JP2000330683A - ヘルプメッセージ出力装置 - Google Patents

ヘルプメッセージ出力装置

Info

Publication number
JP2000330683A
JP2000330683A JP13688199A JP13688199A JP2000330683A JP 2000330683 A JP2000330683 A JP 2000330683A JP 13688199 A JP13688199 A JP 13688199A JP 13688199 A JP13688199 A JP 13688199A JP 2000330683 A JP2000330683 A JP 2000330683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
help message
help
target
history
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13688199A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Sumitomo
高明 住友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP13688199A priority Critical patent/JP2000330683A/ja
Publication of JP2000330683A publication Critical patent/JP2000330683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • User Interface Of Digital Computer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作が施された対象に関する履歴を用いて、
ユーザが適切な対象を指示し易くし、適切なヘルプメッ
セージをユーザに対して出力する。 【解決手段】 文書の編集・作成を行う対話型システム
等の情報処理装置に適用され、ヘルプメッセージ格納部
9に予め操作の対象の種類毎にヘルプメッセージを格納
している。出力部102がユーザ操作に基づいて処理す
る対象を表示出力し、対話モニター部2(履歴作成手
段)が操作を行った対象についての履歴を作成して記録
部3に記録する。ヘルプ要求が入力されると、履歴に記
録された対象を対象強調部6が画面上に強調表示し、ユ
ーザから対象を指定する入力がなされると、当該対象の
種類に該当するヘルプメッセージをヘルプメッセージ決
定部8が格納メッセージ中から選択し、当該ヘルプメッ
セージをヘルプメッセージ出力部10がユーザに対して
表示出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文書作成システム
などの情報処理装置に適用されるヘルプメッセージ出力
装置に関し、特に、過去に操作が施された対象に関する
履歴を用いて適切なヘルプメッセージをユーザに対して
出力するヘルプメッセージ出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、パーソナルコンピュータ等の対話
型情報処理システムにおけるオンラインヘルプの主流は
トピック検索である。トピック検索では主にキーワード
を用いた検索によって必要なヘルプメッセージを検索
し、ユーザに対して表示する。しかしながら、トピック
検索では、ユーザはヘルプ要求の際にキーワードを特定
せねばならず、キーワードを思いつかなかったり、思い
ついたキーワードがヘルプメッセージ上の言葉と一致し
ないと、必要なヘルプメッセージを得ることができない
という不具合があった。
【0003】これに対して、ユーザがキーワードを考え
出さなくてもよいオンラインヘルプの例として、ポップ
ヘルプが挙げられる。ポップヘルプにおいては、ユーザ
はヘルプ要求をした後に、画面上のアイコンやボタンな
どの対象をカーソルで直接指示することによって、その
対象に関するヘルプメッセージを得ることができる。例
えば、罫線について知りたければ、罫線をカーソルで直
接指示することによって罫線に関するメッセージが表示
される。このようなポップヘルプでは、トピック検索と
は違ってキーワードを考えなくてもよい上に、出力され
たヘルプメッセージが何に対するメッセージかはっきり
しているという利点がある。
【0004】しかしながら、ポップヘルプには2つ問題
点がある。第1に、ポップヘルプでは、ユーザに対して
対象を決定するための選択肢等が与えられず、ユーザは
画面上に表示されている多くの対象の中から、自力で対
象を選択しなければならない。このために、まず、どの
対象が問題となるかを考えて、選択すべき対象を決定し
なければならない。さらに決定したら、その対象をシス
テムが取り違えないように適切に指示しなければならな
い。この際、ユーザがその対象の指示方法を知らなかっ
たり、指示した対象の捉え方がユーザとシステムで異な
ると、ユーザは必要なヘルプメッセージが得ることがで
きない。
【0005】例えば、表の中のセルを選択するようなケ
ースを考える。表はその輪郭を形成する罫線や、罫線に
よって分割された部分としてのセル、セルの中の文字
列、いくつかのセルからなる行や列といった多くの対象
を含んでいる。セルとその中の文字列などは重なったり
隣接したりしており、ユーザはセルを選択する際に対象
として正しく指示して、システムがセルとそれ以外のも
のを取り違えないようにしなければならない。つまり、
ユーザが表の中からセルを適切に指示する方法について
見当がつかなかったり、ユーザの方はセルを指示したつ
もりがシステムの方がそれを文字列と捉えていたりする
と、ユーザはセルに関するヘルプメッセージを得ること
ができない。
【0006】第2に、ポップヘルプでは、ヘルプメッセ
ージを表示する際に、文脈情報(現在の状況からその対
象に対してどのような操作が可能であるか、その対象に
対してユーザがどんな操作を行ってきたのか等)を用い
ない。このため、ユーザが必要とするメッセージを絞り
込むには情報が不足し、一般的にその対象が何であるか
に関するメッセージが画一的に表示されるにとどまる。
その対象に関する具体的な操作方法や、その操作を行う
場合の注意事項など、ユーザが実際に操作を行う場面で
役に立ちそうなメッセージまでは表示されない。例え
ば、ユーザが罫線を移動するための操作方法を知りたい
と思って罫線を対象として選択しても、罫線に関する説
明が表示されるだけで、罫線の移動方法に関するメッセ
ージまでは得られない。
【0007】また、ポップヘルプと同様に、ユーザが自
分でキーワードを考えなくても、ヘルプメッセージの検
索ができるように、文脈を用いて選択肢を提示する発明
が提案されている。例えば、特開昭62−182913
号公報や特開平1−231112号公報に記載された発
明では、ヘルプ要求時点での操作とその対象を文脈情報
として用いることにより、選択肢をリストアップするよ
うにしている。ユーザはこの選択肢を用いてヘルプメッ
セージを得るのに必要な質問を行う。質問は対象や操作
といった幾つかの項目からなり、ユーザは各項目中から
選択肢を一つづつ選んでいく。例えば、罫線を移動させ
る操作方法を知りたいのなら、対象という項目から”罫
線”という選択肢を、操作という項目から”移動”とい
う選択肢を選ぶという具合である。
【0008】この発明によれば、ヘルプメッセージ検索
のための選択肢がシステムによって提示されるので、そ
の点に着目すると、選択を行う際のユーザの負担は、ト
ピック検索やポップヘルプに比べて小さくなると考えら
れる。しかしながら、リストアップされる選択肢のう
ち、対象の項目に示されるのは“罫線”、“表”、“下
線”といった操作の対象とななるものの種類を示す一般
的な名称である。ポップヘルプのように画面上に表示さ
れている実際の操作対象を具体的に選択できるわけでは
ない。ユーザは、リストアップされた一般的な対象と実
際に操作を行う対象の対応を、自分でとらなければなら
ないという問題点がある。この問題は、特に、ユーザが
ヘルプを要求する対象に関して、その名称やそれが何で
あるかという知識を持っていない場合には、致命的にな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ポップ
ヘルプでは、画面に表示されている多くの対象の中か
ら、ユーザが問題となる対象の特定と、正確な対象の指
示を行わなければならず、これに要するユーザの負担が
大きい、対象毎に画一的なメッセージしか表示でき
ず、メッセージの内容が操作方法や操作時の注意事項と
いった情報まで及ばない、という2つの問題点が存在す
る。一方、上記の発明でも、対象を名称で指示しなけれ
ばならないため、ユーザが、リストアップされた一般的
な対象と実際に操作を行う対象の対応を自力でとらなけ
ればならない、という問題点が存在する。
【0010】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたも
