JP2000340112A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents

画像表示装置の製造方法

Info

Publication number
JP2000340112A
JP2000340112A JP11150092A JP15009299A JP2000340112A JP 2000340112 A JP2000340112 A JP 2000340112A JP 11150092 A JP11150092 A JP 11150092A JP 15009299 A JP15009299 A JP 15009299A JP 2000340112 A JP2000340112 A JP 2000340112A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
image display
alignment
face plate
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11150092A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Uda
芳己 宇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11150092A priority Critical patent/JP2000340112A/ja
Publication of JP2000340112A publication Critical patent/JP2000340112A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アライメントマークを簡単かつ精度良く作製
でき、大型基板上でも精度の良いアライメントが可能な
画像表示装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 画像表示部2を有するフェースプレート
1と、平面状に配置された電子放出素子から構成される
電子放出部5を有するリアプレート4のアライメントを
行う工程を含む画像表示装置の製造方法において、画像
表示部2の構成部材と同じ材質の島状パターンの一部
分、および/または、電子放出部5等と同じ材質の島状
パターンの一部分をレーザ加工等の物理的な加工方法に
よって十字形等に除去してアライメントマーカー3、6
を作製することを特徴とする画像表示装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置の製
造方法に関し、さらに詳しくは、画像表示装置の製造方
法における画像表示部と電子放出部のアライメント工程
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示等の平板型画像表示
装置の製造工程は、画像表示部を主要部とするフェース
プレートと配線電極等が配設されているリアプレートと
を互いに位置合わせするアライメント工程を含んでい
る。この位置合わせは、事前にフェースプレートとリア
プレートの双方にそれぞれ十字型等のアライメントマー
クを設け、常温でそれぞれのプレートを上下に重ねるよ
うな状態で、それぞれのアライメントマークがプレート
面に対して垂直な方向から見た場合に重ね合わされるよ
うにして行われている。
【0003】また、従来より、電子放出素子には大別し
て熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子を用いた2種類
のものが知られている。冷陰極電子放出素子には電界放
出型(以下「FE型」という)、金属/絶縁層/金属型
(以下「MIM型」という)や表面伝導型電子放出素子
等がある。FE型の例としては W. P. Dyke & W. W.Dor
an,“Field Emission”, Advance in Electron Physic
s, 8, 89 (1956) あるいは C. A. Spindt,“Physical P
roperties of thin-film field emission cathodes wit
h molybdenium cones”, J. Appl. Phys., 47, 5248 (1
976) 等に開示されたものが知られている。また、MI
M型では C. A. Mead,“Operation of Tunnel-Emission
Devices”, J. Appl. Phys., 32, 646 (1961)等に開示
されたものが知られている。また、表面伝導型電子放出
素子型の例としては、M. I. Elinson, Radio Eng. Elec
tron Phys., 10, 1290 (1965) 等に開示されたものが知
られている。
【0004】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる。この表面伝導型電子放出素子と
しては、前記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いた
もの、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:“Thin Solid Fi
lms”, 9,317 (1972)]、In23/SnO2薄膜による
もの[M. Hartwell and C. G. Fonstad: IEEE Trans. E
D Conf., 519 (1975)]、カーボン薄膜によるもの[荒木
久 他:真空、第26巻、第1号、22頁(198
3)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図2
0に模式的に示す。同図において8001は基板であ
る。8004は導電性薄膜で、H型形状のパターンにス
パッタで形成された金属酸化物薄膜等からなり、後述の
通電フォーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部
8005が形成される。なお、図中の素子電極間隔Lは
0.5〜1[mm]、W'は0.1[mm]で設定されて
いる。
【0006】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に導電性薄膜8004を予
め通電フォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放
出部8005を形成するのが一般的であった。すなわ
ち、通電フォーミングとは前記導電性薄膜8004両端
に直流電圧あるいは非常にゆっくりとした昇電圧を印加
通電し、導電性薄膜を局所的に破壊、変形もしくは変質
せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電子放出部800
5を形成することである。なお、電子放出部8005は
導電性薄膜8004の一部に亀裂が発生しその亀裂付近
から電子放出が行われる。前記通電フォーミング処理を
した表面伝導型電子放出素子は、上述導電性薄膜800
4に電圧を印加し、素子に電流を流すことにより上述の
電子放出部8005より電子を放出せしめるものであ
る。
【0007】上述の表面伝導型電子放出素子は、構造が
単純で製造も容易であることから、大面積にわたって多
数の素子を配列形成できる利点がある。そこで、この特
徴を活かした荷電ビーム源、表示装置等の応用研究がな
されている。多数の表面伝導型電子放出素子を配列形成
した例としては、梯子型配置と呼ぶ並列に表面伝導型電
子放出素子を配列し、個々の素子の両端を配線(共通配
線とも呼ぶ)で、それぞれ結線した行を多数行配列した
電子源が挙げられる(例えば、特開昭64−03133
2号、特開平1−283749号、同2−257552
号等)。また、特に表示装置等の画像形成装置において
は、近年、液晶を用いた平板型表示装置がCRTに替わ
って普及してきたが、自発光型でないためバックライト
を持たなければならない等の問題点があり、自発光型の
表示装置の開発が望まれてきた。自発光型表示装置とし
ては、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源と
電子源より放出された電子によって、可視光を発光せし
める蛍光体とを組み合わせた表示装置である画像形成装
置が挙げられる(例えば、米国特許5066883
号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のような、液晶を
用いた平板型画像表示装置等の製造におけるアライメン
トは、自発光型の表示装置として画像表示部に蛍光体を
用いたフェースプレートと、リアプレート上に電子放出
素子を有する電子放出部を設けた画像表示装置のアライ
メントにも使用することができる。しかしながら、以上
説明したような表面伝導型電子放出素子を画像形成装置
として大面積化して作製するには、アライメント工程に
おいて、以下のような課題がある。
【0009】表面伝導型電子放出素子の製造工程におい
て電極や配線パターンを加工する場合、基板上に電極お
よび配線材料の金属薄膜を成膜し、これを通常のフォト
リソグラフィー、エッチング技術を用いてパターン加工
が行われ、電極や配線パターンが形成される。また、ア
ライメントを行うためにフェースプレートとリアプレー
トのそれぞれに設けるアライメントマークも、前述のフ
ォトリソグラフィー、エッチング技術を用いたパターン
