JP2000335148A - 有価証券媒体及びその不正使用防止方法 - Google Patents

有価証券媒体及びその不正使用防止方法

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JP2000335148A
JP2000335148A JP15089899A JP15089899A JP2000335148A JP 2000335148 A JP2000335148 A JP 2000335148A JP 15089899 A JP15089899 A JP 15089899A JP 15089899 A JP15089899 A JP 15089899A JP 2000335148 A JP2000335148 A JP 2000335148A
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Shunsuke Sato
俊介 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切手や商品券等の有価証券媒体が一度使用さ
れた後に再使用されることを防止し、またカラーコピー
機や印刷機を使用して精巧な偽造品を作製し不正使用し
た場合でも真偽判定を簡単に行うことができる有価証券
媒体及びその不正使用防止方法を提供する。 【解決手段】 情報表示予定領域が設けられた有価証券
媒体において、前記情報表示予定領域における有価証券
媒体上に、下地の色と異なる色を有し、かつ常温よりも
高い所定温度以上で消色する感熱消色インク層が形成さ
れていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一度使用された切
手、はがき、商品券、小切手等の有価証券媒体が不正に
再使用されることを防止するための有価証券媒体及びそ
の不正使用防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、郵便物に切手を貼付して郵送
した場合には、郵便局においてその切手上及びその周辺
に取り扱い日付け印(消印)を捺印して処理している。
これらの捺印処理は、インクとゴム印によりスタンプ等
を用いて切手表面とその周辺の郵便物面上とにまたがる
状態で割り印を表示するもので、この捺印処理によりそ
の切手が一度使用されたことの確認を可能にし、使用済
の切手の再使用を防止したり、郵便物の取扱日や取扱局
等の郵送業務上における情報を伝達することができるよ
うにしている。
【0003】また、例えば商品券が店舗等の取扱店で使
用された場合には、その取扱店の名称や住所等が入った
ゴム印等を使用して、商品券上に捺印することでその商
品券の再使用ができないように表示し、またもし不正使
用が判明した際にも商品券の発行から取扱店のルートを
確認可能にして、追跡調査を行えるようにしている。
【0004】しかしながら、再使用防止のために上記の
処理を施した切手、商品券、小切手等の有価証券媒体で
あっても、近年の各種技術の発達に伴って不正行為を働
こうとする者にとっては、より変造や偽造がしやすい状
況にある。例えば、切手や商品券上に施した捺印のイン
クを特殊な溶剤を用いて消失させて再使用したり、また
最新のカラーコピー機や印刷機を使用して精巧な偽造品
を大量に作製することで不正使用を行う危険性が高くな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、切
手、商品券、小切手等の有価証券媒体が一度使用された
後に再使用されることを防止し、またカラーコピー機や
印刷機を使用して精巧な偽造品を作製し不正使用した場
合でも真偽判定を簡単に行うことができる有価証券媒体
及びその不正使用防止方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1記載の有価証券媒体は、有価証券媒体上
に情報表示予定領域が設けられ、前記情報表示予定領域
における有価証券媒体上に、下地の色と異なる色を有
し、かつ常温よりも高い所定温度以上で消色する感熱消
色インク層が形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】本発明の請求項2記載の有価証券媒体は、
請求項1記載の有価証券媒体において、前記情報表示予
定領域に表示する情報が日付であることを特徴とするも
のである。
【0008】本発明の請求項3記載の有価証券媒体の不
正使用防止方法は、有価証券媒体上の少なくとも一部
に、下地の色と異なる色を有し、かつ常温よりも高い所
定温度以上で消色する感熱消色インク層を形成し、前記
感熱消色インク層上の領域内の所望部分を加熱すること
で前記感熱消色インク層を部分的に消色させて情報を目
視可能に表示することを特徴とするものである。
【0009】本発明の請求項4記載の有価証券媒体の不
正使用防止方法は、請求項3記載の有価証券媒体の不正
使用防止方法において、前記感熱消色インク層の感熱消
色インクが、溶剤中に分散させたインク組成物からな
り、前記インク組成物は呈色性化合物と顕色剤と消去剤
