JP3088970B2 - 改質方法及びその装置 - Google Patents

改質方法及びその装置

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JP3088970B2 JP09130259A JP13025997A JP3088970B2 JP 3088970 B2 JP3088970 B2 JP 3088970B2 JP 09130259 A JP09130259 A JP 09130259A JP 13025997 A JP13025997 A JP 13025997A JP 3088970 B2 JP3088970 B2 JP 3088970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば酸化タンタ
ル等の絶縁膜の改質方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスを製造するに
は、半導体ウエハに成膜処理やパターンエッチング処理
を繰り返し行なって所望のデバイスを製造するが、中で
も成膜技術は半導体デバイスが高密度化及び高集積化す
るに伴ってその仕様が年々厳しくなっており、例えばデ
バイス中のキャパシタの絶縁膜やゲート絶縁膜のように
非常に薄い酸化膜などに対しても更なる薄膜化が要求さ
れ、これと同時に更に高い絶縁性が要求されている。
【0003】これらの絶縁膜としては、シリコン酸化膜
やシリコンナイトライド膜等を用いることができるが、
最近にあっては、より絶縁特性の良好な材料として、金
属酸化膜、例えば酸化タンタル(Ta25 )等が用い
られる傾向にある。この金属酸化膜は、薄くても信頼性
の高い絶縁性を発揮するが、この金属酸化膜の成膜後
に、この表面の改質処理を施すことにより、更に絶縁性
を向上させることができることが発見され、特開平2−
283022号公報にその技術が開示されている。
【0004】この金属酸化膜を形成するには、例えば酸
化タンタルを形成する場合を例にとって説明すると、上
記公報に開示されているように成膜用の原料として、タ
ンタルの金属アルコキシド(Ta(OC255 )を
用い、これを窒素ガス等でバブリングしながら供給して
半導体ウエハを例えば400℃程度のプロセス温度に維
持し、真空雰囲気下でCVD(Chemical Va
por Deposition)により酸化タンタル膜
(Ta25 )を積層させている。そして、必要に応じ
て更なる絶縁特性の向上を図る場合には、この半導体ウ
エハを、オゾンを含む雰囲気中に搬入し、大気圧下でこ
れに水銀ランプから紫外線を照射することにより活性酸
素原子を発生させ、この活性酸素原子を用いて上記酸化
タンタル膜を改質することにより、一層、特性の良好な
絶縁膜を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に絶縁膜の特性を向上させることも重要であるが、これ
と同時に、品質の良好なデバイスを多量に製造する上か
ら生産性、すなわちスループットが大きいことが必要と
される。しかしながら、上述したような成膜工程や改質
工程は実施するのにかなりの時間を要し、それ程スルー
プットが良好であるとは言い難い。例えば、改質工程を
例にとれば、紫外線量やオゾンの量にもよるが、使用に
耐え得る絶縁耐圧を得るためには通常、ウエハ一枚に対
して30分程度の改質処理を施さねばならず、スループ
ットが十分ではなくて高コストになるという問題があっ
た。本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有
効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的
は、金属酸化膜の絶縁耐圧を短時間で向上させることが
できる改質方法及びその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、改質条件に
ついて鋭意研究した結果、改質処理を大気中ではなく、
真空中で行なうことによりその改質を短時間で行なうこ
とができる、という知見を得ることにより本発明に至っ
たものである。本発明は、上記問題点を解決するため
に、被処理体の表面に形成された金属酸化膜を改質する
金属酸化膜の改質装置において、真空引き可能になされ
た処理容器と、この処理容器内へ収容される被処理体を
載置する載置台と、オゾン或いはN2Oガスを含む処理
ガスを前記処理容器内へ供給する処理ガス供給手段と、
前記処理容器内の雰囲気中に紫外線を照射して活性酸素
原子を生ぜしめる紫外線照射手段と、前記処理容器内を
真空引きする真空排気系とを備え、前記処理ガス供給手
段は、前記紫外線照射手段と前記載置台との間に配置さ
れたシャワーヘッドを有し、このシャワーヘッドは、噴
射孔を有する複数のガス噴射管を組み合わせてなり、前
記紫外線照射手段は、水銀を封入した水銀封入ランプ
と、この水銀封入ランプにマイクロ波を印加して紫外線
を発生させるためのマイクロ波発生手段と、発生した紫
外線を前記載置台上に向けて集光させて均等に照射する
反射鏡とを備えるように構成したものである。
【0007】被処理体の表面には、前段の工程にて予め
酸化タンタルなどの金属酸化膜が形成されており、この
ような被処理体を処理容器内の載置台へ載置保持して改
質処理を施す。処理容器内は真空排気系により所定の真
空圧力下に維持され、処理ガス供給手段から供給された
オゾン或いはN2Oガスは、紫外線照射手段から放射さ
れた紫外線に照射されると、活性酸素原子を生ずる。こ
の場合、処理容器内は真空状態になされていることから
発生した活性酸素原子が消滅するまでの時間が長くなっ
て濃度が高くなり、その結果、改質処理を迅速に行なう
ことが可能となる。
【0008】この場合、改質プロセス時の圧力は、1〜
600Torrの範囲内に設定するのが好ましく、この
範囲外では改質処理が十分ではなくなり、金属酸化膜の
絶縁耐圧が低下してしまう。また、改質プロセス時の被
処理体の温度は、320〜700℃の範囲内が望まし
く、大気圧では300〜350℃、大気圧以下10To
rrで350〜450℃、10Torr以下で400℃
以上〜700℃までの範囲内で効果がある。しかしなが
ら、真空度を向上させることにより700℃まで良好な
改質効果を得ることができる。この際、チャンバ壁は水
冷されており、オゾンの分解は基板表面で主に生ずるの
でオゾンが分解して改質効果が小さくなることはない。
紫外線照射手段としては、種々の構造のものを用いるこ
とができ、例えば、水銀を封入した水銀封入ランプにマ
イクロ波発生手段から発生したマイクロ波を印加して紫
外線を発生させ、この紫外線を反射鏡により集光させて
処理ガスに照射することにより活性酸素原子を発生させ
るようにしてもよい。また、他の構造としては、複数の
円筒体状の紫外線ランプを多数並列に配列させるように
してもよい。
【0009】また、活性酸素原子を発生させるために、
紫外線を用いずに、プラズマを用いるようにしてもよ
い。例えば、O2ガス、オゾン及びN2O ガスの内、少
なくとも1つを含む処理ガスにマイクロ波、或いは高周
波電界を印加することにより活性酸素原子を発生させる
ようにしてもよい。また、他の装置例としては、処理ガ
ス供給手段のシャワーヘッドとして、多数の噴射孔を有
する複数のガス噴射管を、例えば格子状に組み合わせて
構成されるものを用いてもよい。この場合には、ガス噴
