JP2000329651A - 偏波モード分散測定装置 - Google Patents

偏波モード分散測定装置

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JP2000329651A
JP2000329651A JP11139322A JP13932299A JP2000329651A JP 2000329651 A JP2000329651 A JP 2000329651A JP 11139322 A JP11139322 A JP 11139322A JP 13932299 A JP13932299 A JP 13932299A JP 2000329651 A JP2000329651 A JP 2000329651A
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optical
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pulse
mode dispersion
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Motonori Imamura
元規 今村
Hiroaki Satomura
裕明 里村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷設後の光ファイバによって形成される光伝
送路の特定箇所又は特定の伝送経路における偏波モード
分散を測定できるようにする。 【解決手段】 偏波モード分散測定装置10は、光伝送
路に所定波長の光パルスを入射し、各接続部5,6や光
ファイバ先端部7で反射及び散乱した反射光や後方散乱
光の戻り光に基づいてp偏光成分及びs偏光成分の光の
振幅値及びp偏光成分の光とs偏光成分の光との間の位
相差を測定する。このとき、偏波コントローラ16は被
測定光ファイバに入射される光パルスの偏波状態を第1
及び第2の偏波状態に変換する。偏波モード分散測定装
置10は、第1及び第2の偏光状態の光パルスに対応し
たp偏光成分及びs偏光成分の光の各振幅値と、p偏光
成分とs偏光成分の光の各位相差をそれぞれ測定し、測
定された振幅値及び位相差に基づいて所定の演算処理を
行い、所定の波長の光パルスに対する偏波モード分散を
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを用い
て構成された光通信システム内を伝搬する光パルスの特
定箇所又は特定の伝送経路における偏波モード分散を測
定する偏波モード分散測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバに入射された光パルスは、光
ファイバの屈折率分布、光源のスペクトル幅、光ファイ
バの材料の分散性に依存した波形歪みを生じるため、受
信側で受信された光パルスの波形が全体的に拡がったよ
うになる。このような現象を光ファイバの分散という。
光ファイバの分散には、その要因に応じて、多モード分
散、材料分散、導波路分散(構造分散)、偏波モード分
散が存在する。多モード分散は、伝搬するモード間の群
速度の違いにより生じる分散であり、主に多モード光フ
ァイバにおいて問題となる分散である。材料分散は、光
ファイバの材料の屈折率が光の波長に対応して変化する
ことによって生じるものである。導波路分散は、光ファ
イバの材料とは無関係のものであり、光ファイバの導波
路の構造によって光ファイバ内を伝搬する光の伝搬速度
が波長毎に異なるために生じるものである。特に材料分
散と導波路分散を合成したものを波長分散という。偏波
モード分散は、直交する二つの偏波モード間の群速度の
違いにより生じるものである。
【0003】光ファイバを用いて構成された光通信シス
テムでは、光パルスの情報量を増やすために偏波面を用
いて多値化することが行われている。しかし、光ファイ
バ敷設の際に、光ファイバが曲げられたり、側圧などの
不均一な応力が加わったり、コアが偏心したり楕円化し
たりすると、単一モード光ファイバの基本モードの縮退
が解けて、直交する二つの偏波モードが生ずるようにな
る。この二つの偏波モードはわずかに群速度が異なるた
め、光ファイバ内を伝搬する際に群遅延差を生ずるよう
になる。二つの偏波モードの群遅延差によって、入射し
た光パルスのパルス幅が拡がって観測されるようになる
ため、伝送速度に制限を生じるようになる。このような
二つの偏波モード間の伝搬定数の違いによって生じる群
遅延差のことを偏波モード分散という。従って、光通信
システムにおいて、この偏波モード分散がどのようにな
っているのか、それを測定する必要があった。
【0004】従来から知られている偏波モード分散測定
装置は、干渉法を用いた時間領域測定法と、固定アナラ
イズ法やストークス法を用いた周波数領域測定法によっ
て光ファイバの偏波モード分散を測定するものが知られ
ている。干渉法を用いた偏波モード分散測定装置は、マ
イケルソン干渉計と同様の原理で、直交する2つの偏波
モード間に生じる干渉縞を検出することによって偏波モ
ード分散を求めるものである。固定アナライズ法を用い
た偏波モード分散測定装置は、光源から出射される光を
偏光子、1/4波長板及び1/2波長板を用いて任意の
入射偏光状態として、被測定光ファイバに入射させ、被
測定光ファイバから出射する光を検光子を介して光スペ
クトラムアナライザ又は光パワーメータにより受光し、
偏光状態の光強度の変化を検出し、検出された光強度の
分布波形に基づいて偏波モード分散を求めるものであ
る。ストークス法を用いた偏波モード分散測定装置は、
光を偏光制御器を通して被測定光ファイバに入射させ、
被測定光ファイバから出射する光を偏光解析装置で4つ
のストークスパラメータS0〜S3を測定し、測定され
た4つのストークスパラメータに基づいて偏波モード分
散を求めるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の偏波モード分散
測定装置は、被測定光ファイバの一端側から光パルスを
入射し、その他端側から出射する光パルスに基づいて測
定する透過法と呼ばれる方法で偏波モード分散を測定し
ていた。例えば、透過法を用いて偏波モード分散を測定
する従来技術として、特開平9−264814号公報に
開示された測定装置が知られている。このような従来の
偏波モード分散測定装置は、透過法による測定が可能な
状態の敷設前の光ファイバに対して偏波モード分散の測
定を行うことが多い。なお、敷設後の光ファイバに対し
ても透過法による測定が可能な場合、すなわち、光パル
スの入射側と出射側が比較的近距離の場合に限られて行
われていた。
【0006】一般的に、敷設前の光ファイバは長尺なの
で、偏波モード分散の測定は巻き取られた光ファイバに
対して行われていた。巻き取られた状態の光ファイバは
実際の敷設状態とは異なる応力が加わったりしているの
で、その測定結果は敷設後の光ファイバが示す偏波モー
ド分散とは異なった値を示し、事実上敷設後の光ファイ
バに対しては正確な偏波モード分散を測定することはで
きないのが現状であった。
【0007】また、光ファイバの偏波モード分散を透過
法を用いて測定した場合、その測定結果は光伝送路全体
に対する偏波モード分散に過ぎず、その光伝送路の途中
箇所における偏波モード分散を測定しようとしても、透
過法では測定することはできなかった。すなわち、光フ
ァイバの敷設された光伝送路に対して透過法を用いて測
定したとしても、その測定結果は敷設後の光ファイバに
よって形成された伝送路全体の偏波モード分散を測定し
たことに過ぎず、各中継地点や各区間を構成する光ファ
イバの偏波モード分散を測定することはできなかった。
【0008】最近では、幅の細い光パルスを用いて伝送
レートの向上を図ろうとしているがこの場合、光伝送路
の非線形的な現象によって結果的に光パルスの幅が広が
ってしまい、伝送レートを上げることが困難であった。
そこで、光伝送路内に所定の偏波モード分散を有する光
ファイバを故意に挿入し、その通過後の光パルスに対し
て逆補償を行うような補償デバイスをさらに挿入して非
線形的な現象を抑制するという方法が行われている。し
かしながら、各区間の光ファイバの偏波モード分散を制
御するためには、敷設後の実際の光ファイバが示す偏波
モード分散を正確に測定できなければ、どの箇所にどの
ような特性の補償デバイスを設けてよいのかが分からな
いので、敷設後の光ファイバの実際の偏波モード分散を
測定する必要性は非常に高かった。また、敷設後の光フ
ァイバが実際にどのような偏波モード分散特性を示すの
か実際に知らないと、どこまで伝送レートを上げること
ができるのか、そのシミュレーションを行うこともでき
なかった。
【0009】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、敷設後の光ファイバによっ
て形成される光伝送路の特定箇所又は特定の伝送経路に
おける偏波モード分散を測定することのできる偏波モー
ド分散測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載された偏波モード分散測定装置
は所定の波長を有する光パルスを出射する光パルス生成
手段と、前記光パルス生成手段によって生成された前記
光パルスの偏波状態を制御して被測定光ファイバの一方
端に入射する偏波制御手段と、偏波状態が制御された前
記光パルスに対応して前記被測定光ファイバの一方端か
ら出射される戻り光をp偏光成分とs偏光成分とに分け
て出射する偏光成分分離手段と、前記偏光成分分離手段
によって分けられた前記戻り光のp偏光成分とs偏光成
分のそれぞれを検出する光検出手段と前記光検出手段に
よって検出された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分
の振幅値をそれぞれ測定する振幅測定手段と、前記光検
出手段によって検出された前記戻り光のp偏光成分とs
偏光成分との間の位相差を測定する位相差測定手段と、
前記振幅測定手段によって測定された前記戻り光のp偏
光成分とs偏光成分のそれぞれの振幅値と、前記位相差
測定手段によって測定された前記戻り光のp偏光成分と
s偏光成分との間の位相差と、前記光パルス生成手段か
ら前記被測定光ファイバに入射された前記光パルスの波
長とに基づいて、前記被測定光ファイバの偏波モード分
散を求める解析手段とを備えるものである。
【0011】被測定光ファイバは、複数の光ファイバが
コネクタ接続部などを介して接続されたものである。こ
のような被測定光ファイバに所定波長の光パルスを入射
すると、各接続部や光ファイバ先端部で反射及び散乱し
た反射光や後方散乱光が戻って来るので、その戻り光を
偏光成分分離手段でp偏光成分の光とs偏光成分の光に
分離して光検出手段で検出する。このときに、偏波制御
手段は、光パルス生成手段によって生成された光パルス
を、被測定光ファイバを通過させることなく偏光成分分
離手段に入射させた場合に、その偏光成分分離手段によ
って分離されたp偏光成分又はs偏光成分の光パルスの
光強度が最大となるような振動方向を有する直線偏光の
光パルスに変換する。p偏光成分の光パルスの光強度が
最大となるような振動方向を有する直線偏光の光パルス
のことを第1の偏波状態の光パルスと呼び、s偏光成分
の光パルスの光強度が最大となるような振動方向を有す
る直線偏光の光パルスのことを第2の偏波状態の光パル
スと呼ぶ。従って、この偏波モード分散測定装置は、第
1の偏光状態の光パルスが被測定光ファイバに入射され
ている場合における振幅測定手段及び位相差測定手段に
よって測定されたp偏光成分及びs偏光成分の戻り光の
各振幅値と、p偏光成分の戻り光とs偏光成分の戻り光
との間の位相差を測定し、第2の偏光状態の光パルスが
被測定光ファイバに入射されている場合における振幅測
定手段及び位相差測定手段によって測定されたp偏光成
分及びs偏光成分の戻り光の各振幅値とp偏光成分の戻
り光とs偏光成分の戻り光との間の位相差を測定する。
解析手段は、このようにして測定された振幅値及び位相
差に基づいて所定の演算処理を行い、所定の波長の光パ
ルスに対する偏波モード分散を算出する。そこで、偏波
モード分散測定装置は、これらの振幅値及び位相差の測
定を光パルスの波長を所定単位毎に可変しながら行い、
所定波長における振幅値及び位相差を順次測定し、それ
を所定の演算処理にて演算することによって偏波モード
分散を求める。このとき、振幅値及び位相差が各接続部
で反射及び散乱した戻り光に対応するものである場合
は、その地点における偏波モード分散が測定でき、振幅
値及び位相差が各光ファイバを通過することによって生
じたものである場合は、その光ファイバ自身の偏波モー
ド分散を測定することができる。
【0012】請求項2に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1に記載された偏波モード分散測定
装置の一実施態様として、解析手段が被測定物の伝達関
数行列を用いて前記被測定光ファイバの偏波モード分散
を求めるように構成されるものである。被測定物の伝達
関数行列を用いて偏波モード分散を求めるようにしたの
で、ストークスパラメータS1が±1近傍では偏波モー
ド分散が測定できなかったのに対して、この偏波モード
分散測定装置では余裕をもって測定することができる。
【0013】請求項3に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項2に記載された偏波モード分散測定
装置の一実施態様として、前記偏波制御手段が前記被測
定光ファイバを介すことなく前記光検出手段に直接前記
光パルスを出射した場合に、前記振幅測定手段によって
測定されるp偏光成分及びs偏光成分の振幅値がそれぞ
れが最大となるような第1の偏波状態と第2の偏波状態
で前記光パルスを別々に前記被測定光ファイバに入射
し、前記解析手段が、前記第1の偏波状態の光パルスに
対応して前記振幅測定手段及び前記位相差測定手段によ
って測定された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分の
それぞれの振幅値及び位相差、前記第2の偏波状態の光
パルスに対応して前記振幅測定手段及び前記位相差測定
手段によって測定された前記戻り光のp偏光成分とs偏
光成分のそれぞれの振幅値及び位相差を用いて偏波モー
ド分散を求めるように構成されるものである。この発明
は、偏波制御手段が第1及び第2の偏波状態で光パルス
を別々に被測定光ファイバに入射するので、それに応じ
て振幅測定手段及び位相差測定手段によって測定された
