JP2000333677A - 植物の青枯病防除方法 - Google Patents
植物の青枯病防除方法Info
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Abstract
リル)酪酸の効果を持続させるための方法及び同方法に
用いる植物を提供する。 【解決手段】 3−(3−インドリル)酪酸の配糖体を
3−(3−インドリル)酪酸に加水分解する反応を触媒
するグルコース遊離酵素をコードする遺伝子を導入され
た植物に、3−(3−インドリル)酪酸又はその塩を施
用することにより、青枯病を防除する。
Description
に関し、詳しくは、3−(3−インドリル)酪酸の青枯
病防除効果が持続する植物を用いて青枯病を防除する方
法に関する。
コン、イチゴ、バナナ等の植物に発生する土壌病害の一
つである青枯病(立枯病)は、ラルストニア・ソラナセ
アラム(Ralstonia solanacearum)(以前は、シュード
モナスソラナセアラム(Pseudomonas solanacearum)に分
類されていた)により引き起こされる細菌病である。
クリン剤などの薬剤による土壌消毒がー般的に行なわれ
ているが、これらの薬剤は青枯病の防除以外に植物や土
壌、更には作業者ヘの悪影響が問題となっている。近
年、青枯病菌ラルストニア・ソラナセアラム(Ralstoni
a solanacearum)に対する特異的な抗菌性を有する物質
として、3−(3−インドリル)酪酸(以下、「3-IB
A」ともいう。)が提案された(特開平7-228502号参
照)。本物質は、土壌や養液栽培における養液に混入す
ることにより、青枯病菌の増殖を抑制させることができ
る。また、本物質は植物体への毒性が全く認められない
ため、予め根等から吸収させておくことができ、その後
侵入してきたラルストニア・ソラナセアラムの増殖を完
全に抑制することもできる。
毒性もまったく確認されておらず、安全性の非常に高い
効果的な薬剤であるが、3-IBAの青枯病菌抑制効果は、
施用後数日しか持続せず、効果を持続させるためには定
期的に新たな3-IBAを植物体に吸収させる必要があっ
た。
は、施用後の青枯病の防除効果の持続性が短く、薬剤の
コスト増大、あるいは労カ増大という問題が生じてい
た。
であり、3-IBAの効果を持続させるための方法及び同方
法に用いる植物を提供することを課題とする。
を解決するために、3-IBAの植物への施用後の青枯病防
除効果の持続性が短い理由を解析した結果、植物体内に
吸収された3-IBAは速やか3-IBAグルコシド(3-IBAグル
コース配糖体)に変換されており、3-IBAグルコシドは
青枯病菌(ラルストニア・ソラナセアラム)に対する抗
菌性を失うことが明らかとなった。しかし、変換された
3-IBAグルコシドは、主に植物の根に蓄積されることも
明らかとなった。この知見に基づいて、蓄積された3-IB
Aグルコシドを、加水分解して再度3-IBAに戻すことがで
きれぱ、効率的な青枯病防除システムの構築が可能であ
ると考えた。そして、植物にグルコース遊離酵素遺伝子
を導入し、発現させたところ、形質転換植物における3-
IBAの青枯病に対する防除効果が持続することを見出
し、本発明を完成するに至った。
施用することにより青枯病を防除する方法において、前
記植物は、3−(3−インドリル)酪酸の配糖体を3−
(3−インドリル)酪酸に加水分解する反応を触媒する
グルコース遊離酵素をコードする遺伝子を導入されたも
のであることを特徴とする方法である。 (2)前記グルコース遊離酵素遺伝子が、前記植物の細
胞内で構成的に発現するプロモーターの制御下にある
(1)の方法。 (3)前記プロモーターが、MASプロモーター、Ca
MV 19Sプロモーター、CaMV 35Sプロモー
ター、NOSプロモーター、OCSプロモーターから選
ばれる(2)の方法。
染特異的に発現するものである(1)の方法。 (5)前記プロモーターが、rd29Aプロモーター又
