JP2000337427A - 能動型防振装置 - Google Patents

能動型防振装置

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JP2000337427A JP14808699A JP14808699A JP2000337427A JP 2000337427 A JP2000337427 A JP 2000337427A JP 14808699 A JP14808699 A JP 14808699A JP 14808699 A JP14808699 A JP 14808699A JP 2000337427 A JP2000337427 A JP 2000337427A
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Katsuhisa Yano
勝久 矢野
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顕 片桐
Hideki Matsuoka
英樹 松岡
Masaru Watanabe
賢 渡辺
Hisashi Sano
久 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振連結される各部材に取り付けられる第一
の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で弾性的
に連結すると共に、それら第一の取付部材と第二の取付
部材の間に加振力を及ぼし得る加振手段を設けて、荷重
センサによる振動検出信号に基づいて該加振手段を制御
することにより、能動的な防振効果を得るようにした能
動型防振装置において、荷重センサによる振動の検出精
度を向上し、能動的な防振効果の向上と安定化を達成す
ること。 【解決手段】 防振連結される他方の部材20に取り付
けられる第二の取付部材14において、主たる振動入力
方向に対して側方に延びだす張出部42を一体形成し、
この張出部42における他方の部材20へのボルト固定
部位で、荷重センサ94を、取付ボルト48によって共
締めして装着するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、入力される振動荷重を検出する
荷重センサを備え、該荷重センサによる振動検出信号に
基づいて防振特性を能動的に制御するようにした能動型
防振装置に係り、特に自動車用エンジンマウントやボデ
ーマウント等に好適に採用され得る能動型防振装置に関
するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振連結体や防振支持体の一種として、防振
連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材
と他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を、本体
ゴム弾性体で連結する一方、それら第一の取付部材と第
二の取付部材の間に加振力を及ぼし得る加振手段を設け
ると共に、振動を検出する荷重センサを設けて、該荷重
センサの検出信号に基づいて該加振手段を制御するよう
にした能動型防振装置が知られている。例えば、特開平
8−145114号公報に開示されている防振支持装置
等が、それである。
【0003】ところで、従来の能動型防振装置では、前
記荷重センサが、一般に、主たる振動入力方向に延びる
防振装置の中心軸上に配設されて、第二の取付部材に組
み込まれたり、或いは第二の取付部材の取付用ボルトに
共締めされること等によって、装着されるようになって
いる。そして、かかる荷重センサの出力信号に応じて、
例えば、防振すべき振動に対応した加振力を生ぜしめ
て、伝達振動を相殺的に或いは積極的に低減せしめるこ
とにより、能動的な防振効果を得るようになっている。
【0004】ところが、このような従来構造の能動型防
振装置について、本発明者等が検討を加えたところ、防
振装置の中心軸上に配設した荷重センサによっては、防
振すべき振動に対応した検出信号を、必ずしも高精度に
得ることが出来ず、特に、防振すべき振動が防振装置の
中心軸に対してこじり方向に入力された場合等には、荷
重センサによる振動の検出精度が低くなって、振動の検
出精度が低下するおそれのあることが明らかとなった。
そして、荷重センサによる振動の検出精度が低下する
と、かかる検出信号に基づいて制御される防振装置にお
ける防振性能が低下することから、目的とする防振効果
も安定して発揮されなくなり、有効な防振効果が得られ
なくなるという問題を内在していたのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、荷重センサによって防振すべき振動を安定
して精度良く検出することが出来、該荷重センサの検出
信号に基づいて、目的とする防振効果を安定して得るこ
との出来る、新規な構造の能動型防振装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本
発明の態様および技術的特徴は、以下に記載のものに限
定されることなく、明細書全体および図面に記載され、
或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る
発明思想に基づいて認識されるものであることが理解さ
れるべきである。
【0007】先ず、本発明の第一の態様は、防振連結さ
