JP2000337849A - 炉内耐火物厚測定方法及び炉内耐火物厚測定装置 - Google Patents

炉内耐火物厚測定方法及び炉内耐火物厚測定装置

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JP2000337849A
JP2000337849A JP14425899A JP14425899A JP2000337849A JP 2000337849 A JP2000337849 A JP 2000337849A JP 14425899 A JP14425899 A JP 14425899A JP 14425899 A JP14425899 A JP 14425899A JP 2000337849 A JP2000337849 A JP 2000337849A
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JP14425899A
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Hidetaka Kominami
秀隆 小南
Hiroyuki Tanaka
宏幸 田中
Yohei Kawabata
洋平 川畑
Shigetoshi Morita
茂利 森田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
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  • Blast Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内の耐火レンガ厚を正確に測定する方法及
びその装置を提供する。 【解決の手段】 耐火物外側側の表面から内側にむけて
弾性波を送信し、その受信信号のうち、耐火物プロフィ
ールに相当する時間近傍にゲートをかけて耐火物内側端
面からの反射信号を抽出し耐火物の厚みを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉内耐火物、特に
高炉、転炉等の工業用炉における炉内の耐火物の厚さを
測定する炉内耐火物厚測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉の鉄皮内側には、通常耐火レンガが
ライニングされている。高炉炉底部の耐火レンガは常に
溶銑にさらされているため、高炉の操業に伴い徐々に損
耗する。例えば火入れ時には2000mm以上あった耐
火レンガの厚みが十数年後の吹きとめ時には300mm
程度にまで減少することがある。耐火レンガの残存厚み
の推移を高炉操業中に精度よく測定することは、溶銑に
よる鉄皮の溶損、溶銑の流出等の重大事故防止及び高炉
資産の有効活用のために非常に重要である。このため、
耐火レンガの残存厚みを測定する数多くの手法が従来よ
り提案されている。例えば、特開昭58−27002号
公報には、鉄皮の一部に開孔を形成し、金属棒を耐火レ
ンガまたは鉄皮、耐火レンガ間に埋められた不定型耐火
物であるスタンプ材に直結させ、金属棒の一端を打撃す
ることにより、効率よく耐火レンガ中に弾性波を発生さ
せ、弾性波が耐火レンガ中の往復に要する時間を測定
し、往復時間と耐火レンガ中の弾性波の伝播速度から耐
火物の厚みを測定する方法が提案されている。さらに特
開昭62−297710号公報には、高炉の鉄皮表面を
ハンマーにて打撃し、この打撃によって発生した弾性波
が耐火レンガ中を伝播し、耐火レンガ内側端面で反射を
起こし、再び鉄皮表面まで戻ってくる往復時間を測定
し、予め求めてある耐火レンガ中の弾性波の伝播速度と
往復時間とから耐火レンガの厚みを測定する方法が開示
されている。
【0003】また、近年もっとも普及している方法は、
レンガ内部に温度計を埋設し、炉心側から鉄皮側へ伝わ
る熱流束を測定する方法である。この方法では、高炉側
壁部の全周に、100個前後の温度計を耐火レンガ内に
埋設し、熱流束を測定した後に、熱伝導方程式から銑鉄
凝固温度である1150℃の熱源が存在する位置を算出
し、耐火レンガの残存厚みを推定する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
58−27002号公報に開示された方法は、測定箇所
の鉄皮を開孔し、耐火レンガに接触させた金属棒を打撃
するため、高炉の特定箇所の耐火レンガの厚みしか測定