はPR1aプロモーターである(4)の方法。 (6)グルコース遊離酵素がβ−グルコシダーゼである
(1)〜(5)のいずれかの方法。 (7)グルコース遊離酵素がアグロバクテリウム・ツメ
ファシエンスのβ−グルコシダーゼである(6)の方
法。
3-IBAというときは、3-IBA又はその塩を含む。
本発明の青枯病の防除方法は、グルコース遊離酵素遺伝
子が導入された植物を用いる。グルコース遊離酵素を発
現する植物を用いることにより、3-IBA又はその塩によ
る青枯病防除効果を持続させることができる。
コシドを3-IBAに加水分解することができる酵素であれ
ば特に制限されないが、例えば、β−グルコシダーゼ等
が挙げられる。これらの酵素をコードする遺伝子の採取
源も、これらの酵素を産生する生物であれば特に制限さ
れず、大腸菌(エシェリヒア・コリ(E. coli))、アグ
ロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tu
mefaciens)、バシルス・サブティリス(Bacillus subt
ilis)等の細菌、サッカロマイセス・セレビシエ(Sacc
haromyces cerevisiae)等の酵母等の微生物が挙げられ
る。また、植物由来の遺伝子を用いてもよい。これらの
中ではアグロバクテリウム・ツメファシエンスが好まし
い。β−グルコシダーゼ遺伝子は、例えば、大腸菌のβ
−グルコシダーゼ遺伝子(Science (1997) Vol.277 No.
5331: 1453-1474)、及びアグロバクテリウム・ツメフ
ァシエンスのβ−グルコシダーゼ遺伝子(Journal of B
acteriology (1988)Vol.170, No.1: 301-307)は公知で
あり、その塩基配列に基づいて作製したオリゴヌクレオ
チドをプライマーとし、大腸菌又はアグロバクテリウム
・ツメファシエンスの染色体DNAを鋳型とするPCR
(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション)によって、
取得することができる。このようなプライマーとして
は、大腸菌のβ−グルコシダーゼ遺伝子では配列番号1
及び2に示すオリゴヌクレオチドが、アグロバクテリウ
ム・ツメファシエンスのβ−グルコシダーゼ遺伝子では
配列番号3及び4に示すオリゴヌクレオチドが挙げられ
る。
るには、その植物に適した形質転換法を採用すればよ
い。具体的には、エレクトロポレーション法、パーティ
クルガン法、アグロバクテリウム法等が挙げられる。こ
れらの方法の一般的な手順は、例えば「ラボマニュアル
植物遺伝子の機能解析」岩淵 雅樹ら編、丸善株式会社
(1992)に記載されている。
は、その植物細胞で機能するプロモーターを有していな
い場合は、コード領域の上流に植物細胞で機能する適当
なプロモーターを連結しておく。そのようなプロモータ
ーとしては、構成的(constitutive)に発現するプロモ
ーター、及び青枯病菌の感染特異的に発現するプロモー
ターが挙げられる。植物細胞でグルコース遊離酵素が構
成的に発現すれば、青枯病菌の細胞内への侵入、感染を
予防することができる。また、グルコース遊離酵素が、
青枯病菌が感染したときに発現すれば、青枯病菌が感染
してもその増殖を防止することができる。植物体に蓄積
された3-IBAグルコシドを効率的に利用することを考慮
すると、青枯病菌の感染特異的に発現するプロモーター
を用いることが好ましい。
MASプロモーター(Plant Mol. Biol. (1992) Vol.2
0, No.2, 219-233)、CaMV19Sプロモーター、C
aMV35Sプロモーター、NOSプロモーター(J. M
ol. Appl. Genet. (1982) Vol.1, No.6, 561-573)、O
CSプロモーター(J. Mol. Appl. Genet. (1982) Vol.