加工により同時に形成される。
【0010】しかし、例えば40cm角以上の大型基板
上にフォトリソグラフィー、エッチング技術によりパタ
ーン加工を行なう場合、蒸着装置をはじめ、露光装置、
エッチング装置等を含む大型設備が必要となり、莫大な
費用がかかるだけでなく、基板を大型化した場合、製造
装置自体の大型化が困難となり、製造方法上、あるいは
コスト上の問題がある。また、大面積化することで電極
数の増加、配線数の増加および複雑化により工程数が増
え、断線や短絡等の欠陥やパターン精度不良が発生しや
すくなり、歩留まりが低下する等の問題があり、アライ
メントマークにおいてはパターン精度不良はアライメン
ト精度を低下させるという問題を発生させる。
【0011】さらに、前述のフォトリソグラフィー、エ
ッチング技術によりアライメントマークを製造し、フェ
ースプレートとリアプレートのアライメントマークを重
ね合わせる方法では、分割露光等の方法によるパターニ
ングの精度誤差や基板の収縮等の大面積基板の作製工程
でのアライメントパターンの累積誤差等によるアライメ
ントマーク自体の位置ずれにより、重ね合わせ自体が不
可能になる可能性がある。
【0012】本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなさ
れたものであり、アライメントマークを簡単な工程で精
度良く作製でき、大型基板上でも精度の良いアライメン
トが可能な画像表示装置の製造方法を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像表示部を
有するフェースプレートと、平面状に配置された電子放
出素子を有するリアプレートとのそれぞれにアライメン
トマーカーを設け、該アライメントマーカーにより該画
像表示部と該電子放出素子のアライメントを行う工程を
含む画像表示装置の製造方法において、前記フェースプ
レート上の構成部材と同じ材質の部材一部分、および/
または、前記リアプレート上の構成部材と同じ材質の部
材の一部分、を物理的な加工方法によって除去すること
により前記フェースプレートおよび/または前記リアプ
レートのアライメントマーカーを作製することを特徴と
する画像表示装置の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。
【0015】物理的な加工方法によって加工される構成
部材としては、蛍光体等の画像表示部を主要面として有
するフェースプレートにおいては、画像表示部の構成部
材であるところの、画素別に蛍光体を区分するように蛍
光体間に配置される黒色部材や蛍光体の輝度の輝度向上
等に寄与するメタルバック、あるいは必要に応じて蛍光
体や黒色部材とフェースプレートとの間に設けられる透
明電極のいずれかまたは複数の部材を使用することがで
きる。材質を例示すれば、黒色部材の場合、黒色顔料を
加えたガラス質部材や、カーボンを加えたガラス質部
材、あるいはカーボン系部材等であり、メタルバックの
場合、蒸着アルミ薄膜が使用され、透明電極の場合はI
TO膜等が使用できる。また、平面状に配置された電子
放出素子等を搭載して画像表示部が構成されたリアプレ
ートにおいては、後に詳述する素子電極やマトリックス
配線や層間絶縁膜を使用することができる。
【0016】本発明においては、これらの部材のいずれ
かあるいは複数を物理的な加工方法によって除去するこ
とにより、アライメントマーカーを作製する。例えば、
アライメントマーカーを加工する位置に、略円形や略多
角形等の島状パターンを、それぞれの工程を実施する際
同時に作製し、その後、各島状パターンの一部を物理的
な加工方法によって十字型や多角形等の所望形状で除去
し、アライメントマーカーを得る。
【0017】フェースプレート上とリアプレート上にそ
れぞれ設ける各アライメントマーカーは、双方共に、そ
れぞれのプレート上の構成部材と同じ材質の一部分を物
理的な加工方法によって除去することにより作製しても
よい。
【0018】また、フェースプレート上のアライメント
マーカーは、少なくともフェースプレート上の構成部材
と同じ材質の一部分を物理的な加工方法によって除去す
ることにより作製され、リアプレート上のアライメント
マーカーは、少なくともリアプレートに電子放出素子部
分を作製する際に使用される構成部材のうち少なくとも
いずれか一つの構成部材を作製する工程において同時に
作製される島状パターンのみからなるマーカー(物理的
な加工を施さないもの)であってもよい。
【0019】また逆に、リアプレート上のアライメント
マーカーは、少なくともリアプレート上の構成部材と同
じ材質の一部分を物理的な加工方法によって除去するこ
とにより作製され、フェースプレート上のアライメント
マーカーは、少なくともフェースプレートに画像表示部
分を作製する際に使用される構成部材のうち少なくとも
いずれか一つの構成部材を作製する工程において同時に
作製される島状パターンのみからなるマーカー(物理的
な加工を施さないもの)であってもよい。
【0020】さらに、フェースプレートとリアプレート
それぞれのアライメントマークの構成部材の物理的な除
去加工を行う際、フェースプレートの画像表示部、ある
いはリアプレートの電子放出部のパターン仕上がり精度
を確認した後、構成部材の一部を物理的な加工方法によ
って除去することが好ましい。
【0021】また、物理的な加工方法としては、レーザ
による加工方法が好ましく、特に、構成部材の一部をY
AGレーザの第二高調波による加工方法によって、画像
表示側よりレーザを照射し構成部材の一部を除去し作製
することが好ましい。
【0022】また、このアライメントマーカーによっ
て、実際にフェースプレートとリアプレートのアライメ
ントを行い、封着する際には、熱が加わる封着工程にお
いても継続して熱間でアライメントを行うことにより、
良好な画像表示装置を製造することもできる。
【0023】図1は、本発明に従いアライメントマーカ
ーにより位置合わせして製造した画像表示装置を模式的
に示す図であり、(a)は上側より見た場合の画像表示
部付近の様子を示した模式図、(b)はその横断面図で
ある。同図において、1はフェースプレート、2は画像
表示部、3はフェースプレート側のアライメントマーカ
ー、4はリアプレート、5は面状に配置された表面伝導
型電子放出素子から構成される電子放出部、6はリアプ
レート側のアライメントマーカー、7はフェースプレー
トとリアプレートの間にあって外周を包囲する枠、8は
フリットガラスである。
【0024】図2および図3は、フェースプレートとリ
アプレートのアライメントマーカーの製造工程をそれぞ
れ示した模式図である。
【0025】まず、図2において、フェースプレート1
の作製方法を説明する。画像表示部2にブラックストラ
イプとなる黒色部材と蛍光体及びメタルバックを形成す
る場合、メタルバックの材料を蒸着する際に、メタルマ
スクを用いて画像表示部2を選択的に膜が付着するよう
にすると共に、フェースプレート1の角部(4箇所)に
も島状に膜が付着するようにして島状パターン9を作製
する[図2(a)]。その後、このフェースプレート1
の島状パターン9を、レーザー加工等の物理的な加工方
法により十字状に加工し、アライメントマーカー3を作
製する[図2(b)]。
【0026】次に、図3において、リアプレート4の作
製方法を説明する。リアプレートとなるガラス等の上
に、電子放出部5を形成する。例えば、素子電極をオフ
セット印刷法によって形成した後、順次電子放出部とな
るプロセスを進めるなど、従来より知られた方法により
電子放出部5を形成すればよい。その後、素子電極に電
力を供給するための縦と横にマトリックス状に配置する
縦側の配線12と横側の配線11及びその間に層間絶縁
層(不図示)をスクリーン印刷法等により作製する。こ
の時、例えば、上側の配線となる配線(横)11を印刷
するスクリーン版に島状パターンも配置しておき、配線
11を印刷すると同時に島状パターン10も印刷する
[図3(a)]。その後、このフェースプレート4の島
状パターン10を、レーザー加工等の物理的な加工方法
により十字状に加工し、アライメントマーカー6を作製
する[図3(b)]。
【0027】図2および図3に示すように、フェースプ
レート1のメタルバック作製時に島状パターン9を作製
し、またリアプレート4には配線(横)の作製時に島状
パターン10を作製した後、それぞれレーザにてアライ
メントパターンを作製することにより、島状パターン
9、10の形状に関係無く、レーザによって正確なパタ
ーンを後から描画してアライメントマーカー3、6を作
製できる。このため、フェースプレート1とリアプレー
ト4のアライメントを行う際に、マーカーの形状誤差に
よるアライメント精度の低下を無くすことができる。
【0028】また、従来のフォトリソプロセスを主たる
製造方法とした方法に対して、印刷法を主たる製造方法
として採用すれば、装置の大型化が容易で、装置のコス
トが比較的かからないので好ましい。また、主として印
刷方法あるいは場合によってはマスク蒸着法によって、
アライメントマーカーを作製する前の被加工部材として
の島状パターンを作製した後、レーザー加工等の物理的
な加工方法によりマーカーを作製すれば、正確なマーカ
ーを一工程で作製でき、パターンの精度の良いマーカー
が得られる。
【0029】図4および図5は、本発明の他の例を示す
模式図である。図4は、リアプレート4側の島状パター
ンを、物理的な加工を施すこと無くそのままアライメン
トマーカー6'として使用する例である。図5は、フェ
