JP2000331770A - スパークプラグ及び放電チップの製造方法 - Google Patents

スパークプラグ及び放電チップの製造方法

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JP2000331770A
JP2000331770A JP11138635A JP13863599A JP2000331770A JP 2000331770 A JP2000331770 A JP 2000331770A JP 11138635 A JP11138635 A JP 11138635A JP 13863599 A JP13863599 A JP 13863599A JP 2000331770 A JP2000331770 A JP 2000331770A
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discharge
spark plug
wire
center electrode
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Wataru Matsutani
渉 松谷
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパークプラグにおいて、放電チップの内部
亀裂の発生を抑止し、着火性の確保と長寿命化の両立を
図る。 【解決手段】 イリジウム合金のインゴットに、複数段
の熱間溝ロール加工と複数段の熱間ダイス伸線加工を施
して線材とする。ロール及びダイス温度が710〜10
80℃、伸線速度が800〜1400mm/分の範囲内
であると、0.03mmを超える内部亀裂は発生しな
い。特に、ロール及びダイス温度が710〜920℃、
伸線速度が900〜1100mm/分の範囲内である
と、内部亀裂は皆無である。この線材を切断して製造し
た放電チップを中心電極に取付けたスパークプラグは、
耐久性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパークプラグ用
放電チップの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関においては、例えばガソリンエ
ンジンのように燃焼室内の混合気に点火するためにスパ
ークプラグを用いるものがある。そのスパークプラグ
は、例えば図1、2に示される構造とされている。
【0003】図1に示されるスパークプラグ10は、例
えば陶器製の絶縁碍子12の軸孔13の一方の端側に端
子電極14を、他方の端側に中心電極17を挿通し、端
子電極14と中心電極17とを導電性のガラスシール材
15及び抵抗体16を介して導通させている。また、絶
縁碍子12には主体金具18が外嵌されており、その環
状端面19からは腕状の接地電極20が延出され、接地
電極20と中心電極17の間に火花ギャップ21が形成
されている。そして、図2に示されるように、中心電極
17の先端には放電チップ22が、例えば全周溶接にて
取付けられ、接地電極20にも、放電チップ22に対面
する位置に放電チップ23が取付けられている。このス
パークプラグ10では、接地電極20と中心電極17の
間に高電圧を印加することによって放電チップ22、2
3間で放電させ、その電弧にて混合気に着火する。な
お、スパークプラグの細部の形状等は、例えばメーカー
によって多少は異なるのが普通であるが、基本的な構造
はほぼ図1、2に示される通りである。
【0004】こうしたスパークプラグが装着される内燃
機関、例えば自動車のガソリンエンジンでは、排気中の
有害物質の低減(排気特性の向上)と低燃費を目的とし
て、希薄燃焼が広く採用されている。ところが、混合気
が希薄であると、放電によって発生した火炎が電極(特
に中心電極)によって冷却されて消滅することがあっ
た。このような着火性の低下を防止するために、電極の
熱容量の低下すなわち小径化が求められていた。
【0005】一方、着火性の問題とは別にスパークプラ
グの長寿命化も求められていた。具体的には、放電チッ
プには、放電に伴う高温によって表面から成分が揮発す
る火花消耗が避けられず、この消耗が大きくなれば火花
ギャップが適切ではなくなって正常な放電すなわち良好
な着火が得られなくなる。こうなると、スパークプラグ
を交換する等の処置が必要になる。しかし、近年ではエ
ンジンの構造も複雑化して、スパークプラグの交換作業
は簡単ではなく、自動車自体の寿命、例えば10年間程
度は交換しなくてもよいスパークプラグ、すなわち長寿
命のスパークプラグが求められていた。
【0006】このように、スパークプラグの寿命は放電
チップの消耗度によって決まると言っても過言ではない
が、上述の希薄燃焼における着火性を良好にするため
に、電極の小径化を図ろうとすると耐火花消耗性が低下
してしまい、長寿命化が難しかった。
【0007】そこで、従来放電チップとして用いられて
いた白金(融点1770℃)よりも融点が高いイリジウ
