JP2002048680A - 光ファイバの偏波モード分散分布測定方法及び装置 - Google Patents

光ファイバの偏波モード分散分布測定方法及び装置

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JP2002048680A
JP2002048680A JP2000233772A JP2000233772A JP2002048680A JP 2002048680 A JP2002048680 A JP 2002048680A JP 2000233772 A JP2000233772 A JP 2000233772A JP 2000233772 A JP2000233772 A JP 2000233772A JP 2002048680 A JP2002048680 A JP 2002048680A
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polarization
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light
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Takeshi Koseki
健 小関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイバの偏波モード分散分布測定装置を提
供する。 【解決手段】光パルス発生器1から出射された所望の角
周波数、パルス幅を有する光パルスは偏光状態を偏光制
御器2で制御され、光結合器3を介して被測定光ファイ
バ4の一端4aから入射される。光ファイバ4からの後
方散乱光を光結合器3を介して受けた偏光状態測定部5
はストークスパラメータを出力する。ジョーンズ行列演
算部6はストークスパラメータを所望の時間間隔で取り
込んでストークスパラメータの時系列データとして蓄
え、3種類の偏光状態についてのストークスパラメータ
の時系列データからジョーンズ行列の時系列を演算す
る。偏波モード分散分布演算部7はジョーンズ行列の時
系列を用いて光ファイバ4の偏光特性を表すパラメータ
を演算し、2種類の所望の角周波数についての偏光特性
を表すパラメータから光ファイバ4の偏波モード分散分
布を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信線路に光ファ
イバを利用した通信(以下、「光ファイバ通信」と言
う。)の分野において、通信特性、特に通信速度の上限
を決定する一要因である偏波モード分散(PMD:Polariza
tion Mode Dispersion)の、光ファイバに沿った分布を
測定する光ファイバの偏波モード分散分布測定方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネット利用者の増加を一
因とする通信量の急増に伴い、光ファイバ通信速度の高
速化が求められている。高速の光ファイバ通信を行う場
合、従来の通信速度では問題にならなかった光ファイバ
の有する偏波モード分散が、通信速度の上限を決定する
一因として注目され、その測定法の研究や測定装置の開
発が盛んに行われている。特に、既に敷設された光ファ
イバを利用して高速通信を行うために、光ファイバに沿
った偏波モード分散分布の測定装置への要求が高まって
いる。なぜなら、偏波モード分散分布を測定した結果、
その周辺部分と比較して高い偏波モード分散を有すると
診断された箇所の光ファイバを、近年の製造技術の進歩
により製造可能となった偏波モード分散を低く抑えた光
ファイバと交換することで、光ファイバ全体を新たに敷
設する場合と比較して低コストで高速通信が可能となる
からである。
【0003】偏波モード分散は、光ファイバ内で光が閉
じ込められるコアの楕円化(真円からのずれ)や、コア
を囲むクラッドに対するコアの偏心により発生すること
が以下に挙げる文献1、文献2において示されており、
近年の製造技術の進歩により、偏波モード分散を低く抑
えた光ファイバも製造可能となってきている。また、逆
に光ファイバ通信の初期段階で敷設され、現在も使用さ
れている光ファイバについては、当時の製造技術から考