各振幅値及び位相差に基づいて偏波モード分散を測定す
る場合を限定した。
【0014】請求項4に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜3のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記光パルス
生成手段が、前記光パルスの波長を変更可能に構成され
るものである。この発明は、例えば、1520nm〜1
580nmの間で波長を1nmや0.1nm単位で変化
させたり、1300nm〜1600nmの間で30nm
単位で変化させたりできるので、その測定精度を種々変
更することができる。
【0015】請求項5に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜4のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記振幅測定
手段及び前記位相差測定手段が、前記光検出手段によっ
て検出された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分に対
応するアナログ信号をデジタルデータに変換するアナロ
グ−デジタル変換器を含んでおり、変換後のデジタルデ
ータを用いたデジタル演算によって前記振幅値及び前記
位相差を求めるように構成されるものである。光検出手
段によって検出された戻り光はアナログ信号なので、こ
れに基づいて遅延量を測定するとなると回路構成が複雑
となるので、この発明は、アナログ−デジタル変換器で
一旦デジタル信号に変換することによって、その後はそ
のデジタル信号を記憶し、それに基づいて振幅値及び位
相差の測定などを行うようにした。
【0016】請求項6に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜5のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記振幅測定
手段によって複数回測定された振幅値に対して同期加算
を行う同期加算手段をさらに備えるものである。一回の
測定によって振幅値を算出した場合だと測定結果に誤差
が多く含まれる場合があるので、この発明は同期加算す
ることによってその測定精度を向上するようにした。
【0017】請求項7に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜6のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記位相差測
定手段によって複数回測定された位相差に対して同期加
算を行う同期加算手段をさらに備えるものである。一回
の測定によって位相差を算出した場合だと、測定結果に
誤差が多く含まれる場合があるので、この発明は同期加
算することによってその測定精度を向上するようにし
た。
【0018】請求項8に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜7のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記偏光成分
分離手段によって分けられた前記戻り光のp偏光成分と
s偏光成分のいずれか一方を選択的に出射する光スイッ
チをさらに備えており、前記光スイッチによる選択状態
を切り替えることにより、前記戻り光のp偏光成分とs
偏光成分を所定の順番で前記光検出手段に入射するもの
である。振幅測定手段及び位相差測定手段は、それぞれ
p偏光成分用とs偏光成分用が必要であるが、この発明
のように、光スイッチの選択状態を切り換えることによ
って、一つの振幅測定手段及び位相差測定手段を用い
て、p偏光成分及びs偏光成分の戻り光の振幅値及び位
相差を交互に測定することができる。
【0019】請求項9に記載された偏波モード分散測定
装置は、前記請求項1〜8のいずれかに記載された偏波
モード分散測定装置の一実施態様として、前記光検出手
段によって検出される前記戻り光のp偏光成分とs偏光
成分のそれぞれの強度を測定する強度測定手段をさらに
備えるものである。この発明は、偏波モード分散を測定
すると同時に、戻り光の強度に基づいて通常のOTDR
測定装置と同様の光ファイバの損失等を測定するように
したものである。
【0020】請求項10に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項9に記載された偏波モード分散測
定装置の一実施態様として、前記強度測定手段が、包絡
線検波器で構成されるものである。この発明は、包絡線
検波器によって通常のOTDR測定装置と同様の光ファ
イバの損失などを測定するようにしたものである。
【0021】請求項11に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項1〜9のいずれかに記載された偏
波モード分散測定装置の一実施態様として、前記光パル
ス生成手段から出射される前記光パルスは、所定の強度
を有するパルス光であり、前記位相差測定手段は、前記
光パルスとしてのパルス光が前記光パルス生成手段から
出射されてから前記戻り光としてのパルス光のs偏光成
分およびp偏光成分のいずれかが前記光検出手段によっ
て検出されるまでの時間に基づいて前記位相差を測定す
るものである。この発明は、所定強度の光パルスを用い
ているので、光ファイバの減衰特性によってどの程度の
強度の光パルスが戻り光として戻ってくるかが分かる。
また、この発明は、位相差測定手段によって光パルスが
光パルス生成手段から出射されてから光検出手段で検出
されるまでの時間を測定し、その時間を各波長毎に測定
し、それを波長の1周期当たりの時間と対比することに
よって位相差を測定するようにしたものである。
【0022】請求項12に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項11に記載された偏波モード分散
測定装置の一実施態様として、前記光パルス生成手段
が、所定波長の光を出射するレーザ光源と、前記レーザ
光源から出射される光を所定時間通過させることにより
前記パルス光を出射する光パルス発生部と前記光パルス
発生部によって光を通過させる前記所定時間を指定する
タイミング制御部とを備えるものである。この発明は、
光パルス生成手段を具体的に限定したものであり、光パ
ルスはタイミング制御部によって指定された所定時間だ
け出射されるので、このタイミング制御部が光パルス発
生部に指定したタイミングを基準にして遅延量の測定を
行うことができる。
【0023】請求項13に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項1〜10のいずれかに記載された
偏波モード分散測定装置の一実施態様として、前記光パ
ルス生成手段から出射される前記光パルスは、所定波長
の光を所定周波数の変調信号を用いて強度変調した光で
あり、前記光検出手段は、前記戻り光のs偏光成分とp
偏光成分のそれぞれの強度に対応した電気的な検出信号
を出力する光−電気変換器であり、前記位相差測定手段
は、前記検出信号と前記変調信号との位相差に基づいて
前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分との間の位相差を
測定するものである。この発明は、被測定光ファイバに
入射される光パルスの強度を所定周波数の変調信号によ
って変調することによって、戻り光のs偏光成分とp偏
光成分のそれぞれの強度に対応した電気的な検出信号と
変調信号との間の位相差に基づいて、s偏光成分の光と
p偏光成分の光と間の位相差を測定するようにしたもの
である。
【0024】請求項14に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項13に記載された偏波モード分散
測定装置の一実施態様として、前記光パルス生成手段
が、所定波長の光を出射するレーザ光源と、前記レーザ
光源から出射される光に対して前記変調信号に基づいて
強度変調を行う変調器と、前記変調信号を発生して前記
変調器に入力する発振器とを備えるものである。この発
明は、請求項13に記載された光パルス生成手段を具体
的に限定したものである。
【0025】請求項15に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項1〜10のいずれかに記載された
偏波モード分散測定装置の一実施態様として、前記被測
定光ファイバに入射される前記光パルスは、前記光パル
ス生成手段から出射される所定波長の光パルスが所定周
波数の変調信号によって周波数変調されたコヒーレント
光であり、前記光検出手段は、前記戻り光である前記コ
ヒーレント光に対して前記光パルス生成手段から出射さ
れた所定波長の光パルスを用いてヘテロダイン検波を行
うことにより、前記変調信号と同じ周波数の電気的な検
出信号を出力するヘテロダイン検波器で構成され、前記
振幅測定手段は、前記ヘテロダイン検波器から出力され
る前記戻り光のs偏光成分とp偏光成分のそれぞれに対
応する前記検出信号の振幅に基づいて前記振幅値を測定
し、前記位相差測定手段は、前記ヘテロダイン検波器か
ら出力される前記戻り光のs偏光成分とp偏光成分のそ
れぞれに対応する前記検出信号と前記変調信号との間の
位相差に基づいて前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分
との間の位相差を測定するものである。この発明は、光
パルス生成手段から出射される光パルスを周波数変調す
ることによってコヒーレント光とし、それを被測定光フ
ァイバに入射し、その戻り光と光パルス生成手段から出
射される光パルスとをヘテロダイン検波することによっ
て得られた検出信号と変調信号との間の位相差に基づい
て振幅値及び位相差を測定するようにしたものである。
【0026】請求項16に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項15に記載された偏波モード分散
測定装置の一実施態様として、前記光パルス生成手段
が、所定波長の光を出射するレーザ光源と、前記レーザ
光源から出射される光に対して前記変調信号に基づいて
周波数変調を行う周波数シフタと、前記変調信号を発生
して前記周波数シフタに入力する発振器とを備えるもの
である。この発明は、請求項15に記載のコヒーレント
光を生成する光パルス生成手段を具体的に限定したもの
である。
【0027】請求項17に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項15に記載された偏波モード分散
測定装置の一実施態様として、前記偏光成分分離手段に
代えて、前記戻り光に含まれる前記p偏光成分又は前記
s偏光成分を選択的に出射するように、前記光パルス生
成手段から出射される光の偏波状態を制御する第2の偏
波制御手段を備えるものである。この発明は、前記戻り
光である前記コヒーレント光に対して前記光パルス生成
手段から出射された所定波長の光パルスを基準光として
ヘテロダイン検波を行う際に、基準光となる光パルスの
偏波状態をp偏光成分及びs偏光成分の振幅値がそれぞ
れが最大となるような第1の偏波状態と第2の偏波状態
にそれぞれ変換することによって、ヘテロダイン検波器
は、戻り光に含まれるp偏光成分又はs偏光成分にそれ
ぞれ対応した前記変調信号と同じ周波数の電気的な検出
信号をそれぞれ出力するようになる。すなわち、第2の
偏波制御手段が基準光となる光パルスの偏波状態をp偏
光成分の振幅値が最大となるような第1の偏波状態に変
換すると、ヘテロダイン検波器からは戻り光に含まれる
p偏光成分の光に対応した検出信号が出力されるように
なる。また、第2の偏波制御手段が基準光となる光パル
スの偏波状態をs偏光成分の振幅値が最大となるような
第2の偏波状態に変換すると、ヘテロダイン検波器から
は戻り光に含まれるs偏光成分の光に対応した検出信号
が出力されるようになり偏光ビームスプリッタなどの偏
光成分分離手段を省略することができる。
【0028】請求項18に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項15〜17のいずれかに記載され
た偏波モード分散測定装置の一実施態様として前記被測
定光ファイバが、下り線と上り線とを有するループバッ
ク方式を用いた光ファイバアンプ中継線路で構成され、
前記所定周波数の変調信号によって周波数変調すること
によって生成された前記コヒーレント光を前記光ファイ
バアンプ中継線路の下り線に入射するとともに、前記光
ファイバアンプ中継線路の上り線の出射端に現れる前記
戻り光である前記コヒーレント光を用いて偏波モード分
散の測定を行うものである。この発明は、被測定光ファ
イバがループバック方式を用いた光ファイバアンプ中継
線路で構成された場合に、その偏波モード分散を測定す
る場合を具体的に限定したものである。
【0029】請求項19に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項18に記載された偏波モード分散
測定装置の一実施態様として、前記光パルス生成手段
が、所定期間のみ前記コヒーレント光を出射し、前記所
定期間以外については前記コヒーレント光とほぼ等しい
光強度を有する一定波長の非コヒーレント光を出射して
おり、前記ヘテロダイン検波器から出力される前記検出
信号に対して前記変調信号の周波数近傍の信号のみを通
過させる帯域通過フィルタをさらに備えるものである。
この発明は、請求項18に記載の光ファイバアンプ中継
線路に光パルスを入射して偏波モード分散を測定する場
合に、光アンプによって自動的にゲイン調整が行われる
ので、それを防止するために、光強度を一定に保持する
ためのローディング光を出射するとともに、光アンプに
よって戻り光に含まれるノイズ成分が増加するので、そ
のノイズ成分を有効に除去するために帯域通過フィルタ
を設けたものである。
【0030】請求項20に記載された偏波モード分散測
定装置は、前記請求項1〜19のいずれかに記載された
偏波モード分散測定装置の一実施態様として、前記光パ
ルス生成手段から出射される前記光パルスの波長を測定
する波長測定手段をさらに備えるものである。この発明
は、温度特性の変化や経時変化によって光パルス生成手
段から出射された光パルスが所望の波長でない場合があ
り得るので実際に被測定光ファイバに入射される光パル
スの波長を波長測定手段で測定するようにしたものであ
る。
【0031】請求項21に記載された偏波モード分散測
定は、前記請求項20に記載された偏波モード分散測定
