JP2000335339A - 車両用部品締結部構造 - Google Patents

車両用部品締結部構造

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JP2000335339A
JP2000335339A JP11147108A JP14710899A JP2000335339A JP 2000335339 A JP2000335339 A JP 2000335339A JP 11147108 A JP11147108 A JP 11147108A JP 14710899 A JP14710899 A JP 14710899A JP 2000335339 A JP2000335339 A JP 2000335339A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両前面側や車両後面側に治具を挿入するた
めの開口部や空間を確保できないような場合でも締結部
品21などを取外すことができるようにする。 【解決手段】 車体パネル8に締結部品21を介して外
装部品14が取付けられ、締結部品21が、車体パネル
8に形成された爪係止孔9へ嵌合係止される爪部5と、
外装部品14の締結部品取付座16に形成された頭部係
止孔18へ嵌合して位相をずらせることにより頭部係止
孔18に係止可能な頭部22とを軸部4の両端に有する
車両用部品締結部構造であって、締結部品21の頭部2
2の外側面に治具の先端を差込んで操作するための操作
部23が形成されると共に、外装部品14の締結部品取
付座16側部に操作部23へ向けて治具の先端を挿入可
能な横穴部24を形成されるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用部品締結
部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両では、ラジエータグリ
ルなどの外装部品を車体パネルへ取付ける場合に、樹脂
ファスナーなどの樹脂製の締結部品を用いている。
【0003】上記樹脂ファスナーなどの締結部品は、図
6、図7に示すように、水平方向(車幅方向1)を長辺
とし上下方向2を短辺とする長方形状の断面を有し且つ
車長方向3にほぼ均一断面を有して延設される軸部4
と、この軸部4の先端に形成され後方へ向かって上下方
向2へハ字状に拡がる2つの爪部5と、軸部4の後端に
形成された丸首部6と、この丸首部6の後端側に形成さ
れて一辺の長さが丸首部6の直径と同じかそれよりも大
きい正方形状の頭部7とを有してる。
【0004】そして、上記爪部5には、後端近傍に、車
体パネル8に形成された爪係止孔9の上下縁へそれぞれ
係止可能な係止用凹部10が形成されている。また、上
記頭部7は、対角線を上下方向2および車幅方向1へ向
けて形成されており、頭部7の端面には、マイナスドラ
イバー11などの治具の先端を差込んで操作するための
直線溝状の操作部12が車幅方向1へ向けて形成されて
いる。更に、必要に応じて、軸部4の先端には、車幅方
向1へのセンタリングを行わせるためのセンタリング用
爪13が片側に設けられている。
【0005】一方、ラジエータグリルなどの外装部品1
4には、表面側(車両前面側)に開口部15を有する締
結部品取付座16が車体パネル8側へ向けて凹設形成さ
れており、この締結部品取付座16の先端には、締結部
品の爪部5後端を収容するための爪部収容凹部17が形
成され、爪部収容凹部17の内底部には締結部品の頭部
7とほぼ同一寸法の正方形状をした頭部係止孔18が形
成されている。この頭部係止孔18は、正方形の各辺を
上下方向2および車幅方向1へ向けて形成されており、
締結部品の頭部7とは位相が45゜ずれている。
【0006】また、前記開口部15は、マイナスドライ
バー11を斜めから挿入しても十分に力を加え得るよ
う、上下ほぼ10゜の角度から締結部品の頭部7を視認
し得る大きさを有している。なお、締結部品の丸首部6
の厚みは、締結部品取付座16の頭部係止孔18の厚み
とほぼ同一となっている。
【0007】このような構成によれば、ラジエータグリ
ルなどの外装部品14を車体パネル8へ取付ける場合に
は、先ず、ラジエータグリルなどの外装部品14に樹脂
ファスナーなどの締結部品を取付けるようにする。
【0008】即ち、締結部品の正方形状をした頭部7
と、締結部品取付座16の正方形状をした頭部係止孔1
8との位相を合致させて、頭部係止孔18へ頭部7を嵌
合させる。そして、この状態から、締結部品の2つの爪
部5を摘んで押し縮め、締結部品の位相を45゜ずらせ
ながら締結部品を締結部品取付座16へ押込んで、前記
