JP2000330354A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000330354A
JP2000330354A JP11144517A JP14451799A JP2000330354A JP 2000330354 A JP2000330354 A JP 2000330354A JP 11144517 A JP11144517 A JP 11144517A JP 14451799 A JP14451799 A JP 14451799A JP 2000330354 A JP2000330354 A JP 2000330354A
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color
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JP11144517A
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Eiji Nakane
英治 中根
Yasuo Shirodai
康夫 白代
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写ドラム方式の画像形成装置において、写
真画像について色合いの劣化をできるだけ抑え、カラー
文字画像についてエッジ部をできるだけシャープに再現
すること。 【解決手段】 普通写真モードが選択されると(S61
1)、原稿画像データから当該原稿1頁分の全画素の濃
度データを再現色毎に積算し(S612)、積算値の少
ない色から昇順に作像されるように作像順序を決定する
(S613)。これにより、使用されるトナー量の少な
い色の画像から作像されるので、逆転写による影響が従
来よりも低減され、色合いの劣化が抑えられる。カラー
文字モードが選択されると(S614)、積算値の多い
色から降順に作像順序を決定する(S615、S61
6)。これにより、トナー量の多い画像の上に少ない画
像が積層されるので、エッジ部におけるトナー粒子の飛
び散りが従来よりも少なくなり、エッジ部をよりシャー
プに再現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に異な
る色の画像を順次作像する作像手段を有し、当該像担持
体上に作像された画像を転写体上もしくは転写体により
搬送される記録媒体上に多重転写することによりカラー
画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラーの画像形成装置の分野におい
ては、いわゆる転写ドラム方式の画像形成装置が実用化
されている。この転写ドラム方式の画像形成装置は、例
えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の
トナーを収納した現像ユニットが筒状の現像ラックにそ
の周方向に沿って等間隔に装着され、この現像ラックを
回転させて、各現像ユニットを感光体ドラムと対向する
現像位置にその配列順に順次移動させていくことによ
り、各色のトナー像を感光体ドラム上に作像していき、
これを転写位置において転写ドラム周面に保持された記
録シート上の同位置に重ねて転写することによりフルカ
ラー画像を形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
転写ドラム方式の画像形成装置では、写真のような中間
調の画像をフルカラーで形成したときに再現画像の色合
いが悪くなる場合があった。転写ドラム方式は、記録シ
ートが転写位置を通過する毎に、感光体ドラム上に作像
された各色のトナー像を転写していく方式なので、記録
シート上に転写されたトナー像は、最後に転写される色
のトナー像を除いて、少なくとも1回は転写位置を再度
通過することになる。その際、記録シート上のトナー像
が感光体ドラム表面に接触すると、感光体ドラムとの間
に生じたファンデルワールス力などの作用により、その
一部のトナー粒子が感光体ドラム上に移動してしまう現
象(以下、この現象を「逆転写」という。)が発生す
る。
【0004】この逆転写は、転写位置を通過する毎に生
じるので、例えば最初に転写する色をシアン色とすれ
ば、そのシアン色のトナー像は3回逆転写の影響を受け
ることになる。感光体ドラム上に逆転写されたシアン色
のトナー粒子は、不要な残留トナーとしてクリーナによ
りクリーニングされてしまうので、もはや転写されな
い。そのため、記録シート上のシアン色のトナー像にお
いて逆転写が発生した部分は、逆転写が発生しなかった
部分に比べてトナー粒子が少なくなっており、再現画像
の色合いが悪くなる。これにより、特に写真のような中
間調の画像が大きく影響を受ける。
【0005】一方、カラー文字画像を形成すると、文字
のエッジ部がぎざぎざ状になり文字が見にくくなる場合
もあった。これは、記録シート上に先に転写されたトナ
ー像の上に別の色のトナー像が転写されたときに、当該
別の色のトナー粒子の一部がその周辺に飛び散ることに
よるものであり、そのためエッジ部がぎざぎざ状になっ
て再現されてしまい、文字が大変見にくいものになる。
【0006】このような問題は、感光体ドラム上に形成
されたトナー像を一旦中間転写体上の同位置に重ねて転
写することにより、当該中間転写体上にフルカラー画像
を形成し、これを搬送されてくる記録シート上に一括転
写する、いわゆる中間転写体方式の画像形成装置におい
ても、各色のトナー像が感光体ドラムから中間転写体へ
転写される際に同様に発生する。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、逆転写などが生じても、写真画像について
色合いの劣化をできるだけ抑えられ、カラー文字画像に
ついてエッジ部をできるだけシャープに再現することが
できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、色の異なる現像剤を有する現像器を切り
換えて、像担持体上に各色の画像を順次作像する作像手
段を備え、前記作像手段により前記像担持体上に作像さ
れた画像を転写体上もしくは記録媒体上に多重転写する
ことによりカラー画像を形成する画像形成装置であっ
て、形成すべき画像の種類を判定する判定手段と、前記
判定手段により判定された画像の種類毎に、各色の画像