イスプレート1側の島状パターンを、物理的な加工を施
すこと無くそのままアライメントマーカー3'として使
用する例である。
【0030】図6は、フェースプレートについて画像表
示部の測長後、テーブルに載置したままYAG第二高調
波でレーザ加工する状態を示す模式図である。
【0031】図7は、それぞれ加工したアライメントマ
ーカーを加熱しながら、アライメントを行う平板型の画
像表示装置の製造方法の例を示す模式図である。
【0032】また、図7に示すように、アライメントを
行う一対のマーカーが、相対的にズレた位置に形成して
あり、これに対して相対的な位置の制御によりアライメ
ントを行えば、島状パターンや後加工しない島状パター
ンの作製時の位置ズレ等に律束されずにより良好なアラ
イメントが可能となる。また、さらに、上記のようにマ
ーカーをずれた位置に形成することにより、画像表示装
置の封着工程での加熱中にアライメントを実施しなが
ら、継続してアライメントをすることが可能になる。
【0033】図8および図9は、封着工程を説明するた
めの模式図である。
【0034】以上述べたようなアライメントマーカーを
用いた画像表示装置の製造方法が適用できる平板状画像
表示装置は、例えば、その表示方法に電子を加速して蛍
光体を発光させる構造のもの、すなわち、少なくとも電
子放出素子と蛍光体が画像表示装置内に配置されている
もので電子を空間に放出させるために真空を要する画像
表示装置等に使用することができる。ここで使用するの
電子放出素子としては、表面伝導型、FE型、ワイヤー
状の熱電子源等を用いた素子が挙げられる。
【0035】ここで、冷陰極電子源は、単純な構成であ
り、製法が容易な表面伝導型放出素子が好適である。以
下、表面伝導型電子放出素子およびこれを用いた画像表
示装置(画像形成装置)について説明する。
【0036】本発明に用いることのできる表面伝導型電
子放出素子としては、基本的に平面型表面伝導型電子放
出素子および垂直型表面伝導型電子放出素子の2種類が
挙げられる。
【0037】まず、平面型表面伝導型電子放出素子につ
いて説明する。図10は基本的な表面伝導型電子放出素
子の構成を示す模式的平面図および断面図である。図1
0において8001は基板、8002、8003は素子
電極、8004は導電性薄膜、8005は電子放出部で
ある。
【0038】基板8001としては、石英ガラス、Na
等の不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、ス
パッタ法等によりSiO2を表面に堆積させたガラス基
板およびアルミナ等のセラミックス基板等を用いること
ができる。
【0039】対向する素子電極8002、8003の材
料としては、一般的な導電材料を用いることができ、例
えばNi、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、
Cu、Pd等の金属あるいは合金およびPd、As、A
g、Au、RuO2、Pd−Ag等の金属あるいは金属
酸化物とガラス等から構成される印刷導体、In23
SnO2等の透明導電体およびポリシリコン等の半導体
材料等から選択することができる。
【0040】素子電極間隔L1、素子電極長さW1、導
電性薄膜8004の形状等は、応用される形態等を考慮
して、設計される。
【0041】素子電極間隔L1は、好ましくは数千オン
グストロームから数百マイクロメートルの範囲であり、
より好ましくは素子電極間に印加する電圧等を考慮して
1マイクロメートルから100マイクロメートルの範囲
である。
【0042】素子電極長さW1は、電極の抵抗値、電子
放出特性を考慮して、数マイクロメートルから数百マイ
クロメートルの範囲である。素子電極8002、800
3の膜厚dは、100オングストロームから1マイクロ
メートルの範囲である。
【0043】なお、図10に示した構成だけでなく、基
板8001上に、導電性薄膜8004、対向する素子電
極8002、8003の電極を順に積層した構成とする
こともできる。
【0044】導電性薄膜8004には良好な電子放出特
性を得るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いる
のが特に好ましい。その膜厚は素子電極8002、80
03へのステップカバレージ、素子電極8002、80
03間の抵抗値および後述する通電フォーミング条件等
を考慮して適宜設定されるが、通常は数オングストロー
ムから数千オングストロームの範囲とするのが好まし
く、より好ましくは10オングストロームより500オ
ングストロームの範囲とするのがよい。その抵抗値は、
Rsが102から107Ωの値である。なおRsは、厚さ
がt、幅がwで長さがlの薄膜の抵抗Rを、R=R(l
/w)とおいたときに現れる値で、薄膜材料の抵抗率を
ρとするとR=ρ/tで表される。
【0045】本願明細書において、フォーミング処理に
ついて通電処理を例に挙げて説明するが、フォーミング
処理はこれに限られるものではなく、膜に亀裂を生じさ
せて高抵抗状態を形成する方法であればいかなる方法で
もよい。
【0046】導電性薄膜8004を構成する材料は、P
d、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、C
r、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pd等の金属、Pd
O、SnO2、In23、PbO、Sb23等の酸化
物、HfB2 、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、G
dB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、
SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の
窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の中から適
宜選択される。
【0047】ここで述べる微粒子膜とは複数の微粒子が
集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分
散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるいは
重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体と
して島状構造を形成している場合も含む)をとってい
る。微粒子の粒径は、数オングストロームから1μmの
範囲、好ましくは10オングストロームから200オン
グストロームの範囲である。
【0048】電子放出部8005は、導電性薄膜800
4の一部に形成された高抵抗の亀裂により構成され、導
電性薄膜8004の膜厚、膜質、材料および後述する通
電フォーミング等の手法等に依存したものとなる。電子
放出部8005の内部には、1000オングストローム
以下の粒径の導電性微粒子を含む場合もある。この導電
性微粒子は導電性薄膜8004を構成する材料の元素の
一部、あるいは全ての元素を含有するものとなる。電子
放出部8005およびその近傍の導電性薄膜8004に
は、炭素および炭素化合物を含む場合もある。
【0049】次に、垂直型表面伝導型電子放出素子につ
いて説明する。図11は、基本的な垂直型表面伝導型電
子放出素子の構成を示す模式図である。
【0050】図11において、図10に示した部位と同
じ部位には図10に付した符号と同一の符号を付してい
る。8021は段差形成部である。基板8001、素子
電極8002および8003、導電性薄膜8004、電
子放出部8005は、前述した平面型表面伝導型電子放
出素子と同様の材料で構成することができる。段差形成
部8021は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形
成されたSiO2等の絶縁性材料で構成することができ
る。段差形成部8021の膜厚は、先に述べた平面型表
面伝導型電子放出素子の素子電極間隔L1に対応し、数
千オングストロームから数十マイクロメートルの範囲と
することができる。この膜厚は、段差形成部の製法およ
び素子電極間に印加する電圧を考慮して設定されるが、
数百オングストロームから数マイクロメートルの範囲が
好ましい。
【0051】導電性薄膜8004は、素子電極8002
および8003と段差形成部8021作成後に、該素子
電極8002、8003の上に積層される。電子放出部
8005は、図11においては、段差形成部8021に
形成されているが、作成条件、フォーミング条件等に依
存し、形状、位置ともこれに限るものではない。
【0052】上述の表面伝導型電子放出素子の製造方法
としては様々な方法があるが、その一例を図12に模式
的に示す。
【0053】以下、図10および図12を参照しながら
製造方法の一例について説明する。図12においても、
図10に示した部位と同じ部位には図10に示した符号
と同一の符号を付している。
【0054】1)基板8001を洗剤、純水および有機
溶剤等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法
等により素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラ
フィー技術を用いて基板8001上に素子電極800
2、8003を形成する(図12(a))。