ので、過去に操作が施された対象に関する履歴を用い
て、ユーザが適切な対象を指示し易くしたヘルプメッセ
ージ出力装置を提供することを目的とする。また、本発
明は、過去に操作が施された対象に関する履歴を用い
て、適切なヘルプメッセージをユーザに対して出力する
ヘルプメッセージ出力装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のヘルプメッセー
ジ出力装置は、過去に行われた操作やイベントの履歴を
記録しておき、ユーザによってヘルプが要求されたとき
に、履歴を用いて、画面上に表示されている対象のうち
のいくつかを選択肢として強調表示(例えば、対象の表
示されている部分を点滅させて、他の強調する部分と重
ならないような矢印でその部分を指す等)する。これに
よって、画面上に表示されていて、操作の対象となりう
る具体的な対象が選択肢として提示されるので、ユーザ
に対象を選択するための負担や、対象の種類を示す一般
的な名称と具体的な対象を対応付けるような負担がかか
らない。また、ユーザが対象を選択した後に、ヘルプメ
ッセージ出力装置がその対象に関連するヘルプメッセー
ジを決定する際にも、文脈情報として履歴を用いること
により、ユーザが実際に操作を行う際に役に立ちそうな
ヘルプメッセージを表示や音声等によって出力できるよ
うにする。
【0012】具体的には、本発明に係るヘルプメッセー
ジ出力装置は、文書の編集・作成等を行う対話型システ
ムの情報処理装置に適用され、ヘルプメッセージ格納手
段に予め操作の対象の種類毎にヘルプメッセージを格納
している。また、出力手段がユーザの操作に基づいて処
理する対象を画面に表示出力し、また、履歴作成手段が
ユーザが操作を行った対象についての履歴を作成する。
そして、ユーザからヘルプ要求が入力されると、これに
基づいて履歴に記録された対象を対象強調手段が画面上
に強調表示し、強調表示された対象を指定するユーザか
らの入力がなされると、これに基づいて当該指定された
対象の種類に該当するヘルプメッセージをヘルプメッセ
ージ決定手段がヘルプメッセージ格納手段に格納された
メッセージ中から選択して、選択されたヘルプメッセー
ジをヘルプメッセージ出力手段がユーザに対して表示や
音声等によって出力する。したがって、過去の履歴から
見てヘルプメッセージの必要性が高いと考えられる対象
が、ユーザが選択し易い態様で画面表示される。
【0013】また、本発明に係るヘルプメッセージ出力
装置は、ヘルプメッセージ格納手段に予め操作の種類及
び当該操作の対象の種類毎にヘルプメッセージを格納し
ている。また、出力手段がユーザの操作に基づいて処理
する対象を画面に表示出力し、また、履歴作成手段がユ
ーザが操作を行った対象と当該操作の種類とを対応付け
た履歴を作成する。そして、画面表示された対象を指定
するユーザからの入力に基づいて、履歴の記録内容を参
照して、ヘルプメッセージ決定手段が当該指定された対
象の種類と対応する操作の種類とに該当するヘルプメッ
セージをヘルプメッセージ格納手段に格納されたメッセ
ージ中から選択し、ヘルプメッセージ出力手段が選択さ
れたヘルプメッセージをユーザに対して出力する。した
がって、ユーザによって指定された対象について、過去
の履歴から見て必要性が高いと考えられる操作に関する
ヘルプメッセージが出力される。
【0014】また、本発明に係るヘルプメッセージ出力
装置は、過去の履歴に基づいて、上記した対象の強調表
示と、ユーザが指定した対象についての必要性の高い操
作に関するヘルプメッセージの出力とを兼ね備えて構成
される。更に、本発明に係るヘルプメッセージ出力装置
は、ユーザの操作に随伴して情報処理装置が自動的に行
う付加的なイベントの発生をイベント検出手段で検出
し、履歴作成手段が当該付加的なイベントの種類と対象
とを対応付けた履歴を作成して、対象強調手段が当該付
加的なイベントの対象も画面上に強調表示することによ
り、ユーザ操作によらずになされる操作についてもユー
ザが容易に適切なヘルプメッセージを得られるようにし
ている。更に、本発明に係るヘルプメッセージ出力装置
は、実行された操作がエラーを生じたか否かをエラー検
出手段が検出し、履歴作成手段が該当する履歴にエラー
の有無を示す情報を含ませて、ヘルプメッセージ決定手
段がエラーが生じた履歴に係るヘルプメッセージを優先
的に出力対象として選択することにより、過去にエラー
が生じた操作に関するものは必要性が高いものと擬制し
て適切なヘルプメッセージが出力されるようにしてい
る。
【0015】したがって、本発明によれば、ユーザやシ
ステムの操作に関する履歴を記録しておき、ユーザによ
ってヘルプ要求がなされたときに、対話履歴を用いて画
面表示されている多くの入り組んだ対象の中からいくつ
かの対象が、ユーザが選択入力しやすいように強調され
る。ユーザはこれらの対象の中から一つを指示すること
で、その対象に関するヘルプメッセージを得ることがで
きる。つまり、操作の対象となりうる具体的な対象が、
ヘルプメッセージを得るための選択肢としてユーザに提
示されるので、ユーザに対象を選択するための負担がか
からない。また、対象に関するヘルプメッセージを提示
する際に、履歴を参照することによってその対象に対し
てユーザが行った操作を文脈情報として用いることがで
き、文脈情報が無い場合に比べて文脈に応じた、より適
切なヘルプメッセージを提示できる。
【0016】また、文書作成システムなどではユーザの
入力・編集作業支援などの目的で、付加的なイベントを
自動的に生じさせる機能を備えている(例えば、一つ前
の行が字下げをしていれば、ユーザが改行を行った際
に、その行も自動的に字下げを行う等)。このようなイ
ベントは、システム側の自発的な作用によるもので、ユ
ーザの操作によるものではないので、このイベントやそ
れによって生成された対象の操作方法に関する説明をユ
ーザが要求する可能性はきわめて高いといえる。本発明
はこのような付加的なイベントを検出して履歴に記録
し、ユーザによるヘルプ要求の際には、操作対象と同様
に付加的なイベントの対象も強調し、ユーザが付加的な
イベントに関するヘルプメッセージを得ることを可能に
している。
【0017】また、本発明では、ヘルプ要求の際に対象
が選択されると、対話履歴中に記録されているその対象
に対して行われた操作を文脈情報として、出力するヘル
プメッセージを決定するが、このとき、同じ対象に対し
て行われた操作が多数であったとすると、出力されるヘ
ルプメッセージも多数になってしまう。これを1度に表
示出力すると、場合によってはメッセージの情報量が多
すぎて、煩雑になってしまう。そこで、本発明では、ユ
ーザの操作を履歴として記録する際に、その操作に対し
てエラーが発生したかどうかを検知し、エラーの有無を
履歴に書きこむ。そして、エラーの伴う操作が記録され
ている対象をユーザが選択したときには、その操作に対
応するヘルプメッセージを優先的に出力し、他の操作に
対応するヘルプメッセージの出力を控えることで、ヘル
プメッセージの自動的な絞込みを実現している。
【0018】上記したように、従来より、CRTやLC
D等の出力手段の画面上に表示されている対象をユーザ
が直接指示すると、その対象に関する説明をヘルプメッ
セージとして表示することは行われていたが、画面に表
示されている対象(文字列、図形、セル、・・・)が無
数にあり、その中から問題となる対象の特定と正確な対
象の指示に要するユーザの負担が大きい、また、対象毎
に画一的なヘルプメッセージしか出力できず、メッセー
ジの内容が操作方法や操作時の注意事項といった情報ま
で及ばない、という問題があった。これに対して、本発
明では、個々の対象に対してユーザが「どのような操作
を試みたか」を履歴に記録しておき、ヘルプ要求がある
と、最近の履歴中に記録されている操作対象を画面上で
強調する。そして、これらの強調された対象を選択肢と
して、ユーザがその中の一つを指示すると、その対象に
関連するヘルプメッセージを表示する。したがって、少
数の強調された対象の中から選んで指示するだけなの
で、問題となる対象の特定や指示を行うためのユーザの
負担が少なくてすむ。
【0019】ここで、ヘルプメッセージ出力候補とし
て、履歴中の過去の操作対象を強調するのは以下の理由
による。ユーザは一般に、操作方法がわからないとき
や、何か困った状況に陥ったときでも、すぐにヘルプを
要求するわけではない。画面上の対象に対して何らかの
操作を試み、その試行錯誤が不首尾に終わったときにヘ
ルプを要求する(何も試みないでヘルプ要求するケース
は少ない)。したがって、ユーザが説明を必要としてい
る事項は、過去の一定期間内に操作を行った対象の中の
どれかに関連がある確率が高い、と考えられるからであ
る。
【0020】また、本発明では履歴を文脈情報として利
用することにより、ヘルプメッセージが画一的にならな
い工夫を行っている。つまり、ユーザの指示した対象に
対して画一的なメッセージを表示するのではなく、その
対象に対してユーザが行った(履歴中に記録されてい
