JP2000341552A - 双方向水平偏向装置および受像装置 - Google Patents

双方向水平偏向装置および受像装置

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JP2000341552A
JP2000341552A JP14647099A JP14647099A JP2000341552A JP 2000341552 A JP2000341552 A JP 2000341552A JP 14647099 A JP14647099 A JP 14647099A JP 14647099 A JP14647099 A JP 14647099A JP 2000341552 A JP2000341552 A JP 2000341552A
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circuit
clock
voltage
horizontal deflection
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JP14647099A
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Masanobu Tanaka
正信 田中
Akira Ueda
晃 植田
Kazunori Yamate
万典 山手
Masanori Nakatsuji
正則 中辻
Masaaki Kobayashi
正明 小林
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でジグザグ状縦線障害を除去する
双方向水平偏向装置を提供することである。 【解決手段】 カレントトランス15および抵抗16
は、水平偏向コイル14に流れる水平偏向電流IHが0
になるタイミングを示す零交差信号ZCSをクロック変
調回路9に出力する。読み出し側PLL回路7は、画面
水平方向の中央の画素のデータが読み出されるべきタイ
ミングを示す中央画素読み出しタイミング信号CPRを
クロック変調回路9に出力する。クロック変調回路9
は、零交差信号ZCSと中央画素読み出しタイミング信
号CPRとの位相差に応じて読み出し側PLL回路7に
クロック変調信号CKMを出力し、読み出しクロックR
CKを変調する。それにより、電子ビームが画面水平方
向の中央を通過するタイミングと中央の画素のデータが
読み出されるタイミングを一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示画面の水平方
向において電子ビームを双方向走査するための双方向水
平偏向装置およびその水平偏向装置を搭載する受像装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下、CRTという)ディス
プレイ装置等の表示装置の分野では、高精細画像の表示
に適した双方向水平偏向装置の使用が提案されている。
この双方向水平偏向装置は、水平偏向コイルを用いて電
子ビームを双方向に走査するための装置である。双方向
水平偏向装置は、水平偏向コイルが等価的にインダクタ
ンス成分とそれに直列に接続された抵抗成分とを有して
いるため、垂直に一列に並ぶべき画素が往路の走査と復
路の走査との間で水平方向にずれる場合がある。
【0003】図9は水平偏向コイルに流れる水平偏向電
流の経時変化を説明するための図である。また、図10
は、図9に示す水平偏向電流の電流波形に対応した表示
画面の状態を説明するための図である。なお、図10に
おいて、水平方向はx座標と呼び、垂直方向をy座標と
呼ぶ。
【0004】図9(a)には、水平偏向電流の理想的な
電流波形が示されている。図9(a)に示す状態におい
ては、電子ビームの往路の走査期間T1の長さと復路の
走査期間T2の長さとが一致し、往路走査および復路走
査で電流が0になる時点t1,t2がそれぞれ走査期間
T1,T2の中間点と一致している。そのため、図10
(a)に示すように、垂直に一列に並ぶべき画素が往路
走査および復路走査において同一x座標上に表示され
る。例えば、往路走査および復路走査において、それぞ
れ、図10(a)の画面水平方向の中央の画素e1,e
2の表示位置が同一x座標上にくる。
【0005】図9(b)には、水平偏向コイルの抵抗成
分による歪みを有する電流波形が示されている。図9
(b)に示す状態においては、往路の走査期間T3の長
さと復路の走査期間T4の長さとが一致しているが、往
路および復路の走査期間T3,T4の中間点t4,t6
と水平偏向電流が0になる時点t3,t5とは一致しな
い。そのため、図10(b)に示すように、垂直に一列
に並ぶべき画素が往路走査および復路走査においてジグ
ザグにずれるジグザグ状縦線障害を生じる。例えば、往
路走査および復路走査において、それぞれ、図10
(b)の画面水平方向の中央の画素e1,e2の表示位
置のx座標が異なる。
【0006】図11は、水平偏向電流の歪みを低減して
ジグザグ状縦線障害を防止するための構成を等価回路で
示した回路図である。この回路は、例えば特開平7−2
03238号公報に記載された双方向水平偏向システム
で用いられている。図11において、水平偏向コイル2
12および負抵抗218は互いに直列に接続されてい
る。この負抵抗218は水平偏向コイル212の抵抗成
分RH を打ち消す。
【0007】図12は図11の等価回路の動作を示す波
形図である。図12(a)に示すように、入力端子21
4に印加される電圧V1 は方形波である。水平偏向コイ
ル212のインダクタンスLH が大きいので、出力端子
216に流れる水平偏向電流は三角波になる。負抵抗2
18が発生する電圧VR の波形は、図12(b)に示す
三角波に対し90°位相がずれている。この負抵抗21
8で発生される電圧V R によって抵抗成分RH に発生す
る電圧が打ち消されるため、図11に示す等価回路に流
れる水平偏向電流は、見かけ上抵抗による損失がないの
で歪まない。しかし、このような負抵抗218を用いて
水平偏向コイル212に流れる電流の抵抗成分RH によ
る歪みを防ぐと消費電力が大きくなる。
【0008】水平偏向システムにおいて、小さな消費電
力で上記のようなジグザグ状縦線障害を防止するための
手段を備えるものとして、例えば特開平8−17254
3号公報に記載されている往復偏向式CRTディスプレ
イ装置がある。このCRTディスプレイ装置では、各画
素に対応するデータを読み出すための読み出しクロック
を変調し、読み出しクロックの基準となる水平同期信号
の遅延量を変化させ、かつ、それに伴い変化する水平サ
イズを安定させることによってジグザグ状縦線障害を解
消する縦線ジグザグ状妨害自動消去手段が設けられてい
る。
【0009】図13は、従来の縦線ジグザグ状妨害自動
消去手段の動作を説明するための波形図である。図13
(a)の電圧波形227は、水平偏向コイルに水平偏向
電流を流すために印加されるパルス電圧Vp の波形であ
る。図13(b)の電圧波形226は、読み出しクロッ
クを分周して周波数を2分の1にすることによって得ら
れた電圧パルスの波形である。図13(c)の電流波形
228は、水平偏向電流の波形に比例した水平走査位置
信号の波形である。
【0010】この縦線ジグザグ状妨害自動消去手段は、
例えば1回の往路走査の開始点A1および中間点A2
らびにその往路走査に続く復路走査の終了点B1 および
中間点B2 において、再生画像上の水平座標と一対一の
対応関係を有する水平走査位置信号の値I(A1 )と値
I(B1 )とを比較し、値I(A2 )と値I(B2 )と
を比較する。また、従来の縦線ジグザグ状妨害自動消去
手段は、往路走査の開始点A1 と終了点A3 の水平走査
位置信号の値I(A1 ),I(A3 )の差から水平サイ
ズを検出する。
【0011】図14は従来の縦線ジグザグ状妨害自動消
去手段の構成を示す図である。図14の縦線ジグザグ状
妨害自動消去手段は、水平偏向電流検出手段303、サ
ンプリングパルス発生用デコーダ手段304、サンプル
ホールド手段305〜309、減算器310〜312、
比較増幅器313、可変遅延手段314、利得制御回路
315および電源電圧制御回路316を備えている。
【0012】水平偏向電流検出手段303は、例えば、
抵抗器または、トランスおよび抵抗器で構成されてお
り、偏向コイル301およびS字歪み補正用キャパシタ
302に直列に接続されている。
【0013】入力端子326には、水平同期信号を2分
周した信号が入力されている。サンプリングパルス発生
用デコード手段304には、読み出しクロックを発生す
るための読み出し側位相同期ループを構成するカウンタ
317から画素を読み出すタイミングを示す信号が与え
られ、サンプリングパルス発生用デコード手段304
は、そのタイミングを示す信号をデコードしてサンプリ
ング信号318〜322を入力端子326の信号に応じ
てサンプルホールド手段305〜309に出力する。
