JP2007258097A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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貴雄 田中
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Abstract

【課題】低出力あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができるプラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置1Aは、互いに間隔を隔てて対向する1対の電極12、13を有し、1対の電極12、13間のプラズマ生成空間19に所定の処理ガスG1を流通させつつ、1対の電極12、13間に電圧を印加することにより電界を生じさせて、処理ガスG1を活性化してプラズマを生成し、プラズマをワークWに向けて放出して、該ワークを処理するものであって、プラズマ生成空間19に供給される処理ガスG1に紫外線を照射する紫外線照射手段(予備電極50)を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークをプラズマで処理するプラズマ処理装置に関するものである。
プラズマを発生させ、そのプラズマにより被処理物である基板(ワーク)の表面を処理(プラズマ処理)し、基板の表面改質を行うプラズマ処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプラズマ処理装置は、互いに間隔を隔てて対向配置される1対の電極を有しており、この1対の電極の間の空間に所定のガスを供給しつつ、1対の電極間に電圧を印加して放電を生じさせ、プラズマを発生させる。そして、発生したプラズマにより、基板の表面に対して、プラズマ処理を施す。
特許文献1にかかるプラズマ処理装置では、高周波電源(RF、マイクロ波等)を用いて、1対の電極間に電圧を印加するようになっている。これにより、1対の電極間でプラズマを確実に発生させることができる。
しかしながら、特許文献1にかかるプラズマ処理装置は、高周波電源を用いているため、電源のマッチングが必要であり、また、電源も大型化してしまう。そのため、プラズマ処理装置の大型化や高コスト化を招いてしまう。
また、特許文献1にかかるプラズマ処理装置では、プラズマ発生のためのガスをボンベなどからほとんどそのままのエネルギー状態で1対の電極間の空間に供給するので、プラズマを安定して発生させるために、比較的高出力な電源が必要となってしまう。そのため、この点でも、プラズマ処理装置の大型化や高コスト化を招いてしまう。
特開2000−216141号公報
本発明の目的は、低出力あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができるプラズマ処理装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のプラズマ処理装置は、互いに間隔を隔てて対向する1対の電極を有し、
前記1対の電極間の空間に所定の処理ガスを流通させつつ、前記1対の電極間に電圧を印加することにより電界を生じさせて、前記処理ガスを活性化してプラズマを生成し、該プラズマをワークに向けて放出して、該ワークをプラズマ処理するプラズマ処理装置であって、
前記空間に供給される前記処理ガスに紫外線を照射する紫外線照射手段を有することを特徴とする。
これにより、紫外線を受けて予備的に活性化した(高められたエネルギー状態にある)処理ガスを1対の電極間に供給し、処理ガスをプラズマ化しやすくすることができる。その結果、低出力あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記処理ガスを流通させる流路を画成する管体を有し、前記処理ガスを前記管体内にその一端側から他端側へ流通させつつ、前記管体内の途中で前記処理ガスを活性化し、前記管体の前記他端側から前記プラズマを放出するように構成されていることが好ましい。
これにより、スポットタイプ(間接放電方式)のプラズマ処理装置に本発明を適用することができる。このようなプラズマ処理装置は、より低電圧あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記紫外線照射手段は、前記管体に設けられた1対の予備電極を有し、前記1対の予備電極間に電圧を印加することにより、これらの間で放電を生じさせて、前記紫外線を発生させることが好ましい。
これにより、高出力な紫外線を活性化ガスに直接的に照射することができる。そのため、1対の電極間に供給される処理ガスをより高められたエネルギー状態とし、処理ガスをさらにプラズマ化しやすくすることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記1対の予備電極のうちの一方の予備電極は、その少なくとも一部が前記管体内に露出していることが好ましい。
これにより、より低電圧で、高出力な紫外線を発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記1対の予備電極のうちの一方の予備電極は、その少なくとも一部が前記管体の軸線に沿って突出する突出部を有することが好ましい。