る)操作を文脈情報として利用し、同一の対象でも行わ
れた操作によって異なるメッセージを表示する。これに
よって、そのときの状況に応じた、より有効なヘルプメ
ッセージをユーザに提示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明す
る実施例は、パーソナルコンピュータ上で作動する対話
システム(文書作成システム)に、本発明のヘルプメッ
セージ出力装置を適用した例である。
【0022】図1は本発明の第1実施例の基本構成を示
すブロック図である。同図において、1は対話システム
(文書作成システム)、101はキーボードやマウス等
からなる入力部、102はCRTやLCD等の表示画面
を備えた出力部、103は文書処理等を行う制御部、2
は制御部103における処理をモニタして対話履歴を作
成する対話モニター部、3は作成された対話履歴を記憶
するメモリから構成された対話履歴記録部、4は入力部
101からユーザによって入力されたヘルプ要求を受け
付けるヘルプ要求受付部、5は対話履歴記録部3に記録
された対象を選定する対象抽出部、6は選定された対象
について出力部102に表示された文書中の対象を強調
表示させる対象強調部、7は入力部101からユーザに
よって入力された対象の指定指示を受け付ける対象選択
入力部、8はユーザによる対象指定及び履歴に基づいて
出力するヘルプメッセージを決定するヘルプメッセージ
決定部、9は決定対象となるヘルプメッセージを記憶す
るメモリからなるヘルプメッセージ格納部、10は決定
されたヘルプメッセージを出力部102の画面上に表示
出力させるヘルプメッセージ出力部である。なお、上記
の各機能手段は、プロセッサが所定のプログラムを実行
することにより構成されている。
【0023】まず、本実施例に係る対話システム(文書
作成システム)の機能を詳細に説明する。図2には文書
作成システムの作業画面を模式的に示してあり、この画
面は図1に示した文書作成システムの出力部102の画
面に相当する。画面の上部エリアP1には操作ボタンが
並んで設定されており、画面の下部には文書を表示する
エリアP2が設定されている。ユーザはこの画面を見な
がら、マウスやキーボードなどの入力デバイス(入力部
101)を用いて入力を行う。なお、以下の実施例で
は、マウスによる入力を主体に説明する。図2のP21
はユーザのマウス操作に連動して動くマウスカーソルで
り、文書作成システムの制御部103は入力部101か
らの入力信号(ユーザによるマウスやキーボードの操
作)を検知して、それに伴いシステムの内部状態を遷移
させ(文書の編集など)、その結果を出力部102のデ
ィスプレイ画面に反映させる。
【0024】ここで、実施例の対話システムにおける利
用者の主な作業は対象の選択、操作ボタンの押下、文字
列の入力、の3種類からなる。ユーザはマウスを用いる
ことによって文書表示エリアP2に表示されている任意
の対象(文字列、図形、セル、・・・)を選択できる。
複数の対象を一度に選択することも可能である。また、
マウスカーソルP21を画面上部に移動させ、エリアP
1の中の任意の操作ボタン上でマウスのボタンをクリッ
クすればその操作ボタンを押下することができる。さら
に、システムが文字列入力モードになっているときには
キーボードにより文字列をエリアP2に入力できる。
【0025】P1の操作ボタンはその作用により次の3
つに分類することができる。 (1)対象編集ボタン:該当する操作ボタンは「書式設
定」・「文字列センタリング」・「ぬりつぶし」・「半
透明化」・「網かけ」・「外枠」・「太字」・「下線」
・「図形センタリング」・「セル分割」・「行の挿入」
・「順序」の13種類である。エリアP2で対象が選択
されている状態でこれらのボタンが押下されると、その
対象に対して変化が加えられる。例えば、ユーザが文字
列(C2やC3)を選択した後に操作ボタンP11の
「太字」を押下すれば図のようにその文字列が太字にな
る。 (2)入力モード切り替えボタン:実施例では「文字列
入力」ボタンP13のみ。この操作ボタンを押下後、マ
ウスカーソルで文書表示エリアP2の任意の箇所を指示
すると、システムは文字列入力モードになり、マウスカ
ーソル(↑)は文字カーソル(I)に変化する。ユーザ
はキーボードにより、文字カーソルの位置に任意の文字
列を入力できるようになる。 (3)文字列編集ボタン:該当する操作ボタンは「箇条
書番号入力」・「削除」・「改行」の3種類である。文
字列入力操作に関わるもので、文字列入力モードでのみ
有効になる。例えば、文字列入力モードで「箇条書番号
入力」ボタンP14を押下すれば、文字カーソルの位置
に箇条書の番号が入力され、「削除」ボタンP15を押
下すれば、文字カーソルの一つ前の位置の文字が削除さ
れる。
【0026】つまり、この文書作成システムでユーザの
行う操作は、対象を選択して上記の(1)に該当する操
作ボタンを押下する、「文字列入力」ボタンにより入力
モードを切り替える、文字列入力モードでキーボードで
入力するか上記の(3)に該当する操作ボタンを押下す
る、の3通りである。ユーザはこの3通りの操作を用い
て文書の作成・編集を行う。
【0027】次に、ヘルプメッセージ出力装置のデータ
構造とデータ処理について説明する。図3には対話モニ
ター部2が対話履歴記録部3にスタックしていく対話履
歴の一部を抜粋したものを示してあり、同図において、
G1は対象を特定する番号、G2は対象の種類、G3は
操作の種類である。対話モニター部2は、対話システム
(文書作成システム)の状態変化を常にモニターしてお
り、ユーザのボタン操作や、システム固有の挙動が発生
するたびに、上記3つの要素からなるレコードを、図3
に示す対話履歴に書き加えるという作業を行う。
【0028】図4にはヘルプメッセージ格納部9に格納
されているヘルプメッセージの一部を示してあり、G1
は対象の種類、G2は操作の種類、G3はヘルプメッセ
ージである。このように、対象と操作の組み合わせ毎に
ヘルプメッセージが用意されているので、選択された対
象が同じであっても対話履歴の操作の種類が異なれば、
異なるヘルプメッセージが出力される仕組みになってい
る。
【0029】図5には第1実施例の処理手順を示してあ
り、対話モニター部2、ヘルプ要求受付部4、対象抽出
部5、対象強調部6、対象選択入力部7、ヘルプメッセ
ージ決定部8、ヘルプメッセージ出力部10が行うデー
タ処理を時系列に沿って説明している。以下、図5を参
照しながら、データ処理の詳細を説明する。
【0030】まず、対話モニター部2は、入力部101
からユーザの入力が行われた時点で(S101)、その
入力が上述の操作ボタンの押下であるかどうかを判断す
る(S102)。次に、入力が操作ボタンの押下である
ならば、図3に示したように対象と操作の種類を対話履
歴記録部3に記録する(S103)。ここで、操作ボタ
ンの押下は、それぞれ一つの編集機能の実行と対応して
いるので、操作対象とはすなわち、編集機能の実行対象
を示している。したがって、対象の決定方法もその編集
機能の作用によって異なる。記録する対象を決定するた
めのルールは押下した操作ボタンの種類毎に対話モニタ
ー部2が保持している。
【0031】このルールを具体的に述べると、上記の分
類(1)に該当する操作ボタンが押下されたときには、
その時点で選択されている対象に対して変化が加えられ
るので、これを対象として対話履歴に追加する。また、
分類(2)の「文字列入力」ボタンが押下されたときに
は、文書を構成するどの対象にも変化が生じないので、
レコードの追加は行わない。また、分類(3)に該当す
る操作ボタンが押下された場合には、その操作に対して
記録されるべき対象の決定ルールは操作ボタンの種類毎
に異なる。例えば、「箇条書番号入力」ボタンが押下さ
れたときには、この操作ボタンの押下によって表示され
た箇条書番号を、「削除」ボタンが押下されたときには
ディスプレイ画面上の削除された部分を対象として記録
する。
【0032】以下の(a)〜(o)は、図3に示す対話
履歴のもとになったユーザおよびシステムの挙動をわか
りやすく記述したダイアログである。ダイアログ中の記
号C1〜C7は、図3(対話履歴)に示す対象番号およ
び図2(画面)中の対象を示す番号と対応している。な
お、このユーザのボタン操作は、上記の分類(1)に該
当する操作だけで、分類(2)と(3)に該当するボタ
ン操作は含まれていない。
【0033】(a)文字列“<文書作成システムについ
て>”C1を選択。 (b)「下線」ボタンの押下。文字列“<文書作成シス
テムについて>”C1の下の部分に線が引かれる。 (c)文字列“表・箇条書・”C2を選択。 (d)「太字」ボタンの押下。文字列“表・箇条書・”
C2の字体が太字になる。 (e)文字列“作成・編集”C3を選択。 (f)「太字」ボタンの押下。文字列“作成・編集”C
3の字体が太字になる。 (g)図形(楕円)C5を選択。 (h)「ぬりつぶし」ボタンの押下。図形(楕円)C5
の中が塗りつぶされる。 (i)図形(楕円)C4を選択。 (j)「網かけ」ボタンの押下。図形(楕円)C4の中