れる一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と他方
の部材に取り付けられる第二の取付部材を、本体ゴム弾
性体で連結する一方、それら第一の取付部材と第二の取
付部材の間に加振力を及ぼし得る加振手段を設けると共
に、振動を検出する荷重センサを設けて、該荷重センサ
の検出信号に基づいて該加振手段を制御するようにした
能動型防振装置において、前記第二の取付部材に、主た
る振動荷重入力方向に対して側方に延び出す張出部を設
け、該張出部において、該第二の取付部材を前記他方の
部材にボルト固定すると共に、該張出部のボルト固定部
位に前記荷重センサを共締めして装着するようにしたこ
とを、特徴とする。
【0008】このような本態様に従う構造とされた能動
型防振装置においては、荷重センサを、主たる振動荷重
の入力軸から軸直角方向外方に離間した位置に配設する
ことが出来る。これにより、防振すべき振動が、主たる
振動荷重の入力軸方向に入力された場合だけでなく、こ
じり方向に入力された場合等においても、かかる振動
を、荷重センサによって有利に検出することが出来るの
であり、それ故、該荷重センサの検出信号に基づいて加
振手段を加振制御することにより、目的とする防振効果
を有利に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【0009】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた能動型防振装置において、前記
張出部を、主たる振動荷重入力方向に延びる前記第二の
取付部材の中心軸周りの複数箇所において、前記他方の
部材に対してボルト固定すると共に、それらのうちの一
つのボルト固定部位に、前記荷重センサを共締めして装
着したことを、特徴とする。このような本態様において
は、ボルト固定部位を複数設けることにより、特にエン
ジンマウント等のように装着状態下で支持荷重が及ぼさ
れる場合にも、荷重センサが配設される一つのボルト固
定部位における分担荷重が軽減されることとなり、荷重
センサへの過大な荷重入力が回避され得る。しかも、一
つの荷重センサの出力信号で加振手段を制御すれば良
く、制御回路の簡略化が可能となる。また、荷重センサ
の配設位置を、防振すべき振動の入力方向を考慮して適
当に設定することにより、例えば、こじり方向の振動を
防振対象とする場合には、こじり振動の作用面への投影
において、荷重センサの配設点とこじり振動のこじり中
心点との間の距離が十分に大きくなるように設定するこ
とが望ましく、それによって、こじり振動を一層有利に
感度良く検出することが可能となる。
【0010】また、本発明の第三の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた能動型防振装置において、前記
張出部を、主たる振動荷重入力方向に延びる前記第二の
取付部材の中心軸周りの複数箇所において、前記他方の
部材に対してボルト固定すると共に、それらのうちの複
数のボルト固定部位に、前記荷重センサを共締めして装
着したことを、特徴とする。このような本態様において
は、前記第二の態様と同様、ボルト固定部位を複数設け
たことによって、荷重センサへの過大な荷重入力が回避
されるのであり、また、荷重センサの配設位置を、それ
ぞれ、防振すべき振動の入力方向を考慮して適当に設定
することにより、例えば、防振対象とするこじり方向の
振動の入力方向が変化する場合にも、それら各入力方向
に対応した位置に荷重センサを配設しておくことによっ
て、こじり振動を安定した精度で検出することが可能と
なる。なお、複数の荷重センサによる検出信号は、例え
ば、その二乗平均等の平均値を制御信号として採用した
り、最大値を制御信号として採用すること等が可能であ
り、それによって、加振手段を防振すべき振動に応じて
有利に制御することが出来る。
【0011】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされた能動型防振装
置において、前記本体ゴム弾性体によって壁部の一部が
構成されて振動が入力される流体室を形成すると共に、
該流体室の壁部の別の一部を可動部材によって構成する
一方、前記加振手段を、該可動部材を加振変位させる電
磁式アクチュエータによって構成せしめて、前記荷重セ
ンサによる検出信号に基づいて該電磁式アクチュエータ
を制御して、該可動部材を加振変位させることにより、
該流体室の圧力を介して、前記第一の取付部材と前記第
二の取付部材の間に加振力を及ぼすようにしたことを、
特徴とする。このような本態様においては、可動部材の
加振によって流体室に生ぜしめられる流体の共振作用等
の流動作用を利用することが出来ることから、目的とす
る能動的防振効果を一層有利に得ることが可能となる。
また、電磁式アクチュエータを採用したことにより、加
振力をより高精度且つ容易に制御することが出来る。
【0012】また、本発明の第五の態様は、前記第四の
態様に従う構造とされた能動型防振装置において、前記
第二の取付部材を筒形状とし、その軸方向一方の側に離
間して前記第一の取付部材を配設せしめて、それら第一
の取付部材と第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体で連
結することにより、該第二の取付部材の軸方向一方の開
口部を流体密に閉塞すると共に、前記可動部材を該第二
の取付部材の内孔に配設せしめて該内孔を流体密に閉塞
