JP2000334544A - 熱間加工用金型の製造方法 - Google Patents

熱間加工用金型の製造方法

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JP2000334544A
JP2000334544A JP26544399A JP26544399A JP2000334544A JP 2000334544 A JP2000334544 A JP 2000334544A JP 26544399 A JP26544399 A JP 26544399A JP 26544399 A JP26544399 A JP 26544399A JP 2000334544 A JP2000334544 A JP 2000334544A
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die
quenching
nitriding
hardness
tempering
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Masamitsu Noguchi
政光 野口
Yoshiro Kashiwabara
芳郎 栢原
Shinichi Yoshida
伸一 吉田
Kazuki Watanabe
一樹 渡辺
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定して高い耐ヒートチェック性を確保でき
る熱間加工用金型の製造方法を提供する。 【解決手段】 熱間工具鋼を焼入れ焼戻しした後、少な
くともキャビティ面に窒化処理を施す熱間加工用金型の
製造方法において、上記の焼入れを、粒界炭化物の析出
およびベイナイト変態が起こる冷却速度より大きい冷却
速度で行い、上記の焼戻しを、硬さがHRC30〜44
となるように行い、上記の窒化処理を、表面のマイクロ
硬さがHV500〜900となり、窒化層の硬化深さが
80μm以下となり、且つ化合物層が形成しないように
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイカスト金型の
ような熱間加工用金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト法は、一般に鋼製鋳型内の空
隙にアルミニウム等の金属の溶湯を通常は加圧下で注入
し、所定形状の製品を成形する鋳造法であり、寸法精
度、生産能率、経済性の優れた鋳造法であることから、
自動車部品等の大量生産品に広く適用されている。
【0003】この鋼製鋳型すなわちダイカスト型は、高
圧での注入(鋳造)・凝固・脱型を短時間で行うため
に、下記のように厳しい特性が要求される。 熱サイクル下での耐ヒートチェック性に優れている
こと。 高い熱応力と鋳造圧力等の負荷に対する耐大割れ性
に優れていること。 溶湯との反応に対する耐溶損性に優れていること。
【0004】特に、ダイカスト型の通常の型寿命はヒー
トチェックの進行・拡大によって決まるため、ダイカス
ト型の型寿命を向上させるためには、耐ヒートチェック
性を高めることが重要である。ダイカスト型材のヒート
チェック現象は、クラックの発生過程と発生したクラッ
クの伝播過程から構成されると考えられる。ここで、ク
ラックの発生過程は型表面部の加熱・冷却の繰り返しに
よる熱疲労現象であり、一種の高温塑性疲労現象であ
る。したがって、室温から作動温度までの温度範囲にい
て衝撃強度および型表面部強度(静的強度。ほぼ硬さで
代用できる特性)が高い程向上すると考えられる。一
方、クラックの伝播過程は衝撃強度と強度の複合された
特性であるから、やはり衝撃強度と強度が高い程向上す
ると考えられる。
【0005】このように、ダイカスト型材の耐ヒートチ
ェック性の向上には、強度(特に型表面部での)と衝撃
強度が重要である。本出願人は、特願平9−26218
9号において、SKD61系鋼製のダイカスト型材の耐
ヒートチェック性を向上させるために、ダイカスト型材
に所定の熱処理(焼入れ焼戻し)を施した後、各種窒化
処理を施すことを提案した。
【0006】しかし、本発明者が更に検討を行った結
果、上記提案の方法では耐ヒートチェック性にバラツキ