できないという問題がある。また、特開昭62−297
710号公報に開示された方法は、鉄皮、スタンプ材、
耐火レンガの多層構造になっている高炉の場合、鉄皮外
側から送信した弾性波の反射信号は複雑で、耐火レンガ
内側端面からの反射信号のみを抜き出すのは困難であ
る。とくに、耐火レンガ間の隙間や耐火レンガ内の割れ
等があった場合には、そこで反射信号が発生するため、
そのうちのどれが測定したい耐火レンガ内側端面からの
反射信号なのかを特定するのは熟練を要する。
【0005】さらに埋設された温度計にて熱流束を測定
する方法には以下のような問題点が存在する。すなわ
ち、熱流束から耐火レンガ残存厚みを算出する際に、耐
火レンガ、スタンプ材等の熱伝導率を用いるが、この熱
伝導率は耐火レンガ、スタンプ材の劣化に伴い経時的に
変化するため、厚み算出時に用いた熱伝導率と実際の熱
伝導率との差が厚み算出誤差を招来する。また、断熱層
(亀裂部)が耐火レンガ内に存在する場合、この断熱層
によって熱流束の一部が遮断され、耐火レンガの厚みの
値が実際より大きく算出される。従って、このような温
度計を用いた耐火レンガ管理は多数の温度計を使用して
マクロ的な耐火レンガ侵食傾向を常時監視するには有効
であるが、個々の測定点における測定精度はあまり良く
ない。
【0006】本発明は、上記問題点を解決し、炉内の耐
火物厚を正確に測定する方法及びその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、下記(1)から(8)を提供する。 (1) 炉内の耐火物の厚みを測定する方法において、
耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信し、
その反射信号のうち、耐火物のプロフィールに相当する
時間近傍にゲートをかけて耐火物内側端面からの反射信
号を抽出し耐火物の厚みを測定することを特徴とする炉
内耐火物厚測定方法。 (2) 耐火物の厚み方向で所定間隔を隔てて2点以上
の温度を測定し、該温度測定値と前記耐火物の熱伝導率
とにより前記耐火物のプロフィールを推定し、該耐火物
のプロフィール推定値に相当する時間近傍にゲートをか
けることを特徴とする上記(1)記載の炉内耐火物厚測
定方法。 (3) 前記耐火物のプロフィール推定値を基に、耐火
物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信した場合
の反射信号推定モデルを推定するとともに、該反射信号
推定モデルと、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾
性波を送信した反射信号との相関をとることで耐火物の
厚みを測定することを特徴とする上記(2)記載の炉内
耐火物厚測定方法。 (4) 前記耐火物のプロフィール推定値を基に、耐火
物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信した場合
の反射信号推定モデルを推定するとともに、前記ゲート
内の時間内において前記の反射信号推定モデルと、耐火
物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信した反射
信号との相関をとることで耐火物の厚みを測定すること
を特徴とする上記(2)記載の炉内耐火物厚測定方法。 (5) 炉内の耐火物の厚みを測定する装置において、
耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信する
手段と、その反射信号を受信する手段と、耐火物プロフ
ィールに相当する時間近傍にゲートをかけるゲート処理
手段とを有し、耐火物内側端面からの反射信号を抽出し
耐火物の厚みを測定することを特徴とする炉内耐火物厚
測定装置。 (6) 耐火物の厚み方向で所定間隔を隔てて2点以上
の温度を測定する手段と、該温度測定値と前記耐火物の
熱伝導率とにより前記耐火物のプロフィールを推定する
手段と、該耐火物のプロフィール推定値に相当する時間
近傍にゲートをかけるゲート処理手段とを有することを
特徴とする上記(5)記載の炉内耐火物厚測定装置。 (7) 前記耐火物のプロフィール推定値を基に、耐火
物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信した場合
の反射信号推定モデルを推定する手段と、該反射信号推