することにより、該本体ゴム弾性体と該可動部材の間に
前記流体室を形成する一方、該可動部材を挟んで該流体
室と反対側に前記電磁式アクチュエータを配設して、該
電磁式アクチュエータを該第二の取付部材の内孔に収容
配置すると共に、かかる第二の取付部材における該電磁
式アクチュエータの配設側の軸方向端部から軸方向他方
の側に離間した位置に、前記張出部を、軸直角方向外方
に広がるように形成したことを、特徴とする。このよう
な本態様においては、電磁式アクチュエータを、第二の
取付部材に対して十分な取付強度をもって、且つスペー
ス的にも有利に組み付けることが出来る。また、第二の
取付部材における張出部を、第二の取付部材の軸方向端
部よりも第一の取付部材側に位置せしめたことにより、
防振連結される部材間における防振装置の装着スペース
を小さくすることが出来ることから、防振連結される部
材間寸法等にも柔軟に対応できる等といった利点があ
り、例えば、装着スペースが制限される自動車用エンジ
ンマウント等にも有利に適用可能となる。
【0013】また、本発明の第六の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に従う構造とされた能動型防振装
置において、前記第二の取付部材の張出部と前記他方の
部材とを、装着時の初期荷重が互いに圧接方向に及ぼさ
れるように重ね合わせてボルト固定すると共に、それら
張出部と他方の部材の重ね合わせ面間に、前記荷重セン
サを挟み込んで装着せしめることを、特徴とする。この
ような荷重センサの配設形態を採用すれば、エンジンマ
ウントにおけるパワーユニット支持荷重等の初期荷重
が、荷重センサに対して予荷重的に及ぼされることか
ら、バウンド方向(初期荷重入力方向)だけでなく、リ
バウンド方向においても、荷重センサによって振動をよ
り安定して検出することが可能となる。
【0014】また、本発明の第七の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に従う構造とされた能動型防振装
置において、前記第二の取付部材の張出部と前記他方の
部材とを、装着時の初期荷重が互いに圧接方向に及ぼさ
れるように重ね合わせてボルト固定すると共に、それら
張出部または他方の部材における重ね合わせ面とは反対
側の面に前記荷重センサを重ね合わせて、該荷重センサ
を、それら張出部と他方の部材を締結するボルトの締付
力で、該張出部または他方の部材に圧接状態で装着せし
めることを、特徴とする。このような荷重センサの配設
形態を採用すれば、荷重センサへの初期荷重の作用が回
避されることから、初期荷重の調節が可能となることに
加えて、荷重センサに対して、リバウンド方向の荷重を
圧縮方向に及ぼすことも可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態を、図面を参照しつ
つ、詳細に説明する。
【0016】先ず、図1及び図2には、本発明の第一の
実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示さ
れている。このエンジンマウント10は、互いに所定距
離を隔てて配された第一の取付部材としての第一の取付
金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14
が、本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されてお
り、第一の取付部材が自動車のパワーユニット18にボ
ルト固定されると共に、第二の取付金具14が自動車の
ボデー20にボルト固定されることにより、パワーユニ
ット18をボデー20に対して防振支持せしめるように
なっている。なお、そのような自動車への装着状態下で
は、パワーユニット18の重量が及ぼされることによ
り、本体ゴム弾性体16が圧縮変形して、第一の取付金
具12と第二の取付金具14が互いに接近方向に所定量
だけ相対変位せしめられると共に、防振すべき主たる振
動が、第一の取付金具12と第二の取付金具14の略対
向方向(図中、略上下方向)に入力されることとなる。
なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として、マウ
ント中心軸方向としての図1中の上下方向をいう。
【0017】より詳細には、第一の取付金具12は、そ
れぞれ浅底の略有底円筒形状を有する上カップ金具22
と下カップ金具24が、軸方向で各開口部を互いに重ね
合わされて相互にボルト固定されることにより、中空構
造をもって形成されている。また、上カップ金具22の
上底部中央には、軸方向上方に向かって突出する取付ボ
ルト26が固設されており、この取付ボルト26によっ
て、第一の取付金具12が、防振連結される一方の部材
としてのパワーユニット18に対して固定的に取り付け
られるようになっている。更に、第一の取付金具12の
中空内部には、可撓性膜としての薄肉ゴム膜からなるダ
イヤフラム28が収容されており、外周縁部を、上下カ
ップ金具22、24の開口周縁部間で流体密に挟持され
て配設されている。これにより、第一の取付金具12の
中空内部が流体密に二分されており、ダイヤフラム28
を挟んで、下カップ金具24側には、壁部の一部がダイ
ヤフラム28で構成されて該ダイヤフラム28の変形に
基づいて容易に容積変化が許容される、非圧縮性流体が
封入された平衡室30が形成されている一方、上カップ
金具22側には、外部空間に連通されてダイヤフラム2