射管が格子状に配列されていることから、多くの紫外線
がこの石英製のシャワーヘッドを通過することなく被処
理体側に直接照射されることになる。従って、紫外線が
それ程シャワーヘッド内のオゾン等に吸収されずに済
み、改質効率を向上させることができる。この場合、ガ
ス噴射管の載置台上に対する投影面積は、被処理体の表
面の面積の20%よりも小さく設定するのが好ましい。
【0010】また、他の装置例としては、処理ガス供給
手段の一部として、被処理体を覆うことができるように
下端部が開放された容器状の蓋体を設け、この一側に噴
射孔を有する導入ヘッダ部を形成し、他側に排出口を有
する排出ヘッダ部を形成する。そして、改質時には、被
処理体を上から覆った状態でこの蓋体内に水平方向へ流
れるガス流を形成する。これによれば、被処理体の表面
近くで活性な酸素原子を高濃度に発生させることができ
るので、改質効率を大幅に向上させることができる。ま
た、被処理体の搬入及び搬出を可能とするために、蓋体
と載置台は、相対的に上下方向に接近及び離間可能とな
るようにしておく。
【0011】更に、他の装置例としては、被処理体の表
面に形成された金属酸化膜を改質する金属酸化膜の改質
装置において、真空引き可能になされた処理容器と、こ
の処理容器内へ収容される被処理体を載置する載置台
と、オゾン或いはN2Oガスを含む処理ガスを前記処理
容器内へ供給する処理ガス供給手段と、前記被処理体を
加熱するための加熱手段と、前記処理容器内を真空引き
する真空排気系とを備え、前記加熱手段は、前記被処理
体を400℃〜850℃の範囲内に加熱するようにす
る。これによれば、紫外線を照射することなく、オゾン
或いはN2 Oガスを供給しつつ被処理体を所定の温度に
維持することにより改質することができる。
【0012】この場合、改質のプロセス温度は400℃
〜850℃の範囲に設定し、特に、450℃〜500℃
の範囲が好ましい。この場合の加熱手段としては、例え
ば載置台の下方より加熱ランプを用いて加熱するのが良
い。また、処理容器の側壁近傍で気相反応によりオゾン
が分解するのを抑制するために、処理容器の側壁に冷却
ジャケットを設けて、この温度をオゾンの熱分解温度以
下に冷却するのが好ましい。改質の対象となる金属酸化
膜としては、酸化タンタル、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム等を用いるこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る改質方法及
びその装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る改質装置を示す構成図である。ここ
では、被処理体として半導体ウエハを用い、この表面に
形成された酸化タンタル(Ta25)の金属酸化膜を改
質する場合を例にとって説明する。
【0014】図示するように、この改質装置2は、例え
ばアルミニウムにより筒体状に成形された処理容器4を
有している。この処理容器4の底部4Aの周辺部には、
複数の排気口6が設けられており、この排気口6には、
真空ポンプ、例えばターボ分子ポンプ8及びドライポン
プ10を介設した真空排気系12が接続されており、容
器内部を真空引き可能としている。処理容器4内には、
非導電性材料、例えばアルミナ製の円板状の載置台14
が設けられ、この載置台14の下面中央部は容器底部4
Aを上下に貫通して設けられた中空の回転軸16の先端
に支持固定されている。この回転軸16の容器底部との
貫通部には、磁性流体シール18を介設しており、これ
を気密に回転可能に支持して上記載置台14を必要に応
じて回転し得るようになっている。尚、この回転軸16
は、図示しない回転モータ等からの駆動力により回転可
能になされている。
【0015】上記載置台14には、載置台加熱手段とし
て例えば、SiCによりコーティングされたカーボン製
の抵抗発熱体20が埋め込まれており、この上面側に載
置される被処理体としての半導体ウエハWを所望の温度
に加熱し得るようになっている。この載置台14の上部
は、内部に銅などの導電板よりなるチャック用電極22
を埋め込んだ薄いセラミック製の静電チャック24とし
て構成されており、この静電チャック24が発生するク
ーロン力により、この上面にウエハWを吸着保持するよ
うになっている。この静電チャック24の表面にHeガ
スなどのバックサイドガスを流してウエハへの熱伝導性
を向上させるようにしてもよい。上記抵抗発熱体20に
は、絶縁された給電用のリード線26が接続され、この
リード線26は、処理容器4内に晒されることなく中空
の回転軸16内を通って外へ引き出され、開閉スイッチ
28を介して給電部30に接続される。また、静電チャ
ック24のチャック用電極22には、絶縁された給電用
のリード線32が接続され、このリード線32も処理容
器4内に晒されることなく中空の回転軸16内を通って
外へ引き出され、開閉スイッチ34を介して高圧直流電
源36に接続される。尚、ウエハを加熱する手段として
上記抵抗発熱体20に代え、ハロゲンランプ等の加熱ラ
ンプを用いて加熱するようにしてもよい。
【0016】載置台14の周辺部の所定の位置には、複
数のリフタ孔38が上下方向に貫通して設けられてお
り、このリフタ孔38に対応させて上下方向に昇降可能
にウエハリフタピン40が配置されている。そして、こ
のウエハリフタピン40は、容器底部4Aを貫通して上
下動可能になされたピン昇降ロッド41によって一体的
に昇降移動可能になされている。また、このロッド41
の貫通部には金属性の伸縮ベローズ42が設けられてお
り、ロッド41が気密性を保持しつつ上下動することを
許容している。このように、ピン40を昇降させること
により、ウエハWを持ち上げたり、持ち下げたりするよ
うになっている。このようなウエハリフタピン40は、
一般的にはウエハ周縁部に対応させて3本設けられる。
【0017】また、処理容器4の天井部には、後述する
紫外線に対して透明な耐熱材料、例えば溶融石英よりな
る薄い容器状のシャワーヘッド44が設けられており、
この下面にはこのヘッド44内に導入された処理ガスを
処理空間Sに向けて噴出する多数の噴射孔46が設けら
れている。このシャワーヘッド44のガス導入口48は
容器側壁を気密に貫通して外部に臨ませており、これに
処理ガス供給手段47のガス導入管58に接続されてい
る。このガス導入管58には、マスフローコントローラ
50を介して公知のオゾン発生器52が接続されてお
り、ここで発生したオゾンを上記シャワーヘッド44に
向けて処理ガスとして送出するようになっている。オゾ
ンを発生するために、このオゾン発生器52には、酸素
ガスのみならず、発生効率を向上させるための添加ガ
ス、例えばN2ガスやN2ガスとH2ガスの混合ガスなど
を微量加えるようになっている。尚、処理ガスとしてオ
ゾンに代え、N2Oガスを用いるようにしてもよい。ま
た、このシャワーヘッド44と載置台14との間の距離
L1は、ウエハの搬入搬出時のスペースを確保するため
に50mm程度に設定される。処理時には、ウエハ位置
を上下させることにより距離をシャワーヘッド近くに接
近させることができる。この際、距離は1〜50mmの
範囲で可変となる。
【0018】一方、処理容器4の天井部には、ウエハ径
よりも大きく設定された円形の開口54が形成されてお
り、この開口には、紫外線に対して透明な材料、例えば
石英により形成された円形の透過窓56が天井部との間