定モデルと、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性
波を送信した反射信号との相関をとる手段とを有し、耐
火物の厚みを測定することを特徴とする上記(6)記載
の炉内耐火物厚測定装置。 (8) 耐火物のプロフィール推定値を基に、耐火物外
側側の表面から内側にむけて弾性波を送信した場合の反
射信号推定モデルを推定する手段と、前記ゲート内の時
間内において前記の反射信号推定モデルと、耐火物外側
側の表面から内側にむけて弾性波を送信した反射信号と
の相関をとる手段を有し、耐火物の厚みを測定すること
を特徴とする上記(6)記載の炉内耐火物厚測定装置。
【0008】上記の本発明によれば、耐火物間の隙間や
耐火物内の割れにより、弾性波の反射信号に複数のピー
ク値が存在した場合でも、耐火物内側端面からの反射信
号のみを抽出することができ、正確な耐火物の厚みの測
定ができる。
【0009】また、鉄皮表面の多重反射により、耐火物
内側端面からの反射信号が埋もれてしまった場合でも耐
火物内側端面からの反射信号を推定することができ、耐
火物の厚み算出が可能となる。なお、弾性波としては、
例えば、衝撃弾性波または超音波を使用することが考え
られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る耐火
物の厚み測定を行うための装置を示す構成図である。高
炉における鉄皮1の内側に、スタンプ材2を介して、被
測定物である耐火レンガ3が積み上げられている。
【0011】耐火レンガ3の外側表面3a近傍には、浅
差し温度計4,深差し温度計5が耐火レンガ3の厚み方
向に所定間隔を隔てて埋設されており、温度計の出力信
号は、熱伝導より耐火レンガのプロフィールを推定する
ための演算器6に与えられている。なお、このような温
度計は高炉側壁部の全周に埋設されているものとする。
演算器6では、温度計出力の経時変化より過去最大温度
をもとめ、下式により耐火レンガ内側端面3bまでの厚
みを推定する。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】ただし、q:熱流速[K/m] t1:深差し温度計の温度[K] t2:浅差し温度計の温度[K] l:深差し熱電対と浅差し熱電対の距離[m] k:耐火レンガ3の熱伝導率[w/m・K]
【数3】 W:溶銑温度(1400+273)[K] ここで、温度計出力信号の過去最大温度を用いたのは、
過去最大温度のとき、耐火レンガ内側端面3bに粘稠層
が付着されておらず、耐火レンガ内側端面3bが140
0℃の溶銑にさらされているものと仮定しているためで
ある。各温度計位置にて算出された耐火レンガ内側端面
3bまでの厚みをそれぞれ結ぶことで、温度計が埋設さ
れていない位置の耐火レンガ内側端面3bまでの厚みを
補完し、炉内全体の耐火レンガプロフィールが推定でき
る。そして演算器6にて推定された耐火レンガプロフィ
ールをもとに弾性波測定を行う際のゲート位置が決定さ
れ、信号処理器13に与えられる。ここで、ゲート位置
とは、鉄皮1表面から内側にむけて弾性波を送信した場
合の各点での連続的な反射信号のうち、耐火レンガの厚
みを算出するのに必要な信号だけを取り出す目的で、時
間軸上に設定した範囲をいう。また、演算器6で算出さ
れた耐火レンガプロフィールをもとに演算器7では、鉄
皮1の表面から内側にむけて弾性波を送信した場合の各
点での反射信号を推定する(これを反射信号推定モデル
と呼ぶこととする)。
【0015】反射信号モデルの推定は、先に求めた耐火
レンガプロフィール及び既知の鉄皮の厚さ、スタンプ材
の厚さ、ならびにそれらの材質における弾性波の伝播速
度をもとに行われる。すなわち、炉内に送信された弾性
波は各物質内にて減衰しながら、鉄皮1、スタンプ材
2、耐火レンガ3へと伝播し、耐火レンガ内側端面3b
にて反射する。その間、鉄皮内で多重反射するととも
に、スタンプ材2−耐火レンガ3間でも反射し、それら
の重畳した反射信号が受信されることが予想される。し
たがって、反射波推定モデルの作成にあたっては、鉄皮
1外側から弾性波を入力したときの、鉄皮1内での多重
反射及び鉄皮1内での減衰、鉄皮1とスタンプ材2間で
の反射及びスタンプ材2内での減衰、スタンプ材2と耐
火レンガ3間での反射及び耐火レンガ3内での減衰、耐
火レンガ3と溶銑3c間での反射を考慮して行う。な
お、鉄皮1、スタンプ材2及び耐火レンガ3内での減衰
は下式によりもとめる。
