JP2000331605A - カラー陰極線管の製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管の製造方法

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JP2000331605A
JP2000331605A JP11140372A JP14037299A JP2000331605A JP 2000331605 A JP2000331605 A JP 2000331605A JP 11140372 A JP11140372 A JP 11140372A JP 14037299 A JP14037299 A JP 14037299A JP 2000331605 A JP2000331605 A JP 2000331605A
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panel
ray tube
photoresist layer
cathode ray
color cathode
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Yuji Haraguchi
雄次 原口
Hirotaka Murata
弘貴 村田
Koji Nishimura
孝司 西村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、シャドウマスクのパネルに対する
位置決めを正確且つ用意にでき、各分割領域の境界部分
で連続した良質な画像を出力可能な蛍光体スクリーンを
形成できる分割走査方式のカラー陰極線管の製造方法を
提供することを課題とする。 【解決手段】カラー陰極線管のパネル12の内面に蛍光
体スクリーンを形成する場合、パネル内面にフォトレジ
スト層を形成し、シャドウマスク30を介してフォトレ
ジスト層を露光し、ブラックストライプを形成する。こ
のとき、顔料pを含有したフォトレジスト層51をパネ
ル内面に形成し、通常の露光用光の照射強度より弱い照
射強度を有する調整用光を、シャドウマスク30を介し
てフォトレジスト層51に照射すると、パネル12の外
側からブラックストライプの模様を確認できる。これに
より、シャドウマスク30の位置調整を容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蛍光面を複数の
分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれるカラ
ー画像を合成して1つのカラー画像として表示する分割
走査方式のカラー陰極線管の製造方法に係り、特に、カ
ラー陰極線管のパネル内面に蛍光面を形成する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、高品位放送あるいはこれに伴う大
画面をもった高解像度受像管に対して種々の検討がなさ
れている。一般に受像管の高解像度化を達成するために
は、蛍光面での電子ビームのスポット径を小さくしなけ
ればならない。これに対して、従来より、電子銃の電極
構造の改良あるいは電子銃自体の大口径化、伸長化など
が図られてきたが、未だ十分な成果が得られていない。
【0003】これは、大型管になるに従って電子銃から
蛍光面までの距離が長くなり、電子レンズ倍率が大きく
なりすぎることが最大の原因である。したがって高解像
度を実現するためには、電子銃から蛍光面までの距離
(奥行き)を短縮することが重要である。また、この場
合、広角偏向にすると、画面中央と周辺との倍率差の増
大を招くため、高解像度化にとって得策ではない。
【0004】そこで、従来より、単一の蛍光面を、複数
の電子銃、複数の偏向ヨークを用いて複数の分割領域に
分割して走査し、各分割領域のカラー画像を繋ぎ合せて
大画面を形成する分割走査方式のカラー陰極線管が知ら
れている。この分割走査方式を採用すると、1つの電子
銃による走査領域を小さくできるため、カラー陰極線管
の管軸方向の奥行きを短縮できる。
【0005】例えば、この種の分割走査方式のカラー陰
極線管として、蛍光面をパネルの長軸に沿って左右2つ
の分割領域に分割して走査する2分割方式のカラー陰極
線管が知られている。
【0006】2分割方式のカラー陰極線管は、パネル
と、このパネルに連結されているとともに2個のファン
ネルを有する後部外囲器と、各ファンネルに連結された
2個のネックと、からなる真空外囲器を備えている。各
ファンネルの外側には偏向装置が装着され、各ネック内
には電子銃が配設されている。また、パネルの内面には
単一の蛍光面が形成され、蛍光面に対向して多数の電子
ビーム通過孔を有するシャドウマスクがパネルに装着さ
れている。
【0007】上記構成の2分割方式のカラー陰極線管で
は、それぞれの電子銃から放出される電子ビームをそれ
ぞれ対応する偏向装置の発生する磁界により偏向し、シ
ャドウマスクを介して、パネルの内面に一体形成された
蛍光面を対応する2つの分割領域に分割して走査する。
この分割走査により蛍光面上に描かれる2つのカラー画
像は、電子銃や偏向装置に印加される信号を制御するこ
とにより繋がり、蛍光面の全面に切れ目のない1つのカ
ラー画像を再生する。
【0008】ところで、上述した2分割方式のカラー陰
極線管において、パネルの内面に蛍光面を形成する場
合、まず、後部外囲器およびシャドウマスクを取付ける
前のパネル内面にブラックストライプを形成するための
フォトレジスト層を形成する。そして、フォトレジスト
層を形成したパネル内面に対向してシャドウマスクを正
確に位置決め調整して装着し、シャドウマスクを装着し
たパネルを露光装置にセットする。
【0009】露光装置は、2つの光源から射出される紫
外光によりシャドウマスクを介してフォトレジスト層を
露光する。このとき、上述した分割走査方式と同様に、
フォトレジスト層を2つの分割領域に分割し、それぞれ
対応する光源から射出された紫外光によりフォトレジス
ト層を各分割領域毎に別々に露光する。
【0010】露光後、露光装置から取り外したパネルか
らシャドウマスクを再び分離し、露光により硬化された
部分以外のフォトレジスト層の未硬化部分をエッチング