装置の一実施態様として、前記波長測定手段が前記光パ
ルスの波長に近い所定の波長を有する基準光を出射する
基準光生成手段と、前記基準光生成手段から出射される
前記基準光を用いて前記光パルス生成手段から出射され
る前記光パルスに対するヘテロダイン検波を行って、前
記基準光と前記光パルスのそれぞれの波長の差分相当の
周波数を有する差信号を出力する差信号出力手段と、前
記差信号の周波数を測定する周波数測定器と、を備える
ものである。この発明は、請求項20に記載の波長測定
手段を具体的に限定したものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施の
形態に係る偏波モード分散測定装置について図面を参照
しながら説明する。
【0033】〔第1の実施の形態〕本発明を適用した第
1の実施の形態に係る偏波モード分散測定装置は、二つ
の直交する偏波モードの光パルスを別々に被測定光ファ
イバに出射し、戻ってきた光パルスのp偏光成分とs偏
光成分の振幅及び両者の位相差を複数種類の波長につい
て求め、それに基づいて偏波モード分散を測定するよう
にしたものである。
【0034】図1は、第1の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の構成を示す図である。この実施の形態
では、偏波モード分散測定装置10を用いて、敷設済の
光ファイバ2〜4に関する偏波モード分散を測定する場
合について説明する。光ファイバ2の一端は溶着接続部
(図示せず)を介して偏波モード分散測定装置10の入
出力端子22に接続され、他端はコネクタ接続部5を介
して光ファイバ3の一端に接続されている。光ファイバ
3の他端はコネクタ接続部6を介して光ファイバ4の一
端に接続されている。光ファイバ4の他端はファイバ先
端部7を形成している。
【0035】偏波モード分散測定装置10は、タイミン
グ制御部111、波長可変光源12、光パルス発生回路
13、正弦波発振器14、正弦波変調器15、偏波コン
トローラ16、光方向性結合器17、偏光ビームスプリ
ッタ18、光−電気(O/E)変換器19s,19p、
位相振幅検出器20s,20p、解析装置211を含ん
で構成される。
【0036】波長可変光源12は、光通信用として使用
される基本波長1.31μm,1.55μm,1.65
μmから前後にずれた複数の波長の光を連続的に可変し
て生成する。例えば、波長可変光源12は、1520n
m〜1580nmの間で波長を1nmや0.1nm単位
で変化させた光や、1300nm〜1600nmの間で
30nm単位で変化させた光などを自由に出射すること
ができるレーザ光源である。なお、波長可変光源12か
ら出射される波長の値は、タイミング制御部111から
出力される波長設定信号によって任意に設定される。
【0037】光パルス発生回路13は、波長可変光源1
2から出射される光が入射され、その入射光の1次回折
光を、タイミング制御部111から出力されるタイミン
グ信号に応じたタイミングで、正弦波変調器15に出射
する。光パルス発生回路13は、図示していない音響光
学変調器(AOM)、発振器、スイッチ回路等を含んで
構成される。音響光学変調器は、入射光の1次回折光を
発振器から出力される駆動信号の周波数に応じた回折角
で出射する。発振器は、所定の超音波周波数の駆動信号
を出力する。スイッチ回路はタイミング制御部111か
ら出力されるタイミング信号に応じたタイミングで発振
器から出力される所定周波数の駆動信号を音響光学変調
器に印加する。これによって、光パルス発生回路13
は、タイミング信号の入力タイミングに同期した光パル
スを正弦波変調器15に出射する。なお、光パルス発生
回路13を構成する音響光学変調器には、波長可変光源
12から出射される種々の波長の光が入射されるように
なるので、光パルス発生回路13は、この音響光学変調
器の回折効率が最適な値となるように駆動信号の超音波
周波数及び電圧値を適当に制御している。このように波
長に応じて駆動信号の超音波周波数及び電圧値を制御す
るような光パルス発生回路については、本発明の発明者
が別途出願しているので、ここではその説明は省略す
る。
【0038】タイミング制御部111は、光パルスの出
力タイミングに対応したタイミング信号(プローブパル
ス)を光パルス発生回路13及び正弦波発振器14に、
光パルスの波長に関する波長設定信号を波長可変光源1
2に、直線偏光の振動方向を制御する偏波状態制御信号
を偏波コントローラ16に、偏波モード分散の解析開始
信号を解析装置211にそれぞれ出力する。タイミング
信号は所定の時間幅を有するパルス状の信号である。光
パルス発生回路13は、このタイミング制御部111か
ら入力されるタイミング信号がハイレベルの状態にある
場合に所定波長の光パルスを正弦波変調器15に出射し
ており、このタイミング信号のハイレベルの時間を制御
することによって光パルスの幅を適当に制御することが
できる。波長設定信号は、前述のように波長可変光源1
2から出射される光の波長を1520nm〜1580n
mの間で1nm単位で変化させる場合には、その設定内
容は1520nm,1521nm,1522nm,・・
・のようなものとなり、1300nm〜1600nmの
間で30nm単位で変化させる場合には、その設定内容
は1300nm,1330nm,1360nm,・・・
のようなものとなる。解析開始信号は、このような一連
の波長設定信号による位相及び振幅の測定が終了した時
点で解析装置211に出力されるものである。
【0039】正弦波発振器14は、タイミング制御部1
11から出力されるタイミング信号に同期して所定周波
数の正弦波信号を正弦波変調器15及び位相振幅検出器
20s,20pに出力する。なお、正弦波発振器14
は、所定の波長に対する位相比較が行われている間は正
弦波信号を位相振幅検出器20s,20pに出力し続け
る。正弦波変調器15は、正弦波発振器14から出力さ
れる正弦波信号に基づいて、光パルス発生回路13から
出射される光パルスの強度を変調し、その強度変調され
た光パルスを偏波コントローラ16に出射する。偏波コ
ントローラ16は、正弦波変調器15によって強度変調
された光パルスが入射され、この光パルスの偏波状態を
直線偏光に変え、かつ、その直線偏光の振動方向をタイ
ミング制御部111から出力される偏波状態制御信号に
応じて制御し、偏波状態の制御された強度変調光パルス
を光方向性結合器17及び入出力端22を介して光ファ
イバ2〜4に出射する。すなわち、偏波コントローラ1
6は、自然光を直線偏光に変換する偏光子と、この偏光
子を光軸回りに回転させるモータ駆動部とから構成され
ている。モータ駆動部はタイミング制御部111から出
力される偏波状態制御信号に応じて偏光子を光軸回りに
おける所定位置に位置決めしているので、強度変調光パ
ルスは、偏光子によって所定の振動方向を有する直線偏
光に変換されて出射されるようになっている。なお、偏
波コントローラ16は、これ以外の4分の1波長板など
の種々の光学素子を適当に組み合わせて構成してもよい
ことはいうまでもない。
【0040】光方向性結合器17は、偏波コントローラ
16から出射された強度変調光パルスが入射され、それ
を入出力端22を介して、測定対象である光ファイバ2
〜4に向けて出射すると共に光ファイバ2〜4間のコネ
クタ接続部5,6やファイバ先端部7で反射及び散乱し
た反射光及び後方散乱光を偏光ビームスプリッタ18に
分波するものである。偏光ビームスプリッタ18は、光
方向性結合器17によって分波されて来た反射光及び後
方散乱光が入射され、それをp偏光成分とs偏光成分の
反射光及び後方散乱光に分離する。偏光ビームスプリッ
タ18によって分離されたs偏光成分の反射光及び後方
散乱光は光−電気変換器19sに、p偏光成分の反射光
及び後方散乱光は光−電気変換器19pにそれぞれ入射
されるように構成される。光−電気変換器19sは、偏
光ビームスプリッタ18によって分離されたs偏光成分
の反射光及び後方散乱光が入射され、それを電気信号に
変換して、位相振幅検出器20sに出力する。光−電気
変換器19pは、偏光ビームスプリッタ18によって分
離されたp偏光成分の反射光及び後方散乱光が入射さ
れ、それを電気信号に変換して、位相振幅検出器20p
に出力する。
【0041】位相振幅検出器20pは、正弦波発振器1
4から出力される正弦波信号と、各コネクタ接続部5,
6やファイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後
方散乱光のp偏光成分の強度変調光パルスに対応する信
号波形との間の位相を比較しその位相差信号を解析装置
211に出力すると共に、各コネクタ接続部5,6やフ
ァイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後方散乱
光のp偏光成分の強度変調光パルスに対応する信号波形
の最大振幅値を測定し、それを解析装置211に出力す
る。同様に、位相振幅検出器20sは、正弦波発振器1
4から出力される正弦波信号と、各コネクタ接続部5,
6やファイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後
方散乱光のs偏光成分の強度変調光パルスに対応する信
号波形との間の位相を比較し、その位相差信号を解析装
置211に出力すると共に、各コネクタ接続部5,6や
ファイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後方散
乱光のs偏光成分の強度変調光パルスに対応する信号波
形の最大振幅値を測定し、それを解析装置211に出力
する。
【0042】解析装置211は、位相振幅検出器20
p,20sから出力される位相差信号及び振幅値を順次
記憶しておき、タイミング制御部111から出力される
解析開始信号に応じて、これらの蓄積された位相差信号
及び振幅値に基づいて所定の演算処理を施し、コネクタ
接続部5,6、ファイバ先端部7の存在する地点におけ
る偏波モード分散、並びに光ファイバ2〜4に対応する
区間の偏波モード分散をそれぞれ算出する。なお、解析
装置211がどのようにして偏波モード分散を算出する
のかについては、本発明の出願人が先に出願した特開平
9−264814号公報に詳細に記載されているので、
ここではその詳細な説明は省略し、後述の動作説明の中
で概略のみを説明することとする。
【0043】上述したタイミング制御部111、波長可
変光源12、光パルス発生回路13正弦波発振器14及
び正弦波変調器15が光パルス生成手段に、偏波コント
ローラ16が偏波制御手段に、光方向性結合器17及び
偏光ビームスプリッタ18が偏光成分分離手段に、光−
電気変換器19s,19pが光検出手段に、位相振幅検
出器20s,20p及び解析装置211が振幅測定手段
に、位相振幅検出器20s,20p及び解析装置211
が位相差測定手段に、解析装置211が解析手段にそれ
ぞれ対応する。
【0044】次に、第1の実施の形態に係る偏波モード
分散測定装置10の動作について図面を用いて説明す
る。図2は、図1の偏波モード分散測定装置10によっ
て、コネクタ接続部5,6、ファイバ先端部7の存在す
る地点における偏波モード分散並びに光ファイバ2〜4
の偏波モード分散がどのようにして測定されるのかを示
す波形図であり、横軸に時間を示す。まず、タイミング
制御部111は、波長可変光源12に対して波長λ0の
波長設定信号を出力する。これによって、波長可変光源
12は波長λ0の光を光パルス発生回路13に出射する
ようになる。
【0045】タイミング制御部111は、図2(a)に
示すようなタイミング信号(プローブパルス)を光パル
ス発生回路13及び正弦波発振器14に出力する。光パ
ルス発生回路13は、このタイミング信号の入力に同期
したタイミングで波長λ0の光パルスを正弦波変調器1
5に出射する。これと同じタイミングで正弦波発振器1
4は図2(c)に示すような正弦波信号を正弦波変調器
15及び位相振幅検出器20s,20pに出力する。正
弦波変調器15は、正弦波発振器14から出力された正
弦波信号に応じて光パルス発生回路13から入射された
光パルスの強度を変調し、図2(b)に示すような強度
変調光パルスを偏波コントローラ16に出射する。
【0046】このとき偏波コントローラ16は、正弦波
変調器15から出射された強度変調光パルスを第1の偏
波状態に変換して光方向性結合器17に出射するように
タイミング制御部111から出力された第1の偏波状態
制御信号によって予め設定されている。ここで、第1の
偏波状態の光パルスとは、偏波コントローラ16から出
射される直線偏光の光パルスが被測定光ファイバ2〜4
を通過することなく偏光ビームスプリッタ18に入射し
た場合に、偏光ビームスプリッタ18から出射されるp
偏光成分の光強度が最大となるような振動方向を有する
直線偏光に変換された光パルスのことである。従って、
偏波コントローラ16が光パルスを第1の偏波状態に変
換するためには、偏波コントローラ16から出射される
直線偏光の光パルスが被測定光ファイバ2〜4を通過す
ることなく偏光ビームスプリッタ18に入射した場合
に、偏光ビームスプリッタ18から出射されるp偏光成
分の光強度が最大となるように偏波コントローラ16内
の偏光子の回転位置を予め検出しておき、この回転位置
に関する情報を第1の偏波状態制御信号として、タイミ
ング制御部111に設定しておく。従って、タイミング
制御部111がこの回転位置に関する第1の偏波状態制
御信号を偏波コントローラ16に出力すると、偏波コン
トローラ16は偏光子の回転位置をモータ駆動部によっ
て制御し、正弦波変調器15から出射される強度変調光
パルスを第1の偏波状態の光パルスに変換して出射する
ようになる。
【0047】偏波コントローラ16から出射される第1
の偏波状態の強度変調光パルスは、光方向性結合器17
及び入出力端22を介して光ファイバ2〜4に入射され
る。光ファイバ2〜4に入射した強度変調光パルスは、
コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端部7でそれぞ
れ反射及び散乱して光ファイバ2〜4をそれぞれ経由し
て入出力端22に戻ってくる。入出力端22に戻ってき
た強度変調光パルスは光方向性結合器17を介して偏光
ビームスプリッタ18に入射され、そこでp偏光成分の
強度変調光パルスとs偏光成分の強度変調光パルスに分
離され、それぞれの強度変調光パルスに対応した光−電
気変換器19s,19pに入射され、そこで電気的な信
号に変換される。光−電気変換器19s,19pから出
力される電気的な信号は図2(d)〜(g)に示すよう
に、それぞれの信号波形が正弦波変調器15から出射さ
