JP2000338068A - 電子線分析装置 - Google Patents

電子線分析装置

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JP2000338068A
JP2000338068A JP11144795A JP14479599A JP2000338068A JP 2000338068 A JP2000338068 A JP 2000338068A JP 11144795 A JP11144795 A JP 11144795A JP 14479599 A JP14479599 A JP 14479599A JP 2000338068 A JP2000338068 A JP 2000338068A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速走査像と低速走査像の観察時点間の時間
差、各走査における走査像の更新間隔及び観察の時間遅
れを解消して、走査時間が異なる分析データをリアルタ
イムで表示する。 【解決手段】 電子線を試料表面上で走査させる走査部
3と、電子線の照射による試料からの放出を検出する検
出部4と、検出信号を記憶する画像メモリ部6と、走査
部に対して高速で一画面を走査する高速走査と、低速で
一ラインを走査する低速走査とを交互に切り換えて行う
走査制御と、画像メモリ部に対して高速走査時に高応答
速度の検出器の検出信号を記憶させ、低速走査時に低応
答速度の検出器の検出信号を記憶させる記憶制御とを行
う制御部5とを備える構成とし、検出器の応答速度に対
応して電子線の走査速度を変更し、交互に走査して走査
時間が異なる分析モードに対応させ、高速走査時には応
答速度が速い検出器で一画像面分を走査し、低速走査時
には応答速度が遅い検出器で一ライン分を走査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、EPMAやSEM
等の電子線を用いて電子像やX線像を得る分析装置に関
し、特に電子像やX線像の走査像に関する。
【0002】
【従来の技術】EPMAやSEM等の電子線を用いた分
析装置は、試料上に電子線を照射し、これによって放出
される二次電子線、反射電子線、X線等を検出すること
によって試料の表面分析を行う。試料上に照射する電子
線を走査することによって、二次電子線像、反射電子線
像、X線像等を得ることができ、画像処理によって形状
画像や組成画像等を表示することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】二次電子線像、反射電
子線像、X線像等の各走査像からは、それぞれ異なる情
報が得られ、試料の分析目的に応じて使い分けられる。
たとえば二次電子像から得られる組成像と反射電子像か
ら得られる表面形状像とを対比させたり、二次電子像や
反射電子像を参照して、X線分析を行う分析位置を決定
する。このように各種の走査像を同時に観察したり、走
査像間を比較して分析位置を位置決めするには、各走査
像をほぼリアルタイムで同一画面上に表示する方が操作
性がよい。すなわち、各走査像の観察時点間の時間差が
少なく、走査像の更新間隔が短く観察の時間遅れが少な
い程、対比が容易となる。
【0004】上記のように、走査像にリアルタイム性が
求められているが、従来、二次電子像や反射電子像やX
線像をリアルタイムで同一画面上に表示することができ
る電子線分析装置は知られていない。これは、二次電子
像や反射電子像やX線像の各画像を得るための走査速度
が異なるためである。たとえば、反射電子を検出する反
射電子検出器は、良好なS/Nで信号検出を行うには走
査速度を遅くする必要があるため、二次電子像と反射電
子像を高速走査(TVスキャン)と低速走査で同一画面
上に表示することができない。二次電子像と反射電子像
とをそれぞれ画面切り換えによって独立した像表示を行
っている。そのため、従来の電子線分析装置では、走査
速度が異なる画像を比較するには、頻繁に画像切り換え
を行う必要があり、操作性の点に問題がある他、判断に
時間を要するという問題がある。
【0005】頻繁な画像切り換えによる操作性の問題を
解消するために、各検出器で取得した画像データを画像
メモリに格納し、画像メモリから画像データを読み出す
ことによって、画像切り換えによる操作を行うことなく
走査速度が異なる画像を同一画面上に表示することも考
えられる。しかしながら、上記の画像メモリを用いた構
成によればで画像切り換えの操作性を改善することがで