の作像順序を決定する作像順序決定手段と、前記作像順
序決定手段により決定された作像順序に従って各色の画
像が作像されるように、前記作像手段を制御する作像手
段制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】また、前記作像順序決定手段は、当該カラ
ー画像が形成されるときに使用される各色の現像剤量に
関する情報を取得する取得手段を有することを特徴とす
る。また、前記作像順序決定手段は、形成すべき画像の
種類が写真優先画像と判定された場合に、前記取得手段
による現像剤量に関する情報に基づき、当該現像剤量が
少ない色の画像から順に作像されるように作像順序を決
定することを特徴とする。
【0010】また、前記作像順序決定手段は、形成すべ
き画像の種類が写真優先画像と判定された場合に、前記
取得手段による現像剤量に関する情報に基づき、当該現
像剤量が最も多い色については最後にすると共に、その
他の色については当該色用の現像器の切り換え時間が最
も短くなる順になるように作像順序を決定することを特
徴とする。
【0011】また、前記作像順序決定手段は、形成すべ
き画像の種類がカラー文字優先画像と判定された場合
に、前記取得手段による現像剤量に関する情報に基づ
き、当該現像剤量が最も多い色の画像が最初に作像され
るように作像順序を決定することを特徴とする。また、
前記各色用の現像器の内には、黒色用の現像器が含まれ
ており、前記作像順序決定手段は、形成すべき画像の種
類が黒文字優先画像と判定された場合に、黒色の画像が
最後に作像されるように作像順序を決定することを特徴
とする。
【0012】また、前記各色用の現像器の内には、黒色
用の現像器が含まれており、前記作像順序決定手段は、
形成すべき画像の種類が黒色を強調すべき写真画像と判
定された場合に、記録媒体上に形成されるカラー画像の
最上層に黒色の画像が位置するように作像順序を決定す
ることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施の形態を、中間転写体方式のフルカラーデジタル
複写機(以下、単に「複写機」という。)を例にして説
明する。 (1)複写機全体の構成 図1は、本発明に係る複写機の全体の構成を示す図であ
る。
【0014】本複写機は、大きく原稿画像を読み取るイ
メージリーダ部10と、このイメージリーダ部10で読
み取った画像を再現するプリンタ部20とに分けられ
る。イメージリーダ部10におけるスキャナ部11は、
原稿を照射する露光ランプ12と、当該原稿からの反射
光を集光するロッドレンズアレー13と、集光された光
を電気信号に変換するCCDセンサ14を備えている。
【0015】原稿読み取り時にスキャナ部11は、スキ
ャナモータ15により駆動されて、矢印A方向に移動
し、原稿ガラス板16上に載置された原稿をスキャンす
る。スキャナ部11の露光ランプ12で照射された原稿
面の画像は、CCDセンサ14において光電変換され、
これにより得られた赤(R)、緑(G)、青(B)の多
値電気信号は、制御部100において、後述する処理を
受けて、シアン(C),マゼンダ(M),イエロー
(Y),ブラック(K)色の各濃度データに変換される
(以下、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの各再
現色をC,M,Y,Kと表し、各再現色に関連する構成
部分の番号にこのC,M,Y,Kを添字として付加す
る。)。
【0016】これらの濃度データは、同じく制御部10
0において、感光体の階調特性に応じた補正(γ補正)
やディザ処理が施されて、レーザーダイオードを内蔵す
るプリントヘッド部21に出力制御信号として出力さ
れ、プリントヘッド部21は、当該出力制御信号に基づ
いて濃度データに応じた強度のレーザ光を発して、各再
現色ごとに感光体ドラム22の表面を露光する。
【0017】感光体ドラム22は、上記露光を受ける前
にクリーナ23で感光体表面の残留トナーを除去され、
さらにイレーサランプ24に照射されて除電された後、
帯電チャージャ25により一様に帯電されており、この
ように一様に帯電した状態で露光を受けると、感光体ド
ラム22表面の感光体に静電潜像が形成される。現像部
26は、C,M,Y,Kの各再現色のトナーを含む現像
剤を収容した4つの現像ユニット26C〜26Kが現像
ラック262に一体的に取り付けられて構成され、当該
現像ラック262の支軸263の軸芯を支点として、現
像モータ264により矢印B方向に回転駆動されるよう
になっており、次の再現色に対応するいずれかの現像ユ
ニットが感光体ドラム22と対向する現像位置に位置す
るように、制御部100により回転制御されて、感光体
ドラム22表面上の静電潜像を現像する。同図は、黒色
用の現像ユニット26Kが現像位置に位置している状態
を示している。なお、各現像ユニット26C〜26Kに
は、発光部と受光部からなる光電センサ(図示せず)が
それぞれ装着されている。そして、各現像ユニット26
C〜26Kが現像位置に位置したときだけ、その光電セ
ンサの発光部と受光部との間が装置本体側に設けられた
遮蔽板により遮蔽されて当該発光部から発せられた検出
光が受光部にて受光されないように構成されており、制
御部100は、各光電センサの受光部からの検出信号を
受信して、いずれの色用の現像ユニット26C〜26K
が現像位置に位置しているのかを判断する。
【0018】感光体ドラム22上に作像されたトナー像
は、1次転写位置Cにおいて、トナーの帯電極性と逆極
性の電圧が印加された1次転写ローラ27と感光体ドラ
ム22との間で発生する電界により、矢印D方向に走行
する無端状の中間転写ベルト28上に転写される。その
際、感光体ドラム22上における作像動作は、C,M,
Y,Kの各再現色のトナー像が中間転写ベルト28上の
同じ位置に転写されるようなタイミングで実行される。
なお、各再現色のトナー像が中間転写ベルト28上に作
像される順序については、後述する作像順序決定処理に
おいて決定される。これにより、各再現色のトナー像が
中間転写ベルト28上に順次重ねられてフルカラートナ
ー像が形成される。
【0019】中間転写ベルト28上のフルカラートナー
像は、2次転写位置Eにおいてトナーの帯電極性と逆極
性の電圧が印加された2次転写ローラ29とこれに対向
して設けられた接地ローラ291との間で発生する電界