が網掛けされる。 (k)文字列“表の例”C6を選択。 (l)「文字列センタリング」ボタンの押下。文字列
“表の例”C6がその行の真中の位置に移動する。 (m)表のセルC7を選択。 (n)「ぬりつぶし」ボタンの押下。表のセルC7がぬ
りつぶされる。このとき、C7のなかに表示されていた
文字列がぬりつぶしの色によって隠れてしまう。 (o)ヘルプボタンP12の押下
【0034】上記のダイアログによると、(a)と
(b)において、ユーザが文字列C1に対して下線を施
す操作を行い、システムが当該対象に対して下線を付与
したので、対話モニター部2は、「対象番号=C1」
「対象の種類=文字列」「操作の種類=下線」からなる
レコードを、対話履歴記録部3の対話履歴に書きこむ
(図3のA1)。そして、続く(c)〜(n)において
も同様の処理を繰り返し、その結果、文書作成システム
の作業画面は、図2に示す状態に至る。
【0035】ここで、このダイアログでは、(m)と
(n)でユーザはC7(表のセル)の「ぬりつぶし」を
行った。ところが、セルの中に表示されている文字が、
ぬりつぶしの色によって隠蔽され、読めなくなってしま
った。ユーザの意図は、文字の表示をそのままにして、
当該のセル全体にハッチング処理を施すこと(他のセル
と区別すること)だったので、この結果には不満であ
る。しかしながら、どのようにすれば目標が達成される
のかわからなかった。そこで、画面上部右端に表示され
ているヘルプボタン(図2のP12)を押下し、ヘルプ
メッセージの出力を求めている(ダイアログの
(o))。
【0036】以下、図5に戻って、ユーザによるヘルプ
要求後の処理を説明する。ヘルプ要求受付部4は対話シ
ステム(文書作成システム)の制御部103の処理をモ
ニターしており、ヘルプ要求部受付部4が入力部101
から入力されたユーザのヘルプ要求(ヘルプボタン押
下)を検知すると(S101)、ヘルプメッセージ出力
のための処理(S201〜S207)が起動する。
【0037】まず、対象抽出部5は対話履歴記録部3に
アクセスして、新しいレコードから順番に(図3でいえ
ばA2から)一つづつ取り出していく。そして、取り出
したレコードの中の対象Cnを抽出し、抽出対象群Cに
スタックしていく(S202)。なお、本実施例では、
この処理をCに含まれるCnの数が7個になるまで繰り
返す(図3でいえばC1〜C7がCにスタックされ
る)。この7個という数字は、同様の対話システムを対
象としたユーザビリティテストを行い、ユーザが何らか
の問題(操作方法がわからない等)を抱えたときに、ヘ
ルプを要求するまでにどの程度の試行錯誤を行うかを分
析し、その結果から妥当だと思われる数字を選んであ
る。
【0038】次に、対象強調部6はCにスタックされて
いる個々の対象のディスプレイの画面上の位置や形状を
確認し、以下に述べるような方法で強調表示を行う(S
203)。図6はスタックされた対象C1〜C7が強調
表示されているときの作業画面を模式的に描いたもので
ある。本実施例では、個々の強調対象C1〜C7は点滅
させることによって目立たせている。図6では破線で囲
まれた領域が点滅している部分である。更に、個々の強
調対象を目立ちやすい色に変換し、同色の矢印を付与し
ている(矢印同士が重って表示されないように付加され
る)。矢印も、対象と同様に点滅している。このよう
に、点滅、色、矢印付与という一時的な強調処理によ
り、ユーザが対象を識別しやすいようにする。ただし、
本実施例では、スタックCに含まれる対象であっても、
既に削除されたなどの理由により、ヘルプ要求時点で画
面上に表示されていない対象は強調表示しない。
【0039】そして、対象選択入力部7はユーザが上記
の強調表示された対象から選択を行うための入力を入力
部101から受け付ける(S204)。例えば、図6に
示す状況において、ユーザはセルの「ぬりつぶし」に代
わる方法が知りたいので、ここではセルを示す対象C7
を選択しようとする。C7を選択するにはマウスカーソ
ルP21を使ってC7に付与されている矢印を指示(ク
リック)すればよい。そして、ヘルプメッセージ決定部
8はユーザが選択・指示したC7に関連して出力すべき
ヘルプメッセージを決定する(S205)。すなわち、
対話履歴記録部3に記録されている対話履歴を参照する
とC7はセルであり、行われた操作は「ぬりつぶし」で
ある(図3のA2)。一方、ヘルプメッセージ格納部9
に格納されているヘルプメッセージの表(図4)を参照
すると、対象がセルで操作が「ぬりつぶし」であるとい
う条件に合致するヘルプメッセージは「セルの中に文字
が書きこまれて・・・」(M1)である。したがって、
ヘルプメッセージ決定部8は、ユーザに対して出力する
ヘルプメッセージをM1に決定する。
【0040】このようにヘルプメッセージが決定される
と、ヘルプメッセージ出力部10は決定されたヘルプメ
ッセージM1を出力部102の画面上に表示する(S2
06)。図7はヘルプメッセージを新たなウインドウに
表示したときの画面イメージであり、図中のH1が当該
メッセージである。このメッセージは、「ぬりつぶし」
のみでは文字が隠れてしまうこと、推奨される代わりの
方法が「半透明化」であることを伝えている。すなわ
ち、ユーザの過去の操作履歴と対象選択行為とを文脈情
報として、現在のユーザに最も必要と推定される説明を
提供している。
【0041】ここで、ユーザが、他の対象(たとえば、
C7ではなくC1〜C6のどれか)に関するヘルプメッ
セージを読みたいと思ったときには、あらためてヘルプ
要求(ヘルプボタンの押下)を行う必要はない。ウイン
ドウに表示されている「戻る」ボタンH2を押下する
と、メッセージウインドウが閉じ、元の強調表示画面
(図6)に戻るので(S204)、ユーザは別の対象を
選択・指示することができる。また、ヘルプ要求を解除
し、元の作業画面(図2)に戻るには、メッセージウイ
ンドウの「終了」ボタンH3を押下すればよい。
【0042】ここで、本発明では、上記した第1実施例
について次のような変更を加えてもよい。上述のC7
(セル)の例では、対話履歴に記録されている操作が一
種類だけ「ぬりつぶし」であり、「セル−ぬりつぶし」
という条件に合致するヘルプメッセージが一意に決定さ
れた(この場合はM1「セルの中に文字が書きこまれて
・・・」)。しかしながら、ユーザが選択・指示した対
象(Cn)について、複数の操作(O1,O2,・・
・,On)が対話履歴に記録されるケースも発生する。
例えば、ある特定の図形に対して「網かけ」、「ぬりつ
ぶし」、・・・などのボタン操作を連続的に試みた後、
ユーザがヘルプを要求した場合である。
【0043】原則として、ヘルプメッセージ決定部8
は、その全ての組み合わせ(Cn−O1,Cn−O2,
・・・,Cn−On)を取り上げ、これらの条件に合致
したヘルプメッセージ全てをヘルプウインドウに並列表
示することになっている。しかしながら、メッセージの
数が多すぎると、ウインドウ内に納まりきらない、どの
メッセージを読めばいいのか判断できない、などの問題
が生じる。したがって、ユーザによる対象指示だけで、
適切な数(例えば、2〜3個)のヘルプメッセージを絞
り込むことができないときにきは、「網かけ」、「ぬり
つぶし」、・・・などの操作名リストや個々の概要説明
をディスプレイ画面に表示し、その中から説明を必要と
する項目をユーザに選択させるという処理を加える。
【0044】また、上述の実施例では、ヘルプ要求時点
で画面に表示されている対象だけを強調し、スタックC
に格納されてはいても、消去処理により既に画面から消
え去っている対象を再度表示・強調する処理は行われな
かった。これは、視覚的に存在しない対象に関する説明
をユーザが要求する可能性が低い、対象を一時的にせよ
もう一度表示させるとディスプレイ画面が煩雑で見にく
くなる、などのデメリットを想定したからである。しか
しながら、ユーザが比較的最近まで画面に表示されてい
た対象に関するヘルプを要求する可能性がまったくない
わけではないし、点滅等の強調処理によってその識別性
を確保することもできる。したがって、画面上に表示さ
れていない過去の操作対象をも含めて強調を行い、その
中からユーザに選択・指示させる方式も考えられる。い
ずれの方式にするかはユーザの任意とし、定常的にどち
らかの設定にしておくか、ヘルプ要求時に確認を求める
などの方法が採用できる。
【0045】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
8に第2実施例の基本構成を示すブロック図である。本
実施例には第1実施例の構成(図1)に加え、付加的な
イベントの発生を検出するイベント発生検出部201が
具備されている。ここで、付加的なイベントとは、ユー
ザの操作に随伴して、システムが新しい対象を自発的に
生成・表示などをしてユーザの編集作業の支援のための
処理を行うことを意味している。例えば、文字列の任意
の箇所に、ユーザが箇条書番号を入力すると、その直後
に字下げのための空白(スペース)を自動挿入する、と
いったシステムの動作がこれに相当する。