えて、光ファイバに沿った偏波モード分散は均一ではな
く大小の分布を持つことが予測される。 文献1 岡本勝就「光ファイバの伝搬特性」O plus E,
vol.21,no.5,pp.570--576 ,1999 文献2 岡本勝就「光ファイバの分散の諸要因」O plus
E,vol.21,no.6,pp.706--714 ,1999
【0004】偏波モード分散測定に係わる従来技術につ
いては、以下に示す文献3にまとめられており、大別し
て時間領域法と周波数領域法に分類される。 文献3 波平宜敬「光ファイバ及び光部品の各種偏波モ
ード分散(PMD) 測定法の比較」,信学技法,OCS99--42
,pp.7--12,1999
【0005】時間領域法は、発光スペクトルの広い光源
を利用した干渉計測法である。光源の発光スペクトル幅
をΔfとして、該光源からの出力光と光路長差可変のマ
イケルソン型干渉系を利用して遅延時間差を付与した直
交2偏波光を用意する。該直交2偏波光を被測定光ファ
イバの一端面より入射し、該被測定光ファイバを伝搬、
通過し、該被測定光ファイバの他の端面より出射された
光を、方位角45度に設定した偏光子を通過させ、通過光
量を光検出器で測定する。方位角を45度に設定したこと
で、前記直交2偏波間の干渉光強度が測定される。前記
直交2偏波間には、前記被測定光ファイバより出射され
た時点において、前記マイケルソン型干渉系により付与
された遅延時間差τと、前記被測定光ファイバの有する
偏波モード分散、すなわち直交2偏波間の遅延時間差τ
p の和τ+τp が付与されている。
【0006】発光スペクトル幅Δfを有する光源からの
出力光は、1/Δf以上の遅延時間差を付与されると可
干渉性を失う、すなわち、遅延時間差を変化させても干
渉光強度が変化しなくなるという性質を持つ。なぜなら
周波数fの単色光による干渉光強度は、遅延時間差τを
変化させるとτ=0で最大値を取り周期1/fで振動す
ることから、発光スペクトル幅Δfの光を用いた場合に
は周期の異なる振動が重畳される結果、干渉光強度はτ
=0の近傍を除き一様になるからである。
【0007】したがって、前記マイケルソン型干渉系に
よって付与される遅延時間差τを変化させると、|τ+
τp |<1/Δf(||は絶対値を表し、|τ+τp
は(τ+τp )の絶対値)の条件が満たされる場合に限
り、τの変化に応じて、前記偏光子の通過光量に振動が
現れる。前記偏光子通過光量の振動振幅が最大となる|
τ|が被測定光ファイバの偏波モード分散を与える。以
上説明したように、時間領域法においては被測定光ファ
イバの偏波モード分散を、測定に用いる光源の発光スペ
クトル幅の逆数1/Δfの精度で測定可能である。
【0008】周波数領域法は、周波数可変光源と偏光解
析器を利用した偏波モード分散測定法である。図4に周
波数領域法による偏波モード分散測定装置の構成図を示
す。周波数可変光源11からの出力光を被測定光ファイ
バ4の一端面4aより入射し、該被測定光ファイバ4を
伝搬、通過し、該被測定光ファイバ4の他の端面4bよ
り出射された光の偏光状態の周波数特性、すなわち被測
定光ファイバ4への入射光周波数を変化させた場合の出
射偏光状態の変化を、偏光解析器8を用いて解析する。
【0009】周波数領域法には、偏光解析の手法によ
り、固定アナライザ法、ポアンカレ球法、ジョーンズ行
列法がある。固定アナライザ法では、被測定光ファイバ
4からの出射光を方位角固定の偏光子(検光子)81を
通過させた後の光量を光検出器82で測定し、該光量の
周波数特性より偏波モード分散を算出する。なお、周波
数可変光源11と光検出器を組合せ、周波数可変光源1
1の周波数を掃引して偏光子通過光量の周波数特性を得
るかわりに、周波数可変光源11を発光スペクトルの広
い光源、光検出器82を光スペクトラムアナライザにそ
れぞれ置き換えて、偏光子通過光量の周波数特性をまと
めて測定した結果より偏波モード分散を算出する方法も
また固定アナライザ法と呼ばれる。
【0010】ポアンカレ球法、ジョーンズ行列法では、
被測定光ファイバ4からの出射光を、光分岐器、偏光
子、4分の1波長板から構成されるストークスアナライ
ザ83を通過させ、該ストークスアナライザ83からの