により、給紙カセット32から給送されてくる記録シー
ト(図示せず)上に2次転写される。なお、この2次転
写ローラ29は、図示しない支持機構により支持されて
おり、2次転写されるときだけ記録シートを介して中間
転写ベルト28に圧接されるようになっている。
【0020】給紙カセット32に収容された記録シート
は、給紙ローラ33の回転によってタイミングローラ対
331まで給送され、中間転写ベルト28上にフルカラ
ートナー像が形成される動作と同期して、タイミングロ
ーラ対331により2次転写位置Eに送り出される。フ
ルカラートナー像が転写された記録シートは、定着装置
30まで搬送され、ここで加熱圧着されて、その表面の
トナー粒子が熔融定着された後、排紙トレイ31に排出
される。
【0021】以上、フルカラーの画像形成動作について
説明したが、本複写機は、黒色用の現像ユニット26K
のみを用いてモノクロ(単色)の画像も形成できるよう
になっている。なお、イメージリーダ部10の前面の操
作しやすい位置には、図1の点線で示すように操作パネ
ル18が設けられており、コピー枚数を入力するテンキ
ーやコピー開始を指示するスタートキー、及び各種コピ
ーモードを選択するための選択キー、選択されたコピー
モードの内容などを表示する表示部などが設けられてい
る。なお、各種コピーモードには、モノクロ画像を形成
するモノクロモードと、フルカラー画像を形成するカラ
ーモードとがあり、カラーモードは、普通写真モー
ド、カラー文字モード、ビジネス写真モード、ビ
ジネス文字モードに分けられており、これらのモードの
いずれかを上記選択キーにより選択できるようになって
いる。
【0022】ここで、普通写真モードは、風景写真や
人の顔写真および絵画などの中間調の画像(写真画像)
の再現性を優先するモードである。 カラー文字モードは、カラー文字画像の再現性を優先
するモードである。 ビジネス写真モードは、会社などで会議用の資料やレ
ポート類などとして作成され、主に黒色の文字からなる
文章部分とこれに関係するカラーのグラフや挿絵部分と
が混在した原稿(以下、「ビジネス原稿」という。)に
おけるカラーのグラフなどに含まれる黒色画像の再現性
を優先するモードである。
【0023】ビジネス文字モードは、ビジネス原稿の
黒文字画像の再現性を優先するモードである。また、本
実施の形態では、画像形成動作が終了する毎に、黒色用
の現像ユニット26Kを現像位置に位置させるようにし
ている。これは、一般的に会社などにおいてはフルカラ
ーよりも黒色のモノクロ画像の方が使用頻度が多いと考
えられ、現像ユニット26Kを常に現像位置に待機させ
ておけば、モノクロ画像を形成する際に、現像ユニット
26Kを現像位置まで移動させる時間を省略でき、その
分画像形成に要する時間の短縮化を図れるからである。
【0024】(2)制御部100の構成 次に、図2を参照して上記制御部100の構成を説明す
る。同図に示すように制御部100は、CPU101を
中心に画像信号処理部102、濃度データ積算部10
3、イメージリーダ部10によって読み込まれた画像デ
ータを格納する画像メモリ104、レーザダイオード駆
動部105、それぞれの制御に必要なプログラムを格納
したROM107、プログラム実行時のワークエリアと
なるRAM106から構成される。
【0025】画像信号処理部102は、原稿をスキャン
して得られたR,G,Bの電気信号をそれぞれ変換して
多値デジタル信号からなる画像データを生成し、さらに
公知のシェーディング補正や下色除去処理などを施した
後、C,M,Y,Kの各再現色の濃度データを生成す
る。そして、各再現色の濃度データにγ補正等の補正処
理を施した後、濃度データ積算部103に出力すると共
に画像メモリ104に出力して再現色ごとに格納させ
る。ここで、濃度データは、各画素の再現色毎の濃度の
高さを階調値で示したものであり、例えば256階調の
場合に、ある画素の濃度データがそれぞれC:100/
256、M:120/256、Y:150/256、
K:50/256といった値で表わされるものである。
例えば、その値が大きくなるに連れて濃度が高く(濃
く)なるものとすれば、上例の画素の濃度は、Y色の濃
度が最も高く、K色の濃度が低いものとなる。
【0026】レーザダイオード駆動部105は、CPU
101からの制御を受けて、画像メモリ104から走査
ラインごとに画像データを読み出し、レーザダイオード
を駆動する。濃度データ積算部103は、画像信号処理
部102から受信した濃度データを一時的に格納するメ
モリを備えており、作像順序決定処理においてCPU1
01からの指示を受けると、各画素の濃度データを参照
して、再現色毎に濃度データを原稿1頁分の全画素につ
いて積算していき、その結果を濃度情報としてCPU1
01に送出する。
【0027】ここで、階調値が高いほど使用されるトナ
ー量も多くなるので、再現色毎の濃度データ積算値の大
小関係は、当該原稿画像を再現するときに使用される各
再現色のトナー量(現像剤量)の大小関係に等しくな
る。従って、例えば、ある原稿1頁分の濃度データ積算
値の大小関係が、C<M<Y<Kになったとすれば、使
用されるトナー量は、同じくC<M<Y<Kの順になる
ことになる。
【0028】この濃度データ積算値とユーザにより設定
されたコピーモードにより、後述するように各再現色の
作像順序を決定する作像順序決定処理が実行される。R
AM106は、各種の制御変数および操作パネル18か
ら設定されたコピー枚数やコピーモードなどを一時記憶
すると共にプログラム実行時のワークエリアを提供す
る。
【0029】ROM107には、イメージリーダ部10
やプリンタ部20に指示して統一的に画像形成動作を実
行させるための制御プログラム、及び作像順序決定処理
のためのプログラムなどが格納されている。CPU10
1は、ROM107の制御プログラムに基づいて、イメ
ージリーダ部10やプリンタ部20の各部の動作を制御
すると共に、ROM107から作像順序決定処理のプロ
グラムを読み出して当該処理を実行する。また、上記濃
度データ積算部103から濃度情報を取得し、この濃度
情報から各再現色のトナー量の大小関係を判断したり、
現像切り換えモータ264の回転を制御して、感光体ド
ラム22上の静電潜像を現像するのに必要な現像ユニッ
ト26C〜26Kを現像位置に位置させる。
【0030】(3)作像順序決定処理の内容 この作像順序決定処理は、ユーザにより上述の普通写