1, No.6, 499-511)等が挙げられる。また、青枯病菌の
感染特異的に発現するプロモーターとしては、rd29
Aプロモーター(Mol. Gen. Genet. (1993) Vol.236, 3
31-340)又はPR1aプロモーター(タバコ由来:FEBS
Lett. (1987)Vol.255, 243-246、トマト由来:Plant M
ol. Biol. (1992) Vol.20, No.3, 513-527)等が挙げら
れる。
グ、同遺伝子をコードするDNA断片とアグロバクテリ
ウム法に用いるベクターとの連結等の操作は、当業者に
知られている通常の方法を採用することができる。これ
らの方法は、例えば、モレキュラー・クローニング(Sa
mbrookら、"Molecular Cloning A Laboratory Manual,S
econd Edition", Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s (1989))等に記載されている。
は、青枯病菌が感染し、青枯病にかかる植物であれば特
に制限されないが、例えばトマト、ナス、ピーマン、タ
バコ、ダイコン、イチゴ、バナナ等が挙げられる。例え
ば、トマトのアグロバクテリウム法による形質転換は、
Journal of Experimantal Botany, 44(269), 1837-1845
(1993)、Plant Cell, Tissue and Organ Culture, 24,
115-121 (1991)、Plant Cell Report, 5, 81-84 (198
6)等に詳述されている。また、現在形質転換体が得られ
ていない植物であっても、形質転換が可能になれば、本
発明を適用することができる。
コース遊離酵素を導入された植物に、3-IBA又はその塩
を施用することにより、青枯病を防除する。3-IBAは、
例えば、以下のようにして化学合成することにより得る
ことができる(特開平7-228502号参照)。先ず3−アセ
チルインドールを出発物質として、これを水素化ナトリ
ウム存在下、1,2−ジメトキシエタン中でジエチルシ
アノメチルホスホネートと反応させ、3−アセチルイン
ドールのカルボニル基をシアノメチレン基に変換する。
次にこれをパラジウム−炭素存在下、メチルアルコール
中で水素添加する。そして水素添加したものを水酸化ナ
トリウム水溶液とエチルアルコールとの混合溶液中で加
水分解し、3-IBAを得る。
ム等のアルカリ金属塩、カルシウムやマグネシウム等の
アルカリ土類金属塩が挙げられる。植物に3-IBAを施用
する方法としては、3-IBAの溶液又は3-IBAを添加した肥
料の土壌への散布、植物体への散水・散布、養液への添
加等の方法が挙げられる。通常、 土壌へは5〜100
ppmの濃度で散布、植物体へは5〜100ppmの濃
度で1週間から1カ月に1度、散水・散布、養液栽培の
場合には5〜100ppmの濃度となるように養液に混
合するのが適当であるが、植物あるいは土壌、養液にお
ける青枯病菌の存在状態等によって左右されるので、防
除効果が低い場合は施用量又は回数を適宜増やせばよ
い。
説明する。
コシダーゼ遺伝子の調製 大腸菌K-12株より、β−グルコシダーゼ遺伝子を調製し
た。大腸菌K-12株の染色体DNAを常法により調製し、
これを鋳型とし、配列番号1及び2に示す塩基配列を有
するオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRによ
り、β−グルコシダーゼ遺伝子を含むDNA断片を増幅
した。
ターの構築 上記のようにして得られたβ−グルコシダーゼ遺伝子を
含むDNA断片を、T-DNAベクターpBI121(クローンテ
ック社)に導入した。pBI121は、選抜遺伝子としてカナ
マイシン(Km)抵抗性遺伝子(nptII)を含有し、ま
た、レポーター遺伝子としてβ−グルクロニダーゼ遺伝
子(GUS遺伝子)を有する。従って、遺伝子導入のモニ
タリングは、Km抵抗性による安定形質転換体(stable t
ransformant)の選抜により行うことができる。
由来のβ−グルコシダーゼ遺伝子を挿入し、β−グルコ
シダーゼ遺伝子導入べクターを構築した(ベクター
A)。具体的には、pBI121及びPCRにより得られたβ