これにより、管体内の処理ガスに均一に紫外線を照射することができる。その結果、プラズマをより安定して発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記1対の予備電極のうちの他方の予備電極は、前記1対の電極のうちの一方の電極を兼ねていることが好ましい。
これにより、部品点数を低減して、プラズマ処理装置の低コスト化を図ることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記1対の予備電極に電圧を印加する電源を有しており、該電源は、パルス電圧を発生するものであることが好ましい。
これにより、管体や予備電極等の損傷を防止しつつ、パルス電圧を大きくして、処理ガスの予備的な活性化をより確実に生じさせることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記管体は、誘電体材料で構成されており、前記1対の電極は、それぞれ前記管体の外周面側に設けられているとともに、互いに前記管体の軸線方向に間隔を隔てて設けられていることが好ましい。
これにより、1対の電極間における管体の内部空間により均一な電界を生じさせることができる。その結果、プラズマをより安定して発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記1対の電極に電圧を印加する電源を有しており、該電源は、低周波電圧を発生するものであることが好ましい。
これにより、電源のマッチングが不要となり、また、電源の小型化を図ることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記空間に供給される前記処理ガスを加熱する加熱手段を有することが好ましい。
これにより、加熱により昇温した(高められたエネルギー状態にある)処理ガスを1対の電極間に供給し、処理ガスをよりプラズマ化しやすくすることができる。
以下、本発明のプラズマ処理装置の好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態の概略構成を示す模式図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
まず、本実施形態のプラズマ処理装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1Aは、いわゆるスポットタイプ(間接放電方式)のプラズマ処理装置であり、処理ガスG1を活性化させてプラズマを発生させるプラズマガン10と、プラズマガン10に処理ガスG1を供給するためのガス供給部30と、ガス供給部30とプラズマガン10との間で処理ガスG1を加熱するヒーター(加熱手段)40と、処理ガスG1を予備的に活性化するための予備電極50とを有している。
このようなプラズマ処理装置1Aにあっては、ガス供給部30からの処理ガスG1をヒーター40により加熱し、高められたエネルギー状態にある処理ガスG1をプラズマガン10でプラズマ化して、プラズマを含む活性化ガスG2をワークWに付与し、ワークWをプラズマで処理(以下、プラズマ処理ともいう)する。
プラズマ処理としては、特に限定されず、例えば、加熱処理、アッシング処理、エッチング処理、親水処理、撥水処理などが挙げられる。
以下、プラズマ処理装置1Aの各部を順次説明する。
プラズマガン10は、管状をなし、その内部に一端側(導入側)から他端側(排出側)へ処理ガスを流通させる放電管(管体)11と、放電管11内に電界を生じさせるための1対の電極12、13と、放電管11の排出側の端部に設けられ、活性化ガスG2の放出範囲の適正化する放出口17とを有している。
この放電管11は、誘電体材料で構成されている。
この誘電体材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック、石英ガラス等の各種ガラス、無機酸化物等が挙げられる。前記無機酸化物としては、例えば、Al、SiO、ZrO、TiO等の金属酸化物、BaTiO(チタン酸バリウム)等の複合酸化物等が挙げられる。
このような誘電体材料で放電管11を構成することにより、後述する1対の電極12、13間に電圧を印加して、放電管11内にプラズマ発生のための放電を生じさせることができる。
このような放電管11の内径は、特に限定されないが、例えば、0.5〜3mmであるのが好ましく、0.5〜2mmであるのがより好ましい。
また、放電管11の長さは、用途等に応じて決定されるものであり、特に限定されないが、例えば、5〜100mmであるのが好ましく、20〜50mmであるのがより好ましい。
また、放電管11の肉厚は、特に限定されないが、例えば、0.5〜2mmであるのが好ましい。
このような放電管11の導入側(図1にて上側)の端部には、開閉可能なガスバルブ32を有する配管31を介して、ガス供給部30が接続されている。
ガス供給部30は、処理ガスG1を収容するガスボンベ等で構成され、処理ガスG1を配管31を介して放電管11に供給する。
処理ガスG1(処理に用いるガス)には、処理目的により種々のガスを用いることができる。
I:ワークWの被処理面を加熱することを目的とする処理では、処理ガスG1として、例えば、N、He、Ar等が用いられる。