複数個の出力光量を光検出器84で測定する。該測定さ
れた複数個の光量は、前記出射光の偏光状態を表すスト
ークスパラメータと呼ばれる。ポアンカレ球法では、ス
トークスパラメータがポアンカレ球上で描く軌跡の周波
数特性より偏波モード分散を算出する。ジョーンズ行列
法では、被測定光ファイバ4への入射光偏光状態を切り
替えて測定されたストークスパラメータを用いてジョー
ンズ行列演算部9において算出されるジョーンズ行列要
素の周波数特性より偏波モード分散を算出する。入射光
偏光状態の切り替えは、前記周波数可変光源11と被測
定光ファイバ4の入射側端面4aとの間に挿入された偏
光制御器2により実施される。
【0011】本願発明の偏波モード分散分布測定法はジ
ョーンズ行列法との関連が深いので、以下にジョーンズ
行列法における偏波モード分散算出過程を説明する。光
の偏光状態の変換を行う光部品の入出力特性を表現し解
析するのに用いられるのがジョーンズ行列である。光部
品への入射光、光部品からの出射光の偏光状態を2次元
のジョーンズベクトル、ベクトルu,ベクトルv(数1
以下の数式中ではベクトル量を太字で表す。u,v以外
の文字についても同じ)でそれぞれ表すとき、2行2列
の行列Uが該光部品のジョーンズ行列であるとは次の関
係式が成り立つことである。
【0012】
【数1】
【0013】偏波モード分散の測定対象である光ファイ
バの場合、伝搬損失の偏光状態依存性(偏波依存損失)
を無視できるので、対応するジョーンズ行列Uは行列式
1のユニタリー行列となり次の関係式を満足する。ここ
で*は複素共役、†はエルミート共役をそれぞれ表す。
また光の角周波数をωとし、Uの行列要素がωの関数で
あることを明示した。
【0014】
【数2】
【0015】被測定光ファイバの偏光変換特性を表すジ
ョーンズ行列Uは、行列要素u(ω)、v(ω)それぞ
れの実部、虚部の内の3つが決まれば、他の1つは関係
式(2) より決定される。したがって、3種類の異なる偏
光状態を有する入射光を用いた場合の出射偏光状態をそ
れぞれ測定することにより、関係式(1) を満足するUが
決定される。Uを決定する際には、実測されるストーク
スパラメータS0 ,S 1 ,S2 ,S3 を用いて(右上添
字のtは転置を表す。)、
【0016】
【数3】
【0017】で定義される規格化ストークスベクトル、
ベクトルsと、やはり出射偏光状態を表すジョーンズベ
クトル、ベクトルvとが、γを実数として
【0018】
【数4】
【0019】なる関係で結ばれることを利用する。関係
式(4) はジョーンズベクトル、ベクトルv=(a,b)
t によるストークスパラメータの表現式(5) より(s2
+is 3 )/(1+s1 )=b/aが成り立つことから
の帰結である。
【0020】
【数5】
【0021】条件式(2) よりジョーンズ行列Uを、実数
値を取るパラメータΘ,φ,ψを用いて以下のように表
示する。
【0022】
【数6】
【0023】被測定光ファイバへの入射偏光状態を、
A:水平偏光、B:垂直偏光、C:45度直線偏光と選
ぶ。各入射偏光状態に対応するジョーンズベクトルは
【0024】
【数7】
【0025】と表される。各入射偏光状態に対し実測さ
れるストークスパラメータに基づく規格化ストークスベ
クトルを
【0026】
【数8】
【0027】と置くと、式(1) ,(4) ,(6) より入射偏
光状態A,Bに対して次式を得る。
【0028】
【数9】
【0029】
【数10】
【0030】式(9) 、(10)より
【0031】
【数11】
【0032】が成り立ち、したがって
【0033】
【数12】
【0034】
【数13】
【0035】を得る。次に、t=tanΘ,x2 =ex
p(−iφ),y2 =exp(−iψ)と置くと、入射
偏光状態Cに対して、
【0036】
【数14】
【0037】式(12)、(13)、(14)よりジョーンズ行列を
表すパラメータΘ,φ,ψが、3種類の入射偏光状態に
対し実測されるストークスベクトルを用いて求められ
た。
【0038】ジョーンズ行列法による偏波モード分散測
定法は文献4で提案された主偏光状態(Principal state
s of polarisation)の概念に基づいている。 文献4 C.D.Poole and R.E.Wagner, ``Phenomenologic
