 【請求項3】 循環される前記処理水に、前記単流充填
    層の通過後から前記向流充填層への到達前の間でアルカ
    リを添加する手段を更に設ける請求項2に記載の脱臭装
    置。
  4. 【請求項4】 微生物を担持した担体が充填された向流
    充填層に、処理水と臭気ガス導入口から導入された臭気
    ガスとを相互に向流方向で通過させ、前記向流充填層を
    通過して脱臭された処理ガスを処理ガス排出口から排出
    し、一方、前記向流充填層を通過した前記処理水は、前
    記処理水流の下流方向に設けられ、微生物を担持した担
    体が充填された単流充填層を通過させることにより前記
    臭気ガスを処理する脱臭方法において、前記単流充填層
    及び前記向流充填層の処理条件を調整して、前記単流充
    填層及び前記向流充填層内のpH値を6.5〜8.5に
    維持することを特徴とする、前記の脱臭方法。
  5. 【請求項5】 前記向流充填層を通過した前記処理水
    は、前記単流充填層を通過させ、続いて前記処理水流の
    下流方向に設けられた貯水部に溜められた後、前記貯水
    部から前記向流充填層及び前記単流充填層を経由して再
    び前記貯水部までを循環的に通過させ、前記単流充填層
    の通過後から前記向流充填層への到達前までの間で前記
    処理水にアルカリを添加することにより、前記単流充填
    層を通過した直後の処理水のpH値を6.5以上に維持
    する請求項4に記載の脱臭方法。
  6. 【請求項6】 (1)臭気ガス導入口、(2)処理ガス
    排出口、(3)前記臭気ガス導入口と前記処理ガス排出
    口との間に配置され、微生物担持用の担体が充填され、
    そして臭気ガスと処理水とが向流方向で通過することの
    できる、直列的に配置した複数段の向流充填層、(4)
    前記の複数段の各向流充填層に対して前記処理水流の下
    流方向にそれぞれ設けられ、前記処理水を溜めることが
    でき、しかも、前記処理水流の下流方向に充填層が存在
    する場合には、その下流方向の充填層へ前記処理水を供
    給することのできる手段を有する貯水部、(5)前記の
    各貯水部にアルカリを添加する手段、(6)最上段の向
    流充填層に前記処理水を供給させる処理水供給手段、及
    び(7)処理水を系外に排出することのできる排出手段
    を含むことを特徴とする脱臭装置。
  7. 【請求項7】 最下段の貯水部の処理水を、前記処理水
    供給手段を経て、最上段の向流充填層に供給して前記最
    下段の貯水部まで循環的に通過するように前記処理水を
    循環させる手段を更に設け、そして前記処理水排出手段
    が余分の処理水を系外に排出することのできる手段であ
    る請求項6に記載の脱臭装置。
  8. 【請求項8】 微生物を担持した担体が充填され、しか
    も、直列的に配置した複数段の向流充填層に、処理水と
    臭気ガス導入口から導入された臭気ガスとを相互に向流
    方向で通過させ、前記の各向流充填層を通過して脱臭さ
    れた処理ガスを処理ガス排出口から排出する脱臭方法に
    おいて、前記各貯水部のそれぞれにアルカリを添加する
    ことにより、前記各貯水部に滞留している前記処理水の
    pH値を6.5〜8.5に制御することを特徴とする、
    前記の脱臭方法。
  9. 【請求項9】 各向流充填層に対して前記処理水流の下
    流方向にそれぞれ設けられた貯水部を通過した前記処理
    水を、最下段の貯水部に溜めた後、前記最下段の貯水部
    から最上段の向流充填層に給水し、前記貯水部までを循
    環的に通過させる請求項8に記載の脱臭方法。
  10. 【請求項10】 (1)臭気ガス導入口、(2)臭気ガ
    スへ処理水を供給する処理水供給手段、(3)前記処理
    水供給手段に対して臭気ガス及び処理水の下流方向に配
    置され、微生物担持用の担体が充填され、臭気ガスと処
    理水とが並流方向で通過することのできる並流充填層、
    (4)前記並流充填層に対して臭気ガス及び処理水の下
    流方向に配置されている処理ガス排出口、及び(5)処
    理水を系外に排出することのできる排出手段を含むこと
    を特徴とする脱臭装置。
  11. 【請求項11】 前記並流充填層が、第一並流充填層
    と、前記第一並流充填層に対して臭気ガス及び処理水の
    下流方向に配置された第二並流充填層とを含み、前記第
    一並流充填層を通過してから第二並流充填層に供給され
    る処理水にアルカリを添加するアルカリ添加手段を更に
    含む、請求項10に記載の脱臭装置。
  12. 【請求項12】 前記アルカリ添加手段が、アルカリを
    並流充填層内に直接に添加する手段である請求項11に
    記載の脱臭装置。
  13. 【請求項13】 前記第一並流充填層と前記第二並流充
    填層との間にpH調整貯水部を有し、前記アルカリ添加
    手段が、前記第一並流充填層と前記第二並流充填層との
    間に設けた前記pH調整貯水部にアルカリを添加する手
    段である請求項11に記載の脱臭装置。
  14. 【請求項14】 複数の前記アルカリ添加手段により、
    複数箇所でアルカリを添加する請求項11〜13のいず
    れか一項に記載の脱臭装置。
  15. 【請求項15】 pH調整貯水部内の処理水のpH値を
    計測する手段を更に設ける請求項13に記載の脱臭装
    置。
  16. 【請求項16】 前記並流充填層に対して前記処理水流
    の下流方向に設けられ、前記処理水を溜めることのでき
    る底部貯水部、及び前記底部貯水部から前記処理水供給
    手段、前記並流充填層を経由して再び前記底部貯水部ま
    で循環的に通過するように前記処理水を循環させる処理
    水循環手段を更に設ける請求項10〜15のいずれか一
    項に記載の脱臭装置。
  17. 【請求項17】 処理水と臭気ガスとを接触させ、微生
    物を担持した担体が充填された並流充填層に臭気ガスと
    処理水とを並流方向で通過させることを含む、脱臭方
    法。
  18. 【請求項18】 前記並流充填層を通過した処理水にア
    ルカリを添加し、そして前記並流充填層の下流に設けら
    れ、微生物を担持した担体が充填された第二並流充填層
    に臭気ガスと処理水とを更に並流方向で通過させること
    を含む、請求項17に記載の脱臭方法。
  19. 【請求項19】 アルカリ添加により、処理水のpH値
    を6.5〜8.5に調整する請求項18に記載の脱臭方
    法。
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