【0055】2)素子電極8002、8003を設けた
基板8001に、有機金属溶液を塗布して有機金属薄膜
を形成する。有機金属溶液には、前述の導電性膜800
4の材料の金属を主元素とする有機金属化合物の溶液を
用いることができる。有機金属薄膜を加熱焼成処理し、
リフトオフ、エッチング等によりパターニングし、導電
性薄膜8004を形成する(図12(b))。
【0056】ここでは、有機金属溶液の塗布法を挙げて
説明したが、導電性薄膜8004の形成法はこれに限ら
れるものでなく、真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相
堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピンナー法等
を用いることもできる。
【0057】3)続いて、フォーミング処理を施す。こ
のフォーミング処理方法の一例として通電処理による方
法を説明する。素子電極8002、8003間に、不図
示の電源を用いて、通電を行うと、導電性薄膜8004
の部位に、構造の変化した電子放出部8005が形成さ
れる(図12(c))。通電フォーミングによれば導電
性薄膜8004に局所的に破壊、変形もしくは変質等の
構造変化した部位が形成される。該部位が電子放出部8
005となる。通電フォーミングの電圧波形の例を図1
3に示す。
【0058】電圧波形は、パルス波形が好ましい。これ
にはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印加
する図13(a)に示した手法とパルス波高値を増加さ
せながら電圧パルスを印加する図13(b)に示した手
法がある。
【0059】図13(a)におけるT1およびT2は電
圧波形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1マ
イクロ秒〜10ミリ秒、T2は10マイクロ秒〜100
ミリ秒の範囲で設定される。三角波の波高値(通電フォ
ーミング時のピーク電圧)は、表面伝導型電子放出素子
の形態に応じて適宜選択される。このような条件のも
と、例えば、数秒から数十分間電圧を印加する。パルス
波形は三角波に限定されるものではなく、矩形波等所望
の波形を採用することができる。
【0060】図13(b)におけるT1およびT2は、
図13(a)に示したのと同様とすることができる。三
角波の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、
例えば0.1Vステップ程度ずつ増加させることができ
る。
【0061】通電フォーミング処理の終了は、パルス間
隔T2中に、導電性薄膜8004を局所的に破壊、変形
しない程度の電圧を印加し、電流を測定して検知するこ
とができる。例えば0.1V程度の電圧印加により流れ
る素子電流を測定し、抵抗値を求めて、1Mオーム以上
の抵抗を示したとき、通電フォーミング終了させる。 4)フォーミングを終えた素子には活性化処理を施すの
が好ましい。活性化処理を施すことにより、素子電流I
f、放出電流Ieが著しく変化する。活性化処理は、例
えば有機物質のガスを含有する雰囲気下で、通電フォー
ミングと同様に、パルスの印加を繰り返すことで行うこ
とができる。
【0062】この雰囲気は、例えば油拡散ポンプやロー
タリーポンプ等を用いて真空容器内を排気した場合に雰
囲気内に残留する有機ガスを利用して形成することがで
きる他、イオンポンプ等により一旦十分に排気した真空
中に適当な有機物質のガスを導入することによっても得
られる。このときの好ましい有機物質のガス圧は、前述
の応用の形態、真空容器の形状や、有機物質の種類等に
より異なるため場合に応じ適宜設定される。適当な有機
物質としては、アルカン、アルケン、アルキンの脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アルデ
ヒド類、ケトン類、アミン類、フェノール、カルボン
酸、スルホン酸等の有機酸類等を挙げることができ、具
体的には、メタン、エタン、プロパン等Cn2n+2で表
される飽和炭化水素、エチレン、プロピレン等Cn2n
等の組成式で表される不飽和炭化水素、ベンゼン、トル
エン、メタノール、エタノール、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルアミン、フェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が
使用できる。この処理により雰囲気中に存在する有機物
質から炭素あるいは炭素化合物が素子上に堆積し、素子
電流If、放出電流Ieが、著しく変化する。活性化工
程の終了判定は、素子電流Ifと放出電流Ieを測定し
ながら行なう。なおパルス幅、パルス間隔、パルス波高
値等は適宜設定される。
【0063】炭素および炭素化合物とは、HOPG(Hi
ghly Oriented Pyrolytic Graphite)、PG(Pyrolytic
Graphite)、GC(Glassy Carbon)等のグラファイト
が挙げられる(HOPGはほぼ完全な結晶構造をもつグ
ラファイト、PGは結晶粒が200オングストローム程
度で結晶構造がやや乱れたグラファイト、GCは結晶粒
が20オングストローム程度で結晶構造の乱れがさらに
大きくなったものを指す。)、非晶質カーボン(アモル
ファスカーボンおよびアモルファスカーボンと前記グラ
ファイトの微結晶の混合物を含むカーボン)であり、そ
の膜厚は500オングストローム以下にするのが好まし
く、300オングストローム以下であればより好まし
い。
【0064】5)活性化工程を経て得られた電子放出素
子は、安定化処理を行なうことが好ましい。この処理は
真空容器内の有機物質の分圧が、1×10-8Torr以
下、望ましくは1×10-10Torr以下で行なうのが
よい。真空容器内の圧力は、10-6.5〜10-7Torr
が好ましく、特に1×10-8Torr以下が好ましい。
真空容器を排気する真空排気装置は、装置から発生する
オイルが素子の特性に影響を与えないように、オイルを
使用しないものを用いるのが好ましい。具体的には、ソ
ープションポンプ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙
げることができる。さらに真空容器内を排気するときに
は、真空容器全体を加熱して真空容器内壁や電子放出素
子に吸着した有機物質分子を排気しやすくするのが好ま
しい。このときの加熱した状態での真空排気条件は、8
0〜200℃で5時間以上が望ましいが、特にこの条件
に限るものではなく、真空容器の大きさや形状、電子放
出素子の構成等の諸条件により変化する。なお、上記有
機物質の分圧測定は質量分析装置により質量数が10〜
200の炭素と水素を主成分とする有機分子の分圧を測
定し、それらの分圧を積算することにより求める。
【0065】安定化工程を経た後の、駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することができる。このような真空雰囲気を
採用することにより、新たな炭素あるいは炭素化合物の
堆積を抑制でき、結果として素子電流If、放出電流I
eが安定する。
【0066】電子放出素子の配列については種々のもの
が採用できる。一例として、並列に配置した多数の電子
放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を多
数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で該電子放出素子の上方に配した制御
電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から電
子を制御駆動するはしご状配置のものがある。これと別
に、電子放出素子をX方向およびY方向に行列状に複数
個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極の
一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配され
た複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線に
共通に接続するものが挙げられる。このようなものは所
謂単純マトリックス配置である。
【0067】まず単純マトリックス配置について以下に
詳述する。
【0068】表面伝導型電子放出素子を複数個マトリッ
クス状に配して得られる電子源基板について、図14を
用いて説明する。図14において、8071は電子源基
板、8072はX方向配線、8073はY方向配線であ
る。8074は表面伝導型電子放出素子、8075は結
線である。なお、表面伝導型電子放出素子8074は、
前述した平面型あるいは垂直型のどちらであってもよ
い。
【0069】m本のX方向配線8072は、DX1、D
X2・・・DXmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成するこ
とができる。配線の材料、膜厚、幅は、適宜設計され
る。Y方向配線8073は、DY1、DY2・・・DY
nのn本の配線よりなり、X方向配線と同様に形成され
る。これらm本のX方向配線8072とn本のY方向配
線8073との間には、不図示の層間絶縁層が設けられ
ており、両者を電気的に分離している(m、nは共に正
の整数)。
【0070】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成
