JP2000336574A - 耐高湿熱性ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法 - Google Patents
耐高湿熱性ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法Info
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- JP2000336574A JP2000336574A JP11151241A JP15124199A JP2000336574A JP 2000336574 A JP2000336574 A JP 2000336574A JP 11151241 A JP11151241 A JP 11151241A JP 15124199 A JP15124199 A JP 15124199A JP 2000336574 A JP2000336574 A JP 2000336574A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/18—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/10—Coating or impregnating
- C04B20/1055—Coating or impregnating with inorganic materials
- C04B20/1062—Metals
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Abstract
(57)【要約】
【課題】オートクレーブ養生セメントの補強材のよう
に、高温湿潤状態での使用に最適な耐高温湿潤性の優れ
たポリビニルアルコール繊維を、安価に、低コストで製
造する。 【解決手段】ポリビニルアルコール系ポリマーからなる
耐湿熱性の高強力繊維を製造するに際して、ポリビニル
アルコール系ポリマーからなる延伸繊維をジアルデヒド
化合物により架橋処理し、かつ製造工程のいずれかの段
階で該繊維中に遷移金属を含有させる。
に、高温湿潤状態での使用に最適な耐高温湿潤性の優れ
たポリビニルアルコール繊維を、安価に、低コストで製
造する。 【解決手段】ポリビニルアルコール系ポリマーからなる
耐湿熱性の高強力繊維を製造するに際して、ポリビニル
アルコール系ポリマーからなる延伸繊維をジアルデヒド
化合物により架橋処理し、かつ製造工程のいずれかの段
階で該繊維中に遷移金属を含有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度な耐湿熱性と
高強力が必要とされる分野、特に高温オートクレーブ養
生(以後AC養生ともいう)を行うセメント製品の補強
に効果を発揮するポリビニルアルコール(以後PVAと
略す)系繊維に関するものである。
高強力が必要とされる分野、特に高温オートクレーブ養
生(以後AC養生ともいう)を行うセメント製品の補強
に効果を発揮するポリビニルアルコール(以後PVAと
略す)系繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PVA系繊維は汎用繊維の中では高い強
力と高いヤング率を有し、かつ接着性や耐アルカリ性が
良好なため、特にアスベスト代替のセメント補強材とし
て脚光を浴びている。しかしながらPVA系繊維は耐湿
熱性が十分とはいえず、現在セメント補強材としてPV
A系繊維を使用する場合は、室温養生又は100℃以下
の低温養生に頼っており、その結果セメント製品の寸法
安定性や強度が十分でなく、かつ養生日数が長いなどの
欠点を有していた。
力と高いヤング率を有し、かつ接着性や耐アルカリ性が
良好なため、特にアスベスト代替のセメント補強材とし
て脚光を浴びている。しかしながらPVA系繊維は耐湿
熱性が十分とはいえず、現在セメント補強材としてPV
A系繊維を使用する場合は、室温養生又は100℃以下
の低温養生に頼っており、その結果セメント製品の寸法
安定性や強度が十分でなく、かつ養生日数が長いなどの
欠点を有していた。
【0003】これまでにPVA系繊維の耐湿熱性を高め
ようとする種々の提案がなされている。例えば特開昭6
3−120107号公報には、15倍以上延伸した延伸
糸にアセタール化を施すことが提案されているが、アセ
タール化のみではAC養生に耐える湿熱性は得られな
い。また特開平2−133605号公報や特開平1−2
07435号公報には、PVAとアクリル酸系ポリマー
をブレンド紡糸し、両ポリマー間で架橋を形成させた
り、繊維表面を有機系過酸化物やイソシアネート化合
物、ウレタン化合物、エポキシ化合物などで架橋させる
方法が提案されている。しかしこの方法の場合には、強
度に関与しないPVA以外のものを多く含有するため高
強度が得られないとか、セメントのアルカリで容易に加
水分解されるためAC養生中に膨潤、溶解が起こる等の
問題がある。
ようとする種々の提案がなされている。例えば特開昭6
3−120107号公報には、15倍以上延伸した延伸
糸にアセタール化を施すことが提案されているが、アセ
タール化のみではAC養生に耐える湿熱性は得られな
い。また特開平2−133605号公報や特開平1−2
07435号公報には、PVAとアクリル酸系ポリマー
をブレンド紡糸し、両ポリマー間で架橋を形成させた
り、繊維表面を有機系過酸化物やイソシアネート化合
物、ウレタン化合物、エポキシ化合物などで架橋させる
方法が提案されている。しかしこの方法の場合には、強
度に関与しないPVA以外のものを多く含有するため高
強度が得られないとか、セメントのアルカリで容易に加
水分解されるためAC養生中に膨潤、溶解が起こる等の
問題がある。
【0004】その他に酸や脱水触媒となる塩を用いて乾
熱延伸工程で脱水架橋させ耐湿熱性を向上する方法が特
開平2−84587号公報、特開平4−100912号
公報及び特開平4−163309号公報などで公知であ
るが、この方法の場合には、残存する酸や塩により高温
AC養生中にPVA系繊維の分解が激しく起こり繊維強
度が著しく低下するため補強効果が失われる問題があ
る。同様に特開平4−163311号公報には、紡糸か
ら乾熱延伸直前までの間に、ホスヘートアミン化合物や
アミンスルホネート化合物を付着させ乾熱延伸時に架橋
させ高耐湿熱化する方法が開示されているが、高温AC
養生中に架橋反応が進行し繊維強度低下を起こす欠点が
ある。
熱延伸工程で脱水架橋させ耐湿熱性を向上する方法が特
開平2−84587号公報、特開平4−100912号
公報及び特開平4−163309号公報などで公知であ
るが、この方法の場合には、残存する酸や塩により高温
AC養生中にPVA系繊維の分解が激しく起こり繊維強
度が著しく低下するため補強効果が失われる問題があ