8の変形を許容する空気室32が形成されている。ま
た、下カップ金具24の底壁部内面には、円板形状のオ
リフィス金具34が重ね合わされてボルト固定されてお
り、これらオリフィス金具34と下カップ金具24の底
壁部との重ね合わせ面間において、周方向に所定長さで
延びるオリフィス通路36が形成されている。そして、
このオリフィス通路36の周方向一端側が、平衡室30
に連通されている一方、周方向他端側が、下カップ金具
24の底壁部を貫通して第一の取付金具12の底壁外面
に開口せしめられている。
【0018】一方、第二の取付金具14は、略円環ブロ
ック形状の第二の取付金具本体38と、略円筒形状の保
持筒金具40が軸方向に重ね合わされてボルト固定され
ることによって形成されている。また、第二の取付金具
本体38には、径方向一方向に対向する両側で径方向外
方に向かって延び出す張出部42,42が一体的に形成
されている。なお、各張出部42は、先端側に行くに従
って次第に幅狭となる平面略三角形状とされており、突
出先端部近くに位置して、軸方向に貫通するボルト挿通
孔43が設けられている。また一方、保持筒金具40に
は、軸方向上端部に径方向外方に広がるフランジ状の取
付部44が一体形成されていると共に、軸方向下端部に
径方向内方に突出する環状支持部46が一体形成されて
いる。そして、第二の取付金具本体38の軸方向下方か
ら保持筒金具40が同軸的に重ね合わされて取付部44
でボルト固定されることにより、全体として大径の略円
筒形状をもって第二の取付金具14が形成されている。
【0019】さらに、かかる第二の取付金具14は、防
振連結される他方の部材としての自動車のボデー20に
対して、張出部42が鉛直上方から重ね合わされること
により、パワーユニット18の支持荷重が、張出部42
をボデー20に圧接せしめる方向に及ぼされるようにセ
ットされる。そして、各張出部42のボルト挿通孔43
に対して、取付ボルト48が鉛直上方から挿通されて、
該取付ボルト48がボデー20に螺着されることによ
り、第二の取付金具14がボデー20に対してボルト固
定されている。このような取付状態下では、パワーユニ
ット重量が、張出部42をボデー20に圧接する方向に
及ぼされることとなる。また、本実施形態では、各張出
部42が、第二の取付金具14の軸方向下端部から軸方
向上方に所定距離だけ隔たった位置に設けられており、
第二の取付金具14(保持筒金具40)の軸方向下部
が、ボデー20に設けられた穴部50内に入り込んだ状
態で取り付けられている。これにより、パワーユニット
18とボデー20の各取付部の対向面間距離よりも大き
な軸方向長さを有するエンジンマウント10を、装着す
ることが出来るようになっている。
【0020】また、第一の取付金具12と第二の取付金
具14を弾性連結する本体ゴム弾性体16は、厚肉の略
テーパ筒形状を有しており、小径側の軸方向上端部に対
して、第一の取付金具12を構成する下カップ金具24
の筒壁部外周面が加硫接着されている。また、大径側の
軸方向下端部には、円環形状の連結金具52が加硫接着
されている。そして、かかる連結金具52が、第二の取
付金具本体38の軸方向上面に重ね合わされてボルト固
定されることにより、本体ゴム弾性体16が、第一の取
付金具12と第二の取付金具14の間に介装されてい
る。なお、本体ゴム弾性体16の軸方向中間部分には、
軸直角方向の弾性変形を制限して座屈等の不規則な変形
を防止するリング状の拘束金具54が埋設状に加硫接着
されている。要するに、本実施形態では、本体ゴム弾性
体16が、下カップ金具24と連結金具52を備えた一
体加硫成形品として形成されている。
【0021】さらに、第二の取付金具14には、第二の
取付金具本体38の中央孔56内に、加振部材としての
加振板58が配設されている。この加振板58は、中央
孔56よりも小さな外径寸法の円板形状を有しており、
中央孔56の中心軸上で軸直角方向に広がる状態で配設
されていると共に、外周側に配設された支持ゴム弾性体
60によって、該加振板58が、第二の取付金具本体3
8に対して弾性的に連結支持されている。即ち、支持ゴ
ム弾性体60は、円環板形状を有しており、その内周面
が加振板58の外周面に加硫接着されていると共に、そ
の外周面が第二の取付金具本体38の内周面に加硫接着
されている。なお、支持ゴム弾性体60の径方向中間部
分には、弾性変形を安定化させるための環状の拘束金具
61が加硫接着されている。
【0022】また、このように加振板58が第二の取付
金具本体38に弾性連結されることによって、第二の取
付金具本体38の中央孔56が、加振板58と支持ゴム
弾性体60によって流体密に閉塞されており、以て、第
一の取付金具12と第二の取付金具14の対向面間に
は、壁部の一部が本体ゴム弾性体16および加振板58
で構成されて、内部に非圧縮性流体が封入された流体室
としての受圧室62が形成されている。そして、この受
圧室62が、第一の取付金具12内に形成された平衡室
30に対して、オリフィス通路36を通じて相互に連通
されている。
【0023】なお、これら平衡室30と受圧室62に封
入される非圧縮性流体としては、水やアルキレングリコ
ール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が好
適に採用されるが、特に、オリフィス通路36を流動せ
しめられる流体の共振作用等の流動作用を有利に得るた
めには、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が望ま