真モードカラー文字モードビジネス写真モードビ
ジネス文字モードのいずれかのモードが選択されたとき
に、当該選択されたモードに応じて感光体ドラム22上
への各色の作像順序を決定する処理であり、ROM10
7に格納されたプログラムに基づきCPU101により
実行される。以下、各モード別に作像順序の決定方法に
ついて説明する。
【0031】普通写真モードが選択された場合 普通写真モードが選択された場合には、画像形成時に使
用される各再現色のトナー量の少ない色から順(昇順)
に、例えばある原稿1頁分の濃度データの積算値が、
C,M,Y,Kの順に大きくなった(C<M<Y<K)
とすれば、C,M,Y,K色の順に作像が行われるよう
に作像順序が決定される。作像順序をこのような順にす
るのは、写真画像を再現する場合に、逆転写の影響をで
きるだけ受けないようにするためである。
【0032】すなわち、上述したように、逆転写は、各
再現色のトナー像が感光体ドラム22から中間転写ベル
ト28上に1次転写される際に、先に1次転写されたト
ナー像が1次転写位置Cにおいて感光体ドラム22に接
触し、そのトナー粒子の一部が感光体ドラム22側に移
動する現象である。例えば、最初に作像されるトナー像
について見ると、当該トナー像は、最後に作像される色
のトナー像の1次転写が終了するまでに、1次転写位置
Cを3回通過することになり、その度に逆転写の影響を
受けることになる。逆転写される回数が多いということ
は、それだけ逆転写されるトナー量も多くなる。
【0033】一方で、逆転写は、トナー像が感光体ドラ
ム22に接触することにより発生するものなので、感光
体ドラム22に接触する面積が狭ければ、それだけ逆転
写されるトナー量も少なくなることになる。一般的にト
ナーの使用量が少ない画像は、多い画像に比べると形成
される面積も狭くなるので、トナーの使用量が少ない画
像を最初に作像した方が、使用量の多い画像を作像する
よりも、逆転写されるトナー量を少なくすることができ
る。逆転写されるトナー量を少なく済ませられるという
ことは、それだけカラー画像の色合いの再現性の劣化を
抑えることになるので、当該原稿でトナー使用量の少な
い色の画像から作像した方が、一定の順序で各色の画像
を作像する従来の方法に比べて、写真などの中間調の画
像の色合いの劣化を低減できる。
【0034】なお、1次転写時に上述したトナーの飛び
散りも発生するが、写真画像についてはエッジよりもむ
しろ色合いが重視されるので、ここでは考慮していな
い。 カラー文字モードが選択された場合 カラー文字モードが選択された場合には、色合いよりも
文字のエッジ部をシャープに再現すべく、画像形成時に
使用される各再現色のトナー量の多い色から順(降順)
に、例えばある原稿1頁分の濃度データの積算値が、
C,M,Y,Kの順に大きくなったとすれば、K,Y,
M,C色の順に作像が行われるように作像順序が決定さ
れる。カラー文字画像を再現する場合に、トナー飛び散
りの影響をできるだけ受けないようにするためである。
【0035】ここで、図3を参照して、トナー使用量の
多いM色の画像とそれよりも使用量の少ないC色の画像
とでカラー画像が形成される場合について、従来のよう
に作像順序を固定した場合と本実施の形態の場合のよう
に降順にした場合におけるトナーの飛び散りの状態を説
明する。図3(a)は、現像ラック262が回転する方
向に従って、C,M色の順に作像した従来の場合の飛び
散りの状態の一例を模式的に示す図である。このよう
に、トナーの使用量が少ないC色のトナー像の上に、使
用量の多いM色のトナー像が1次転写されると、同図に
示すようにM色のトナー粒子のエッジ部の一部が周辺に
飛び散る。これは、M色のトナー粒子とC色のトナー粒
子は、互いに同極性に帯電しているので反発しやすく、
M色のトナー層の最下層のトナー粒子がC色の最上層の
トナー粒子に接触したときに、エッジ部のM色のトナー
粒子がC色のトナー粒子の上に乗らずに滑って外方に飛
び出し、エッジ部のC色のトナー粒子の上に積まれるべ
きトナー粒子が崩れて周辺に飛び散ることにより生じる
ものと考えられる。このようにトナー粒子が飛び散る
と、エッジ部がぎざぎざ状になって再現されて文字が見
にくくなってしまう。
【0036】一方で、図3(b)は、本発明によりM,
C色の順に作像した場合の一例を模式的に示す図であ
る。トナー粒子の帯電極性が同じであることから、C色
のトナー粒子がM色のトナー粒子に接触したときに反発
しやすいのは、図3(a)と同じであるが、C色のトナ
ー層を構成するトナー粒子の数はM色のトナー粒子に比
べて少なく、エッジ部のC色のトナー粒子の数(同図で
は、2個)も、図3(a)のM色のトナー粒子の数(5
個)に比べて少ないので、C色のトナー層が崩れたとし
てもその飛び散り量は、図3(a)に比べると少なくな
る。飛び散り量が従来に比べて少なくなるので、それだ
けエッジ部を従来に比べてシャープに再現することがで
きる。
【0037】なお、この場合でも、もちろん逆転写が発
生するが、文字画像では色合いよりもむしろエッジ部が
シャープに再現されることが望まれるので、ここでは考
慮していない。 ビジネス写真モードが選択された場合 ビジネス写真モードが選択された場合には、K色のトナ
ー像が最初に作像されるように作像順序が決定される。
例えば、ビジネス原稿によく利用される円グラフでは、
扇状に区切った各成分の輪郭を黒色にすることで、各成
分の大小をより解りやすいようにしていることが多い。
このような円グラフでは、色合いよりもむしろ明確性が
優先される。色合いの再現性が多少悪くなっても、各成
分を区別するのには十分であることから、色合いよりも
輪郭を構成する黒色画像の再現性を優先した方が、区切
り部分がよりくっきりと強調されて見易いものとなるか
らである。そのためには、記録シート上に転写された状
態で、黒色画像が最上層(表面)になることが望まし
い。そこで、本実施の形態では、K色のトナー像を最初
に中間転写ベルト28上に1次転写させ、その上に他の
色のトナー像を重ねて転写していくことにより、最終的
に記録シート上にフルカラー画像が形成されたときに、
当該K色のトナー像が最上層に位置するようにしてい
る。これにより、K色のトナー像の上に他の色のトナー
像が重なって、その部分が黒色と当該他の色とが混ざっ
た色に見えてしまい、黒色がくすんだものとなるといっ
たことがなくなり、区切り部分を強調して表わすことが