により除去してレジストパターンを現像する。さらに、
このようにして形成されたレジストパターン上に黒鉛層
を形成し、スルファミン酸などの分解液によりレジスト
パターンを除去し、ブラックストライプを形成する。
【0011】パネル内面にブラックストライプを形成し
た後、同様にして、各色の蛍光体層を形成する。この場
合、ブラックストライプを形成したときのシャドウマス
クの調整値に基づいてシャドウマスクを位置決め調整し
てパネルに装着する。そして、各色の蛍光体層を順次形
成し、パネル内面に蛍光面を完成する。
【0012】2分割方式のカラー陰極線管において、上
記のようにパネル内面に蛍光面を形成する場合、ブラッ
クストライプ形成時におけるシャドウマスクのパネル内
面に対する位置調整が重要となる。つまり、2分割方式
に適用される蛍光面が2つの分割領域に分けてそれぞれ
露光されて形成されるため、マスクの位置調整がズレる
と、2つの分割領域間の境界部分で露光位置が重なった
り離れたりしてしまい、蛍光面の境界部分における連続
性が損なわれてしまう。
【0013】このため、従来では、シャドウマスクのパ
ネル内面に対する位置調整をする場合、設計時に予め算
出した調整値に基づいてシャドウマスクをパネル内面に
対して位置決め調整するようにしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
にシャドウマスクを設計通りに位置決め調整しても、パ
ネル内面にブラックストライプを形成するときに何等か
の理由によってシャドウマスクがパネル内面に対して相
対的にズレていると、結果的に、パネル内面に形成され
る蛍光面が境界部分で不連続となってしまう。しかも、
この蛍光面の不連続性は、少なくともパネル内面にブラ
ックストライプを形成した後でないと確認できないた
め、不連続性を確認した際には、シャドウマスクの位置
調整をやり直さなければならないとともに、ブラックス
トライプの形成工程から再度やり直さなければならなか
った。
【0015】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、シャドウマスクのパネルに対する位置
調整を正確且つ容易にでき、各分割領域の境界部分で連
続した良質な画像を出力可能な蛍光体スクリーンを形成
できる分割走査方式のカラー陰極線管の製造方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のカラー陰極線管の製造方法によると、蛍
光面を走査してカラー画像を表示するカラー陰極線管の
真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面を形成する方法で
あって、光を照射することにより目視可能となる検出材
料を含有したフォトレジスト層を上記パネル内面に形成
する工程を有することを特徴とする。
【0017】この方法によると、光を照射することによ
り目視可能となる検出材料をフォトレジスト層に混合し
たため、パネル内面に形成したフォトレジスト層を露光
する際に、露光位置を目視可能となり、露光位置を容易
に判断できる。
【0018】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記カラー陰極線管は、上記蛍光面を複数
の分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれた複
数のカラー画像を合成して1つのカラー画像として表示
する分割走査方式のカラー陰極線管であることを特徴と
する。
【0019】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記検出材料は、顔料、染料、または蛍光
材料であることを特徴とする。
【0020】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記蛍光材料は、有機蛍光体であることを
特徴とする。
【0021】また、この発明の他のカラー陰極線管の製
造方法によると、蛍光面を走査してカラー画像を表示す
るカラー陰極線管の真空外囲器のパネル内面に上記蛍光
面を形成する方法であって、上記パネル内面にフォトレ
ジスト層を形成する工程と、このフォトレジスト層に重
ねて、光を照射することにより目視可能となる検出材料
を含有した検出層を形成する工程と、を有することを特
徴とする。
【0022】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記カラー陰極線管は、上記蛍光面を複数
の分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれた複
数のカラー画像を合成して1つのカラー画像として表示
する分割走査方式のカラー陰極線管であることを特徴と
している。
【0023】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記検出材料は、顔料、染料、または蛍光
材料であることを特徴とする。
【0024】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記蛍光材料は、有機蛍光体であることを
特徴とする。
【0025】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記検出層は、10μm以下、望ましくは
5μm以下の層厚で形成されることを特徴とする。
【0026】また、この発明のさらに他のカラー陰極線
管の製造方法によると、蛍光面を複数の分割領域に分割
して走査し、各分割領域に描かれた複数のカラー画像を
合成して1つのカラー画像として表示する分割走査方式
のカラー陰極線管の製造方法に適用され、上記カラー陰
極線管の真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面を形成す
る方法であって、光を照射することにより目視可能とな
る検出材料を含有したフォトレジスト層、或いはフォト
レジスト層に上記検出材料を含有した検出層を重ねた層
を上記パネル内面に形成するレジスト形成工程と、上記
フォトレジスト層が形成されたパネル内面に対向して多