る。同様に特開平4−163311号公報には、紡糸か
ら乾熱延伸直前までの間に、ホスヘートアミン化合物や
アミンスルホネート化合物を付着させ乾熱延伸時に架橋
させ高耐湿熱化する方法が開示されているが、高温AC
養生中に架橋反応が進行し繊維強度低下を起こす欠点が
ある。
【0005】また、アセタール化された単位からなる共
重合PVA系ポリマーを用いて紡糸・延伸したのち酸処
理により均一に架橋させる技術が特開平10−8841
9号公報に提案されているが、粘度平均重合度が300
0以下の場合やアセタール化された単位の比率が5モル
%を越えると高強度を得ることが困難であり補強性が発
揮できない問題がある。更に、脂肪族ジアルデヒド系ま
たはその誘導体を紡糸原糸に付与し、高倍率に乾熱延伸
したあと酸処理して架橋させる方法が特開平9−132
816号公報や特開平10−31093号公報などに提
案されている。しかしこの方法を用いても、175℃以
上のオートクレーブ養生に耐えうる高耐湿熱性のものは
得られない。
重合PVA系ポリマーを用いて紡糸・延伸したのち酸処
理により均一に架橋させる技術が特開平10−8841
9号公報に提案されているが、粘度平均重合度が300
0以下の場合やアセタール化された単位の比率が5モル
%を越えると高強度を得ることが困難であり補強性が発
揮できない問題がある。更に、脂肪族ジアルデヒド系ま
たはその誘導体を紡糸原糸に付与し、高倍率に乾熱延伸
したあと酸処理して架橋させる方法が特開平9−132
816号公報や特開平10−31093号公報などに提
案されている。しかしこの方法を用いても、175℃以
上のオートクレーブ養生に耐えうる高耐湿熱性のものは
得られない。
【0006】以上の如く、高強力PVA系繊維の耐湿熱
性を改善するための方法が種々提案されているが、最近
AC養生温度が高まる傾向にあり、従来の技術では本発
明で示すような175℃以上での高温AC養生に適用で
きる高耐湿熱性の高強度繊維は得られていない。
性を改善するための方法が種々提案されているが、最近
AC養生温度が高まる傾向にあり、従来の技術では本発
明で示すような175℃以上での高温AC養生に適用で
きる高耐湿熱性の高強度繊維は得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、180℃の
AC養生に耐えうる高度の耐湿熱性を有しかつ高強度を
有するPVA系繊維とそれを再現性良く、工業的に得る
製造方法に関するものである。
AC養生に耐えうる高度の耐湿熱性を有しかつ高強度を
有するPVA系繊維とそれを再現性良く、工業的に得る
製造方法に関するものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは高温AC養生
時の湿熱老化の進行を抑制させる目的で、PVA系繊維
を架橋し、かつ繊維に遷移金属を付着させることによ
り、従来見られなかった、耐湿熱老化性に優れかつ高強
度を有するPVA系繊維が得られることを見出し、本発
明に到達した。すなわち本発明は、ジアルデヒド化合物
で架橋されたPVA系ポリマーからなり、かつ0.5〜
50ppmの遷移金属を含有しているPVA系繊維であ
り、またPVA系ポリマーの溶液を紡糸して繊維化する
際に、紡糸工程において、ジアルデヒドまたはその誘導
体(これらをあわせてジアルデヒド化合物と称す)を付
与し、乾熱延伸して得たPVA系繊維を50℃〜90℃
の酸性溶液で処理して該ジアルデヒドまたはその誘導体
を反応させてPVA系ポリマーを架橋し、さらに該繊維
を製造する工程のいずれかの工程で0.5〜50ppm
の遷移金属を付与することを特徴とするPVA系繊維の
製造方法である。
時の湿熱老化の進行を抑制させる目的で、PVA系繊維
を架橋し、かつ繊維に遷移金属を付着させることによ
り、従来見られなかった、耐湿熱老化性に優れかつ高強
度を有するPVA系繊維が得られることを見出し、本発
明に到達した。すなわち本発明は、ジアルデヒド化合物
で架橋されたPVA系ポリマーからなり、かつ0.5〜
50ppmの遷移金属を含有しているPVA系繊維であ
り、またPVA系ポリマーの溶液を紡糸して繊維化する
際に、紡糸工程において、ジアルデヒドまたはその誘導
体(これらをあわせてジアルデヒド化合物と称す)を付
与し、乾熱延伸して得たPVA系繊維を50℃〜90℃
の酸性溶液で処理して該ジアルデヒドまたはその誘導体
を反応させてPVA系ポリマーを架橋し、さらに該繊維
を製造する工程のいずれかの工程で0.5〜50ppm
の遷移金属を付与することを特徴とするPVA系繊維の
製造方法である。
【0009】従来は180℃のAC養生中に繊維中のP
VA結晶が融解し、強度が低下すると考えられていた
が、本発明者らは種々解析の結果、結晶の融解とともに
高温湿熱下でPVA系ポリマー鎖が酸化分解することも
AC養生後の繊維劣化の重要な要因であることを発見し
た。すなわち、180℃のAC養生する際に生じる従来
公知のPVA系架橋繊維の補強性不良原因はPVAの結
晶融解だけでなく、加熱によるPVA自体の酸化分解も
重要な要因であり、この点を改善することが本発明のポ
イントである。
VA結晶が融解し、強度が低下すると考えられていた
が、本発明者らは種々解析の結果、結晶の融解とともに
高温湿熱下でPVA系ポリマー鎖が酸化分解することも
AC養生後の繊維劣化の重要な要因であることを発見し
た。すなわち、180℃のAC養生する際に生じる従来
公知のPVA系架橋繊維の補強性不良原因はPVAの結
晶融解だけでなく、加熱によるPVA自体の酸化分解も
重要な要因であり、この点を改善することが本発明のポ
イントである。
【0010】以下本発明について詳細に説明する。本発
明でいうPVA系ポリマーとしては、粘度平均重合度が
1000以上で、ケン化度が98.5mol%以上のも
のが好ましく、特にケン化度99.0mol%以上のも
のが好ましい。PVA系ポリマーの平均重合度が高いほ
ど結晶間を連結するタイ分子の数が多く、かつ欠点とな
る分子末端数が少なくなるので、高強度、高弾性率、高
耐熱水性が得られやすく好ましく、特に重合度1700
以上が好ましく、さらにより好ましくは2000以上で
ある。但し、重合度30000を越えるようなPVA系
ポリマーは一般的に製造が難しく、工業生産ということ
からは必ずしも適したものとは言えない。またエチレ
ン、アリルアルコール、ピバリン酸ビニルの如き脂肪酸
ビニルエステルなどの変性ユニットで変性したPVA系
ポリマーも包含される。変性ユニットの量は5モル%以
下が好ましく、より好ましくは2モル%以下である。
明でいうPVA系ポリマーとしては、粘度平均重合度が
1000以上で、ケン化度が98.5mol%以上のも
のが好ましく、特にケン化度99.0mol%以上のも
のが好ましい。PVA系ポリマーの平均重合度が高いほ
ど結晶間を連結するタイ分子の数が多く、かつ欠点とな