でOリング等のシール部材59を介して固定枠60によ
り気密に取り付けられている。この透過窓56は、大気
圧に対して耐え得るように厚さが例えば20mm程度に
設定されている。そして、この透過窓56の上方には、
処理容器4内に向けて紫外線UVを放射するための紫外
線照射手段62が設けられており、これより放出される
紫外線UVにより活性酸素原子を発生させるようになっ
ている。具体的には、この紫外線照射手段62には、水
銀を封入した略球形の水銀封入ランプ64と、このラン
プ64に照射するマイクロ波を発生するマイクロ波発生
手段66と、上記ランプ64の上側を覆って処理容器4
内に向けて紫外線を反射する反射鏡68とにより主に構
成されている。
【0019】上記マイクロ波発生手段66は、例えば
2.45GHzのマイクロ波を発生するものであり、こ
れと上記水銀封入ランプ64との間は導波管70により
接続されており、発生したマイクロ波をこの導波管70
を介してランプ64まで伝搬してランプ64に照射して
紫外線を発生させるようになっている。この水銀封入ラ
ンプ64は、紫外線を発生する通常の冷陰極管と異な
り、大きな電力を導入して多量の紫外線を発生し得るも
のである。上記反射鏡68は、例えばアルミニウム板を
ドーム状に成形することにより構成されており、この曲
率は紫外線の反射光が載置台14の表面に略均等に反射
されるように設定されている。尚、上記水銀封入ランプ
64に代え、活性酸素原子の発生効率が高い180nm
以下の波長の紫外線を多量に放出するエキシマランプを
用いてもよい。
【0020】また、処理容器4の側壁には、壁面を冷却
するために例えば冷媒を流す冷却ジャケット72が設け
られており、これに例えば20℃程度の冷水を冷媒とし
て流すようになっている。そして、この容器側壁の一部
には、ウエハ搬出入口74が設けられ、ここに真空引き
可能になされた例えばロードロック室76との間を連通
・遮断するゲートバルブGを設けている。尚、図示され
てないが、パージ用のN2ガスの供給手段を設けている
のは勿論であり、以後説明する各処理容器も同様であ
る。
【0021】次に、以上のように構成された装置例に基
づいて本発明方法について説明する。本発明に係る装置
を用いて改質処理を行なう前に、半導体ウエハの表面に
は、前段の工程にて予め酸化タンタルなどの金属酸化膜
が形成されている。この金属酸化膜は例えば集積回路の
キャパシタンスやゲート絶縁膜などとして用いられる。
まず、上述のように金属酸化膜が形成されている未処理
の半導体ウエハWを、真空状態に維持された処理容器4
内に、ロードロック室76側からウエハ搬出入口74を
介して導入し、これを載置台14上に載置して静電チャ
ック24のクーロン力により吸着保持する。そして、抵
抗発熱体20によりウエハWを所定のプロセス温度に維
持すると共に、処理容器4内を真空引きして所定のプロ
セス圧力に維持しつつ、処理ガスとしてオゾンを供給し
て改質処理を開始する。この際、ウエハ位置は上下機構
により所定の位置へ設定する。
【0022】処理ガス供給手段47のオゾン発生器52
には、酸素と添加ガスとして僅かな量の例えばN2ガス
を供給することによりオゾン(O3)が発生され、オゾ
ンを成分主体とするオゾンと酸素とN2ガスの混合ガス
が処理ガスとして流量制御されつつガス導入管58を介
してシャワーヘッド44内に導入され、多数の噴射孔4
6より処理空間Sに向けて噴出される。微量な添加ガス
を加える理由は、前述のようにオゾン発生器52による
オゾン発生効率を高めるためである。
【0023】一方、これと同時に、紫外線照射手段62
のマイクロ波発生手段66からは2.45GHzのマイ
クロ波が発生されており、このマイクロ波は導波管70
を介して伝搬された後に水銀封入ランプ64に向けて照
射される。このマイクロ波の照射により水銀封入ランプ
64からは多量の紫外線UVが放出され、この紫外線U
Vは直接、或いはドーム状の反射鏡68で反射された後
に石英製の透過窓56を透過して所定の真空圧に維持さ
れた処理容器4内に入り、更に、石英製のシャワーヘッ
ド44を透過して処理空間Sにおけるオゾンを主体成分
とする処理ガス中に注がれる。シャワーヘッド内の圧力
は処理室より高いが、減圧状態である。
【0024】ここで、オゾンは紫外線の照射により励起
されて多量の活性酸素原子78を発生し、この活性酸素
原子78が先のウエハ表面に形成されている金属酸化膜
に作用してこれを略完全に酸化し、改質を行なうことに
なる。この場合、処理容器4は真空状態に維持されてい
ることから、発生した活性酸素原子78が他のガス原子
或いはガス分子と衝突する確立が非常に少なくなって、
その分、従来装置のように大気圧下で処理を行なった場
合と比較して、活性酸素原子78の密度が向上し、改質
処理を迅速に行なうことができる。この改質処理によっ
て、金属酸化膜の絶縁性を迅速に且つ大幅に向上させる
ことが可能となる。
【0025】紫外線照射手段62のドーム状の反射鏡6
8は、これからの反射光を載置台14の表面上に略均等
に分布させるような適正な曲率に設定されているので、
発生した紫外線UVが無駄なく活性酸素原子78の発生
のためにに使用することができる。また、改質処理中に
あっては、回転軸16に支持された載置台14は、この
上に載置されたウエハWを一体的に回転しているので、
ウエハ面上における改質ムラの発生をなくすことがで
き、金属酸化膜の前面を略均等に改質することができ
る。
【0026】改質中における容器の圧力は、1〜600
Torrの範囲内に設定する。この範囲外の圧力では、
改質の進行が遅かったり、或いは十分でなく、金属酸化
膜の絶縁耐圧が低下してしまう。また、改質プロセス時
のウエハ温度は、320〜700℃の範囲内に設定す
る。ウエハ温度が320℃よりも小さい場合は、絶縁耐
圧が十分でなく、また、700℃以上では酸化物質が結
晶化するので改質の効果がなくなる。
【0027】ここで使用した水銀封入ランプ64は大き
な電力を投入できることからガスの活性化に寄与できる
波長185nm、254nmを主体とする紫外線を多量
に放出することができ、その分、改質の迅速化を図るこ
とが可能である。また、このランプ64に代えて、ガス
の活性化に更に寄与できる波長180nm以下の紫外線
を多量に放出するエキシマランプを用いれば、一層、改
質の迅速化を期待することができる。添加ガスとして
は、上記したN2ガスに限定されず、N2ガスとH2ガス
の混合気体でもよい。また、シャワーヘッド44に供給
する処理ガスは、オゾンに代えて、N2Oガスを供給し
ても全く同様な作用効果を生ぜしめることができる。こ
こで、改質に関する公知の実験結果についてグラフを用
いて詳しく説明する。図2はオゾン雰囲気中にて紫外線
を照射した時の、照射時間と絶縁特性(リーク電流)と
の関係を示すグラフであり、改質時のプロセス圧力は7
60Torrである。ここ8は、金属酸化膜をゲート絶
縁膜として用いている。
【0028】これによれば、改質時間を0分から、10
分、60分と大きくする程、リーク電流が少なくなって
印加ゲート電圧に対する耐圧が次第に高くなっており、
特性が次第に改善されていくことを示している。従っ
て、オゾン存在下における紫外線照射による改質処理が
非常に有効であることが判明する。図3(A)はオゾン
存在下での紫外線照射による改質プロセス圧力と絶縁耐
圧との関係を示すグラフであり、この時の改質時間は5
分である。図中、実線で示すようにプロセス圧力が1.