頭部係止孔18へ締結部品の丸首部6を嵌合させると共
に、爪部収容凹部17へ締結部品の2つの爪部5を嵌合
させる。
【0009】これにより、正方形状をした前記頭部7と
前記頭部係止孔18との位相がずれた係合状態となり、
ラジエータグリルなどの外装部品14へ樹脂ファスナー
などの締結部品が固着される。
【0010】そして、樹脂ファスナーなどの締結部品が
取付けられたラジエータグリルなどの外装部品14を車
体パネル8に対して当接配置させ、車体パネル8に形成
された爪係止孔9へ締結部品の爪部5を嵌合させること
により、前記爪係止孔9の上下縁へ爪部5の係止用凹部
10がそれぞれ係止され、ラジエータグリルなどの外装
部品14が車体パネル8へ取付けられる。
【0011】反対に、ラジエータグリルなどの外装部品
14を車体パネル8から取外す場合には、外装部品14
の表面側に形成された開口部15へマイナスドライバー
11などの治具を挿入し、マイナスドライバー11の先
端を締結部品の頭部7の端面に形成された直線溝状の操
作部12へ差込んで軸部4を捩ることにより、頭部7と
前記頭部係止孔18との位相を合致させ、前記頭部7と
前記頭部係止孔18との係合状態を解除させるようにす
る。
【0012】或いは、車体パネル8の内側から、プライ
ヤーなどの治具を用いて締結部品の2つの爪部5を摘ん
で押し縮めることにより、締結部品と車体パネル8との
係合状態を解除させるようにする。
【0013】以上により、締結部品とラジエータグリル
などの外装部品14とが分離可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用部品締結部構造では、以下のような問
題があった。
【0015】即ち、ラジエータグリルなどの外装部品1
4を車体パネル8から取外すためには、上記したよう
に、ラジエータグリルなどの外装部品14の車両前面側
にマイナスドライバー11などの治具を挿入するための
開口部15か、或いは、車体パネル8の車両後面側にプ
ライヤーなどの治具を挿入するための空間の少くとも一
つが必要になるが、前記開口部15を設けると、ラジエ
ータグリルなどの外装部品14の外観品質が低下してし
まうという問題がある。上記は、上記開口部15をエン
ブレムなどの装飾部品で隠せるような場合には支障無い
が、上記開口部15を隠せない場合に特に問題となる。
【0016】しかも、開口部15を隠せない場合に、上
記プライヤーなどの治具を挿入するための空間を確保し
難い傾向がある。
【0017】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、車両前面側や車両後面側に治具を挿入するため
の開口部や空間を確保できないような場合でも締結部品
などを取外すことのできる車両用部品締結部構造を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、車体パネルに締結
部品を介して外装部品が取付けられ、前記締結部品が、
前記車体パネルに形成された爪係止孔へ嵌合係止される
爪部と、前記外装部品の締結部品取付座に形成された頭
部係止孔へ嵌合して位相をずらせることにより前記頭部
係止孔に係止可能な頭部とを軸部の両端に有する車両用
部品締結部構造において、前記締結部品の頭部の外側面
に治具の先端を差込んで操作するための操作部が形成さ
れると共に、前記外装部品の締結部品取付座側部に前記
操作部へ向けて治具の先端を挿入可能な横穴部を形成し
たことを特徴としている。
【0019】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、前記外装部品の締結部品取付座側部に形成
された横穴部へ側方から治具の先端を挿入し、締結部品
の頭部の外側面に形成された操作部へ治具の先端を差込
んで、軸部を捩ることにより、頭部と前記頭部係止孔と
の位相を合致させ、前記頭部と前記頭部係止孔との係合
状態を解除させることができる。
【0020】よって、外装部品の車両前面側に治具を挿
入するための開口部が確保できない場合であって、且
つ、車体パネルの車両後面側に治具を挿入するための空
間を確保できない場合でも、外装部品や車体パネルに対
して締結部品を取外すことが可能となる。
【0021】請求項2に記載された発明では、締結部品
の頭部を、肉厚寸法としたことを特徴としている。
【0022】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、前記締結部品の頭部の厚さ寸法を通常より
も大きくすることにより、側方からの力に対する剛性が
上がりかつ治具がより引っ掛かりやすくなるので、頭部
が損傷され難くくなり軸部を捩り易くすることができ