が生ずる場合があることが分かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ダイカスト
型として必要な衝撃強度と安定して高い耐ヒートチェッ
ク性を確保できる熱間加工用金型の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、熱間工具鋼を焼入れ焼戻しした後、少
なくともキャビティ面に窒化処理を施す熱間加工用金型
の製造方法において、上記の焼入れを、粒界炭化物の析
出およびベイナイト変態が起こる冷却速度より大きい冷
却速度で行い、上記の焼戻しを、硬さがHRC30〜4
4となるように行い、上記の窒化処理を、表面のマイク
ロ硬さがHV500〜900となり、窒化層の硬化深さ
が80μm以下となり、且つ化合物層が形成しないよう
に行う、ことを特徴とする熱間加工用金型の製造方法を
提供する。
【0009】本発明者は、特願平9−262189号の
方法における各工程の処理条件と耐ヒートチェック性の
バラツキ発生と関係を詳細に検討した結果、窒化処理前
の熱処理、特に焼入れ時の冷却速度を制御すること、加
えて、窒化処理前の焼戻し硬さと、窒化処理による表面
のマイクロ硬さおよび硬化深さとを所定範囲に限定し、
同時に窒化処理による化合物層を形成させないことによ
り、ダイカスト型として必要な衝撃強度と安定して高い
耐ヒートチェック性が確保できることを見出し、本発明
を完成させたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における各構成要件の限定
理由を説明する。本発明の方法の出発材料は、焼入れ焼
戻し後に窒化処理を施して用いる熱間工具鋼であればよ
い。代表的には、ダイカスト型に広く用いられている材
料であり、典型例としてSKD61等があげられる。
【0011】窒化処理前の母材の焼入れ焼戻しにおける
焼入れ時の冷却速度は、粒界炭化物の析出およびベーナ
イト変態を防止できる冷却速度以上とする。焼入れ時の
冷却速度は、上記の条件を満たすように種々の管理方法
が可能である。典型例としては、SKD61鋼製のダイ
カスト型の場合、焼入れ温度(例えば1020℃)から
200℃までの平均冷却速度を25℃/分以上とすれば
十分である。焼入れ時の冷却速度が本発明の範囲より遅
く、粒界炭化物の析出およびベイナイト変態の少なくと
も一方が起きると、窒化処理後の衝撃強度が低下し、そ
れにより耐ヒートチェック性が低下する。
【0012】窒化処理前の母材硬さはHRC30〜44
に限定する、熱間加工用金型としての構造強度を確保す
るためにHRC30以上の硬さが必要であり、一方、窒
化処理後の衝撃強度を確保するためにHRC44以下と
する必要がある。例えば一般にダイカスト型として要求
される衝撃強度はIc≧40J/cm2 であり、硬さを
HRC44以下とすることにより確保できる。また、母
材硬さをHRC30〜44程度と低くしたことにより、
窒化処理による歪み発生も防止できる。すなわち、一般
に、上記硬さ範囲とするための焼戻し温度は窒化処理温
度よりも十分に高いため、焼戻し(相対的に高温)を行
った後に仕上げ加工し、その後に窒化処理(相対的に低
温)を行っても歪みが発生することがない。
【0013】典型例として、図1に窒化処理前の母材硬
さと窒化処理後のシャルピー衝撃値との関係を示す。母
材は表1に示すSKD61系熱間工具鋼である。窒化処
理は表2に示した種々の方法により行った。図1および
図2に示したように、40J/cm2 以上のシャルピー
衝撃値を得るためには、母材硬さをHV433(換算H
RC44)以下とする必要がある。ここで、図1は表1
の全ての鋼および表2の全ての窒化条件についての結果
を示し、図2は表1の全ての鋼および表2のNo.4の
窒化条件についての結果を示したものである。なお、図
2から、同じ母材硬さでも本発明による焼入れ冷却速度
を用いた場合の方が、全体に衝撃強度が高いことも分か
る。
【0014】窒化処理後の表面マイクロ硬さはHV50
0〜900に限定する。表面マクロ硬さがHV500未
満では表面部の強度が不十分で、加熱・冷却の繰り返し
によるクラック発生に対する抵抗が不十分であり耐ヒー
トチェック性が低下し、一方、表面マイクロ硬さがHV
900を超えると割れ感受性が高くなってクラックの伝