される。X方向配線8072を形成した基板8071の
全面あるいは一部に所望の形状で形成され、特にX方向
配線8072とY方向配線8073の交差部の電位差に
耐え得るように膜厚、材料、製法が設定される。X方向
配線8072とY方向配線8073は、それぞれ外部端
子として引き出される。
【0071】表面伝導型放出素子8074を構成する一
対の電極(不図示)は、m本のX方向配線8072とn
本のY方向配線8073と導電性金属等からなる結線8
075によって電気的に接続されている。
【0072】配線8072と配線8073を構成する材
料、結線8075を構成する材料および一対の素子電極
を構成する材料は、その構成元素の一部あるいは全部が
同一であっても、またそれぞれ異なってもよい。これら
材料は、例えば前述の素子電極の材料より適宜選択され
る。素子電極を構成する材料と配線材料が同一である場
合には、素子電極に接続した配線は素子電極ということ
もできる。
【0073】X方向配線8072には、X方向に配列し
た表面伝導型放出素子8074の行を、選択するための
走査信号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続さ
れる。一方、Y方向配線8073にはY方向に配列した
表面伝導型放出素子8074の各列を入力信号に応じ
て、変調するための不図示の変調信号発生手段が接続さ
れている。
【0074】各電子放出素子に印加される駆動電圧は、
当該素子に印加される走査信号と変調信号の差電圧とし
て供給される。
【0075】上記構成において、単純なマトリックス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0076】このような単純マトリックス配置の電子源
を用いて構成した画像形成装置について、図15、図1
6および図17を用いて説明する。図15は画像形成装
置の表示パネルの一例を示す模式図であり、図16は、
図15の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図であ
る。図17はNTSC方式のテレビ信号に応じて表示を
行なうための駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0077】図15において8071は電子放出素子を
複数配した電源基板、8081は電子源基板8071を
固定したリアプレート、8086はガラス基板8083
の内面に蛍光膜8084とメタルバック8085等が形
成されたフェースプレートである。8082は、支持枠
であり該支持枠8082には、リアプレート8081、
フェースプレート8086がフリットガラス等を用いて
接続されている。8088は外囲器であり、例えば大気
中あるいは窒素中で400〜500℃の温度範囲で10
分以上焼成され、封着される。
【0078】さらに、4は本発明の管であり、5のフリ
ットガラスにより固着される。
【0079】8074は、図10における電子放出部に
相当する。8072、8073は、表面伝導型電子放出
素子の一対の素子電極と接続されたX方向配線およびY
方向配線である。
【0080】外囲器8088は、上述のごとく、フェー
スプレート8086、支持枠8082、リアプレート8
081で構成される。リアプレート8081は主に電子
源基板8071の強度を補強する目的で設けられるた
め、電子源基板8071自体で十分な強度をもつ場合は
別体のリアプレート8081は不要とすることができ
る。すなわち、基板8071に直接支持枠8082を封
着し、フェースプレート8086、支持枠8082およ
び基板8071で外囲器8088を構成してもよい。一
方、フェースプレート8086、リアプレート8081
間に、スペーサー(耐大気圧支持部材)と呼ばれる不図
示の支持体を設置することにより、大気圧に対して十分
な強度をもつ外囲器8088を構成することもできる。
【0081】図16は図15のフェースプレートに形成
された蛍光膜を示す模式図である。蛍光膜8084はモ
ノクロームの場合は蛍光体のみから構成することができ
る。カラーの蛍光膜の場合は蛍光体の配列によりブラッ
クストライプあるいはブラックマトリックス等と呼ばれ
る黒色部材8091と蛍光体8092とから構成するこ
とができる。ブラックストライプ、ブラックマトリック
スを設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三原
色蛍光体の各蛍光体8092間の塗り分け部を黒くする
ことで混色等を目立たなくすることと、外光反射による
コントラストの低下を抑制することにある。ブラックス
トライプの材料としては、通常用いられている黒鉛を主
成分とする材料の他、光の透過および反射が少ない材料
であれば、これを用いることができる。
【0082】図15に示したガラス基板8083に蛍光
体を塗布する方法は、モノクローム、カラーによらず、
沈澱法や印刷法が採用できる。蛍光膜8084の内面側
には、通常メタルバック8085が設けられる。メタル
バックを設ける目的は、蛍光体の発光のうち内面側への
光をフェースプレート8086側へ鏡面反射させること
により輝度を向上させること、電子ビーム加速電圧を印
加するための電極として作用させること、外囲器内で発
生した負イオンの衝突によるダメージから蛍光体を保護
すること等である。メタルバックは蛍光膜作製後、蛍光
膜の内面側表面の平滑化処理(通常、「フィルミング」
と呼ばれる。)を行い、その後Alを真空蒸着等を用い
て堆積させることで作製できる。
【0083】フェースプレート8086には、さらに蛍
光膜8084の導電性を高めるため、蛍光膜8084の
外面側(ガラス基板8083側)に透明電極(不図示)
を設けてもよい。
【0084】前述の封着を行う際には、カラーの場合は
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、
十分な位置合わせが不可欠となる。
【0085】図15に示した画像形成装置は、例えば以
下のようにして製造される。
【0086】外囲器8088は、前述の安定化工程と同
様に、適宜加熱しながら、イオンポンプ、ソープション
ポンプ等のオイルを使用しない排気装置により、排気管
4を通じて排気し、1×10-7Torr程度の真空度の
有機物質の十分少ない雰囲気にした後、封止される。外
囲器8088の封止後の真空度を維持するために、ゲッ
ター処理を行うこともできる。これは外囲器8088の
封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高
周波加熱等を用いた加熱により、外囲器8088内の所
定の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸
着膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主
成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×1
-5Torr乃至は1×10-7Torrの真空度を維持
するものである。
【0087】次に、単純マトリクス配置型基板を有する
電子源を用いて構成した表示パネルに、NTSC方式の
テレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行うための駆
動回路の構成例について、図17を用いて説明する。図
17において、8101は表示パネル、8102は走査
回路、8103は制御回路、8104はシフトレジスタ
である。8105はラインメモリ、8106は同期信号
分離回路、8107は変調信号発生器、VxおよびVa
は直流電圧源である。
【0088】表示パネル8101は、端子Dox1乃至
Doxm、端子Doy1乃至Doyn、および高圧端子
Hvを介して外部の電気回路と接続している。このうち
端子Dox1乃至Doxmには、表示パネル内に設けら
れている電子源、すなわち、M行N列の行列状にマトリ
ックス配線された表面伝導型電子放出素子群を一行(N
素子)ずつ順次駆動するための走査信号が印加される。
【0089】端子Doy1乃至Doynには、前記走査
信号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の
各素子の出力電子ビームを制御するための変調信号が印
加される。また高圧端子Hvには直流電圧源Vaより、
例えば10[kV]の直流電圧が供給されるが、これは
表面伝導型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍
光体を励起するのに十分なエネルギーを付与するための
加速電圧である。
【0090】走査回路8102について説明する。同回
路は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので
(図中、S1乃至Smで模式的に示している)ある。各
スイッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしく
は0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択
し、表示パネル8101の端子Dox1乃至Doxmと
電気的に接続される。S1乃至Smの各スイッチング素
子は、制御回路8103が出力する制御信号Tscan
に基づいて動作するものであり、例えばFETのような
