JP2000337503A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2000337503A
JP2000337503A JP14776799A JP14776799A JP2000337503A JP 2000337503 A JP2000337503 A JP 2000337503A JP 14776799 A JP14776799 A JP 14776799A JP 14776799 A JP14776799 A JP 14776799A JP 2000337503 A JP2000337503 A JP 2000337503A
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JP
Japan
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shift
resistance
driving force
wheel driving
automatic transmission
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JP14776799A
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English (en)
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Kenji Nishino
健司 西野
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクセル操作のハンチングを生ずるか否かの
判定に走行抵抗が考慮されるようにして当該判定を正確
になし、ハンチング防止を高精度に行う。 【解決手段】 アップシフト時S7で、スロットル開度TV
O およびタービン回転数N t からタービントルクT
t (1) を検索し、S8で、T t (1) と、変速前ギヤ比G
RTO (1) と、定数kを掛けて変速前車輪駆動力F1を算出
する。S9では、車速変化量ΔVSP と、車両重量WV と、
定数Ka とを掛て変速前加速抵抗RESIa(1) を求め、S1
0 で、F1からRESIa(1) を引いて、勾配抵抗および走行
抵抗の合計抵抗RESIALL (1) を算出する。S11 では、変
速パターンにおける高速段から現在の変速段へのダウン
シフト線上での現在の車速に対応するスロットル開度TV
O DWN を検索し、S12 で、TVO DWN およびN t から、高
速段での最大タービントルクTt (2) を検索し、S13
で、Tt (2) と、高速段ギヤ比GRTO (2) と、定数kと
を掛けて高速段での最大車輪駆動力F2を算出する。S14
でF2<RESIALL (1) と判定したら、アクセル操作のハン
チングを生ずるからS15 でアップシフトを禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の変速
制御装置、特に登坂路走行時においてアクセルペダル操
作のハンチングが起きないようにするのに有用な自動変
速機の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は通常、図4に例示するよう
な予定の変速パターンを基に、エンジン負荷を表すスロ
ットル開度TVOおよび車速VSPから好適変速段を決
定し、これと現在の選択変速段との対比により変速の要
否を判定して、判定結果に応じた変速を行うよう構成す
るのが普通である。
【0003】ところで登坂路走行においては、路面勾配
次第で以下のような理由からアクセルペダル操作のハン
チングが起きることがある。図4の3→4アップシフト
変速線および4→3ダウンシフト変速線のみを移記した
図6により説明すると、車速VSP1 を保った走行を希
望している場合において、第3速ではD点に対応するス
ロットル開度にしても思った以上に加速することから運
転者はアクセルペダル踏み込み量を低下させ、これによ
りスロットル開度TVOがC点よりも小さくなった時に
3→4アップシフトが起きる。
【0004】しかし当該アップシフトにより第4速選択
状態になると今度は駆動力が不足し、運転者がアクセル