とを含み、前記呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して
発色した状態にあり、前記消去剤は、インク組成物の溶
融時に、顕色剤および呈色性化合物のうち一方を優先的
に溶解する性質を有するインクであることを特徴とする
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に使用する有
価証券媒体である切手の平面図、図2は、図1のA−A
線断面図、図3は、図1の有価証券媒体である切手が封
筒基材に貼付され、切手の一部を加熱した状態の一例を
示した平面図、図4は、図3のB−B線断面図、図5
は、郵便物に本発明に使用する有価証券媒体である切手
が貼付された状態を示した平面図である。
【0011】本発明に使用する有価証券媒体とは、例え
ば、切手,はがき,商品券,小切手,手形,プリペイド
カード等の様な有価証券類などに用いる媒体である。有
価証券媒体1の媒体基材2上における所定領域表面に
は、感熱消色インクによる感熱消色インク層3が形成さ
れている。また感熱消色インク層3が形成された領域の
周辺領域には、前記感熱消色インクと同色の一般インク
によるインク層4が形成されていて外見上は一色のイン
ク層が形成されているように見える。
【0012】また、感熱消色インク層3は、その下地で
ある媒体基材2の色と異なる色を有するインクを使用し
ており、感熱消色インク層3の一部が消色した際に、感
熱消色インク層3の色と下地の色とのコントラストによ
り表示内容が目視可能にしてある。また、感熱消色イン
ク層3の色と下地の色とのコントラストをより強くさ
せ、表示内容を読み取り易くするために、感熱消色イン
ク層3と媒体基材2の間に見る角度によって色が2色に
変化するOVI(Optically Variabl
e Inks)等の特殊インクを塗布した特殊インク層
を形成させてもよい。本発明で使用する感熱消色インク
層3の感熱消色インクは、常温よりも高い所定温度以上
で消色する性質を有しているため、感熱消色インク層3
に表示したい情報に基づいてその該当する部分を加熱す
ることで、種々の情報を目視可能に表示することができ
るものである。そして、この感熱消色インク層3の感熱
消色インクは、一旦加熱により消色した後は、再度加熱
または冷却しても有色状態に戻ることがないので、表示
された情報を改ざんして不正を働こうとしても不可能で
ある。
【0013】本発明に使用する感熱消色インク層3の感
熱消色インクは、基本的に呈色性化合物、顕色剤、およ
び消去剤の3成分からなるものである。ここでの呈色性
化合物とは色素の前駆体化合物であり、顕色剤とは呈色
性化合物との電子の授受等の相互作用により呈色性化合
物を着色させる化合物であり、消去剤は、溶融時に呈色
性化合物または顕色剤のいずれか一方を優先的に溶解す
る性質を持つ化合物である。これら3成分が共存する場
合、発色状態と消色状態の2つの状態をとる。ひとつの
状態は、呈色性化合物および顕色剤が、消去剤の平衡溶
解度を越えて存在するため、平衡溶解度の範囲内の呈色
性化合物および顕色剤は着色しないが、平衡溶解度を超
えた分の呈色性化合物および顕色剤が相互作用した結果
の発色状態である。また、もうひとつの状態は、消去剤
が呈色性化合物または顕色剤を平衡状態を越えて多量に
取り込み、呈色性化合物または顕色剤の相互作用が減少
した結果の消色状態である。
【0014】仮に、消去剤が、溶融時に顕色剤を優先的
に溶解する性質を持つとすると、室温では、呈色性化合
物、顕色剤、および消去剤の各相は、相分離した状態が
平衡状態に近く、この状態で、呈色性化合物と顕色剤と
が相互作用の結果、発色状態となる。この状態のもの
を、融点以上に加熱すると、顕色剤が溶融した消去剤に
優先的に溶解し、呈色性化合物と相互作用する結果、消
色状態になる。この溶融した状態にある3つの成分を急
冷すると、消去剤は、平衡溶解度を越えた量の顕色剤を
取り込んで非晶質化し、常温で無色となる。この無色の
状態は平衡状態ではないが、ガラス転移点以下であれ
ば、十分長寿命であり、ガラス転移温度以上であって
も、非晶質の状態から容易に平衡状態に移ることはな
い。
【0015】呈色性化合物としては、ロイコオーラミン
類、ジアリールフタリド類、ポリアリールカルビノール
類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン類、ロー
ダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピラン類、
フルオラン類等の電子供与性有機化合物が挙げられる。
【0016】具体的な呈色性化合物としては、クリスタ
ルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン、2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−メ
チルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−プロピルアミノ)フルオラン、
3−[4−(4−フェニルアミノフェニル)アミノフェ
ニル]アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、2