る分子末端数が少なくなるので、高強度、高弾性率、高
耐熱水性が得られやすく好ましく、特に重合度1700
以上が好ましく、さらにより好ましくは2000以上で
ある。但し、重合度30000を越えるようなPVA系
ポリマーは一般的に製造が難しく、工業生産ということ
からは必ずしも適したものとは言えない。またエチレ
ン、アリルアルコール、ピバリン酸ビニルの如き脂肪酸
ビニルエステルなどの変性ユニットで変性したPVA系
ポリマーも包含される。変性ユニットの量は5モル%以
下が好ましく、より好ましくは2モル%以下である。
【0011】本発明で好適に用いられるジアルデヒド化
合物としては、炭素数3〜10の脂肪族ジアルデヒドの
アセタール化物が好適に挙げられ、例えばテトラメトキ
シプロパン、テトラメトキシブタン、テトラメトキシペ
ンタン、テトラメトキシノナン、ビスエチレンジオキシ
プロパン、ビスエチレンジオキシブタン、ビスエチレン
ジオキシペンタン、ノナンジアールビスエチレンなどの
脂肪族ジアルデヒドのアセタール化物、また2,5−ジ
メトキシテトラヒドロフラン、2,5−ジエトキシテト
ラヒドロフラン、2,5−ジプロポキシテトラヒドロフ
ラン、2,5−ジブトキシテトラヒドロフラン、2,5
−ジペントキシテトラヒドロフラン、2,6−ジメトキ
シテトラヒドロピラン、2,6−ジエトキシテトラヒド
ロピラン、2,6−ジプロポキシテトラヒドロピラン、
2,6−ジブトキシテトラヒドロピラン、2,6−ジペ
ントキシテトラヒドロピラン、2,3−ジヒドロ−2−
メトキシフラン、2,3−ジヒドロ−2−エトキシフラ
ン、2,3−ジヒドロ−2−プロポキシフラン、2,3
−ジヒドロ−2−ブトキシフラン、2,3−ジヒドロ−
2−ペントキシフラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキ
シ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−
2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−プロポキシ−2
H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−ブトキシ−2H−
ピラン、3,4−ジヒドロ−2−ペントキシ−2H−ピ
ランなどの脂肪族アルデヒドの環状アセタール化物が挙
げられる。また本発明において、ジアルデヒド化合物は
上記アセタール化合物の未アセタール化物やヘミアセタ
ール化物等であってもよい。しかしながら本発明では、
アセタール化物の方が、未アセタール化物よりも、繊維
製造工程において安定であること、更に職場環境の悪化
を来たさないことから好適に用いられる。
合物としては、炭素数3〜10の脂肪族ジアルデヒドの
アセタール化物が好適に挙げられ、例えばテトラメトキ
シプロパン、テトラメトキシブタン、テトラメトキシペ
ンタン、テトラメトキシノナン、ビスエチレンジオキシ
プロパン、ビスエチレンジオキシブタン、ビスエチレン
ジオキシペンタン、ノナンジアールビスエチレンなどの
脂肪族ジアルデヒドのアセタール化物、また2,5−ジ
メトキシテトラヒドロフラン、2,5−ジエトキシテト
ラヒドロフラン、2,5−ジプロポキシテトラヒドロフ
ラン、2,5−ジブトキシテトラヒドロフラン、2,5
−ジペントキシテトラヒドロフラン、2,6−ジメトキ
シテトラヒドロピラン、2,6−ジエトキシテトラヒド
ロピラン、2,6−ジプロポキシテトラヒドロピラン、
2,6−ジブトキシテトラヒドロピラン、2,6−ジペ
ントキシテトラヒドロピラン、2,3−ジヒドロ−2−
メトキシフラン、2,3−ジヒドロ−2−エトキシフラ
ン、2,3−ジヒドロ−2−プロポキシフラン、2,3
−ジヒドロ−2−ブトキシフラン、2,3−ジヒドロ−
2−ペントキシフラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキ
シ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−
2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−プロポキシ−2
H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−ブトキシ−2H−
ピラン、3,4−ジヒドロ−2−ペントキシ−2H−ピ
ランなどの脂肪族アルデヒドの環状アセタール化物が挙
げられる。また本発明において、ジアルデヒド化合物は
上記アセタール化合物の未アセタール化物やヘミアセタ
ール化物等であってもよい。しかしながら本発明では、
アセタール化物の方が、未アセタール化物よりも、繊維
製造工程において安定であること、更に職場環境の悪化
を来たさないことから好適に用いられる。
【0012】本発明において該ジアルデヒド化合物の付
着量としては、乾熱延伸糸に対して0.1〜3.0モル
%が好ましく、より好ましくは0.2〜2.0モル%で
ある。付着量が0.1モル%未満では架橋密度が少ない
ため耐熱性が不十分となり、3.0モル%を越えると分
子配向をみだしたり、PVA系ポリマーの分解が促進さ
れて、強度低下を招き易い。
着量としては、乾熱延伸糸に対して0.1〜3.0モル
%が好ましく、より好ましくは0.2〜2.0モル%で
ある。付着量が0.1モル%未満では架橋密度が少ない
ため耐熱性が不十分となり、3.0モル%を越えると分
子配向をみだしたり、PVA系ポリマーの分解が促進さ
れて、強度低下を招き易い。
【0013】本発明でいう遷移金属としては、周期律表
に示される遷移元素であり、具体的な元素として、マン
ガン、銅、ニッケル、コバルト、クロム、バナジウム、
チタン、ジルコニウム、モリブデン、金、銀、白金など
が挙げられ、これら金属元素の中で、好ましい元素とし
てマンガン、銅、鉄、ニッケル、コバルトなどが挙げら
れ、特にマンガンとコバルトが耐湿熱性が良好な点から
より好ましい。遷移金属の含有量は、金属換算で乾熱延
伸糸に対して、0.5〜50ppmの範囲が好ましい。
0.5ppm未満では含有量のコントロールが難しく、
また耐湿熱性の向上が期待出来ない。50ppmを越え
ると逆に工程性の悪化をまねいたり、繊維の分解を促進
して好ましくない。
に示される遷移元素であり、具体的な元素として、マン
ガン、銅、ニッケル、コバルト、クロム、バナジウム、
チタン、ジルコニウム、モリブデン、金、銀、白金など
が挙げられ、これら金属元素の中で、好ましい元素とし
てマンガン、銅、鉄、ニッケル、コバルトなどが挙げら
れ、特にマンガンとコバルトが耐湿熱性が良好な点から
より好ましい。遷移金属の含有量は、金属換算で乾熱延
伸糸に対して、0.5〜50ppmの範囲が好ましい。
0.5ppm未満では含有量のコントロールが難しく、
また耐湿熱性の向上が期待出来ない。50ppmを越え