【0046】まず、文書作成システムにおける付加的な
イベントの発生の様子を詳しく説明する。図9は、第2
実施例における作業画面のイメージである。同図におい
て、C21は箇条書番号、C22は箇条書番号の後の空
白、C23は箇条書番号とその後の空白であり、その他
の符号は第1実施例(図2、図6)に準じる。なお、本
実施例では、これら箇条書番号C21、箇条書番号の後
の空白C22、箇条書番号とその後の空白C23は、付
加的なイベントにおける対象としてヘルプメッセージの
表示が行われる。
【0047】また、以下の(a)〜(r)は、システム
とユーザの挙動を時系列的に記述したダイアログであ
る。ただし、前半の(a)〜(j)は第1実施例と全く
同じであり、後半の(k)〜(r)が第1実施例と異な
る第2実施例に特有な部分である。なお、ユーザの行っ
た作業の中には、分類(1)のボタン操作だけではな
く、分類(2)と(3)に該当するボタン操作も含まれ
ている。
【0048】(a)文字列C1を選択。 (b)「下線」ボタンの押下。C1の下の部分に線が引
かれる。 (c)文字列C2を選択。 (d)「太字」ボタンの押下。C2の字体が太字にな
る。 (e)文字列C3を選択。 (f)「太字」ボタンの押下。C3の字体が太字にな
る。 (g)図形(楕円)C5を選択。 (h)「ぬりつぶし」ボタンの押下。C5の中が塗りつ
ぶされる。 (i)図形(楕円)C4を選択。 (j)「網かけ」ボタンの押下。C4の中が網掛けされ
る。 (k)「文字列入力」ボタンの押下。システムが文字入
力モードに切り替わる。 (l)文字列“今日の天気は晴れである”の前をマウス
カーソルで指示。文字カーソルが表示される。 (m)「箇条書番号入力」ボタンの押下。文字列の前に
箇条書番号C21表示。 (n)箇条書番号の後に空白C22が生成される(付加
的イベント)。 (o)「削除」ボタンの押下。箇条書番号とその後の空
白C23が削除される。 (p)もう一度「箇条書番号入力」ボタンの押下。文字
列の前に箇条書番号C21表示。 (q)箇条書番号の後に空白C22が生成される(付加
的イベント)。 (r)ヘルプボタンP12押下。
【0049】上記のダイアログの後半で、ユーザは、箇
条書番号の入力と、それに随伴して発生する空白の削除
を試みている。ユーザは、まず、システムを文字入力モ
ードに変更し(k)、文字列「今日の・・・」の直前に
箇条書番号“I”(図9のC21)を入力している(l
〜m)。すると、システムは当該文字列より字下げを実
行し、番号と文字列の間に仮想的な空白(図9のC2
2)を生成している(n)。箇条書番号“I”の入力に
つづくこの挙動は、箇条書番号の自動生成(番号II以
降は、ユーザは入力しなくてよい)に合わせて、文章の
入力位置を揃えるという、ユーザの編集作業を支援する
ための自発的な機能が作動した結果であり、当該機能は
文書作成システムの標準装備となっている。
【0050】この仮想的な空白C22は、ユーザが意図
的に入力する空白とは異なり、独立に存在する“対象”
ではない。入力された箇条書番号とセットで存在する空
白なので、ユーザがマウス等で選択することも、単独で
(箇条書番号を消さずに)削除することもできないとい
う特殊な性質を有している。一方、そのようなシステム
の挙動原理を知らない多くのユーザは自動生成された空
白を独立に存在する対象と認知する可能性が高い。この
ため、上述のダイアログにおいて、ユーザは、「削除」
ボタンを押下してこの空白の削除を試みている(o)。
この「削除」ボタンの押下は当然のことながら、ユーザ
が認知した仮想的な空白C22ではなく、箇条書番号と
空白の両方C23に作用する(厳密には、箇条書番号I
Iが削除されて、字下げが同時に解除される)。
【0051】意図に反して番号までも削除されてしまっ
たので、ユーザは、再度、箇条書番号I(C21)を入
力し、システムは前のステップと同様に、仮想的な空白
(C22)を自動生成している(p〜q)。ここに至っ
て、ユーザは「削除」ボタンでは字下げ部分の空白を取
り除けないのではないかと判断し、ヘルプボタンを押下
している(r)。以上が、付加的なイベントの発生にか
かるシステムとユーザのやりとりのあらましである。
【0052】次に、付加的なイベントの検出を含む本実
施例のデータ構造とデータ処理について、図面を参照し
ながら説明する。図10は第2実施例の処理手順を示し
ており、対話モニター部2、イベント発生検出部20
1、ヘルプ要求受付部4、対象抽出部5、対象強調部
6、対象選択入力部7、ヘルプメッセージ決定部8、ヘ
ルプメッセージ出力部10が行うデータ処理を時系列に
沿って説明している。第1の実施例の処理手順と比べる
と、イベント発生検出部201が行う処理(S104と
S105)が新たに加わっている点が異なっている。そ
こで、S104とS105を中心に処理の流れについて
上記ダイアグラムを用いて説明する。
【0053】付加的なイベントによる新しい対象の生成
は、システム側の自発的な作用によるもので、“ユーザ
の操作”によるものではなく、その新しい対象の処理方
法に関する説明をユーザが要求する可能性はきわめて高
いといえる。さらに、この付加的なイベントにより生成
される対象には、上述の字下げに伴う“仮想的な”空白
のように、その後のユーザの操作対象にならないものも
含まれる。仮想的な空白のような操作対象とならないも
のでも、客観的には新たな対象がディスプレイ画面上存
在していると解釈するのが自然である。
【0054】そこで、本実施例のイベント発生検出部2
01は、制御部103の作用をモニターすることによっ
て、付加的なイベントの発生を検出する。さらに、付加
的なイベントで生成された対象を操作対象にならないも
の(例えば空白C22)も含めて独立の説明対象とみな
し、その生成を対話履歴として対話履歴記憶部3に保存
する処理を実現する。より具体的にいえば、ユーザの
「箇条書番号入力」ボタンの押下に応じて、文書作成シ
ステムの制御部103が字下げ機能を起動させ、空白を
表示させる信号を出力部102に向けて発信するのを検
知して、イベント発生検出部201が付加的なイベント
の発生を判断し(S104)、イベントを構成する対象
および操作を同定する。上述の例では「(箇条書番号の
後の)空白」が対象、「生成」が操作と同定され、対象
番号C22と共に新たなレコードとして対話履歴記録部
3に追加される。このようなイベント発生検出ルール
は、予め、イベント発生検出部201に格納され、自動
的に適用される仕組みになっている。
【0055】図11に示す対話履歴には、対話モニター
部2が作成したレコードだけでなく、上述した付加的イ
ベントの発生に伴うデータ処理の結果(レコード)が含
まれている。例えば、A3(C22、箇条書番号の後の
空白、生成)は、ダイアログn(1回目の空白生成)に
伴って書き加えられたレコード、A4(C22、箇条書
番号の後の空白、生成)はダイアログq(2回目の空白
生成)に伴って書き加えられたレコードである。一方、
A3とA4以外の8つのレコードは、対話モニター部2
の処理(S103)によるものであり、その処理方法は
第1実施例に準じる。このように、第2実施例では、新
たに加わったイベント発生検出部201の作用によっ
て、付加的なイベントの検出と、そのイベントの対象の
同定が行われ、第1実施例とは異なる対話履歴が記録さ
れる。
【0056】ヘルプ要求後の処理(S201〜S20
7)は、第1実施例(図5のS201〜S207)とほ
ぼ同じである。まず、対象抽出部5が対話履歴記録部3
にアクセスし(S201)、対話履歴中の対象Cnを抽
出対象群Cにスタックしていく(S202、上記の例で
いえばC2〜C5とC21〜C23の7つ)。ここで、
第1実施例と異なるのは、スタックCの中に、ユーザの
操作対象ではない(箇条書の後の)空白C22が含まれ
ていることである。次に、対象強調部6が、スタックC
の対象を確認して、点滅、色付け、矢印付与等の強調表
示を行う(S203、図12)。図12において、箇条
書番号C21、空白C22、番号と空白C23の3つの
対象は、画面上で重なったり隣接していて識別しにくい
が、点滅の周期、色使い、矢印の形状などを対象毎に変
化させることによって、ユーザが区別しやすいように強
調する。
【0057】さらに、対象選択入力部7がユーザの選択
入力を受け付け(S204)、ヘルプメッセージ決定部
8が、選ばれた対象と対話履歴記録部3に記録されてい
る操作の種類に基づいて、ユーザに発信するメッセージ
を決定する(S205)。例えば、仮想的な空白だけを
削除するにはどうすればよいかを知りたいユーザが、デ
ィスプレイ画面上の空白C22に付与された矢印を選択
・指示すると、ヘルプメッセージ決定部8は対話履歴記
録部3に記録されているC22に関するレコード「C2
2、(箇条書番号の後の)空白、生成」(図11のA3
とA4)にアクセスする。一方、ヘルプメッセージ格納
部に格納されているメッセージ群(図13)の中で、
「箇条書番号の後の空白−生成」という組み合わせに合
致するメッセージは、「この部分は・・・」(M2)で
ある。したがって、ヘルプメッセージ決定部8は、M2