しい。また、かかる流体の封入は、例えば、第一の取付
金具12と連結金具52を備えた本体ゴム弾性体16に
対する、加振板58と支持ゴム弾性体60を備えた第二
の取付金具本体38の組み付け(ボルト連結)を、かか
る非圧縮性流体中で行うこと等によって有利に為され得
る。
【0024】さらに、第二の取付金具14を構成する保
持筒金具40には、電磁式アクチュエータとしての電磁
式駆動装置64が収容状態で組み付けられている。この
電磁式駆動装置64は、空芯コイル構造のコイル部材6
6と、該コイル部材66の空芯部に挿通配置された磁石
部材68が、軸方向に相対変位可能とされており、コイ
ル部材66のコイルへの通電によってコイル部材66と
磁石部材68の間に生ぜしめられる電磁力に基づいて、
軸方向(図中、上下方向)の加振力を、第二の取付金具
本体38によって弾性支持された加振板58に及ぼすよ
うになっている。
【0025】より詳細には、コイル部材66は、同軸上
で互いに重ね合わされた第一のコイル70と第二のコイ
ル72を備えており、それら両コイル70,72の重ね
合わせ面間と重ね合わせ面とは反対側に、それぞれ、強
磁性材からなる複数枚の円環板74が重ね合わされてい
る。それによって、全体として実質的に一つの空芯構造
のコイル部材66が構成されている。そして、コイル7
0,72と円環板74の重ね合わせ体は、大径円筒形状
のハウジング金具76に嵌め込まれて相互に一体的に固
着されており、更に、このハウジング金具76が、保持
筒金具40の取付部44に圧入固定されることによっ
て、コイル部材66が、ハウジング金具76を介して、
第二の取付金具14によって、該第二の取付金具14の
中心軸と同軸上で固定的に支持されている。なお、保持
筒金具40の環状支持部46の内周縁部には、薄肉略円
板形状のシールゴム膜78が固着されており、それによ
って、第二の取付金具14の軸方向下方の開口部が、か
かる薄肉のシールゴム膜78で流体密に覆蓋されてい
る。
【0026】また一方、磁石部材68は、公知の永久磁
石材で形成された円環板形状の磁石80を備えており、
この磁石80の軸方向両側に、それぞれ強磁性材からな
る円環ブロック形状の上下ヨーク82,84が重ね合わ
されている。そして、これら磁石80と上下ヨーク8
2,84の各中心孔にロッド86が挿通されて圧入固定
されることにより、磁石80と上下ヨーク82,84
が、ロッド86の軸方向中央部分において互いに軸方向
に密接状に重ね合わされて相互に固着されている。ここ
において、磁石80は、軸方向両側に相異なる磁極が設
定されており、磁石部材68が、全体として、軸方向両
端部に各磁極を有する一つの磁石とされている。なお、
本実施形態では、図示されているように、軸方向上端部
がN極とされていると共に、軸方向下端部がS極とされ
ている。また、磁石80と上下ヨーク82,84の重ね
合わせ体は、コイル部材66の空芯径よりも僅かに小さ
な外径寸法とされていると共にコイル部材66の空芯部
よりも僅かに小さな軸方向長さとされており、磁石部材
68が、コイル部材66の空芯部に対して略同軸的に収
容され、軸方向に相対変位可能に配設されている。
【0027】また、磁石部材68のロッド86は、コイ
ル部材66の空芯部から軸方向両側に突出して配設され
ており、この突出せしめられたロッド86の軸方向上端
部が、加振板58の下面に重ね合わされてボルト固定さ
れている。更に、コイル部材66の空芯部から軸方向両
側に突出せしめられたロッド86の軸方向両側部分が、
ハンジング金具76の軸方向両端部分に対して、それぞ
れ、板ばね88によって弾性的に支持されている。かか
る板ばね88は、鋼等の高弾性材で形成されて、薄肉の
円環板形状を有しており、内周縁部が、ロッド86に外
嵌固定された嵌着リング90,90で挟持されてロッド
86に固着されている一方、外周縁部が、ロッド86に
圧入固定された嵌着リング92,92で挟持されてハウ
ジング金具76に固着されている。これにより、ロッド
86ひいては磁石部材68が、ハウジング金具76ひい
てはコイル部材66に対して、軸方向に相対変位可能
に、径方向で有利に位置決めされて弾性的に連結されて
いる。なお、板ばね88には、その弾性を調節するため
に、適当な形状の貫通窓、例えば周方向に螺旋状に延び
る貫通窓等を形成することが望ましい。
【0028】すなわち、このような構造とされたエンジ
ンマウント10においては、電磁式駆動装置64におけ
るコイル70,72に通電すると、コイル部材66の軸
方向両側に磁極が形成されることにより、磁石部材68
に対して磁力による吸引乃至は反発力が及ぼされ、或い
はまた、磁石部材68による磁界中に配されたコイル7
0,72への通電電流に対してローレンツ力が及ぼさ
れ、その結果、コイル部材66と磁石部材68の間に、
軸方向の相対的な駆動力が及ぼされて、かかる駆動力が
ロッド86を通じて加振板58に及ぼされる。そして、
ロッド86から加振板58に駆動力が伝達されることに
より、支持ゴム弾性体60の弾性変形に基づいて、加振
板58と支持ゴム弾性体60が、軸方向上方または下方
に変位せしめられるようになっている。それ故、コイル
70,72に対して、交番電流等を通電して加振板58
を軸方向上下に往復変位させることにより、受圧室62
に対して、加振板58の加振周波数と振幅に対応した周
波数と圧力の内圧変動が生ぜしめられて、この内圧変動
に対応した加振力が、第一の取付金具12と第二の取付