【0014】サンプルホールド手段305〜309は、
後述するサンプリングパルス発生用デコーダ手段304
から与えられるサンプリング信号318〜322に応じ
たタイミングでそれぞれ水平偏向電流検出手段303か
ら出力された水平走査位置信号Iをサンプルホールドす
る。それにより、サンプルホールド手段305〜309
は、それぞれ往路走査の開始点A1 、復路走査の終了点
1 、往路走査の中間点A2 、復路走査の中間点B2
よび往路走査の終了点A3 の画素を読み出すタイミング
でサンプルした水平走査位置信号Iの値I(A1 )、I
(B1 )、I(A2 )、I(B2 )およびI(A3 )を
保持する。
【0015】減算器310は、サンプルホールド手段3
05が保持している水平走査位置信号の値I(A1 )か
らサンプルホールド手段306が保持している水平走査
位置信号の値I(B1 )を差し引き、その結果を可変遅
延手段314に出力する。可変遅延手段314は、読み
出しクロックの生成のために位相同期ループ回路に供給
している水平同期信号を減算器310の出力信号に応じ
て遅延させる。それにより、図14の縦線ジグザグ状妨
害自動消去手段は再生画像の左端におけるジグザグ状縦
線障害を自動的に消去する。
【0016】減算器311は、サンプルホールド手段3
07が保持している水平走査位置信号I(A2 )からサ
ンプルホールド手段308が保持している水平走査位置
信号I(B2 )を差し引き、その結果を利得制御回路3
15に出力する。利得制御回路315は、読み出しクロ
ックを生成している位相同期ループ回路の電圧制御発振
器に与える電圧を変化させる。これによって利得制御回
路315は、読み出しクロックの周波数を変化させる。
それにより、図14の縦線ジグザグ状妨害自動消去手段
は再生画像の中央部におけるジグザグ状縦線障害を自動
的に消去する。
【0017】減算器312は、サンプルホールド手段3
05が保持している水平走査位置信号の値I(A1 )か
らサンプルホールド手段309が保持している水平走査
位置信号の値I(A3 )を差し引き、その結果を比較器
313の非反転入力端子に与える。比較増幅器313
は、減算器312の出力信号と入力端子390に与えら
れる基準値IR との差を増幅して電源電圧制御回路31
6に与える。電源電圧制御回路316は、その制御入力
(I(A1 )−I(A3 )−IR )の増減に応じて水平
偏向コイルに与える電源電圧を増減して水平サイズを一
定に保っている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の双方向水平偏向
装置および受像装置は以上のように構成されており、低
消費電力で再生画像に発生するジグザグ状縦線障害を除
去するために、再生画像の左端および中央に発生するジ
グザグ状縦線障害を除去するとともに水平サイズの一定
化を図る。そのために、再生画像の左端または右端の画
素を読み出しているときの水平偏向電流の値を比較して
一致させる機能、再生画像の中央の画素を読み出してい
るときの水平偏向電流の値を比較して一致させる機能お
よび水平サイズを一定に保つ機能に対応した3つの回路
314〜316ならびにそれら水平偏向電流の値を得る
ための多数のサンプルホールド手段305〜309およ
びデコーダ手段304等を備えている。そのため、回路
構成が複雑になる。
【0019】本発明の目的は、簡単な構成でジグザグ状
縦線障害を除去する双方向水平偏向装置を提供すること
である。
【0020】本発明の他の目的は、簡単な構成で画面水
平方向の中央部を電子ビームが通過するタイミングを検
出することができる受像装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】(第1の発明)第1の発
明に係る双方向水平偏向装置は、画面水平方向において
電子ビームを双方向に走査するための双方向水平偏向装
置であって、画像情報を記憶するための記憶手段と、往
路および復路の走査に対応する画像情報を記憶手段に書
き込むための第1のクロックを発生する第1のクロック
発生手段と、往路および復路の走査に対応する画像情報
を記憶手段から読み出すための第2のクロックを発生す
る第2のクロック発生手段と、記憶手段から読み出され
た画像情報に基づく電子ビームを水平方向に往復偏向さ
せて画面上に走査線を形成する水平偏向コイルと、画面
水平方向のほぼ中央部の所定位置に電子ビームが位置す
るタイミングを検出して検出信号を発生する検出手段
と、往路および復路の走査でそれぞれ走査線の一端部か
ら他端部に所定の数の画像情報が表示され、かつ検出手
段により発生された検出信号に同期して所定位置に対応
する画像情報が表示されるように、第1または第2のク
ロック発生手段により発生された第1または第2のクロ
ックの位相を制御する制御手段とを備えるものである。
【0022】本発明に係る双方向水平偏向装置において
は、第1のクッロク発生手段により発生される第1のク
ロックに応答して画像情報が記憶手段に書き込まれ、第
2のクロック発生手段により発生される第2のクロック
に応答して画像情報が記憶手段から読み出される。水平
偏向コイルにより記憶手段から読み出された画像情報に
基づく電子ビームが水平方向に往復偏向されて画面上に
走査線が形成される。検出手段により画面水平方向のほ
ぼ中央部の所定位置に電子ビームが位置するタイミング
が検出され、そのタイミングを示す検出信号が発生され
る。第1または第2のクロック発生手段により発生され
る第1または第2のクロックの位相が制御手段により制
御されることによって、往路および復路の走査でそれぞ
れ走査線の一端部から他端部に所定の数の画像情報が表
示され、かつ検出手段により発生された検出信号に同期
して所定位置に対応する画像情報が表示される。
【0023】それにより、画面水平方向のほぼ中央部の
所定位置に電子ビームが位置するタイミングと所定位置
に対応する画像情報が表示されるタイミングとが一致す
るので、画面水平方向のほぼ中央部においてジグザグ状
縦線障害が発生するのを防止することができる。画面水
平方向のほぼ中央部の所定位置に電子ビームが位置する
タイミングを検出する検出手段と第1または第2のクロ
ックの位相を制御する制御手段とを設けるという簡単な
構成でジグザグ状縦線障害の防止を実現することができ
る。
【0024】(第2の発明)第2の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第1の発明に係る双方向水平偏向装置の
構成において、第2のクロックに基づいて往路および復
路の走査を切り換えるための切り換え信号を発生する切
り換え信号発生手段と、切り換え信号発生手段により発
生された切り換え信号に同期して電子ビームを水平方向
に往復偏向するための水平偏向電流を水平偏向コイルに
供給する電流供給手段とをさらに備えたものである。
【0025】この場合、電流供給手段により水平偏向コ
イルに供給される水平偏向電流が第2のクロックに基づ
いて切り換え信号発生手段により発生された切り換え信
号に同期しているので、制御手段による第2のクロック
の位相の制御を水平偏向電流の切り換えに反映させるこ
とができ、往路および復路の走査で走査線の一端部およ
び他端部に画面水平方向の端部に対応する画像情報を表
示することができる。
【0026】(第3の発明)第3の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第2の発明に係る双方向水平偏向装置の
構成において、検出手段は、電流供給手段により水平偏
向コイルに供給される水平偏向電流が所定レベルになる
タイミングで検出信号を発生することを特徴とするもの
である。
【0027】この場合、検出手段における電子ビームが
所定位置に位置するタイミングの検出を水平偏向コイル
に流れる水平偏向電流を用いて簡単に実現できる。
【0028】(第4の発明)第4の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第1または第2の発明に係る双方向水平
偏向装置の構成において、検出手段は、垂直ブランキン
グ期間に電子ビームが通過する画面上の領域の水平方向
のほぼ中央部の所定箇所に設けられ、電子ビームの照射
に応じて表示のための光とは異なる波長の光を発生する
発光手段と、発光手段が発生した光を検出して検出信号
を発生する光検出手段とを含むものである。
【0029】この場合、光検出手段により発光手段が発
光するタイミングによって電子ビームが所定位置に位置
するタイミングの検出を簡単に実現できる。
【0030】(第5の発明)第5の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第1〜第4のいずれかの発明に係る双方
向水平偏向装置の構成において、制御手段は、第2のク
ロック発生手段により発生された第2のクロックを計数
し、第2のクロックが所定数発生されるごとに第1のタ