【0016】
【数4】
【0017】ただし、D:送受信器8の径(mm) f:周波数(Hz) υ:各物質内の音速(mm/sec) X:各物質厚(mm) β:各材質により異なり、実験的にもとめる値 また、鉄皮1とスタンプ材2間、スタンプ材2と耐火レ
ンガ3間、耐火レンガ内側端面3bでの反射率及び透過
率は下式によりもとめる。
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】ただし、鉄皮1とスタンプ材2間の反射
率、透過率をもとめる場合には、ρ1が鉄皮1の密度
(g/cm3)、v1が鉄皮1内の音速(mm/se
c)、ρ2がスタンプ材2の密度(g/cm3)、v2
スタンプ材2内の音速(mm/sec)となる。また、
スタンプ材2と耐火レンガ3間の反射率、透過率をもと
める場合には、ρ1がスタンプ材2の密度(g/c
3)、v1がスタンプ材2内の音速(mm/sec)、
ρ2が耐火レンガ3の密度(g/cm3)、v2が耐火レ
ンガ3内の音速(mm/sec)となる。さらに、耐火
レンガ内側端面3bでの反射率をもとめる場合は、ρ1
が耐火レンガ3の密度(g/cm3)、v1が耐火レンガ
3内の音速(mm/sec)、ρ2が溶銑3cの密度
(g/cm3)、v2が溶銑3c内の音速(mm/se
c)となる。
【0021】一方鉄皮1外側には、送受信器8の先端が
接触させてある。送受信器8の先端にはウレタンゴム等
の耐熱樹脂からなる接触媒体が取り付けられており、送
受信器8の先端と鉄皮1との間に空隙が形成されないよ
うにしてある。また、接触媒体を取り付ける代わりに接
触媒質を介して鉄皮1に接触させてもよい。送受信器8
には弾性波を発生するための電気信号を出力するパルサ
ー9、及び送受信器8にて検出された反射信号を増幅す
る信号増幅器(アンプ)10が接続されており、信号増
幅器10にて増幅された信号はゲート処理部13a、厚
み測定部13bとを備えた耐火レンガの厚みを算出する
信号処理器13へ、バンドパスフィルター11及びA/
D変換器12を介して与えられるようになっている。信
号処理器13では、ゲート処理部13aにより反射信号
のうち、前記ゲート位置に相当する時間範囲の信号を抽
出し、厚み測定部13bにより抽出された反射信号のな
かで、ピーク値を耐火レンガ内側端面3bからの反射信
号とし、下式により耐火レンガの厚みLを算出する。
【0022】
【数7】
【0023】すなわち、弾性波を送信してから耐火レン
ガ内側端面3bからの反射信号を受信するまでに要した
時間Tから、鉄皮1、スタンプ材2を弾性波が往復伝播
するのに要する時間tを差し引いた後、予め求めておい
た耐火レンガ3内での弾性波伝播速度v2を用いて耐火
レンガの厚みLを算出することができる。
【0024】なお、ゲート範囲内でピーク値が検出され
ない場合は、演算器14にて信号処理器13で抽出され
たゲート内の反射信号(実信号)と、前記演算器7で算
出された反射信号推定モデルのうち、耐火レンガ内側端
面3bからの反射信号成分の相関処理が行われ、相関が
最も高い位置を耐火レンガ内側端面3bからの信号と判
定し、その時の時間Tより、耐火レンガの厚みLを算出
する。相関をもとめるためには、ゲート内の反射信号列
を開始時刻をTS=T0+kΔTとするウインドウ[TS
S+(N−1)ΔT]で抽出し、これと反射信号推定波
形列との相関と開始時刻TS=T0+kΔTをパラメータ
として変えつつ下式を用いて評価すればよい。ただし、
開始時刻TSはゲート範囲内とする。
【0025】すなわち、反射信号推定モデル波形列を
{fk}、反射信号列(実信号)を{gk}としたとき、
【0026】
【数8】
【0027】を最大とする時間Tを耐火レンガ内側端面
3bからの反射信号を受信した時間とする。ただし、
【0028】
【数9】
【0029】
【数10】
【0030】
【数11】
【0031】である。ρf gを最大とするkがもとまっ
たら、T=T0+kΔTより、受信時刻Tを算出し、式
4より耐火レンガの厚みLを算出できる。以上により、
炉内の耐火レンガの厚みを正確に測定することができ
る。また、表示器15には、信号処理器13または、演
算器14の出力結果が表示される。
【0032】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。この実施例
の炉内耐火物厚み測定装置は、高炉の内部にライニング
された耐火レンガの厚みを測定するものである。温度計