数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスクを装着す
る装着工程と、上記複数の分割領域それぞれに対応した
光を、上記シャドウマスクを介して上記フォトレジスト
層に照射する照射工程と、この照射工程にて光が照射さ
れて上記フォトレジスト層を介して目視可能となる上記
シャドウマスクの多数の電子ビーム通過孔に関するマス
クパターンを確認し、このマスクパターンが上記複数の
分割領域の境界部分で連続するように、上記シャドウマ
スクの位置を調整する調整工程と、を有することを特徴
としている。
【0027】この発明の方法によると、パネル内面に形
成したフォトレジスト層にシャドウマスクを介して光を
照射し、目視可能となったマスクパターンを確認してシ
ャドウマスクの位置を調整する。これにより、フォトレ
ジスト層を露光するためのシャドウマスクを確実且つ容
易に位置決め調整できる。
【0028】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記検出材料は、顔料、染料、または蛍光
材料であることを特徴とする。
【0029】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記蛍光材料は、有機蛍光体であることを
特徴とする。
【0030】また、この発明のさらに他のカラー陰極線
管の製造方法によると、蛍光面を複数の分割領域に分割
して走査し、各分割領域に描かれた複数のカラー画像を
合成して1つのカラー画像として表示する分割走査方式
のカラー陰極線管の製造方法に適用され、上記カラー陰
極線管の真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面を形成す
る方法であって、光を照射することにより目視可能とな
る検出材料を含有したフォトレジスト層、或いはフォト
レジスト層に上記検出材料を含有した検出層を重ねた層
を上記パネル内面に形成するレジスト形成工程と、上記
フォトレジスト層が形成されたパネル内面に対向して多
数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスクを装着す
る装着工程と、上記フォトレジスト層が硬化されること
のない第1の照射強度を有する調整用光を、上記複数の
分割領域それぞれに対応させて、上記シャドウマスクを
介して上記フォトレジスト層に照射する照射工程と、こ
の照射工程にて調整用光が照射されて上記フォトレジス
ト層を介して目視可能となる上記シャドウマスクの多数
の電子ビーム通過孔に関するマスクパターンを上記パネ
ルの外側から確認し、このマスクパターンが上記複数の
分割領域の境界部分で連続するように、上記シャドウマ
スクの位置を調整する調整工程と、上記フォトレジスト
層を硬化可能な上記第1の照射強度より強い第2の照射
強度を有する露光用光を、上記複数の分割領域それぞれ
に対応させて、位置調整されたシャドウマスクを介して
上記フォトレジスト層に照射して上記フォトレジスト層
を露光する露光工程と、を有することを特徴としてい
る。
【0031】この発明の方法によると、パネル内面に形
成したフォトレジスト層にシャドウマスクを介して調整
用光を照射し、目視可能となったマスクパターンを確認
してシャドウマスクの位置を調整する。この調整用光の
照射強度はフォトレジスト層を硬化することのない強さ
に設定されているため、シャドウマスクの位置調整時に
不所望にフォトレジスト層を硬化してしまうことを防止
できる。また、これにより、フォトレジスト層を露光す
るためのシャドウマスクを確実且つ容易に位置決め調整
できる。さらに、このようにして位置決めしたシャドウ
マスクを介して露光用光をフォトレジスト層に照射する
ため、正確な露光位置でフォトレジスト層を露光でき、
蛍光面の分割領域間の境界部分での連続性を損なうこと
を防止できる。
【0032】また、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記検出材料は、顔料、染料、または蛍光
材料であることを特徴とする。
【0033】更に、上記発明のカラー陰極線管の製造方
法によると、上記蛍光材料は、有機蛍光体であることを
特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0035】本発明は、1つの蛍光体スクリーンを複数
の分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれたカ
ラー画像を合成して1つのカラー画像として表示する分
割走査方式のカラー陰極線管の製造方法に関する。特
に、本発明は、カラー陰極線管の真空外囲器のパネル内
面に蛍光体スクリーンを形成する方法に関する。
【0036】本発明について説明する前に、本発明が適
用される分割走査方式のカラー陰極線管について、特
に、2つの分割領域を別々に走査して描いた2つのカラ
ー画像を合成して1つのカラー画像として表示する2分
割方式のカラー陰極線管を代表して、図1乃至図3を参
照して説明する。
【0037】図1に示すように、2分割方式のカラー陰
極線管1は、概ね2つの陰極線管を横に並べた形状の真
空外囲器10を備えている。この真空外囲器10は、ガ
ラスからなる略矩形のパネル12と、このパネル12に
対向して設けられているとともに2個のファンネル16
を一体に並設したガラス製の後部外囲器14と、を備え
ている。
【0038】パネル12は、図2および図3に詳細に示
すように、その内面に矩形状の蛍光体スクリーン15が
形成されたほぼ矩形状のフェースプレート18と、この
フェースプレート18の周縁部に立設されたスカート部
20と、を一体に備えている。また、パネル12は、そ
の中心(パネルセンター)を通って互いに直交する方向
に延びた長軸(水平軸)Xおよび短軸(垂直軸)Yを有
している。以下の説明では、長軸X方向を左右方向と称
し、短軸方向を上下方向と称する場合もある。
【0039】パネル12の内面に形成された蛍光体スク
リーン15は、短軸Y方向に延びているとともに青、
縁、赤に発光する多数のストライプ状の3色蛍光体層
と、これらの3色蛍光体層間に設けられたブラックスト