0〜600Torrの範囲内では基準とする絶縁耐圧
2.0Vを上回って良好な特性を示しており、特に、1
0.0Torrの圧力を中心とする5.0〜200To
rr程度の範囲内における特性が最も良好であることが
判明する。尚、図中、一点鎖線は、改質処理なしの場合
の特性を示している。この結果、大気圧での処理に比較
して真空下ではより短時間で改質を行うことができる。
また、大気圧処理ではシャワーヘッドとウエハの距離を
短くして、生成した活性酸素の寿命が短くてもウエハ表
面にこれを到達させなければならない。しかし、真空中
ではシャワーヘッドとウエハの距離を長くしても、大気
圧と同等な効果を得ることができる。この理由は、真空
中では生成した活性酸素原子の寿命が長くなるために、
十分な量の活性酸素原子がウエハ表面に供給されるから
である。
【0029】また、図3(B)は減圧下における酸化タ
ンタル膜を紫外線により改質処理した時の結果を示し、
3分処理と10分処理の場合を示しており、併せて大気
圧下における10分と60分の処理結果も記載してい
る。処理条件は、温度は400℃、圧力は1Torrで
ある。グラフから明らかなように大気圧下において60
分間処理した場合の特性は、減圧下で10分間処理した
本発明の場合と略同じ特性曲線を示しており、従って、
従来の大気圧処理に比較して、本発明によれば約1/6
の短時間処理により従来と同様な効果を得ることができ
る。
【0030】尚、上記実施例では、紫外線照射手段とし
てマイクロ波の照射により紫外線を放出する水銀封入ラ
ンプを用いたが、これに代えて、マイクロ波を用いるこ
となく紫外線を放出する通常の紫外線ランプを用いるよ
うにしてもよい。図6はこのような改質装置を示す構成
図であり、図1に示す構成部分と同一部分については同
一符号を付して説明を省略する。すなわち、この構成に
おいては、紫外線照射手段62は、複数の円筒体状の紫
外線ランプ80を有しており、ここでは7本の紫外線ラ
ンプ80を石英製の透過窓56の外側に、載置台14の
載置面に対向させて平行となるように配列している。ラ
ンプ80の数は、単に一例を示したに過ぎず、必要とす
る紫外線強度を得るために適宜増加される。このような
紫外線ランプとしては例えば20W程度の小さな電力で
多くの紫外線を放出することが可能な冷陰極管を用いる
ことができる。また、この紫外線ランプ80の形状は、
円筒体状の直管形状に限定されず、これを例えばU字
状、W状、或いは蛇行状に屈曲変形させたランプも使用
することができる。
【0031】この複数の紫外線ランプ80の全体は、箱
状のケーシング82により覆われており、このその内側
にはランプより上方に向かう紫外線を下方に向けて反射
するための反射鏡84が設けられている。このように構
成された装置も、図1に示す装置と同様な作用効果を発
揮し、紫外線ランプ80から放射された紫外線UVが、
透過窓56及びシャワーヘッド44を透過して処理空間
Sに照射されると、ここに存在するオゾン等の処理ガス
が活性化されて活性酸素原子78を発生する。そして、
この活性酸素原子78が、半導体ウエハWの表面に形成
されている金属酸化膜に作用してこれを完全に酸化し、
改質することになる。特に、この実施例においては、図
1に示す装置と比較してマイクロ波発生手段を用いてい
ないので、構造が簡単化でき、コストもその分、抑制す
ることができる。
【0032】上記図1及び図6に示す構造においては、
シャワーヘッド44は、円盤状の容器内にオゾンを導入
するような構造となっている。しかしながら、シャワー
ヘッド44内のオゾンの圧力がある程度高い場合には、
紫外線UVがこのシャワーヘッド44内のオゾンに吸収
されてウエハ表面に十分に到達できなかったり、或いは
シャワーヘッド44内で生成された活性な酸素原子が消
滅しないでウエハ表面に到達する確率が小さくなる場合
もある。そこで、図7及び図8に示すようにシャワーヘ
ッドを、例えば格子状に配設した複数のガス噴射管によ
り構成するようにしてもよい。図7は本発明の改質装置
の第3の実施例の主要部を示す構成図、図8は図7に示
す装置のシャワーヘッドを示す下面図である。尚、図示
例において、先の実施例と同一部分については同一符号
を付して説明を省略する。また、この図示例において
は、主要部のみを記載しており、ここで説明する部分以
外の他の部分については、図1或いは図6に示す構成と
同様に形成されている。
【0033】図示するように、ここでは紫外線ランプ8
0として例えば低圧水銀ランプが用いられており、これ
より発生する例えば波長が254nmの紫外線の90%
以上を透過させる透過窓56の上方に上記ランプ80が
設けられる。そして、この透過窓56の直下に、透過窓
56の材料と同じように紫外線を90%以上透過させる
石英よりなるシャワーヘッド44が設けられる。具体的
には、このシャワーヘッド44は、ウエハWの直径より
も大きなリング状になされた管径の太い分配リング管1
10と、この分配リング管110間に縦横に格子状に配
設して接続した複数のガス噴射管112により構成され
る。このリング管110及びガス噴射管112の内径
は、それぞれ16mmと4.35mm程度であり、各ガ
ス噴射管の下面側には、直径が例えば0.3〜0.5m
m程度の多数の噴射孔46が等ピッチで形成されてお
り、オゾン含有の処理ガスを噴出し得るようになってい
る。
【0034】この場合、各ガス噴射管112の載置台1
4上のウエハWに対する投影面積は、ウエハ表面の面積
の20%よりも小さく設定するのが好ましく、ガス噴射
管112の格子間の空間部114に、より多くの紫外線
UVが通過して直接ウエハ面に照射するようになってい
る。以上のように構成した場合には、このシャワーヘッ
ド44に導入されたオゾン含有の処理ガスは、まず、リ
ング状の分配リング管110に沿って回り込んで、各ガ
ス噴射管112に流入する。そして、この処理ガスはガ
ス噴射管112に設けた多数の噴射孔46より処理容器
4内に供給されることになり、ウエハ面に対して均一に
オゾンガスを供給するすることができる。
【00035】また、格子状の各ガス噴射管112の間
は空間部114として形成されるので、多くの紫外線U
Vがこの空間部114を通過することにより、シャワー
ヘッド44内のオゾンと干渉することなく多くの紫外線
UVがウエハ表面に直接照射することになり、従って、
ウエハ表面上における活性種の量がその分多くなって、
改質をより効率的に行なうことができる。特に、各ガス
噴射管112の投影面積をウエハ表面の20%よりも小
さく、すなわち空間部114の面積比である開口度を8
0%以上とすることにより、良好な改質処理を行なって
特性の良好な絶縁膜等を得ることができる。また、改質
時に、載置台14を回転すればウエハ面内に亘って均一
な改質処理を行なうことができる。
【0036】図9はガス噴射管の開口率(100−投影
面積の%)と絶縁耐圧との関係を示すグラフである。こ
の時のTa25 の膜厚は、10nmであり、グラフか
ら明らかなように開口率を80%以下(投影面積は20
%より小)とすることにより、絶縁耐圧は1.8ボルト
以上となり、良質な絶縁膜を形成できることが判明す
る。また、処理時のウエハ温度を400℃とし、処理圧
力を1Torrとし、150g/m3 のオゾン濃度で処
理を行なったところ、図3(B)に示す減圧下10分処
理の電流−電圧特性を得るのに、5分以下の処理で済
み、効率的に処理を行なうことができた。更に、このよ
うな処理は、処理時の真空度が1〜500Torrの範
囲内において行なっても、同様な顕著な膜質改善効果を
得ることができた。
【0037】尚、ここでは複数のガス噴射管112を格
子状に組んだ場合を例にとって説明したが、一定の広さ