ペダルを踏み込んでD点に対応するスロットル開度にし
ても未だ駆動力不足から運転者はアクセルペダルを更に
踏み込み、当該更なるアクセルペダルの踏み込みにより
スロットル開度TVOがD点に対応する開度を超えると
4→3ダウンシフトが起きる。当該4→3ダウンシフト
後の第3速では、上記した通り駆動力の過大から運転者
がスロットル開度TVOを低下させるために3→4アッ
プシフトが起き、当該3→4アップシフト後の第4速で
は、上記した通り駆動力の不足から運転者がスロットル
開度TVOを増大させるために4→3ダウンシフトが起
きる。
【0005】以上のようなアクセルペダル操作のハンチ
ングを防止するために従来、例えば特開平7−1277
31号公報において以下のごとき変速制御装置が提案さ
れている。つまり、高速段へのアップシフト指令時は、
現在のエンジン負荷および選択変速段のギヤ比を基に現
在の車輪駆動力を求め、これから車両の加速抵抗および
走行抵抗(空気抵抗および転がり抵抗)を差し引いて車
両の勾配抵抗を求めると共に、前記変速パターンにおけ
る上記高速段および選択変速段間のダウンシフト線(上
記では図6の4→3ダウンシフト変速線)上での現在の
車速(上記では図6のVSP1 )に対応するダウンシフ
トスロットル開度(図6ではTVODWN により示す)、
および高速段(上記では第4速)のギヤ比を基に該高速
段での最大車輪駆動力を求め、当該高速段での最大車輪
駆動力が上記勾配抵抗よりも小さい場合、アクセルペダ
ル操作のハンチングが起きる可能性があることからこれ
を防止するために、上記アップシフト指令に呼応する変
速を禁止するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記した先の提
案技術においては、以下に説明する問題があることを確
かめた。つまり、高速段での最大車輪駆動力を勾配抵抗
のみと比較し、前者が後者よりも小さいというだけでア
クセルペダル操作のハンチングが起きる可能性があると
判定して対応するアップシフトを禁止するというもので
あるために、当該判定に際して走行抵抗(空気抵抗およ
び転がり抵抗)が考慮されていない。
【0007】これがため、高速段での最大車輪駆動力が
勾配抵抗よりも僅かに大きい程度である状態をもってア
クセルペダル操作のハンチングが起きないと判定した場
合、実際は高速段での最大車輪駆動力が走行抵抗(空気
抵抗および転がり抵抗)に一部消費されて勾配抵抗より
も小さくなり、アクセルペダル操作のハンチングが起き
るにもかかわらず、当該ハンチングが起きないと誤判定
する虞れがあった。従って上記した先の提案技術におい
ては、この誤判定によりアクセルペダル操作のハンチン
グを確実に防止するような変速制御を実現することがで
きないという問題があった。
【0008】請求項1に記載の第1発明は、アクセルペ
ダル操作のハンチングが起きる可能性があるか否かの判
定に際して走行抵抗(空気抵抗および転がり抵抗)が考
慮されるようにし、もって上記誤判定の問題が起きない
ようにした自動変速機の変速制御装置を提案することを
目的とする。
【0009】請求項2に記載の第2発明は、第1発明の
狙いを簡単に実現し得るようにした自動変速機の変速制
御装置を提案することを目的とする。
【0010】請求項3に記載の第3発明は、第2発明よ
りも更に簡単に第1発明の狙いを実現し得るようにした
自動変速機の変速制御装置を提案することを目的とす
る。
【0011】請求項4に記載の第4発明は、アクセルペ
ダル操作のハンチングを防止する変速制御が不要に行わ
れて演算負荷が大きくなることのないようにした自動変
速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0012】請求項5に記載の第5発明は、複数の変速
モードを有する自動変速機において変速モードが切り換
わった場合も第1発明乃至第4発明の狙いを実現し得る
ようにした自動変速機の変速制御装置を提案することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため第1
発明による自動変速機の変速制御装置は、車速およびエ
ンジン負荷から予定の変速パターンを基に変速の要否を
判定し、この判定結果に応じ変速を行うようにした自動