−グルコシダーゼ遺伝子を含むDNA断片を制限酵素Ba
mHI及びSacIで切断し、これらを連結した。
ンスを用いたトマトへのβ−グルクロニダーゼ遺伝子の
導入 ベクターAを、接合機能を有するヘルパープラスミドpR
K2013の仲介により、アグロバクテリウム・ツメファシ
エンスLBA4404に三親接合を用いて導入した。具体的に
は、以下に示すようにして行った。ベクターAを含む大
腸菌、pRK2013を含む大腸菌、アグロバクテリウム・ツ
メファシエンスLBA4404を、それぞれ培養して集菌し、
LB培地(Bacto-Tryptone 0.1%、Yeast Extract 0.05
%、NaCl 0.05%)で洗浄した後、1mlのLB培地に懸濁し
た。抗生物質を含まないLB寒天培地に3者を100μlず
つ混合してまき、28℃で24時間培養した。その後、形成
されたコロニーをカナマイシン25μg/ml、ストレプトマ
イシン300μg/ml、リファンピシン100μg/mlを含む寒天
培地上で培養し、ベクターAが導入されたアグロバクテ
リウム・ツメファシエンスLBA4404を選抜した。
グロバクテリウム・ツメファシエンスLBA4404を、カナ
マイシン25μg/ml、ストレプトマイシン300μg/mlを含
むLB固体培地(Bacto-Tryptone 0.1%、Yeast Extract
0.05%、NaCl 0.05%、寒天1.5%)で28℃、2日間静置培
養した後、LB培地で28℃で24時間振とう培養を行なっ
た。
振とう培養後、菌体を回収し、1/10MS無機塩(MS無機
塩:(NH4)2SO4 1650mg/l、KNO3 1900mg/l、CaCl2 440mg
/l、MgSO4・7H2O 370mg/l、NaH2PO4・H2O 170mg/l、MnSO4
・4H2O 22.3mg/l、ZnSO4・7H2O8.6mg/l、CuSO4・5H2O 0.
025mg/l、CoSO4・7H2O 0.025mg/l、KI 0.83mg/l、H3BO3
6.2mg/l、Na2MoO4・2H2O 0.25mg/l、FeSO4・7H2O 27.8mg/
l、Na2-EDTA 37.3mg/l)、IAA(インドール酢酸)0.1μ
g/ml、zeatin riboside 1.0μg/ml、ショ糖3%、グルコ
ース10mMを含む液体培地(pH5.8)で洗浄後、20倍に希釈
して懸濁した。この懸濁液に無菌的に用意したトマト幼
芽の子葉、胚軸を10分問浸漬させて接種した。
無機塩((NH4)2SO4 1650mg/l、KNO3 1900mg/l、CaCl2 44
0mg/l、MgSO4・7H2O 370mg/l、NaH2PO4・H2O 170mg/l、Mn
SO4・4H2O 22.3mg/l、ZnSO4・7H2O 8.6mg/l、CuSO4・5H2O
0.025mg/l、CoSO4・7H2O 0.025mg/l、KI 0.83mg/l、H3BO
3 6.2mg/l、Na2MoO4・2H2O 0.25mg/l、FeSO4・7H2O 27.8m
g/l、Na2-EDTA 37.3mg/l)、IAA(インドール酢酸)0.1
μg/ml、zeatin riboside 1.0μg/ml、ショ糖3%、グル
コース10mM、寒天0.75%を含む液体培地(pH5.8)で3日
間共存培養を行なった。その後、子葉、胚軸を300μg/m
l濃度のカルベニシリン、0.1μg/ml濃度のIAA(インド
ール酢酸)、1.0μg/ml濃度のzeatin ribosideを含むMS
固体培地(MS無機塩((NH4)2SO4 1650mg/l、KNO3 1900m
g/l、CaCl2 440mg/l、MgSO4・7H2O 370mg/l、NaH2PO4・H2
O 170mg/l、MnSO4・4H2O 22.3mg/l、ZnSO4・7H2O 8.6mg/
l、CuSO4・5H2O 0.025mg/l、CoSO4・7H2O 0.025mg/l、KI
0.83mg/l、H3BO3 6.2mg/l、Na2MoO 4・2H2O 0.25mg/l、Fe
SO4・7H2O 27.8mg/l、Na2-EDTA 37.3mg/l)、ショ糖 3
%、寒天 0.75%、pH5.8)に置床し、明条件で16時間、暗
条件で8時間、25℃で培養して、アグロバクテリウム・
ツメファシェンスの殺菌を行なった。
イシン、300μg/ml濃度のカルべニシリン、0.1μg/ml濃