の空間部114を確保できるならば、これらのガス噴射
管の形状及び配列は限定されず、例えば直線状に並列に
配置してもよいし、或いは同心円状或いは渦巻状に配列
するようにしてもよい。前述した実施例や図7及び図8
に示す構造においては、処理容器内の全域にオゾンを供
給する構造であるが、図10乃至図12に示すようにオ
ゾンを局部的に供給するようにしてもよい。図10は本
発明の第4の実施例の主要部を示す構成図、図11は図
10に示す装置の載置台が降下した状態を示す図、図1
2は図10に示す装置のシャワーヘッドを示す断面図で
ある。
【0038】尚、図示例においては、先の実施例と同一
部分には同一符号を付して説明を省略する。また、この
図示例においては、主要部のみを記載しており、ここで
説明する部分以外の他の部分については、図1、図6、
図7に示す構成と同様に形成されている。図示するよう
に、このシャワーヘッド44は、載置台14の上面を覆
うことができるように下端部が開放された円形容器状の
蓋体116を有している。この蓋体116は、ウエハW
の直径も少し大きく、載置台14の直径よりも僅かに小
さく設定され、全体が紫外線透過性の石英により構成さ
れている。この蓋体116の一側には、横方向に向けた
多数の噴射孔46を有する導入ヘッダ部118が円弧状
に形成され、これにガス導入管58が接続される。ま
た、蓋体116の他側には、排出口120を有する排出
ヘッダ部122が設けられており、蓋体116内に水平
方向に流れるガス流を形成し得るようになっている。上
記排出口120は、上記蓋体116の周方向に沿って円
弧状に形成されたスリット形状をしており、上述したよ
うな均一な水平ガス流を形成するようになっている。ま
た、この排出ヘッダ部122の外周には、処理容器4内
に開放された開口124が形成される。
【0039】また、この載置台14は、ウエハの搬入搬
出を行なうために、図示しない昇降機構により、処理容
器内の真空を維持しつつ僅かな距離だけ、昇降移動可能
になされており、蓋体116に対して、接近及び離間可
能としている。図11は載置台14を降下した状態を示
している。処理容器4内の真空を維持するために、載置
台14の周囲に、例えばベローズ126を設けている。
尚、載置台14に代えて、蓋体116を昇降移動可能と
してもよい。この実施例においては、図10に示す状態
において、導入ヘッダ部118に導入されたオゾン含有
の処理ガスは、ここに設けた噴射孔46より蓋体116
内に流入し、この中を水平方向に向かうガス流となって
反対側の排出ヘッダ部112に流入する。この流入した
ガスは、真空引きされている処理容器4内に、開口12
4を介して流出することになる。
【0040】この場合、蓋体116内という狭い空間内
で、しかもウエハ表面に近い部分で活性な酸素原子を高
濃度に発生させることができるので、改質処理を効率的
に行なうことができるのみならず、特性の更に良好な改
質膜を得ることができる。蓋体116の下端部は、載置
台14の上面周縁部に接するか、或いは接しないで非常
に接近させた状態で設置する。この場合にも、改質時に
載置台14を回転するようにすれば、ウエハ面内の改質
処理を一層均一化させることができる。尚、載置台14
を周縁部と中心部に2分割して蓋体116と当接するリ
ング状の周縁部をリング状の固定載置台とすることによ
り、ウエハWを回転しつつ、蓋体116の下端部を固定
載置台に接した状態で処理ができ、しかも、開口124
以外からのガス漏れを抑制できるので、蓋体116内の
活性酸素濃度を一層向上させることができる。
【0041】このような構成により、処理時の真空度が
1〜500Torrの範囲内で顕著な膜質改善効果を得
ることができた。また、処理時のウエハ温度を400℃
とし、処理圧力を1Torrとし、150g/m3 のオ
ゾン濃度で処理を行なったところ、図3(B)に示す減
圧下10分処理の電流−電圧特性を得るのに、4分以下
の処理で済み、効率的な処理を行なうことができた。
【0042】以上説明した各実施例にあっては、紫外線
照射手段62を構成する紫外線ランプ80を処理容器4
の外側へ配置したが、これに限らず、処理容器4の内側
の配置するようにしてもよい。図13はこのような改質
装置を示す構成であり、図6に示す構成部分と同一構成
部分については同一符号を付している。すなわち、この
構成においては、紫外線照射手段62を構成する紫外線
ランプ80を、シャワーヘッド44の直下に並列的に配
置しており、処理容器4内に設けている。従って、図6
に示す構成において必要とされた石英製の透過窓56は
不要となる。また、シャワーヘッド44を取り付けてい
る容器天井部には、反射鏡84が設けられており、ラン
プ80より上方に向かう紫外線を下方に反射させて効率
的に紫外線を用いるようになっている。
【0043】このように構成された装置も、図6に示す
装置と同様な作用効果を発揮し、紫外線ランプ80から
放射された紫外線UVは、処理空間Sに存在するオゾン
等の処理ガスに照射されて活性酸素原子78を発生す
る。そして、この活性酸素原子78が、半導体ウエハW
の表面に形成されている金属酸化膜に作用してこれを略
完全に酸化し、改質するようになっている。
【0044】この実施例においては、紫外線ランプ80
を処理容器4内へ収容した結果、このランプ80とウエ
ハWとの間が非常に接近させることができ、従って、そ
の分、ランプ80より放射される紫外線を有効に利用す
ることができるので、改質速度を更に向上させることが
できる。更に、図6に示す装置と比較してランプからの
光が石英窓で吸収されて弱くなることがない。また、シ
ャワーヘッドと加熱台の距離を離すことができるので、
基板の熱によるオゾンの分解を抑制できる。また、この
実施例では反射鏡84を容器天井部に設けたが、これを
設けない場合には、シャワーヘッド44の構成材料を、
紫外線に対して透明な石英に代え、通常のステンレスス
チールや表面がアルマイト処理されたアルミアルマイト
を用いるようにしてもよい。これによれば、製作が比較
的難しい石英製のシャワーヘッドを用いた場合よりも、
コストの上昇を抑制することができる。
【0045】以上の各実施例においては、活性酸素原子
を発生するために、オゾンやN2Oガスに紫外線を照射
するようにしているが、これに代えてプラズマにより酸
素やN2Oガスを励起させて活性酸素原子を発生させる
ようにしてもよい。図14は、このような改質装置を示
す構成図であり、図1に示す構成部分と同一部分につい
ては同一符号を付して説明を省略する。この発明の特徴
は、先の実施例で用いていた紫外線照射手段62に代え
て、プラズマ生成手段86を用いている点である。すな
わち、このプラズマ生成手段86は、例えば石英等によ
り構成されたプラズマ発生容器88を有しており、この
プラズマ発生容器88は、中空円筒体状に成形されてそ
の下方がロート状に拡開されている。そして、このプラ
ズマ発生容器88は処理容器4の天井部4Bの中心部に
上下方向に貫通するようにしてその開口部を載置面に臨
ませて設けられており、その貫通部にはシール部材90
を介設して気密性を持たせている。従って、プラズマ発
生容器88内は、処理容器4内と連通され、処理空間の
一部として構成されることになる。
【0046】このプラズマ発生容器88の天井部には、
処理ガス導入ノズル92が設けられ、このノズル92に
は、途中にマスフローコントローラ94が介設されたガ
ス供給管96が接続されて流量制御しつつ処理ガスをプ
ラズマ発生容器88内へ導入し得るようになっている。
ここで用いる処理ガスとしては、先の実施例で用いられ
たオゾン、N2Oガスは勿論のこと、酸素ガス自体も用