をユーザに提示するヘルプメッセージとして選択する。
【0058】図14は、メッセージM2が新たなメッセ
ージウインドウH4に表示されるときのディスプレイ画
面イメージである。このメッセージには、「削除」ボタ
ンが空白C22単独に対して作用しないこと、番号と空
白を含む文字列の書式設定を行うことで空白のサイズが
調整できること、などが書かれている。したがって、ユ
ーザは、このヘルプメッセージを理解することにより、
空白の削除(厳密には空白サイズの縮小)を実行できる
ようになる。
【0059】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
15は第3実施例の基本構成を示すブロック図である。
本実施例では、第1実施例の構成(図1)に加え、エラ
ーの発生を検出するエラー検出部301と、エラーの発
生した操作に対するヘルプメッセージの決定ルールを格
納しているエラーヘルプメッセージ格納部302が具備
されている。第1実施例では、ユーザがヘルプ要求の際
に選択した強調対象に対して、異なる複数の操作が行わ
れていたことが対話履歴に記録されている場合には、条
件(対象−操作の組み合わせ)に合致する全てのヘルプ
メッセージを表示するか、さらに操作のリストを提示し
てユーザに選択してもらうか、のいずれかの方式を採用
していた。第3実施例は、このような煩雑さを回避する
目的で、エラーの有無によってヘルプメッセージの絞込
みを自動的に行うものである。
【0060】具体的には、ユーザの操作を対話履歴とし
て記録する際に、その操作によってエラーが生じたかど
うかを検知し、エラーの有無を対話履歴に書きこむ。そ
して、エラーの伴う操作が記録されている対象をユーザ
が選択・指示したときには、その操作に対応するヘルプ
メッセージを優先的に出力部102に表示出力し、他の
操作に対応するメッセージの表示を控えることで、自動
的な絞込みを実現している。ただし、ここでいうエラー
には、ユーザの操作に対して明示的なエラーメッセージ
が表示されるようなケースだけではなく、エラーメッセ
ージが表示されなくてもシステムが受け付けない無効な
操作が行われたケースも含まれている。
【0061】まず、エラーの実例を説明する。図16は
本実施例における文書作成システムの画面イメージを示
しており、下記のダイアログ(a)〜(p)はこの画面
を介して行われたシステムとユーザのやりとりの一部で
ある。なお、(a)〜(l)は第1実施例で説明したダ
イアログとほぼ共通、(m)〜(p)は本実施例固有の
やりとりである。
【0062】(a)文字列C1を選択。 (b)「下線」ボタンの押下。C1の下の部分に線が引
かれる。 (c)文字列C2を選択。 (d)「太字」ボタンの押下。C2の字体が太字にな
る。 (e)文字列C3を選択。 (f)「太字」ボタンの押下。C3の字体が太字にな
る。 (g)図形(楕円)C5を選択。 (h)「ぬりつぶし」ボタンの押下。C5の中が塗りつ
ぶされる。 (i)図形(楕円)C4を選択。 (j)「網かけ」ボタンの押下。C4の中が網掛けされ
る。 (k)文字列C31を選択。 (l)「文字列センタリング」ボタンの押下。C31が
その行の真中の位置に移動する。 (m)図形C32を選択。 (n)「文字列センタリング」ボタンの押下。何の変化
も生じない。 (o)「書式設定」ボタンの押下。C32の書式を設定
するためのメニューが表示されるが、目的にあった項目
がないのでメニューを閉じる。 (p)ヘルプボタンP12押下。
【0063】ユーザは(m)〜(o)においてフローチ
ャート(図16のC32)の編集を試みている。フロー
チャート(C32)は図16に示すように、文字列の周
りに枠線のついた4つのテキストボックスとそれらの間
をつなぐ3つの矢印からなっている。ただし、このフロ
ーチャートは中心が揃っていない。そこで、ユーザはこ
のフローチャートを整形して揃えようとしている。一つ
一つのテキストボックスを動かして揃えることも可能で
あるが、きれいに揃えるには手間がかかるので、全ての
テキストボックスを一度に揃える方法を試みている。具
体的には、ダイアログ(n)における「文字列センタリ
ング」ボタン(図16のP16)の押下が、この試みに
相当する。
【0064】しかしながら、「文字列センタリング」ボ
タンは文字列に対してのみ有効な操作ボタンであって、
図形には作用しない。C32は図形なので、(n)にお
ける操作はシステムが受け付けない無効な操作であり、
画面上に何の変化も生じない。(o)は(n)に引き続
きC32が選択されている状態である。この状態でユー
ザは「書式設定」ボタン(図16のP17)を押下し、
C32の書式を設定するためのメニューを表示させた。
しかしながら、メニューには図形を整形するような設定
項目がないので、ユーザはこれを見て、設定項目の変更
を行わずに書式設定のメニューを閉じてしまった。
【0065】図17は第3実施例の処理手順であり、対
話モニター部2、エラー検出部301、ヘルプ要求受付
部4、対象抽出部5、対象強調部6、対象選択入力部
7、ヘルプメッセージ決定部8、ヘルプメッセージ出力
部10が行うデータ処理を時系列に沿って説明してい
る。第1実施例の処理(図5)と比べると、S111と
S112が加えられ、図5のS205からS206の処
理が図17ではS211からS214の処理に置き換え
られている。そこで、このS111とS112、S21
1からS214の処理を中心に、処理の流れについて上
記対話ダイアログを用いて説明する。
【0066】図18には本実施例の対話履歴のデータ構
造を示してあり、第1実施例の対話履歴(図3)と異な
り、エラーの有無を記録する欄G4が付け加えられてい
る。ユーザが文書の作成・編集作業を行っているとき
に、ユーザの入力が行われた時点で、対話モニター部2
はその入力が操作ボタンの押下であるかどうかを判断す
る(S102)。入力が操作ボタンであるならば、対象
と操作を特定し、図18に示す対話履歴中の対象と操作
に関する欄G1、G2、G3に記録する(S103)。
さらに、エラー検出部301は文書作成システムの制御
部103をモニターし、この入力に伴ってエラーが発生
したかどうかを検出する(S111)。そして、エラー
が検出されたならば、エラー検出部301は対話モニタ
ー部2によって対話履歴中に記録されている、エラーの
検出された操作に対応するレコードのエラー有無欄(図
18のG4)に“有り”と記録する(S112)。
【0067】上記のダイアログでいうと、(n)でユー
ザが行った「文字列センタリング」ボタンの押下という
操作は、システムが受け付けない無効な操作であり、エ
ラーである。エラー検出部301は対話システムの制御
部103をモニターすることでこのエラーを検出する。
そして、(n)の「文字列センタリング」という操作に
対応する対話履歴のレコードA5のエラーの有無欄G4
に“有り”と記録する。なお、それ以外の操作では、エ
ラーが検出されなかったのでエラーの有無欄G4には
“なし”と記録されている。
【0068】ヘルプ要求後の処理(図17のS201〜
S215)は基本的には第1実施例(図5のS201〜
S207)とほぼ同じである。まず、対象抽出部5が対
話履歴記録部3にアクセスし(S201)、対話履歴中
の対象Cnを抽出対象群Cにスタックしていく(S20
2、上記の例でいえばC1〜C5とC31〜C32)。
次に、対象強調部6が、スタックCの対象を確認して、
点滅、色付け、矢印付与等の強調表示を行う(S20
3、図19)。
【0069】さらに、対象選択入力部7がユーザの選択
入力を受け付ける(S204)。例えば、フローチャー
トを整形する方法を知りたいユーザが、ディスプレイ画
面上のフローチャートC32に付与された矢印を選択・
指示すると、ヘルプメッセージ決定部8は対話履歴記録
部3にアクセスし、C32に関する2つのレコード「C
32、(複数の要素からなる)図形、文字列センタリン
グ、(エラー)有り」と「C32、(複数の要素からな
る)図形、書式設定、(エラー)なし」(図18のA5
とA6)を取り出して、そのレコードのエラー有無欄を
調べる。この結果、レコードA5のエラー有無欄G4を
参照すると(エラー)有りと記録されている。一方、A
6の方は(エラー)無しである。
【0070】エラー有りの対話履歴のレコードA5があ
るので(S211)、ヘルプメッセージ決定部8はこの
レコードA5を用いてヘルプメッセージを決定する(S
213)。さらに、ヘルプメッセージを決定する際にヘ
ルプメッセージ格納部9ではなく、エラーを伴う操作に
対するヘルプメッセージのみを格納しているエラーヘル
プメッセージ格納部302を参照する。エラーヘルプメ
ッセージ格納部302に格納されているメッセージ(図
20)は、構造としてはヘルプメッセージ格納部のもの
と同じで、対象と操作の組み合わせ毎にヘルプメッセー
ジが用意されている。しかし、同じ対象と操作の組み合
わせでもエラーが生じる場合と生じない場合が考えら
れ、対話履歴上エラーがある場合のみ、エラーヘルプメ
ッセージ格納部302を参照する。したがって、同じ対
象と操作の組み合わせでも、エラーが生じたかどうかで