きるが、走査像の更新間隔の点は、依然として改善する
ことはできない。
【0006】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決し、走査時間が異なる分析モードにおいて、高速走
査像と低速走査像の観察時点間の時間差、各走査におけ
る走査像の更新間隔及び観察の時間遅れを解消して、走
査時間が異なる分析データをリアルタイムで表示するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、検出器の応答
速度に対応して電子線の走査速度を変更し、交互に走査
することによって、走査時間が異なる分析モードに対応
させるものであり、高速走査時には応答速度が速い検出
器で一画像面分を走査し、低速走査時には応答速度が遅
い検出器で一ライン分を走査する。走査速度を変更し、
高速走査により一画面分を走査した後、低速走査により
一ライン分を走査することによって、高速走査像と低速
走査像の観察時点間の時間差を減少させ、各走査におけ
る走査像の更新間隔及び観察の時間遅れを解消して、走
査時間が異なる分析データをリアルタイムで表示する。
【0008】本発明の電子線分析装置は、電子線を試料
表面上で走査させる走査部と、電子線の照射による試料
からの複数種の放出を検出する複数種の検出器を備える
検出部と、検出部の検出信号を記憶する画像メモリ部
と、走査部に対して、高速で一画面を走査する高速走査
と、低速で一ラインを走査する低速走査とを交互に切り
換えて行う走査制御と、画像メモリ部に対して、高速走
査時に高応答速度の検出器の検出信号を記憶させ、低速
走査時に低応答速度の検出器の検出信号を記憶させる記
憶制御とを行う制御部とを備える構成とする。
【0009】走査部は、電子線源と試料とを結ぶ方向を
Z軸方向とするとき、電子線を試料表面上でX軸方向及
びY軸方向に偏向させることによって走査を行う機能を
備え、電子線を偏向させる手段として例えば偏向コイル
を用いることができる。走査速度は、偏向手段を制御す
ることによって変更することができる。検出部は、電子
線に照射によって試料から放出される二次電子、反射電
子、X線等を検出する手段であり、各検出器の応答速度
は検出対象によって異なる。たとえば、二次電子を検出
する二次電子検出器の応答速度は速く、反射電子やX線
を検出する反射電子検出器やX線検出器の応答速度は遅
い。電子線を走査しながら検出信号を検出することによ
って、走査像を得ることができる。
【0010】画像メモリ部は、検出部の検出信号を走査
に従って格納することによって画像データを記憶する。
高速走査時には応答速度が速い検出器で検出した信号を
記憶して高速走査画像データとし、低速走査時には応答
速度が遅い検出器で検出した信号を記憶して低速走査画
像データとする。
【0011】制御部は走査制御と記憶制御の二つの制御
態様を備える。走査制御及び記憶制御は、検出器の応答
速度に応じて試料速度を切り換え、これによって、走査
時間が異なる分析モードに対応した走査処理を行う。走
査制御では走査部の走査速度を制御し、高速で一画面を
走査する高速走査と、低速で一ラインを走査する低速走
査とを交互に切り換える。高速走査により一画面分を走
査した後、低速走査により一ライン分を走査する。低速
走査では一回の走査処理で一ライン分のみの走査を行っ
て高速走査に切り換えるため、各走査処理での走査時間
を短時間とすることができる。なお、低速走査では、一
回の走査処理で一ライン分のみ走査を行うため、一画面
分の走査は走査処理を複数回繰り返すことによって行
う。
【0012】したがって、高速走査像と低速走査像と
は、短時間で交互に走査データの更新が行われるため、
観察時点間の時間差を減少させることができ、各走査に
おいて走査像の更新間隔を短くして観察の時間遅れを減
少させることができる。高速走査時には、応答速度が速
い検出器で得られる二次電子等の検出対象を走査し、低
速走査時には、応答速度が遅い検出器で得られる反射電
子やX線等の検出対象を走査する。
【0013】また、記憶制御では、画像メモリ部を制御
して、高速走査時に高応答速度の検出器の検出信号を記
憶させ、低速走査時に低応答速度の検出器の検出信号を
記憶させる。これによって、高速走査画像データと低速
走査画像データとをそれぞれ記憶することができる。高
速走査画像データと低速走査画像データのデータ更新は
交互に行われ、高速走査画像データは一画面単位で更新
し、低速走査画像データは一ライン単位で更新する。
【0014】また、高速走査及び低速走査の各一走査時