II:ワークWの被処理面を撥水(撥液)化することを目的とするプラズマ処理では、処理ガスG1として、例えば、CF、C、C、CClF、SF等のフッ素原子含有化合物ガスが用いられる。
III:ワークWの被処理面を親水(親液)化することを目的とするプラズマ処理では、処理ガスG1として、例えば、O、HO、空気等の酸素原子含有化合物、N、NH等の窒素原子含有化合物、SO、SO等の硫黄原子含有化合物が用いられる。これにより、ワークWの被処理面にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親水性重合膜を堆積(形成)することもできる。
IV:ワークWの被処理面に電気的、光学的機能を付加することを目的とするプラズマ処理では、SiO、TiO、SnO等の金属酸化物薄膜をワークWの被処理面に形成するために、処理ガスG1として、Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコキシド(有機金属化合物)等が用いられる。
V:エッチング処理やダイシング処理を目的とするプラズマ処理では、処理ガスG1として、例えばハロゲン系ガスが用いられ、レジスト処理や有機物汚染の除去を目的とするプラズマ処理では、処理ガスG1として、例えば酸素系ガスが用いられる。
なお、放電管11内に供給するガスとしては、一般に、処理ガスG1とキャリアガス(例えば、He等)とからなる混合ガス(以下、単に「ガス」とも言う)が用いられる。「キャリアガス」とは、放電開始と放電維持のために導入するガスのことを言う。
この場合、処理ガスG1とキャリアガスとの混合ガスを配管31を通じて放電管11に供給するように構成してもよいし、放電管11内のプラズマ生成空間19よりも上流側で処理ガスG1とキャリアガスとが所定の混合比で混合されるように構成してもよい。
なお、キャリアガスとしては、He(ヘリウム)の他、例えば、Ne、Ar、Xe等の希ガスを用いることができ、これらは、単独でも2種以上を混合した形態でも用いることができる。
なお、混合ガス中における処理ガスG1の占める割合(混合比)は、処理の目的によっても若干異なり、特に限定されないが、処理ガスG1の割合が大きすぎると、プラズマ(放電)が発生し難くなったり、プラズマ処理の効率が低下したりするため、例えば、混合ガス中の処理ガスG1の割合が1〜10%であるのが好ましく、5〜10%であるのがより好ましい。
供給するガスの流量は、ガスの種類、処理の目的、処理の程度等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、30SCCM〜3SLM程度であるのが好ましい。
このようなガス供給部30から放電管11への処理ガスG1の供給経路を有する配管31の途中には、プラズマ生成空間19に供給される処理ガスG1を加熱するヒーター40が設けられている。
これにより、ヒーター40から配管11内の処理ガスG1に熱エネルギーが付与され、処理ガスG1は加熱される(昇温する)。そして、昇温状態の処理ガスG1が放電管11に供給される。このように予め熱エネルギーが付与された処理ガスG1は、高められたエネルギー状態にあるため、低電力あるいは低周波の電源を用いても、容易にプラズマ化することができる。特に、加熱手段であるヒーター40が配管31の途中を加熱するため、比較的簡単な構成で、処理ガスG1を加熱することができる。
このとき、放電管11のプラズマ生成空間19(放電部位)における処理ガスG1の温度は、処理ガスG1の種類などによって異なり、特に限定されないが、例えば、50〜200℃であるのが好ましく、150〜200℃であるのがより好ましい。すなわち、放電管11のプラズマ生成空間19における処理ガスG1の温度が前記範囲となるようにヒーター40を作動させるのが好ましい。これにより、放電管11における処理ガスG1の活性化(プラズマ発生)をより効果的に促進することができる。
ヒーター40による処理ガスG1の加熱時期は、プラズマ生成空間19にて処理ガスG1を活性化してプラズマを発生することができれば特に限定されず、プラズマ処理時の全期間にわたっていてもよく、また、一時的あるいは断続的であってもよい。
また、ヒーター40と放電管11のプラズマ生成空間19との間における配管31および/または放電管11の外周側に断熱部材を設けるのが好ましい。これにより、処理ガスG1のプラズマ生成空間19に達するまでの間の温度低下が抑制されるため、ヒーター40の発熱量を抑え、その結果、省電力および低コスト化を図ることができる。
また、放電管11の導入側の端部には、予備電離用(予備活性化用)の予備電極50が設けられている。そして、この予備電極50には、導線(ケーブル)51を介して、パルス電圧を発生させるパルス電源52が接続されている。
予備電極50は、電極12および/または電極13との間で電界を生じさせるためのものである。このような電界により予備的な放電を生じさせることで、放電管11内では電磁波または紫外線が発生する。この電磁波または紫外線が放電管11内の処理ガスG1に照射されることで、処理ガスG1が予備的に活性化される(予備電離される)。その結果、放電管11内の処理ガスG1はプラズマが発生しやすい状態(プラズマ化しやすい状態)となる。