イミング信号を発生するとともに、所定位置に表示すべ
き画像情報を読み出すための第2のクロックの発生時に
第2のタイミング信号を発生するタイミング信号発生手
段と、タイミング信号発生手段により発生された第1の
タイミング信号の位相を水平同期信号の位相に同期させ
るように動作する第1の位相同期手段とを含み、制御手
段は、タイミング信号発生手段により発生された第2の
タイミング信号の位相を検出手段により発生された検出
信号の位相に同期させるように動作する第2の位相同期
手段を含むものである。
【0031】この場合、第1の位相同期手段によりタイ
ミング信号発生手段の第1のタイミング信号の位相が水
平同期信号の位相に同期させられるので、往路および復
路の走査でそれぞれ走査線の一端部から他端部に所定の
数の画像情報を表示することができ、第2の位相同期手
段によりタイミング信号発生手段の第2のタイミング信
号の位相が検出信号の位相に同期させられるので、検出
手段の検出信号に同期して所定位置に対応する画像情報
を表示することができる。それにより、簡単な構成で制
御手段を実現することができる。
【0032】(第6の発明)第6の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第5の発明に係る双方向水平偏向装置の
構成において、制御手段は、第2のクロック発生手段に
より発生された第2のクロックを計数し、第1のタイミ
ング信号および第2のタイミング信号を発生するカウン
タと、カウンタにより発生された第1のタイミング信号
の位相を水平同期信号の位相と比較してそれらの位相差
に応じた大きさの電圧を出力する第1の位相比較器と、
第1の入力端および第1の位相比較器の出力電圧が与え
られる第2の入力端を有し、第1および第2の入力端の
電圧を加算して出力する第1の加算器と、第1の加算器
の出力電圧に応じた周波数をもつ第2のクロックを発生
する電圧制御発振回路と、カウンタにより発生された第
2のタイミング信号の位相を検出手段により発生された
検出信号の位相と比較してそれらの位相差に応じた大き
さの電圧を出力する第2の位相比較器と、第2の位相比
較器の出力電圧に応じてクロック変調信号を発生して第
1の加算器の第1の入力端に与えるクロック変調信号発
生手段とを含み、第2のクロック発生手段は、電圧制御
発振回路により構成され、タイミング信号発生手段は、
カウンタにより構成され、第1の位相同期手段は、カウ
ンタ、第1の位相比較器、第1の加算器および電圧制御
発振回路により構成され、第2の位相同期手段は、カウ
ンタ、電圧制御発振回路、第1の加算器、第2の位相比
較器およびクロック変調信号発生手段により構成されて
いるものである。
【0033】この場合、タイミング信号発生手段、第1
の位相同期手段および第2の位相同期手段は、カウンタ
を共用し、第1の位相同期手段および第2の位相同期手
段はさらに第1の加算器と電圧制御発振回路とを共用し
ている。それにより、タイミング信号発生手段、第1の
位相同期手段および第2の位相同期手段の全体の構成を
簡略化することができる。
【0034】(第7の発明)第7の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第6の発明に係る双方向水平偏向装置の
構成において、検出手段により発生された検出信号を所
定の場所の温度に応じた遅延時間で遅延させて第2の位
相比較器に与える遅延手段をさらに備えたものである。
【0035】この場合、遅延手段により検出信号の遅延
時間を所定の場所の温度に応じて変化させることによっ
て双方向水平偏向装置の温度特性により検出信号の位相
と第2のタイミング信号の位相との間に生じるずれを除
去することができる。
【0036】(第8の発明)第8の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第6または第7の発明に係る双方向水平
偏向装置の構成において、クロック変調信号発生手段
は、水平同期信号に同期した所定の波形を有する補正電
圧を発生する補正電圧発生手段と、第2の位相比較器の
出力電圧に応じて補正電圧発生手段により発生された補
正電圧の大きさを調整してクロック変調信号として出力
するゲイン調整手段とを含むものである。
【0037】この場合、補正電圧発生手段により発生し
た補正電圧は、第2の位相比較器により比較された第2
のタイミング信号と検出信号の位相差に応じてゲイン調
整手段によりその大きさを調整されてクロック変調信号
として出力される。したがって、水平偏向コイルに流れ
る水平偏向電流の歪みに合わせて補正電圧を設定してお
くことにより、水平偏向電流の電流波形の歪みに応じて
第2のクロックを変調することができ、水平偏向電流の
電流波形の歪みに起因する誤差を取り除くことができ
る。
【0038】(第9の発明)第9の発明に係る双方向水
平偏向装置は、第8の発明に係る双方向水平偏向装置の
構成において、補正電圧発生手段は、水平同期信号に同
期したノコギリ波を発生するノコギリ波発生回路と、ノ
コギリ波発生回路により発生されたノコギリ波を微分し
て補正電圧をゲイン調整回路に出力する第1の微分回路
とを備えたものである。
【0039】この場合、ノコギリ波発生回路および第1
の微分回路という簡単な構成により補正電圧発生手段を
実現することができる。
【0040】(第10の発明)第10の発明に係る双方
向水平偏向装置は、第8または第9の発明に係る双方向
水平偏向装置の構成において、クロック変調信号発生手
段は、水平同期信号に同期した所定のパラボラ電圧を発
生するパラボラ電圧発生回路と、パラボラ電圧発生回路
により発生されたパラボラ電圧を微分して修正パラボラ
電圧を出力する第2の微分回路と、ゲイン調整手段によ
り出力された出力電圧に第2の微分回路により出力され
た修正パラボラ電圧を加算してクロック変調信号として
第1の加算器の第1の入力端に出力する第2の加算器と
をさらに含むものである。
【0041】この場合、パラボラ電圧発生回路により発
生され第2の微分回路により微分された修正パラボラ電
圧によって、第2のクロックの周波数が画面水平方向の
端部よりも中央部の方で小さくなるように設定できる。
したがって、S字補正の不足を補って水平リニアリティ
の補正を行うことができ、電力を削減することができ
る。
【0042】(第11の発明)第11の発明に係る双方
向水平偏向装置は、第6〜第10のいずれかの発明に係
る双方向水平偏向装置の構成において、クロック変調信
号発生手段は、ブランキング期間に第2の位相比較器の
出力電圧に応じてクロック変調信号のレベルを設定する
レベル設定回路を含むものである。
【0043】この場合、レベル設定回路によりブランキ
ング期間のクロック変調信号のレベルを第2の位相比較
器の出力電圧に応じて設定することによって、第2のタ
イミング信号の位相と検出信号の位相とがずれた場合
に、それらを一致させるために制御手段が行う第2のク
ロックの変調に応じて次走査の開始位置がずれるのを抑
制することができる。
【0044】(第12の発明)第12の発明に係る双方
向水平偏向装置は、第6〜第11のいずれか発明の双方
向水平偏向装置の構成において、電圧制御発振回路によ
り出力された第2のクロックをFM検波するFM検波回
路と、FM検波回路の出力信号に応じて電圧制御発振回
路の入力信号の振幅を変化させる誤差補償回路とをさら
に備えたものである。
【0045】この場合、誤差補償回路により電圧制御発
振回路の入力信号は、FM検波回路の出力信号に応じて
変化することによって、電圧制御発振回路の出力信号の
周波数変調をクロック変調回路の出力信号に応じた変調
に合わせることができる。したがって、電圧制御発振回
路の温度特性および製造のばらつき等によって生じる誤
差に起因する周波数変調の誤差を取り除くことができ
る。
【0046】(第13の発明)第13の発明に係る受像
装置は、垂直ブランキング期間に走査線が通過する画面
上の領域の水平方向のほぼ中央部の所定位置に設けら
れ、電子ビームの照射に応じて表示のための光とは異な
る波長の光を発生する発光手段を有する陰極線管と、発
光手段により発生された光を検出する光検出手段とを備
えるものである。
【0047】本発明の受像装置においては、電子ビーム
が画面水平方向の所定箇所を通過するとき、表示のため
の光とは異なる波長の光を発光手段により発生し、光検
出手段により光を検出する。
【0048】それにより、画面水平方向のほぼ中央部の
所定箇所に電子ビームが位置するタイミングの検出を発
光手段および光検出手段という簡単な構成で実現でき
る。
【0049】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
の実施の形態による双方向水平偏向装置の一構成例を示
すブロック図である。
【0050】図1の双方向水平偏向装置は、入力端子
1,5、映像メモリ2、D/A変換器3、書き込み側位