る。
【0023】請求項3に記載された発明では、締結部品
の軸部に、捩りに対する剛性を低下させるための剛性低
下部を形成したことを特徴としている。
【0024】このように構成された請求項3にかかる発
明によれば、前記締結部品の軸部に、剛性低下部を形成
することにより、軸部の剛性が低下されるので、軸部を
より捩り易くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図示例と共に説明する。
【0026】図1〜図5は、この発明の実施の形態1を
示すものである。なお、前記従来例と同一ないし均等な
部分については、同一の符号を付すことにより説明を省
略する。
【0027】この実施の形態1のものでは、樹脂ファス
ナーなどの樹脂製の締結部品21の頭部22の外側面に
マイナスドライバー11などの治具の先端を差込んで操
作するための直線溝状の操作部23を軸線方向(車長方
向3)へ向けて複数(図1では各面に1箇所ずつ合計4
箇所となっている)形成するようにしている。そして、
ラジエータグリルなどの外装部品14の締結部品取付座
16側部に側方(前記軸線方向と直交する方向)から前
記操作部23へ向けてマイナスドライバー11などの治
具の先端を挿入可能な横穴部24を形成している。
【0028】これに伴って、締結部品21の頭部22の
厚さ寸法25を通常よりも大きくして側方からの力に対
する剛性を上げ、かつ治具がより頭部22に引っ掛かり
易くなるようにしている(厚肉頭部22)。また、締結
部品21の軸部4を部分的にえぐって、捩りに対する剛
性を低下させるための剛性低下部26を形成している。
【0029】より具体的には、上記締結部品21は、図
5に示すように、ラジエータグリルなどの外装部品14
に対し、車幅方向1の中央部27と、車幅方向1の両端
部28の少くとも3箇所に取付けられ、このうち、車幅
方向1の両端部28の締結部品取付座16下部に横穴部
24を形成している。
【0030】なお、図5中、符号29は、締結部品取付
座16の先端から突設され車体パネル8に形成された爪
係止孔9嵌入される車幅方向1に対する位置決突起であ
る。
【0031】次に、この実施の形態1の作用について説
明する。
【0032】ラジエータグリルなどの外装部品14を車
体パネル8へ取付ける作用、および、ラジエータグリル
などの外装部品14を車体パネル8から取外す作用につ
いては図6、図7の場合と同様に行うことができる。
【0033】この実施の形態1では、上記に加えて更
に、ラジエータグリルなどの外装部品14の締結部品取
付座16側部に形成された横穴部24へ側方からマイナ
スドライバー11などの治具の先端を挿入し、締結部品
21の頭部22の外側面に形成された直線溝状の操作部
23へマイナスドライバー11などの治具の先端を差込
んで、軸部4を捩ることにより、頭部22と前記頭部係
止孔18との位相を合致させ、前記頭部22と前記頭部
係止孔18との係合状態を解除させることができる。
【0034】このようにすることにより、ラジエータグ
リルなどの外装部品14の車両前面側にマイナスドライ
バー11などの治具を挿入するための開口部15が確保
できない場合であって、且つ、車体パネル8の車両後面
側にプライヤーなどの治具を挿入するための空間を確保
できない場合でも、ラジエータグリルなどの外装部品1
4や車体パネル8に対して締結部品21を取外すことが
可能となる。
【0035】この際、締結部品21の頭部22の厚さ寸
法25を通常よりも大きくすることにより、側方からの
力に対する剛性が上がり、かつ治具がより引っ掛かり易
くなるので、頭部22が損傷され難くくなり軸部4を捩
り易くすることができる。
【0036】また、締結部品21の軸部4に、剛性低下
部26を形成することにより、軸部4の剛性が低下され
るので、軸部4をより捩り易くすることができる。
【0037】より具体的には、図5に示すように、ラジ
エータグリルなどの外装部品14における車幅方向1の
両端部28はエンブレムなどの装飾部品で隠すことがで
きないので、表面側に締結部品取付座16の開口部15
を形成すると外観品質が低下することとなるが、この実
施の形態1のように、締結部品取付座16の下部に横穴
部24を形成することにより、下側からマイナスドライ
バー11などの治具を挿入して締結部品21を取外すこ
とが可能となり、この部分の外観品質を向上することが
できる。
【0038】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が
あってもこの発明に含まれる。
【0039】例えば、実施の形態中の方向(車幅方向