できる。
【0038】なお、このように黒色を最初に作像するこ
とによりくすみのない黒色を再現する方法は、写真画像
において特にコントラストを強めたい場合にも適用でき
る。 ビジネス文字モードが選択された場合 ビジネス文字モードが選択された場合には、黒色のトナ
ー像が最後に作像されるように作像順序が決定される。
ビジネス原稿は、一般的に記録シートの地肌部分に黒色
の文字が記載されていることが多く、カラー文字画像の
ように複数の色のトナー像が積層される状態にならな
い。そのため、ここでは逆転写の影響を全く受けない順
序となる最後に黒色を作像するようにして、より濃度の
高い黒色の画像を再現できるようにしている。
【0039】(4)複写機全体及び作像順序決定処理の
制御動作 図4は、複写機全体の制御動作のメインルーチンを示す
フローチャートである。装置に電源が投入されると、ま
ず、RAM106の内容のクリアや各種レジスタの初期
設定を行う(ステップS1)。その際、現像ユニット2
6Kが現像位置に位置していなければ、現像モータ26
4を回転させて、当該現像ユニット26Kを現像位置に
移動させる。続いてステップS2で内部タイマーをスタ
ートさせる。内部タイマーによりこのメインルーチンの
1ルーチンの処理時間が設定される。
【0040】次に、操作パネル18から入力を受け付け
てコピー枚数やコピーモードなどを設定し、当該設定さ
れた内容を操作パネル18の表示部に表示させる制御を
行う入出力処理を実行する(ステップS3)。ここで入
力を受け付けるコピーモードは、上述のモノクロモー
ド、カラーモードにおける普通写真モード、カラー文字
モード、ビジネス写真モード、ビジネス文字モードであ
る。続いて、イメージリーダ部10で原稿画像を読み取
る原稿読取処理を実行する(ステップS4)。
【0041】次に、ステップS3で設定されたコピーモ
ードがカラーモードであるか否かを判断し、カラーモー
ドと判断した場合には(ステップS5で「Y」)、ステ
ップS6の作像順序決定処理に移る。この作像順序決定
処理の制御動作については、後述する。作像順序決定処
理において各色の作像順序が決められると、その順序に
従って各色のトナー像を感光体ドラム22上に作像して
いき、1次転写処理、2次転写処理などの処理を実行
し、記録シート上にフルカラー画像を形成する(ステッ
プS7)。
【0042】一方で、カラーモードでないと判断した場
合には(ステップS5で「N」)、ステップS7におい
て黒色用の現像ユニット26Kのみを用いて黒色のトナ
ー画像を感光体ドラム22上に作像し、1次転写処理な
どの処理を実行して、モノクロの画像を形成する。そし
て、その他の処理として、各色のトナーパッチを感光体
ドラム22上に別々に作像し、それらの濃度を濃度検出
センサ(図示せず)で検出したときの検出値に基づい
て、帯電チャージャ25に印加する帯電電圧や各現像ユ
ニット26C〜26Kの現像ローラに印加する現像バイ
アス電圧などを調整する公知のAIDC処理などを行う
(ステップS8)。
【0043】その後、内部タイマーの終了を待ってステ
ップS2にリターンする(ステップS9)。図5は、上
記ステップS6における作像順序決定処理の制御動作の
サブルーチンを示すフローチャートである。まず、CP
U101は、カラーモードの内の普通写真モード、
カラー文字モード、ビジネス写真モード、ビジネス
文字モードのいずれのモードがユーザにより選択された
のかを判断する。
【0044】普通写真モードが選択されたと判断した場
合は(ステップS611で「Y」)、濃度データ積算部
103に対して原稿1頁分の全画素の濃度データを再現
色別に積算させ、その結果を濃度情報として取得する
(ステップS612)。そして、積算値の少ない色から
昇順に作像されるように作像順序を決定し(ステップS
613)、リターンする。
【0045】また、カラー文字モードが選択されたと判
断した場合は(ステップS611で「N」、ステップS
614で「Y」)、濃度データ積算部103に対して原
稿1頁分の全画素の濃度データを再現色別に積算させ、
その結果を濃度情報として取得する(ステップS61
5)。そして、積算値の多い色から降順に作像されるよ
うに作像順序を決定し(ステップS616)、リターン
する。
【0046】また、ビジネス文字モードが選択されたと
判断した場合には(ステップS614で「N」、S61
7で「Y」)、濃度データ積算部103に対して原稿1
頁分の全画素の濃度データをC,M,Y色別に積算さ
せ、その結果を濃度情報として取得する(ステップS6
18)。そして、C,M,Y色の内の積算値の少ない色
から昇順に作像され、最後にK色が作像されるように作
像順序を決定し(ステップS619)、リターンする。
【0047】ここで、K色についての濃度データの積算
値を求めていないのは、当該ビジネス文字モードにおい
ては、K色が最後に作像されることが決まっており、K
色についての各再現色に対する大小関係を求める必要が
ないからである。また、C,M,Y色の作像順序を積算
値の少ない色から昇順となるようにしたのは、黒文字部
分以外のカラーグラフやカラー挿し絵部分において逆転
写による色合いの劣化をできるだけ抑えるようにするた
めである。
【0048】また、ビジネス写真モードが選択されたと
判断した場合は(ステップS617で「N」)、濃度デ
ータ積算部103に対して原稿1頁分の全画素の濃度デ
ータをC,M,Y色別に積算させ、その結果を濃度情報
として取得する(ステップS620)。ここで、K色に
ついての濃度データの積算値を求めていないのは、上述
したように、当該ビジネス写真モードにおいては、K色
が最初に作像されることが決まっており、K色について
の各再現色に対する大小関係を求める必要がないからで
ある。なお、C,M,Y色について濃度データの積算値
を求めたのは、上記ビジネス文字モードと同じ理由によ
る。そして、最初にK色が、それ以降の2〜4番目につ
いては、C,M,Y色の内の積算値の少ない色から昇順
に作像されるように作像順序を決定し(ステップS62
1)、リターンする。
【0049】以上、説明してきたように、本実施の形態
では、ユーザが普通写真モードなどのモードを操作パネ
ル18上の選択キーを用いて選択することで、いかなる
種類の画像の再現性を優先させるのかを特定するように
しており、その画像の種類に応じて最適な各色の作像順