ライプと、で構成されている。そして、蛍光体スクリー
ン15は、全画面領域で一体であり、繋ぎ目がなく連続
して形成されている。
【0040】後部外囲器14は、パネル12のスカート
部20端面に突き合わせた状態で、例えばフリットガラ
スによってパネル12に接合されている。
【0041】後部外囲器14の左右に並んだ各ファンネ
ル16の小径端には、ガラスからなる互いにほぼ平行に
延びたネック22がそれぞれ接合されている。各ネック
22内には、蛍光体スクリーン15に向けて電子ビーム
を出射する電子銃構体24がそれぞれ配置されている。
また、各ファンネル16の外側には、電子銃構体24か
ら放出された電子ビームを偏向する偏向装置28がそれ
ぞれ装着されている。
【0042】真空外囲器10の内部には、多数の電子ビ
ーム通過孔の形成されたほぼ矩形状のシャドウマスク3
0が配設されている。このシャドウマスク30は、蛍光
体スクリーン15と対向する位置に配設され、後述する
マスクフレーム38に固定されたホルダ32、およびパ
ネル12のスカート部20に突設されたスタッドピン3
4を介して、パネル12に懸垂支持されている。
【0043】図2および図3から分かるように、蛍光体
スクリーン15は、パネル12の短軸Yを境界Cとし
て、長軸X方向、すなわち左右に並んだ2つの分割領域
A、Bを有している。これらの分割領域A、Bは互いに
同一の矩形状を成している。そして、2つのネック22
および電子銃構体24は、その中心軸Dが対応する分割
領域A、Bのほぼ中心を通る法線と一致するように配置
されている。
【0044】シャドウマスク30は、周縁部にスカート
部を備えたほぼ矩形状のマスク本体36と、マスク本体
36の周縁部に取り付けられたほぼ矩形状のマスクフレ
ーム38と、を備えている。マスク本体36は、蛍光体
スクリーン15の分割領域A、Bに対応した、それぞれ
矩形状の有効領域a、bと、各有効領域の周囲に位置し
た無孔部40と、を有している。そして、有効領域a、
bには、それぞれ多数の電子ビーム通過孔42が形成さ
れている。また、無孔部40のうち、有効領域a、b間
に位置した境界領域41は、蛍光体スクリーン15の境
界Cと対向して延びている。
【0045】上記構成の2分割方式のカラー陰極線管に
よれば、2つの電子銃構体24から放出された電子ビー
ムをそれぞれ対応する偏向装置28の発生する磁界によ
り偏向し、シャドウマスク30の有効領域a、bを介し
て、蛍光体スクリーン15の2つの分割領域A、Bをそ
れぞれ水平、垂直に走査する。この分割走査により蛍光
体スクリーン15の各分割領域A、B上に描かれるカラ
ー画像はそれぞれ別個であるが、電子銃構体24や偏向
装置28に印加される信号を制御することによりその境
界Cで繋がり、蛍光体スクリーン15の全面に切れ目の
ない1つの大きなカラー画像を再生する。
【0046】上述した2分割方式のカラー陰極線管は、
以下の工程により製造および組立される。
【0047】まず、後部外囲器14を接合する前のパネ
ル12のフェースプレート18内面に蛍光体スクリーン
15を形成する。
【0048】蛍光体スクリーン15を形成する場合、図
4(a)に示すように、シャドウマスク30をパネル1
2から取り外した状態で、パネル12のフェースプレー
ト18の内面にブラックストライプを形成するためのフ
ォトレジスト層51を形成し、その後、ホルダ32およ
びスタッドピン34を介して、シャドウマスク30をパ
ネル12に再び装着する。このとき、シャドウマスク3
0がパネル12に対して位置調整される。
【0049】そして、このようにしてシャドウマスク3
0を装着したパネル12を、図示しない露光装置にセッ
トし、露光装置の図示しない2つの光源からシャドウマ
スク30を介してフェースプレート18の内面に露光用
の紫外光を照射し、パネル内面に形成されたフォトレジ
スト層を露光する。このとき、露光装置の2つの光源が
それぞれ各分割領域A、Bに対応して設けられており、
各光源からそれぞれ対応する分割領域A、Bに向けて紫
外光を照射し、シャドウマスク30のそれぞれ対応する
有効領域a、bを介して、パネル内面に形成されたフォ
トレジスト層を別々に露光する。
【0050】露光後、シャドウマスク30をパネル12
から再び取り外して、露光時にシャドウマスク30の多
数の電子ビーム通過孔42を通過した紫外光により硬化
された部分以外の未硬化部分をエッチング処理し、パネ
ル内面にレジストパターン52を形成する(図4b参
照)。さらに、このレジストパターン52に重ねてパネ
ル内面に黒鉛層53を形成し(図4c参照)、スルファ
ミン酸などの分解液によりレジストパターンを除去し
て、パネル内面にブラックストライプ54を形成する
(図4d参照)。
【0051】パネル内面にブラックストライプを形成し
た後、同様にして、各色の蛍光体層を形成する。この場
合、ブラックストライプを形成したときにシャドウマス
ク30を位置調整した際の調整値に基づいて、シャドウ
マスク30をパネル12に対して再び位置決め調整して
装着する。そして、各色の蛍光体層を順次形成し、パネ
ル内面に蛍光体スクリーン15を完成する。
【0052】続いて、上述したように蛍光体スクリーン
15が形成されたパネル12にシャドウマスク30を再
度装着し、パネル12のスカート部20に後部外囲器1
4を接合して封着し、各ネック22内に電子銃構体24
を封止する。さらに、エージングとともに管内のガスを
排気して真空にし、各ファンネル16の外周に偏向装置
28を装着して、2分割方式のカラー陰極線管を組立て
る。
【0053】ところで、上述したような2分割方式のカ
ラー陰極線管においては、上記のようにパネル内面に蛍
光体スクリーン15を形成する場合、ブラックストライ
プ形成時におけるシャドウマスク30のパネル内面に対
する位置調整が重要となる。つまり、2分割方式のカラ
ー陰極線管のパネル内面に形成される蛍光体スクリーン
15は、上述したように2つの分割領域A、Bに分けて
それぞれ別々の光源により露光されて形成されるため、
シャドウマスク30のパネル12内面に対する位置がズ
レると、2つの分割領域A、B間の境界部分で別々の紫
外光による露光位置が重なったり離れたりしてしまい、