れた図2(b)の強度変調光パルスに対応した波形を示
すようになる。
【0048】図2(d)は、コネクタ接続部5,6並び
にファイバ先端部7でそれぞれ反射及び散乱した波長λ
0のp偏光成分の強度変調光パルスの戻り光が光−電気
変換器19pによって変換された場合における信号波形
の一例を示す図である。図2(d)において、信号波形
ap0はコネクタ接続部5で、信号波形bp0はコネク
タ接続部6で、信号波形cp0はファイバ先端部7で、
それぞれ反射及び散乱した波長λ0のp偏光成分の強度
変調光パルスの戻り光に対応するものである。図2(e
は、コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端部7で反
射及び散乱した波長λ0のs偏光成分の強度変調光パル
スの戻り光が光−電気変換器19sによって変換された
場合における信号波形の一例を示す図である。図2
(e)において、信号波形as0はコネクタ接続部5
で、信号波形bs0はコネクタ接続部6で、信号波形c
s0はファイバ先端部7で、それぞれ反射及び散乱した
波長λ0s偏光成分の強度変調光パルスの戻り光に対応
するものである。なお、図2において、コネクタ接続部
5にはaの文字を、コネクタ接続部6にはbの文字を、
ファイバ先端部7にはcの文字を付して、それぞれの波
形との対応を示している。
【0049】位相振幅検出器20pは、光−電気変換器
19pから出力される各信号波形ap0,bp0,cp
0と、正弦波発振器14から出力される図2(c)の正
弦波信号との間で位相を比較し、その位相差信号P10
a,P10b,P10cを解析装置211に出力する。
また、位相振幅比較器20pは、光−電気変換器19p
から出力される各信号波形ap0,bp0,cp0の最
大振幅値を検出し、その振幅値L10a,L10b,L
10cを解析装置211に出力する。位相振幅検出器2
0sは、光−電気変換器19sから出力される各信号波
形as0,bs0,cs0と、正弦波発振器14から出
力される図2(c)の正弦波信号との間で位相を比較
し、得られた位相差信号P20a,P20b,P20c
を解析装置211に出力する。また、位相振幅比較器2
0sは、光−電気変換器19sから出力される各信号波
形as0,bs0,cs0の最大振幅値を検出し、その
振幅値L20a,L20b,L20cを解析装置211
に出力する。
【0050】以下同様にして、タイミング制御部111
は、波長可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設
定信号を順次出力する。図2(f)は、コネクタ接続部
5,6並びにファイバ先端部7でそれぞれ反射及び散乱
した波長λnのp偏光成分の強度変調光パルスの戻り光
が光−電気変換器19pによって変換された場合におけ
る信号波形の一例を示す図である。図2(f)におい
て、信号波形apnはコネクタ接続部5で、信号波形b
pnはコネクタ接続部6で、信号波形cpnはファイバ
先端部7で、それぞれ反射及び散乱した波長λnのp偏
光成分の強度変調光パルスの戻り光に対応するものであ
る。図2(g)は、コネクタ接続部5,6並びにファイ
バ先端部7で反射及び散乱した波長λnのs偏光成分の
強度変調光パルスの戻り光が光−電気変換器19sによ
って変換された場合における信号波形の一例を示す図で
ある。図2(g)において、信号波形asnはコネクタ
接続部5で、信号波形bsnはコネクタ接続部6で、信
号波形csnはファイバ先端部7で、それぞれ反射及び
散乱した波長λnのs偏光成分の強度変調光パルスの戻
り光に対応するものである。これによって、位相振幅検
出器20pは、波長λ1〜λnの場合における位相差信
号P11a〜P1na,P11b〜P1nb,P11c
〜P1nc及び振幅値L11a〜L1na,L11b〜
L1nb,L11c〜L1ncを測定して解析装置21
1に順次出力する。同様に、位相振幅検出器20sは、
波長λ1〜λnの場合における位相差信号P21a〜P
2na,P21b〜P2nb,P21c〜P2nc及び
振幅値L21a〜L2na,L21b〜L2nb,L2
1c〜L2ncを測定して解析装置211に順次出力す
る。
【0051】第1の偏波状態の強度変調光パルスに対す
る一連の処理が終了すると、今度はタイミング制御部1
11は、第2の偏波状態制御信号を偏波コントローラ1
6に出力し、偏波コントローラ16から第2の偏波状態
に変換された直線偏光の強度変調光パルスが出射される
ように偏波コントローラ16の設定を変更する。これに
よって、偏波コントローラ16は、正弦波変調器15か
ら出射される強度変調光パルスを第2の偏波状態の直線
偏光に変換して光方向性結合器17に出射するようにな
る。ここで、第2の偏波状態の光パルスとは、偏波コン
トローラ16から出射される直線偏光の光パルスが被測
定光ファイバ2〜4を通過することなく偏光ビームスプ
リッタ18に入射した場合に、偏光ビームスプリッタ1
8から出射されるs偏光成分の光強度が最大となるよう
な所定の振動方向を有する直線偏光に変換された光パル
スのことである。従って、偏波コントローラ16が光パ
ルスを第2の偏波状態に変換するためには、偏波コント
ローラ16から出射される直線偏光の光パルスが被測定
光ファイバ2〜4を通過することなく偏光ビームスプリ
ッタ18に入射した場合に、偏光ビームスプリッタ18
から出射されるs偏光成分の光強度が最大の値となるよ
うな偏波コントローラ16内の偏光子の回転位置を予め
検出しておく必要がある。タイミング制御部111はこ
の回転位置に関する情報を第2の偏波状態制御信号とし
て偏波コントローラ16に出力することによって、偏波
コントローラ16からは第2の偏波状態の光パルスが出
射されるようになる。なお、第2の偏波状態の光パルス
が出射されるような回転位置を検出しなくても、前述の
第1の偏波状態の光パルスが出射された場合の回転位置
を基準に偏波コントローラ16内の偏光子を時計方向又
は反時計方向に約90度回転させてもよいことは言うま
でもない。
【0052】偏波コントローラ16から出射される第2
の偏波状態の強度変調光パルスは、前述の場合と同様に
光方向性結合器17及び入出力端22を介して光ファイ
バ2〜4に入射され、コネクタ接続部5,6並びにファ
イバ先端部7でそれぞれ反射及び散乱して光ファイバ2
〜4をそれぞれ経由して入出力端22に戻ってくる。入
出力端22に戻ってきた強度変調光パルスは光方向性結
合器17を介して偏光ビームスプリッタ18に入射さ
れ、そこでp偏光成分の強度変調光パルスとs偏光成分
の強度変調光パルスに分離され、それぞれの偏光成分に
対応した光−電気変換器19s,19pに入射され、そ
こで電気的な信号に変換される。光−電気変換器19
s,19pによって変換された電気的な信号は前述の場
合と同様に正弦波変調器15から出射された図2(b)
の強度変調光パルスに対応した波形になる。そこで、前
述の場合と同様に、位相振幅検出器20pは、光−電気
変換器19pから出力される各信号波形と、正弦波発振
器14から出力される正弦波信号との間で位相を比較
し、その位相差信号を解析装置211に出力すると共
に、光−電気変換器19pから出力される各信号波形の
最大振幅値を検出し、その振幅値を解析装置211に出
力する。同様に、位相振幅検出器20sは、光−電気変
換器19sから出力される各信号波形と、正弦波発振器
14から出力される正弦波信号との間で位相を比較し、
その位相差信号を解析装置211に出力すると共に、光
−電気変換器19sから出力される各信号波形の最大振
幅値を検出し、その振幅値を解析装置211に出力す
る。以下同様にして、タイミング制御部111は、波長
可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設定信号を
順次出力する。これによって、位相振幅検出器20p
は、波長λ0〜λnの場合における位相差信号P30a
〜P3na,P30b〜P3nb,P30c〜P3nc
及び振幅値L30a〜L3na,L30b〜L3nb,
L30c〜L3ncを解析装置211に順次出力する。
また、同様に、位相振幅検出20sは、波長λ0〜λn
の場合における位相差信号P40a〜P4na,P40
b〜P4nb,P40c〜P4nc及び振幅値L40a
〜L4na,L40b〜L4nb,L40c〜L4nc
を解析装置211に順次出力する。
【0053】上述のような第1の偏波状態の強度変調光
パルスに対する処理及び第2の偏波状態の強度変調光パ
ルスに対する処理を行うことによって、波長λ0〜λn
の強度変調光パルスが入出力端22を出射してからコネ
クタ接続部5,6、ファイバ先端部7で反射及び散乱し
て再び入出力端22に戻って来るまでの間に通過した各
光ファイバ及び接続部等によって生じた偏波モード分散
に対応する伝達関数行列[T]の行列要素である振幅値
とその位相推移が解析装置211に集計されることにな
る。従って、解析装置211は、集計された振幅値及び
位相推移、並びに伝達関数行列[T]に基づいて被測定
物の偏波モード分散を求める。
【0054】伝達関数行列[T]は次式(1)のように
定義される。
【0055】
【数1】 ここで、|Tij|は各行列要素の振幅を、φijは各行列
要素の位相推移をそれぞれ示し、ともに光パルスの周波
数(波長)の関数である。このような伝達関数行列
[T]を示す被測定物の偏波モード分散τPMD は、次式
(2)のように定義される。
【0056】
【数2】 ここで、θは偏光角を、ψ1 は光の進行方向に垂直な面
内にある方向の位相推移を、ψ2 はψ1 に直交する方向
の位相推移をそれぞれ示す。
【0057】式(2)におけるθ(ω)は、
【0058】
【数3】 によって、ψ1 は、
【0059】
【数4】 によって、ψ2 は、
【0060】
【数5】 によって求められる。従って、伝達関数行列[T]の各
成分を測定することによって、被測定光ファイバの偏波
モード分散を演算処理にて求めることができる。
【0061】すなわち、第1の偏波状態の強度変調光パ
ルスを被測定光ファイバ2〜4に出射することによっ
て、次式(6)のような関係が成立する。
【0062】
【数6】 従って、その戻り光のp偏光成分及びs偏光成分の位相
差及び振幅値を測定することは、伝達関数行列[T]の
中の次の行列要素の振幅及び位相推移
【0063】
【数7】 を測定することに等しい。
【0064】同様に、第2の偏波状態の強度変調光パル
スを被測定光ファイバ2〜4に出射することによって、
次式(7)のような関係が成立する。
【0065】
【数8】 従って、その戻り光のp偏光成分及びs偏光成分の位相
差及び振幅値を測定することは、伝達関数行列[T]の
中の次の行列要素の振幅及び位相推移
【0066】
【数9】 を測定することに等しい。
【0067】以上の処理によって、伝達関数行列[T]
を構成する各行列要素の振幅及び位相推移が測定できる
ので、これらの値を式(3)〜(5)に代入し、さらに
その値を式(2)に代入することによって被測定光ファ
イバ2〜4の偏波モード分散を求めることができる。こ
のような処理を各波長毎に行うことによって、各波長毎
の偏波モード分散を測定することができる。
【0068】例えば、第1の偏波状態に変換された波長
λ0の強度変調光パルスが入出力端22を出射してから
コネクタ接続部5で反射及び散乱して再び入出力端22
に戻って来た場合には、式(7)に対応する行列要素の
振幅値|T11|は振幅値L10a、位相推移φ11は位相
差P10a、振幅値|T21|は振幅値L20a、位相推
移φ21は位相差P20aとなる。同様に、第2の偏波状
態に変換された波長λ0の強度変調光パルスが入出力端
22を出射してからコネクタ接続部5で反射及び散乱し
て再び入出力端22に戻って来た場合には、式(9)に
対応する行列要素の振幅値|T12|は振幅値L30a、
位相推移φ12は位相差P30a、振幅値|T22|は振幅
値L40a、位相推移φ22は位相差P40aとなる。従
って、これらの各値を式(2)〜(5)に代入すること
によって、波長λ0の強度変調光パルスが光ファイバ2
を伝搬することによって生じる偏波モード分散τPMD
を測定することができる。同様に、振幅値L10b,L
20b,L30b,L40b及び位相差P10b,P2
0b,P30b、P40bを式(2)〜(5)に代入す
ることによって、波長λ0の強度変調光パルスが光ファ
イバ2及び3を伝搬することによって生じる偏波モード
分散τPMDb を測定することができる。また、振幅値L
10c,L20c,L30c,L40c及び位相差P1
0c,P20c,P30c,P40cを式(2)〜
(5)に代入することによって、波長λ0の強度変調光
パルスが光ファイバ2〜4を伝搬することによって生じ
る偏波モード分散τPMDcを測定することができる。
【0069】なお、波長λ0の強度変調光パルスが光フ
ァイバ3だけを伝搬することによって生じる偏波モード
分散τPMDab は、振幅値L10b,L20b,L30
b,L40b及び位相差P10b,P20b,P30
b、P40bから振幅値L10a,L20a,L30
a,L40a及び位相差P10a,P20a,P30
a、P40aをそれぞれ減算した値を式(2)〜(5)
に代入することによって測定することができる。同様
に、波長λ0の強度変調光パルスが光ファイバ4だけを
伝搬することによって生じる偏波モード分散τPMDbc
は、振幅値L10c,L20c,L30c,L40c及
び位相差P10c,P20c,P30c、P40cから
振幅値L10b,L20b,L30b,L40b及び位
相差P10b,P20b,P30b、P40bをそれぞ
れ減算した値を式(2)〜(5)に代入することによっ
て測定することができる。なお、上述の演算処理は波長
λ0に対するものなので、各波長λ1〜λnの測定結果
についても同様に順次演算処理することによって、各波
長λ1〜λnに対応する偏波モード分散を測定すること
ができる。
【0070】以上のように、第1の実施の形態の偏波モ
ード分散測定装置によれば、コネクタ接続部5,6、フ
ァイバ先端部7の存在する地点における偏波モード分
散、並びに光ファイバ2〜4のそれぞれが有する偏波モ
ード分散を測定することができる。
【0071】図3は、第1の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の変形例の構成を示す図である。この変
形例に係る偏波モード分散測定装置30は、解析装置2
13内にp偏光成分用の同期加算部31pとs偏光成分
用の同期加算部31sを有し、位相測定処理及び振幅測
定処理を位相振幅検出器20p,20sによって複数回
実行し、その実行結果の同期加算を同期加算部31p,