特に、本実施形態では、予備電極50と電極12および/または電極13との間に電圧を印加することにより、処理ガスG1の流路内で放電を生じさせて、紫外線を発生させるため、高出力な紫外線を処理ガスG1に直接的に照射することができる。そのため、1対の電極12、13間の空間(プラズマ生成空間19)に供給される処理ガスG1をより高められたエネルギー状態とし、処理ガスG1をさらにプラズマ化しやすくすることができる。
また、電極12および/または電極13は、予備電極50と対をなし、予備電極としても機能する。すなわち、処理ガスG1に紫外線を照射するための1対の予備電極のうちの一方の予備電極が、プラズマ生成のための電界を生じさせるための1対の電極のうちの一方の電極を兼ねている。そのため、部品点数を低減して、プラズマ処理装置1Aの低コスト化を図ることができる。
本実施形態の予備電極50は、針状をなし、放電管11の中心軸に沿って延在している。
このように予備電極50の少なくとも一部が放電管11内に露出していると、より低電圧で、高出力な紫外線を発生させることができる。
また、予備電極50の少なくとも一部が放電管11の軸線(中心軸)に沿って突出する突出部を有していると、放電管11内の処理ガスG1に均一に紫外線を照射することができる。その結果、プラズマをより安定して発生させることができる。
なお、予備電極50の形状、位置、大きさ等の形態は、プラズマ化に供される処理ガスG1を予備的に活性化(電離など)することができるものであれば、特に限定されない。
また、予備電極50と電極12および/または電極13との間に印加されるパルス電圧の半値幅は、特に限定されないが、0.1〜100msであるのが好ましい。これにより、放電管11や予備電極50等の損傷を防止しつつ、前記パルス電圧を大きくして、処理ガスG1の予備電離をより確実に生じさせることができる。
処理ガスG1に対する紫外線の照射時期は、プラズマ生成空間19にて処理ガスG1を活性化してプラズマを発生することができれば特に限定されず、プラズマ処理時の全期間にわたっていてもよく、また、一時的あるいは断続的であってもよい。
予備電極50による放電により発生する紫外線(電磁波)の周波数としては、特に限定されるものではないが、400nm以下であることが好ましい。
このようにして予備的に活性化された処理ガスG1が流通する放電管11の外周側には、放電管11を囲むように円環状をなす1対の電極12、13が設けられている。
この1対の電極12、13は、放電管11の長手方向(図1にて上下方向)に互いに間隔を隔てて対向配置されている。
これらの電極12、13の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム、チタン、タングステン、鉄、銀等の金属単体、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム合金等の各種合金、金属間化合物、各種炭素材料等の導電性が良好な材料が挙げられる。
1対の電極12、13は、それぞれ、導線(ケーブル)14、15を介して、電源20に電気的に接続されており、これにより、1対の電極12、13間に電圧を印加することができる。これにより、簡易な構成で、放電管11内に放電を生じさせることができる。
ワークW(例えばシリコンウエハのような半導体基板等)にプラズマ処理を施すとき、電源20が作動して、電極12、13間に電圧が印加される。すると、放電管11のプラズマ生成空間19に電界が発生して、放電、すなわち、グロー放電(バリア放電)が生じる。この放電により供給されたガスが活性化(電離、イオン化、励起等)され、プラズマが発生する。プラズマ生成空間19で発生したプラズマは、放電管11の排出側(図1にて下側)の開口から放出される。以下、活性化された処理ガスG1を「活性化ガスG2」とも言う。
特に、本実施形態では、前述したように、管体である放電管11が誘電体材料で構成され、かつ、1対の電極12、13が、それぞれ放電管11の外周面側に設けられているとともに、互いに放電管11の軸線方向(長手方向)に間隔を隔てて設けられている。そのため、1対の電極12、13間における放電管11の内部空間(すなわちプラズマ生成空間19)により均一な電界を生じさせることができる。その結果、プラズマをより安定して発生させることができる。
電源20の電圧周波数は、用途、処理ガスG1の種類や温度などによって異なり、特に限定されないが、50Hz〜10MHzとすることができる。
また、電源20は、低周波電圧を発生するものであるのが好ましい。より具体的には、電源20の電圧周波数は、10kHz〜50kHzとするのが好ましい。これにより、電源20のマッチングが不要となり、また、電源20の小型化を図ることができる。
このような活性化ガスG2を生成する放電管11の排出側の端部には、活性化ガスG2の放出範囲の適正化するガス放出部16が設けられている。
このガス放出部16は、放電管11の外径よりも大きい内径を有する略円筒状をなし、その一端が電極13に取り付けられ、他端が開口(開放)し放電管11からの活性化ガスG2を放出する放出口17となっている。また、ガス放出部16の側壁部には、図示しない吸引手段に接続された吸引口18が形成されている。これにより、プラズマ状態の活性化ガスG2の余剰ガスを吸引・排出し、放出口17から放出される活性化ガスG2の放出範囲の適正化を図ることができる。
このようなガス噴射部16の放出口17に対向させるようにワークWを設置すると、ワークWの放出口17に対向する部位以外へのプラズマ処理を防止しつつ、ワークWの所望部位へのプラズマ処理を簡単に行うことができる。