変速機において、前記変速の指令が高速段へのアップシ
フト指令である時、現在のエンジン負荷および選択変速
段のギヤ比を基に求めた現在の車輪駆動力から車両の加
速抵抗を差し引いて得られる、車両の勾配抵抗および走
行抵抗の合計抵抗と、前記変速パターンにおける前記高
速段および選択変速段間のダウンシフト線上での現在の
車速に対応するダウンシフトエンジン負荷、および前記
高速段のギヤ比を基に求めた該高速段での最大車輪駆動
力とを比較して、該高速段での最大車輪駆動力が前記勾
配抵抗および走行抵抗の合計抵抗よりも小さい場合は、
前記アップシフト指令に呼応する変速を禁止するよう構
成したことを特徴とするものである。
【0014】第2発明による自動変速機の変速制御装置
は、車速およびエンジン負荷から予定の変速パターンを
基に変速の要否を判定し、この判定結果に応じ変速を行
うようにした自動変速機において、前記変速の指令が高
速段へのアップシフト指令である時、車両加速度が、現
在の車輪駆動力から現在の車速に対応する前記高速段で
の最大車輪駆動力を差し引いた車輪駆動力差に対し所定
未満の関係になる場合は、前記アップシフト指令に呼応
する変速を禁止するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0015】第3発明による自動変速機の変速制御装置
は、第2発明において、前記車輪駆動力差を変速段、車
速およびエンジン負荷に関する予定のマップから直接検
索により求めるよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0016】第4発明による自動変速機の変速制御装置
は、第2発明または第3発明において、前記アップシフ
ト指令に呼応する変速の禁止制御を、アクセルペダル操
作のハンチングが起きる領域でのみ実行するよう構成し
たことを特徴とするものである。
【0017】第5発明による自動変速機の変速制御装置
は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおいて、前記ア
ップシフト指令に呼応する変速の禁止制御を変速モード
ごとに個々に実行するよう構成したことを特徴とするも
のである。
【0018】
【発明の効果】第1発明においては、車速およびエンジ
ン負荷から予定の変速パターンを基に変速の要否を判定
し、当該変速の指令が高速段へのアップシフト指令であ
る時、自動変速機を以下のごとくに変速制御する。すな
わち、先ず現在のエンジン負荷および選択変速段のギヤ
比を基に現在の車輪駆動力を求め、当該現在の車輪駆動
力から車両の加速抵抗を差し引いて、車両の勾配抵抗お
よび走行抵抗の合計抵抗を算出する。そして上記変速パ
ターンにおける上記高速段および選択変速段間のダウン
シフト線上での現在の車速に対応するダウンシフトエン
ジン負荷、および上記高速段のギヤ比を基に該高速段で
の最大車輪駆動力を求める。次に、勾配抵抗および走行
抵抗の合計抵抗と高速段での最大車輪駆動力とを比較
し、該高速段での最大車輪駆動力が勾配抵抗および走行
抵抗の合計抵抗よりも小さい場合は、上記アップシフト
指令に呼応する変速を禁止する。
【0019】従って、上記のように高速段での最大車輪
駆動力が勾配抵抗および走行抵抗の合計抵抗よりも小さ
い場合は、アクセルペダル操作のハンチングが起きる可
能性があるが、第1発明においてはこのような場合、上
記アップシフト指令に呼応する変速を禁止することか
ら、アクセルペダル操作のハンチングが起きるのを防止
することができる。ところで第1発明においては、高速
段での最大車輪駆動力が勾配抵抗および走行抵抗の合計
抵抗よりも小さい場合をもってアクセルペダル操作のハ
ンチングが起きる可能性があると判定することから、ア
クセルペダル操作のハンチングが起きる可能性があるか
否かの判定に際して走行抵抗が考慮されていることな
り、当該判定を正確に行うことができ、アクセルペダル
操作のハンチングが起きるにもかかわらず当該ハンチン
グが起きないとの誤判定をする虞がなくなり、アクセル
ペダル操作のハンチングを確実に防止するような変速制
御を実現することができる。
【0020】第2発明においては、車速およびエンジン
負荷から予定の変速パターンを基に変速の要否を判定
し、当該変速の指令が高速段へのアップシフト指令であ