相同期ループ回路(以下書き込み側PLL回路という)
6、読み出し側位相同期ループ回路(以下読み出し側P
LL回路という)7、水平偏向回路8およびクロック変
調回路9を備える。
【0051】映像メモリ2には、後述する書き込み側P
LL回路6から与えられる書き込みクロックWCKおよ
び往路走査と復路走査との切り換えのタイミングを示す
第1の切り換え信号CS1に応じて入力端子1から入力
された画像データVD1が書き込まれる。また、後述す
る読み出し側PLL回路7から与えられる読み出しクロ
ックRCKおよび往路走査と復路走査との切り換えのタ
イミングを示す第2の切り換え信号CS2に応じて映像
メモリ2に記憶されている画像データVD1が読み出さ
れて画像データVD2としてD/A変換器3に出力され
る。
【0052】この映像メモリ2は、1水平走査期間(1
H)ごとに画像データの書き込み順序と読み出し順序と
の関係を反転させる。つまり、ある水平走査期間では、
画像データVD1の書き込み順序と同じ順序で映像メモ
リ2から画像データVD1が読み出され、それに続く次
の水平走査期間では、画像データVD1の書き込み順序
とは逆の順序で映像メモリ2から画像データVD1が読
み出される。
【0053】D/A変換器3は、画像データVD2をア
ナログの映像信号VSに変換してCRT4に出力する。
そして、CRT4には、後述する読み出し側PLL回路
7に与えられる水平同期信号HS2に同期してD/A変
換器3の映像信号VSに応じた画像が表示される。
【0054】書き込み側PLL回路6は、入力端子5か
ら入力された水平同期信号HS1に応答して書き込みク
ロックWCKおよび第1の切り換え信号CS1を生成し
て映像メモリ2に出力する。また、書き込み側PLL回
路6は、水平同期信号HS1から水平同期信号HS2を
生成して読み出し側PLL回路7に出力する。
【0055】読み出し側PLL回路7は、書き込み側P
LL回路6から与えられる水平同期信号HS2に応答し
て読み出しクロックRCKを生成し、読み出しクロック
RCKを後述するクロック変調回路9から与えられるク
ロック変調信号CKMによって変調して映像メモリ2に
出力する。また、読み出し側PLL回路7は、第2の切
り換え信号CS2を映像メモリ2および水平偏向回路8
に与え、第2の切り換え信号CS2に対して4分の1周
期位相のずれた中央画素読み出しタイミング信号CPR
をクロック変調回路9に与える。なお、読み出し側PL
L回路7の構成については後述する。
【0056】水平偏向回路8は、第2の切り換え信号C
S2に応答して水平方向に電子ビームを往復偏向させる
ための磁界を発生する。また、水平偏向回路8は、電子
ビームを水平方向に偏向するための水平偏向電流が0に
なる時点を検出し、水平偏向電流が0になったことを示
す零交差信号ZCSをクロック変調回路9に出力する。
なお、水平偏向回路8の構成については後述する。
【0057】クロック変調回路9は、読み出し側PLL
回路7が出力する中央画素読み出しタイミング信号CP
Rと水平偏向回路8が出力する零交差信号ZCSとを比
較してそれらの位相差に基づきクロック変調信号CKM
を生成し、そのクロック変調信号CKMを読み出し側P
LL回路7に出力する。なお、クロック変調回路9の構
成については後述する。
【0058】ここで、水平偏向回路8の構成および動作
について説明する。水平偏向回路8は、ドライブ回路1
0、トランジスタ11,12、S字補正用キャパシタ1
3、水平偏向コイル14、カレントトランス15および
抵抗16を備えている。
【0059】ドライブ回路10は、読み出し側PLL回
路7から出力された第2の切り換え信号CS2に応答し
てトランジスタ11,12をオンオフ制御するための制
御信号を出力する。
【0060】トランジスタ11は、ドライブ回路10か
ら与えられる制御信号に応じてS字補正用キャパシタ1
3の一方電極を電源端子に接続し、トランジスタ12は
制御信号に応じてS字補正用キャパシタ13の一方電極
を接地端子に接続する。トランジスタ11,12が交互
にオンするため、S字補正用キャパシタ13の一方電極
には、パルス電圧が印加される。
【0061】S字補正用キャパシタ13は、トランジス
タ11,12から一方電極に印加されるパルス電圧に応
じた電圧を他方電極に発生して水平偏向コイル14に与
える。S字補正用キャパシタ13の両電極間に生じる電
圧については後述する。
【0062】水平偏向コイル14は、S字補正用キャパ
シタ13の他方電極から与えられる電圧に応じて流れる
水平偏向電流IHによって電子ビームを水平方向に偏向
するための磁界を発生する。
【0063】カレントトランス15の一次巻線の一端は
水平偏向コイル14に接続され、他端は接地端子に接続
されており、二次巻線には抵抗16が並列に接続されて
いる。このカレントトランス15は、水平偏向コイル1
4に流れる水平偏向電流に比例した電圧を二次巻線側に
発生する。
【0064】抵抗16の一方端は接地され、他方端の電
圧は零交差信号ZCSとしてクロック変調回路9に出力
される。
【0065】図3はS字補正について説明するための図
である。図3(a)には、S字補正によりS字形に補正
された水平偏向電流の電流波形を示し、図3(b)に
は、S字補正用キャパシタ13の両電極間に生じる電圧
波形を示す。電子ビーム移動量が画面中心部と周辺部と
で異なることによって生じる歪みを補正するため、水平
偏向電流を中心部で増加させ周辺部で減少させている。
このようなS字補正による水平偏向電流の波形は、水平
偏向電流の歪みを補償する際に考慮されなければならな
い。
【0066】図2は、読み出し側PLL回路7およびク
ロック変調回路9の一構成例を示すブロック図である。
【0067】図2に示す読み出し側PLL回路7は、入
力端子21、位相比較器22、加算器23、電圧制御発
振回路24、カウンタ25および出力端子26,27を
備える。
【0068】入力端子21には、図1に示す書き込み側
PLL回路6から水平同期信号HS2が供給されてい
る。位相比較器22は、この入力端子21の水平同期信
号HS2の位相と後述するカウンタ25が出力した第1
のカウンタ出力信号C1の位相とを比較する。位相比較
器22は、比較結果に応じた電圧を抵抗およびコンデン
サからなるループフィルタを通じて、加算器23に出力
する。
【0069】加算器23は、位相比較器22が出力する
出力電圧にクロック変調回路9が出力するクロック変調
信号CKMを加算して電圧制御発振回路24に出力す
る。
【0070】電圧制御発振回路24は、加算器23の出
力電圧に応じた周波数を有する読み出しクロックRCK
を発生し、発生した読み出しクロックRCKをカウンタ
25および出力端子26に出力する。出力端子26には
図1に示す映像メモリ2が接続されている。
【0071】カウンタ25は、電圧制御発振回路24が
出力した読み出しクロックRCKをカウントし、1水平
走査期間に読み出すべきデータ数分だけ読み出しクロッ
クRCKをカウントする毎に第1のカウンタ出力信号C
1を位相比較器22に出力する。また、カウンタ25
は、第1のカウンタ出力信号C1が出力されてから1水
平走査期間に読み出すべきデータ数の2分の1だけ読み
出しクロックRCKをカウントする毎に第2のカウンタ
出力信号を中央画素読み出しタイミング信号CPRとし
てクロック変調回路9に出力する。また、カウンタ25
は、第1のカウンタ出力信号C1を2分周した第2のカ
ウンタ出力信号を第2の切り換え信号CS2として出力
端子27に出力する。出力端子27には図1に示す映像
メモリ2および水平偏向回路8が接続されている。
【0072】クロック変調回路9は、入力端子31〜3
3、ノコギリ波発生回路34、微分回路35,39、ゲ
イン調整回路36、加算器37、パラボラ電圧発生回路
38、切り換え回路40、コンパレータ41、遅延素子
42、位相比較器43、低域通過フィルタ44、増幅回
路45および反転・レベルシフト回路46を備える。
【0073】ノコギリ波発生回路34は、入力端子31
の水平同期信号HS2に同期してノコギリ波電圧を発生
して微分回路35に出力する。
【0074】微分回路35は、ノコギリ波発生回路34
から出力されたノコギリ波を微分することによって水平
偏向電流IHの電流波形に合わせた補正電圧CVをゲイ
ン調整回路36に出力する。
【0075】ゲイン調整回路36は、後述する増幅回路
45の出力信号に応じて補正電圧CVの大きさを調整し
て加算器37に出力する。
【0076】一方、パラボラ電圧発生回路38は、入力
端子31の水平同期信号HS2に同期してパラボラ電圧
を発生して微分回路39に出力する。
【0077】微分回路39は、パラボラ電圧発生回路3
8が出力したパラボラ電圧を微分して修正パラボラ電圧
PVを加算器37に出力する。
【0078】加算器37は、ゲイン調整回路36が出力
した補正電圧と微分回路39が出力した修正パラボラ電
圧PVとを加算して切り換え回路40に出力する。
