JP2000331649A - エキシマ照射装置 - Google Patents

エキシマ照射装置

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JP2000331649A
JP2000331649A JP11138490A JP13849099A JP2000331649A JP 2000331649 A JP2000331649 A JP 2000331649A JP 11138490 A JP11138490 A JP 11138490A JP 13849099 A JP13849099 A JP 13849099A JP 2000331649 A JP2000331649 A JP 2000331649A
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excimer lamp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多本数のエキシマランプを備えた場合であっ
ても、温度上昇の抑制を達成することができる大面積照
射形のエキシマ照射装置を提供する。 【解決手段】 二以上のエキシマランプ4を備えるエキ
シマ照射部2と、エキシマランプ4に高周波電圧を印加
する電源部3とからなるエキシマ照射装置1であって、
エキシマ照射部2は、エキシマランプ4から発生するエ
キシマ光を透過する照射面5と、照射面5の反対面に設
けられてエキシマ光を反射する反射面6とを有し、エキ
シマランプ4は、放電管と、当該放電管の内側に配置さ
れる内部管と、前記放電管内に充填される放電用ガス
と、前記放電管の外側に配置される外部電極と、前記内
部管の内側に配置される内部電極とを有し、反射面5に
は、冷却および充填用ガス8の吹付口7を設け、前記内
部管には、冷却用ガスの導入口36を設けることによっ
て、上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマ照射装置
に関し、更に詳しくは、多本数のエキシマランプを備え
た場合であっても、温度上昇が抑制される大面積照射形
のエキシマ照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エキシマ照射装置は、少なくともエキシ
マランプと電源部とを有し、無声放電といわれる誘電体
バリア放電によって、エキシマランプから単一波長の紫
外光(以下「エキシマ光」という。)を照射する装置で
ある。誘電体バリア放電は、エキシマ分子を形成する放
電用ガスが充填されたエキシマランプに高電圧が印加さ
れることによって、エキシマランプ内にエキシマ分子が
形成され、このエキシマ分子が基底状態に遷移する際に
単一波長のエキシマ光を放射する放電形式である。こう
した誘電体バリア放電を利用したエキシマ照射装置は、
エキシマランプ内の放電用ガスの種類に応じて172n
m、193nm、222nmまたは248nm等のエキ
シマ光を発生させる。
【0003】エキシマ光は、空気や水に反応して、有機
化合物を効果的に分解する励起酸素原子やOHラジカル
等を生成させることができるので、有機化合物からなる
汚染物質の分解に利用されている。また、エキシマ光
は、光子エネルギーが強いので、直接被照射体に反応さ
せる表面改質処理等に利用されている。例えば、半導体
産業の分野においては、シリコンウエハーやガラス基板
を汚染した有機化合物を分解するドライ洗浄に応用され
たり、半導体材料の表面活性化処理やソフトアッシング
に応用されている。また、プラズマディスプレイパネル
の蛍光発光、LCDプロセス、材料関連の分野における
樹脂や金属材料の表面活性化処理または表面改質処理等
の多方面で応用されている。さらに、エキシマ光は、環
境技術の分野において、オゾンの生成、水中・大気の汚
染浄化、超純水製造工程に利用されている。
【0004】このような応用分野の拡大の中、大面積の
被照射体に一度に照射したり、連続して移動する工程中
で一定時間照射したいという要望がある。例えば、LC
D(液晶パネル)やPDP(プラズマディスプレイパネ
ル)等の大面積の表示素子に対して、そこに付着する汚
染物質を効率的に分解することが可能な大面積のエキシ