播に対する抵抗が不十分になり耐ヒートチェック性が低
下する。
【0015】典型例として、図3に表面マイクロ硬さと
ヒートチェックによる最大クラック長さとの関係を示
す。母材および窒化処理方法は図1の場合と同様であ
る。図3に示したように、表面マイクロ硬さがHV50
0〜900の範囲で、最大クラック長さが短くなり、耐
ヒートチェック性が向上する。なお、ヒートチェック試
験は、直径30mm、高さ20mmの円柱形の試験片を
用いて行い、図4(A)に示したようにピーク温度(約
550℃)となるまでバーナーで約9秒加熱した後、約
12秒空冷し、次いで約9秒水冷してほぼ室温とし、約
12秒水滴を除去する。これを1サイクルとして、10
00サイクル実施し、図4(B)に矢印で示した試験片
の部位(長さ2mm)で断面のクラックを観察した。ま
た、表面マイクロ硬さは、窒化処理後の試験片の表面か
ら深さ約0.02mmにおけるマイクロビッカース硬さ
mHV(100g)である。
【0016】窒化処理による硬化深さは80μm以下に
限定する。ただし、窒化処理は必ず行い、ごく僅かでも
硬化深さは必要である。硬化深さが0(すなわち窒化処
理なし)では、表面部の強度が低いため加熱・冷却の繰
り返しによるクラック発生に対する抵抗が不十分であり
耐ヒートチェック性が低下し、一方、硬化深さが80μ
mを超えると表面部の靱性が低下して割れ感受性が高く
なり耐ヒートチェック性が低下する。
【0017】典型例として、図5に硬化深さとヒートチ
ェックによる最大クラック長さとの関係を示す。母材お
よび窒化処理方法は図1の場合と同様である。図5に示
したように、硬化深さが80μm以下で最大クラック長
さが短くなり、耐ヒートチェック性が向上する。窒化処
理により化合物層を形成させないことが必要である。窒
化処理により形成する化合物層は脆いため、衝撃強度を
低下させ、耐ヒートチェック性を低下させる。
【0018】典型例として、図6に最大クラック長さに
及ぼす窒化処理による化合物層の影響を示す。母材およ
び窒化処理方法は図1の場合と同様である。ただし、窒
化処理方法は化合物層なし(厚さ0)については図1の
場合と同様であるが、化合物層の厚さが薄い(1μm以
下)と厚い(1μmより大)については、図1の場合の
処理条件をやや変更して意図的に化合物層を形成させ
た。図6に示したように、化合物層を形成させない条件
で窒化処理を行うことにより、最大クラック長さは安定
して短くなり、耐ヒートチェック性が向上する。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕本発明によるダイカスト型の製
造方法の手順の一例を説明する。図7に製造工程を示
す。出発材料として、表1に化学成分を示したSKD6
1系熱間工具鋼を用いる。A鋼がほぼSKD61に相当
し(V量がやや低い)、これに対してB鋼はSi量が低
く、Mo量が多く、C鋼はB鋼よりも更にMo量が多
い。
【0020】先ず、焼きなまし状態の各素材を、所定の
取代(0.3mm程度)を残してほぼ型形状に機械加工
(粗加工)して母材とする。なお、製造効率を向上させ
るために、上記の粗加工を省略して、後述の仕上げ加工
を直接行うこともできる。すなわち、粗加工を省略しな
い場合は、実際の材料の流れが機械加工ライン(粗加
工)→熱処理ライン→機械加工ライン(仕上げ加工)と
いうように、機械加工ラインと熱処理ラインとの間を往
復する必要があり、両ラインの実行タイミングによって
待ち時間が2回発生する。これに対して、粗加工を省略
すると、待ち時間の発生が1回のみになり、熱処理と機
械加工とを合計した所要時間が例えば数十%短縮でき
る。熱処理後の硬さ(焼戻し硬さ)がHRC30〜44
であるので、粗加工なしでも容易に仕上げ加工すること
ができる。次に、上記母材をソルト焼入れ(約45℃/
分)または油焼入れ(約30℃/分)により速い冷却速
度で焼入れした後、焼戻しにより硬さをHRC30〜4
4に調整する。また、比較として、焼入れをガス冷却
(約15℃/分)により徐冷して、同様に焼戻しを行っ
た。焼入れ温度は1020℃とし、焼戻しは600〜6
50℃、2時間、空冷により行った。焼入れ冷却速度
は、1020℃から200℃までの平均冷却速度であ
る。