る時、自動変速機を以下のごとくに変速制御する。すな
わち車両加速度が、現在の車輪駆動力から現在の車速に
対応する上記高速段での最大車輪駆動力を差し引いた車
輪駆動力差に対し所定未満の関係になる場合は、上記ア
ップシフト指令に呼応する変速を禁止する。
【0021】従って、上記のように車両加速度が、現在
の車輪駆動力から上記高速段での最大車輪駆動力を差し
引いた車輪駆動力差に対し所定未満の関係になる場合
は、アクセルペダル操作のハンチングが起きる可能性が
あるが、第2発明においてはこのような場合、上記アッ
プシフト指令に呼応する変速を禁止することから、アク
セルペダル操作のハンチングが起きるのを防止すること
ができる。ここで、アクセルペダル操作のハンチングが
起きるか否かの判定に際し第1発明のように高速段での
最大車輪駆動力と勾配抵抗および走行抵抗の合計抵抗と
を対比することは、第2発明のように車両加速度と車輪
駆動力差とを対比することに等価であり、第2発明にお
いても第1発明と同様にアクセルペダル操作のハンチン
グが起きる可能性があるか否かの判定に際して走行抵抗
が考慮されていることなり、当該判定を正確に行うこと
ができて第1発明と同様な作用効果を奏することができ
る。
【0022】しかも、第2発明において相互に対比すべ
き車両加速度および車輪駆動力差がそれぞれ容易に算出
され得るものであることから、第2発明によれば第1発
明の狙いを簡単に実現することができる。
【0023】第3発明においては、上記車輪駆動力差を
変速段、車速およびエンジン負荷に関する予定のマップ
から直接検索により求めるために、第2発明よりも更に
簡単に第1発明の狙いを実現することができる。
【0024】第4発明においては、前記アップシフト指
令に呼応する変速の禁止制御を、アクセルペダル操作の
ハンチングが起きる領域でのみ実行するために、アクセ
ルペダル操作のハンチングを防止する変速制御が不要に
行われて演算負荷が大きくなるようなことがなくなる。
【0025】第5発明においては、前記アップシフト指
令に呼応する変速の禁止制御を変速モードごとに個々に
実行することから、複数の変速モードを有する自動変速
機において変速モードが切り換わった場合も第1発明乃
至第4発明の狙いを実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる変速制御装置を具えた自動変速機を伝動系に有
する車両のパワートレーンをその制御系とともに示し、
1はエンジン、2は自動変速機であり、これらのタンデ
ム結合により車両のパワートレーンを構成する。エンジ
ン1は、運転者が操作するアクセルペダル3に連動して
その踏み込みにつれ全閉から全開に向け開度増大するス
ロットルバルブ4により出力を加減され、エンジン出力
はトルクコンバータT/Cを経て自動変速機2に入力さ
れるものとする。
【0027】自動変速機2は、図示せざる液圧作動クラ
ッチや液圧作動ブレーキ等の摩擦要素を選択的に締結作
動されて歯車伝動系の動力伝達経路(変速段)を決定
し、これがため変速制御用のコントロールバルブ5に上
記締結作動すべき摩擦要素の組み合わせを決定するシフ
トソレノイド6,7,8を挿置して設ける。シフトソレ
ノイド6,7,8のON,OFFはコントローラ11に
より決定し、このためコントローラ11には、スロット
ルバルブ4の開度TVO(エンジン負荷)を検出するス
ロットル開度センサ12からの信号と、自動変速機2の
出力回転から車速VSPを検出する車速センサ13から
の信号と、エンジン回転数N e を検出するエンジン回転
センサ14からの信号と、自動変速機2の入力回転数で
あるタービン回転数Nt を検出するタービン回転センサ
15からの信号をそれぞれ入力する他に、運転者が、希
望する変速形態(パワー走行用変速モードや、エコノミ
ー走行用変速モード)に応じて切り換える変速モードス
イッチ16からの信号を入力する。
【0028】コントローラ11は、上記した入力情報を
基に図2の制御プログラムを実行して自動変速機2を以
下のように変速制御するものとする。先ずステップS1
において、変速モードスイッチ16からの信号を基に選
択中の変速モードを検出し、ステップS2において車速
VSPを検出し、ステップS3においてスロットル開度
TVOを検出する。次のステップS4においては、選択