マ照射面を備えたエキシマ照射装置が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のエキシマ照射装
置には大面積のエキシマ照射面を備えるエキシマ照射装
置がなく、上述の要求に対しては、複数のエキシマ照射
装置を連設することによって対応していた。そのため、
高額な設備投資が必要となっていた。また、そうしたエ
キシマ照射装置は、エキシマランプに数10kHzの周
波数で10kV前後の高電圧を印加してエキシマ光を発
生させるものであり、発光効率が悪く、大きな発熱を伴
うものであった。
【0006】従来、このような問題に対しては、特開平
8−46922号公報に開示されているように、水冷に
よってエキシマランプを冷却し、エキシマ照射装置の温
度上昇を抑制していた。
【0007】しかし、こうした手段では、冷却水を配管
することになるので装置が複雑化すると共に、照射効率
の改善は何らされておらず、本質的な解決は図られてい
なかった。
【0008】本発明の目的は、上記の問題を解決し、多
本数のエキシマランプを備えた場合であっても、温度上
昇を抑制できる大面積照射形のエキシマ照射装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明のエキ
シマ照射装置は、二以上のエキシマランプを備えるエキ
シマ照射部と、前記エキシマランプに高周波電圧を印加
する電源部とからなるエキシマ照射装置であって、前記
エキシマ照射部は、前記エキシマランプから発生するエ
キシマ光を透過する照射面と、当該照射面の反対面に設
けられて前記エキシマ光を反射する反射面とを有し、前
記エキシマランプは、放電管と、当該放電管の内側に配
置される内部管と、前記放電管内に充填される放電用ガ
スと、前記放電管の外側に配置される外部電極と、前記
内部管の内側に配置される内部電極とを有し、前記反射
面には、冷却および充填用ガスの吹付口が設けられ、前
記内部管には、冷却用ガスの導入口が設けられているこ
とに特徴を有する。
【0010】この発明によれば、反射面に設けられる吹
付口は、冷却および充填用ガスをエキシマ照射部内、特
にエキシマアランプ、に吹き付けるように作用し、内部
管に設けられる導入口は、冷却用ガスを内部管内に導入
するように作用する。こうして吹き付けられおよび導入
されるガスによって、エキシマランプは、その外側と内
側から直に冷却されるので、エキシマランプの温度上昇
を抑制することができる。その結果、エキシマランプを
多本数有するエキシマ照射装置を構成することができる
と共に、エキシマランプの寿命を向上させることができ
る。さらに、エキシマランプの冷却が、こうした簡単な
構成でエキシマランプを効果的に冷却できるので、照射
面の反対面に、エキシマ光の反射面を設けることがで
き、被照射体への照射効率を向上させることが可能とな
る。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載のエキ
シマ照射装置において、前記高周波電圧は、1〜20M
Hzの範囲内で前記エキシマランプの静電容量と共振点
が一致する周波数条件からなることに特徴を有する。
【0012】この発明によれば、エキシマランプには、
エキシマランプの静電容量と共振点が一致する周波数条
件で、1〜20MHzの範囲内の高周波電圧が印加され
るので、エキシマ光の発生に必要な印加電圧を小さく抑
えることができる。その結果、印加電力に対する発光効
率が向上するので、エキシマランプの発熱を抑制し、エ
キシマ照射装置の温度上昇を抑えることができる。こう
した温度上昇の抑制効果は、多本数のエキシマランプを
備える大面積照射形のエキシマ照射装置にとって、特に
好ましい。
【0013】請求項3の発明は、請求項2に記載のエキ
シマ照射装置において、前記高周波電圧が、1〜3kV
の範囲内であることに特徴を有する。
【0014】この発明によれば、エキシマランプに印加
される高周波電圧が、1〜3kVの範囲内であるので、
エキシマランプの発熱とエキシマ照射装置の温度上昇を
抑制するのに特に好ましい。
【0015】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の何れかに記載のエキシマ照射装置において、前記エキ
シマ照射部には、前記エキシマランプが等間隔で設けら
れ、前記照射面が、前記エキシマランプの実効長さに相