いることができ、また、同様にN2Oガスや、N2ガスと
2ガスの混合ガスも添加ガスとして微量加えるように
してもよい。そして、プラズマ発生容器88の上部は、
導電性材料よりなるマイクロ波受け部98により覆われ
ており、この受け部98は導波管100を介して、例え
ば2.45GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波発
生器102に接続され、処理ガスに直接マイクロ波を作
用させることにより活性酸素原子を発生させるようにな
っている。
【0047】この構成においても先の図1に示す装置と
同様な作用効果を生ずる。すなわち、処理ガス導入ガス
ノズル92よりプラズマ発生容器88内に導入された処
理ガス、例えばO2ガスやN2Oガス等にマイクロ波発生
器102にて発生した2.45GHzのマイクロ波を直
接照射することによりプラズマが発生し、このプラズマ
のエネルギーにより活性酸素原子78を生ぜしめる。こ
の発生した活性酸素原子78は、プラズマ発生容器88
内を流下して拡開された容器下端よりウエハ表面上に全
体に亘って降り注がれ、ウエハ表面に形成されている金
属酸化膜を迅速に且つ短時間で略完全に酸化し、これを
改質することになる。この時の改質プロセスの圧力は、
プラズマの発生効率と活性酸素原子78の発生効率を考
慮すると、0.1〜5.0Torrの範囲が好ましく、
また、ウエハのプロセス温度は、320〜700℃の範
囲が好ましい。特に、高温になる程その効果は大きくな
る。
【0048】図4(A)は絶縁耐圧の活性酸素処理の温
度依存性を示すグラフであり、横軸には絶対温度の逆
数、縦軸に実効電界強度を取ってある。この時の改質プ
ロセス圧力は、1.0Torrであり、改質時間は10
分である。このグラフから明らかなように、改質時のプ
ロセス温度を上げる程、絶縁耐圧が良好となっており、
特に、絶縁耐圧を下限の実効電界強度12.5MV/c
m以上とするにはプロセス温度を320℃以上に設定す
るのがよいことが判明する。ただし、改質プロセス温度
は、金属酸化膜の成膜温度以下に設定する必要があるの
で、その上限は、700℃である。
【0049】また、図4(B)は絶縁耐膜の活性酸素処
理の温度依存性をより詳しくもとめたグラフであり、処
理圧力を大気圧の760Torrから0.1Torrま
で種々変更している。これによれば、基板の温度、すな
わちプロセス圧力を高くする程、大気圧の場合は、絶縁
耐圧が最も改善されるピーク値が存在した後に、プロセ
ス温度が700℃を越えると急激に特性が劣化してい
る。そして、処理温度が高くなるにつれて、絶縁耐圧が
最も改善される真空度も順次低くなっている。例えば、
絶縁耐圧が最も改善される処理温度は、プロセス圧力が
760Torrの時は300℃程度、500〜50To
rrの時は400℃程度、10〜1Torrの時は50
0℃程度、0.5〜0.1Torrの時は600℃程度
である。また、グラフによれば、真空度が1Torr程
度、或いはそれ以下であれば、処理温度が500℃〜7
00℃の範囲で高い絶縁特性を示し、良好な特性である
ことが判明する。
【0050】図5は絶縁耐圧の活性酸素の処理時間依存
性を示すグラフであり、添加ガスを加えた場合と加えな
い場合とを比較している。グラフから明らかなように、
添加ガスを加えない場合(曲線B)と比較して、添加ガ
スを加えた場合(曲線A)の方が、短時間で、迅速に改
質処理を行なうことができることが判明する。これは添
加ガスの存在により、活性酸素原子の濃度が高くなった
ことによるものと考えられる。この添加ガスは、ここで
はN2ガスとH2ガスの混合ガスであり、O2に対して1
%程度の量で加えている。このN2ガスとH2ガスの比
は、97%対3%であり、O2 を1〜2リットル供給し
ている。
【0051】この実施例においては、プラズマを発生さ
せるためにマイクロ波を用いているので、他の実施例と
比較してオゾンを用いる必要がない。従って、ガスの障
害やオゾン発生等の装置が必要でなくなり大幅にコスト
ダウンすることが可能となる。また、プラズマを発生さ
せるマイクロ波も2.45GHzに限定されず、他の周
波数のマイクロ波を用いてもよいのは勿論である。ま
た、上記実施例では、プラズマを発生させるに際して、
マイクロ波を用いるようにしたが、これに代えて、高周
波を用いるようにしてもよい。図15はこのような装置
の構成図を示しており、図14に示す構成部分と同一部
分については同一符号を付している。すなわち、この構
成においてはプラズマ発生手段86のプラズマ発生容器
88に高周波コイル104を巻回して設け、このコイル
104にマッチング回路106を介して例えば13.5
6MHzの高周波電源108が接続されており、処理ガ
スにこの高周波電界を印加することによりプラズマを発
生させるようになっている。
【0052】この実施例においても、先の図8に示す実
施例と同様な作用効果を生ずる。すなわちプラズマ処理
容器88内に導入された処理ガスに、高周波電源108
からの例えば13.56MHzの高周波電界を印加する
ことによりプラズマが発生し、このプラズマのエネルギ
ーにより活性酸素原子78を生ぜしめる。この活性酸素
原子78は、プラズマ発生容器88内を流下してウエハ
表面の金属酸化膜を迅速に且つ短時間で略完全に改質す
ることになる。この時の、プロセス圧力及びウエハ温度
は、図14に示す場合と同じ条件である。特に、本実施
例においては、プラズマ発生用に高周波を用いてマイク
ロ波と同様な効果が得られる。
【0053】以上の各実施例では、改質処理を行なうに
際して、紫外線UVを用いた場合を例にとって説明した
が、ウエハ温度を400℃以上に設定すれば、紫外線を
用いることなくオゾンをウエハ表面で熱分解することに
より生成される活発な酸素原子によって、酸化タンタル
膜の絶縁性を効率良く改善することが可能である。図1
6は、このような改質処理を行なう本発明装置の第8の
実施例を示す構成図、図17は図16に示す装置のシャ
ワーヘッドを示す下面図、図18はウエハ温度と絶縁耐
圧との関係を示すグラフである。尚、図示例において、
先の実施例と同一部分については同一符号を付して説明
を省略する。この図示例においては、主要部のみを記載
しており、ここで説明する部分以外の他の部分について
は、先の実施例と同様に構成されている。
【0054】この実施例においては、加熱手段として複
数の例えばハロゲンランプよりなる加熱ランプ130を
用いており、この加熱ランプ130を、処理容器4の底
部に設けた石英製の透過窓56の下方に配置している。
また、ここで用いる載置台132は、先の実施例で用い
た抵抗発熱体内蔵の厚い載置台とは異なり、非常に薄く
形成された例えばSiCコートされたカーボン製の載置
台を用いており、容器底部から複数の石英製の支柱13
4により支持されている。また、処理容器4内に設けら
れるシャワーヘッド44は、周辺部に設けた分配リング
管136と、4つの接続管138を介して中央部に設け
た中空円盤状の円盤ヘッド部140よりなり、このヘッ
ド部140の下面に多数の噴射孔46を設けて処理ガス
を処理容器内へ供給できるようになっている。
【0055】また、ウエハWとシャワーヘッド44の下
面との間の距離L1は、できるだけ小さくし、例えば1
0mm程度に設定し、気相反応の生ずるのを抑制して、
主に表面反応によりオゾンの分解を促進するようになっ
ている。また、処理容器4の側壁には、これをコールド
ウォールとするための冷却ジャケット72が配設されて
いる。以上のように構成した場合には、シャワーヘッド
44に導入されたオゾン含有の処理ガスは、分配リング
管136から接続管138を介して円盤ヘッド部140
へ流入し、これより多数の噴射孔46を介して処理容器