−アニリノ−6−(N−メチル−N−イソブチルアミ
ノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(ジ
ブチルアミノ)−3−メチルフルオラン、3−クロロ−
6−(シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−クロロ
−6−(ジエチルアミノ)フルオラン、7−(N,N−
ジベンジルアミノ)−3−(N,N−ジエチルアミノ)
フルオラン、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラ
ン−γ−(4’−ニトロアニリノ)ラクタム、3−ジエ
チルアミノベンゾ[a]−フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−アミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−キシリジノフルオラン、3−(4−ジエ
チルアミノ−2−エトキシェニル)−3−(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリ
ド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,
3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,6−ジメチルエトキシフルオラ
ン、3,6−ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−アミ
ノフルオラン、DEPM、ATP、ETAC、2−(2
−クロロアニリノ)−6−ジブチルジノフルオラン、ク
リスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリー
ンカルビノール、N−(2,3−ジクロロフェニル)ロ
イコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、ローダミ
ンBラクタム、N−アセチルオーラミン、N−フェニル
オーラミン、2−(フェニルイミノエタンジリデン)−
3,3−ジメチルインドリン、N,3,3−トリメチル
インドリノベンゾスビロピラン、8’−メトキシN,
3,3−トリメチルインドリノベンゾスビロピラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラン、1,
2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3,6−
ジ−p−トルイジノ−5−ジメチルフルオラン、ブェニ
ルヒドラジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチル
−フルオラン等が挙げられる。これらは単独または2種
類以上選択して、混合して使用することができる。
【0017】本発明で用いるインク組成物の成分である
顕色剤としては、フェノール類、フェノール金属塩類、
カルボン酸金属塩類、ベンゾフェノン系、スルホン酸、
スルホン酸塩、リン酸類、リン酸金属塩類、酸性リン酸
エステル類、酸性リン酸エステル金属塩類、亜リン酸
類、亜リン酸金属塩等の酸性化合物が挙げられ、やは
り、単独または2種類以上選択して、混合して使用する
ことができる。
【0018】本発明で用いる消去剤は、非晶質状態で無
色透明であるものほどよい。このため、分子量が大き
く、重量当たりの結晶の融解エンタルピ変化が小さく、
最大結晶成長速度の小さい化合物であることが望まし
い。ステロイド骨格等、球状に近く嵩高い分子骨格を持
つものが好ましい。また消去剤に対する顕色剤の親和性
が高い方が顕色剤の溶解度が高く、例えばアルコール性
水酸基を有する化合物が適している。また、消色状態の
3成分の安定性の観点で、消去剤のガラス転移温度が室
温(25℃)以上、さらに50℃以上のものがより好ま
しいが、消去を高速化するためには、ガラス転移温度が
150℃以下であることが好ましい。これらを満足する
消去剤は(a)ステロール加工物、(b)コール酸、リ
トコール酸、テストステロン、およびコルチゾン、なら
びにこれらの誘導体、および(c)1個以上のヒドロキ
シル基を有する5員環以上の非芳香族系の環状化合物で
ある。
【0019】(a)のステロール加工物としては具体的
に、コレステロール、スチグマステロール、プレグネノ
ロン、メチルアンドロステンジオール、エストラジオー
ルベンゾエート、エピアンドロステン、ステノロン、β
−シトステロール、プレグネノロンアセテート、β−コ
レステノール、5,16−プレグナジエン−3β−オー
ル−20−オン、5α−プレグネン−3β−オール−2
0−オン、5−プレグネン−3β,17−ジオール−2
0−オン 21−アセテート、5−プレグネン−3β,
17−ジオール−20−オン 17−アセテート、5−
プレグネン−3β,21−ジオール−20−オン 21
−アセテート、5−プレグネン−3β,17−ジオール
ジアセテート、ロコゲニン、チゴゲニン、エスミラゲ
ニン、ヘコゲニン、ジオスゲニンおよびその誘導体があ