中の変速モードに対応した図4に例示する変速パターン
を参照しつつ上記車速VSPおよびスロットル開度TV
Oから現在の運転状態にマッチした好適変速段を決定
し、これと現在選択中の変速段とを対比して変速の要否
を判定し、変速指令を発するべきか否か、そして発する
べきなら、高速段へのアップシフト指令を発するべき
か、低速段へのダウンシフト指令を発するべきかを決定
する。
【0029】ステップS5においては、上記の変速指令
が存在するか否か、そして存在するならダウンシフト指
令なのか、アップシフト指令なのかをチェックする。変
速指令が存在しなければ制御をそのまま終了して変速を
行わせず、ダウンシフト指令が発せられたら、ステップ
S6で通常通りの対応するダウンシフトを実行した後に
制御を終了し、アップシフト指令が発せられた場合は本
発明の目的に照らして以下のごとくに変速を制御する。
【0030】つまり先ずステップS7において、予め実
験などで求めておいた図5に例示するトルクコンバータ
性能線図をもとにスロットル開度TVOおよびタービン
回転数Nt から現在(変速前)のタービントルクT
t (1)を検索する。ここでタービントルクは変速機入
力トルクを表す。次いでステップS8において、現在
(変速前)のタービントルクTt (1)と、現在(変速
前)のギヤ比GRTO (1)と、タイヤ半径などで決まる
定数kとを掛け合わせる次式の演算により現在(変速
前)の車輪駆動力F1を算出する。 F1=Tt (1)×GRTO (1)×k
【0031】次のステップS9では、車速VSPの前回
値および今回値間における変化量ΔVSPと、車両重量
V と、定数Ka とを掛け合わせる次式の演算により現
在(変速前)の加速抵抗RESIa(1)を求める。 RESIa(1)=ΔVSP×WV ×Ka そしてステップS10で、現在(変速前)の車輪駆動力
F1から現在(変速前)の加速抵抗RESIa(1)を
差し引くことにより、勾配抵抗および走行抵抗(転がり
抵抗および空気抵抗)の合計抵抗RESIALL (1)を
算出する。 RESIALL (1)=F1−RESIa(1)
【0032】ステップS11では、変速パターンにおけ
る高速段(図6の場合第4速)から現在の変速段(図6
の場合第3速)へのダウンシフト線(図6の場合3←4
ダウンシフト線)上での現在の車速(図6の場合VSP
1 )に対応するダウンシフトスロットル開度TVODWN
を図6のように検索する。次いでステップS12におい
ては、図5のトルクコンバータ性能線図をもとに上記の
ダウンシフトスロットル開度TVODWN およびタービン
回転数Nt から、高速段での最大タービントルクT
t (2)を検索し、ステップS13において、高速段で
の最大タービントルクTt (2)と、高速段のギヤ比G
RTO (2)と、タイヤ半径などで決まる定数kとを掛け
合わせる次式の演算により変速後の高速段における最大
車輪駆動力F2を算出する。 F2=Tt (2)×GRTO (2)×k
【0033】ステップS14では、変速後の高速段にお
ける最大車輪駆動力F2と、勾配抵抗および走行抵抗の
合計抵抗RESIALL (1)とを比較する。F2<RE
SIALL (1)なら、アップシフト後の高速段における
駆動力不足が明白で、アクセルペダル操作の前記ハンチ
ングを生ずる虞れがあることからステップS15で、指
令に対応するアップシフトを禁止し、F2≧RESI
ALL (1)なら、アップシフト後の高速段においても駆
動力不足を生じないため、アクセルペダル操作の前記ハ
ンチングを生ずる虞れがないことからステップS16
で、指令に対応するアップシフトを実行する。
【0034】ここで、上記の通りF2<RESI
ALL (1)である時、アップシフト後の高速段における
駆動力不足で、アクセルペダル操作のハンチングを生ず
る虞れがあることを以下に説明する。変速前の走行抵抗
(転がり抵抗および空気抵抗)をRESIr (1)と
し、変速後の走行抵抗をRESIr (2)とし、変速前
の加速抵抗をRESIa(1)とし、変速後の加速抵抗
をRESIa(2)とすると、変速前の勾配抵抗RES
SL(1)および変速後の最大車輪駆動力(F2)発生
時における勾配抵抗RESISL(2)はそれぞれ次式で