には熱電対が用いられ、耐火レンガ内に炉の内側方向に
むかって埋め込まれている。例えば、今回の測定対象の
高炉では6段目の耐火レンガ内には20mm埋め込んだ
熱電対と120mm埋め込んだ熱電対が円周方向に30
度間隔で配置されている。このような熱電対が高炉炉底
の円周方向および高さ方向に複数個埋め込まれている。
また、熱電対の出力信号は常時演算器6に取り込まれて
いる。
【0033】演算器6では、熱電対の出力信号の経時変
化を監視し、過去最大温度及び既知の耐火レンガの熱伝
導率より、耐火レンガ内側端面3bまでの厚みを推定す
る。前記熱電対は高炉炉底部の円周方向、高さ方向に複
数個埋設されているため、これらすべての熱電対の出力
信号より、高炉炉底部全体の耐火レンガプロフィールを
推定する。
【0034】弾性波には周波数100KHz以下の超音
波を用いる。探触子にて受信された反射信号のうち、演
算器6にて推定された耐火レンガプロフィールに相当す
る時間近傍にゲートをかける。このとき、上記ゲート設
定のもとで測定した場合の探触子の出力信号を図2に示
す。炉内の耐火レンガ内側端面3bからの反射時間Tが
もとまり、耐火レンガの厚みLを算出することができ
る。
【0035】一方、耐火物レンガ残存厚が少なくなり、
鉄皮表面での多重反射の影響により、耐火物レンガ内側
端面3bからの反射信号が埋もれてしまった場合の出力
信号を図3に示す。この場合、ピーク値を求めることが
不可能であるため、相関をとることにより耐火レンガ内
側端面3bからの反射信号をもとめる。このために先に
もとめた耐火物レンガプロフィールをもとに演算器7に
より算出したのが、反射信号推定モデル(図4)であ
る。このうち、上記ゲート内の反射信号推定モデルと反
射信号(実信号、図3)との相関をとったものが図5で
ある。この結果より、図5の矢印部分が耐火レンガ内側
端面3bからの反射信号を受信した時間Tであると仮定
し、式4より耐火レンガの厚みLを算出することができ
る。
【0036】本発明は、上記の実施形態や実施例に限定
されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の
変形が可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明の炉内耐火物厚測定方法及び炉内
耐火物厚測定装置を用いることで、高炉の炉寿命を決定
する耐火レンガの厚みを正確に測定することができ、そ
の結果、炉寿命を正確に推定し、改修時期を予測するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形態例1に係る耐火物厚み測定方法を
実施するための装置を示す構成図。
【図2】高炉の鉄皮表面から超音波を送信した場合の反
射信号を表す図(レンガ厚が厚い場合)
【図3】高炉の鉄皮表面から超音波を送信した場合の反
射信号を表す図(レンガ厚が薄い場合)
【図4】高炉の鉄皮表面から超音波を入射した場合の反
射信号推定モデル
【図5】ゲート内で反射信号モデルと反射信号(実信
号)との相関をとったグラフ
【符号の説明】
1 鉄皮 2 スタンプ材 3 耐火レンガ 4 浅差し温度計 5 深差し温度計 6,7 演算器 8 送受信器 9 パルサー 10 アンプ 11 バンドパスフィルタ 12 A/D変換器 13 信号処理器 14 演算器 15 表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川畑 洋平 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 森田 茂利 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 2F068 AA28 BB29 CC00 EE03 FF12 FF16 GG01 KK12 QQ01 QQ18 4K015 KA03 KA04 KA07 4K056 AA01 AA02 CA02 FA13 FA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内の耐火物の厚みを測定する方法にお
    いて、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送
    信し、その反射信号のうち、耐火物のプロフィールに相
    当する時間近傍にゲートをかけて耐火物内側端面からの