【0021】次に、仕上げ機械加工を行いダイカスト型
の最終形状に仕上げる。次に、仕上げ加工後のダイカス
ト型に窒化処理を施す。これにより、型表面に窒素を侵
入させ表面を硬化させる。窒化処理は、例えば真空窒化
の場合、下記の手順で行う。先ず、型を真空チャンバー
内に収納し、真空チャンバー内を室温で10torr以下の
高真空に保持する。
【0022】次に、真空チャンバー内にN2 ガスを供給
して不活性雰囲気に維持し、真空チャンバー内を約40
0℃に加熱保持する。その後、真空チャンバー内に順次
CO2 ガス、NH3 ガスを供給し、真空チャンバー内の
雰囲気組成がCO2 :4%、NH3 :10%、残部N2
となるように各ガスの供給流量を制御しながら、真空チ
ャンバー内の圧力を約10torrから約200torrまで高
めた状態で加熱保持する。
【0023】次に、真空チャンバー内の雰囲気温度を5
30℃に設定して7時間保持して窒化処理を行う。本発
明による熱処理を施した後、上記のような条件で窒化処
理を行うことにより、型の表面に深さ80μm以下の窒
化処理層が形成され、表面マイクロ硬さHV500〜9
00が得られる。
【0024】得られたダイカスト型について、母材硬
さ、表面マイクロ硬さ、硬化深さ、化合物層厚さ、シャ
ルピー衝撃強度、およびヒートチェックによる最大クラ
ック長さの測定結果を表3に示す。表3には、比較とし
て、従来の熱処理を行った場合の結果も併せて示した。
この結果から、本発明による冷却速度で焼入れを行うこ
とにより、最大クラック長さは安定して短くなり、耐ヒ
ートチェック性が向上することが分かる。
【0025】なお、表3の結果全体から下記の知見が得
られた。 窒化処理後の諸特性のうち、表面マイクロ硬さ、化
合物層厚さについては、焼入れ時の冷却速度の影響は少
ない。 窒化処理後の諸特性のうち、硬化深さについては、
焼入れ冷却速度の影響があり、焼入れ冷却速度が遅いと
硬化深さは深くなる傾向が認められる。
【0026】 焼入れ時の冷却速度は、シャルピー衝
撃強度に顕著な影響を及ぼし、母材硬さが同じであれば
焼入れ冷却速度が速いほど窒化処理後の衝撃強度が高
い。また、鋼組成が同一の場合、母材硬さが低いほどシ
ャルピー衝撃強度が高くなる傾向がある。図8は、この
関係を改めてプロットしたものである。 ヒートチェック試験における最大クラック長さは、
焼入れ時の冷却速度の影響を強く受ける。すなわち、焼
入れ冷却速度が約30℃/分以上になると、SKD61
系鋼の通常の窒化処理が施してあれば、鋼組成、母材硬
さに影響されず優れた耐ヒートチェック性が得られる。
一方、焼入れ冷却速度が約15℃/分と遅い場合には、
耐ヒートチェック性が鋼組成および母材硬さの影響を受
け易くなる傾向がある。図9は、この関係を改めたプロ
ットしたものである。
【0027】〔実施例2〕実施例1と同じ母材を用い、
実施例1と同様の処理によりダイカスト型を製造した。
ただし、窒化処理条件のみ、下記のように一部変更し
た。先ず、実施例1と同様に、型を真空チャンバー内に
収納し、真空チャンバー内を10torr以下の高真空に保
持する。
【0028】次に、実施例1と同様に、真空チャンバー
内にN2 ガスを供給して不活性雰囲気に維持し、真空チ
ャンバー内を約400℃に加熱保持する。その後、真空
チャンバー内に順次NH3 ガス、RXガスを供給し、真
空チャンバー内の雰囲気組成がNH3 :30%、RXガ
ス:30%、残部N2 となるように各ガスの供給流量を
制御しながら、真空チャンバー内の圧力を200torr以
上に高めた状態で加熱保持する。
【0029】次に、真空チャンバー内の雰囲気温度を5
20℃に設定して7時間保持して窒化処理を行う。上記
の処理が終了したら、再び真空チャンバー内をN2 ガス
で置換した後、冷却する。なお、RXガスとは、LPG
と空気を高温で混合させ、触媒を介して変成したガスで
ある。RXガスの組成は、LPGとしてブタンを用いた
場合の典型例としては、CO:24.2%、H2 :3
1.5%、N2 :44%が主成分であり、その他にCO
2 、H2 O、CH4 等を若干含む。
【0030】上記のような条件で窒化処理を行うことに
より、型の表面に深さ80μm以下の窒化処理層が形成
され、表面マイクロ硬さHV500〜900が得られ