金具14から防振対象部材たるボデー20に伝達される
ようになっている。それ故、防振すべき振動に対応した
電気信号を参照信号として採用して、防振すべき振動に
対応してコイル70,72への給電制御を行って、防振
しようとする振動に対応した周波数で加振板58を変位
させることにより、防振しようとする振動を相殺的に防
振したり、或いは積極的に振動伝達を抑えることによっ
て、能動的な防振効果を得ることが出来るのである。
【0029】そこにおいて、本実施形態のエンジンマウ
ント10においては、第二の取付金具14に設けられた
張出部42,42とボデー20との間に、それぞれ荷重
センサ94が、挟み込まれた状態で装着されており、こ
れらの荷重センサ94によって検出される、ボデー20
への伝達振動に対応した電気信号に基づいて、コイル7
0,72への給電制御、ひいては電磁式駆動装置64の
駆動制御が行われるようになっている。かかる荷重セン
サ94は、磁歪式センサやロードセル等を採用すること
も可能であるが、特にピエゾ素子等の公知の圧電素子を
利用したものが好適に用いられる。特に本実施形態で
は、圧電素子を用いた円環板形状の荷重センサ94が採
用されており、取付ボルト48に外挿されることによっ
て、張出部42とボデー20の重ね合わせ面間に配設さ
れ、取付ボルト48の締め付け力と、エンジンマウント
10を通じて及ぼされるパワーユニット18の支持荷重
とが、圧縮力として及ぼされる状態で組み付けられてい
る。なお、荷重センサ94に対して振動荷重がより安定
して及ぼされるように、荷重センサ94と張出部42の
間には、円環板形状の押圧プレート96が介装されてい
る。
【0030】このように配設された荷重センサ94に
は、パワーユニット18の分担支持荷重と取付ボルト4
8の締付軸力が静的なプレロード荷重として及ぼされる
こととなり、パワーユニット18からボデー20への伝
達振動が及ぼされることにより、かかる伝達振動に対応
した電気信号が出力されることとなる。それ故、例え
ば、かかる荷重センサ94の出力信号を参照信号とし、
この参照信号に対応した周波数と振幅の駆動電流を、電
磁式駆動装置64のコイル70,72に給電することに
より、防振すべき振動に対応した周波数と加振力で加振
板58を加振駆動することが出来るのであり、以て、能
動的な防振効果を有効に得ることが出来るのである。な
お、図中、98は、荷重センサ94からの出力信号を得
るための検出用リード線であり、100は、コイル7
0,72に駆動電流を与えるための給電用リード線であ
る。
【0031】しかも、かかる荷重センサ94,94は、
エンジンマウント10の中心軸、特に本実施形態では、
エンジンマウント10において主たる振動荷重の略入力
方向に延びる弾性中心軸102に対して、軸直角方向に
離間した位置に配設されている。それ故、エンジンマウ
ント10の軸方向に入力される主たる振動によって、荷
重センサ94に圧縮荷重が及ぼされて、入力振動に応じ
た検出信号が得られることに加えて、エンジンマウント
10の中心軸に対するこじり方向、即ちエンジンマウン
ト10の中心軸を傾斜乃至は回転させる方向に入力され
る振動を防振すべき振動とする場合でも、かかるこじり
方向に入力される振動に対応した圧縮荷重が、荷重セン
サ94に及ぼされることにより、こじり方向の振動荷重
に応じた検出信号を有利に得ることが出来る。
【0032】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、荷重センサ94,94の出力
信号に基づいて電磁式駆動装置64を制御して加振板5
8を加振駆動することにより、エンジンマウント10の
中心軸方向に入力される振動だけでなく、こじり方向に
入力される振動に対しても有効な防振効果を安定して得
ることが可能となるのである。なお、特に、防振すべき
こじり方向の振動入力方向が予めわかっている場合に
は、マウント中心軸を含むこじり振動の入力面上に荷重
センサ94が位置するように、エンジンマウント10の
組付方向を設定することが望ましく、それによって、こ
じり振動をより効率的に検出することが可能となる。
【0033】また、本実施形態のエンジンマウント10
においては、振動入力時に受圧室62と平衡室30の間
に生ぜしめられる相対的な圧力差に基づいて、オリフィ
ス通路36を通じて流体流動が生ぜしめられるようにな
っており、このオリフィス通路36を流動せしめられる
流体の共振作用に基づいて、受動的な防振効果も発揮さ
れる。なお、かかる受動的な防振効果が発揮される周波
数域は、オリフィス通路36の流路長さや流路断面積等
を調節することによって、防振すべき振動に応じてチュ
ーニングすることが可能である。特に、このオリフィス
通路36を通じて流動する流体の共振作用に基づいて発
揮される防振効果が、加振板58の加振によって発揮さ
れる能動的な防振効果によって防振すべき振動よりも低
周波数域の振動に対して有効に発揮されるようにチュー
ニングされることが望ましく、例えば、こもり音等の高
周波数域の入力振動に対して加振板58の加振による能
動的な防振効果が発揮される一方、シェイクや或いはア
イドリング振動等の低周波数域の入力振動に対してオリ
フィス通路36による受動的な防振効果が発揮されるよ
うに、チューニングされる。
【0034】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、
限定的に解釈されるものでない。
【0035】例えば、図3に示されているように、荷重