1、上下方向2、車長方向3)は単なる例示であり、こ
れに限るものではない。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、外装部品の締結部品取付座側部に形成され
た横穴部へ側方から治具の先端を挿入し、締結部品の頭
部の外側面に形成された操作部へ治具の先端を差込ん
で、軸部を捩ることにより、頭部と前記頭部係止孔との
位相を合致させ、前記頭部と前記頭部係止孔との係合状
態を解除させることができる。
【0041】よって、外装部品の車両前面側に治具を挿
入するための開口部が確保できない場合であって、且
つ、車体パネルの車両後面側に治具を挿入するための空
間を確保できない場合でも、外装部品や車体パネルに対
して締結部品を取外すことが可能となる。
【0042】請求項2の発明によれば、前記締結部品の
頭部の厚さ寸法を通常よりも大きくすることにより、側
方からの力に対する剛性が上がり、かつ治具がより引っ
掛かり易くなるので、頭部が損傷され難くくなり軸部を
捩り易くすることができる。
【0043】請求項3の発明によれば、前記締結部品の
軸部に、剛性低下部を形成することにより、軸部の剛性
が低下されるので、軸部をより捩り易くすることができ
る、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる締結部品の斜視
図である。
【図2】(a)は締結部品の側面図、(b)は締結部品
の背面図、(c)は締結部品の底面図である。
【図3】横穴部を利用して締結部品を取外している状態
を示す側方断面図である。
【図4】図3のA−A方向の断面図である。
【図5】締結部品が取付けられた外装部品を示す正面図
である。
【図6】従来例にかかる締結部品の斜視図である。
【図7】開口部を利用して締結部品を取外している状態
を示す側方断面図である。
【符号の説明】
4 軸部 5 爪部 8 車体パネル 9 爪係止孔 11 治具(マイナスドライバー) 14 外装部品(ラジエータグリル) 16 締結部品取付座 18 頭部係止孔 21 締結部品(樹脂ファスナー) 22 頭部(厚肉頭部) 23 操作部(直線溝) 24 横穴部 26 剛性低下部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊川 靖 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町51 株式 会社パイオラックス内 Fターム(参考) 3D023 AA01 AB03 AC12 AD03 AD26 AD35 3J001 AA01 CA01 DC02 EA00 3J022 DA11 EA02 EB02 EC02 ED06 FA05 FB13 GA06 GA16 HB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体パネルに締結部品を介して外装部品が
    取付けられ、 前記締結部品が、前記車体パネルに形成された爪係止孔
    へ嵌合係止される爪部と、前記外装部品の締結部品取付
    座に形成された頭部係止孔へ嵌合して位相をずらせるこ
    とにより前記頭部係止孔に係止可能な頭部とを軸部の両
    端に有する車両用部品締結部構造において、 前記締結部品の頭部の外側面に治具の先端を差込んで操
    作するための操作部が形成されると共に、 前記外装部品の締結部品取付座側部に前記操作部へ向け
    て治具の先端を挿入可能な横穴部を形成したことを特徴
    とする車両用部品締結部構造。
  2. 【請求項2】締結部品の頭部を、肉厚寸法としたことを
    特徴とする請求項1記載の車両用部品締結部構造。
  3. 【請求項3】締結部品の軸部に、捩りに対する剛性を低
    下させるための剛性低下部を形成したことを特徴とする
    請求項1または2記載の車両用部品締結部構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007120679A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Sun Wave Ind Co Ltd 板材の接合構造
JP2008111451A (ja) * 2006-10-27 2008-05-15 Daiwa Kasei Ind Co Ltd 車両用クッションクリップ
CN103909880A (zh) * 2014-04-02 2014-07-09 宁波信泰机械有限公司 一种汽车用散热器格栅装饰电镀亮条装配结构

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