ると逆に工程性の悪化をまねいたり、繊維の分解を促進
して好ましくない。
【0014】次に本発明の製造法について説明する。P
VA系ポリマーを紡糸するためには、まずPVA系ポリ
マーを溶剤に溶解し、脱泡して紡糸原液を得る。この際
の溶剤としては、例えばグリセリン、エチレングリコー
ルなどの多価アルコール類やジメチルスルホキシド、水
およびこれら2種以上の混合溶媒などが拳げられる。な
かでもジメチルスルホオキシドが低温度で溶解性に優れ
るので好ましい。またPVA系ポリマーを溶剤に溶解し
た紡糸原液には、ホウ酸等のゲル化促進剤が添加されて
いても良い。
VA系ポリマーを紡糸するためには、まずPVA系ポリ
マーを溶剤に溶解し、脱泡して紡糸原液を得る。この際
の溶剤としては、例えばグリセリン、エチレングリコー
ルなどの多価アルコール類やジメチルスルホキシド、水
およびこれら2種以上の混合溶媒などが拳げられる。な
かでもジメチルスルホオキシドが低温度で溶解性に優れ
るので好ましい。またPVA系ポリマーを溶剤に溶解し
た紡糸原液には、ホウ酸等のゲル化促進剤が添加されて
いても良い。
【0015】紡糸原液中のPVA系ポリマーの濃度とし
ては5〜30重量%が好ましく、また紡糸原液の温度と
しては40〜230℃が一般的である。
ては5〜30重量%が好ましく、また紡糸原液の温度と
しては40〜230℃が一般的である。
【0016】このようにして得られた紡糸原液を湿式、
乾湿式のいずれかの紡糸方法により紡糸して固化する。
湿式又は乾湿式紡糸方法では、固化浴にて固化し繊維化
させるが、その際の固化溶液としては、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アルカリ
水溶液、アルカリ金属塩水溶液など、あるいはこれらの
混合液が用いられる。なお固化における溶剤抽出をゆっ
くりと行わせて均一ゲル構造を生成させ、より高い強度
と耐熱水性を得るために、該固化溶液に紡糸原液を構成
する溶剤を10重量%以上混合させるのが好ましい。特
にメタノールで代表されるアルコールと原液溶媒との重
量比が9/1〜6/4の混合溶媒が好ましい。さらに固
化溶液を20℃以下にして、吐出された紡糸原液を急冷
させるのも均一な微結晶構造のゲル、すなわち高強度繊
維を得る上で好ましい。さらに固化浴温度を10℃以下
にすると固化後がさらに均質となるのでより一層好まし
い。
乾湿式のいずれかの紡糸方法により紡糸して固化する。
湿式又は乾湿式紡糸方法では、固化浴にて固化し繊維化
させるが、その際の固化溶液としては、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アルカリ
水溶液、アルカリ金属塩水溶液など、あるいはこれらの
混合液が用いられる。なお固化における溶剤抽出をゆっ
くりと行わせて均一ゲル構造を生成させ、より高い強度
と耐熱水性を得るために、該固化溶液に紡糸原液を構成
する溶剤を10重量%以上混合させるのが好ましい。特
にメタノールで代表されるアルコールと原液溶媒との重
量比が9/1〜6/4の混合溶媒が好ましい。さらに固
化溶液を20℃以下にして、吐出された紡糸原液を急冷
させるのも均一な微結晶構造のゲル、すなわち高強度繊
維を得る上で好ましい。さらに固化浴温度を10℃以下
にすると固化後がさらに均質となるのでより一層好まし
い。
【0017】このようにして固化された繊維は繊維間の
膠着を少なくし、その後の乾熱延伸を容易にするために
溶剤を含んだ状態で2倍以上の湿延伸を行うのが好まし
い。なお、固化溶液がアルカリ水溶液あるいはアルカリ
を含む液の場合には、湿延伸の前に、張力下で中和を行
うのが好ましい。次いで溶剤抽出を行うが、抽出剤とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノールなどの第
1級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルプロピルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン類や、水などが使用される。
膠着を少なくし、その後の乾熱延伸を容易にするために
溶剤を含んだ状態で2倍以上の湿延伸を行うのが好まし
い。なお、固化溶液がアルカリ水溶液あるいはアルカリ
を含む液の場合には、湿延伸の前に、張力下で中和を行
うのが好ましい。次いで溶剤抽出を行うが、抽出剤とし
ては、メタノール、エタノール、プロパノールなどの第
1級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルプロピルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン類や、水などが使用される。
【0018】抽出工程は通常複数の抽出浴を用い、これ
らの抽出浴を順次繊維を通過させることにより行われる
が、本発明において、抽出工程の最初から最後までのい
ずれかの抽出浴のアルコールやケトン類にジアルデヒド
化合物を添加溶解し、抽出浴を通過中の繊維にジアルデ
ヒド化合物を付与して繊維内部まで含浸させる。ジアル
デヒド化合物としてアセタール化物を用いると、前記し
たように、繊維を乾熱延伸する際に熱により酸化される
ことがなく、延伸後も繊維内部に安定に存在し、その後
の酸処理においてほぼ完全に架橋反応が進行するため、
175〜180℃のAC養生に耐え得る耐熱水性が達成
される。さらにこのようなアセタール化物は繊維を乾
燥、延伸する前、特に最後の抽出浴に添加することによ
り繊維内部までアセタール化物が浸透し易いので好まし
い。架橋剤であるジアルデヒド化合物の溶液の濃度は
0.1〜3.0モル%が適当であり、好ましくは0.2
〜2.0モル%、より好ましくは0.4〜1.0モル%
である。紡糸工程の後半でこの架橋剤を付与後50〜2
00℃で繊維を乾燥させるが、そのとき抽出剤と共に架
橋剤の一部も揮散する場合があるので、乾燥温度を低め
に設定する等の注意が必要である。続いて、必要に応じ
て油剤などを付与して該抽出繊維を乾燥させる。
らの抽出浴を順次繊維を通過させることにより行われる
が、本発明において、抽出工程の最初から最後までのい
ずれかの抽出浴のアルコールやケトン類にジアルデヒド
化合物を添加溶解し、抽出浴を通過中の繊維にジアルデ
ヒド化合物を付与して繊維内部まで含浸させる。ジアル
デヒド化合物としてアセタール化物を用いると、前記し
たように、繊維を乾熱延伸する際に熱により酸化される
ことがなく、延伸後も繊維内部に安定に存在し、その後
の酸処理においてほぼ完全に架橋反応が進行するため、
175〜180℃のAC養生に耐え得る耐熱水性が達成
される。さらにこのようなアセタール化物は繊維を乾
燥、延伸する前、特に最後の抽出浴に添加することによ
り繊維内部までアセタール化物が浸透し易いので好まし