当する縦長さと、前記エキシマランプの実効長さの2倍
以上の長さに相当する横長さとからなることに特徴を有
する。
【0016】この発明によれば、上述の発明の効果によ
って、照射面が、エキシマランプの実効長さに相当する
縦長さと、エキシマランプの実効長さの2倍以上の長さ
に相当する横長さとからなる大きな面積となっているの
で、大面積の被照射体に一度に照射したり、連続して移
動する工程中で一定時間照射したいという要望に応える
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ、本発
明のエキシマ照射装置について説明する。
【0018】図1は、本発明のエキシマ照射装置の一例
を示す平面図であり、図2は、図1のエキシマ照射装置
の側面図であり、図3は、エキシマランプの一例を示す
断面図であり、図4は、エキシマ照射装置が備える大面
積の照射面の一例を示す平面図である。エキシマ照射装
置1は、エキシマ光を発生させて被照射体に照射する装
置であって、図1および図2に示すように、エキシマラ
ンプ4を備えるエキシマ照射部2と、そのエキシマラン
プ4に高周波電圧を印加する電源部3とから主に構成さ
れている。このエキシマ照射装置1は、エキシマ照射部
2と電源部3が、一つのケース11中に設けられている
ものでも、別々のケース中に設けられているものでもよ
い。
【0019】先ず、エキシマ照射部2について説明す
る。エキシマ照射部2は、発生したエキシマ光を被照射
体に照射させる役割を担う部分である。このエキシマ照
射部2は、二以上のエキシマランプ4、例えば図1およ
び図2においては、その内部に4本のエキシマランプ4
を有し、そのエキシマランプ4から発生するエキシマ光
を透過する照射面5と、その照射面5の反対面に設けら
れて、発生するエキシマ光を反射する反射面6とから構
成されている。エキシマランプ4は、一定間隔で配列し
て設けられており、照射面5と反射面6とのほぼ中間の
位置に設けられている。
【0020】エキシマ照射装置1は、照射面5が、被照
射体に対して向かい合う位置になるように配置される。
このように配置される照射面5は、エキシマランプ4か
ら発生したエキシマ光および反射面6で反射したエキシ
マ光を透過する役割を担うものであり、通常、光透過性
のよい合成石英板が用いられる。図4に示すように、大
面積の照射面45を有するエキシマ照射装置41の場合
は、大面積の合成石英板、または通常の大きさの合成石
英板を連設したものが用いられる。
【0021】反射面6は、エキシマランプ4から発生す
るエキシマ光のうち、照射面5の反対側に向かって放射
されたエキシマ光を、照射面5側に反射させる役割を担
うものであり、通常、鏡面加工されたステンレス鋼また
はコーティングされたアルミニウム材が用いられるが、
エキシマ光を好ましく反射するものであれば特に限定さ
れるものではない。また、反射面6の表面形状は、エキ
シマ光を照射面5側に反射できる形状であればよく、図
1および図2に示すような平らな表面形状に限定されな
い。
【0022】エキシマ照射部2内には、エキシマ光の透
過を妨げない窒素ガスやアルゴンガス等のガス(以下、
これらを「非活性ガス8」という。)が充填されてい
る。エキシマ光は、酸素の存在によってその透過性が低
下するので、非活性ガス8としては、少なくとも酸素を
含有しないガスであればよく、経済性の点から窒素ガス
が好ましく用いられる。
【0023】反射面6の所定の部位には、吹付口7が設
けられている。この吹付口7は、エキシマランプ4を冷
却するための冷却用ガスを、エキシマ照射部2内、特に
好ましくはエキシマランプ4、に向かって吹き付ける役
割を担うものである。吹付口7を設ける部位は、エキシ
マランプ相互間の直上部またはエキシマランプ4の直上
部であることが好ましい。さらに、冷却効果を増すため
に、吹付口7を、エキシマランプ4の長手方向に沿って
複数設けることもできる。吹付口7の形状や材質は、特
に限定されるものではなく、一般的に使用されるいわゆ
るシャワーノズルやそれに準ずるものを用いることがで
きる。この吹付口7には、冷却用ガスの供給装置からの
配管(図示しない。)がなされている。
【0024】冷却用ガスは、吹付口7からエキシマラン
プ4に吹き付けられて、発熱するエキシマランプ4をそ