蛍光体スクリーン15の境界部分における連続性が損な
われてしまうことになる。すなわち、ブラックストライ
プ54を形成する際にシャドウマスク30をパネル12
に対して位置決めしたときの調整値が各色の蛍光体を形
成する際のシャドウマスク30の位置決めの基準となる
ことから、ブラックストライプ形成時におけるシャドウ
マスク30の位置調整が重要となる。
【0054】このため、本発明では、ブラックストライ
プ54を形成するためのフォトレジスト層51を露光す
るタイミングで、上述したような境界部分におけるブラ
ックストライプ54の不連続性を確認し、シャドウマス
ク30のパネル12に対する位置を調整するようにし
た。
【0055】以下、蛍光体スクリーン15の境界部分で
連続性を損なうことのないブラックストライプ54の形
成方法について、いくつかの例をあげて説明する。尚、
ここでは、シャドウマスク30のパネル12に対する位
置調整の方法については詳述しない。
【0056】この発明の第1の実施の形態によると、パ
ネル12の内面にブラックストライプ54を形成する場
合、まず、図5に示すように、シャドウマスク30を取
り外した状態で、顔料pをフォトレジスト液に混合した
フォトレジスト層51をパネル12のフェースプレート
18の内面に形成する。
【0057】このとき、フォトレジスト液に混合する顔
料pの粒径は、パネル内面に形成されるフォトレジスト
層51の厚さより大幅に大きくならない程度に設定す
る。また、フォトレジスト液に対する顔料pの混合比率
は、紫外光によるフォトレジスト液の感光特性を劣化さ
せることがなく、フォトレジスト層51の透過率を大幅
に低下させることのない比率に設定する。
【0058】本実施の形態では、酸化チタンを主材料と
した顔料pを使用し、顔料pの粒径をフォトレジスト層
51の膜厚の1.5倍以内に設定した。また、顔料pの
フォトレジスト液に対する混合比率が1%になるよう
に、顔料pの混合比率を調整した。さらに、フォトレジ
スト層51の硬化特性がパネル内面の全面に亘って均一
となるように、フォトレジスト液内で顔料pが均一に分
散するように混合した。
【0059】次に、上述したようにフォトレジスト層5
1を形成したパネル12にシャドウマスク30を装着
し、図示しない露光装置にセットする。この状態のとき
には、シャドウマスク30がパネル内面に対して必ずし
も正確に位置決めされている必要はない。
【0060】ここで用いる露光装置は、パネル12の内
面に形成される蛍光体スクリーン15の各分割領域に対
応して配設された図示しない2つの光源を有し、各光源
から射出される紫外光により各領域を別々に露光するよ
うになっている。また、露光装置の各光源は、その照射
強度を可変となっている。
【0061】シャドウマスク30が装着されたパネル1
2を露光装置にセットした後、まず、フォトレジスト層
51が硬化されることのない程度の照射強度(第1の照
射強度)を有する位置調整用の光(調整用光)を各光源
から射出し、シャドウマスク30を介してフォトレジス
ト層51に照射する。
【0062】これにより、図6に示すようなブラックス
トライプと同じ縞模様(マスクパターン)がパネル12
の表側から目視可能となる。この状態で、オペレータが
パネル12を介して表示されるマスクパターンを確認
し、マスクパターンの境界部分63における各領域6
1、62のピッチが連続するように、シャドウマスク3
0の位置を調整する。
【0063】ところで、露光装置の各光源から射出され
る調整用光の分光特性は、フォトレジスト層51を硬化
させるλ=365nmの紫外光を主とし、これに可視光領
域の光が含まれている。しかし、調整用光の照射強度
を、その紫外光によってフォトレジスト層51が硬化さ
れることのない大きさに設定するため、この調整用光の
照射によってフォトレジスト層51が硬化されることは
ない。反面、調整用光のうち可視光成分がフォトレジス
ト層51に含まれる顔料pによって散乱および反射さ
れ、可視光成分が目視可能となる。この場合、後に形成
されるであろうブラックストライプと同じ縞模様とし
て、図6に示すようなマスクパターンがパネル12の表
側から目視可能となる。
【0064】図6のパターンで明るい領域61は、露光
装置の光源から射出されてシャドウマスクを介してフォ
トレジスト層51に到達した可視光成分であり、実際に
蛍光体スクリーン15の蛍光体が形成される部分とな
る。また、パターンの暗い領域62は、実際に蛍光体ス
クリーン15のブラックストライプが形成される部分と
なる。
【0065】本実施の形態では、調整用光の照射強度
を、フォトレジスト層51の感光特性が急激に低下され
るある一定レベルに設定したが、この場合における可視
光成分による明るい領域61の輝度は3[cd/m2
以上であり、目視或いはCCDカメラ等による計測が十
分可能な輝度、コントラストとなることが確認されてい
る。
【0066】上述したように、シャドウマスク30の位
置調整が終了されると、各光源を介してフォトレジスト
層51を露光可能な照射強度(第2の照射強度)を有す
る露光用光を射出し、シャドウマスク30を介してフォ
トレジスト層51に照射する。この場合、図6に示した
マスクパターンの明るい領域61と同じ領域が露光され
るため、境界部分63でズレのない連続した露光が可能
となる。
【0067】露光後、シャドウマスク30をパネル12
から取り外し、露光により硬化された部分以外の未硬化
部分をエッチング処理し、パネル内面にレジストパター
ンを形成する。そして、このレジストパターンに重ねて
パネル内面に黒鉛層を形成し、スルファミン酸などの分
解液によりレジストパターンを除去して、パネル内面に
ブラックストライプを形成する。
【0068】本実施の形態において、フォトレジスト層
51に混合した顔料pは、蛍光体スクリーン15の形成
工程のうち、現像工程やレジスト分解工程におけるフォ
トレジスト層51の除去に伴い完全に除去される。従っ
て、ブラックストライプを形成した後のパネル内面には
顔料が残留することがなく、パネル内面に形成される蛍
光体スクリーンの品質に影響を与えることはない。
【0069】以上のように、上述した第1の実施の形態
によると、ブラックストライプを形成するためのフォト