4内のウエハ上に均一に供給されることになる。
【0056】一方、加熱ランプ130から放射された熱
線は透過窓56を透過して載置台132の裏面に当たっ
てこれを加熱し、載置されているウエハWを間接的に所
定の温度に加熱することになる。この場合、ウエハ温度
を400℃〜850℃の範囲内に設定することにより、
紫外線を用いることなく、オゾンをウエハ表面で熱分解
して活性な酸素原子を生成でき、ウエハ表面を改質して
酸化タンタル膜の絶縁性を改善することができる。特
に、ウエハWとシャワーヘッド44との間の距離L1が
大きいと、ヘッド44より放出されたオゾンが途中で気
相反応により分解して発生した活性酸素がウエハ面に到
達する前に消滅する場合が多くなるが、本実施例のよう
にウエハ表面とシャワーヘッド44の下面を、例えば1
0mm程度までに接近させることにより、加熱されたウ
エハ表面で主としてオゾンの分解が生じて極めて高濃度
の活性酸素原子を得ることができ、従って、発生した活
性酸素原子を効率的にウエハ表面に作用させて効率良く
改質処理を行なうことができ、しかも、膜質の特性も改
善することができる。
【0057】この場合、処理容器4の側壁を冷却ジャケ
ット72により冷却して、オゾンの熱分解温度、例えば
300℃以下に維持しているので、ウエハ表面以外に流
出するオゾンの熱分解を抑制してウエハ表面上のみでオ
ゾンの分解を促進でき、一層、改質効率等を向上させる
ことができる。尚、処理ガスとしてオゾンを含有させた
が、これに代えてN2 Oを用いるようにしてもよい。図
18に示すグラフから明らかなように、厚さ10nmの
Ta25 膜を形成したところ、絶縁耐圧はウエハ温度
は475℃をピークとして450℃〜500℃の範囲が
最も好ましく、400℃以下になると、絶縁耐圧が1.
8ボルト以下になって特性が劣化する。また、温度が8
00℃程度までは、特性が良好な絶縁膜を得ることがで
きる。
【0058】また、処理時のウエハ温度を400℃と
し、処理圧力を1Torrとし、150g/m3 のオゾ
ン温度で処理を行なったところ、図3(B)に示す減圧
下10分処理の電流−電圧特性を得るのに、4分以下の
処理で済み、効率的な処理を行なうことができた。尚、
実施例において、シャワーヘッド構造として、他の構
造、例えば図1に示すような構造を用いてもよいし、或
いは加熱ランプを用いることなく、図1に示した構造の
ように、抵抗発熱体内蔵の載置台を用いてもよい。
【0059】以上の各実施例においては、改質対象の金
属酸化膜としてウエハ表面に形成された酸化タンタルを
改質する場合を例にとって説明したが、これに限定され
ず、他の金属酸化膜、例えば酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウムを改質する場
合にも適用できる。更に、上記した金属酸化膜以外に
は、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、
酸化鉛等を形成する場合にも本発明を適用することがで
きる。尚、上記実施例では、被処理体として半導体ウエ
ハを例にとって説明したが、これに限定されず、例えば
ガラス基板やLCD基板に形成されている金属酸化膜を
改質する場合にも適用し得る。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の改質方法
及びその装置によれば、次のように優れた作用効果を発
揮することができる。請求項1〜8、11〜13に規定
する発明によれば、被処理体に形成されている金属酸化
膜を改質するに際して、処理ガスに紫外線を照射するこ
とにより発生した活性酸素原子を真空雰囲気中にて被処
理体に作用させるようにしたので、活性酸素原子の寿命
を延ばしてこの密度を高くでき、金属酸化膜を迅速に且
つ短時間で絶縁耐圧の高い絶縁膜に改質してスループッ
トを向上させることができる。また、シャワーヘッドを
複数のガス噴射管を組み合わせ構成することにより、シ
ャワーヘッド内を通過する紫外線が減少してここで紫外
線が吸収されることを防止できる。従って、多くの紫外
線を直接被処理体の表面に到達させて、この表面近傍に
おける活性酸素原子の発生量を多くでき、その分、改質
効率を上げて、且つ膜質の特性を向上させることができ
る。また、シャワーヘッドを、被処理体の表面を覆うこ
とができる蓋体として構成することにより、この蓋体内
で集中的にオゾン等を分解させて高濃度の活性酸素原子
を形成でき、その分、改質効率を上げて、且つ膜質の特
性を大幅に向上させることができる。また、紫外線照射
手段として、マイクロ波により紫外線を発生する水銀封
入ランプを用いることにより、多量の紫外線を照射でき
るので、その分、活性酸素原子を多く発生させて改質処
理を一層迅速に行なうことができる。更に、紫外線照射
手段として、冷陰極管などの紫外線ランプを用いること
により、コスト高をそれ程招来することなく、迅速に且
つ短時間で金属酸化膜の改質処理を行なうことができ
る。
【0061】
【0062】更に、請求項9及び10に規定する発明に
よれば、被処理体を載置台との間を10mm程度に設定
し、且つ被処理体を400℃〜850℃の範囲内に加熱
してオゾン或いはN2 Oガスを供給することにより、紫
外線やマイクロ波を用いることなく改質処理を効率良く
行なうことができ、しかも、膜質の特性も大幅に向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る改質装置の第1の実施例を示す構
成図である。
【図2】オゾン雰囲気中にて紫外線を照射した時の、照
射時間と絶縁特性(リーク電流)との関係を示すグラフ
である。
【図3】オゾン存在下での紫外線照射による改質プロセ
ス圧力と絶縁耐圧との関係を示すグラフである。
【図4】絶縁耐圧の活性酸素処理の温度依存性を示すグ
ラフである。
【図5】絶縁耐圧の活性酸素の処理時間依存性を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の改質装置の第2の実施例を示す構成図
である。
【図7】本発明の改質装置の第3の実施例の主要部を示
す構成図である。
【図8】図7に示す装置のシャワーヘッドを示す下面図
である。
【図9】ガス噴射管の開口率(100−投影面積の%)
と絶縁耐圧との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第4の実施例の主要部を示す構成図
である。
【図11】図10に示す装置の載置台が降下した状態を
示す図である。
【図12】図10に示す装置のシャワーヘッドを示す断
面図である。
【図13】本発明の改質装置の第5の実施例を示す構成
図である。
【図14】本発明の改質装置の第6の実施例を示す構成
図である。
【図15】本発明の改質装置の第7の実施例を示す構成
図である。
【図16】改質処理を行なう本発明装置の第8の実施例
を示す構成図である。
【図17】図16に示す装置のシャワーヘッドを示す下
面図である。
【図18】ウエハ温度と絶縁耐圧との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