ム(融点2410℃)またはイリジウム合金を採用する
ことで、放電チップの小径化(希薄燃焼時の着火性の確
保)と耐火花消耗性(長寿命化)の両立が図られていた
(例えば特開平10−32076号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イリジ
ウム合金に、特開平10−32076号公報に開示され
る熱間加工を施すと、伸線時における亀裂を十分に抑え
ることができず、特に外観だけでは判断できない内部亀
裂が発生する可能性があり、特にイリジウムに白金を添
加した合金においてその傾向が顕著であった。普通、こ
の内部亀裂は、断面を観察しただけでは見つけ難く、断
面の組織エッチングを行ってかろうじて発見できる大き
さである。こうした内部亀裂が存在する材料を放電チッ
プとして用いると、スパークプラグの使用に伴う冷熱作
用によって亀裂が進展して、スパークプラグの寿命が大
幅に低下してしまう場合があった。これは、溶接面に垂
直に亀裂が進展して放電チップが裂けることによって分
断されるとエンジンの燃焼による受熱量が多くなるため
に放電チップ自体の温度が上昇して消耗が多くなるため
であると考えられる。なかには、放電チップが欠けてし
まう場合もあった。
【0009】本発明は、イリジウム合金の放電チップを
有するスパークプラグにおいて、放電チップの内部での
亀裂の発生を抑止することを目的とし、ひいてはスパー
クプラグの着火性の確保と長寿命化の両立を図るもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1記載のスパークプラグは、中心電極と、該中
心電極の外側に設けられた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の
外側に設けられた主体金具と、前記中心電極の先端部と
の間に火花放電ギャップを隔てて対向する対向部を有す
る接地電極とを備え、前記先端部及び前記対向部の少な
くともいずれか一方にイリジウムを主成分とする放電チ
ップを有するスパークプラグであって、前記放電チップ
は、添加元素の含有率が35wt%以下のイリジウム合
金のインゴットから開始して、熱間溝ロール加工に使用
するロール温度と該熱間溝ロール加工の後に実施される
熱間伸線加工に使用するダイス温度がともに710〜1
080℃とすることによって熱間加工を施して線材と
し、該線材を所定長さに切断して得られるものであるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項2記載のスパークプラグは、中心電
極と、該中心電極の外側に設けられた絶縁碍子と、前記
絶縁碍子の外側に設けられた主体金具と、前記中心電極
の先端部との間に火花放電ギャップを隔てて対向する対
向部を有する接地電極とを備え、前記先端部及び前記対
向部の少なくともいずれか一方にイリジウムを主成分と
する放電チップを有するスパークプラグであって、前記
放電チップは、添加元素の含有率が35wt%以下のイ
リジウム合金のインゴットから開始して、熱間溝ロール
加工時の伸線速度と該熱間溝ロール加工の後に実施され
る熱間伸線加工時の伸線速度がともに800〜1400
mm/分とすることによって熱間加工を施して線材と
し、該線材を所定長さに切断して得られるものであるこ
とを特徴とする。
【0012】請求項3記載のスパークプラグは、請求項
1または2記載のスパークプラグにおいて、前記熱間溝
ロール加工時のロール温度及び前記熱間伸線加工時のダ
イス温度が、ともに710〜1080℃であり、前記熱
間溝ロール加工及び熱間伸線加工時の伸線速度が、とも
に800〜1400mm/分であることを特徴とする。
【0013】請求項4記載のスパークプラグは、中心電
極と、該中心電極の外側に設けられた絶縁碍子と、前記
絶縁碍子の外側に設けられた主体金具と、前記中心電極
の先端部との間に火花放電ギャップを隔てて対向する対
向部を有する接地電極とを備え、前記先端部及び前記対
向部の少なくともいずれか一方にイリジウムを主成分と
する放電チップを有するスパークプラグであって、前記
放電チップは、添加元素の含有率が35wt%以下で、
内部亀裂の全長が0.03mm以下であることを特徴と
する。
【0014】請求項5記載の放電チップの製造方法は、
イリジウムを主成分として添加元素の含有率が35wt
%以下のイリジウム合金のインゴットから開始して、熱
間溝ロール加工と、該熱間溝ロール加工の後に熱間伸線
加工とが含まれる熱間加工を施して線材とし、該線材を
所定長さに切断して放電チップを製造する放電チップの
製造方法であって、前記熱間溝ロール加工時のロール温
度及び前記熱間伸線加工時のダイス温度が、ともに71
0〜1080℃であることを特徴とする。
【0015】請求項6記載の放電チップの製造方法は、
イリジウムを主成分として添加元素の含有率が35wt
%以下のイリジウム合金のインゴットから開始して、熱
間溝ロール加工と、該熱間溝ロール加工の後に熱間伸線
加工とが含まれる熱間加工を施して線材とし、該線材を