31sで算出するようにしたものである。これによっ
て、正確な位相差及び振幅値の測定を行うことができ
る。上述した同期加算部31p,31sが同期加算手段
に対応する。
【0072】なお、正弦波発振器14から位相振幅検出
器20p,20sに出力される正弦波信号の位相(位相
比較の基準となる正弦波信号の位相)を前後にずらし
て、位相測定のタイミングを可変することによって、光
ファイバ3又は4だけを伝搬することによって生じる偏
波モード分散を容易に測定することができる。すなわち
波長λ0〜λ1のp偏光成分の強度変調光パルスに対応
する位相差信号P10a〜P1naの値がゼロになるよ
うに、正弦波発振器14から出力される正弦波信号の位
相を前後にずらして、その位相のずれた正弦波信号と、
波長λ0〜λnのp偏光成分の強度変調光パルスがコネ
クタ接続部6で反射及び散乱することによって生成され
た信号波形bp0〜bpnとの間の位相を比較すること
によって、光ファイバ3だけを伝搬することによって生
じる位相差を測定することができる同様にして、波長λ
0〜λ1のs偏光成分の強度変調光パルスに対応する位
相差信号P20a〜P2naの値がゼロになるように、
正弦波発振器21から出力される正弦波信号の位相を前
後にずらして、その位相のずれた正弦波信号と、波長λ
0〜λnのs偏光成分の強度変調光パルスがファイバ先
端部7で反射及び散乱することよって生成された信号波
形bs0〜bsnとの間の位相を比較することによっ
て、光ファイバ3だけを伝搬することによって生じる位
相差の変動値を測定することができる。このようして得
られた位相差信号と振幅値に基づいて、強度変調光パル
スが光ファイバ3だけを伝搬することによって生じる偏
波モード分散τPMDabを測定することができる。同様
にして、強度変調光パルスが光ファイバ4だけを伝搬す
ることによって生じる偏波モード分散τPMDbcも測定
することができる。
【0073】〔第2の実施の形態〕本発明を適用した第
2の実施の形態に係る偏波モード分散測定装置は、二つ
の直交する偏波モードの光パルスを別々に被測定光ファ
イバに出射し、戻ってきた光パルスのp偏光成分とs偏
光成分の振幅及び遅延量を複数種類の波長について求
め、それに基づいて偏波モード分散を測定するようにし
たものである。
【0074】図4は、第2の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の構成を示す図である。この実施の形態
では、偏波モード分散測定装置40を用いて、敷設済の
光ファイバ2〜4に関する偏波モード分散を測定する場
合について説明する。偏波モード分散測定装置40は、
タイミング制御部114、波長可変光源12、光パルス
発生回路13、偏波コントローラ16、光方向性結合器
17、偏光ビームスプリッタ18、光−電気(O/E)
変換器19s,19p、位相振幅検出器41s41p、
解析装置214を含んで構成される。図4において図1
と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、そ
の説明は省略する。
【0075】タイミング制御部114は、光パルスの出
力タイミングに対応したタイミング信号を光パルス発生
回路13及び位相振幅検出器41s,41pに、光パル
スの波長に関する波長設定信号を波長可変光源12に、
直線偏光の振動方向を制御する偏波状態制御信号を偏波
コントローラ16に、偏波モード分散の解析開始信号を
解析装置214にそれぞれ出力する。タイミング信号は
所定の時間幅を有するパルス状の信号である。光パルス
発生回路13は、このタイミング制御部114から入力
されるタイミング信号がハイレベルの状態にあるときに
光パルスを出射しており、このタイミング信号のハイレ
ベルの状態を制御することによって、光パルスの幅を任
意に制御することができる。
【0076】位相振幅検出器41sは、タイミング制御
部114から光パルス発生回路13に出力されるタイミ
ング信号と、各コネクタ接続部5,6やファイバ先端部
7で反射及び散乱した反射光及び後方散乱光のs偏光成
分に対応するパルス信号とを比較し、その遅延量を解析
装置214に出力すると共に各コネクタ接続部5,6や
ファイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後方散
乱光のs偏光成分に対応するパルス信号の振幅値を測定
し、それを解析装置214に出力する。同様に位相振幅
検出器41pは、タイミング制御部114から光パルス
発生回路13に出力されるタイミング信号と、各コネク
タ接続部5,6やファイバ先端部7で反射及び散乱した
反射光及び後方散乱光のp偏光成分に対応するパルス信
号とを比較し、その遅延量を解析装置214に出力する
と共に、各コネクタ接続部5,6やファイバ先端部7で
反射及び散乱した反射光及び後方散乱光のp偏光成分に
対応するパルス信号の振幅値を測定し、それを解析装置
214に出力する。光−電気変換器19s,19pから
出力されるパルス信号は、各コネクタ接続部5,6やフ
ァイバ先端部7で反射及び散乱した反射光及び後方散乱
光のs偏光成分及びp偏光成分にそれぞれ対応するもの
なので、タイミング制御部114からタイミング信号が
出力されてからパルス信号が入力するまでのディレイタ
イムを測定することによって、光パルスが入出力端22
から出射してから各コネクタ接続部5,6やファイバ先
端部7で反射及び散乱した反射光及び後方散乱光のs偏
光成分及びp偏光成分が入出力端22に戻ってくるまで
の時間を測定することになる。この時間は、波長の値や
偏光状態(s偏光及びp偏光)によって異なるので、こ
の時間を各波長毎に測定し、それを波長の1周期当たり
の時間と対比することによって位相差を測定することが
できる。
【0077】従って、解析装置214は、位相振幅検出
器41s,41pから出力されるディレイタイムを順次
記憶しておき、タイミング制御部114から出力される
解析開始信号に応じて蓄積されたディレイタイムに基づ
いて各波長における偏光状態毎の位相差を算出し、さら
に、算出された位相差及び振幅値に基づいて前述の解析
装置211と同様にして、コネクタ接続部5,6、ファ
イバ先端部7の存在する地点における偏波モード分散、
並びに光ファイバ2〜4のそれぞれが有する偏波モード
分散を測定することができる。
【0078】上述したタイミング制御部114、波長可
変光源12及び光パルス発生回路13が光パルス生成手
段に、タイミング制御部114及び偏波コントローラ1
6が偏波制御手段に、光方向性結合器17、偏光ビーム
スプリッタ18及び光−電気変換器19s,19pが光
検出手段に、位相振幅検出器41s,41p及び解析装
置214が振幅測定手段に、位相振幅検出器41s,4
1p及び解析装置214が位相差測定手段に、解析装置
214が解析手段にそれぞれ対応する。
【0079】次に、第2の実施の形態に係る偏波モード
分散測定装置40の動作について図面を用いて説明す
る。図5は、図4の偏波モード分散測定装置40によっ
てコネクタ接続部5,6、ファイバ先端部7の存在する
地点における偏波モード分散、並びに光ファイバ2〜4
の偏波モード分散がどのようにして測定されるのかを示
す波形図であり、横軸に時間を示す。まず、タイミング
制御部114は、波長可変光源12に対して波長λ0の
波長設定信号を出力する。これによって、波長可変光源
12は波長λ0の光を光パルス発生回路13に出射す
る。次に、タイミング制御部114は、図5(a)に示
すようなタイミング信号(プローブパルス)をタイミン
グt0で光パルス発生回路13及び位相振幅検出器41
s,41pに出力する。光パルス発生回路13は、この
タイミング信号の入力に同期したタイミングt0で波長
λ0の光パルスを偏波コントローラ16に出射する。
【0080】このとき偏波コントローラ16は、光パル
ス発生回路13から出射される光パルスを第1の偏波状
態に変換して光方向性結合器17に出射するように、タ
イミング制御部114から出力された第1の偏波状態制
御信号によって予め設定されている。従って、偏波コン
トローラ16は、光パルス発生回路13から入射された
光パルスの偏光状態を第1の偏波状態に変換して、光方
向性結合器17及び入出力端22を介して光ファイバ2
〜4に出射する。光ファイバ2〜4に入射した光パルス
は、コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端部7でそ
れぞれ反射及び散乱して光ファイバ2〜4をそれぞれ経
由して入出力端22に戻ってくる。入出力端22に戻っ
てきた光パルスは光方向性結合器17を介して偏光ビー
ムスプリッタ18に入射され、そこでp偏光成分の光パ
ルスとs偏光成分の光パルスに分離され、それぞれの光
パルスに対応した光−電気変換器19s,19pに入射
されて電気的なパルス信号に変換される。光−電気変換
器19s,19pから出力される電気的なパルス信号は
図5(b)〜(e)に示すように、光パルス発生回路1
3から出射された図5(a)の光パルスに対応した波形
となる。
【0081】図5(b)は、コネクタ接続部5,6並び
にファイバ先端部7で反射及び散乱した波長λ0のp偏
光成分の光パルスの戻り光が光−電気変換器19pによ
って変換された場合における信号波形の一例を示す図で
ある。図5(b)において、信号波形gp0はコネクタ
接続部5で、信号波形hp0はコネクタ接続部6で、信
号波形ip0はファイバ先端部7で、それぞれ反射及び
散乱した光パルスの戻り光に対応するものである。図5
(c)は、コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端部
7で反射及び散乱した波長λ0のs偏光成分の光パルス
の戻り光が光−電気変換器19sによって変換された場
合における信号波形の一例を示す図である。図5(c)
において、信号波形gs0はコネクタ接続部5で、信号
波形hs0はコネクタ接続部6で、信号波形is0はフ
ァイバ先端部7で、それぞれ反射及び散乱した光パルス
の戻り光に対応するものである。なお、図4において、
コネクタ接続部5にはgの文字を、コネクタ接続部6に
はhの文字を、ファイバ先端部7にはiの文字を付し
て、それぞれの波形との対応を示している。
【0082】位相振幅検出器41pは、光−電気変換器
19pによって変換された各信号波形gp0,hp0,
ip0の立ち上がりタイミングと、タイミング制御部1
14から出力されたタイミング信号の立ち上がりタイミ
ングt0とを比較し、そのディレイタイム(遅延量)g
0p,h0p,i0pを測定し、それを解析装置214
に出力する。また、位相振幅比較器41pは、光−電気
変換器19pから出力される各信号波形g0p,h0
p,i0pの振幅値を検出し、その振幅値L10g,L
10h,L10iを解析装置214に出力する。位相振
幅検出器41sは光−電気変換器19sによって変換さ
れた各信号波形gs0,hs0,is0の立ち上がりタ
イミングと、タイミング制御部114から出力されたタ
イミング信号の立ち上がりタイミングt0とを比較し、
そのディレイタイム(遅延量)g0s,h0s,i0s
を測定し、それを解析装置214に出力する。また、位
相振幅比較器41sは、光−電気変換器19sから出力
される各信号波形g0s,h0s,i0sの振幅値を検
出し、その振幅値L20g,L20h,L20iを解析
装置214に出力する。
【0083】以下同様にして、タイミング制御部114
は、波長可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設
定信号を順次出力する。図5(d)は、コネクタ接続部
5,6並びにファイバ先端部7で反射及び散乱した波長
λnのp偏光成分の光パルスの戻り光が光−電気変換器
19pによって変換された場合における信号波形の一例
を示す図である。図5(d)において、信号波形gpn
はコネクタ接続部5で、信号波形hpnはコネクタ接続
部6で、信号波形ipnはファイバ先端部7で、それぞ
れ反射及び散乱した光パルスの戻り光に対応するもので
ある。図5(e)は、コネクタ接続部5,6並びにファ
イバ先端部7で反射及び散乱した波長λnのs偏光成分
の光パルスの戻り光が光−電気変換器19sによって変
換された場合における信号波形の一例を示す図である。
図5(e)において、信号波形gsnはコネクタ接続部
5で、信号波形hsnはコネクタ接続部6で、信号波形
isnはファイバ先端部7で、それぞれ反射及び散乱し
た光パルスの戻り光に対応するものである。これによっ
て、位相振幅検出器41pは、波長λ1〜λnの光パル
スに対するディレイタイムg1p〜gnp,h1p〜h
np,i1p〜inp及び振幅値L11g〜L1ng,
L11h〜L1nh,L11i〜L1niを測定して解
析装置214に順次出力する。同様に、位相振幅検出器
41sは、波長λ1〜λnの光パルスに対するディレイ
タイムg1s〜gns,h1s〜hns,i1s〜in
s及び振幅値L21g〜L2ng,L21h〜L2n
h,L21i〜L2niを測定して解析装置214に順
次出力する。
【0084】第1の偏波状態の光パルスに対する一連の
処理が終了すると、今度はタイミング制御部114は、
第2の偏波状態制御信号を偏波コントローラ16に出力
し、偏波コントローラ16から第2の偏波状態に変換さ
れた直線偏光の光パルスが出射されるように偏波コント
ローラ16の設定を変更する。これによって、偏波コン
トローラ16は、光パルスを第2の偏波状態の直線偏光
に変換して光方向性結合器17に出射するようになる。
【0085】偏波コントローラ16から出射される第2
の偏波状態の光パルスは、前述の場合と同様に光方向性
結合器17及び入出力端22を介して光ファイバ2〜4
に入射され、コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端
部7でそれぞれ反射及び散乱して光ファイバ2〜4をそ
れぞれ経由して入出力端22に戻ってくる。入出力端2
2に戻ってきた光パルスは光方向性結合器17を介して
偏光ビームスプリッタ18に入射され、そこでp偏光成
分の光パルスとs偏光成分の光パルスに分離され、それ
ぞれの光パルスに対応した光−電気変換器19s,19
pに入射され、そこで電気的な信号に変換される。光−
電気変換器19s,19pによって変換された電気的な
信号は前述の場合と同様に光パルス発生回路13から出
射された図2(a)の光パルスに対応した波形になる。
そこで、前述の場合と同様に、位相振幅検出器41p
は、光−電気変換器19pによって変換された各信号波
形の立ち上がりタイミングと、タイミング制御部114