【0079】切り換え回路40は、入力端子33を介し
て供給されるブランキング信号に応答して接続を切り換
える。すなわち、切り換え回路40は、ブランキング期
間には後述する反転・レベルシフト回路46の出力をク
ロック変調信号CKMとして読み出し側PLL回路7の
加算器23に出力し、ブランキング期間以外の期間には
加算器37の出力信号をクロック変調信号CKMとして
加算器23に出力する。
【0080】入力端子32に図1の抵抗16から零交差
信号ZCSが供給されている。コンパレータ41は、入
力端子32の零交差信号ZCSと接地電圧とを比較す
る。そして、コンパレータ41は、遅延素子43に例え
ば零交差信号ZCSが0Vより大きいときにはハイレベ
ルの電圧を出力し、零交差信号ZCSが0Vより小さい
ときにはローレベルの電圧を出力する。
【0081】遅延素子42は、位相比較器43に伝達す
るコンパレータ41の出力信号を遅延させる。遅延素子
42は、例えば図1の水平偏向コイル14の周辺の温度
に応じて遅延時間を変化させることができるよう構成さ
れており、双方向水平偏向装置の温度特性によって生じ
るジグザグ状縦線障害を補正する。
【0082】位相比較器43は、カウンタ25が出力し
た中央画素読み出しタイミング信号CPRと遅延素子4
2で遅延されたコンパレータ41の出力信号の位相とを
比較し、その位相差に応じた大きさの出力信号を低域通
過フィルタ44に出力する。
【0083】低域通過フィルタ44は、位相比較器43
の出力信号の中から所定の周波数よりも高い周波数を持
つ信号を除去して増幅回路45および反転・レベルシフ
ト回路46に出力する。それにより、位相比較器43の
出力信号からノイズが除去される。
【0084】増幅回路45は、低域通過フィルタ44を
通過した位相比較器43の出力信号を所定の増幅率で増
幅してゲイン調整回路36に出力する。
【0085】反転・レベルシフト回路46は、低域通過
フィルタ44を通過した位相比較器43の出力信号を反
転するとともにその出力信号のレベルをシフトして切り
換え回路40に出力する。
【0086】次に、図1および図2に示す双方向水平偏
向装置における往路走査と復路走査との間で生じるジグ
ザグ状縦線障害の除去について図4および図5を用いて
説明する。図4は図1および図2に示す双方向水平偏向
装置の各部の信号を示す図である。まず、双方向水平偏
向装置の全体の動作の概略について図4を用いて説明す
る。
【0087】例えば、図4(a)に示す画像データVD
1が映像メモリ2に書き込まれている。映像メモリ2
は、例えば図4(b)に示す第2の切り換え信号CS2
がハイレベルの場合には、書き込み順序と同じ順序で画
像データVD1を読み出し、第2の切り換え信号CS2
がローレベルの場合には、書き込み順序と逆の順序で読
み出す。このようにして、映像メモリ2から読み出され
て出力される画像データVD2をD/A変換器3によっ
て変換すると、往復偏向方式に対応した図4(c)に示
すアナログの映像信号VSが得られる。
【0088】図4(c)の映像信号VSを用いてCRT
4に表示するために、水平偏向回路8において、第2の
切り換え信号CS2に応じて図4(d)に示す水平偏向
電流IHが水平偏向コイル14に供給され、電子ビーム
の往復偏向が行われる。それにより、電子ビームが走査
線の端部に位置するタイミングと一水平走査の最初と最
後に読み出されるべき画像データVD1の読み出しタイ
ミングとが常に一致する。
【0089】カレントトランス15と抵抗16によって
図4(d)の水平偏向電流IHが0になるタイミングが
検出され、図4(e)に示す零交差信号ZCSが水平偏
向回路8からクロック変調回路9に出力される。
【0090】一方、読み出し側PLL回路7は映像メモ
リ2から画素のデータを読み出すための読み出しクロッ
クRCKを出力するとともに、映像メモリ2から画面中
央の画素のデータを読み出すべきタイミングを示す図4
(f)に示す中央画素読み出しタイミング信号CPRを
出力する。したがって、電子ビームの中央通過タイミン
グを示す零交差信号ZCSと中央画素読み出しタイミン
グ信号CPRとは位相が一致しなければならない。
【0091】それらの位相を一致させるために、クロッ
ク変調回路9は、図4(g)に示すクロック変調信号C
KMを読み出し側PLL回路7に出力し、読み出しクロ
ックRCKの周波数を変化させる。読み出しクロックR
CKの周波数が高くなれば中央画素読み出しタイミング
信号CPRの位相は進み、逆に読み出しクロックRCK
の周波数が低くなれば中央画素読み出しタイミング信号
CPRの位相が遅れる。このように読み出し側PLL回
路7の読み出しクロックRCKの周波数を変化させるこ
とにより、図4(e)に示す零交差信号ZCSの位相と
図4(f)に示す中央画素読み出しタイミング信号CP
Rの位相とを一致させる。
【0092】ところで、図4(d)に示す水平偏向電流
IHは、点線で示す理想的な電流波形に対して歪んでい
る。そのため、読み出し側PLL回路7の読み出しクロ
ックRCKを変調することにより画面水平方向の中央に
おいて垂直に一列に画素が並ぶように調整しても、画面
左端と画面中央の間および画面右端と画面中央の間にお
いてジグザグ状縦線障害を完全に取り除くことが難し
い。そこでクロック変調回路9は、1水平走査期間中に
おいて読み出しクロックRCKの変調の割合を変化させ
ている。そのために図4(h)に示す補正電圧CVを図
2のノコギリ波発生回路34および微分回路35によっ
て発生させて図4(g)に示すクロック変調信号CKM
の生成に用いているが、補正電圧CVによる変調の補正
については後述する。
【0093】さらに、パラボラ電圧発生回路38および
微分回路39によって発生された修正パラボラ電圧PV
を補正電圧CVに加算し、切り換え回路40によってブ
ランキング期間に反転・レベルシフト回路46の出力電
圧に切り換えることによって図4(g)に示すクロック
変調信号CKMを生成する。図4(i)に示す修正パラ
ボラ電圧PVは、微分回路39により図4(d)に示す
水平偏向電流IHの歪みに合わせて変形されている。ク
ロック変調信号CKMを生成するための修正パラボラ電
圧PVとブランキング信号については後述する。
【0094】図5(a)には、図1に示す双方向水平偏
向装置の水平偏向コイル14に流れる水平偏向電流IH
の電流波形の一例を示す。また、図5(b)には、読み
出しクロックパルスRCKの波形の一例を示す。
【0095】図5において、電子ビームは、水平偏向電
流IHが−I3 のときに画面水平方向の左端を照射し、
水平偏向電流IHが0のときに画面水平方向の中央を照
射し、水平偏向電流IHがI3 のときに画面水平方向の
右端を照射するものとする。
【0096】図2に示す位相比較器22がカウンタ25
の第1のカウンタ出力信号C1の位相と水平同期信号H
S2の位相とを比較しているため、水平偏向電流IHが
−I 3 からI3 へ変化するまでの時間と、水平偏向電流
IHがI3 から−I3 へ変化するまでの時間とは等しく
なる。すなわち、往路走査期間の長さと復路走査期間の
長さとは等しくなる。
【0097】時刻t10において、水平偏向電流IHの
値は−I3 であり、電子ビームは往路走査で左端を照射
している。このとき映像メモリ2からは、時刻t10に
発生する読み出しクロックRCKに応答して往路走査で
画面左端の画素に対応するデータが読み出されている。
【0098】時刻t10から時刻t15へと時間が経過
するに従って、水平偏向電流IHの値は−I3 から0を
経てI3 へと変化する。その間、データを読み出すため
に読み出しクロックパルスck1〜ck7が発生してい
る。読み出しクロックパルスck1は画面水平方向の左
端の画素のデータを読み出すためのクロックパルスであ
り、水平偏向電流IHの値が−I3 になるタイミングと
一致している。このようにタイミングが一致するのは、
水平同期信号HS2に同期した図1の読み出し側PLL
回路7の第2の切り換え信号CS2によって、図1のド
ライブ回路10が制御信号を切り換えるからであり、換
言すれば、読み出し側PLL回路7が位相比較器22に
より読み出しクロックRCKを分周した第1のカウンタ
出力信号C1と水平同期信号HS2とを同期させている
からである。
【0099】また、読み出しクロックパルスck4は画
面水平方向の中央の画素のデータを読み出すためのクロ
ックパルスであり、水平偏向電流IHの値が0になるタ
イミングと一致する。そのために読み出しクロックRC
Kの周波数は、クロック変調回路9によって変調されて
いる。読み出しクロックRCKを変調する程度は、クロ
ック変調回路9から加算器23に与えられるクロック変
調信号CKMによって決まる。そのクロック変調信号C
KMにより読み出し側PLL回路7のカウンタ25から
出力される中央画素読み出しタイミング信号CPRの位
相とクロック変調回路9に入力された零交差信号ZCS
の位相とが一致する。位相比較器43、低域通過フィル