度のIAA(インドール酢酸)、1.0μg/ml濃度のzeatin r
ibosideを含むMS固体培地に移植し、安定形質転換体の
選抜を行なった。得られた形質転換体は、100μg/ml濃
度のカナマイシンを含み、IAA(インドール酢酸)及びz
eatin ribosideを含まないホルモンフリーのMS固体培地
に移植して発根を促し、馴化した後、鉢上げして育成し
た。
し、β−グルコシダーゼ遺伝子を同型接合体に保有する
個体をサザン解析により選抜して、β−グルコシダーゼ
遺伝子導入トマトの作出を完了した。
トの3-IBAによる青枯病菌に対する防除効果の確認 上記のようにして得られたβ−グルコシダーゼ遺伝子導
入トマトの苗を、常法に従って育成し、定植前に5〜100
ppmの3-IBA溶液を散水等の処理により苗に吸収させ、そ
の後ラルストニア・ソラナセアラムを接種した。その結
果、非組換えトマトの場合と比較してラルストニア・ソ
ラナセアラムの増殖抑制効果がより長く持続することが
明らかとなった。
により、3-IBAグルコシドが再度3-IBAに加水分解され
て、抗菌性を示したものと考えられる。
ンス由来のβ−グルコシダーゼ遺伝子の調製 アグロバクテリウム・ツメファシエンスATCC21400株よ
り、β−グルコシダーゼ遺伝子を調製した。アグロバク
テリウム・ツメファシエンスATCC21400株の染色体DN
Aを常法により調製し、これを鋳型とし、配列番号3及
び4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプラ
イマーとするPCRにより、β−グルコシダーゼ遺伝子
を含むDNA断片を増幅した。
バクテリウム・ツメファシエンス由来のβ−グルコシダ
ーゼ遺伝子を挿入し、β−グルコシダーゼ遺伝子導入べ
クターを構築した(ベクターB)。具体的には、pBI121
及びPCRにより得られたβ−グルコシダーゼ遺伝子を
含むDNA断片を制限酵素BamHI及びSacIで切断し、こ
れらを連結した。
以外は実施例1と同様にして、β−グルコシダーゼ遺伝
子をトマトに導入し、得られたβ−グルコシダーゼ遺伝
子導入トマトの3-IBAによる青枯病菌に対する防除効果
を調べた。その結果、β−グルコシダーゼ遺伝子導入ト
マトは、非組換えトマトの場合と比較して、3-IBAによ
るラルストニア・ソラナセアラムの増殖抑制効果がより
長く持続した。
素遺伝子を導入した植物を用いることにより、3-IBAの
青枯病防除効果を持続させることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 植物に3−(3−インドリル)酪酸又は
その塩を施用することにより青枯病を防除する方法にお
いて、前記植物は、3−(3−インドリル)酪酸の配糖
体を3−(3−インドリル)酪酸に加水分解する反応を
触媒するグルコース遊離酵素をコードする遺伝子を導入
されたものであることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記グルコース遊離酵素遺伝子が、前記
植物の細胞内で構成的に発現するプロモーターの制御下
にある請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記プロモーターが、MASプロモータ
ー、CaMV 19Sプロモーター、CaMV 35S
プロモーター、NOSプロモーター、OCSプロモータ
ーから選ばれる請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 前記プロモーターが、青枯病菌の感染特
異的に発現するものである請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 前記プロモーターが、rd29Aプロモ
ーター又はPR1aプロモーターである請求項4記載の
方法。 - 【請求項6】 グルコース遊離酵素がβ−グルコシダー
ゼである請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項7】 グルコース遊離酵素がアグロバクテリウ
ム・ツメファシエンスのβ−グルコシダーゼである請求
項6記載の方法。
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