から出力されたタイミング信号の立ち上がりタイミング
t0とを比較し、そのディレイタイム(遅延量)を測定
し、それを解析装置214に出力すると共に光−電気変
換器19pから出力される各信号波形の振幅値を検出
し、その振幅値を解析装置214に出力する。同様に、
位相振幅検出器41sは、光−電気変換器19sによっ
て変換された各信号波形の立ち上がりタイミングと、タ
イミング制御部114から出力されたタイミング信号の
立ち上がりタイミングt0とを比較し、そのディレイタ
イム(遅延量)を測定し、それを解析装置214に出力
すると共に光−電気変換器19sから出力される各信号
波形の振幅値を検出し、その振幅値を解析装置214に
出力する。以下同様にして、タイミング制御部114
は、波長可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設
定信号を順次出力する。これによって、位相振幅検出器
41pは、波長λ0〜λnの光パルスに対するディレイ
タイムg0p〜gnp,h0p〜hnp,i0p〜in
p及び振幅値L30g〜L3ng,L31h〜L3n
h,L31i〜L3niを測定して解析装置214に順
次出力する。同様に位相振幅検出41sは、波長λ0〜
λnの光パルスに対するディレイタイムg0s〜gn
s,h0s〜hns,i0s〜ins及び振幅値L40
g〜L4ng,L40h〜L4nh,L40i〜L4n
iを解析装置214に順次出力する。
【0086】上述のような第1の偏波状態の光パルスに
対する処理及び第2の偏波状態の光パルスに対する処理
が終了すると、今度は、タイミング制御部114は解析
開始信号を解析装置214に出力する。解析装置214
は、位相振幅検出器41s,41pから出力されたディ
レイタイムを順次記憶しているので、それに基づいて各
波長における偏光状態毎の位相差を算出する。すなわ
ち、解析装置214は、各波長における偏光状態毎の位
相差P10g〜P1ng,P10h〜P1nh,P10
i〜P1ni,P20g〜P2ng,P20h〜P2n
h,P20i〜P2ni,P30g〜P3ng,P30
h〜P3nh,P30i〜P3ni,P40g〜P4n
g,P40h〜P4nh,P40i〜P4niを算出す
る。解析装置214は、算出された位相差及び振幅値に
基づいて前述の解析装置211と同様にして、コネクタ
接続部5,6、ファイバ先端部7の存在する地点におけ
る偏波モード分散、並びに光ファイバ2〜4のそれぞれ
が有する偏波モード分散を測定することができる。
【0087】〔第3の実施の形態〕本発明を適用した第
3の実施の形態に係る偏波モード分散測定装置は、所定
の周波数で変調されたコヒーレント光パルスを被測定光
ファイバに出射し、戻ってきたコヒーレント光パルスの
位相をヘテロダイン方式で比較することによって複数種
類の波長に関する位相差及び振幅値を求め、それに基づ
いて偏波モード分散を測定するようにしたものである。
【0088】図6は、第3の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の構成を示す図である。この実施の形態
では、偏波モード分散測定装置60を用いて、敷設済の
光ファイバ2〜4に関する偏波モード分散を測定する場
合について説明する。なお、図6では、コネクタ接続部
5,6、ファイバ先端部7及び光ファイバ3,4につい
ての図示を省略してある。偏波モード分散測定装置60
は、タイミング制御部116、波長可変光源12、光周
波数シフタ61、正弦波発振器62、光パルス発生回路
13、偏波コントローラ16、光方向性結合器17、偏
光ビームスプリッタ18、光方向性結合器63,64、
ヘテロダイン光レシーバ65p,65s、位相振幅検出
器66p,66s、解析装置216を含んで構成され
る。図6において図1と同じ構成のものには同一の符号
が付してあるので、その説明は省略する。
【0089】正弦波発振器62は、所定周波数fL0
(例えば、100MHz〜150MHz)の正弦波信号
を光周波数シフタ61、タイミング制御部116及び位
相振幅検出器66p,66sに出力する。なお、正弦波
発振器62は、所定の波長λ0〜λnに対する位相比較
が行われている間は正弦波信号を位相振幅検出器66p
66sに出力し続ける。
【0090】タイミング制御部116は、正弦波発振器
62から出力される正弦波信号に同期したタイミング信
号(プローブパルス)を光パルス発生回路13に出力す
る。また、タイミング制御部116は、光パルスの波長
に関する波長設定信号を波長可変光源12に、直線偏光
の振動方向を制御する偏波状態制御信号を偏波コントロ
ーラ16に、偏波モード分散の解析開始信号を解析装置
216にそれぞれ出力する。
【0091】光周波数シフタ61は、音響光学変調器
(AOM)などから構成され、正弦波発振器62から出
力される周波数fL0の正弦波信号に基づいて、波長可
変光源12から出射される光の周波数をシフトし、シフ
トされた光を光パルス発生回路13に出射する。光方向
性結合器63は、波長可変光源12から出力される各波
長の光の一部をヘテロダイン光レシーバ65pに分波す
るものである。光方向性結合器64は、光方向性結合器
63によって分波された各波長の光の一部をさらにヘテ
ロダイン光レシーバ65sに分波するものである。
【0092】ヘテロダイン光レシーバ65pは、光方向
性結合器63を介して取り込まれた周波数シフトされて
いない波長可変光源12から出射された波長λ0〜λn
の光(周波数f0〜fnの光)と、光方向性結合器17
及び偏光ビームスプリッタ18を介して取り込まれた各
コネクタ接続部5,6及びファイバ先端部7で反射及び
散乱した反射光及び後方散乱光の戻り光のうちのp偏光
成分に対応する光パルスとが入射され、両者の周波数差
に相当するビート信号を位相振幅検出器66pに出力す
る。このとき、ヘテロダイン光レシーバ65pから出力
されるビート信号は、正弦波発振器62から出力される
周波数fL0とほぼ同じ周波数の信号となるが、入出力
端22から出射して各コネクタ接続部5,6やファイバ
先端部7で反射及び散乱することによって再び入出力端
22に戻って来た戻り光に基づいて生成されているの
で、正弦波発振器62から出力される周波数fL0の正
弦波信号に対して通過経路に応じただけの位相差を有す
る。同様に、ヘテロダイン光レシーバ65sは、光方向
性結合器63,64を介して取り込まれた周波数シフト
されていない波長可変光源12から出射された波長λ0
〜λnの光(周波数f0〜fnの光)と、光方向性結合
器17及び偏光ビームスプリッタ18を介して取り込ま
れた各コネクタ接続部5,6及びファイバ先端部7で反
射及び散乱した反射光及び後方散乱光の戻り光のうちの
s偏光成分に対応する光パルスとが入射され、両者の周
波数差に相当するビート信号を位相振幅検出器66sに
出力する。
【0093】位相振幅検出器66pは、正弦波発振器6
2から出力される正弦波信号と、ヘテロダイン光レシー
バ65pから出力されるビート信号の位相を比較し、そ
の位相差信号を解析装置216に出力すると共にヘテロ
ダイン光レシーバ65pから出力されるビート信号の最
大振幅値を検出し、その振幅値を解析装置216に出力
する。位相振幅検出器66sは、正弦波発振器62から
出力される正弦波信号と、ヘテロダイン光レシーバ65
sから出力されるビート信号の位相を比較し、その位相
差信号を解析装置216に出力すると共にヘテロダイン
光レシーバ65sから出力されるビート信号の最大振幅
値を検出し、その振幅値を解析装置216に出力する。
【0094】解析装置216は、タイミング制御部11
6から出力される解析開始信号に応じて、位相振幅検出
器66p,66sから出力された位相差信号及び振幅値
に基づいて、コネクタ接続部5,6、ファイバ先端部7
の存在する地点における偏波モード分散、並びに光ファ
イバ2〜4に対応する区間の偏波モード分散を前述の第
1の実施の形態と同様にして算出する。
【0095】上述したタイミング制御部116、波長可
変光源12、光パルス発生回路13光周波数シフタ61
及び正弦波発振器62が光パルス生成手段に、光方向性
結合器17,63,64、偏光ビームスプリッタ18及
びヘテロダイン光レシーバ65p,65sが光検出手段
に、位相振幅検出器66p,66s及び解析装置216
が位相差測定手段及び振幅測定手段に、解析装置216
が解析手段に、それぞれ対応する。波長可変光源12が
レーザ光源に、光周波数シフタ61が周波数シフタに、
正弦波発振器62が発振器に、ヘテロダイン光レシーバ
65p,65sがヘテロダイン検波器に、それぞれ対応
する。
【0096】次に、第3の実施の形態に係る偏波モード
分散測定装置60の動作について図6を用いて説明す
る。まず、タイミング制御部116は、波長可変光源1
2に対して波長λ0(周波数f0)の波長設定信号を出
力する。これによって、波長可変光源12は波長λ0の
光を光周波数シフタ61に出射する。光周波数シフタ6
1は、波長λ0の光の周波数を正弦波発振器62から出
力される周波数fL0の周波数でシフトし、シフトされ
た周波数λ0(周波数f0+fL0)の光を光パルス発
生回路13に出射する。なお、光周波数シフタ61によ
って周波数がシフトしたことによって実際には波長λ0
は微妙に変化するが、周波数fL0が周波数f0に比べ
て非常に小さいのでその変化は無視できる値である。次
に、タイミング制御部116は、正弦波発振器62から
出力される正弦波信号の位相0のタイミングに同期して
タイミング信号(プローブパルス)を光パルス発生回路
13に出力する。光パルス発生回路13は、このタイミ
ング信号の入力に同期して、光周波数シフタ61から出
力される波長λ0(周波数f0+fL0)の光パルスを
偏波コントローラ16に出射する。
【0097】このとき偏波コントローラ16は、光パル
ス発生回路13から出射された光パルスを第1の偏波状
態に変換して光方向性結合器17に出射するように、タ
イミング制御部116から出力された第1の偏波状態制
御信号によって予め設定されている。偏波コントローラ
16から出射された第1の偏波状態の光パルスは、光方
向性結合器17及び入出力端22を介して光ファイバ2
〜4に入射される。光ファイバ2〜4に入射した周波数
シフトされた光パルスは、コネクタ接続部5,び6及び
ファイバ先端部7でそれぞれ反射及び散乱して光ファイ
バ2〜4をそれぞれ経由して入出力端22に戻ってく
る。
【0098】入出力端22に戻ってきた光パルスは光方
向性結合器17を介して偏光ビームスプリッタ18に入
射され、そこでp偏光成分の光パルスとs偏光成分の光
パルスに分離され、それぞれの偏光成分に対応したヘテ
ロダイン光レシーバ65p,65sに入射される。ヘテ
ロダイン光レシーバ65pは、入出力端22及び光方向
性結合器17を介して戻ってきたp偏光成分の光パルス
と、光方向性結合器63によって導かれた波長λ0(周
波数f0)の光に基づいて、周波数fL0のビート信号
を位相振幅検出器66pに出力する。一方、ヘテロダイ
ン光レシーバ65sは、入出力端22、光方向性結合器
17及び偏光ビームスプリッタ18を介して戻ってきた
s偏光成分の光パルスと、光方向性結合器63,4によ
って導かれた波長λ0(周波数f0)の光に基づいて、
周波数fL0のビート信号を位相振幅検出器66sに出
力する。以下同様にして、タイミング制御部116は、
波長可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設定信
号を順次出力する。これによって、位相振幅検出器66
p,66sは、波長λ1〜λnの場合における位相差信
号及び振幅値を測定して解析装置216に順次出力す
る。
【0099】第1の偏波状態の光パルスに対する一連の
処理が終了すると、今度はタイミング制御部116は、
第2の偏波状態制御信号を偏波コントローラ16に出力
し、偏波コントローラ16から第2の偏波状態に変換さ
れた直線偏光の光パルスが出射されるように偏波コント
ローラ16の設定を変更する。これによって、偏波コン
トローラ16は、光パルス発生回路13から出射される
光パルスを第2の偏波状態の直線偏光に変換して光方向
性結合器17に出射するようになる。
【0100】偏波コントローラ16から出射される第2
の偏波状態の光パルスは、前述の場合と同様に光方向性
結合器17及び入出力端22を介して光ファイバ2〜4
に入射され、コネクタ接続部5,6並びにファイバ先端
部7でそれぞれ反射及び散乱して光ファイバ2〜4をそ
れぞれ経由して入出力端22に戻ってくる。入出力端2
2に戻ってきた光パルスは光方向性結合器17を介して
偏光ビームスプリッタ18に入射され、そこでp偏光成
分の光パルスとs偏光成分の光パルスに分離され、それ
ぞれの偏光成分に対応したヘテロダイン光レシーバ65
p,65sに入射され、そこで、p偏光成分及びs偏光
成分の光パルスに対応したビート信号に変換され、各位
相振幅検出器66p,66sに出力される。
【0101】位相振幅検出器66p,66sは、第2の
偏波状態の光パルスに対応した位相差信号及び振幅値を
それぞれ測定し、その測定値を解析装置216に出力す
る。以下同様にして、タイミング制御部116は、波長
可変光源12に対して波長λ1〜λnの波長設定信号を
順次出力する。これによって、位相振幅検出器66p6
6sは、波長λ0〜λnの場合における位相差信号及び
振幅値を解析装置216に順次出力する。
【0102】上述のような第1の偏波状態の光パルスに
対する処理及び第2の偏波状態の光パルスに対する処理
が終了すると、今度は、タイミング制御部116は解析
開始信号を解析装置216に出力する。解析装置216
は、位相振幅検出器66p,66sから出力された位相
差信号及び振幅値を記憶しているので、それに基づいて
前述の解析装置211と同様にして、コネクタ接続部
5,6、ファイバ先端部7の存在する地点における偏波
モード分散、並びに光ファイバ2〜4のそれぞれが有す
る偏波モード分散を測定する。
【0103】なお、第3の実施の形態では、タイミング
制御部116が、正弦波発振器62から出力される正弦
波信号に同期して光パルスの出力タイミングを制御する
場合について説明したが、必ずしも同期をとる必要はな
い。なぜなら、位相振幅検出器66p,66sによって
検出される位相差信号は、式(4)及び式(5)によっ
て相対的な位相差として演算処理されるからである。な
お、第1の実施の形態の場合と同様に、正弦波発振器6
2から出力される正弦波信号の位相を前後にずらして、
その位相比較の測定タイミングを可変することによっ
て、光ファイバ3又は4だけを伝搬することによって生
じる偏波モード分散を容易に測定することができること