タ44、増幅回路45、ゲイン調整回路36、加算器3
7、切り換え回路40、加算器23、電圧制御発振回路
24およびカウンタ25からなるループによってこれら
の位相が一致させられる。
【0100】例えば、読み出しクロックパルスck4が
発生するタイミングが水平偏向電流IHが0になる時刻
t13よりも遅いときには、加算器23で加算するクロ
ック変調信号CKMの電圧を上げて電圧制御発振回路2
4が出力する読み出しクロックRCKの周波数を高くす
る。逆に、読み出しクロックパルスck4が発生するタ
イミングが水平偏向電流IHが0になる時刻t13より
も早いときには、加算器23で加算するクロック変調信
号CKMの電圧を下げて電圧制御発振回路24が出力す
る読み出しクロックRCKの周波数を低くする。
【0101】このクロック変調信号CKMの電圧レベル
は、位相比較器43の比較結果に応じてゲイン調整回路
36によって調整される。
【0102】以上のように、読み出しクロックパルスc
k1、読み出しクロックパルスck4および読み出しク
ロックパルスck7は、それぞれ、読み出し側PLL回
路7およびクロック変調回路9によって水平偏向電流I
Hが−I3 ,0,I3 になるタイミングと一致する。し
かし、水平偏向電流IHが種々の要因によって歪んでい
るため、例えば読み出しクロックパルスck1,ck
4,ck7の間に発生する読み出しクロックパルスck
2,ck3,ck5,ck6の発生タイミングも調整す
ることが好ましい。そのために、クロック変調回路9
は、ノコギリ波発生回路34および微分回路35を備え
ている。ノコギリ波発生回路34および微分回路35で
発生する補正電圧CVは、水平偏向コイル14の抵抗成
分によって歪む水平偏向電流IHの電流波形を予測して
それに合わせた波形を有している。
【0103】ここでは、補正電圧CVをノコギリ波発生
回路34および微分回路35によって得ているが、例え
ば、別の構成によりV=A・t3 という電圧Vを発生し
てそれを補正電圧CVとしてもよい。ただし、Aは定
数、Vは電圧およびtは時間を示す。あるいは、予め実
験によって水平偏向電流IHの波形を求め、それに合わ
せて補正電圧CVの波形を決定してもよい。そのように
決定した補正電圧の波形データをROM(リードオンリ
メモリ)に記憶させておき、D/A変換器を用いて波形
データから補正電圧CVを発生してもよい。
【0104】なお、これらの補正電圧CVの波形は、S
字補正のために水平偏向電流IHの波形が歪むことを考
慮して決定されている。したがって、読み出しクロック
RCKが変調されてもS字補正は行われる。
【0105】クロック変調回路9はパラボラ電圧発生回
路38および微分回路39によって、S字補正の不足を
補って水平リニアリティの補正を行う。パラボラ電圧発
生回路38が出力するパラボラ電圧だけでは、波形が歪
んだ水平偏向電流IHに対して適切な補正を行うことが
難しいため、微分回路39が付加されている。パラボラ
電圧発生回路38が出力するパラボラ電圧の最小値を微
分回路39によって時間軸上で前に移動している。そう
することにより、パラボラ電圧PVが最小値をとるタイ
ミングと水平偏向電流IHが零交差するタイミングをほ
ぼ一致させている。このようなパラボラ電圧PVをゲイ
ン調整回路36から出力される補正電圧CVに加算する
ことによって、S字補正の不足を補い、水平リニアリテ
ィの補正を行い、電力を削減することができる。
【0106】また、クロック変調回路9は、例えば図4
(f)に点線で示すように、中央画素読み出しタイミン
グ信号CPRの位相が零交差信号ZCSの位相に対して
遅れた場合、読み出しクロックRCKの周波数を高くし
て、中央画素読み出しタイミング信号CPRの位相と零
交差信号ZCSの位相とを一致させるよう動作する。こ
のような状態で往復走査を繰り返せば、読み出し側PL
L回路7の位相同期ループによって水平サイズが一定に
保たれた状態でジグザグ状縦線障害は解消される。しか
し、このような位相を一致させるための周波数変調が行
われている際中は、周波数が変調されているため一水平
走査の終了時点が早く到来して水平サイズが短くなり、
次の水平走査の開始点が時間軸上で前にずれる。そこで
ブランキング期間に切り換え回路40から出力されるク
ロック変調信号CKMのレベルを変化させて次の水平走
査の開始時点がほぼ同一水平座標上に来るように補正し
ている。そのために反転・レベルシフト回路46は、位
相比較器43の出力信号を反転するとともに零交差信号
ZCSと中央画素読み出しタイミング信号CPRの位相
差に応じて出力信号のレベルをシフトする。
【0107】このように、本実施の形態1における双方
向水平偏向装置によれば、カレントトランス15および
抵抗16により水平偏向電流が0になるタイミングが画
面水平方向の中央を電子ビームが通過する中央通過タイ
ミングとして検出され、中央通過タイミングを示す信号
として零交差信号ZCSが出力される。そして、位相比
較器43が零交差信号ZCSの位相と、読み出し側PL
L回路7が出力した中央画素読み出しタイミング信号C
PRの位相とが一致するようにクロック変調信号CKM
がクロック変調回路9から読み出し側PLL回路7に与
えられる。それにより、往路走査および復路走査におい
て水平偏向電流IHの歪みにかかわらず画面の水平方向
の中央を電子ビームが通過するタイミングで画面中央に
表示すべき画素のデータが読み出される。
【0108】また、従来と同様に読み出し側PLL回路
7において水平同期信号HS2の位相とカウンタ25の
第1のカウンタ出力信号C1の位相とが一致するので、
水平偏向電流IHを切り換えるための第2の切り換え信
号CH2によって決まる水平走査期間が安定し、往路走
査および復路走査の端部にジグザグ状縦線障害は生じな
い。
【0109】これらの結果、実施の形態1の双方向水平
偏向装置は、簡単な構成でジグザグ状縦線障害を除去す
ることができる。
【0110】本実施の形態では、画像データVD1が画
像情報に相当し、映像メモリ2が記憶手段に相当し、書
き込みクロックWCKが第1のクロックに相当し、書き
込み側PLL回路6が第1のクロック発生手段に相当
し、読み出しクロックRCKが第2のクロックに相当
し、電圧制御発振回路24が第2のクロック発生手段に
相当し、零交差信号ZSCが検出手段に相当し、カレン
トトランス15および抵抗16が検出手段に相当し、読
み出し側PLL回路7およびクロック変調回路9が制御
手段に相当する。
【0111】カウンタ25が切り換え信号発生手段に相
当し、第2の切り換え信号CS2が切り換え信号発生手
段により発生される切り換え信号に相当し、ドライブ回
路10、トランジスタ11,12およびS字補正用キャ
パシタ13が電流供給手段に相当する。
【0112】カウンタ25がタイミング信号発生手段に
相当し、第1のカウンタ出力信号C1が第1のタイミン
グ信号に相当し、中央画素読み出しタイミング信号CP
Rが第2のタイミング信号に相当し、カウンタ25、位
相比較器22、加算器23および電圧制御発振回路24
を含む位相同期ループが第1の位相同期手段に相当し、
カウンタ25、位相比較器43、低域通過フィルタ4
4、増幅回路45、ゲイン調整回路36、加算器37、
切り換え回路40、加算器23および電圧制御発振回路
24を含む位相同期ループが第2の位相同期手段に相当
する。
【0113】位相比較器22が第1の位相比較器に相当
し、加算器23が第1の加算器に相当し、位相比較器4
3が第2の位相比較器に相当し、低域通過フィルタ4
4、増幅回路45、ノコギリ波発生回路34、微分回路
35,39とゲイン調整回路36、加算器37、パラボ
ラ電圧発生回路38および切り換え回路40がクロック
変調信号発生手段に相当する。
【0114】遅延素子42が遅延手段に相当する。ノコ
ギリ波発生回路34および微分回路35が補正電圧発生
手段に相当し、低域通過フィルタ44、増幅回路45お
よびゲイン調整回路36がゲイン調整手段に相当する。
そして、微分回路35が第1の微分回路に相当する。
【0115】微分回路39が第2の微分回路に相当し、
加算器37が第2の加算器に相当する。低域通過フィル
タ44、反転・レベルシフト回路46および切り換え回
路40がレベル設定回路に相当する。
【0116】なお、位相比較器43の出力信号をゲイン
調整回路36に伝えるための低域通過フィルタ44およ
び増幅回路45はノイズや位相比較器43の出力信号の
レベルが低いことにより生じる誤動作を防止して動作の
確実性を担保するための回路である。したがって、低域
通過フィルタ44および増幅回路45を省いてもジグザ
グ状縦線障害を除去することができる。
【0117】また、上記実施の形態1では、画面中央検
出手段としてカレントトランス15および抵抗16を用
いたが、水平偏向コイル14に直列に接続した抵抗を用
いてもよい。
【0118】また、上記実施の形態1の双方向水平偏向
装置は、読み出しクロックRCKの位相を制御すること