所定長さに切断して放電チップを製造する放電チップの
製造方法であって、前記熱間溝ロール加工及び熱間伸線
加工時の伸線速度が、ともに800〜1400mm/分
であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1〜3記載の放電チップを
有するスパークプラグにおいては、その放電チップはイ
リジウムを主成分として添加元素の含有率が35wt%
以下のイリジウム合金のインゴットから開始して、熱間
溝ロール加工を施した後、熱間伸線加工を施して線材と
し、その線材を所定長さに切断して得られたものであ
る。また、請求項5及び6記載の放電チップの製造方法
においては、イリジウムを主成分として添加元素の含有
率が35wt%以下のイリジウム合金のインゴットから
開始して、熱間溝ロール加工を施した後、熱間伸線加工
を施して線材とし、その線材を所定長さに切断して放電
チップにする。なお、インゴットは、熱間加工に先立っ
て、ロール温度及びダイス温度以上の適宜の温度、例え
ば1300℃以上に加熱される。
【0017】この熱間加工に際して、請求項1または3
記載のように、熱間溝ロール加工時のロール温度及び熱
間伸線加工時のダイス温度を、ともに710〜1080
℃の範囲とすると、内部亀裂の発生を抑止できる。ここ
では、ロール温度またはダイス温度が710℃を下回る
状態では被加工材が硬すぎて亀裂が発生し、1080℃
を上回ると再結晶によって結晶組織が粗大化するために
亀裂が発生するものと考えられ、ロール温度及びダイス
温度を710〜1080℃とすることで亀裂の発生が抑
止されると思われる。
【0018】ロール及びダイスは、例えばバーナ等の加
熱手段によって加熱することで上述の温度範囲に保つこ
とができる。また、請求項2または3記載のように、熱
間溝ロール加工及び熱間伸線加工時の伸線速度を、とも
に800〜1400mm/分の範囲としても、内部亀裂
の発生を抑止できる。
【0019】したがって、請求項3記載のように、熱間
溝ロール加工時のロール温度及び熱間伸線加工時のダイ
ス温度を、ともに710〜1080℃の範囲とし、熱間
溝ロール加工及び熱間伸線加工時の伸線速度を、ともに
800〜1400mm/分の範囲とすることにより、一
層良好に内部亀裂を抑止できる。
【0020】特に、ロール温度及びダイス温度を、とも
に710〜920℃の範囲とし、熱間溝ロール加工及び
熱間伸線加工時の伸線速度を、ともに900〜1100
mm/分の範囲とすれば、実質的に内部亀裂のない放電
チップを得ることができる。なお、本発明の方法を実施
する際の溝ロール加工及び伸線加工時の減面率は97〜
98%が推奨されるが、この範囲に限定されるわけでは
なく、例えば実験に基づいて好適な減面率を設定すれば
よい。
【0021】次に、請求項4記載の放電チップを有する
スパークプラグは、その放電チップは、添加元素の含有
率が35wt%以下で、内部亀裂の全長が0.03mm
以下であることを特徴とする。内部亀裂が皆無であれば
理想的だが、全長が0.03mm以下の内部亀裂であれ
ば長期間の使用でも内部亀裂が進展することは少なく、
実用上問題が無い。この請求項4に記載のスパークプラ
グの放電チップは、例えば請求項1または2記載の放電
チップでも良いが、最も好適には請求項3記載の放電チ
ップが良い。
【0022】また、イリジウム合金の添加元素として白
金、ルテニウム、レニウム、ロジウム、パラジウムのい
ずれか1種以上を用いることができる。これらの元素を
添加することによって例えば耐酸化性を向上させる等、
放電チップすなわちスパークプラグの性能の向上や寿命
の長期化が可能になる。
【0023】
【実施例】次に、実施例により、発明の実施の形態をよ
り具体的に説明する。白金を5wt%含むイリジウム合
金(Ir−5Pt)のインゴット(断面形状は正方形、
1辺寸法は7mm)を1400〜1450℃に加熱(図
8S1)してから、複数段の熱間溝ロール加工を施して
短径2mmの正6角形の線材とした(図8S2)。な
お、ロール加工の各段毎の減面率は97〜98%であ
る。また、各段のロールは、予め目標温度に加熱してお
き、加工中もその温度を維持した。
【0024】この熱間ロール加工に続いて、複数段の熱
間ダイス伸線加工を施して最終的に断面形状が円形で直
径0.4mmの線材とした(図8S3)。なお、伸線加
工の各段毎の減面率は97〜98%である。また、各段
のダイスは、予め目標温度に加熱しておき、加工中もそ
の温度を維持した。そして、室温に放置した後、所定長
さに切断することにより放電チップが得られる(図8S
4)。
【0025】この熱間加工におけるロール及びダイス温
度と伸線速度をさまざまに変更して比較した結果を図3
に示す。図3にA、B、Cで示される各線材を切断して
放電チップを複数製造し、それぞれの内部亀裂を調べ
た。また、図4には各放電チップの断面をSEMにて観
察した写真(倍率100倍)を示す。Aの線材にて製造
した放電チップのいずれにも内部亀裂はなかった。Bの