る。これらは単独または2種類以上選択して、混合して
使用することができる。これらのうちで、安定な消色状
態を得るのに好適なものとして、メチルアンドロステン
ジオール、ヘコゲニン、ロコゲニン、チゴゲニン、ジオ
スゲニン、およびエスミラゲニン等がある。
【0020】(b)コール酸、リトコール酸、テストス
テロン、およびコルチゾン、ならびにこれらの誘導体の
具体例としては、コール酸、コール酸メチルエステル、
リトコール酸、リトコール酸メチルエステル、ヒドロキ
シコール酸、ヒドロキシコール酸メチルエステル、テス
トステロン、メチルテストステロン、11α−ヒドロキ
シメチルテストステロン、ヒドロコルチゾンが挙げられ
る。これらのうちでも特に2個以上のヒドロキシル基を
持つものが好ましい。
【0021】(c)1個以上のヒドロキシル基を有する
5員環以上の非芳香族系の環状化合物としては、具体的
には、脂環式1価アルコール(例えばシクロドデカノー
ル)、脂環式2価アルコール(例えば1,4−シクロヘ
キサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、
1,2−シクロドデカンジオール)、糖類およびその誘
導体(例えばグルコース、サッカロース)、環状構造を
有するアルコール類(例えば、1,2:5,6−ジイソ
プロピリデン−D−マンニトール)が挙げられる。
【0022】上記において(b)の消去剤は(a)の消
去剤とくらべて溶融時の顕色剤との相溶性が非常に高
く、3成分が個他しても相分離を起こしにくい。(c)
の消去剤は、(a)の消去剤との親和性が高く、固化し
た後にも相分離を起こしにくい。
【0023】以上の呈色性化合物、顕色剤、および消去
剤の3成分を発色状態で溶媒中に分散させたものが感熱
消去インク組成物である。各成分の配合比は、呈色性化
合物が1重量部に対して顕色剤が0.1〜10重量部、
より好ましくは1〜2重量部である。顕色剤が0.1重
量部未満であると、発色が不十分であり、10重量部を
越えると、両者の相互作用を十分に減少させることが困
難である。消去剤は呈色性化合物1重量部に対して、1
〜200重量部であり、10〜100重量部がより好ま
しい。1重量部未満では、発色状態と消色状態との間で
の状態変化を起こさせることが困難になり、200重量
部を越えると、インクの発色が十分となる。
【0024】感熱消色インク組成物の溶媒は、水である
ことが好ましいが有機溶剤を使用することができる。有
機溶剤を使用するときは、界面活性剤を使用して呈色性
化合物、顕色剤、および消去剤を分散させてもよいが、
これらをマイクロカプセル化して分散させるとなおよ
い。また、呈色性化合物、顕色剤、および消去剤のイン
ク組成物中の割合は、0.1〜10重量%であることが
好ましく、0.1重量%未満では、十分な印刷濃度が得
にくく、10重量%を越えると、インク組成物の粘度が
過度になって印刷しにくくなることがある。また、溶媒
中に分散された、呈色性化合物、顕色剤、および消去剤
は10μm以上の粒子を含まないサブミクロンオーダー
の粒子であることが好ましい。
【0025】また、媒体基材2としては、紙、ポリエチ
レンテレフタレート、塩化ビニル、PMMA、ABS、
ポリオレフィン、PET−G、ポリカーボネート、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、セルロースプロピト
ネート、セルロースアセテートブチレート、そしてこれ
らプラスチック材料からなるポリマーアロイ等が用いら
れる。
【0026】そして、媒体基材2の上への感熱消色イン
ク層の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク
印刷、活版印刷などの従来技術を用いる。
【0027】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本発明の一実施例として、有価証券媒体を切手
に適応した場合について説明すると、図1に示すよう
に、切手1aの媒体基材2上における所定領域表面に
は、感熱消色インクによる感熱消色インク層3が形成さ
れ、また感熱消色インク層3が形成された領域の周辺領
域には、前記感熱消色インクと同色の一般インクによる
インク層4が形成されていて外見上は一色のインク層が
形成されているように見える。また、媒体基材2の下面
には、湿式の粘着剤層5が形成されていて、水分で湿ら
すことで封筒等の郵便物表面に貼付可能にしてある。
【0028】また、感熱消色インク層3は、その下地で
ある媒体基材2の色と異なる色を有するインクを使用し
ており、感熱消色インク層3の一部が消色した際に、感
熱消色インク層3の色と下地の色とのコントラストによ
り表示内容が目視可能にしてある。
【0029】郵便物を郵送する際に、郵便物7の所定位
置に切手1aを貼付した後、郵便ポストへ投函したりし
て送付する。次に郵便局では、収集した郵便物7に対し
て、郵便物の取扱日や取扱局等の郵送業務上における表
示情報6を表示するため、切手1a上の感熱消色インク
層3が形成された領域内に専用機ヒートローラー等を用
いて加熱処理されて表示したい表示情報部分を約200