によって、往路および復路の走査でそれぞれ走査線の一
端部から他端部に所定の数の画像データVD1が表示さ
れ、かつカレントトランス15および抵抗16により発
生された零交差信号ZCSに同期して画面水平方向の中
央の画素が表示されるように構成しているが、読み出し
クロックRCKに代えて書き込みクロックWCKの位相
を制御することによって、上述の表示がなされるように
構成してもよい。
【0119】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2における双方向水平偏向装置について説明する。図
6は実施の形態2の双方向水平偏向装置の一構成例を説
明するためのブロック図である。
【0120】図6に示すように、実施の形態2の双方向
水平偏向装置は、実施の形態1の双方向水平偏向装置の
構成にFM検波回路51と差動増幅器52とをさらに備
える。これらFM検波回路51および差動増幅器52以
外の構成要素は、実施の形態1の双方向水平偏向装置と
同一であるので、図6では、読み出し側PLL回路7お
よびクロック変調回路9以外の部分の図示を省略してい
る。
【0121】FM検波回路51は、出力端子26を介し
て出力される電圧制御発振回路24の出力信号、すなわ
ち読み出しクロックRCKをFM検波し、FM検波の結
果を検波信号として差動増幅器52の反転入力端子に出
力する。
【0122】差動増幅器52の非反転入力端子には、ク
ロック変調回路9からクロック変調信号CKMが与えら
れる。差動増幅器52は、クロック変調信号を受け取
り、このクロック変調信号CKMからFM検波回路51
の検波信号を差し引いた差分を増幅して加算器23に出
力する。
【0123】FM検波回路51の検波信号の信号波形
は、読み出しクロックRCKの周波数変調に応じた形状
になる。この検波信号に比例した値が、差動増幅器52
および加算器23によって、電圧制御発振回路24の入
力信号から差し引かれることになる。したがって、電圧
制御発振回路24の出力信号がクロック変調回路9のク
ロック変調信号CKMによって正しく変調されていない
ときには、その誤差がFM検出回路51および差動増幅
器52により修正される。
【0124】このように、本実施の形態2の双方向水平
偏向装置によれば、電圧制御発振回路24の製造のばら
つきや温度特性等に起因する誤差によって、読み出しク
ロックRCKがクロック変調回路9のクロック変調信号
CKMによる変調とは異なる変調を受けることを抑制す
ることができる。
【0125】本実施の形態では、差動増幅器52が誤差
補償回路に相当する。
【0126】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3における受像装置について説明する。図7は、実施
の形態3の受像装置を構成しているCRTの部分斜視図
である。また、図8は、実施の形態3の受像装置を構成
している検出回路の一例を示す回路図である。
【0127】実施の形態1および実施の形態2の双方向
水平偏向装置においては、電子ビームが画面水平方向の
中央を通過するタイミングを水平偏向電流が0になるタ
イミングとして間接的に検出している。一方、実施の形
態3の受像装置では、電子ビームが画面水平方向の中央
を通過するタイミングを直接検出している。
【0128】図7において、発光体76は、CRT70
の画面74の上部で、かつ、画面74の水平方向の中央
部に配置されている。発光体76は、電子ビームの照射
に応じて発光する。CRT70において、発光体76
は、垂直ブランキング期間に例えば往路の走査線75が
通過する領域に配置される。この場所は、例えば外部に
光が漏れないようにマスクされている領域72にある。
なお、画面74の中で映像が表示される領域73には、
発光体76が配置されない。
【0129】発光体76が発する光は、CRT70の蛍
光面から発せられる表示のための光とは異なる波長を有
し、例えば赤外線または紫外線等である。そのため、蛍
光面から発せられる光とは区別して発光体76が発する
光を検出することが可能になる。
【0130】図8に示す検出回路80は、フォトダイオ
ード81、抵抗82、AGCアンプ83、インバータ8
4および出力端子85を備える。
【0131】図8の検出回路80において、フォトダイ
オード81は、発光体76が発する光が入射するとオン
状態になり、入射していないときにはオフ状態を保つ。
このフォトダイオード81のカソードは電源端子に接続
されている。
【0132】抵抗82は、フォトダイオード81のアノ
ードと接地端子との間に直列に接続されている。したが
って、フォトダイオード81のアノードには発光体76
が発光するごとに接地電圧から正方向へ変化する電圧が
発生する。
【0133】フォトダイオード81のカソードと出力端
子85との間にはAGCアンプ83とインバータ84と
が直列に接続されている。これらのAGCアンプ83お
よびインバータ84は、フォトダイオード81のカソー
ドの電圧の変化を増幅しパルス信号に変えて出力端子8
5から出力する。
【0134】したがって、例えば図2の遅延素子42の
出力信号に変えて、出力端子85の出力信号を用いるこ
とができる。その場合には、電子ビームの画面水平方向
の中央の通過タイミングの検出において、水平偏向電流
IHと電子ビームの偏向角度との間に生じるヒステリシ
スおよび双方向水平偏向装置の温度特性によるジグザグ
状縦線障害を補正することができる。
【0135】このように、本実施の形態3の受像装置に
よれば、垂直ブランキング期間に電子ビームが発光体7
6に照射されると発光体76が発光し、その発光を検出
回路82が検出するので、発光体76および検出回路8
2より簡単な構成で電子ビームがCRT70の画面水平
方向の中央を通過するタイミングを検出することができ
る。
【0136】本実施の形態では、発光体76が発光手段
に相当し、検出回路80が光検出手段に相当する。
【0137】
【発明の効果】以上のように、本発明の双方向水平偏向
装置によれば、画面水平方向のほぼ中央部に電子ビーム
が位置するタイミングを検出する検出手段および第1ま
たは第2のクロックの位相を制御する制御手段という簡
単な構成でジグザグ状縦線障害を防止することができ
る。
【0138】また、本発明の受像装置によれば、画面水
平方向の中央部を電子ビームが通過するタイミングの検
出を発光手段および光検出手段という簡単な構成で実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における双方向水平偏向
装置の一構成例を示すブロック図
【図2】図1の双方向水平偏向装置に係る信号を示す図
【図3】S字補正について説明するための図
【図4】図1の読み出し側PLL回路およびブロック変
調回路の一構成例を示すブロック図
【図5】図1および図4に示す双方向水平偏向装置にお
ける縦線ジグザグ状障害の補償について説明するための
【図6】実施の形態2の双方向水平偏向装置の一構成例
を説明するためのブロック図
【図7】実施の形態3の受像装置を構成しているCRT
の部分斜視図である。
【図8】実施の形態3の受像装置を構成している検出回
路の一構成例を示す回路図
【図9】水平偏向コイルに流れる水平偏向電流の経時変
化を説明するための図
【図10】図9に示す水平偏向電流の電流波形に対応し
た表示画面の状態を説明するための図
【図11】従来の双方向水平偏向システムにみられた水
平偏向電流に生じる誤差を低減するための構成を等価回
路で示した回路図
【図12】図12の等価回路の動作を示す波形図
【図13】従来の縦線ジグザグ状妨害自動消去手段の動
作を説明するための波形図
【図14】従来の縦線ジグザグ状妨害自動消去手段の構
成を示す図
【符号の説明】
2 映像メモリ 3 D/A変換器 6 書き込み側PLL回路 7 読み出し側PLL回路 8 水平偏向回路 9 クロック変調回路 22,43 位相比較器 23,37 加算器 24 電圧制御発振回路 25 カウンタ 34 ノコギリ波発生回路 35,39 微分回路 36 ゲイン調整回路 38 パラボラ電圧発生回路 40 切り換え回路 41 コンパレータ 42 遅延素子 44 低域通過フィルタ 45 増幅回路 46 反転・レベルシフト回路 51 FM検波回路 52 差動増幅器 76 発光体 80 検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山手 万典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中辻 正則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小林 正明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C068 AA20 BA07 BA08 BA23 BA25 HA03 HB12 HB15 LA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面水平方向において電子ビームを双方