い。架橋剤であるジアルデヒド化合物の溶液の濃度は
0.1〜3.0モル%が適当であり、好ましくは0.2
〜2.0モル%、より好ましくは0.4〜1.0モル%
である。紡糸工程の後半でこの架橋剤を付与後50〜2
00℃で繊維を乾燥させるが、そのとき抽出剤と共に架
橋剤の一部も揮散する場合があるので、乾燥温度を低め
に設定する等の注意が必要である。続いて、必要に応じ
て油剤などを付与して該抽出繊維を乾燥させる。
【0019】次いで該ジアルデヒド化合物を含有する乾
燥処理後の紡糸原糸を210℃以上260℃以下、好ま
しくは220℃以上250℃以下の温度で全延伸倍率が
12倍以上、好ましくは14倍以上の乾熱延伸を行う。
ここで言う全延伸倍率とは、乾燥処理前に行った湿延伸
の延伸倍率と乾燥延伸の延伸倍率の積で表される値であ
る。全延伸倍率が12倍未満の場合には、本発明が目的
とする高強力繊維が得られない。好ましくは湿延伸倍率
2〜5倍で乾熱延伸倍率3〜8倍の延伸である。なお乾
熱延伸温度としては、PVA系ポリマーが高重合度であ
るほど高くするのが好ましいが、260℃を越えるとP
VA系ポリマーの溶融や分解が起こり好ましくない。
燥処理後の紡糸原糸を210℃以上260℃以下、好ま
しくは220℃以上250℃以下の温度で全延伸倍率が
12倍以上、好ましくは14倍以上の乾熱延伸を行う。
ここで言う全延伸倍率とは、乾燥処理前に行った湿延伸
の延伸倍率と乾燥延伸の延伸倍率の積で表される値であ
る。全延伸倍率が12倍未満の場合には、本発明が目的
とする高強力繊維が得られない。好ましくは湿延伸倍率
2〜5倍で乾熱延伸倍率3〜8倍の延伸である。なお乾
熱延伸温度としては、PVA系ポリマーが高重合度であ
るほど高くするのが好ましいが、260℃を越えるとP
VA系ポリマーの溶融や分解が起こり好ましくない。
【0020】このようにして得られたジアルデヒドのア
セタール化物を含有した延伸繊維は通常9cN/dte
x以上の引張強度を有している。引張強度が9cN/d
tex未満の場合には、その後に行う架橋処理により繊
維の引張強度が大きく低下するため好ましくない。より
好ましくは11cN/dtex以上の引張強度を有して
いる場合である。
セタール化物を含有した延伸繊維は通常9cN/dte
x以上の引張強度を有している。引張強度が9cN/d
tex未満の場合には、その後に行う架橋処理により繊
維の引張強度が大きく低下するため好ましくない。より
好ましくは11cN/dtex以上の引張強度を有して
いる場合である。
【0021】具体的な架橋処理方法としては、硫酸を含
有する水溶液浴中にジアルデヒド化合物を含有した延伸
繊維を5〜120分間浸漬する方法が用いられ、その方
法によりPVA系ポリマーの水酸基と該ジアルデヒド化
合物との間で反応が起こり、分子間架橋が生じることと
なる。この際の浴中の硫酸濃度と処理温度は5g/l〜
240g/lで50℃〜110℃である。なお、この酸
処理浴にはホルムアルデヒドなどのモノアルデヒド化合
物あるいはその誘導体などが含まれていても良い。
有する水溶液浴中にジアルデヒド化合物を含有した延伸
繊維を5〜120分間浸漬する方法が用いられ、その方
法によりPVA系ポリマーの水酸基と該ジアルデヒド化
合物との間で反応が起こり、分子間架橋が生じることと
なる。この際の浴中の硫酸濃度と処理温度は5g/l〜
240g/lで50℃〜110℃である。なお、この酸
処理浴にはホルムアルデヒドなどのモノアルデヒド化合
物あるいはその誘導体などが含まれていても良い。
【0022】本発明において、上記架橋処理は、繊維を
トウのままの長繊維状で行っても良いし、所定の長さに
カットした短繊維状態で行っても良い。架橋処理が終わ
った該PVA系繊維は水洗、中和処理を行ったのち、水
洗し、乾燥を行い、必要に応じ油剤を付与し、本発明の
PVA繊維を得る。
トウのままの長繊維状で行っても良いし、所定の長さに
カットした短繊維状態で行っても良い。架橋処理が終わ
った該PVA系繊維は水洗、中和処理を行ったのち、水
洗し、乾燥を行い、必要に応じ油剤を付与し、本発明の
PVA繊維を得る。
【0023】本発明の最重要ポイントである遷移金属の
付与は本発明の架橋PVA系繊維の中に0.5〜50p
pm含有または付与されていれば、どの工程で行っても
良い。しかし、好ましくは架橋処理をし、中和、水洗を
行った後に付与する。架橋処理前に付与することも可能
であるが、遷移金属が溶出したり、量のコントロールが
難しいなどの問題があり、適量付与することが難しい。
PVA系繊維は遷移金属を吸着し易く、キレートを形成
していくので、その吸着量は浴比と時間、温度によっ
て、大幅に変わるが、室温で3〜10分、浴比1:40
〜500の場合には、金属換算濃度で1〜150ppm
の遷移金属塩溶液に浸漬することが好ましい。浸漬時間
が3分未満では処理時間が短すぎて金属が十分付着せ
ず、効果が発揮されない。また10分を越える長時間の
処理では金属による繊維へのダメージが大きくなり、強
度、耐湿熱性の低下を招く。本発明において遷移金属
は、塩化物、硫酸塩、有機酸塩等の塩で代表されるよう
に、可溶性のイオン結合された状態のものが一般に使用
される。なお水不溶性の金属そのものは本発明において
殆ど効果を発揮しない。
付与は本発明の架橋PVA系繊維の中に0.5〜50p
pm含有または付与されていれば、どの工程で行っても
良い。しかし、好ましくは架橋処理をし、中和、水洗を
行った後に付与する。架橋処理前に付与することも可能
であるが、遷移金属が溶出したり、量のコントロールが
難しいなどの問題があり、適量付与することが難しい。
PVA系繊維は遷移金属を吸着し易く、キレートを形成
していくので、その吸着量は浴比と時間、温度によっ
て、大幅に変わるが、室温で3〜10分、浴比1:40
〜500の場合には、金属換算濃度で1〜150ppm
の遷移金属塩溶液に浸漬することが好ましい。浸漬時間
が3分未満では処理時間が短すぎて金属が十分付着せ
ず、効果が発揮されない。また10分を越える長時間の
処理では金属による繊維へのダメージが大きくなり、強
度、耐湿熱性の低下を招く。本発明において遷移金属
は、塩化物、硫酸塩、有機酸塩等の塩で代表されるよう
に、可溶性のイオン結合された状態のものが一般に使用
される。なお水不溶性の金属そのものは本発明において
殆ど効果を発揮しない。
【0024】次に本発明繊維の主用途のAC養生セメン
ト成形物について説明する。従来アスベスト繊維を補強
材として使用する場合のAC養生セメント成形物におい
ては180℃が普通であったが、アスベストが発ガン物
質であり人体に有害とわかり、アスベストに代替し得る
補強材が強く求められていた。PVA繊維でもアスベス
ト代替が検討され、自然養生または170℃以下のAC
養生では使用されていた。しかし180℃のAC養生に
耐えうる繊維はなかった。本発明の繊維を0.1〜5.