間を同程度とすることによって、二次電子像と反射電子
像等の高速走査と低速走査の走査像を同一画面上に表示
するという本発明の目的の他に、高速走査での観察と低
速走査での観察との間の時間差を減少させるという効果
を奏することができる。また、一走査時間は走査像の更
新間隔に対応しているので、一走査時間を短時間に設定
することによって、各走査において走査像の更新間隔を
短くして観察の時間遅れを減少させるという効果を奏す
ることができる。
【0015】図1は本発明の電子線分析装置の構成を説
明するための概略構成図である。図1において、電子線
分析装置1は、電子線分析装置本体2に電子線を走査す
る走査部3と電子線照射による試料からの放出を検出す
る検出部4を備える。検出部4は,検出対象による応答
速度に対応した高速の検出器4a及び低速の検出器4b
を備える。
【0016】電子線分析走査1は、さらに制御部5、画
像メモリ部6及び表示部7を備える。制御部5は、走査
部3の走査制御と画像メモリ部6の記憶制御を、高速走
査と低速走査で切り換えて行い、高速走査時には走査部
3を高速で走査すると共に,高速の検出器4aで検出し
た検出信号を高速走査画像データ6aとして画像メモリ
部6に記憶し、低速走査時には走査部3を低速で走査す
ると共に,低速の検出器4bで検出した検出信号を低速
走査画像データ6bとして画像メモリ部6に記憶する。
【0017】表示部7は、画像メモリ部6に記憶した高
速走査画像データ6a及び低速走査画像データ6bを読
み出し、高速走査画像7a及び低速走査画像7bとして
表示する。高速走査画像7aと低速走査画像7bは、同
一の表示画面上に表示することができる。制御部5によ
る高速走査と低速走査は、例えば、インターレース方式
でCRT表示を行う場合の奇数フィールド(ODD)と
偶数フィールド(EVEN)のタイミングを適用して切
り換えることができる。図1では、高速走査を奇数フィ
ールド(ODD)に対応させ(図1中実線表示)、低速
走査を偶数フィールド(EVEN)に対応させている
(図1中破線表示)。
【0018】図2は、本発明の電子線分析装置の走査を
説明するための概略信号図である。図2(a)はインタ
ーレース方式での奇数フィールド(ODD)と偶数フィ
ールド(EVEN)のタイミングを示し、図2(b)は
高速走査により得られる一画面分の画像データを示し、
図2(c)は低速走査により得られる一ライン分の画像
データを示している。これによって、例えばNTSC信
号の一ライン分の走査時間間隔で、応答速度の速い検出
器からは高速走査によって一画面分の画像データを取得
し、応答速度の遅い検出器からは低速走査によって一ラ
イン分の画像データを取得する。画像メモリ部6は、各
走査で取得した画像データを、一画面単位あるいは一ラ
イン単位で記憶し、更新する。
【0019】表示部7は、画像メモリ部に記憶した走査
画像データを読み出すことによって、走査画像を表示す
る。走査画像データの読み出しは、走査速度や、高速走
査と低速走査の切り換えと分離して行う処理であるた
め、画像表示は走査処理にかかわらず安定した表示を行
うことができる。各走査によって走査画像データが更新
されると、表示部は更新された走査画像データに基づい
て表示を行う。
【0020】なお、上記説明では、制御部での高速走査
は一画面を単位として、低速走査は一ラインを単位とし
て走査制御及び記憶制御を行う態様としているが、走査
処理の単位は一画面に対して一ラインに限るものではな
く、検出器の応答速度に応じて、一画面の高速走査と、
整数ライン分の低速走査を交互に行う制御態様とするこ
ともできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
を参照しながら詳細に説明する。図3は本発明の電子線
分析装置の一構成例を説明するための図であり、図4は
制御部の一構成例を説明するための図であり、図5は図
4の構成例における信号図である。図3において、電子
線分析装置1は、電子線分析装置本体2と走査部3と検
出部4と制御部5と画像メモリ部6と表示部7を備え
る。電子線分析装置本体2は試料Sに電子線20(図中
の一点鎖線)を照射する電子線発生部21を備え、走査
部3は電子線20をX軸方向及びY軸方向に偏向して走
査を行う。
【0022】図3の構成例では、応答速度が速い高速の
検出器4として二次電子検出器4Aを備え、応答速度が
遅い低速の検出器4として反射電子検出器4B1とX線
検出器4B2を備える。X線検出器4B2は、特定波長
のX線を検出するために分光素子4B2−1と該分光素