る。表4に、母材硬さHRC40の場合について、得ら
れたダイカスト型の表面マイクロ硬さ、硬化深さ、化合
物層厚さ、シャルピー衝撃強度、およびヒートチェック
による最大クラック長さの測定結果を示す。
【0031】この結果から、本発明による焼入れ冷却速
度を用いて熱処理した場合には、従来の焼入れ冷却速度
を用いて熱処理した場合と比較して、同じ母材硬さであ
りながら硬化深さが浅く、衝撃強度が高く、その結果、
ヒートチェックによる最大クラック長さが短くなり、耐
ヒートチェック性が向上していることが分かる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイカスト型として必要な衝撃強度と安定して高い耐ヒ
ートチェック性を確保できる熱間加工用金型の製造方法
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、母材硬さと種々の窒化処理後のシャル
ピー衝撃値との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、図1の結果のうち、一種類の窒化処理
条件について母材硬さとシャルピー衝撃値との関係を抽
出して示したグラフである。
【図3】図3は、窒化処理後の表面マイクロ硬さと最大
クラック長さとの関係を示すグラフである。
【図4】図4は、(1)ヒートチェック試験方法を示す
チャートおよび(2)クラック観察部位を示す断面図で
ある。
【図5】図5は、窒化処理による硬化深さと最大クラッ
ク長さとの関係を示すグラフである。
【図6】図6は、最大クラック長さに及ぼす、窒化処理
により形成する化合物層の影響を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明によるダイカスト型の製造工程
の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、シャルピー衝撃値と最大クラック長さ
との関係を示すグラフである。
【図9】図9は、焼入れ時の冷却速度と最大クラック長
さとの関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 伸一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 一樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4E093 NA01 NB05 NB09 4K028 AA02 AB06 AC07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間工具鋼を焼入れ焼戻しした後、少な
    くともキャビティ面に窒化処理を施す熱間加工用金型の
    製造方法において、 上記の焼入れを、粒界炭化物の析出およびベイナイト変
    態が起こる冷却速度より大きい冷却速度で行い、 上記の焼戻しを、硬さがHRC30〜44となるように
    行い、 上記の窒化処理を、表面のマイクロ硬さがHV500〜
    900となり、窒化層の硬化深さが80μm以下とな
    り、且つ化合物層を形成しないように行う、ことを特徴
    とする熱間加工用金型の製造方法。
JP26544399A 1999-03-24 1999-09-20 熱間加工用金型の製造方法 Pending JP2000334544A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002035917A (ja) * 2000-07-26 2002-02-05 Kanakku:Kk ダイカスト又は射出成形用金型及びその製造方法
KR101185008B1 (ko) * 2004-12-23 2012-09-21 재단법인 포항산업과학연구원 맨드릴 링크
CN108676990A (zh) * 2018-05-18 2018-10-19 西京学院 一种3Cr2W8V模具的热处理工艺
CN109136479A (zh) * 2018-09-26 2019-01-04 江苏利普机械有限公司 一种锁壳模架的热处理工艺

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