0wt%使用した180℃のAC養生セメント成形物は
曲げ強度が200kg/cm2以上であり180℃のA
C養生後においても繊維の補強効果が十分にあった。使
用量が0.1wt%以下では補強効果が無く、実用性の
あるセメント成形物は得られない。5wt%以上使用し
ても補強効果はレベルオフしてコストパフォーマンスに
劣る。
ト成形物について説明する。従来アスベスト繊維を補強
材として使用する場合のAC養生セメント成形物におい
ては180℃が普通であったが、アスベストが発ガン物
質であり人体に有害とわかり、アスベストに代替し得る
補強材が強く求められていた。PVA繊維でもアスベス
ト代替が検討され、自然養生または170℃以下のAC
養生では使用されていた。しかし180℃のAC養生に
耐えうる繊維はなかった。本発明の繊維を0.1〜5.
0wt%使用した180℃のAC養生セメント成形物は
曲げ強度が200kg/cm2以上であり180℃のA
C養生後においても繊維の補強効果が十分にあった。使
用量が0.1wt%以下では補強効果が無く、実用性の
あるセメント成形物は得られない。5wt%以上使用し
ても補強効果はレベルオフしてコストパフォーマンスに
劣る。
【0025】本発明の繊維は180℃のAC養生に耐
え、180℃のWBS(スレート板の曲げ強度)が20
0kg/cm2以上となる強靱なPVA繊維である。し
たがって、産業資材で高温養生FRCや耐水性の必要な
分野に用いられる。
え、180℃のWBS(スレート板の曲げ強度)が20
0kg/cm2以上となる強靱なPVA繊維である。し
たがって、産業資材で高温養生FRCや耐水性の必要な
分野に用いられる。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により詳細に
説明する。実施例及び比較例において、%や部は特にこ
とわりがない限り重量に基づく値を意味する。なお、本
発明における各種の物性値は以下の方法により測定され
る値である。 1. 架橋ジアルデヒド化合物量 架橋繊維100mgを1Nの塩化ヒドロキシアンモニウ
ム水溶液10gにとり、122℃で120分加熱する。
得られた水溶液を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で
中和滴定し、その滴定曲線から換算して求めた。
説明する。実施例及び比較例において、%や部は特にこ
とわりがない限り重量に基づく値を意味する。なお、本
発明における各種の物性値は以下の方法により測定され
る値である。 1. 架橋ジアルデヒド化合物量 架橋繊維100mgを1Nの塩化ヒドロキシアンモニウ
ム水溶液10gにとり、122℃で120分加熱する。
得られた水溶液を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で
中和滴定し、その滴定曲線から換算して求めた。
【0027】2. 遷移金属付着量 遷移金属付与後の架橋繊維を白金ルツボ内で硫酸の存在
下600℃で灰化させた後、残査を塩酸溶解し原子吸光
分析法で測定した。測定に際して、該遷移金属の市販金
属塩の1000ppm標準液を希釈し、予め検量線を作
成し適用した。 3. PVA系ポリマーの粘度平均重合度(P) JISK−6726に基づき、30℃におけるPVA系
ポリマーの希薄水液の比粘度(ηsp)を5点測定し、
次式(9)により極限粘度〔η]を求め、さらに下記式
(10)により粘度平均重合度Pを算出した。なお試料
の未架橋延伸繊維を1〜10g/lの濃度になるよう
に、140℃以上の水に加圧溶解するが、完全溶解でき
ないゲル物が少量生成した場合は、そのゲル物を5μm
ガラスフィルターで濾過して、その濾過液の粘度を測定
した。またその時の水溶液濃度は、残差のゲル物重量を
試料重量より引いた補正値を用いて算出した。 [η]=1im(c→0)ηsp/c・・・(9) P=([η]×104/8.29)1.613・・・(10)
下600℃で灰化させた後、残査を塩酸溶解し原子吸光
分析法で測定した。測定に際して、該遷移金属の市販金
属塩の1000ppm標準液を希釈し、予め検量線を作
成し適用した。 3. PVA系ポリマーの粘度平均重合度(P) JISK−6726に基づき、30℃におけるPVA系
ポリマーの希薄水液の比粘度(ηsp)を5点測定し、
次式(9)により極限粘度〔η]を求め、さらに下記式
(10)により粘度平均重合度Pを算出した。なお試料
の未架橋延伸繊維を1〜10g/lの濃度になるよう
に、140℃以上の水に加圧溶解するが、完全溶解でき
ないゲル物が少量生成した場合は、そのゲル物を5μm
ガラスフィルターで濾過して、その濾過液の粘度を測定
した。またその時の水溶液濃度は、残差のゲル物重量を
試料重量より引いた補正値を用いて算出した。 [η]=1im(c→0)ηsp/c・・・(9) P=([η]×104/8.29)1.613・・・(10)
【0028】4. 内部架橋指数(CS) 試料約1g/を8mmにカットして重量W1を精秤し、
人工セメント水溶液(KOHを3.5g/lとNaOH
を0.9g/lとCa(OH)2を0.4g/l溶解し
た水溶液)100ccと共に、耐圧ステンレスポットに
入れて密栓した後、150℃で2時間処理する。次いで
残査を濾紙で濾過し、水洗後、乾燥して残査重量W2を
測定し、次式によりCSを算出する。 CS=(W1―W2)W1×100
人工セメント水溶液(KOHを3.5g/lとNaOH
を0.9g/lとCa(OH)2を0.4g/l溶解し
た水溶液)100ccと共に、耐圧ステンレスポットに
入れて密栓した後、150℃で2時間処理する。次いで
残査を濾紙で濾過し、水洗後、乾燥して残査重量W2を
測定し、次式によりCSを算出する。 CS=(W1―W2)W1×100
【0029】5. 繊維の引張強度(cN/dtex) JISL−1015に準じ、予め調湿された単繊維を試
長10cmになるように台紙に貼り、25℃×60%R
Hに12時間以上放置し、次いでインストロン1122
で2kg用チャックを用い、初荷重1/20g/d、引
張速度50%/分にて破断強度(すなわち引張強度)を
求め、n≧10の平均値を採用した。dtexは、1/
20cN/dtex荷重下で30cm長にカットし、重
量法によりn≧10の平均値で示した。なおデニール測
定後の単繊維を用いて引張強度を測定し、1本ずつデニ