の外側から冷却する。冷却用ガスとしては、上述したエ
キシマ照射部2内に充填される非活性ガス8と同じガス
を用いることが好ましく、エキシマ光の透過性を低下さ
せることなく、エキシマランプ4を効率よく冷却するこ
とができる。特に、窒素ガスを用いることが、経済性お
よび安全性の点から好ましい。なお、循環冷却装置によ
って、冷却用ガスを循環および熱交換して用いることが
できる。
【0025】本発明においては、吹付口7が各々のエキ
シマランプ4に対応するように設けられているので、エ
キシマランプ4を効果的に冷却することができる。その
結果、図4に示すように、多数本のエキシマランプ44
を有するエキシマ照射装置41であっても、エキシマ照
射部の温度上昇を極力抑えることができる。
【0026】次に、エキシマランプについて説明する。
エキシマランプ4は、図1および図2に示すように、通
常、エキシマ照射部2内の照射面5と反射面6の中間の
位置に、ほぼ等間隔で設けられている。
【0027】エキシマランプ4は、図3に示すように、
放電管31と、放電管31の内側に配置される内部管3
2と、放電管31内に充填される放電用ガス33と、放
電管31の外側に配置される外部電極34と、内部管3
2の内側に配置される内部電極35とを有し、さらに、
内部管32には、冷却用ガス37の導入口36が設けら
れたものである。本発明で用いられるエキシマランプ4
においては、内部管32に導入された冷却用ガス37に
よって、エキシマランプ4を内側から冷却することがで
きるので、特に多本数のエキシマランプを備えた大面積
の照射面を有するエキシマ照射部の温度上昇を抑制する
ことができる。
【0028】放電管31は、所定の種類の放電用ガス3
3で満たされた管状容器であり、発生したエキシマ光が
透過しやすい誘電体からなっている。通常、光透過性に
優れた石英管または合成石英管が使用される。石英管ま
たは合成石英管の厚さは、1.0〜2.0mm程度のも
のが使用される。本発明においては、エキシマランプ4
が、その外側および内側からの冷却用ガスによって十分
に冷却されるので、従来のような耐熱性を考慮した厚さ
1.5〜2.0mm程度の石英管を使用しなくてもよ
く、軽量化に効果的な厚さ1.5mm以下のものが使用
可能となる。こうした軽量化は、多本数のエキシマラン
プが配設されるエキシマ照射装置において特に好まし
い。なお、放電管31の長さや直径は、被照射体の大き
さや照射時間に応じて設計される照射面の面積に応じて
適宜設定される。通常、直径30mm程度で長さ250
mm程度のエキシマランプが使用される。
【0029】内部管32は、放電管31内の概ね中心に
設けられ、通常、石英管または合成石英管が使用され
る。この内部管32は、その内側に設けられた内部電極
35と、その一方の端部に設けられた冷却用ガス37の
導入口36とを備えている。
【0030】エキシマ光は、放電管31の外側に設けら
れた外部電極34と、内部管32の内側に設けられた内
部電極35との間に、後述する高周波電圧を印加するこ
とによって発生する。エキシマ光の波長は、放電管31
内に充填される放電用ガス33の種類によって異なる。
例えば、クリプトン(Kr)ガスでは146nm、キセ
ノン(Xe)ガスでは172nm、KrIガスでは19
1nm、ArFガスでは193nm、KrClガスでは
222nm、KrFガスでは248nmのエキシマ光
が、それぞれ単一波長で発生する。そのため、放電用ガ
ス33を選定することによって、利用目的に応じたエキ
シマ光を発生させることができる。放電管31内の放電
用ガス33の圧力は、ガスの種類および所望するエキシ
マ光の照度に応じて適宜設定されるが、通常は10〜6
0kPa程度である。
【0031】外部電極34は、放電管31の外周表面の
全域に亘って配置され、ステンレス鋼、アルミニウム、
アルミニウム合金、銅、酸化銅、またはそれらの合金、
酸化イットリウム、酸化イットリウムアルミニウム等の
ような良好な金属導電性を示して放電率が高くなるもの
が好ましく選定される。外部電極34の形状は、板状、
網目状など特に限定されないが、放電管31から放射す
るエキシマ光の光路を妨げないように、六角形等の貫通
孔が多数形成された厚さ0.5mm程度のパンチングメ
タルを用いることが好ましい。
【0032】内部電極35は、内部管32の内側に設け