al approach to polarisation dispersion in long sin
gle--mode fibers,''Electronics Letters, vol.11, n
o.19, pp.1029--1030, 1986 文献4によると主偏光状態とは、「被測定光ファイバへ
の入射光の偏光状態であって、入射光周波数を変化させ
ても、光ファイバを伝搬し出射された光の偏光状態が変
化しない状態」と定義される。以下、主偏光状態にて被
測定光ファイバに入射された場合の出射偏光状態もまた
主偏光状態と呼ぶことにする。
【0039】今、出射偏光状態の周波数依存性を考察す
るために、式(1) の両辺を角周波数で微分し次式を得
る。
【0040】
【数15】
【0041】ここで入射偏光状態は周波数無依存としd
(ベクトルu)/dω=0と置いた。着目する角周波数
をω0 とし、ω−ω0 を改めてωと置いて角周波数ω=
0の近傍で考察する。出射偏光状態ベクトルv=ベクト
ルv(ω)のテーラー展開をωの一次の項までとり、関
係式(15)を用いると次式を得る。
【0042】
【数16】
【0043】λを任意の複素数としてベクトルvとλベ
クトルvとが同一の偏光状態を表すことより、ベクトル
v(ω)が主偏光状態であるためにはベクトルv(0)
がD=D(0)の固有ベクトルであればよいことがわか
る。すなわち
【0044】
【数17】
【0045】より、出射偏光状態は周波数無依存、した
がって主偏光状態となる。
【0046】以上より、ジョーンズ行列法による偏波モ
ード分散の算出は行列Dの固有値問題に帰着された。偏
波モード分散の算出には、行列iDが対角和0のエルミ
ート行列という性質を用いる。先ず、ジョーンズ行列U
のユニタリー性を表す関係式UU右上添字†=I(単位
行列)を周波数微分して得られる関係を利用して
【0047】
【数18】
【0048】より行列iDはエルミート行列である。次
に行列iDの対角和Tr (iD)は、以下の計算と関係
式(2) より0となる。ただし角周波数ωによる微分を´
でも表した。
【0049】
【数19】
【0050】以上示したiDの性質から、iDの固有値
はτを実数として±τと置くことができる。一般に2行
2列の行列Xの固有値の積はXの行列式det(X)に等しい
という性質を使うと
【0051】
【数20】
【0052】したがってDの固有値を±iτとして
【0053】
【数21】
【0054】が得られた。固有値±iτに対応する固有
ベクトルをベクトルx右下添字±(複合同順)とする
と、エルミート行列の異なる固有値に対応する固有ベク
トルは互いに直交するという性質から、ベクトルx右下
添字+、ベクトルx右下添字−は互いに直交する。そこ
で±iτ,ベクトルx右下添字±を式(17)に代入して、
被測定光ファイバの出射側端面において互いに直交する
主偏光状態を表すジョーンズベクトル、ベクトルv右下
添字±(ω)として
【0055】
【数22】
【0056】が得られる。被測定光ファイバの偏波モー
ド分散τp は、互いに直交する主偏光状態間の遅延時間
(位相の角周波数による微分値)の差として与えられる
ので、式(21)、(22)より
【0057】
【数23】
【0058】として偏波モード分散τp が算出される。
【0059】以上説明した算出過程より、ジョーンズ行
列法における偏波モード分散測定は次の手順にて実施さ
れる。 〔第1段〕 角周波数ωの光を用いて、被測定光ファイ
バの偏光特性を表すジョーンズ行列U(ω)を求める。
具体的には、3種類の入射偏光状態に対する出射ストー
クスベクトルをストークスアナライザを用いて測定した
結果よりU(ω)を算出する。 〔第2段〕 角周波数ω+Δωの光を用いて〔第1段〕
と同様の測定、演算を行い、U(ω+Δω)を求める. 〔第3段〕 前段までの測定、演算結果を用いて、u′
≒(u(ω+Δω)−u(ω))/Δω,v′≒(v
(ω+Δω)−v(ω))/Δωによりu′,v′を算
出し、式(23)より偏波モード分散τp を算出する。
【0060】従来の技術の最後に、以上説明してきたジ
ョーンズ行列法と、ジョーンズ行列法と同様に被測定光