スイッチング素子を組み合わせることにより構成するこ
とができる。
【0091】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子
放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力する
よう設定されている。
【0092】制御回路8103は、外部より入力する画
像信号に基づいて適切な表示が行われるように各部の動
作を整合させる機能を有する。
【0093】制御回路8103は、同期信号分離回路8
106より送られる同期信号Tsyncに基づいて、各
部に対してTscanおよびTsftおよびTmryの
各制御信号を発生する。
【0094】同期信号分離回路8106は、外部から入
力されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、周波数分離
(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分
離回路8106により分離された同期信号は、垂直同期
信号と水平同期信号よりなるが、ここでは説明の便宜上
Tsync信号として図示した。前記テレビ信号から分
離された画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表
した。該DATA信号はシフトレジスタ8104に入力
される。
【0095】シフトレジスタ8104は、時系列的にシ
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路8103より送られる制御信号Tsftに基づ
いて動作する。(すなわち、制御信号Tsftは、シフ
トレジスタ8104のシフトクロックであるということ
もできる)。
【0096】シリアル/パラレル変換された画像1ライ
ン分(電子放出素子N素子分の駆動データに相当)のデ
ータは、Idl乃至IdnのN個の並列信号として前記
シフトレジスタ8104より出力される。
【0097】ラインメモリ8105は、画像1ライン分
のデータを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置で
あり、制御回路8103より送られる制御信号Tmry
にしたがって適宜Idl乃至Idnの内容を記憶する。
記憶された内容はI'dl乃至I'dnとして出力され、
変調信号発生器8107に入力される。
【0098】変調信号発生器8107は、前記画像デー
タI'dl乃至I'dnの各々に応じて表面伝導型電子放
出素子の各々を適切に駆動変調するための信号源であ
り、その出力信号は端子Doy1乃至Doynを通じて
表示パネル8101内の表面伝導型電子放出素子に印加
される。
【0099】本発明に係る電子放出素子は放出電流Ie
に対して以下の基本特性を有している。すなわち、電子
放出には明確なしきい値電圧Vthがあり、Vth以上
の電圧を印加されたときのみ電子放出が生じる。電子放
出しきい値以上の電圧に対しては、素子への印加電圧の
変化に応じて放出電流も変化する。このことから、本素
子にパルス状の電圧を印加する場合、例えば電子放出し
きい値以下の電圧を印加しても電子放出は生じないが、
電子放出しきい値以上の電圧を印加する場合には電子ビ
ームが出力される。その際、パルスの波高値Vmを変化
させることにより出力電子ビームの強度を制御すること
が可能である。また、パルスの幅Pwを変化させること
により出力される電子ビームの電荷の総量を制御するこ
とが可能である。
【0100】したがって、入力信号に応じて、電子放出
素子を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅
変調方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際
しては、変調信号発生器8107として、一定の長さの
電圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パ
ルスの波高値を変調するような電圧変調方式の回路を用
いることができる。
【0101】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器8107としては、一定の波高値の電圧
パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パ
ルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用
いることができる。
【0102】シフトレジスタ8104やラインメモリ8
105は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式の
ものをも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変
換や記憶が所定の速度で行われればよいからである。
【0103】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路8106の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには8106の出力部にA/
D変換器を設ければよい。これに関連してラインメモリ
8105の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かに
より、変調信号発生器8107に用いられる回路が若干
異なったものとなる。すなわち、デジタル信号を用いた
電圧変調方式の場合、変調信号発生器8107には、例
えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を
付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器8
107には、例えば高速の発振器および発振器の出力す
る波数を計数する計数器(カウンタ)および計数器の出
力値と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレ
ータ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比
較器の出力するパルス幅変調された変調信号を表面伝導
型電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増
幅器を付加することもできる。
【0104】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器8107には、例えばオペアンプ等
を用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフ
ト回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の
場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を採
用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0105】このような構成をとり得る本発明に関連し
た画像表示装置においては、各電子放出素子に、容器外
端子Dox1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを介
して電圧を印加することにより、電子放出が生ずる。高
圧端子Hvを介してメタルバック8085、あるいは透
明電極(不図示)に高圧を印加し、電子ビームを加速す
る。加速された電子は、蛍光膜8084に衝突し、発光
が生じて画像が形成される。
【0106】ここで述べた画像形成装置の構成は一例で
あり、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能で
ある。入力信号については、NTSC方式を挙げたが、
これに限られるものではなく、PAL、SECAM方式
等の他、これよりも、多数の走査線からなるTV信号
(例えば、MUSE方式をはじめとする高品位TV)方
式をも採用できる。
【0107】次に、はしご型配置の電子源および画像表
示装置について図18、図19を用いて説明する。
【0108】図18は、はしご型配置の電子源の一例を
示す模式図である。図18において、8110は電子源
基板、8111は電子放出素子である。8112、Dx
1〜Dx10は、電子放出素子8111を接続するため
の共通配線である。電子放出素子8111は、基板81
10上に、X方向に並列に複数個配置される(これを素
子行と呼ぶ)。この素子行が複数個配されて、電子源を
構成している。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加
することで、各素子行を独立に駆動することが可能にな
る。すなわち、電子ビームを放出させたい素子行には、
電子放出しきい値以上の電圧を、電子ビームを放出しな
い素子行には、電子放出しきい値以下の電圧を印加す
る。各素子行間の共通配線Dx2〜Dx9は、例えば、
Dx2、Dx3を同一配線とすることもできる。
【0109】図19は、はしご型配置の電子源を備えた
画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図で
ある。8120はグリッド電極、8121は電子が通過
するための開孔、8122は、Dox1、Dox2・・
・Doxmよりなる容器外端子である。8123は、グ