レジスト層に顔料を含有させたため、フォトレジスト層
を露光する前の段階でブラックストライプを擬似的に確
認することができる。このため、パネル内面に形成され
る蛍光体スクリーン15の境界部分における不連続性を
露光前に事前に確認でき、この不連続性を正すようなシ
ャドウマスク30の位置調整が可能となる。従って、シ
ャドウマスク30のパネル12に対する位置決めを正確
且つ容易にでき、分割領域間の境界部分で連続した良質
な画像を出力可能な蛍光体スクリーンを形成できる。
【0070】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。尚、ここでは、上述した第1の実施の形態
と同じ部分についての詳細な説明は省略し、第1の実施
の形態と異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0071】まず、図7に示すように、蛍光体fをフォ
トレジスト液に混合したフォトレジスト層71をパネル
12のフェースプレート18の内面に形成する。
【0072】本実施の形態では、フォトレジスト液に混
合する蛍光体fの粒径および混合比率は、上述した第1
の実施の形態における顔料pのそれと同じに設定した。
また、蛍光体fとして有機蛍光体を使用した。
【0073】そして、フォトレジスト層71を形成した
パネル12にシャドウマスク30を装着し、上述した図
示しない露光装置にセットする。
【0074】シャドウマスク30が装着されたパネル1
2を露光装置にセットした後、まず、フォトレジスト層
71が硬化されることのない第1の照射強度を有する調
整用光を、シャドウマスク30を介して、フォトレジス
ト層71に照射する。
【0075】これにより、調整用光のうち紫外光の成分
によってフォトレジスト層71に含まれる蛍光体fが励
起されて発光され、または可視光の成分が散乱され、図
8に示すようなブラックストライプと同じマスクパター
ンが表示される。この状態で、オペレータがパネル12
を介して表示されるマスクパターンを確認し、マスクパ
ターンの明るい領域72と暗い領域73とが境界部分7
4において連続するように、シャドウマスク30の位置
を調整する。
【0076】図8のパターンで明るい領域72は、実際
に蛍光体スクリーン15の蛍光体が形成される部分とな
る。また、パターンの暗い領域73は、実際に蛍光体ス
クリーン15のブラックストライプが形成される部分と
なる。
【0077】上述したように、シャドウマスク30の位
置調整がなされると、フォトレジスト層71を露光可能
な第2の照射強度を有する露光用光を射出し、シャドウ
マスク30を介してフォトレジスト層71に照射する。
【0078】露光後、シャドウマスク30をパネル12
から取り外し、露光により硬化された部分以外の未硬化
部分をエッチング処理し、パネル内面にレジストパター
ンを形成する。そして、このレジストパターンに重ねて
パネル内面に黒鉛層を形成し、スルファミン酸などの分
解液によりレジストパターンを除去して、パネル内面に
ブラックストライプを形成する。
【0079】本実施の形態において、フォトレジスト層
71に混合した蛍光体fは、蛍光体スクリーン15の形
成工程のうち、現像工程やレジスト分解工程において完
全に除去される。蛍光体スクリーン15を形成した後
に、蛍光体fが残留していたとしても、有機蛍光体を使
用しているため、陰極線管の製造熱工程中に焼却され
る。従って、蛍光体fが残留することがなく、パネル内
面に形成される蛍光体スクリーンの品質に影響を与える
ことはない。
【0080】以上のように、上述した第2の実施の形態
によると、ブラックストライプを形成するためのフォト
レジスト層71に蛍光体fを含有させたため、フォトレ
ジスト層71を露光する前の段階でブラックストライプ
を擬似的に確認することができる。このため、パネル内
面に形成される蛍光体スクリーン15の境界部分74に
おける不連続性を露光前に事前に確認でき、この不連続
性を正すようなシャドウマスク30の位置調整が可能と
なる。従って、シャドウマスク30のパネル12に対す
る位置決めを正確且つ容易にでき、分割領域間の境界部
分で連続した良質な画像を出力可能な蛍光体スクリーン
を形成できる。
【0081】次に、この発明の第3の実施の形態につい
て説明する。尚、ここでは、上述した第1および第2の
実施の形態と同じ部分についての詳細な説明は省略し、
異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0082】本実施の形態では、まず、図9に示すよう
に、パネル内面にフォトレジスト層81を形成した後、
その上に顔料p或いは蛍光体fを含む検出層82形成す
る。検出層82の厚さは、フォトレジスト層81近くで
マスクパターンを表示するため、極力薄く、例えば10
μm以下、好ましくは5μm以下に設定した。また、蛍
光体fを混合する場合には、有機蛍光体を使用した。
【0083】そして、フォトレジスト層81および検出
層82を形成したパネル12にシャドウマスク30を装
着し、上述した図示しない露光装置にセットする。
【0084】シャドウマスク30が装着されたパネル1
2を露光装置にセットした後、まず、フォトレジスト層
81が硬化されることのない第1の照射強度を有する調
整用光を、シャドウマスク30を介して、検出層82お
よびフォトレジスト層81に照射する。
【0085】これにより、上述した第1および第2の実
施の形態と同様に、パネル12を介してブラックストラ
イプを擬似的に示したマスクパターンが目視可能とな
る。この状態で、オペレータがマスクパターンを確認
し、マスクパターンが境界部分で連続するように、シャ
ドウマスク30の位置を調整する。
【0086】上述したように、シャドウマスク30の位
置調整がなされると、フォトレジスト層81を露光可能
な第2の照射強度を有する露光用光を射出し、シャドウ
マスク30を介してフォトレジスト層81に照射する。
【0087】露光後、シャドウマスク30をパネル12
から取り外し、露光により硬化された部分以外の未硬化
部分をエッチング処理し、パネル内面にレジストパター
ンを形成する。そして、このレジストパターンに重ねて
パネル内面に黒鉛層を形成し、スルファミン酸などの分