ールと対応させた。また、繊維長が短く繊維長10cm
を取ることができない場合には、最大長さを試料長とし
て、上記測定条件にしたがって測定した。
長10cmになるように台紙に貼り、25℃×60%R
Hに12時間以上放置し、次いでインストロン1122
で2kg用チャックを用い、初荷重1/20g/d、引
張速度50%/分にて破断強度(すなわち引張強度)を
求め、n≧10の平均値を採用した。dtexは、1/
20cN/dtex荷重下で30cm長にカットし、重
量法によりn≧10の平均値で示した。なおデニール測
定後の単繊維を用いて引張強度を測定し、1本ずつデニ
ールと対応させた。また、繊維長が短く繊維長10cm
を取ることができない場合には、最大長さを試料長とし
て、上記測定条件にしたがって測定した。
【0030】6.耐AC性(スレート板の湿潤曲げ強度
WBS) 4〜8mmの長さに切断したPVA系合成繊維を、抄造
法にて該繊維2重量部、パルプ3重量部、シリカ38重
量部、セメント57重量部の配合で湿式抄造し、50℃
で24時間一次養生したのち、160℃×15時間、1
70℃×15時間、175℃×10時間、180℃×1
0時間のいずれかの条件でAC養生し、スレート板を作
製する。その後25×70×4mmの試験片を切り出
し、JISK−6911に準じて3日間水中に浸漬した
あと濡れた状態で、オートグラフを用いてスパン長50
mm、圧縮速度2mm/分で曲げ強度WBS(kg/c
m2)を測定した。なお、スレートの比重を1.6前後
にし、最終的に比重1.6に補正したWBSを記載し
た。
WBS) 4〜8mmの長さに切断したPVA系合成繊維を、抄造
法にて該繊維2重量部、パルプ3重量部、シリカ38重
量部、セメント57重量部の配合で湿式抄造し、50℃
で24時間一次養生したのち、160℃×15時間、1
70℃×15時間、175℃×10時間、180℃×1
0時間のいずれかの条件でAC養生し、スレート板を作
製する。その後25×70×4mmの試験片を切り出
し、JISK−6911に準じて3日間水中に浸漬した
あと濡れた状態で、オートグラフを用いてスパン長50
mm、圧縮速度2mm/分で曲げ強度WBS(kg/c
m2)を測定した。なお、スレートの比重を1.6前後
にし、最終的に比重1.6に補正したWBSを記載し
た。
【0031】7. 湿熱処理後の強力保持率(湿熱老化
性) ヤーンを0.1cN/dtexの一定張力下で、φ25
mmのステンレスパイプに30回巻き、両端をテフロン
粘着テープで固定し、0.5mlの蒸留水の入った25
0mlオートクレーブ容器に入れ、160℃オイルバス
中で該250mlオートクレーブ容器を4hr湿熱処理
したのち、湿熱処理前のヤーン強力に対する強力保持率
を算出した。
性) ヤーンを0.1cN/dtexの一定張力下で、φ25
mmのステンレスパイプに30回巻き、両端をテフロン
粘着テープで固定し、0.5mlの蒸留水の入った25
0mlオートクレーブ容器に入れ、160℃オイルバス
中で該250mlオートクレーブ容器を4hr湿熱処理
したのち、湿熱処理前のヤーン強力に対する強力保持率
を算出した。
【0032】[実施例1]粘度平均重合度が2400
で、ケン化度が99.9mol%のPVAを濃度12重
量%になるようにジメチルスルホキシド(DMSO)に
110℃で溶解し、得られた溶液を400ホールのノズ
ルより吹き出させ、メタノール/DMSO=7/3(重
量比)からなる5℃の固化浴で湿式紡糸した。さらに4
0℃のメタノール浴で3.5倍に湿延伸したあと、メタ
ノールで該溶媒をほとんど全部除去した。つづいて1,
1,5,5−テトラメトキシペンタンを架橋後に該PV
A繊維中に0.7モル%/PVA含むように添加し均一
溶液とした最後のメタノール抽出浴に繊維を通し、1.
5分滞留させて該架橋剤を含浸させた後、150℃にて
乾燥した。得られた繊維原糸を、175℃、200℃、
および230℃の3セクションからなる熱風炉で全延伸
倍率15倍の乾熱延伸(乾熱延伸倍率は4.3倍)を行
い、約1800デシテックス/400フィラメントのマ
ルチフィラメントを得た。次いでこのマルチフィラメン
トを硫酸80g/lの75℃に30分浸漬して架橋反応
を起こさせたあと、10g/lのNAOH溶液に40℃
で60分間中和処理を行った。その糸を10ppmのM
nCl2水溶液(浴比1:100)に室温で5分間浸漬
したのち、糸表面を洗浄し、乾燥処理を行った。該遷移
金属のPVA繊維への含有量は1.9ppmであった。
その試料の物性評価したところ、架橋糸の強度は12.
8cN/dtexで、CSは15.1であった。本発明
の繊維を2.0wt%配合したセメントを180℃で1
0時間AC養生して作製したセメント板の湿潤曲げ強度
(WBS)は230kg/cm2であった。そして別に
測定した湿熱処理後の強力保持率は95%を維持してい
た。このように本発明の方法で作製したPVA繊維は強
靱で高温湿潤状態でも老化しないこれまでにない良好な
繊維であった。
で、ケン化度が99.9mol%のPVAを濃度12重
量%になるようにジメチルスルホキシド(DMSO)に
110℃で溶解し、得られた溶液を400ホールのノズ
ルより吹き出させ、メタノール/DMSO=7/3(重
量比)からなる5℃の固化浴で湿式紡糸した。さらに4
0℃のメタノール浴で3.5倍に湿延伸したあと、メタ
ノールで該溶媒をほとんど全部除去した。つづいて1,
1,5,5−テトラメトキシペンタンを架橋後に該PV
A繊維中に0.7モル%/PVA含むように添加し均一
溶液とした最後のメタノール抽出浴に繊維を通し、1.
5分滞留させて該架橋剤を含浸させた後、150℃にて
乾燥した。得られた繊維原糸を、175℃、200℃、
および230℃の3セクションからなる熱風炉で全延伸
倍率15倍の乾熱延伸(乾熱延伸倍率は4.3倍)を行
い、約1800デシテックス/400フィラメントのマ
ルチフィラメントを得た。次いでこのマルチフィラメン
トを硫酸80g/lの75℃に30分浸漬して架橋反応
を起こさせたあと、10g/lのNAOH溶液に40℃
で60分間中和処理を行った。その糸を10ppmのM
nCl2水溶液(浴比1:100)に室温で5分間浸漬
したのち、糸表面を洗浄し、乾燥処理を行った。該遷移
金属のPVA繊維への含有量は1.9ppmであった。
その試料の物性評価したところ、架橋糸の強度は12.