表される。 RESISL(1)=F1−RESIa(1)−RESIr (1) RESISL(2)=F2−RESIa(2)−RESIr (2)
【0035】そしてRESISL(1)>RESI
SL(2)であるとアクセルペダル操作のハンチングを生
ずる虞れがあるが、アップシフト前後で車速がほぼ不変
であることから車速に依存する走行抵抗RESI
r (1)およびRESIr (2)はほぼ同じと考えてよ
く、また、変速後の加速抵抗RESIa(2)について
は、ハンチング防止のためにはアップシフト後に減速し
なければいいので、RESIa(2)=0としてよい。
従って上記の不等式RESISL(1)>RESI
SL(2)は次式に書き換えることができる。 F1−RESIa(1)>F2 但し、この式の左辺F1−RESIa(1)は上記した
ように勾配抵抗および走行抵抗の合計抵抗RESIALL
(1)であることから、上式はF2<RESI
ALL (1)となり、ステップS14においてF2<RE
SIALL (1)と判定する時、アップシフト後の高速段
における駆動力不足で、アクセルペダル操作のハンチン
グを生ずる虞れがあることが証された。
【0036】ところで本実施の形態においては、車速V
SPおよびスロットル開度TVO(エンジン負荷)から
図4の変速パターンを基に変速の要否を判定し、高速段
へのアップシフト指令がある時、現在のスロットル開度
TVOおよび選択変速段のギヤ比GRTO (1)を基に現
在の車輪駆動力F1を求め、この車輪駆動力F1から車
両の加速抵抗RESIa(1)を差し引いて、車両の勾
配抵抗および走行抵抗の合計抵抗RESIALL (1)を
算出し、変速パターンにおける上記高速段および選択変
速段間のダウンシフト線上での現在の車速に対応するダ
ウンシフトエンジン負荷TVODWN 、および上記高速段
のギヤ比GRTO (2)を基に該高速段での最大車輪駆動
力F2を求め、F2<RESIALL (1)である場合
は、アクセルペダル操作のハンチングが起きる可能性が
あることから、上記アップシフト指令に呼応する変速を
禁止してアクセルペダル操作のハンチングが起きるのを
防止する。
【0037】ところで本実施の系値兄置いては、高速段
での最大車輪駆動力F2が勾配抵抗および走行抵抗の合
計抵抗RESIALL (1)よりも小さい場合をもってア
クセルペダル操作のハンチングが起きる可能性があると
判定することから、アクセルペダル操作のハンチングが
起きる可能性があるか否かの判定に際して走行抵抗が考
慮されていることなり、当該判定を正確に行うことがで
き、アクセルペダル操作のハンチングが起きるにもかか
わらず当該ハンチングが起きないとの誤判定をする虞が
なくなり、アクセルペダル操作のハンチングを確実に防
止するような変速制御を実現することができる。
【0038】図3は本発明の他の実施の形態になる変速
制御を示し、本実施の形態においては上記の不等式F1
−RESIa(1)>F2を変形して得られるF1−F
2>RESIa(1)をもとに、アクセルペダル操作の
ハンチングが起きる可能性があるか否かを判定するよう
にしたものである。しかして当該不等式における右辺の
RESIa(1)は、車重により決まる定数KW と車両
加速度αとにより RESIa(1)=α/KW で表されるから、 F1−F2>α/KW 従って、 α<(F1−F2)×KW に書き換えることができる。
【0039】また上式のF1は変速比、車速VSP、ス
ロットル開度TVOで決まり、更にF2は変速比および
車速VSPにより決まり、そしてF1で用いる車速とF
2で用いる車速とが同じであるから、車輪駆動力差(F
1−F2)は変速前の変速段G、車速VSP、スロット
ル開度TVOで決まる。以上の観点から本実施の形態に
おいては、演算誤差の蓄積を回避すると共に演算負荷を
減ずるために、F1,F2を個別に求めて両者の差を求
める方式を採用せず、車輪駆動力差(F1−F2)を変
速段G、車速VSP、スロットル開度TVOに関するマ
ップM(G,VSP,TVO)として予め記憶してお
き、変速段G、車速VSP、スロットル開度TVOから
直接的に検索することとする。なお、マップ値は車輪駆
動力差(F1−F2)に代えて(F1−F2)×KW
してもよいこと勿論である。
【0040】図3を詳述するに、先ずステップS21に
おいて、変速モードスイッチ16からの信号を基に選択