センサ94を、第二の取付金具に設けられた張出部42
の上面に重ね合わせて、該張出部42のボデー20に対
する重ね合わせ面とは反対側の面に載置させた状態で、
取付ボルト48で締め付け固定することも可能である。
このような荷重センサ94の装着構造を採用することに
より、荷重センサ94に対するパワーユニット18の重
量の直接的な作用を回避することが出来ると共に、荷重
センサ94の組付け作業性が向上され得る。また、パワ
ーユニット18のリバウンド方向の荷重(パワーユニッ
ト18の重量の作用方向とは反対向きの荷重)が、荷重
センサ94に対して、正荷重として及ぼされることか
ら、採用する荷重センサ94の種類によっては、検出信
号の安定化や高精度化も期待できる。なお、図3におい
ては、理解を容易とするために、第一の実施形態と同様
な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、図
中に、第一の実施形態と同一の符号を付しておく。
【0036】また、図面には示されていないが、図1に
示されているように、パワーユニット18のバウンド方
向の荷重(パワーユニット18の重量作用方向の荷重)
が正荷重として及ぼされる状態で装着された荷重センサ
94と、図3に示されているように、パワーユニット1
8のリバウンド方向の荷重が正荷重として及ぼされる状
態で装着された荷重センサ94の両方を合わせて採用す
ることも可能である。そして、それら両方の荷重センサ
94の検出信号を組み合わせて、例えば二乗平均等の平
均値として採用したり、合計値として採用したり、或い
は大きい方を採用したりすることによって、電磁式駆動
装置64の制御信号を得ることも可能である。採用する
荷重センサ94の種類等を考慮して、このような構造を
採用することにより、検出信号の安定化や高精度化が期
待され得る。
【0037】また、前記実施形態では、流体室に封入さ
れた非圧縮性流体の圧力変化を介して、第一の取付金具
12と第二の取付金具14の間に加振力が及ぼされるよ
うになっていたが、例えば、第一の取付金具12と第二
の取付金具14を連結する本体ゴム弾性体16の内部に
電歪素子等の加振力発生手段を埋設配置すること等によ
って、液圧を介することなく、第一の取付金具12と第
二の取付金具14の間に加振力を及ぼすことも可能であ
る。
【0038】更にまた、加振手段による加振力を、液圧
を介して、第一の取付部材と第二の取付部材の間に及ぼ
す場合でも、液体の共振作用を利用して、より効率的に
伝達することも可能である。具体的には、例えば、前記
第一の実施形態において、受圧室62を、第二の取付金
具14によって支持された仕切部材により、壁部の一部
が本体ゴム弾性体16で構成されて、振動入力時に該本
体ゴム弾性体16の弾性変形に基づく圧力変化が生ぜし
められる主液室と、壁部の一部が加振板58で構成され
て、該加振板58の加振による圧力変化が生ぜしめられ
る副液室を形成すると共に、それら主液室と副液室を相
互に連通する第二のオリフィス通路を設け、該第二のオ
リフィス通路を適当にチューニングすることによって、
該第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振
作用を利用して、加振板58の加振によって副液室に生
ぜしめられる圧力変動を効率的に主液室に及ぼしめて、
より効率的な発生加振力を得ることも可能である。
【0039】さらに、加振手段の具体的構造は、前記実
施形態における電磁式駆動装置64に限定されるもので
決してなく、電気信号によって発生加振力を制御するこ
との出来る各種の公知の加振手段が、何れも採用可能で
ある。
【0040】また、前記実施形態では、第二の取付金具
14の中心軸周りの周上の2箇所において、張出部42
がボデー20にボルト固定されており、しかも、それら
両ボルト固定部位に、それぞれ荷重センサ94が装着さ
れていたが、張出部のボデーに対するボルト固定部位
は、1箇所或いは3箇所以上、好適には任意の複数箇所
であって良い。また、荷重センサ94の装着数も、それ
らのボルト固定部位のうちの1箇所或いは3箇所以上で
あっても良い。特に、1箇所に荷重センサ94を装着し
た場合でも、本発明の効果は有効に発揮され得る。
【0041】さらに、前記実施形態では、荷重センサの
検出信号を参照信号として用いて、加振手段が加振制御
されるようになっていたが、その他、例えば、防振すべ
き振動に対応した内燃機関の点火パルス信号等を参照信
号として採用すると共に、荷重センサの検出信号を誤差
信号として採用し、誤差信号が最小となるように、加振
手段をフィードバック制御すること等も、可能である。
【0042】また、前記実施形態では、本発明を自動車
用エンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、その他、本発明は、自動車用ボデーマウントやデフ
マウント、或いは自動車以外の各種装置に用いられる防
振装置に対して、何れも有効に適用可能であることは、
勿論である。
【0043】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた能動型防振装置においては、第二の
取付部材から側方に延び出して形成された張出部で、荷
重センサをボルトで共締めして装着することによって、
主たる振動の入力方向に入力される振動荷重だけでな
く、こじり方向に入力される振動荷重も、かかる荷重セ
ンサによって有利に検出することが出来るのであり、そ