8cN/dtexで、CSは15.1であった。本発明
の繊維を2.0wt%配合したセメントを180℃で1
0時間AC養生して作製したセメント板の湿潤曲げ強度
(WBS)は230kg/cm2であった。そして別に
測定した湿熱処理後の強力保持率は95%を維持してい
た。このように本発明の方法で作製したPVA繊維は強
靱で高温湿潤状態でも老化しないこれまでにない良好な
繊維であった。
【0033】[比較例1]硫酸での架橋処理後、金属塩
溶液で遷移金属を付着させる工程を除いた以外は実施例
1と同様な方法で繊維試料を作製した。この繊維の強度
は12.5cN/dtex、CSは15.3であり、1
80℃×10hrオ−トクレ−ブ処理後のWBSは21
5kg/cm2で良好であったが、湿熱処理後の強力保
持率は75%で本発明の糸よりも劣るものであった。
溶液で遷移金属を付着させる工程を除いた以外は実施例
1と同様な方法で繊維試料を作製した。この繊維の強度
は12.5cN/dtex、CSは15.3であり、1
80℃×10hrオ−トクレ−ブ処理後のWBSは21
5kg/cm2で良好であったが、湿熱処理後の強力保
持率は75%で本発明の糸よりも劣るものであった。
【0034】[比較例2、3]架橋処理後の金属塩の付
加処理工程でMnCl2水溶液の濃度を3および300
ppmとした以外は実施例1と同じポリマーで同じ製造
方法で試料を作製した。このPVA繊維への遷移金属の
実質付着量は0.3ppmと80ppmになった。これ
ら繊維の強度はいずれも12.6cN/dtex、CS
は15.0であり、WBSは190kg/cm2および
160kg/cm2であり、湿熱処理後の強力保持率
も、それぞれ75%と60%でいずれも湿熱老化性の劣
るものであった。
加処理工程でMnCl2水溶液の濃度を3および300
ppmとした以外は実施例1と同じポリマーで同じ製造
方法で試料を作製した。このPVA繊維への遷移金属の
実質付着量は0.3ppmと80ppmになった。これ
ら繊維の強度はいずれも12.6cN/dtex、CS
は15.0であり、WBSは190kg/cm2および
160kg/cm2であり、湿熱処理後の強力保持率
も、それぞれ75%と60%でいずれも湿熱老化性の劣
るものであった。
【0035】[実施例2]架橋処理後の金属塩の付加処
理工程で遷移金属をCoSO415ppmとした以外は
実施例1と同一の方法で試料を作製した。この繊維の金
属付着量は2.5ppmであった。出来上がったサンプ
ルは強度11.5cN/dtex、CS14.9で、W
BSは232kg/cm2であり、湿熱処理後の強力保
持率は97.0%と高く、実施例1の製品に劣らず湿潤
老化性の良好な、商品価値の高いものとなった。
理工程で遷移金属をCoSO415ppmとした以外は
実施例1と同一の方法で試料を作製した。この繊維の金
属付着量は2.5ppmであった。出来上がったサンプ
ルは強度11.5cN/dtex、CS14.9で、W
BSは232kg/cm2であり、湿熱処理後の強力保
持率は97.0%と高く、実施例1の製品に劣らず湿潤
老化性の良好な、商品価値の高いものとなった。
【0036】[実施例3]実施例1において、遷移金属
化合物を硫酸ニッケル、硫酸銅とし、繊維への吸着量を
それぞれ2.5pm、3.2ppmとする以外は同一と
して架橋PVA系繊維を作製した。得られた繊維の強度
は、それぞれ12.7CN/dtex,12.7CN/
dtexで、更に得られる繊維の内部架橋指数(CS)
はそれぞれ14.8、15.3であり、また湿熱処理後
の強力保持率はそれぞれ90%、95%であった。得ら
れれる繊維をセメント補強用繊維として、実施例1と同
様にして繊維補強セメント成形品を作製した。得られた
成形品の180℃×10hrオ−トクレ−ブ処理後のW
BSはそれぞれ220Kg/cm2、23kg/cm 2
であり、いずれも補強効果に優れたものであった。
化合物を硫酸ニッケル、硫酸銅とし、繊維への吸着量を
それぞれ2.5pm、3.2ppmとする以外は同一と
して架橋PVA系繊維を作製した。得られた繊維の強度
は、それぞれ12.7CN/dtex,12.7CN/
dtexで、更に得られる繊維の内部架橋指数(CS)
はそれぞれ14.8、15.3であり、また湿熱処理後
の強力保持率はそれぞれ90%、95%であった。得ら
れれる繊維をセメント補強用繊維として、実施例1と同
様にして繊維補強セメント成形品を作製した。得られた
成形品の180℃×10hrオ−トクレ−ブ処理後のW
BSはそれぞれ220Kg/cm2、23kg/cm 2
であり、いずれも補強効果に優れたものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明は、PVA系繊維に架橋処理と遷
移金属の付与を行うものであり、本発明により、従来に
ない高強力で耐湿熱性に優れた繊維が得られる。本発明
の繊維は、特に高温オートクレーブ養生セメント補強材
の分野に好適に使用することが出来る。
移金属の付与を行うものであり、本発明により、従来に
ない高強力で耐湿熱性に優れた繊維が得られる。本発明
の繊維は、特に高温オートクレーブ養生セメント補強材
の分野に好適に使用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L033 AA05 AB01 AC11 AC15 BA09 4L035 BB03 BB07 BB15 BB16 BB85 BB89 BB91 CC20 EE08 FF01 HH10 JJ04
Claims (3)
- 【請求項1】ジアルデヒド化合物で架橋されたポリビニ
ルアルコール系ポリマーからなり、かつ0.5〜50p
pmの遷移金属を含有しているポリビニルアルコール系
繊維。 - 【請求項2】ポリビニルアルコール系ポリマーの溶液を
紡糸して繊維化する際に、紡糸工程において、ジアルデ
ヒドまたはその誘導体を付与し、乾熱延伸して得たポリ
ビニールアルコール系繊維を50℃〜90℃の酸性溶液
で処理して該ジアルデヒドまたはその誘導体を反応させ
てポリビニルアルコール系ポリマーを架橋し、さらに該
繊維を製造する工程のいずれかの工程で0.5〜50p
pmの遷移金属を付与することを特徴とするポリビニル
アルコール系繊維の製造方法。 - 【請求項3】請求項1の繊維を0.1〜5重量%含有す
るオートクレーブ養生されたセメント成形物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11151241A JP2000336574A (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 耐高湿熱性ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11151241A JP2000336574A (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 耐高湿熱性ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000336574A true JP2000336574A (ja) | 2000-12-05 |
Family
ID=15514351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11151241A Pending JP2000336574A (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 耐高湿熱性ポリビニルアルコール系繊維とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000336574A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133112A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 国立大学法人福井大学 | 熱収縮低減化ポリビニルアルコール系繊維 |
CN111321478A (zh) * | 2020-03-23 | 2020-06-23 | 浙江红雨医药用品有限公司 | 一种改性耐水纤维的制备工艺 |
-
1999
- 1999-05-31 JP JP11151241A patent/JP2000336574A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133112A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 国立大学法人福井大学 | 熱収縮低減化ポリビニルアルコール系繊維 |
CN111321478A (zh) * | 2020-03-23 | 2020-06-23 | 浙江红雨医药用品有限公司 | 一种改性耐水纤维的制备工艺 |
CN111321478B (zh) * | 2020-03-23 | 2022-09-30 | 浙江红雨医药用品有限公司 | 一种改性耐水纤维的制备工艺 |
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