中の変速モードを検出し、ステップS22において車速
VSPを検出し、ステップS23においてスロットル開
度TVOを検出する。次のステップS24においては、
選択中の変速モードに対応した図4に例示する変速パタ
ーンを参照しつつ上記車速VSPおよびスロットル開度
TVOから現在の運転状態にマッチした好適変速段を決
定し、これと現在選択中の変速段とを対比して変速の要
否を判定し、変速指令を発するべきか否か、そして発す
るべきなら、高速段へのアップシフト指令を発するべき
か、低速段へのダウンシフト指令を発するべきかを決定
する。
【0041】ステップS25においては、上記の変速指
令が存在するか否か、そして存在するならダウンシフト
指令なのか、アップシフト指令なのかをチェックする。
変速指令が存在しなければ制御をそのまま終了して変速
を行わせず、ダウンシフト指令が発せられたら、ステッ
プS26で通常通りの対応するダウンシフトを実行した
後に制御を終了し、アップシフト指令が発せられた場合
は本発明の目的に照らして以下のごとくに変速を制御す
る。
【0042】つまり先ずステップS27において、本発
明が解決しようとするアクセルペダル操作のハンチング
を生ずる車速領域か否かをチェックする。当該ハンチン
グ領域は図6に例示するように、アップシフト線とダウ
ンシフト線とがスロットル開度方向に重合している領域
である。アクセルペダル操作のハンチングを生ずる車速
領域でなければステップS31において、変速指令に対
応するアップシフトを実行させて制御を終了する。
【0043】しかしてアクセルペダル操作のハンチング
を生ずる車速領域であれば、ステップS28において、
1演算サイクル中における車速VSPの変化量から車両
加速度αを演算し、次のステップS29において、上記
のマップをもとに変速段G、車速VSP、スロットル開
度TVOから車輪駆動力差(F1−F2)を検索し、ス
テップS30において上記の車両加速度αが(F1−F
2)×KW 以上であると判定した時のみステップS31
でのアップシフトを実行させ、車両加速度αが(F1−
F2)×KW 未満であると判定した時はステップS32
で当該アップシフトを禁止してアクセルペダル操作のハ
ンチングが起きるのを防止する。
【0044】かかる本実施の形態においても、前記した
根拠から明らかなようにアクセルペダル操作のハンチン
グが起きる可能性があるか否かの判定に際して走行抵抗
が考慮されていることなり、当該判定を正確に行うこと
ができて前記した実施の形態におけると同様な作用効果
を奏することができる。
【0045】しかも本実施の形態においては、当該判定
に際して相互に対比すべき車両加速度αおよび車輪駆動
力差(F1−F2)がそれぞれ容易に算出され得るもの
であることから、本発明の狙いを前記した実施の形態よ
りも簡単に実現することができる。特に、車輪駆動力差
(F1−F2)についてはこれを変速段G、車速VSP
およびスロットル開度TVOに関する予定のマップから
直接検索により求めるため、一層簡単に本発明の狙いを
実現することができる。
【0046】更に本実施の形態においては、アップシフ
ト指令に呼応する変速の禁止制御を、アクセルペダル操
作のハンチングが起きる車速領域でのみ実行するため
に、アクセルペダル操作のハンチングを防止する変速制
御が不要に行われて演算負荷が大きくなるようなことが
なくなる。
【0047】なお、何れの実施の形態においても、アッ
プシフト指令に呼応する変速の禁止制御を変速モードご
とに個々に実行することとしたから、複数の変速モード
を有する自動変速機において変速モードが切り換わった
場合も本発明の狙いを確実に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる変速制御装置を
具えた自動変速機を含む車両のパワートレーンをその制
御系と共に示すシステム図である。
【図2】 同実施の形態における変速制御プログラムを
示すフローチャートである。
【図3】 本発明の他の実施の形態になる変速制御のプ
ログラムを示すフローチャートである。
【図4】 変速制御に際して用いる変速パターンを例示
する線図である。
【図5】 トルクコンバータのタービントルクを算出す
るのに用いた線図である。
【図6】 図4の変速パターンから3→4アップシフト