序を決定し、決定された作像順序に従って、各色の画像
を作像するようにしたので、一定の順序で各色の画像を
作像する従来の方法に比べて、画像の種類に応じて逆転
写やトナー飛び散りの影響を低減でき、画質を向上させ
ることができる。
【0050】(5)変形例 なお、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に限られ
ないことは言うまでもなく、例えば、次のような変形例
を考えることが可能である。 (5−1)上記実施の形態における普通写真モードで
は、各色の濃度データの積算値が少ない色のトナー画像
から作像するように作像順序を決定するようにしたが、
本複写機は、上記のように現像ラック262を図1に示
す矢印B方向に回転させて現像に供する現像ユニットを
現像位置に切り換えていく方式なので、例えば、作像順
序がY,M,C,K色の順に決定されれば、Y色からK
色を作像するまでに現像ラック262を2回転以上させ
なければならない。回転角が大きくなればそれだけ切り
換えに要する時間が長くかかり、結果としてカラー画像
の形成に要する時間が長くなってしまう。
【0051】そこで、本変形例では、濃度データの積算
値が最も大きい色のトナー画像については最後に作像す
るが、その他の色については現像ラック262の回転角
が最小になるように作像順序を決定することで、画像形
成に要する時間の短縮化を図るようにしている。このよ
うにすれば、積算値の最も大きい色以外の色のトナー像
については、必ずしも積算値が少ない色のトナー像から
順に作像することにならなくなり、上記実施の形態に比
べると、色合いの劣化を抑えるという効果はある程度下
がると考えられるが、少なくとも積算値の最も大きい色
のトナー像については最後に作像することにしているの
で、従来に比べれば逆転写の影響を受けにくくなり色合
いを向上させることができ、かつ上記実施の形態に比べ
て画像形成に要する時間の短縮化も図れる。
【0052】図6は、普通写真モードにおいて、画像形
成に要する時間の短縮化を図ったときの作像順序決定処
理のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、
CPU101は、濃度データ積算部103に対して原稿
1頁分の全画素の濃度データを再現色別に積算させ、そ
の結果を濃度情報として取得する(ステップS63
1)。そして、積算値の最も大きい色がK色であるか否
かを判断し、その結果が肯定的である場合には(ステッ
プS632で「Y」)、作像順序をC,M,Y,K色の
順に決定し(ステップS633)、リターンする。ここ
で、作像順序をこのように決定したのは、上述したよう
に本複写機は、K色の現像ユニット26Kが現像位置に
位置した状態で画像形成動作を開始するようにしている
ため、K→C→M→Y→K色の順に各色用の現像ユニッ
トが現像位置に位置するように切り換えていけば、現像
ラック262の回転角が最小になるからである。
【0053】一方で、積算値の最も大きい色がK色でな
く(ステップS632で「N」)、Y色であると判断し
た場合は(ステップS634で「Y」)、Y色を最後に
作像する場合に、現像ラック262の回転角が最小にな
る、K,C,M,Y色の順に作像順序を決定し(ステッ
プS635)、リターンする。、また、積算値の最も大
きい色がY色でなく(ステップS634で「N」)、M
色であると判断した場合は(ステップS636で
「Y」)、M色を最後に作像する場合に、現像ラック2
62の回転角が最小になる、K,C,Y,M色の順に作
像順序を決定し(ステップS637)、リターンする。
【0054】また、積算値の最も大きい色がM色でない
(すなわち積算値の最も大きい色がC色である)と判断
した場合は(ステップS636で「N」)、C色を最後
に作像する場合に、現像ラック262の回転角が最小に
なる、K,M,Y,C色の順に作像順序を決定し(ステ
ップS638)、リターンする。なお、上記実施の形態
では、現像ユニット26Kを現像位置に待機させておく
ようにしたが、これに限られず黒色よりもフルカラー原
稿が多用されるような場合に、例えばC色用の現像ユニ
ット26Cを現像位置に待機させておくようにすること
もできる。また、上記のような特定の現像ユニットを現
像位置に待機させる処理を行わないようにしてもかまわ
ない。
【0055】このような場合には、画像形成開始時に現
像位置に位置している現像ユニットと最後に作像される
現像ユニットとがそれぞれ何色のときに、現像ラック2
62の回転角が最小になるのかを、現像ユニットの現像
ラック262内における配置順に基づいて予め決定して
おいて、その順序をROM107内に記憶しておくよう
にすればよい。また、現像ラック262を逆回転させる
ことができるようにしておけば、一方向に回転させる場
合に比べて回転角を小さく抑えることもできる。
【0056】(5−2)また、現像部を図7のような構
成にすることもできる。同図に示すように、本変形例の
現像部265は、2つの現像ラック266、267を有
し、現像ラック266には、現像ユニット26C、26
Kが、現像ラック267には、現像ユニット26M、2
6Yが、ラック内にて隣り合った状態で装着されてい
る。各現像ラック266、267は、それぞれが図示し
ない現像モータにより独立して回転駆動されるようにな
っており、C色もしくはK色の現像を行う場合には、現
像ユニット26C、26Kのいずれかが感光体ドラム2
21上における現像位置Fに位置するように、M色もし
くはY色の現像を行う場合には、現像ユニット26M、
26Yのいずれかが感光体ドラム221上における現像
位置Gに位置するように制御部100によりその回転が
制御される。
【0057】上記実施の形態では、フルカラー画像を形
成する場合に、現像ラック262を1回転以上させる必
要があったが、本変形例では2つの現像ラック266、
267を備えているので、切り換えるのに必要な回転角
を小さくでき(図では、90°)、画像形成に要する時
間の短縮化を図れる。なお、このような構成にする場合
には、例えば、現像ユニット26CによりC色の現像が
なされているときに、現像ユニット26Yが現像位置G
に位置していると、感光体ドラム221上に作像された
C色のトナー画像が現像ローラ261Yに接触して画像
が乱れる恐れがある。これを防ぐために、例えば現像に
供しない現像ユニットの現像ローラを現像位置から離れ