はいうまでもない。
【0104】図7は、第3の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の第1の変形例の構成を示す図である。
図7において図6と同じ構成のものには同一の符号が付
してあるので、その説明は省略する。この第1の変形例
では、偏光ビームスプリッタ18とヘテロダイン光レシ
ーバ72との間に光スイッチ71が設けられ、1つのヘ
テロダイン光レシーバ72でp偏光成分及びs偏光成分
の光に対するビート信号を生成するように構成してあ
る。このような構成の第1の変形例によれば、光スイッ
チ71を切り換えることによって1つのヘテロダイン光
レシーバ72と1つの位相振幅検出器73によってp偏
光成分及びs偏光成分の光に対するそれぞれの位相差信
号及び振幅値を測定することができるので、図6に示し
た偏波モード分散測定装置60に含まれる光方向性結合
器64、ヘテロダイン光レシーバ65s及び位相振幅検
出器66sを省略することができ、装置を簡略化するこ
とができる。また、この第1の変形例では、ヘテロダイ
ン光レシーバ72から出力されるビート信号の包絡線を
検波する包絡線検波器74が設けてあり、通常のOTD
R(optical time domain reflectometry )測定装置と
同様に後方散乱光の強度も同時に測定可能なように構成
してある。従って、解析装置217は、包絡線検波器7
4から出力される波形信号を対数変換して、各光ファイ
バ2〜4の損失及び破断点の位置などを認識可能な波形
を表示することができる。なお、OTDR測定装置の動
作については公知なのでその詳細な説明は省略する。こ
のように偏波モード分散測定装置による偏波モード分散
の測定過程でOTDR測定装置によって光ファイバの損
失等を測定することによって、コネクタ接続点5,6、
ファイバ先端部7などに関して偏波モード分散の正確な
位置を把握することができるようになる。なお、この包
絡線検波器74から出力される波形信号に基づいて、前
述のp偏光成分及びs偏光成分の光に対する振幅値を測
定するようにしてもよいことは言うまでもない。上述し
た包絡線検波器74が強度測定手段に対応する。
【0105】図8は、第3の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の第2の変形例の構成を示す図である。
図8において図6又は図7と同じ構成のものには同一の
符号が付してあるので、その説明は省略する。この第2
の変形例では、偏光ビームスプリッタ18が省略され、
光方向性結合器17を介して戻ってきた光パルスが直接
ヘテロダイン光レシーバ72に入射され、さらに偏波コ
ントローラ16と同じ構成の偏波コントローラ81が設
けられている。偏波ヘントローラ81は、光方向性結合
器63を介して入射される光パルスの偏波状態を制御し
てヘテロダイン光レシーバ72に出射する。すなわち、
偏波コントローラ81は、偏波コントローラ16と同様
にタイミング制御部118から出力される偏波状態制御
信号に応じて、光方向性結合器63を介して入射される
光パルスの偏波状態を第1の偏波状態又は第2の偏波状
態に変換して、ヘテロダイン光レシーバ72に出射す
る。
【0106】従って、偏波コントローラ16が第1の偏
波状態の光パルスを光ファイバ2〜4に出射している状
態で、偏波コントローラ81が第1の偏波状態の光パル
スをヘテロダイン光レシーバ72に出射すると、ヘテロ
ダイン光レシーバ72はp偏光成分の光パルスとの間で
ビート信号を生成して位相振幅検出器73に出力するよ
うになる。一方、偏波コントローラ81が第2の偏波状
態の光パルスをヘテロダイン光レシーバ72に出射する
と、ヘテロダイン光レシーバ72はs偏光成分の光パル
スとの間でビート信号を生成して位相振幅検出器73に
出力するようになる。同様に、偏波コントローラ16が
第2の偏波状態の光パルスを光ファイバ2〜4に出射し
ている状態で、偏波コントローラ81が第1の偏波状態
の光パルスをヘテロダイン光レシーバ72に出射する
と、ヘテロダイン光レシーバ72はp偏光成分の光パル
スとの間でビート信号を生成して位相振幅検出器73に
出力するようになり、偏波コントローラ81が第2の偏
波状態の光パルスをヘテロダイン光レシーバ72に出射
すると、ヘテロダイン光レシーバ72はs偏光成分の光
パルスとの間でビート信号を生成して位相振幅検出器7
3に出力するようになる。これらの各状態で測定された
位相差信号及び振幅値に基づいて、解析装置218はコ
ネクタ接続部5,6、ファイバ先端部7の存在する地点
における偏波モード分散、並びに光ファイバ2〜4のそ
れぞれが有する偏波モード分散を測定することができ
る。
【0107】なお、図8では、一つの偏波コントローラ
81をp偏光成分用とs偏光成分用に交互に切り換えて
使用する場合について説明したが、p偏光成分用とs偏
光成分用にそれぞれ別々の偏波コントローラを設けても
よいことは言うまでもない。
【0108】図9は、第3の実施の形態に係る偏波モー
ド分散測定装置の第3の変形例の構成を示す図である。
この第3の変形例に係る偏波モード分散測定装置90
は、光ファイバが光アンプでつながった光ファイバアン
プ通信システムに対して、その偏波モード分散を測定す
るように構成されたものである。図9において図6と同
じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説
明は省略する。この第3の変形例が図6のものと異なる
点は、ループバック方式採用の光ファイバアンプ中継伝
送路で構成された光ファイバアンプ通信システムに含ま
れる被測定光ファイバの偏波モード分散を測定するよう
にした点である。光ファイバアンプ通信システムは、複
数の光ファイバ2a,2bと、各中継点に設けられた複
数の光アンプ8a,8bと、ループバックパス9とによ
って構成されている。なお、図では光ファイバ2a,2
b、光アンプ8a,8b及びループバックパス9だけを
示したが、実際は複数の光ファイバ、光アンプ及びルー
プバックパスが設けられている。さらに、この第3の変
形例では、波長可変光源91、光パルス発生回路92、
光方向性結合器93、エルビウム添加光ファイバ増幅器
(Erbium-Doped FiberAmplifier:EDFA)94、バン
ドパスフィルタ95p,95s及び包絡線検波器96
p,96sが新たに設けられている。
【0109】波長可変光源91及び光パルス発生回路9
2は、海底ケーブルなどを測定する場合に、波長可変光
源12から出力される波長λ0〜λnの光パルスを送出
していないときでも、この光パルスと光強度がほぼ等し
く、しかも互いに識別可能な波長λqの非コヒーレント
な光パルス(ローディング光)を出射するものである。
これは、光ファイバアンプ通信システム内の光アンプ8
a,8bによって自動的にゲイン調整が行われるように
なるので、偏波モード分散測定装置90から出力される
光の強度を一定に保持するためである。光方向性結合器
93は、光パルス発生回路92から出射されるローディ
ング用の光パルスを偏波コントローラ16及びEDFA
94を介して出力端22aに導入するものである。な
お、タイミング制御部119は、光パルス発生回路1
3,92に出力するタイミング信号を適宜調整すること
によって、常に一定強度の光が光ファイバアンプ通信シ
ステムに供給されるように調整する。エルビウム添加光
ファイバ増幅器94は、波長1.5μm帯の光通信に適
した光増幅器である。バンドパスフィルタ95p,95
sは、検出したい周波数成分以外のノイズ成分を除去す
るものである。光ファイバアンプ通信システムのように
光アンプを用いたものは、戻り光に含まれるノイズ成分
が増加する傾向にあるので、バンドパスフィルタ95
p,95sはこれらのノイズ成分を有効に除去するため
に設けられている。包絡線検波器96p,96sは、通
常のOTDR測定装置と同様に後方散乱光の強度を同時
に測定するためのものである。
【0110】上述したタイミング制御部119、波長可
変光源12、光パルス発生回路13光周波数シフタ61
及び正弦波発振器62が光パルス生成手段に、光方向性
結合器63,64、偏光ビームスプリッタ18、位相振
幅検出器65p、65sが光検出手段に、位相振幅検出
器66p,66s及び解析装置219が位相差測定手段
及び振幅測定手段に、解析装置219が解析手段に、そ
れぞれ対応する。包絡線検波器96p、96sが強度測
定手段に、光ファイバ2a,2b、ループバックパス9
及び光アンプ8a,8bから構成される光ファイバアン
プ通信システムが光ファイバアンプ中継線路に、ヘテロ
ダイン光レシーバ65p、65sがヘテロダイン検波器
に、バンドパスフィルタ95p、95sが帯域通過フィ
ルタに、それぞれ対応する。
【0111】図10は、第3の実施の形態に係る偏波モ
ード分散測定装置の第4の変形例の構成を示す図であ
る。図10において図6と同じ構成のものには同一の符
号が付してあるので、その説明は省略する。この第4の
変形例に係る偏波モード分散測定装置100は、A/D
変換器(アナログ−デジタル変換器)A1が正弦波発振
器62から出力される正弦波信号を、A/D変換器A2
がヘテロダイン光レシーバ65pから出力されるビート
信号を、A/D変換器A3がヘテロダイン光レシーバ6
5sから出力されるビート信号を、それぞれアナログ−
デジタル変換して解析装置21Aに出力するように構成
されたものである。図10において、タイミング制御部
11Aは、A/D変換器A1〜A3に共通のサンプリン
グ信号を出力する。A/D変換器A1〜A3は、このサ
ンプリング信号に同期して、正弦波発振器62から出力
される正弦波信号及びヘテロダイン光レシーバ65p,
65sから出力されるビート信号(アナログ信号)をサ
ンプリングして、デジタルデータに変換し、解析装置2
1Aに出力する。解析装置21Aは、A/D変換器A1
〜A3から出力されるデジタルデータを保持して、所定
の演算を行い、両者の位相差及び振幅値を検出し、この
位相差及び振幅値に基づいて偏波モード分散を算出す
る。
【0112】なお、図1、図3、図6〜図9の位相振幅
検出器20p,20s,66p,66s,73をこのA
/D変換器A2,A3で置き換えて構成してもよい。こ
のように位相振幅検出器をA/D変換器で置き換えるこ
とによって位相比較処理を容易に行うことができるよう
になる。
【0113】図11は、第3の実施の形態に係る偏波モ
ード分散測定装置の第5の変形例の構成を示す図であ
る。この第5の変形例に係る偏波モード分散測定装置
は、被測定光ファイバに出射される光パルスの周波数
(波長)を周波数検出手段で検出し、検出された周波数
(波長)に関する遅延量として偏波モード分散を測定す
るようにしたものである。図11において図6と同じ構
成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は
省略する。図11のものが図6のものと異なる点は、基
準光を出力する波長可変光源B1、光方向性結合器B
2,B3、ヘテロダイン光レシーバB4及び周波数測定
器B5が新たに設けられている点である。図11におい
て、波長可変光源B1は、光通信に使用される波長帯の
光を安定的に出射するものであり、波長可変光源12の
ように細かなレンジで波長を可変できるものではない
が、波長可変光源12から出射される光に近い値の波長
を段階的に正確に出射できるように構成されている。タ
イミング制御部11Bは、光パルスの出力タイミングに
対応したタイミング信号を光パルス発生回路13に出力
すると共に出射される光パルスの波長に関する波長設定
信号を波長可変光源12,B1に出力する。波長可変光
源B1は、タイミング制御部11Bから出力される波長
設定信号に近い波長の光をヘテロダイン光レシーバB4
に出射する。例えば、波長可変光源12が、1520n
m〜1580nmの間で1nmや0.1nm単位で変化
させた波長の光を出射することができるのに対して、波
長可変光源B1は1520nm〜1580nmの間で1
0nm単位で変化させた波長を正確に出力することがで
きる。光方向性結合器63は、波長可変光源12から出
射される光パルスをヘテロダイン光レシーバ65pに分
波する。光方向性結合器B2は、光方向性結合器63に
よって分波された光をさらに分波する。光方向性結合器
B3は、光方向性結合器B2によって分波された光を波
長可変光源B1から出射された光に合波して、ヘテロダ
イン光レシーバB4に導入する。すなわち、波長可変光
源12から出射された光の一部は、光方向性結合器6
3、B2及びB3を介してヘテロダイン光レシーバB4
に導入される。ヘテロダイン光レシーバB4は波長可変
光源12,B1から出射される両方の光の合成光によっ
てできるビート信号を周波数測定器B5に出力する。周
波数測定器B5は、光スペクトルアナライザで構成さ
れ、ヘテロダイン光レシーバB4から出力されるビート
信号の周波数(波長)を測定するものである。周波数測
定B5で測定されたビート信号の周波数(波長)は解析
装置21Bに出力される。すなわち、周波数測定器B5
で測定された周波数は波長可変光源12から出射された
光パルスの波長が、波長可変光源B1から出射された基
準光に対してどれだけずれているかを正確に表したもの
であり、このビート信号の周波数に基づいて波長可変光
源12から出射された光の波長を正確に把握することが
できる。従って、解析装置21Bは、波長可変光源12
から出射された光の波長に基づいた偏波モード分散を測
定することができるようになる。
【0114】上述した波長可変光源B1が基準光生成手
段に、光方向性結合器63,B2,B3、及びヘテロダ
イン光レシーバB4が差信号出力手段に、周波数測定器
B5が周波数測定器にそれぞれ対応する。
【0115】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形実
施が可能である。例えば、図11のように波長可変光源
12から出射される光の周波数を波長可変光源B1、光
方向性結合器B2,B3、ヘテロダイン光レシーバB
4、周波数測定器B5を用いて検出するような構成を、
図1、図3、図4、図6〜図10の偏波モード分散測定
装置に適用してもよいことはいうまでもない。
【0116】また、第1の実施の形態では、光ファイバ
2〜4によって構成される光通信経路について説明した
が、これ以外の光通信経路のものについても同様に適用
できることはいうまでもない。
【0117】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、敷設
後の光ファイバによって形成される光伝送路の特定箇所