られ、上述の外部電極34で用いられる材料と同種の材
料を用いることができ、良好な金属導電性を示して放電
率が高くなるものが好ましく選定される。内部電極35
の形状は、導入口36から入った冷却用ガス37が、内
部管32内を通過しやすい形状、例えば網状電極である
ことが好ましい。この網状電極は、網の間に空間がある
ので、冷却用ガス37が通過しやすい。そのため、内部
管32の冷却効果が高まると共に、丸棒電極等に比べて
放電効果を向上させることができる。また、こうした内
部電極35は、放電用ガス33に直接接触しないので、
放電管31内の各部において、エキシマ光を一様に発生
されることができる。
【0033】内部管32内には、冷却用ガス37が導入
口36から導入され、内部管32が冷却される。冷却用
ガス37の種類は特に限定されるものではないが、経済
性や配管の容易さ等から、空気や窒素ガスが好ましく使
用される。内部管32内に導入する冷却用ガス37の温
度を熱交換器等によって下げておくことにより、内部管
32をより一層冷却させ、エキシマランプ4全体の温度
上昇を抑制することができる。導入口36は、通常、内
部管32の一端に設けられていればよく、導入口36の
構成部材の形状や材質は特に限定されない。この導入口
36から導入される冷却ガス37が内部管32内を容易
に流れるように、両端が開口した内部管32を用いるこ
ともできる。また、片端が開口した内部管32を用いる
場合には、内部管32の奥にまで冷却用ガス37を導く
ことができる小径管38を、導入口36にさらに接続す
ることが好ましい。これによって、内部管32内への冷
却用ガス37の導入を容易にし、その流れを起こして冷
却性能を向上させることができる。
【0034】従って、エキシマランプ4は、内部管32
に設けられた導入口36から導入される冷却用ガス37
によってその内側から冷却され、さらに、反射面6に設
けられた吹付口7から吹き付けられる冷却用ガスによっ
てその外側から冷却される。その結果、エキシマランプ
4は、効率的に冷却され、温度上昇が抑制される。特
に、図4に示すような大面積の照射面を有するエキシマ
照射装置においては、こうした温度上昇の抑制効果は、
エキシマ照射装置の保全、エキシマランプの長寿命化お
よびエキシマ光の安定照射の点で優れた効果を発揮す
る。
【0035】図4に示すような大面積の照射面45を有
するエキシマ照射装置41においては、長尺のエキシマ
ランプを少数設けても、短尺のエキシマランプ44を多
数設けてもよいが、保全管理等を含めた経済性を考慮す
ると、短いエキシマランプ44を多数設けることが好ま
しい。このとき、照射面45の大きさを、エキシマラン
プ44の実効長さに相当する縦長さLと、エキシマラン
プ44の実効長さの2倍以上の長さに相当する横長さW
とからなる大きさにすることによって、大面積のLCD
(液晶パネル)やPDP(プラズマディスプレイパネ
ル)等の表示素子であっても、そこに付着する汚染物質
に効率的なエキシマ照射処理を施して分解することがで
きる。なお、ここでいう実効長さとは、エキシマランプ
の全長のうち、エキシマ光の照射に係る部分の長さであ
る。
【0036】次に、電源部について説明する。電源部3
は、エキシマランプ4を構成する外部電極34と内部電
極35との間に高周波電圧を印加するために設けられ
る。
【0037】高周波電圧は、1〜20MHzの周波数の
範囲内で、エキシマランプ4の静電容量と共振点が一致
する周波数条件からなり、電源部3から出力される。こ
うした周波数条件は、例えば1〜3kVという低い印加
電圧であっても、エキシマランプ4に無声放電(いわゆ
る誘電体バリア放電)を起こすことができる。このこと
は、エキシマランプ4に印加する電力を低下させても、
十分なエキシマ光の発生を可能にさせるので、エキシマ
ランプ4の発光効率を向上させることができる。その結
果、上述した冷却用ガスによる冷却手段と相まって、エ
キシマランプ4の発熱およびその発熱に伴うエキシマ照
射装置1の温度上昇を抑制することができるので、多本
数のエキシマランプを備えるエキシマ照射装置を構成す
ることが可能になる。
【0038】図5と図6は、上述の周波数条件の高周波
電圧を出力する電源部の一例を示す説明図である。いず
れの電源部51、61も、1〜20MHzの高周波電圧