た位置に停止させるように現像ラックの回転を制御した
り、現像ラック266、267を感光体ドラム221に
対して進退可能なように構成し、現像に供しない方の現
像ラックを後退させるように制御することが望ましい。
【0058】(5−3)上記実施の形態では、ユーザが
普通写真モードなどのモードを選択し、これにより形成
すべき画像の種類を判定するようにしていたが、イメー
ジリーダ部10で読み取った原稿画像データから自動的
に形成すべき画像の種類を判定することもできる。例え
ば、画像信号処理部102に原稿がカラー原稿であるか
白黒原稿であるかを判別する原稿判別部を設けておけ
ば、その原稿がカラー原稿なのか白黒原稿なのかを判別
できる。この原稿を判別する処理は公知の技術であっ
て、例えば、画像データを所定の変換式に従って公知の
マンセル表色系の均等色空間における色領域信号である
色相角(H*)、明度(V)、彩度(C*)のデータに
変換し、その内の彩度(C*)のデータから各画素が有
彩色であるか無彩色であるかを判断し、無彩色の画素が
所定数を越えた場合に当該原稿が白黒であると判断する
ものである。白黒原稿と判別した場合は、モノクロモー
ドを用いて画像形成を行えばよい。
【0059】また、カラー原稿と判断された場合には、
当該原稿が中間調の画像を多く含む原稿なのか、あるい
は文字画像を多く含む原稿なのかを公知の技術を用いて
判断することができる。これは、画像データの濃度レベ
ル分布やエッジ分布などから、文字画像の領域と中間調
画像の領域とを判別するものである。具体的には、例え
ば、濃度レベルは画素単位で見ると、中間調画像ではレ
ベル変化が小さいが、文字画像では、文字画像(文章)
の行間や文字間は、濃度レベルが文字部に比べて極めて
低くなるのでレベル変化が大きくなる。
【0060】また、画像データからエッジ部に相当する
画素のみを抽出したときのエッジ分布は、文字画像につ
いては、画像の輪郭線とほぼ同じ形状でエッジ部が連続
的に分布することになるが、中間調画像ではエッジ部が
離散的になる。これらの特徴に基づいて文字画像の領域
と中間調画像の領域を判別し、その領域の大小関係から
その原稿が文字画像を多く含むのか、あるいは中間調の
画像を多く含むのかを判別できる。また、文字画像につ
いては、それがカラー文字なのか、あるいは黒色の文字
なのかも文字画像と判断された領域における各色の画像
データを参照すれば判別できる。
【0061】上記のような処理を用いて、ある原稿にお
ける中間調画像領域が所定領域、例えば当該原稿1頁内
の画像領域(中間調画像領域と文字画像領域を足したも
の)の3/4よりも広い領域と判断した場合には、当該
原稿を写真原稿と判断し、形成すべき画像を写真優先画
像と判定して上記普通写真モードを用いて画像形成を行
うようにできる。また、カラー文字画像領域が上記所定
領域よりも広いと判断した場合には、カラー文字原稿と
判別し、形成すべき画像をカラー文字優先画像と判定し
て上記カラー文字モードを用いて画像形成を行うように
できる。また、中間調画像領域と文字画像領域それぞれ
が、上記所定領域よりも狭いと判断した場合には、当該
原稿をビジネス原稿であると判別できる。そして、さら
にいずれの領域が広いのかを判断して、文字画像領域が
広いと判断すれば、形成すべき画像を黒文字優先画像と
判定して、上記ビジネス文字モードを用いて画像形成を
行い、また中間調画像領域が広いと判断した場合には、
黒色を強調すべき写真画像と判定して、上記ビジネス写
真モードを用いて画像形成を行うようにすることができ
る。
【0062】(5−4)上記実施の形態におけるビジネ
ス文字モードでは、黒色以外の色の作像順序については
濃度データの積算値が少ない色から順に作像するように
していたが、当該モードは黒色文字の画質を優先するモ
ードであるので、最後にK色が作像されればよく、例え
ば他の色の作像順序については、上記(5−1)で説明
したように、現像ユニット26C〜26Kの配置順にし
て、画像形成に要する時間の短縮化を図るようにするこ
ともできる。上述したように、本実施の形態では、K色
の現像ユニット26Kが現像位置に位置した状態で画像
形成動作を開始するようにしているので、作像順序をC
→M→Y→K色の順にすれば、現像ラック262の回転
角が最小になり最も時間の短縮化が図れる。
【0063】また、ビジネス写真モードにおいても、最
初にK色が作像されればよいので、例えば、黒色以外の
他の色の作像順序については、現像ユニット26C〜2
6Kの配置順にして、画像形成に要する時間の短縮化を
図るようにすることもできる。この場合は、作像順序を
K→C→M→Y色の順にすれば、現像ラック262の回
転角が最小になり最も時間の短縮化が図れる。
【0064】(5−5)上記実施の形態では、本発明を
中間転写体方式のデジタル複写機について適用した例を
説明したが、本発明はこれに限られず、感光体ドラム上
に形成された各色のトナー像を転写ドラム周面に保持さ
れた記録シート上の同位置に順次重ねて転写してフルカ
ラートナー像を形成する転写ドラム方式の画像形成装置
にも適用できる。
【0065】なお、本発明を転写ドラム方式の画像形成
装置に適用する場合には、ビジネス写真モードにおい
て、黒色のトナー像を最後に作像することになる。なぜ
ならば、当該転写ドラム方式は、感光体ドラム上に形成
された各色のトナー像を中間転写体を介さずに直接記録
シート上に転写する方式なので、最終的に記録シート上
にフルカラー画像が形成されたときに、黒色のトナー像
を最上層に位置させるためには、黒色のトナー像を最後
に作像する必要があるからである。すなわち、ビジネス
写真モードにおいては、最終的に記録シート上にフルカ
ラー画像が形成されたときに、黒色のトナー像が最上層
に位置するように、黒色のトナー像の作像順位を決定す
ればよいことになる。
【0066】(5−6)上記実施の形態では、現像ラッ
ク262を回転させて、現像に供する現像ユニットを現
像位置に切り換える方式のフルカラーデジタル複写機に
ついて説明したが、現像ユニットを切り換える方式は、
例えば各色の現像ユニットを個別に移動させるスライド
方式や各色の現像ユニットを並べてラックに収納し、こ
れを直線上に移動させるエレベータ方式などであっても
よい。また、フルカラーデジタル複写機に限定されず、
作像順序決定処理により決定された作像順序に基づいて
各色の現像ユニットのいずれかを所定の現像位置に位置