線材にて製造した放電チップには0.03mm以下の内
部亀裂を有するものが数%あったが、0.03mmを超
える内部亀裂を有するものはなかった。Cの線材にて製
造した放電チップには0.03mmを超える内部亀裂を
有するものが数%あった。
【0026】次に、Aの線材にて製造した放電チップ
(実施例A)、Bの線材にて製造した放電チップの内で
0.03mm以下の内部亀裂を有するもの(実施例B)
及びCの線材にて製造した放電チップの内で0.03m
mを超える内部亀裂を有するもの(比較例C)を、それ
ぞれ中心電極に取付けたスパークプラグをガソリンエン
ジンに装着して、5000rpm×W.O.T.×40
0Hrsの実機耐久試験を行った。
【0027】その結果を図5、図6及び図7に示す。図
5は、比較例Cの実機耐久試験における100Hr後の
放電チップ周り及び断面組織の拡大写真、図6は、実施
例A、B及び比較例Cの実機耐久試験における200H
r後の放電チップ周り及び断面組織の拡大写真である。
また、図7は、耐久時間に対する放電ギャップの増加量
をグラフに表したものである。この結果からわかるよう
に、実施例Aの放電チップはまったく問題がなく、また
実施例Bの放電チップには亀裂の進展は認められず問題
はなかった。しかし、比較例Cの放電チップは、耐久試
験開始後200Hr程度で明らかに亀裂の進展によると
見られる消耗増大が見られ、280Hr時点で、放電チ
ップの一部が欠落した。この結果から、実施例A、Bの
放電チップは耐久性に優れていることが確認できる。す
なわち、放電チップに初期的な内部亀裂が存在しない、
あるいは初期的な内部亀裂があっても0.03mmを超
えていなければ耐久性に優れている。
【0028】図3〜図7に示すところから明らかなよう
に、ロール及びダイス温度が710〜1080℃、伸線
速度が800〜1400mm/分の範囲内であると、
0.03mmを超える内部亀裂は発生しない。特に、ロ
ール及びダイス温度が710〜920℃、伸線速度が9
00〜1100mm/分の範囲内であると、内部亀裂は
皆無であり、きわめて良好な結果となった。
【0029】さらに、Ir−10Pt、Ir−10R
h、Ir−20Rh、Ir−13Pt−10Rh、Ir
−3Pd、Ir−5Ru、Ir−5Re、Ir−12R
e−5Rh、Ir−12Re−10Rh、Ir−22R
e−10Rh、Ir−12Ru−5Rh、Ir−12R
u−10Rh、Ir−22Ru−10Rhの各イリジウ
ム合金のインゴットに、ロール及びダイス温度と伸線速
度を変えて上述と同様の熱間加工を施したが、ロール及
びダイス温度と伸線速度に対応する加工結果は、図3に
示されるものと同様であった。
【0030】なお、この実施例は、本発明の実施形態の
一例であり、本発明はこのような実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざま
に実施できることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】請求項1〜3記載の放電チップを有する
スパークプラグは、その放電チップが内部系列のない、
あるいは内部亀裂の小さいものであるため、スパークプ
ラグの着火性の確保と長寿命化の両立が可能になる。
【0032】特に、請求項3記載によれば、一層良好に
放電チップの内部亀裂を抑止でき、上述の効果をさらに
向上させることができる。請求項5、6記載の放電チッ
プの製造方法によれば、内部亀裂のない、あるいは内部
亀裂が小さい放電チップを製造できる。
【0033】さらに、請求項4記載の放電チップを有す
るスパークプラグは、放電チップに全長が0.03mm
を超える内部亀裂が存在しないことから、長期の使用に
よって内部亀裂が進展して放電チップが欠けることはな
く、長寿命を確保できる。また、放電チップ及び中心電
極の小径化によって希薄燃焼時の着火性の低下を防止で
きる。よって、着火性の確保と長寿命化が両立してい
る。
【0034】また、例えば放電チップの耐酸化性を向上
させる等の目的で、白金、ルテニウム、レニウム、ロジ
ウム、パラジウムのいずれか1種以上を添加したイリジ
ウム合金の放電チップの製造に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スパークプラグの構造の例示図である。
【図2】 図1のスパークプラグの電極付近の拡大図で
ある。
【図3】 実施例の熱間加工におけるロール及びダイス
の温度並びに伸線速度と加工結果の対応図である。
【図4】 実施例及び比較例の放電チップの断面の金属
組織のSEM写真である。
【図5】 比較例の放電チップに実機耐久試験を行った
際の金属組織のSEM写真である。
【図6】 実施例及び比較例の放電チップに実機耐久試
験を行った際の金属組織のSEM写真である。
【図7】 実施例及び比較例の放電チップの実機耐久試
験における耐久時間に対する放電ギャップの増加量のグ
ラフである。