リッド電極8120と接続されたG1、G2・・・Gn
からなる容器外端子、8110は各素子行間の共通配線
を同一配線とした電子源基板である。図19において
は、図15、図18に示した部位と同じ部位には、これ
らの図に付したのと同一の符号を付している。ここに示
した画像形成装置と、図15に示した単純マトリックス
配置の画像形成装置の大きな違いは、電子源基板811
0とフェースプレート8086との間にグリッド電極8
120を備えているか否かである。
【0110】図19においては、電子源基板8110と
フェースプレート8086の間には、グリッド電極81
20が設けられている。グリッド電極8120は、表面
伝導型電子放出素子から放出された電子ビームを変調す
るものであり、はしご型配置の素子行と直交して設けら
れたストライプ状の電極に電子ビームを通過させるた
め、各素子に対応して1個ずつ円形の開孔8121が設
けられている。
【0111】グリッドの形状や設置位置は図19に示し
たものに限定されるものではない。例えば、開口として
メッシュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッ
ドを表面伝導型電子放出素子の周囲や近傍に設けること
もできる。
【0112】容器外端子8122およびグリッド容器外
端子8123は、不図示の制御回路と電気的に接続され
ている。
【0113】本例の画像形成装置では、素子行を1列ず
つ順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極
列に画像の1ライン分の変調信号を同時に印加する。こ
れにより、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画
像を1ラインずつ表示することができる。
【0114】本発明の画像形成装置は、テレビジョン放
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュータ等の
表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光プ
リンターとしての画像形成装置としても用いることもで
きる。
【0115】本発明のアライメントマーカーを用いた画
像表示装置の製造方法は、その他の方式の画像表示装置
等であっても、2枚の平板をアライメントする必要のあ
るものには適用可能である。すなわち、本発明のアライ
メントマークの製造方法によれば、アライメントマーク
を高精度に形成することができ、フェースプレートとリ
アプレートを容易に位置合わせし、大面積で平板状の画
像表示装置を製造することができる。
【0116】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0117】<実施例1>図1および図2に示した構成
の画像表示装置を、以下の通り作製した。
【0118】フェースプレート1の画像表示部2にブラ
ックストライプとなる黒色部材と蛍光体及びメタルバッ
クを形成する際、メタルバックの材料にアルミを使用
し、これを蒸着方法にて形成した。この時、蒸着の際に
メタルマスクを用いて画像表示部2を選択的に膜が付着
するようにすると共に、フェースプレート1の角部(4
箇所)にも島状に膜が付着するようにしてアルミの島状
パターン9を作製した。この島状パターン9のサイズ
は、直径が約1mmの円形とした。
【0119】フェースプレート1の画像表示部2のパタ
ーン仕上がり精度を測長して確認した後、このフェース
プレート1を、図6に示したようなレーザー加工機のX
Y移動及び回転が可能のテーブルに載置し、島状パター
ン9をYAGレーザーの第二高調波(波長532ナノメ
ータ)にて十字状に加工し、アライメントマーカー3を
作製した。この時使用したレーザのテーブルはXY精度
が相対位置精度5ミクロン以内、絶対精度10ミクロン
以内であり、エアーベアリングを使用する高精度なテー
ブルである、ファイン・マシニング製SFL9400−
2加工機を使用した。YAGレーザーは、ビーム幅が約
10ミクロンのものを使用し、テーブルを移動すること
により幅100ミクロンの十字パターンを作製した。
【0120】また、リアプレート4となるガラス上に、
素子電極をオフセット印刷法によって形成した後、先に
説明したプロセスに従い順次電子放出部5を形成した。
その後、素子電極に電力を供給するための縦と横にマト
リックス状に配置する縦側の配線12と横側の配線11
及びその間の層間絶縁層をスクリーン印刷法により作製
した。この時、上側の配線となる配線(横)11を印刷
するスクリーン版には島状パターン10を配置してお
き、配線11を印刷すると同時に島状パターン10も印
刷した。島状パターン10の形は略円形で直径は約0.
8mmにした。配線には銀ペーストを使用し、配線
(縦)12にはノリタケ製NP4035C、配線(横)
にはノリタケNP4035CAを使用した。また層間絶
縁層にはガラス系のペーストであるノリタケ製7730
Aを使用した。
【0121】リアプレート4の電子放出部5のパターン
仕上がり精度を測長して確認した後、このリアプレート
4を、図6に示したようなレーザー加工機のXY移動及
び回転が可能なテーブルに載置し、この島状パターンを
YAGレーザーの第二高調波(波長532ナノメータ)
にて十字状に加工し、アライメントマーカー6を作製し
た。YAGレーザーはビーム幅が約10ミクロンのもの
を使用し、テーブルを移動することにより幅100ミク
ロンの十字パターンを作製した。
【0122】このようにして、アライメントマーカー
3、6を作製することにより、島状パターン9、10の
形状に関係無く、レーザによって正確なパターンを後か
ら描画して作製することができた。
【0123】このフェイスプレート1とリアプレート4
の封着工程において、図7に示したように加熱しながら
アライメントを行ない、平板型の画像表示装置を製造し
たところ、マーカーの形状誤差によるアライメント精度
の低下が無く、良好なアライメントが可能であった。
【0124】<実施例2>実施例1において、フェース
プレート1の画像表示部2を構成するためのブラックス
トライプまたは透明電極で島状パターン9を形成し、も
しくは、リアプレート4の電子放出部5を構成するため
の素子電極または配線(縦)12で島状パターン10を
形成したこと以外は、実施例1と同様にしてレーザによ
ってアライメントマーカー3、6を作製したところ、同
様の良好な結果が得られた。
【0125】<実施例3>図4に示したように、リアプ
レート4側の島状パターンを、物理的な加工を施すこと
無くそのままアライメントマーカー6'として使用する
こと以外は、実施例1と同様にしてアライメントを行っ
たところ、良好なアライメントが可能であった。
【0126】<実施例4>実施例3において、フェース
プレート1の画像表示部2を構成するためのブラックス
トライプまたは透明電極で島状パターン9を形成し、リ
アプレート4の電子放出部5を構成するための素子電極
または配線(縦)12で島状パターンを形成したこと以
外は、実施例3と同様にしてアライメントマーカー3、
6'を作製したところ、同様の良好な結果が得られた。
【0127】<実施例5>図5に示したように、フェー
スプレート1側の島状パターンを、物理的な加工を施す
こと無くそのままアライメントマーカー3'として使用
すること以外は、実施例1と同様にしてアライメントを
行ったところ、良好なアライメントが可能であった。
【0128】<実施例6>実施例5において、フェース
プレート1の画像表示部2を構成するためのブラックス
トライプまたは透明電極で島状パターンを形成し、リア
プレート4の電子放出部5を構成するための素子電極ま
たは配線(縦)12で島状パターン10を形成したこと
以外は、実施例5と同様にしてアライメントマーカー
3'、6を作製したところ、同様の良好な結果が得られ
た。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、アライメントマー
クを簡単な工程で精度良く作製でき、大型基板上でも精
度の良いアライメントが可能な画像表示装置の製造方法
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造する画像表示装置の一
例を示す模式図である。
【図2】本発明の方法によりフェースプレートのアライ
メントマーカーを製造する方法の一例を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の方法によりリアプレートのアライメン
トマーカーを製造する方法の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の方法により製造する画像表示装置の一
例を示す模式図である。
【図5】本発明の方法により製造する画像表示装置の一
例を示す模式図である。
【図6】本発明の方法において、YAG第二高調波でレ
ーザ加工する一例を示す模式図である。
【図7】本発明の方法において、加熱しながらアライメ
ントを行う一例を示す模式図である。
【図8】封着工程を説明するための模式図である。
【図9】封着工程を説明するための模式図である。
【図10】本発明に用いる平面型表面伝導型電子放出素
子の構成を示す模式的平面図及び断面図である。
【図11】本発明に用いる垂直型表面伝導型放出素子の
模式図である。
【図12】本発明に用いる表面伝導型電子放出素子の製
造方法を示す模式図である。