させて、感光体ドラムなどの像担持体上に各色のトナー
像を作像し、これを中間転写ベルトなどの転写体、もし
くは記録シートなどの記録媒体上に転写することにより
カラー画像を形成するカラープリンタやカラーファクシ
ミリなどの画像形成装置にも適用できる。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にかかる画像
形成装置によれば、形成すべき画像の種類を判定する判
定手段と、前記判定手段により判定された画像の種類毎
に、各色の画像の作像順序を決定する作像順序決定手段
と、前記作像順序決定手段により決定された作像順序に
従って各色の画像が作像されるように、前記作像手段を
制御する作像手段制御手段とを備えている。これによ
り、画像の種類に応じて作像順序を変更することが可能
となり、各色の画像を一定順序で作像していた従来に比
べて、逆転写などが再現画像に与える影響を低減でき、
結果として画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中間転写体方式のデジタルフルカ
ラー複写機の構成を示す図である。
【図2】上記複写機内の制御部の構成を示す図である。
【図3】(a)は、トナーの使用量が少ないC色のトナ
ー像の上に、使用量の多いM色のトナー像が1次転写さ
れたときの状態の一例を示す模式図であり、(b)はM
色の画像の上にC色のトナー画像が1次転写されたとき
の状態の一例を示す模式図である。
【図4】上記複写機全体の制御動作のメインルーチンを
示すフローチャートである。
【図5】作像順序決定処理の制御動作のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】普通写真モードにおいて、画像形成に要する時
間の短縮化を図ったときの作像順序決定処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図7】現像部の別の構成例を示した図である。
【符号の説明】
10 イメージリーダ部 18 操作パネル 20 プリンタ部 21 プリントヘッド部 22、221 感光体ドラム 26、265 現像部 26C〜26Y 現像ユニット 27 1次転写ローラ 28 中間転写ベルト 29 2次転写ローラ 100 制御部 101 CPU 102 画像信号処理部 103 濃度データ積算部 104 画像メモリ 105 レーザダイオード駆動部 106 RAM 107 ROM 261Y 現像ローラ 262、266、267 現像ラック 264 現像モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA32 DA50 EA04 EB04 EB06 EC20 ED08 ED24 EE07 FA28 FA35 ZA07 2H030 AA02 AD08 AD11 AD14 AD17 BB02 BB23 BB24 BB33 BB42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色の異なる現像剤を有する現像器を切り
    換えて、像担持体上に各色の画像を順次作像する作像手
    段を備え、前記作像手段により前記像担持体上に作像さ
    れた画像を転写体上もしくは記録媒体上に多重転写する
    ことによりカラー画像を形成する画像形成装置であっ
    て、 形成すべき画像の種類を判定する判定手段と、 前記判定手段により判定された画像の種類毎に、各色の
    画像の作像順序を決定する作像順序決定手段と、 前記作像順序決定手段により決定された作像順序に従っ
    て各色の画像が作像されるように、前記作像手段を制御
    する作像手段制御手段とを備えることを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記作像順序決定手段は、当該カラー画
    像が形成されるときに使用される各色の現像剤量に関す
    る情報を取得する取得手段を有することを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記作像順序決定手段は、形成すべき画
    像の種類が写真優先画像と判定された場合に、前記取得
    手段による現像剤量に関する情報に基づき、当該現像剤
    量が少ない色の画像から順に作像されるように作像順序
    を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記作像順序決定手段は、形成すべき画
    像の種類が写真優先画像と判定された場合に、前記取得
    手段による現像剤量に関する情報に基づき、当該現像剤
    量が最も多い色については最後にすると共に、その他の
    色については当該色用の現像器の切り換え時間が最も短
    くなる順になるように作像順序を決定することを特徴と
    する請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記作像順序決定手段は、形成すべき画
    像の種類がカラー文字優先画像と判定された場合に、前
    記取得手段による現像剤量に関する情報に基づき、当該
    現像剤量が最も多い色の画像が最初に作像されるように
    作像順序を決定することを特徴とする請求項2に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記各色用の現像器の内には、黒色用の
    現像器が含まれており、 前記作像順序決定手段は、形成すべき画像の種類が黒文
    字優先画像と判定された場合に、黒色の画像が最後に作
    像されるように作像順序を決定することを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記各色用の現像器の内には、黒色用の
    現像器が含まれており、 前記作像順序決定手段は、形成すべき画像の種類が黒色
    を強調すべき写真画像と判定された場合に、記録媒体上
    に形成されるカラー画像の最上層に黒色の画像が位置す
    るように作像順序を決定することを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
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