このとき、放出口17とワークWとの間の距離hは、ワークWに施すプラズマ処理の種類等を考慮して適宜設定されるが、0.5〜2mm程度であるのが好ましい。これにより、ワークWの表面を確実かつ適切にプラズマ処理することができる。
次に、プラズマ処理装置1Aの作用(動作)を説明する。
ワークWの被処理面にプラズマによる処理を施す際は、電源20およびヒーター40を作動させるとともに、ガスバルブ32を開状態とする。
これにより、ガス供給部30から送出された処理ガスG1は、配管31内を通じて、ヒーター40で加熱された後に、放電管11内に供給され、予備電極50による放電によって予備的に活性化された後、プラズマ生成空間19に到達する。
一方、電源20の作動により、1対の電極12、13間に電圧が印加され、プラズマ生成空間19に電界が発生する。
プラズマ生成空間19に流入した処理ガスG1は、1対の電極12、13による放電によって活性化され、プラズマが発生する。
このとき、処理ガスG1は、ヒーター40による加熱および予備電極50による放電により高められたエネルギー状態にあるため、1対の電極12、13間に印加された電圧が低電圧・低周波であっても、容易にプラズマ化する。
そして、処理ガスG1を活性化して生成したプラズマを含むガスが活性化ガスG2として放出口17からワークWに向け放出される。このとき、プラズマを含む活性化ガスG2の余剰ガスを吸引口18から吸引・排出しつつ、活性化ガスG2を放出口17から放出する。そのため、放出口17から放出される活性化ガスG2の放出範囲を適正化して、活性化ガスG2を所望の範囲に局所的に放出することができる。
放出されたプラズマ(活性化ガスG2)は、ワークWの被処理面に接触し、その被処理面にプラズマによる処理が施される。
以上説明したようなプラズマ処理装置1Aによれば、紫外線により予備的に活性化した(高められたエネルギー状態にある)処理ガスG1を1対の電極12、13間に供給し、処理ガスG1をプラズマ化しやすくすることができる。その結果、電源20として低出力あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができる。
これに加えて、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1Aにあっては、プラズマ化に供される処理ガスG1をヒーター40で昇温させてより高められたエネルギー状態とすることができるため、電源20としてより低周波や低出力の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができる。その結果、プラズマ処理装置1Aのさらなる小型化および低コスト化を図ることができる。
特に、本実施形態のプラズマ処理装置1Aは、スポットタイプ(間接放電方式)のプラズマ処理装置であるため、より低電圧あるいは低周波の電源を用いても、プラズマを安定して発生させることができる。
<第2実施形態>
図2は、本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態の概略構成を示す模式図である。なお、以下では、説明の便宜上、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、この図を参照して本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態のプラズマ処理装置1Bは、処理ガスG1に紫外線を照射する手段の構成、および、ヒーター40の配置が異なる以外は、前述した第1実施形態のプラズマ処理装置1Aと同様である。
具体的に説明すると、前述した第1実施形態では、処理ガスG1を加熱するためのヒーター40を配管31の途中に設けていたが、本実施形態では、放電管11の電極12よりも導入側の外周部にヒーター40を設けている。
これにより、加熱された処理ガスG1が放熱する前に高い熱エネルギーを保ったままプラズマ化に供されるため、電源20として低周波電源を用いても、放電管11においてプラズマをより確実に発生させることができる。
特に、ヒーター40を放電管11に設けることで、電極12、13や放電管11を加熱し、プラズマ生成空間19により近い位置で処理ガスG1を加熱することができ、プラズマがより発生しやすくなる。
また、本実施形態では、放電管11の内部(より具体的にはプラズマ生成空間19)に紫外線を照射する光源(紫外線照射手段)50Aが設けられている。
この光源50Aは、処理ガスG1を予備的に活性化(電離)する機能を有する。
この光源50Aとしては、処理ガスG1を予備的に活性化することができるものであれば特に限定されないが、例えば、紫外線ランプや紫外線レーザを用いることができる。
この場合、放電管11を紫外線に対する透過性を有する材料(例えば石英など)で構成し、放電管11の外部から放電管11内へ紫外線を照射することができる。その際、パルス発振の紫外線レーザを用いるのが好ましい。これにより、放電管11の損傷を防止しつつ、放電管11内へ高強度の紫外線を照射して、より確実に、処理ガスG1を予備的に活性化することができる。
以上説明したような本実施形態にかかるプラズマ処理装置1Bにあっても、前述した第1実施形態にかかるプラズマ処理装置1Aと同様の効果を得ることができる。