【図8】 実施例の放電チップ放電チップの加工手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…スパークプラグ 12…絶縁碍子 13…軸
孔 14…端子電極 15…ガラスシール材 16…抵
抗体 17…中心電極 18…主体金具 19…環状端面 20…接地電極 21…火花ギャップ 22…放電
チップ 23…放電チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 683 C22F 1/00 683 694 694B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、該中心電極の外側に設けら
    れた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外側に設けられた主体
    金具と、前記中心電極の先端部との間に火花放電ギャッ
    プを隔てて対向する対向部を有する接地電極とを備え、 前記先端部及び前記対向部の少なくともいずれか一方に
    イリジウムを主成分とする放電チップを有するスパーク
    プラグであって、 前記放電チップは、添加元素の含有率が35wt%以下
    のイリジウム合金のインゴットから開始して、熱間溝ロ
    ール加工に使用するロール温度と該熱間溝ロール加工の
    後に実施される熱間伸線加工に使用するダイス温度がと
    もに710〜1080℃とすることによって熱間加工を
    施して線材とし、該線材を所定長さに切断して得られる
    ものであることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 中心電極と、該中心電極の外側に設けら
    れた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外側に設けられた主体
    金具と、前記中心電極の先端部との間に火花放電ギャッ
    プを隔てて対向する対向部を有する接地電極とを備え、 前記先端部及び前記対向部の少なくともいずれか一方に
    イリジウムを主成分とする放電チップを有するスパーク
    プラグであって、 前記放電チップは、添加元素の含有率が35wt%以下
    のイリジウム合金のインゴットから開始して、熱間溝ロ
    ール加工時の伸線速度と該熱間溝ロール加工の後に実施
    される熱間伸線加工時の伸線速度がともに800〜14
    00mm/分とすることによって熱間加工を施して線材
    とし、該線材を所定長さに切断して得られるものである
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のスパークプラグ
    において、 前記熱間溝ロール加工時のロール温度及び前記熱間伸線
    加工時のダイス温度が、ともに710〜1080℃であ
    り、 前記熱間溝ロール加工及び熱間伸線加工時の伸線速度
    が、ともに800〜1400mm/分であることを特徴
    とするスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 中心電極と、該中心電極の外側に設けら
    れた絶縁碍子と、前記絶縁碍子の外側に設けられた主体
    金具と、前記中心電極の先端部との間に火花放電ギャッ
    プを隔てて対向する対向部を有する接地電極とを備え、 前記先端部及び前記対向部の少なくともいずれか一方に
    イリジウムを主成分とする放電チップを有するスパーク
    プラグであって、 前記放電チップは、添加元素の含有率が35wt%以下
    で、内部亀裂の全長が0.03mm以下であることを特
    徴とするスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 イリジウムを主成分として添加元素の含
    有率が35wt%以下のイリジウム合金のインゴットか
    ら開始して、熱間溝ロール加工と、該熱間溝ロール加工
    の後に熱間伸線加工とが含まれる熱間加工を施して線材
    とし、該線材を所定長さに切断して放電チップを製造す
    る放電チップの製造方法であって、 前記熱間溝ロール加工時のロール温度及び前記熱間伸線
    加工時のダイス温度が、ともに710〜1080℃であ
    ることを特徴とする放電チップの製造方法。
  6. 【請求項6】 イリジウムを主成分として添加元素の含
    有率が35wt%以下のイリジウム合金のインゴットか
    ら開始して、熱間溝ロール加工と、該熱間溝ロール加工
    の後に熱間伸線加工とが含まれる熱間加工を施して線材
    とし、該線材を所定長さに切断して放電チップを製造す
    る放電チップの製造方法であって、 前記熱間溝ロール加工及び熱間伸線加工時の伸線速度
    が、ともに800〜1400mm/分であることを特徴
    とする放電チップの製造方法。
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