2 改質装置 4 処理容器 12 真空排気系 14 載置台 20 抵抗発熱体(載置台加熱手段) 47 処理ガス供給手段 52 オゾン発生器 56 透過窓 62 紫外線照射手段 64 水銀封入ランプ 66 マイクロ波発生手段 68 反射鏡 78 活性酸素原子 80 紫外線ランプ 84 反射鏡 86 プラズマ生成手段 88 プラズマ発生容器 92 処理ガス導入ノズル 100 導波管 102 マイクロ波発生器 104 高周波コイル 108 高周波電源 110 分配リング管 112 ガス噴射管 116 蓋体 118 導入ヘッダ部 122 排出ヘッダ部 130 加熱ランプ W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−283022(JP,A) 特開 平5−267182(JP,A) 特開 平4−285173(JP,A) 特開 平8−69998(JP,A) 特開 平5−102422(JP,A) 特開 平6−163519(JP,A) 特開 平6−163527(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 - 21/318 C23C 16/00 - 16/56

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体の表面に形成された金属酸化膜
    を改質する金属酸化膜の改質装置において、真空引き可
    能になされた処理容器と、この処理容器内へ収容される
    被処理体を載置する載置台と、オゾン或いはN2Oガス
    を含む処理ガスを前記処理容器内へ供給する処理ガス供
    給手段と、前記処理容器内の雰囲気中に紫外線を照射し
    て活性酸素原子を生ぜしめる紫外線照射手段と、前記処
    理容器内を真空引きする真空排気系とを備え、前記処理
    ガス供給手段は、前記紫外線照射手段と前記載置台との
    間に配置されたシャワーヘッドを有し、このシャワーヘ
    ッドは、噴射孔を有する複数のガス噴射管を組み合わせ
    てなり、前記紫外線照射手段は、水銀を封入した水銀封
    入ランプと、この水銀封入ランプにマイクロ波を印加し
    て紫外線を発生させるためのマイクロ波発生手段と、発
    生した紫外線を前記載置台上に向けて集光させて均等に
    照射する反射鏡とを備えることを特徴とする改質装置。
  2. 【請求項2】 被処理体の表面に形成された金属酸化膜
    を改質する金属酸化膜の改質装置において、真空引き可
    能になされた処理容器と、この処理容器内へ収容される
    被処理体を載置する載置台と、オゾン或いはN2Oガス
    を含む処理ガスを前記処理容器内へ供給する処理ガス供
    給手段と、前記処理容器内の雰囲気中に紫外線を照射し
    て活性酸素原子を生ぜしめる紫外線照射手段と、前記処
    理容器内を真空引きする真空排気系とを備え、前記処理
    ガス供給手段は、前記紫外線照射手段と前記載置台との
    間であって前記載置台の上方を覆うように配置された透
    明な耐熱材料よりなる容器状のシャワーヘッドを有し、
    このシャワーヘッドの下面には、複数の噴射孔が形成さ
    れていることを特徴とする改質装置。
  3. 【請求項3】 被処理体の表面に形成された金属酸化膜
    を改質する金属酸化膜の改質装置において、真空引き可
    能になされた処理容器と、この処理容器内へ収容される
    被処理体を載置する載置台と、オゾン或いはN2Oガス
    を含む処理ガスを前記処理容器内へ供給する処理ガス供
    給手段と、前記処理容器内の雰囲気中に紫外線を照射し
    て活性酸素原子を生ぜしめる紫外線照射手段と、前記処
    理容器内を真空引きする真空排気系とを備え、前記処理
    ガス供給手段は、前記載置台の上面を覆うことができる
    ように下端部が開放された紫外線透過性材料よりなる容
    器状の蓋体を有し、この蓋体の一側には、多数の噴射孔
    を有する導入ヘッダ部が形成され、他側には排出口を有
    する排出ヘッダ部が形成され、前記蓋体内に水平方向に
    流れるガス流を形成するようになっていることを特徴と
    する改質装置。
  4. 【請求項4】 前記紫外線照射手段は、前記被処理体の
    平面に対向するように平行に配列された複数の紫外線ラ
    ンプよりなることを特徴とする請求項2または3記載の
    改質装置。
  5. 【請求項5】 前記載置台を加熱するための載置台加熱
    手段を有することを特徴とする請求項1乃至記載の改
    質装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のガス噴射管は、格子状に組み
    合わされていることを特徴とする請求項1または4記載
    の改質装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のガス噴射管の前記載置台上に
    対する投影面積は、前記被処理体の表面の面積の20%
    よりも小さいことを特徴とする請求項1、4、のいず
    れかに記載の改質装置。
  8. 【請求項8】 前記蓋体と前記載置台は、相対的に上下
    方向に接近及び離間可能になされていることを特徴とす
    る請求項3記載の改質装置。
  9. 【請求項9】 被処理体の表面に形成された金属酸化膜
    を改質する金属酸化膜の改質装置において、真空引き可
    能になされた処理容器と、この処理容器内へ収容される
    被処理体を載置する載置台と、オゾン或いはN2Oガス
    を含む処理ガスを前記処理容器内へ供給する処理ガス供
    給手段と、前記被処理体を加熱するための加熱手段と、
    前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、前記処理
    容器の側壁に設けられて、この容器側壁をオゾンの熱分
    解温度より低い温度に冷却するための冷却ジャケットと
    を備え、前記処理ガス供給手段は前記処理容器の天井部
    に設けたシャワーヘッドよりなり、前記シャワーヘッド
    と前記載置台上の被処理体との間は10mm程度に設定
    されていると共に、前記加熱手段は、前記被処理体を4
    00℃〜850℃の範囲内に加熱することを特徴とする
    改質装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段は、前記載置台の下方に
    設けた複数の加熱ランプよりなることを特徴とする請求
    記載の改質装置。
  11. 【請求項11】 被処理体の表面に形成された金属酸化
    膜の改質方法において、少なくとも微量のN2ガスを含
    む添加ガスと、オゾン或いはN2Oガスとを含み、圧力
    が1〜600Torrの範囲内に設定された処理ガスの
    真空雰囲気中に紫外線を照射して活性酸素原子を発生さ
    せ、この活性酸素原子により前記被処理体の表面の金属
    酸化膜を改質するように構成したことを特徴とする改質
    方法。
  12. 【請求項12】 被処理体の表面に形成された金属酸化
    膜の改質方法において、オゾン或いはN2Oガスを含
    み、圧力が1〜600Torrの範囲内に設定され
    理ガスの真空雰囲気中に紫外線を照射して活性酸素原子
    を発生させ、この活性酸素原子により前記被処理体の表
    面の金属酸化膜を改質すると共に、前記改質中の被処理
    体の温度は、320〜700℃の範囲内に設定されてい
    るように構成したことを特徴とする改質方法。
  13. 【請求項13】 前記金属酸化膜は、酸化タンタル、酸
    化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化スト
    ロンチウムの内、いずれか1つを含むことを特徴とする
    請求項11または12記載の改質方法。
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