これに加えて、本実施形態にかかるプラズマ処理装置1Bにあっては、プラズマ化に供される処理ガスG1をプラズマ生成空間19により近い位置で加熱する。そのため、より簡単かつ確実に、昇温した(ポテンシャルの高められた)処理ガスG1を1対の電極12、13間に供給することができる。また、第1実施形態にかかるプラズマ処理装置1Aに比し、ヒーター40の発熱量を抑え、低コスト化および省電力化を図ることができる。また、配管31での処理ガスG1の放熱を断熱材などで防止する処理が不要となり、この点でも、低コスト化を図ることができる。
以上、本発明のプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。プラズマ処理装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、プラズマを発生させる一対の電極として、放電管の長手方向に所定距離をおいて対向配置された場合を例に挙げて説明したが、電極の配置はこれに限定されない。例えば、放電管に沿って配された棒状をなし、放電管を介して対向配置されるような場合であってもよい。
また、放電管を必要とせず、1対の電極間でワークをプラズマで処理する方式、いわゆる平行平板型のプラズマ処理装置にも本発明を適用することができる。
また、前述した第1、2実施形態において、ヒーター40を省略することができる。
本発明のプラズマ処理装置の第1実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のプラズマ処理装置の第2実施形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1A、1B……プラズマ処理装置、10……プラズマガン、11……放電管、12……電源電極、13……接地電極、14,15……導線、16……ガス放出部、17……放出口、18……吸引口、19……プラズマ生成空間、20……電源、30……ガス供給部、31……配管、32……ガスバルブ、40……ヒーター、50A……光源、50……予備電極、51……導線、52……パルス電源、G1……処理ガス、G2……活性化ガス、W……ワーク、h……距離

Claims (10)

  1. 互いに間隔を隔てて対向する1対の電極を有し、
    前記1対の電極間の空間に所定の処理ガスを流通させつつ、前記1対の電極間に電圧を印加することにより電界を生じさせて、前記処理ガスを活性化してプラズマを生成し、該プラズマをワークに向けて放出して、該ワークをプラズマ処理するプラズマ処理装置であって、
    前記空間に供給される前記処理ガスに紫外線を照射する紫外線照射手段を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記処理ガスを流通させる流路を画成する管体を有し、前記処理ガスを前記管体内にその一端側から他端側へ流通させつつ、前記管体内の途中で前記処理ガスを活性化し、前記管体の前記他端側から前記プラズマを放出するように構成されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記紫外線照射手段は、前記管体に設けられた1対の予備電極を有し、前記1対の予備電極間に電圧を印加することにより、これらの間で放電を生じさせて、前記紫外線を発生させる請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記1対の予備電極のうちの一方の予備電極は、その少なくとも一部が前記管体内に露出している請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記1対の予備電極のうちの一方の予備電極は、その少なくとも一部が前記管体の軸線に沿って突出する突出部を有する請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記1対の予備電極のうちの他方の予備電極は、前記1対の電極のうちの一方の電極を兼ねている請求項4または5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記1対の予備電極に電圧を印加する電源を有しており、該電源は、パルス電圧を発生するものである請求項4ないし6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記管体は、誘電体材料で構成されており、前記1対の電極は、それぞれ前記管体の外周面側に設けられているとともに、互いに前記管体の軸線方向に間隔を隔てて設けられている請求項2ないし7のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記1対の電極に電圧を印加する電源を有しており、該電源は、低周波電圧を発生するものである請求項1ないし8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記空間に供給される前記処理ガスを加熱する加熱手段を有する請求項1ないし9のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102473585A (zh) * 2009-07-17 2012-05-23 优志旺电机株式会社 照射装置
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