℃で加熱する。上記の加熱された感熱消色インク層3
は、図3,図4に示すように部分的に消色されて感熱消
色インク層3の下地の媒体基材2の色が外観上目視で
き、そのため感熱消色インク層3と媒体基材2の色との
コントラストにより郵便物の取扱日や取扱局等の郵送業
務上における表示情報6として認識可能に表示される。
【0030】そして、上記のように処理された郵便物
は、宛て先へ配送され受け取り人へと届けられる。配送
された郵便物から切手1aを剥離した後、切手1a上に
表示された郵便物の取扱日や取扱局等の郵送業務上にお
ける表示情報6を消して、再使用しようとしても表示情
報6が感熱消色インク層3と媒体基材2の色とのコント
ラストにより表示情報として設けられているので、従来
の一般的なインクを用いたスタンプによる表示と異なり
表示情報を薬品等で消して再使用することができない。
もし、加熱により一旦表示情報を消去した場合には、再
度加熱しても感熱消色インク層3に情報を表示できない
ので不正使用を防止することかできる。また、媒体基材
2の上には必ずしも一般インクによるインク層4を形成
しなくてもよく、感熱消色インク層3だけを形成するよ
うにしてもよい。上記実施例として、切手を例に説明し
たが、官製はがきを用いてもよい。また、部分的に消色
する表示情報は、使用済を示すものであれば種々用いる
ことができるが、日付印にすることで、切手やはがきに
用いた場合は、消印として使用でき、また商品券等であ
れば使用日が一目でわかるので管理しやすい。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
有価証券媒体及びその不正使用防止方法は、切手や商品
券等の有価証券媒体が一度使用された後に再使用される
ことを防止することができ、またカラーコピー機や印刷
機を使用して精巧な偽造品を作製し不正使用した場合で
も、偽造品を加熱しても情報を表示することができない
ので不正使用することができず、しかも真偽判定を簡単
に行うことができるものである。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する有価証券媒体である切手の平
面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1の有価証券媒体である切手が封筒基材に貼
付され、切手の一部を加熱した状態の一例を示した平面
図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】郵便物に本発明に使用する有価証券媒体である
切手が貼付された状態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 有価証券媒体 1a 切手 2 媒体基材 3 感熱消色インク層 4 インク層 5 粘着剤層 6 情報 7 郵便物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有価証券媒体上に情報表示予定領域が設
    けられ、前記情報表示予定領域における有価証券媒体上
    に、下地の色と異なる色を有し、かつ常温よりも高い所
    定温度以上で消色する感熱消色インク層が形成されてい
    ることを特徴とする有価証券媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有価証券媒体において、
    前記情報表示予定領域に表示する情報が日付であること
    を特徴とする有価証券媒体。
  3. 【請求項3】 有価証券媒体上の少なくとも一部に、下
    地の色と異なる色を有し、かつ常温よりも高い所定温度
    以上で消色する感熱消色インク層を形成し、前記感熱消
    色インク層上の領域内の所望部分を加熱することで前記
    感熱消色インク層を部分的に消色させて情報を目視可能
    に表示することを特徴とする有価証券媒体の不正使用防
    止方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の有価証券媒体の不正使用
    防止方法において、前記感熱消色インク層の感熱消色イ
    ンクが、溶剤中に分散させたインク組成物からなり、前
    記インク組成物は呈色性化合物と顕色剤と消去剤とを含
    み、前記呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して発色し
    た状態にあり、前記消去剤は、インク組成物の溶融時
    に、顕色剤および呈色性化合物のうち一方を優先的に溶
    解する性質を有するインクであることを特徴とする有価
    証券媒体の不正使用防止方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012218171A (ja) * 2011-04-04 2012-11-12 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止媒体
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