解液によりレジストパターンを除去して、パネル内面に
ブラックストライプを形成する。
【0088】本実施の形態においても、フォトレジスト
層81に重ねて形成した検出層82は、蛍光体スクリー
ン15の形成工程のうち、現像工程やレジスト分解工程
において完全に除去され、検出層82が残留することは
なく、パネル内面に形成される蛍光体スクリーンの品質
に影響を与えることはない。
【0089】以上のように、上述した第3の実施の形態
によると、ブラックストライプを形成するためのフォト
レジスト層81に重ねて顔料p或いは蛍光体fを含む極
めて薄い検出層82を形成したため、フォトレジスト層
を露光する前の段階でブラックストライプを擬似的に確
認することができ、パネル内面に形成される蛍光体スク
リーン15の境界部分における不連続性を露光前に事前
に確認でき、この不連続性を正すようなシャドウマスク
30の位置調整が可能となる。従って、シャドウマスク
30のパネル12に対する位置決めを正確且つ容易にで
き、分割領域間の境界部分で連続した良質な画像を出力
可能な蛍光体スクリーンを形成できる。
【0090】尚、この発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可
能である。例えば、上述した実施の形態では顔料や蛍光
体を用いたが、フォトレジスト層の感光特性に影響を及
ぼすことのない材料を用いれば良く、例えば染料などを
用いても良い。
【0091】また、上述した実施の形態では、パネル内
面にブラックストライプを形成するときにシャドウマス
クの位置調整をする場合について説明したが、パネル内
面に蛍光体を形成する場合に本発明を適用することもで
きる。
【0092】さらに、上述した実施の形態では、パネル
内面の全域に亘って顔料や蛍光体を均一に分布させた
が、例えば、蛍光体スクリーンの連続性が損なわれ易い
境界部分近傍にだけ顔料や蛍光体を分布させても良い。
【0093】またさらに、上述した実施の形態では、蛍
光体スクリーンを2つの分割領域に分割して走査する分
割走査方式の陰極線管に本発明を適用した場合について
説明したが、さらに多くの分割領域に分割したものにも
適用可能であるとともに、蛍光体スクリーンを分割せず
に単一の電子銃および偏向装置によって走査する従来の
陰極線管に本発明を適用しても良い。また、本発明はブ
ラックストライプがブラックマトリックス(ドットパタ
ーン)でも適用可能であることは言うまでもない。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のカラー
陰極線管の製造方法によると、シャドウマスクのパネル
に対する位置決めを正確且つ容易にでき、各分割領域の
境界部分で連続した良質な画像を出力可能な蛍光体スク
リーンを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される2分割方式のカラー陰極
線管を後方から見た後部斜視図。
【図2】図1のカラー陰極線管の真空外囲器のパネルを
示す正面図。
【図3】図1のカラー陰極線管の内部構造を示す断面
図。
【図4】パネル内面にブラックストライプを形成する方
法を説明するための動作説明図。
【図5】この発明の第1の実施の形態においてパネル内
面に形成されるフォトレジスト層の状態を示す断面図。
【図6】図5のフォトレジスト層にシャドウマスクを介
して調整用光を照射したときのマスクパターンを示す
図。
【図7】この発明の第2の実施の形態においてパネル内
面に形成されるフォトレジスト層の状態を示す断面図。
【図8】図7のフォトレジスト層にシャドウマスクを介
して調整用光を照射したときのマスクパターンを示す
図。
【図9】この発明の第3の実施の形態においてパネル内
面に形成されるフォトレジスト層の状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…カラー陰極線管、 10…真空外囲器、 12…パネル、 15…蛍光体スクリーン、 30…シャドウマスク、 51、71、81…フォトレジスト層、 54…ブラックストライプ、 61、72…明るい領域、 62、73…暗い領域、 63、74…境界部分、 82…検出層、 A、B…分割領域、 f…蛍光体、 p…顔料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 孝司 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内 Fターム(参考) 5C028 HH05 HH07 JJ03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光面を走査してカラー画像を表示する
    カラー陰極線管の真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面
    を形成する方法において、 光を照射することにより目視可能となる検出材料を含有
    したフォトレジスト層を上記パネル内面に形成する工程
    を有することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記カラー陰極線管は、上記蛍光面を複
    数の分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれた
    複数のカラー画像を合成して1つのカラー画像として表
    示する分割走査方式のカラー陰極線管であることを特徴
    とする請求項1に記載のカラー陰極線管の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記検出材料は、顔料、染料、または蛍
    光材料であることを特徴とする請求項1または2のいず
    れかに記載のカラー陰極線管の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記蛍光材料は、有機蛍光体であること
    を特徴とする請求項3に記載のカラー陰極線管の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 蛍光面を走査してカラー画像を表示する