【図13】本発明に用いる表面伝導型電子放出素子の製
造に際して採用できる通電フォーミング処理における電
圧波形の一例を示す模式図である。
【図14】本発明に用いるマトリクス配置型の電子源基
板の一例を示す模式図である。
【図15】本発明に用いる画像形成装置の表示パネルの
一例を示す模式図である。
【図16】蛍光膜の一例を示す模式図である。
【図17】画像形成装置にNTSC方式のテレビ信号に
応じて表示を行なうための駆動回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図18】本発明に用いるはしご配置型電子源基板の一
例を示す模式図である。
【図19】本発明に用いる画像形成装置の表示パネルの
一例を示す模式図である。
【図20】従来の表面伝導型電子放出素子の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 フェースプレート 2 画像表示部 3 アライメントマーカー 4 リアプレート 5 電子放出部 6 アライメントマーカー 7 枠 8 フリット 9 島状パターン 10 島状パターン 11 配線(横) 12 配線(縦) 8001 基板 8002、8003 素子電極 8004 導電性薄膜 8005 電子放出部 8021 段差形成部 8071 電子源基板 8072 X方向配線 8073 Y方向配線 8074 表面伝導型電子放出素子 8075 結線 8081 リアプレート 8082 支持枠 8083 ガラス基板 8084 蛍光膜 8085 メタルバック 8086 フェースプレート 8087 高圧端子 8088 外囲器 8091 黒色部材 8092 蛍光体 8101 表示パネル 8102 走査回路 8103 制御回路 8104 シフトレジスタ 8105 ラインメモリ 8106 同期信号分離回路 8107 変調信号発生器、 Vx及びVa 直流電圧源 8110 電子源基板 8111 電子放出素子 8112 Dx1〜Dx10は前記電子放出素子を配線
するための共通配線 8120 グリッド電極 8121 電子が通過するため開孔 8122 Dox1、Dox2...Doxmよりなる
容器外端子 8123 グリッド容器外端子 8124 電子源基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像表示部を有するフェースプレート
    と、平面状に配置された電子放出素子を有するリアプレ
    ートとのそれぞれにアライメントマーカーを設け、該ア
    ライメントマーカーにより該画像表示部と該電子放出素
    子のアライメントを行う工程を含む画像表示装置の製造
    方法において、 前記フェースプレート上の構成部材と同じ材質の部材の
    一部分、および/または、前記リアプレート上の構成部
    材と同じ材質の部材の一部分、を物理的な加工方法によ
    って除去することにより前記フェースプレートおよび/
    または前記リアプレートのアライメントマーカーを作製
    することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 フェースプレートの画像表示部および/
    またはリアプレートの電子放出部のパターン仕上がり精
    度を確認した後、前記物理的な加工方法によってアライ
    メントマーカーを作製する請求項1記載の画像表示装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記物理的な加工方法は、レーザ加工に
    より行なう請求項1または2記載の画像表示装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記物理的な加工方法は、YAGレーザ
    の第二高調波を用いたレーザ加工により行なう請求項3
    記載の画像表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 アライメントマーカーによる画像表示部
    と電子放出素子のアライメントは、封着工程において加
    熱しながら行なう請求項1〜4の何れか一項記載の画像
    表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 電子放出素子は、表面伝導型電子放出素
    子、もしくは、冷陰極電子源または熱電子源を用いた素
    子である請求項1〜5の何れか一項記載の画像表示装置
    の製造方法。
JP11150092A 1999-05-28 1999-05-28 画像表示装置の製造方法 Pending JP2000340112A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11150092A JP2000340112A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 画像表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11150092A JP2000340112A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 画像表示装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000340112A true JP2000340112A (ja) 2000-12-08

Family

ID=15489346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11150092A Pending JP2000340112A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 画像表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000340112A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100465303B1 (ko) * 2002-06-22 2005-01-13 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 평판형 칼라 디스플레이 장치
CN1333420C (zh) * 2003-12-25 2007-08-22 友达光电股份有限公司 对位图案及包括该对位图案的平面显示面板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100465303B1 (ko) * 2002-06-22 2005-01-13 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 평판형 칼라 디스플레이 장치
CN1333420C (zh) * 2003-12-25 2007-08-22 友达光电股份有限公司 对位图案及包括该对位图案的平面显示面板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6867537B2 (en) Image-forming apparatus having vent tube and getter
JPH1154027A (ja) 電子源及び画像形成装置の製造方法
JPH09245649A (ja) 平板型表示パネルの製造方法、平板型表示パネル及び平板型画像形成装置
JP2000340112A (ja) 画像表示装置の製造方法
JP2000021305A (ja) 画像表示装置の製造方法
JP3428806B2 (ja) 電子放出素子、電子源基板、および画像形成装置の製造方法
JPH1140042A (ja) 電子放出素子、電子源、画像形成装置及びそれらの製造方法
JP3472033B2 (ja) 電子源基板の製造方法および画像形成装置の製造方法
JPH09277586A (ja) 電子源、画像形成装置及びその製造方法
JPH11329221A (ja) ペースト状物質の塗布方法及び前記塗布方法を用いた画像表示装置
JPH10188787A (ja) 画像形成装置の製造装置とその製造方法
JPH11250804A (ja) 画像形成装置の製造方法
JPH09245619A (ja) 画像形成装置の製造方法および製造装置
JPH10188854A (ja) 画像形成装置及びその製造方法
JP3423527B2 (ja) 電子放出素子、電子源基板、電子源、表示パネル、および画像形成装置の製造方法
JP2000133119A (ja) 画像表示装置の製造方法
JP3459720B2 (ja) 電子源の製造方法および画像形成装置の製造方法
JPH09283015A (ja) 遮蔽部材の作製方法、及び画像形成装置
JP2884496B2 (ja) 電子放出素子、電子源、画像形成装置及びそれらの製造方法
JPH1039788A (ja) 電子源基板、及び画像表示装置
JPH09199008A (ja) 電子源およびその製造方法、表示パネルならびに画像形成装置
JPH09199002A (ja) 電子源、表示パネルおよび画像形成装置
JPH1140044A (ja) 電子放出素子及び電子源及び画像表示装置およびそれらの製造方法
JPH1170727A (ja) 印刷パターンの形成方法および該方法による画像形成装置の製造方法
JPH09283010A (ja) 電子源、画像形成装置、及びそれらの製造方法