    向に走査するための双方向水平偏向装置であって、 画像情報を記憶するための記憶手段と、 往路および復路の走査に対応する画像情報を前記記憶手
    段に書き込むための第1のクロックを発生する第1のク
    ロック発生手段と、 往路および復路の走査に対応する画像情報を前記記憶手
    段から読み出すための第2のクロックを発生する第2の
    クロック発生手段と、 前記記憶手段から読み出された画像情報に基づく電子ビ
    ームを水平方向に往復偏向させて画面上に走査線を形成
    する水平偏向コイルと、 画面水平方向のほぼ中央部の所定位置に電子ビームが位
    置するタイミングを検出して検出信号を発生する検出手
    段と、 往路および復路の走査でそれぞれ走査線の一端部から他
    端部に所定の数の画像情報が表示され、かつ前記検出手
    段により発生された前記検出信号に同期して前記所定位
    置に対応する画像情報が表示されるように、前記第1ま
    たは第2のクロック発生手段により発生された前記第1
    または第2のクロックの位相を制御する制御手段とを備
    えたことを特徴とする双方向水平偏向装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のクロックに基づいて往路およ
    び復路の走査を切り換えるための切り換え信号を発生す
    る切り換え信号発生手段と、 前記切り換え信号発生手段により発生された前記切り換
    え信号に同期して電子ビームを水平方向に往復偏向する
    ための水平偏向電流を前記水平偏向コイルに供給する電
    流供給手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1
    記載の双方向水平偏向装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、 前記電流供給手段により前記水平偏向コイルに供給され
    る水平偏向電流が所定レベルになるタイミングで前記検
    出信号を発生することを特徴とする請求項2記載の双方
    向水平偏向装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、 垂直ブランキング期間に電子ビームが通過する画面上の
    領域の水平方向のほぼ中央部の所定箇所に設けられ、電
    子ビームの照射に応じて表示のための光とは異なる波長
    の光を発生する発光手段と、 前記発光手段が発生した光を検出して前記検出信号を発
    生する光検出手段とを含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の双方向水平偏向装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、 前記第2のクロック発生手段により発生された前記第2
    のクロックを計数し、前記第2のクロックが所定数発生
    されるごとに第1のタイミング信号を発生するととも
    に、前記所定位置に表示すべき画像情報を読み出すため
    の第2のクロックの発生時に第2のタイミング信号を発
    生するタイミング信号発生手段と、 前記タイミング信号発生手段により発生された前記第1
    のタイミング信号の位相を水平同期信号の位相に同期さ
    せるように動作する第1の位相同期手段と、 前記タイミング信号発生手段により発生された前記第2
    のタイミング信号の位相を前記検出手段により発生され
    た前記検出信号の位相に同期させるように動作する第2
    の位相同期手段とを含むことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の双方向水平偏向装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、 前記第2のクロック発生手段により発生された前記第2
    のクロックを計数し、前記第1のタイミング信号および
    前記第2のタイミング信号を発生するカウンタと、 前記カウンタにより発生された前記第1のタイミング信
    号の位相を前記水平同期信号の位相と比較してそれらの
    位相差に応じた大きさの電圧を出力する第1の位相比較
    器と、 第1の入力端および前記第1の位相比較器の出力電圧が
    与えられる第2の入力端を有し、前記第1および第2の
    入力端の電圧を加算して出力する第1の加算器と、 前記第1の加算器の出力電圧に応じた周波数をもつ前記
    第2のクロックを発生する電圧制御発振回路と、 前記カウンタにより発生された前記第2のタイミング信
    号の位相を前記検出手段により発生された前記検出信号
    の位相と比較してそれらの位相差に応じた大きさの電圧
    を出力する第2の位相比較器と、 前記第2の位相比較器の出力電圧に応じてクロック変調
    信号を発生して前記第1の加算器の前記第1の入力端に
    与えるクロック変調信号発生手段とを含み、 前記第2のクロック発生手段は、前記電圧制御発振回路
    により構成され、 前記タイミング信号発生手段は、前記カウンタにより構
    成され、 前記第1の位相同期手段は、前記カウンタ、前記第1の
    位相比較器、前記第1の加算器および前記電圧制御発振
    回路により構成され、 前記第2の位相同期手段は、前記カウンタ、前記電圧制
    御発振回路、前記第1の加算器、前記第2の位相比較器
    および前記クロック変調信号発生手段により構成されて
    いることを特徴とする請求項5記載の双方向水平偏向装
    置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段により発生された前記検出
    信号を所定の場所の温度に応じた遅延時間で遅延させて
    前記第2の位相比較器に与える遅延手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項6記載の双方向水平偏向装置。
  8. 【請求項8】 前記クロック変調信号発生手段は、 前記水平同期信号に同期した所定の波形を有する補正電
    圧を発生する補正電圧発生手段と、 前記第2の位相比較器の出力電圧に応じて前記補正電圧
    発生手段により発生された前記補正電圧の大きさを調整
    して前記クロック変調信号として出力するゲイン調整手
    段とを含むことを特徴とする請求項6または7記載の双
    方向水平偏向装置。
  9. 【請求項9】 前記補正電圧発生手段は、 前記水平同期信号に同期したノコギリ波を発生するノコ
    ギリ波発生回路と、 前記ノコギリ波発生回路により発生されたノコギリ波を
    微分して前記補正電圧を前記ゲイン調整回路に出力する
    第1の微分回路とを備えたことを特徴とする請求項8記
    載の双方向水平偏向装置。
  10. 【請求項10】 前記クロック変調信号発生手段は、 前記水平同期信号に同期した所定のパラボラ電圧を発生
    するパラボラ電圧発生回路と、 前記パラボラ電圧発生回路により発生されたパラボラ電
    圧を微分して修正パラボラ電圧を出力する第2の微分回
    路と、 前記ゲイン調整手段により出力された出力電圧に前記第
    2の微分回路により出力された前記修正パラボラ電圧を
    加算して前記クロック変調信号として前記第1の加算器
    の前記第1の入力端に出力する第2の加算器とをさらに
    含むことを特徴とする請求項8または9記載の双方向水
    平偏向装置。
  11. 【請求項11】 前記クロック変調信号発生手段は、 ブランキング期間に前記第2の位相比較器の出力電圧に
    応じて前記クロック変調信号のレベルを設定するレベル
    設定回路を含むことを特徴とする請求項6〜10のいず
    れかに記載の双方向水平偏向装置。
  12. 【請求項12】 前記電圧制御発振回路により出力され
    た前記第2のクロックをFM検波するFM検波回路と、 前記FM検波回路の出力信号に応じて前記電圧制御発振
    回路の入力信号の振幅を変化させる誤差補償回路とをさ
    らに備えたことを特徴とする請求項6〜11のいずれか
    に記載の双方向水平偏向装置。
  13. 【請求項13】 垂直ブランキング期間に電子ビームが
    通過する画面上の領域の水平方向のほぼ中央部の所定箇
    所に設けられ、電子ビームの照射に応じて表示のための
    光とは異なる波長の光を発生する発光手段と、 前記発光手段により発生された光を検出して検出信号を
    発生する光検出手段とを備えたことを特徴とする受像装
    置。
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