線および4→3ダウンシフト線のみを抽出して示し、ア
クセルペダル操作のハンチング発生状況を説明するのに
用いた線図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 アクセルペダル 4 スロットルバルブ 5 コントロールバルブ 6 シフトソレノイド 7 シフトソレノイド 8 シフトソレノイド 11 コントローラ 12 スロットル開度センサ 13 車速センサ 14 エンジン回転センサ 15 タービン回転センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速およびエンジン負荷から予定の変速
    パターンを基に変速の要否を判定し、この判定結果に応
    じ変速を行うようにした自動変速機において、 前記変速の指令が高速段へのアップシフト指令である
    時、現在のエンジン負荷および選択変速段のギヤ比を基
    に求めた現在の車輪駆動力から車両の加速抵抗を差し引
    いて得られる、車両の勾配抵抗および走行抵抗の合計抵
    抗と、 前記変速パターンにおける前記高速段および選択変速段
    間のダウンシフト線上での現在の車速に対応するダウン
    シフトエンジン負荷、および前記高速段のギヤ比を基に
    求めた該高速段での最大車輪駆動力とを比較して、 該高速段での最大車輪駆動力が前記勾配抵抗および走行
    抵抗の合計抵抗よりも小さい場合は、前記アップシフト
    指令に呼応する変速を禁止するよう構成したことを特徴
    とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 車速およびエンジン負荷から予定の変速
    パターンを基に変速の要否を判定し、この判定結果に応
    じ変速を行うようにした自動変速機において、 前記変速の指令が高速段へのアップシフト指令である
    時、車両加速度が、現在の車輪駆動力から現在の車速に
    対応する前記高速段での最大車輪駆動力を差し引いた車
    輪駆動力差に対し所定未満の関係になる場合は、前記ア
    ップシフト指令に呼応する変速を禁止するよう構成した
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記車輪駆動力差を
    変速段、車速およびエンジン負荷に関する予定のマップ
    から直接検索により求めるよう構成したことを特徴とす
    る自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記アップ
    シフト指令に呼応する変速の禁止制御を、アクセルペダ
    ル操作のハンチングが起きる領域でのみ実行するよう構
    成したことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記アップシフト指令に呼応する変速の禁止制御を変速
    モードごとに個々に実行するよう構成したことを特徴と
    する自動変速機の変速制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323130A (ja) * 2001-04-24 2002-11-08 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP2009047204A (ja) * 2007-08-16 2009-03-05 Isuzu Motors Ltd 車両用変速機の変速制御装置
JP2009138873A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Isuzu Motors Ltd 車両用変速機の変速制御装置
JP4832440B2 (ja) * 2004-09-10 2011-12-07 ルノー・エス・アー・エス 斜面と積荷との少なくとも一方の状況に対して適応化された、自動車の動力装置の変速機の設定点の作成方法および関連する装置
CN113565954A (zh) * 2021-06-23 2021-10-29 东风汽车集团股份有限公司 一种基于工况的换挡优化方法和系统

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