を印加する電源回路により構成される。図5は、所定の
周波数に変換した高周波電圧を、マッチングコントロー
ラーによって所定の電圧に調整して印加する方式(以下
「第一変換方式」という。)を示しており、図6は、直
流電圧をオシレーターで所定の周波数に変換して、その
後増幅し、所定の電圧に調整して印加する方式(以下
「第二変換方式」という。)を示している。これらの方
式によって、エキシマランプの静電容量と共振点が一致
する周波数条件からなる高周波電圧が調整され、エキシ
マランプに印加される。
【0039】第一変換方式による電源部51は、図5に
示すように、基本構成として、高周波電源52と、マッ
チングコントローラー53と、インダクタンスL1、L
2と、可変コンデンサーC1、C2とから構成される。
【0040】高周波電源52は、そこに入力される交流
電力54を、1〜20MHzの範囲内の所定の周波数に
変換する。その周波数としては、エキシマ光の発光効率
の点で、10〜15MHzが好ましく、13.56MH
zが特に好ましい。こうした周波数は、通常0.1〜1
0V、好ましくは0.1〜5Vで高周波電源52から出
力される。次いで、高周波電源52から出力される際の
インピーダンスZ1と、エキシマランプ4に印加される
際のインピーダンスZ2とをマッチングさせるために、
マッチングコントローラー53により可変コンデンサー
C1を調整し、エキシマランプ4からエキシマ光が最も
効率よく発光するように印加電圧が調整される。このと
きの好ましい印加電圧は、1〜3kVであり、特に好ま
しくは2kVである。
【0041】本発明のエキシマ照射装置は、二以上のエ
キシマランプ4を備えるので、それぞれのエキシマラン
プ4に高周波電圧が印加される。一例として、13.5
6MHz、2kVの高周波電圧を印加した場合、放電管
31の外周面から10mW/cm2 の照度でエキシマ光
を照射させることができ、高い発光効率でエキシマ光を
発生させることができる。
【0042】第二変換方式による電源部61は、図6に
示すように、基本構成として、直流電源62と、パワー
コントローラー63と、オシレーター65と、増幅器6
6とから構成されている。
【0043】直流電源62は、そこに入力される交流電
力64を、12〜15V(通常は約12V。)程度の直
流電圧に変換して出力する。次いで、その直流電圧は、
オシレーター65によって所定の周波数とされ、増幅器
66で所定の電圧に増幅されたのち、インダクタンスL
でQ値が調整67されてエキシマランプ4に印加され
る。一例として、このときの好ましい周波数は、1〜3
MHzであり、好ましい印加電圧は、1〜3kVであ
る。さらに、この第二変換方式においては、パワーコン
トローラー63によって、エキシマ光の照度調整を行
う。この照度調整は、上述の高周波電圧を、Dutyコ
ントロールすることによって行われ、例えば100%〜
10%の範囲でDutyを調整することによって、エキ
シマランプ4の照度を一定の範囲内に維持している。な
お、エキシマ光の残像現象を利用し、高周波電圧の印加
時間をDutyコントロールして照度調整することが好
ましい。
【0044】こうした第一または第二の変換方式の電源
部51、61を備えることによって、エキシマランプ4
の発光効率を向上させることができるので、エキシマラ
ンプ4の発熱およびそれに伴うエキシマ照射装置の温度
上昇を効果的に抑制することができる。その結果、上述
の冷却用ガスによる冷却手段と合わせることによって、
エキシマランプを多数備える大面積のエキシマ照射装置
を構成することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のエキシ
マ照射装置によれば、エキシマランプは、吹付口から吹
き付けられる冷却および充填用ガスによって、その外側
から直に冷却されると共に、内部管に設けられた導入口
からの冷却用ガスによって、その内側から直に冷却され
るので、エキシマランプの温度上昇を効果的に抑制する
ことができる。その結果、エキシマランプを多本数備え
るエキシマ照射装置を構成することができると共に、エ
キシマランプの寿命を向上させることができる。さら
に、大面積の照射面を有するエキシマ照射装置を構成す
ることができる。
【0046】請求項2のエキシマ照射装置によれば、エ