れ故、この荷重センサの検出信号に基づいて加振手段を
制御することによって、主たる振動の入力方向に入力さ
れる振動と、こじり方向に入力される振動との、何れに
対しても、有効な能動的防振効果を得ることが可能とな
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントを示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントの平面図であ
る。
【図3】本発明の第二の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントを示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 18 パワーユニット 20 ボデー 30 平衡室 42 張出部 48 取付ボルト 58 加振板 60 支持ゴム弾性体 62 受圧室 64 電磁式駆動装置 94 荷重センサ
フロントページの続き (72)発明者 萩野 吉彦 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 矢野 勝久 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 片桐 顕 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 松岡 英樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 渡辺 賢 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 佐野 久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D035 CA05 3J047 AA03 AB01 CB10 FA02 FA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振連結される一方の部材に取り付けら
    れる第一の取付部材と他方の部材に取り付けられる第二
    の取付部材を、本体ゴム弾性体で連結する一方、それら
    第一の取付部材と第二の取付部材の間に加振力を及ぼし
    得る加振手段を設けると共に、振動を検出する荷重セン
    サを設けて、該荷重センサの検出信号に基づいて該加振
    手段を制御するようにした能動型防振装置において、 前記第二の取付部材に、主たる振動荷重入力方向に対し
    て側方に延び出す張出部を設け、該張出部において、該
    第二の取付部材を前記他方の部材にボルト固定すると共
    に、該張出部のボルト固定部位に前記荷重センサを共締
    めして装着するようにしたことを特徴とする能動型防振
    装置。
  2. 【請求項2】 前記張出部を、主たる振動荷重入力方向
    に延びる前記第二の取付部材の中心軸周りの複数箇所に
    おいて、前記他方の部材に対してボルト固定すると共
    に、それらのうちの一つのボルト固定部位に、前記荷重
    センサを共締めして装着した請求項1に記載の能動型防
    振装置。
  3. 【請求項3】 前記張出部を、主たる振動荷重入力方向
    に延びる前記第二の取付部材の中心軸周りの複数箇所に
    おいて、前記他方の部材に対してボルト固定すると共
    に、それらのうちの複数のボルト固定部位に、前記荷重
    センサを共締めして装着した請求項1に記載の能動型防
    振装置。
  4. 【請求項4】 前記本体ゴム弾性体によって壁部の一部
    が構成されて振動が入力される流体室を形成すると共
    に、該流体室の壁部の別の一部を可動部材によって構成
    する一方、前記加振手段を、該可動部材を加振変位させ
    る電磁式アクチュエータによって構成せしめて、前記荷
    重センサによる検出信号に基づいて該電磁式アクチュエ
    ータを制御して、該可動部材を加振変位させることによ
    り、該流体室の圧力を介して、前記第一の取付部材と前
    記第二の取付部材の間に加振力を及ぼすようにした請求
    項1乃至3の何れかに記載の能動型防振装置。
  5. 【請求項5】 前記第二の取付部材を筒形状とし、その
    軸方向一方の側に離間して前記第一の取付部材を配設せ
    しめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を前記
    本体ゴム弾性体で連結することにより、該第二の取付部
    材の軸方向一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、前
    記可動部材を該第二の取付部材の内孔に配設せしめて該
    内孔を流体密に閉塞することにより、該本体ゴム弾性体
    と該可動部材の間に前記流体室を形成する一方、該可動
    部材を挟んで該流体室と反対側に前記電磁式アクチュエ
    ータを配設して、該電磁式アクチュエータを該第二の取
    付部材の内孔に収容配置すると共に、かかる第二の取付
    部材における該電磁式アクチュエータの配設側の軸方向
    端部から軸方向他方の側に離間した位置に、前記張出部
    を、軸直角方向外方に広がるように形成した請求項4に
    記載の能動型防振装置。
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