異なるヘルプメッセージをユーザに対して提示すること
ができる。
【0071】エラーヘルプメッセージ格納部302に格
納されているメッセージ群(図20)の中で、「(複数
の要素からなる)図形−文字列センタリング」という組
み合わせ(条件)に合致するメッセージは「このような
複数の・・・」(M3)である。したがって、ヘルプメ
ッセージ決定部8はM3をユーザに提示するメッセージ
として選択する。図21は、メッセージM3がヘルプメ
ッセージ出力部10によって新たなメッセージウインド
ウH5に表示されたとき(S214)のディスプレイ画
面イメージである。このメッセージには(複数の要素か
らなる)図形を選択した状態での「文字列センタリン
グ」ボタンの押下が無効であること、「図形センタリン
グ」によって図形の整形ができることなどが書かれてい
る。したがって、ユーザは、このメッセージを理解する
ことにより、図形の整形を実行できるようになる。
【0072】ここで、本実施例では対話履歴にエラーの
有無のみしか書きこまなかったが、エラーが生じた場合
にはその種類(例えば、上記の「C32、(複数の要素
からなる)図形、文字列センタリング」の組み合わせに
対しては「選択対象に対して無効な操作」)を書きこむ
ようにしてもよい。そして、エラーヘルプメッセージ格
納部302が対象と操作とエラーの種類の組み合わせ毎
にヘルプメッセージを用意すれば、同じ対象と操作でも
エラーの種類によって、異なるヘルプメッセージを出力
できるようになる。なお、上記した各実施例ではヘルプ
メッセージを画面表示するようにしたが、本発明では音
声で出力するようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】本発明によると、ユーザの操作を履歴と
して記録しておき、ユーザによってヘルプ要求がなされ
たときに、履歴を用いて表示出力されている多くの入り
組んだ対象の中から、いくつかの適切な対象が選択肢と
して強調表示される。したがって、画面上の多くの対象
の中からいくつかの対象が、ユーザの指示しやすいよう
に強調され、ユーザはこの中から一つを指示すること
で、その対象に関するヘルプメッセージを得ることがで
きる。これによって、ヘルプ要求時にユーザが対象を選
択・指示するために要する負担を削減できる。また、本
発明によれば、対象に関するメッセージを提示する際に
履歴を参照することによって、その対象に対してユーザ
が行った操作を文脈情報として用いることができ、文脈
に応じたより適切なヘルプメッセージを提示できる。
【0074】また、本発明によれば、ユーザの操作履歴
だけではなく、システムによる付加的なイベントも履歴
に記録して、ユーザによるヘルプ要求の際には、操作対
象と同様に付加的なイベントの対象も強調する。これに
よって、付加的なイベントによってユーザの意図に反す
る対象が生成されてしまったときなどに、ユーザはこの
生成された対象の処理方法などに関するヘルプメッセー
ジを得ることが可能になる。
【0075】また、本発明によれば、ユーザの操作を履
歴に記録する際に、その操作に対してエラーが発生した
かどうかを検知し、エラーの有無を履歴に書き込み、ヘ
ルプメッセージを要求する際に、ユーザが選択した対象
に対して行われた操作が履歴中に複数記録されている場
合には、エラーを発生させた操作に対応するヘルプメッ
セージを優先的に出力し、他の操作に対応するヘルプメ
ッセージの出力を控える。これによって、ヘルプメッセ
ージの自動的な絞込みを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るヘルプメッセージ
出力装置の構成図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係る画面表示を示す図
である。
【図3】 本発明の第1実施例に係る対話履歴のデータ
構造を示す図である。
【図4】 本発明の第1実施例に係るヘルプメッセージ
のデータ構造を示す図である。
【図5】 本発明の第1実施例に係る処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図6】 本発明の第1実施例に係る画面表示を示す図
である。
【図7】 本発明の第1実施例に係る画面表示を示す図
である。
【図8】 本発明の第2実施例に係るヘルプメッセージ
出力装置の構成図である。
【図9】 本発明の第2実施例に係る画面表示を示す図
である。
【図10】 本発明の第2実施例に係る処理手順を示す
フローチャートである。
【図11】 本発明の第2実施例に係る対話履歴のデー
タ構造を示す図である。
【図12】 本発明の第2実施例に係る画面表示を示す
図である。
【図13】 本発明の第2実施例に係るヘルプメッセー
ジのデータ構造を示す図である。
【図14】 本発明の第2実施例に係る画面表示を示す
図である。
【図15】 本発明の第3実施例に係るヘルプメッセー
ジ出力装置の構成図である。
【図16】 本発明の第3実施例に係る画面表示を示す
図である。
【図17】 本発明の第3実施例に係る処理手順を示す
フローチャートである。
【図18】 本発明の第3実施例に係る対話履歴のデー
タ構造を示す図である。
【図19】 本発明の第3実施例に係る画面表示を示す
図である。
【図20】 本発明の第3実施例に係るヘルプメッセー
ジのデータ構造を示す図である。
【図21】 本発明の第3実施例に係る画面表示を示す
図である。
【符号の説明】
1:対話システム(文書作成システム)、 101:入
力部、102:出力部、 103:制御部、 2:対話
モニター部、3:対話履歴記憶部、 4:ヘルプ要求受
付部、5:対象抽出部、 6:対象強調部、 7:対象
選択入力部、8:ヘルプメッセージ決定部、 9:ヘル
プメッセージ格納部、10:ヘルプメッセージ出力部、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報処理装置の操作に関するヘルプメッ
    セージをユーザに対して出力するヘルプメッセージ出力
    装置において、 操作の対象の種類毎にヘルプメッセージを格納したヘル
    プメッセージ格納手段と、 ユーザの操作に基づいて処理する対象を画面に表示出力
    する出力手段と、 ユーザが操作を行った対象についての履歴を作成する履
    歴作成手段と、 ユーザから入力されたヘルプ要求に基づいて、履歴に記
    録された対象を画面上に強調表示する対象強調手段と、 強調表示された対象を指定するユーザからの入力に基づ
    いて、当該指定された対象の種類に該当するヘルプメッ
    セージをヘルプメッセージ格納手段に格納されたメッセ
    ージ中から選択するヘルプメッセージ決定手段と、 選択されたヘルプメッセージをユーザに対して出力する
    ヘルプメッセージ出力手段と、 を備えたことを特徴とするヘルプメッセージ出力装置。
  2. 【請求項2】 情報処理装置の操作に関するヘルプメッ
    セージをユーザに対して出力するヘルプメッセージ出力
    装置において、 操作の種類及び当該操作の対象の種類毎にヘルプメッセ
    ージを格納したヘルプメッセージ格納手段と、 ユーザの操作に基づいて処理する対象を画面に表示出力
    する出力手段と、 画面表示された対象に対して行ったユーザの操作の種類
    と当該対象とを対応付けた履歴を作成する履歴作成手段
    と、 画面表示された対象を指定するユーザからの入力に基づ
    いて、履歴の記録内容を参照して、当該指定された対象
    の種類と対応する操作の種類とに該当するヘルプメッセ
    ージをヘルプメッセージ格納手段に格納されたメッセー
    ジ中から選択するヘルプメッセージ決定手段と、 選択されたヘルプメッセージをユーザに対して出力する
    ヘルプメッセージ出力手段と、 を備えたことを特徴とするヘルプメッセージ出力装置。
  3. 【請求項3】 情報処理装置の操作に関するヘルプメッ
    セージをユーザに対して出力するヘルプメッセージ出力
    装置において、 操作の種類及び当該操作の対象の種類毎にヘルプメッセ
    ージを格納したヘルプメッセージ格納手段と、 ユーザの操作に基づいて処理する対象を画面に表示出力
    する出力手段と、 画面表示された対象に対して行ったユーザの操作の種類
    と当該対象とを対応付けた履歴を作成する履歴作成手段
    と、 ユーザから入力されたヘルプ要求に基づいて、履歴に記
    録された対象を画面上に強調表示する対象強調手段と、 強調表示された対象を指定するユーザからの入力に基づ
    いて、履歴の記録内容を参照して、当該指定された対象
    の種類と対応する操作の種類とに該当するヘルプメッセ
    ージをヘルプメッセージ格納手段に格納されたメッセー
    ジ中から選択するヘルプメッセージ決定手段と、 選択されたヘルプメッセージをユーザに対して出力する
    ヘルプメッセージ出力手段と、 を備えたことを特徴とするヘルプメッセージ出力装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3に記載のヘルプメ