又は特定の伝送経路における偏波モード分散を容易に測
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の構成を示す図である。
【図2】図1の偏波モード分散測定装置によって偏波モ
ード分散がどのようにして測定されるのかを示す波形図
である。
【図3】第1の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の変形例の構成を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の構成を示す図である。
【図5】図4の偏波モード分散測定装置によって偏波モ
ード分散がどのようにして測定されるのかを示す波形図
である。
【図6】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の構成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の第1の変形例の構成を示す図である。
【図8】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の第2の変形例の構成を示す図である。
【図9】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定装
置の第3の変形例の構成を示す図である。
【図10】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定
装置の第4の変形例の構成を示す図である。
【図11】第3の実施の形態に係る偏波モード分散測定
装置の第5の変形例の構成を示す図である。
【符号の説明】
10,30,40,60,70,80,90,100,
110 偏波モード分散測定装置 111,114,116,117,118,119,1
1A,11B タイミング制御部 12,91,B1 波長可変光源 13,92 光パルス発生回路 14,62 正弦波発振器 15 正弦波変調器 16,81 偏波コントローラ 17,63,64,93,B2,B3 光方向性結合器 18 偏光ビームスプリッタ 19p,19s 光−電気変換器 20p,20s,41p,41s,66p,66s,7
3 位相振幅検出器 211,213,214,216,217,219,2
1A,21B 解析装置 31p,31s 同期加算部 61 光周波数シフタ 65p,65s,72,B4 ヘテロダイン光レシーバ 71 光スイッチ 74,96p,96s 包絡線検波器 95p,95s バンドパスフィルタ 2,3,4,2a,2b 光ファイバ A1,A2,A3 A/D変換器 B5 周波数測定器

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長を有する光パルスを出射する
    光パルス生成手段と、 前記光パルス生成手段によって生成された前記光パルス
    の偏波状態を制御して被測定光ファイバの一方端に入射
    する偏波制御手段と、 偏波状態が制御された前記光パルスに対応して前記被測
    定光ファイバの一方端から出射される戻り光をp偏光成
    分とs偏光成分とに分けて出射する偏光成分分離手段
    と、 前記偏光成分分離手段によって分けられた前記戻り光の
    p偏光成分とs偏光成 分のそれぞれを検出する光検出手段と、前記光検出手段
    によって検出された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成
    分の振幅値をそれぞれ測定する振幅測定手段と、 前記光検出手段によって検出された前記戻り光のp偏光
    成分とs偏光成分との間の位相差を測定する位相差測定
    手段と、 前記振幅測定手段によって測定された前記戻り光のp偏
    光成分とs偏光成分のそれぞれの振幅値と、前記位相差
    測定手段によって測定された前記戻り光のp偏光成分と
    s偏光成分との間の位相差と、前記光パルス生成手段か
    ら前記被測定光ファイバに入射された前記光パルスの波
    長とに基づいて、前記被測定光ファイバの偏波モード分
    散を求める解析手段と、 を備えることを特徴とする偏波モード分散測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記解析手段は、被測定物の伝達関数行列を用いて前記
    被測定光ファイバの偏波モード分散を求めることを特徴
    とする偏波モード分散測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記偏波制御手段は、前記被測定光ファイバを介すこと
    なく前記光検出手段に直接前記光パルスを出射した場合
    に、前記振幅測定手段によって測定されるp偏光成分及
    びs偏光成分の振幅値がそれぞれが最大となるような第
    1の偏波状態と第2の偏波状態で前記光パルスを別々に
    前記被測定光ファイバに入射し、 前記解析手段は、前記第1の偏波状態の光パルスに対応
    して前記振幅測定手段及び前記位相差測定手段によって
    測定された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分のそれ
    ぞれの振幅値及び位相差、前記第2の偏波状態の光パル
    スに対応して前記振幅測定手段及び前記位相差測定手段
    によって測定された前記戻り光のp偏光成分とs偏光成
    分のそれぞれの振幅値及び位相差を用いて偏波モード分
    散を求めることを特徴とする偏波モード分散測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記光パルス生成手段は、前記光パルスの波長が変更可
    能に構成されることを特徴とする偏波モード分散測定装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記振幅測定手段及び前記位相差測定手段は、前記光検
    出手段によって検出された前記戻り光のp偏光成分とs
    偏光成分に対応するアナログ信号をデジタルデータに変
    換するアナログ−デジタル変換器を含んでおり、変換後
    のデジタルデータを用いたデジタル演算によって前記振
    幅値及び前記位相差を求めることを特徴とする偏波モー
    ド分散測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記振幅測定手段によって複数回測定された振幅値に対
    して同期加算を行う同期加算手段をさらに備えることを
    特徴とする偏波モード分散測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記位相差測定手段によって複数回測定された位相差に
    対して同期加算を行う同期加算手段をさらに備えること
    を特徴とする偏波モード分散測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記偏光成分分離手段によって分けられた前記戻り光の
    p偏光成分とs偏光成分のいずれか一方を選択的に出射
    する光スイッチをさらに備えており、 前記光スイッチによる選択状態を切り替えることによ
    り、前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分を所定の順番
    で前記光検出手段に入射することを特徴とする偏波モー
    ド分散測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記光検出手段によって検出される前記戻り光のp偏光
    成分とs偏光成分のそれぞれの強度を測定する強度測定
    手段をさらに備えることを特徴とする偏波モード分散測
    定装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記強度測定手段は、包絡線検波器で構成されることを
    特徴とする偏波モード分散測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 前記光パルス生成手段から出射される前記光パルスは、
    所定の強度を有するパルス光であり、 前記位相差測定手段は、前記光パルスとしてのパルス光
    が前記光パルス生成手段から出射されてから前記戻り光
    としてのパルス光のs偏光成分およびp偏光成分のいず
    れかが前記光検出手段によって検出されるまでの時間に
    基づいて前記位相差を測定することを特徴とする偏波モ
    ード分散測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記光パルス生成手段は、所定波長の光を出射するレー
    ザ光源と、前記レーザ光源から出射される光を所定時間
    通過させることにより前記パルス光を出射する光パルス
    発生部と、前記光パルス発生部によって光を通過させる
    前記所定時間を指定するタイミング制御部とを備えるこ
    とを特徴とする偏波モード分散測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれかにおいて、 前記光パルス生成手段から出射される前記光パルスは、
    所定波長の光を所定周波数の変調信号を用いて強度変調
    した光であり、 前記光検出手段は、前記戻り光のs偏光成分とp偏光成
    分のそれぞれの強度に対応した電気的な検出信号を出力
    する光−電気変換器であり、 前記位相差測定手段は、前記検出信号と前記変調信号と
    の位相差に基づいて前記戻り光のp偏光成分とs偏光成
    分との間の位相差を測定することを特徴とする偏波モー
    ド分散測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記光パルス生成手段は、所定波長の光を出射するレー
    ザ光源と、前記レーザ光源から出射される光に対して前
    記変調信号に基づいて強度変調を行う変調器と前記変調
    信号を発生して前記変調器に入力する発振器とを備える
    ことを特徴とする偏波モード分散測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜10のいずれかにおいて、 前記被測定光ファイバに入射される前記光パルスは、前
    記光パルス生成手段から出射される所定波長の光パルス
    が所定周波数の変調信号によって周波数変調されたコヒ
    ーレント光であり、 前記光検出手段は、前記戻り光である前記コヒーレント
    光に対して前記光パルス生成手段から出射された所定波
    長の光パルスを用いてヘテロダイン検波を行うことによ
    り、前記変調信号と同じ周波数の電気的な検出信号を出
    力するヘテロダイン検波器で構成され、 前記振幅測定手段は、前記ヘテロダイン検波器から出力
    される前記戻り光のs偏光成分とp偏光成分のそれぞれ
    に対応する前記検出信号の振幅に基づいて前記振幅値を
    測定し、 前記位相差測定手段は、前記ヘテロダイン検波器から出
    力される前記戻り光のs偏光成分とp偏光成分のそれぞ
    れに対応する前記検出信号と前記変調信号との間の位相
    差に基づいて前記戻り光のp偏光成分とs偏光成分との
    間の位相差を測定することを特徴とする偏波モード分散
    測定装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記光パルス生成手段は、所定波長の光を出射するレー
    ザ光源と、前記レーザ光源から出射される光に対して前
    記変調信号に基づいて周波数変調を行う周波数シフタ
    と、前記変調信号を発生して前記周波数シフタに入射す
    る発振器とを備えることを特徴とする偏波モード分散測
    定装置。
  17. 【請求項17】 請求項15において、 前記偏光成分分離手段に代えて、前記戻り光に含まれる
    前記p偏光成分又は前記s偏光成分を選択的に出射する
    ように、前記光パルス生成手段から出射される光の偏波
    状態を制御する第2の偏波制御手段を備えることを特徴
    とする偏波モード分散測定装置。
  18. 【請求項18】 請求項15〜17のいずれかにおい
    て、 前記被測定光ファイバは、下り線と上り線とを有するル
    ープバック方式を用いた光ファイバアンプ中継線路で構
    成され、 前記所定周波数の変調信号によって周波数変調すること
    によって生成された前記コヒーレント光を前記光ファイ
    バアンプ中継線路の下り線に入射するとともに前記光フ
    ァイバアンプ中継線路の上り線の出射端に現れる前記戻
    り光である前記コヒーレント光を用いて偏波モード分散
    の測定を行うことを特徴とする偏波モード分散測定装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記光パルス生成手段は、所定期間のみ前記コヒーレン
    ト光を出射し、前記所定期間以外については前記コヒー
    レント光とほぼ等しい光強度を有する一定波長の非コヒ
    ーレント光を出射しており、 前記ヘテロダイン検波器から出力される前記検出信号に
    対して前記変調信号の周波数近傍の信号のみを通過させ
    る帯域通過フィルタをさらに備えることを特徴とする偏
    波モード分散測定装置。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のいずれかにおいて、 前記光パルス生成手段から出射される前記光パルスの波
    長を測定する波長測定手段をさらに備えることを特徴と
    する偏波モード分散測定装置。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記波長測定手段は、 前記光パルスの波長に近い所定の波長を有する基準光を
    出射する基準光生成手段と、 前記基準光生成手段から出射される前記基準光を用いて
    前記光パルス生成手段から出射される前記光パルスに対
    するヘテロダイン検波を行って、前記基準光と前記光パ
    ルスのそれぞれの波長の差分相当の周波数を有する差信
    号を出力する差信号出力手段と、 前記差信号の周波数を測定する周波数測定器と、 を備えることを特徴とする偏波モード分散測定装置。
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