子4B2−1を移動させるX線分光器走査部4B2−2
とを具備している。
【0023】制御部5は、電子線発生部21の印加電圧
の制御や、走査部3の走査制御や、X線分光器走査部4
B2−2の制御等の電子線分析装置において通常に行う
制御動作の他に、本発明に特有な制御動作として、走査
部3の走査速度の制御、及び各検出器4の検出信号を信
号処理して画像メモリ部6に記憶させる記憶制御を行
う。表示部7は画像メモリ部6に記憶した画像データを
表示する。
【0024】図4の制御部は、通常のCRT装置に適用
されているNTSC信号を基にした構成例であり、各部
分の信号CP1〜CP6の例を図5に示している。な
お、図4は検出器として、二次電子検出器と反射電子検
出器を備える場合について示している。クロック51で
形成したクロック信号をNTSCタイミングジェネレー
タ52で信号処理し、NTSC信号に相当する信号CP
1とCP2とCP3を形成する。CP1の信号とCP2
の信号は、高速走査においてX走査及びY走査に用い
る。また、CP2の信号とCP3の信号は低速走査にお
いてX走査及びY走査に用いる。
【0025】高速走査を行う構成は、CP1を入力する
X走査カウンタ53Xと、CP2を入力するY走査カウ
ンタ53Yと、X走査カウンタ53Xの計数値をアナロ
グ信号(CP5信号)に変換するD/A変換器55X
と、Y走査カウンタ53Yの計数値をアナログ信号(C
P6信号)に変換するD/A変換器55Yと、CP5信
号に基づいてX方向の走査信号を形成するX電源56X
と、CP6信号に基づいてY方向の走査信号を形成する
X電源56Yとを備え、X方向の走査信号を偏向コイル
3Xに入力してX走査を行い、Y方向の走査信号を偏向
コイル3Yに入力してY走査を行う。高速走査では、応
答速度が速い二次電子検出器4Aで検出を行い、信号処
理部8で信号処理した後、画像メモリ部6に記憶する。
【0026】また、低速走査を行う構成は、CP2を入
力するX走査カウンタ54Xと、CP3を入力するY走
査カウンタ54Yと、X走査カウンタ54Xの計数値を
アナログ信号(CP5信号)に変換するD/A変換器5
5Xと、Y走査カウンタ53Yの計数値をアナログ信号
(CP6信号)に変換するD/A変換器55Yと、CP
5信号に基づいてX方向の走査信号を形成するX電源5
6Xと、CP6信号に基づいてY方向の走査信号を形成
するX電源56Yとを備え、X方向の走査信号を偏向コ
イル3Xに入力してX走査を行い、Y方向の走査信号を
偏向コイル3Yに入力してY走査を行う。低速走査で
は、応答速度が遅い反射電子検出器4Aで検出を行い、
信号処理部8で信号処理した後、画像メモリ部6に記憶
する。
【0027】なお、信号処理部8は、高速走査の信号を
処理するために、検出信号を増幅するプリアンプ及びア
ンプ81Aと、増幅した処理から所定の周波数信号を選
出するローパスフィルタ82Aと、フィルタ処理したア
ナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換機8
3Aを備え、また、低速走査の信号を処理するために、
検出信号を増幅するプリアンプ及びアンプ81Bと、増
幅した処理から所定の周波数信号を選出するローパスフ
ィルタ82Bと、フィルタ処理したアナログ信号をディ
ジタル信号に変換するA/D変換機83Bを備える。変
換したディジタル信号は、画像メモリ6に記憶する。C
RT72等の表示装置は、画像メモリ6に格納されてい
る画像データをビデオD/A変換器71を介して画像表
示される。
【0028】高速走査と低速走査との切り換えは、Y走
査カウンタ53Yの計数値(CP4信号)によって行
う。高速走査は、CP4のODDで示される区間内で行
う。このODD区間において、CP1中の連続する一連
のパルス列による一ライン分のX走査と、それに続くC
P2の一パルスによる一ライン分のY走査とを、ODD
区間の全区間で繰り返すことによって、一画面分の走査
を行う。また、この高速走査のタイミングで得られた画
像データを画像メモリ6に記憶する。
【0029】低速走査は、CP4のEVENで示される
区間内で行う。このEVEN区間において、CP2中の
連続する一連のパルス列による一ライン分のX走査と、
それに続くCP3の一パルスによる一ライン分のY走査
とを、EVEN区間の全区間で一回行って、一ライン分
の走査を行う。また、この低速走査のタイミングで得ら
れた画像データを画像メモリ6に記憶する。
【0030】上記した高速走査と低速走査の詳細な動作
例を、図6に示す表示装置の画素例、図7に示す高速走