    ッセージ出力装置において、 ユーザの操作に随伴して情報処理装置が自動的に行う付
    加的なイベントの発生を検出するイベント検出手段を備
    え、 履歴作成手段は当該付加的なイベントの種類と対象とを
    対応付けた履歴を作成し、 対象強調手段は当該付加的なイベントの対象も画面上に
    強調表示することを特徴とするヘルプメッセージ出力装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれか1項に
    記載のヘルプメッセージ出力装置において、 実行された操作がエラーを生じたか否かを検出するエラ
    ー検出手段を備え、 履歴作成手段は該当する履歴にエラーの有無を示す情報
    を含ませ、 ヘルプメッセージ決定手段はエラーが生じた履歴に係る
    ヘルプメッセージを優先的に出力対象として選択するこ
    とを特徴とするヘルプメッセージ出力装置。
JP13688199A 1999-05-18 1999-05-18 ヘルプメッセージ出力装置 Pending JP2000330683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13688199A JP2000330683A (ja) 1999-05-18 1999-05-18 ヘルプメッセージ出力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13688199A JP2000330683A (ja) 1999-05-18 1999-05-18 ヘルプメッセージ出力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000330683A true JP2000330683A (ja) 2000-11-30

Family

ID=15185735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13688199A Pending JP2000330683A (ja) 1999-05-18 1999-05-18 ヘルプメッセージ出力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000330683A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008226183A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US7464336B2 (en) 2004-06-29 2008-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Information processing apparatus, image edit apparatus, and control methods thereof, and computer program and computer-readable storage medium
US7526722B2 (en) * 2005-12-29 2009-04-28 Sap Ag System and method for providing user help according to user category
US7533339B2 (en) * 2005-12-29 2009-05-12 Sap Ag System and method for providing user help
JP2010015509A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Mori Seiki Co Ltd 加工プログラムチェック装置
US7979798B2 (en) 2005-12-30 2011-07-12 Sap Ag System and method for providing user help tips
JP2014010821A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アプリケーション操作事例の検索方法、装置及びブログラム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7464336B2 (en) 2004-06-29 2008-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Information processing apparatus, image edit apparatus, and control methods thereof, and computer program and computer-readable storage medium
US7526722B2 (en) * 2005-12-29 2009-04-28 Sap Ag System and method for providing user help according to user category
US7533339B2 (en) * 2005-12-29 2009-05-12 Sap Ag System and method for providing user help
US7979798B2 (en) 2005-12-30 2011-07-12 Sap Ag System and method for providing user help tips
JP2008226183A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010015509A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Mori Seiki Co Ltd 加工プログラムチェック装置
JP2014010821A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アプリケーション操作事例の検索方法、装置及びブログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0600605B1 (en) Sign language/word translation system
US7483833B2 (en) Intelligent speech recognition with user interfaces
US20050102131A1 (en) Grammar-based automatic data completion and suggestion for user input
CN101998107B (zh) 信息处理装置、会议系统和信息处理方法
US20110252062A1 (en) Electronic device for searching for entry word in dictionary data, control method thereof and program product
JP3521147B2 (ja) ユーザインタフェースカスタマイズ方法及び装置
JP3702414B2 (ja) 情報検索支援方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体および情報検索装置
JP2991178B2 (ja) 音声ワープロ
JP2000330683A (ja) ヘルプメッセージ出力装置
JP2020204971A (ja) 対話管理サーバ、対話管理方法、及びプログラム
KR20060104544A (ko) 자동완성 질의어 제공 시스템, 방법 및 상기 방법을실행하기 위한 프로그램이 기록된 컴퓨터에서 판독 가능한기록 매체
JP3335863B2 (ja) 文字入力簡易化装置及び方法
JP4496797B2 (ja) 文書管理装置および方法
JP2002156996A (ja) 音声認識装置、認識結果修正方法及び記録媒体
JP2019144755A (ja) 対話管理サーバ、対話管理方法、及びプログラム
JP2000235577A (ja) 電子カルテシステム
JP4266572B2 (ja) 中国漢字入力装置、中国漢字入力方法
JP2570681B2 (ja) ワード・プロセッサ
JP2936761B2 (ja) 日本語文書の校正装置
JP3357213B2 (ja) 情報処理装置
JPH086962A (ja) データ検索装置及び検索データの表示方法
JP2000020296A (ja) プログラム変更支援装置
JPH11120269A (ja) 音声入力会計システム及び音声入力会計プログラムを記憶した媒体
JPH0535430A (ja) 操作ガイド教授装置
JP2001092821A (ja) 文章校正装置及び文章校正処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体