    反射信号を抽出し耐火物の厚みを測定することを特徴と
    する炉内耐火物厚測定方法。
  2. 【請求項2】 耐火物の厚み方向で所定間隔を隔てて2
    点以上の温度を測定し、該温度測定値と前記耐火物の熱
    伝導率とにより前記耐火物のプロフィールを推定し、該
    耐火物のプロフィール推定値に相当する時間近傍にゲー
    トをかけることを特徴とする請求項1記載の炉内耐火物
    厚測定方法。
  3. 【請求項3】 前記耐火物のプロフィール推定値を基
    に、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した場合の反射信号推定モデルを推定するとともに、該
    反射信号推定モデルと、耐火物外側側の表面から内側に
    むけて弾性波を送信した反射信号との相関をとることで
    耐火物の厚みを測定することを特徴とする請求項2記載
    の炉内耐火物厚測定方法。
  4. 【請求項4】 前記耐火物のプロフィール推定値を基
    に、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した場合の反射信号推定モデルを推定するとともに、前
    記ゲート内の時間内において前記の反射信号推定モデル
    と、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した反射信号との相関をとることで耐火物の厚みを測定
    することを特徴とする請求項2記載の炉内耐火物厚測定
    方法。
  5. 【請求項5】 炉内の耐火物の厚みを測定する装置にお
    いて、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送
    信する手段と、その反射信号を受信する手段と、耐火物
    のプロフィールに相当する時間近傍にゲートをかけるゲ
    ート処理手段とを有し、耐火物内側端面からの反射信号
    を抽出し耐火物の厚みを測定することを特徴とする炉内
    耐火物厚測定装置。
  6. 【請求項6】 耐火物の厚み方向で所定間隔を隔てて2
    点以上の温度を測定する手段と、該温度測定値と前記耐
    火物の熱伝導率とにより前記耐火物のプロフィールを推
    定する手段と、該耐火物のプロフィール推定値に相当す
    る時間近傍にゲートをかけるゲート処理手段とを有する
    ことを特徴とする請求項5記載の炉内耐火物厚測定装
    置。
  7. 【請求項7】 前記耐火物のプロフィール推定値を基
    に、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した場合の反射信号推定モデルを推定する手段と、該反
    射信号推定モデルと、耐火物外側側の表面から内側にむ
    けて弾性波を送信した反射信号との相関をとる手段とを
    有し、耐火物の厚みを測定することを特徴とする請求項
    6記載の炉内耐火物厚測定装置。
  8. 【請求項8】 前記耐火物のプロフィール推定値を基
    に、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した場合の反射信号推定モデルを推定する手段と、前記
    ゲート内の時間内において前記の反射信号推定モデル
    と、耐火物外側側の表面から内側にむけて弾性波を送信
    した反射信号との相関をとる手段を有し、耐火物の厚み
    を測定することを特徴とする請求項6記載の炉内耐火物
    厚測定装置。
JP14425899A 1999-05-25 1999-05-25 炉内耐火物厚測定方法及び炉内耐火物厚測定装置 Withdrawn JP2000337849A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103558231A (zh) * 2013-11-21 2014-02-05 四川升拓检测技术有限责任公司 高炉衬砌无损检测方法
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CN112226561A (zh) * 2020-10-10 2021-01-15 鞍钢股份有限公司 一种基于冲击回波法的高炉炉衬监测方法

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