    カラー陰極線管の真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面
    を形成する方法において、 上記パネル内面にフォトレジスト層を形成する工程と、 このフォトレジスト層に重ねて、光を照射することによ
    り目視可能となる検出材料を含有した検出層を形成する
    工程と、 を有することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記カラー陰極線管は、上記蛍光面を複
    数の分割領域に分割して走査し、各分割領域に描かれた
    複数のカラー画像を合成して1つのカラー画像として表
    示する分割走査方式のカラー陰極線管であることを特徴
    とする請求項5に記載のカラー陰極線管の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記検出材料は、顔料、染料、または蛍
    光材料であることを特徴とする請求項5または6のいず
    れかに記載のカラー陰極線管の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記蛍光材料は、有機蛍光体であること
    を特徴とする請求項7に記載のカラー陰極線管の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 上記検出層は、10μm以下、望ましく
    は5μm以下の層厚で形成されることを特徴とする請求
    項5または6のいずれかに記載のカラー陰極線管の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 蛍光面を複数の分割領域に分割して走
    査し、各分割領域に描かれた複数のカラー画像を合成し
    て1つのカラー画像として表示する分割走査方式のカラ
    ー陰極線管の製造方法であって、上記カラー陰極線管の
    真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面を形成する方法に
    おいて、 光を照射することにより目視可能となる検出材料を含有
    したフォトレジスト層、或いはフォトレジスト層に上記
    検出材料を含有した検出層を重ねた層を上記パネル内面
    に形成するレジスト形成工程と、 上記フォトレジスト層が形成されたパネル内面に対向し
    て多数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスクを装
    着する装着工程と、 上記複数の分割領域それぞれに対応した光を、上記シャ
    ドウマスクを介して上記フォトレジスト層に照射する照
    射工程と、 この照射工程にて光が照射されて上記検出材料を介して
    目視可能となる上記シャドウマスクの多数の電子ビーム
    通過孔に関するマスクパターンを確認し、このマスクパ
    ターンが上記複数の分割領域の境界部分で連続するよう
    に、上記シャドウマスクの位置を調整する調整工程と、 を有することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記検出材料は、顔料、染料、または
    蛍光材料であることを特徴とする請求項10に記載のカ
    ラー陰極線管の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記蛍光材料は、有機蛍光体であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載のカラー陰極線管の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 蛍光面を複数の分割領域に分割して走
    査し、各分割領域に描かれた複数のカラー画像を合成し
    て1つのカラー画像として表示する分割走査方式のカラ
    ー陰極線管の製造方法であって、上記カラー陰極線管の
    真空外囲器のパネル内面に上記蛍光面を形成する方法に
    おいて、 光を照射することにより目視可能となる検出材料を含有
    したフォトレジスト層、或いはフォトレジスト層に上記
    検出材料を含有した検出層を重ねた層を上記パネル内面
    に形成するレジスト形成工程と、 上記フォトレジスト層が形成されたパネル内面に対向し
    て多数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスクを装
    着する装着工程と、 上記フォトレジスト層が硬化されることのない第1の照
    射強度を有する調整用光を、上記複数の分割領域それぞ
    れに対応させて、上記シャドウマスクを介して上記フォ
    トレジスト層に照射する照射工程と、 この照射工程にて調整用光が照射されて上記検出材料を
    介して目視可能となる上記シャドウマスクの多数の電子
    ビーム通過孔に関するマスクパターンを上記パネルの外
    側から確認し、このマスクパターンが上記複数の分割領
    域の境界部分で連続するように、上記シャドウマスクの
    位置を調整する調整工程と、 上記フォトレジスト層を硬化可能な上記第1の照射強度
    より強い第2の照射強度を有する露光用光を、上記複数
    の分割領域それぞれに対応させて、位置調整されたシャ
    ドウマスクを介して上記フォトレジスト層に照射して上
    記フォトレジスト層を露光する露光工程と、 を有することを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記検出材料は、顔料、染料、または
    蛍光材料であることを特徴とする請求項13に記載のカ
    ラー陰極線管の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記蛍光材料は、有機蛍光体であるこ
    とを特徴とする請求項14に記載のカラー陰極線管の製
    造方法。
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