査と低速走査のX走査信号例、図8に示す高速走査と低
速走査の切り換え動作例を用いて説明する。図6に示す
表示装置の画面構成例は、640点×480本の画像を
表示する場合の例であり、通常インターレース方式で表
示を行う場合には、ODDの区間において、480本の
内の半分の240本を用いて奇数フィールドを表示し、
次のEVENの区間において偶数フィールドを表示す
る。
【0031】本発明では、ODDの区間において試料表
面を高速で走査し、EVENの区間において試料表面を
低速で走査し、それぞれ走査画像データを取得する。取
得した走査画像データは、640点×480本の画像を
320点×240本の二つの画像面に分割し、一方の画
面に高速走査画像を表示し、他方の画面に低速走査画像
を表示する。
【0032】図7(a)において、高速走査におけるO
DD区間での走査信号を説明する。なお、図示する時間
間隔は、NTSC信号を基にして設定しているが、必ず
しもNTSC信号を基にした時間間隔に限られるもので
はない。高速走査において、X走査はCP1によって行
う。CP1は、連続するパルス列の区間と無信号区間と
を一単位とするパルス群を複数回繰り返して形成され
る。一つのパルス群は、53.5μsecのパルス列部
分と走査を戻すための10μsecの無信号区間とを備
えた63.5μsec(15.74KHZに対応する)
の時間間隔を有し、一ライン分のX走査を行う。一ライ
ンが320画素に対応する場合には、各パルスの時間間
隔は167nsec(=53.5μsec/320,
5.981MHzに対応する)となる。この63.5μs
ec毎に一ライン分のX走査を240ライン回繰り返す
ことによって、一画面分の走査を行うことができる。こ
のとき、一画面分の走査に要する時間は、15.24m
sec(=63.5μsec×240)となる。
【0033】一方、低速走査において、X走査はCP2
によって行い、高速走査で一画面分のX走査を行う時間
間隔と同じ時間間隔の間に、一ライン分のX走査を行
う。図示するCP2は、高速走査の一ライン分の時間間
隔(63.5μsec)毎に一パルスを発生する例であ
り、一ラインが240画素に対応する場合に対応する。
なお、このパルス間隔は、任意に設定することもでき、
一ラインを320画素に対応させる場合には、各パルス
の時間間隔は47.6μsec(=15.24msec
/320,15.74KHZに対応する)となる。な
お、図7では、同一の走査時間間隔で高速走査によって
一画面分の画像データを取得し、低速走査によって一ラ
イン分の画像データを取得しているが、取得する画像デ
ータ量及びラインデータ量は、任意に定めることができ
る。
【0034】試料表面上の走査は、図7に示す一画面分
の高速走査と、一ライン分の低速走査による走査とを交
互に繰り返す。図8を用いて、高速走査と低速走査との
関係を説明する。図8(a)のODDの区間において高
速走査を行って第1画面の一画面分の画像データを取得
した後、図8(b)のEVENの区間において低速走査
を行って第1画面の一ライン分の画像データを取得す
る。次に、図8(c)のODDの区間において高速走査
を行って次の第2画面の一画面分の画像データを取得し
た後、図8(d)のEVENの区間において低速走査を
行って第1画面の次の一ライン分の画像データを取得す
る。この動作を繰り返すことによって、図8(m)のO
DDの区間において高速走査を行って第240画面の一
画面分の画像データを取得した後、図8(n)のEVE
Nの区間において低速走査を行って第1画面の最後の一
ライン分の画像データを取得する。
【0035】図9は高速走査と低速走査の走査画像デー
タの更新状態を説明する図である。図9(a)は高速走
査の走査画像データの更新状態を示し、図9(b)は低
速走査の走査画像データの更新状態を示している。高速
走査では、画像データは各走査毎に一画面分のデータが
更新される。図9(a)に示す数字は画面単位の更新数
を示している。また、低速走査では、画像データは各走
査毎に一ラインずつデータが更新され、所定回数N毎に
一画面分のデータが更新される。図9(b)に示す数字
N/1は第1画面中の第Nライン面の更新を示し、N/
2は第2画面中の第Nライン面の更新を示している。し
たがって、高速走査を行う画像では各ODDの区間毎に
一画面分の走査画像データが更新され、低速走査を行う
画像では各EVENの区間毎に一ライン分の走査画像デ
ータが更新され、各EVENの区間を一画面のY走査回
数分だけ繰り返すことによって一画面分の走査画像デー
タが更新される。