キシマランプには、エキシマランプの静電容量と共振点
が一致する周波数条件で、1〜20MHzの範囲内の高
周波電圧が印加されるので、エキシマ光の発生に必要な
印加電圧を小さく抑えることができる。その結果、印加
電力に対する発光効率が向上するので、エキシマランプ
の発熱を抑制し、エキシマ照射装置の温度上昇を抑える
ことができる。こうした温度上昇の抑制効果によって、
多本数のエキシマランプを備える大面積照射形のエキシ
マ照射装置を構成することができる。
【0047】請求項3のエキシマ照射装置によれば、エ
キシマランプに印加される高周波電圧を低くすることが
できるので、エキシマランプの発熱とエキシマ照射装置
の温度上昇を抑制することができ、多本数のエキシマラ
ンプを備えた大面積の照射面からなるエキシマ照射装置
を構成することができる。
【0048】請求項4のエキシマ照射装置によれば、上
述の発明の効果が発揮されることによって、大面積の照
射面とすることができるので、大面積の被照射体に一度
に照射したり、連続して移動する工程中で一定時間照射
したいという要望に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエキシマ照射装置の一例を示す正面図
である。
【図2】図1のエキシマ照射装置の側面図である。
【図3】エキシマランプの一例を示す概略面図である。
【図4】エキシマ照射装置が備える大面積の照射面の一
例を示す正面図である
【図5】高周波電圧を出力する電源部の一例を示す説明
図である。
【図6】高周波電圧を出力する電源部の他の一例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1、41 エキシマ照射装置 2 エキシマ照射部 3、51、61 電源部 4、44 エキシマランプ 5、45 照射面 6 反射面 7 吹付口 8 非活性ガス 31 放電管 32 内部管 33 放電用ガス 34 外部電極 35 内部電極 36 導入口 37 冷却用ガス 38 小径管 55 循環冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA30 AA37 BA05 BC10 CA03 CA15 CA25 CA33 CA63 EB31 EB33 EC21 FB02 FB06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二以上のエキシマランプを備えるエキシ
    マ照射部と、前記エキシマランプに高周波電圧を印加す
    る電源部とからなるエキシマ照射装置であって、 前記エキシマ照射部は、前記エキシマランプから発生す
    るエキシマ光を透過する照射面と、当該照射面の反対面
    に設けられて前記エキシマ光を反射する反射面とを有
    し、 前記エキシマランプは、放電管と、当該放電管の内側に
    配置される内部管と、前記放電管内に充填される放電用
    ガスと、前記放電管の外側に配置される外部電極と、前
    記内部管の内側に配置される内部電極とを有し、 前記反射面には、冷却および充填用ガスの吹付口が設け
    られ、前記内部管には、冷却用ガスの導入口が設けられ
    ていることを特徴とするエキシマ照射装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波電圧は、1〜20MHzの範
    囲内で前記エキシマランプの静電容量と共振点が一致す
    る周波数条件からなることを特徴とする請求項1に記載
    のエキシマ照射装置。
  3. 【請求項3】 前記高周波電圧が、1〜3kVの範囲内
    であることを特徴とする請求項2に記載のエキシマ照射
    装置。
  4. 【請求項4】 前記エキシマ照射部には、前記エキシマ
    ランプが等間隔で設けられ、前記照射面が、前記エキシ
    マランプの実効長さに相当する縦長さと、前記エキシマ
    ランプの実効長さの2倍以上の長さに相当する横長さと
    からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れ
    かに記載のエキシマ照射装置。
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