【0036】本発明は、図9(a)と図9(b)に示す
ように、短い時間間隔で高速走査及び低速走査の走査画
像データの更新を行うことによって、高速走査像と低速
走査像の観察時点間の時間差を短縮することができる。
また、本発明は、図9(b)を図10(b)との比較に
示すように、低速走査においても順次一ライン毎に走査
画像データを更新しており、走査像の更新間隔及び観察
の時間遅れを解消することができる。
【0037】なお、上記例では、高速走査と低速走査と
それぞれ個別の信号を用いて行っているが、同一の信号
を用いて行うこともできる。また、本発明によれば、高
価な画像処理システムを用いることなく、安価なローパ
スフィルタを用いるだけの画像表示システム構成も可能
となる。
【0038】本発明によって、二次電子像と反射電子像
を同一画面に表示することによって、分析試料面を効率
的に観察することができる。応答速度が速くS/N比が
悪い画像と、応答速度が遅くS/N比が良い画像を同一
画面に表示することによって、応答速度が速い画像のS
/N比を改善することなくS/N比が良い画像を得るこ
とができる。応答速度が速くS/N比が悪い画像と、応
答速度が遅くS/N比が良い画像を同一画面に表示する
ことによって、分析試料面を効率的に観察することがで
きる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子線分
析装置によれば、走査時間が異なる分析モードにおい
て、高速走査像と低速走査像の観察時点間の時間差、各
走査における走査像の更新間隔及び観察の時間遅れを解
消して、走査時間が異なる分析データをリアルタイムで
表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子線分析装置の構成を説明するため
の概略図である。
【図2】本発明の電子線分析装置の走査を説明するため
の概略信号図である。
【図3】本発明の電子線分析装置の一構成例を説明する
ための図である。
【図4】本発明の制御部の一構成例を説明するための図
である。
【図5】図4の制御部の構成例における信号図である。
【図6】表示装置の画面構成例を示す図である。
【図7】高速走査と低速走査のX走査信号例を示す図で
ある。
【図8】高速走査と低速走査の切り換え動作例を示す図
である。
【図9】高速走査と低速走査の走査画像データの更新状
態を説明する図である。
【符号の説明】
1…電子線分析装置、2…電子線分析装置本体、3…走
査部、3X,3Y…偏向コイル4…検出部、4a,4b
…検出器、5…制御部、6…画像メモリ部、6a…高速
走査画像データ、6b…低速走査画像データ、7…表示
部、7a…高速走査画像、7b…低速走査画像、20…
電子線、21…電子線発生器、4A…二次電子検出器、
4B1…反射電子検出器、4B2…X線検出器、4B2
−1…分光素子、4B2−2…X線分光器走査部、51
…クロック、52…NTCSタイミングジェネレータ、
53…X走査カウンタ、54…Y走査カウンタ、55…
D/A変換器、56…電源、71…ビデオD/A変換
器、72…CRT、81…プリアンプ・アンプ、82…
ローパスフィルタ、83…A/D変換器。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA03 BA05 BA07 BA15 BA30 CA01 CA03 CA10 DA06 FA06 FA23 GA03 GA05 GA06 GA19 HA13 JA03 JA20 KA01 KA20 5C033 NN01 NN02 NN04 NP06 NP08 PP04 PP05 PP06 UU04 UU05 UU06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線を試料表面上で走査させる走査部
    と、電子線の照射による試料からの複数種の放出を検出
    する複数種の検出器を備える検出部と、検出部の検出信
    号を記憶する画像メモリ部と、前記走査部に対して、高
    速で一画面を走査する高速走査と、低速で一ラインを走
    査する低速走査とを同一時間間隔で交互に切り換えて行
    う走査制御と、画像メモリ部に対して、高速走査時に高
    応答速度の検出器が検出する検出信号を記憶させ、低速
    走査時に低応答速度の検出器が検出する検出信号を記憶
    させる記憶制御とを行う制御部とを備える、電子線分析
    装置。
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