ファイバの出射側端面においてストークスベクトルを測
定し、入射光周波数を変化させたときストークスベクト
ルがポアンカレ球面上で描く軌跡より偏波モード分散を
算出するポアンカレ球法との関連を説明する。先ず、ジ
ョーンズベクトル、ベクトルv=(a,b)t と、スト
ークスパラメータSi , i=0,1,2,3との間の次
の関係式から出発する。式(5) を利用すると
【0061】
【数24】
【0062】を得る。Iは単位行列、ベクトルS=(S
1 ,S2 ,S3 )であり、ベクトルσは次式で定義さ
れ、ベクトルσ・ベクトルS=σ1 1 +σ2 2 +σ
3 3 である。
【0063】
【数25】
【0064】式(24)の最左辺ベクトルv・ベクトルv右
上添字†を角周波数ωで微分し、式(15)、(24)を利用す
ると
【0065】
【数26】
【0066】を得る。[A,B]は行列A,Bの交換子
AB−BAを表す。一方、式(24)の最右辺からは、光量
を表すS0 は周波数無依存と仮定して次式を得る。
【0067】
【数27】
【0068】以上より次の関係式が得られた。
【0069】
【数28】
【0070】ジョーンズ行列法の説明で述べたようにi
Dは対角和0のエルミート行列であったから、a,b,
cを実数として
【0071】
【数29】
【0072】と表される。すると式(28)の右辺は、公式
(ベクトルσ・ベクトルA)(ベクトルσ・ベクトル
B)=ベクトルA・ベクトルB+iベクトルσ・(ベク
トルA×ベクトルB)を用いて
【0073】
【数30】
【0074】と表されるので、式(28)、(30)より
【0075】
【数31】
【0076】を得る。ベクトルΩ=(0,0,|ベクト
ルΩ|)と成分表示される座標系で、式(31)を成分毎に
書き下すと、被測定光ファイバへの入射光周波数を変化
させたとき、光ファイバ出射端面で測定されるストーク
スベクトルは、ポアンカレ球面上でベクトルΩを回転軸
とする周期2π/|ベクトルΩ|の歳差運動を行うこと
がわかる。さらに式(31)は、ベクトルΩに平行、または
反平行なストークスベクトルに対応する出射偏光状態
は、入射光周波数を変化させても変化しないことを含意
し、これら2つの偏光状態が、文献4で導入された互い
に直交する2つの主偏光状態に相当している。
【0077】ポアンカレ球法は、被測定光ファイバへの
入射光周波数を変化させたとき、光ファイバ出射端面で
測定されるストークスベクトルの行う歳差運動の周期の
逆数|ベクトルΩ|を被測定光ファイバの有する偏波モ
ード分散とする測定法であり、この偏波モード分散値|
ベクトルΩ|が、ジョーンズ行列法で得られる互いに直
交する主偏光状態間の遅延時間差としての偏波モード分
散と一致することは次の計算により示される。
【0078】
【数32】
【0079】原理的には同一の偏波モード分散を与える
ことが示されたポアンカレ球法とジョーンズ行列法の実
用面での優劣を比較すると、ポアンカレ球法では被測定
光ファイバへの入射偏光状態の切替えは不要であり、ジ
ョーンズ行列法よりも装置構成は簡略化される。一方、
測定されたストークスパラメータより偏波モード分散を
演算する手続きについては、ポアンカレ球法で演算され
るストークスベクトルの行う歳差運動の周期について
は、ストークスベクトルの軌跡に不連続性等が現れる場
合への対処法が不明確であるのに対し、ジョーンズ行列
法はジョーンズ行列要素の周波数差分演算として明確化
されている。
【0080】
【発明が解決しようとする課題】以上説明してきた従来
の偏波モード分散測定法に関連して、2つの解決すべき
課題を指摘できる。第1の課題は、被測定光ファイバの
片側の端面に光源、光検出器を配置し、被測定光ファイ
バを往復した光を検出する装置構成(配置)をとりなが
らも(以下、本装置構成(配置)を反射型装置と言
う。)、被測定光ファイバを透過した光に対する偏波モ
ード分散を測定可能とすることである。従来の偏波モー
ド分散測定法では、被測定光ファイバの片側の端面に光
源、他の端面に光検出器を配置するので(従来の装置構
成を透過型装置と言う。)、光ファイバ通信速度の上限
に直接関与する被測定光ファイバ透過光に対する偏波モ
ード分散を測定可能である。しかし、実際に敷設された
光ファイバにおける偏波モード分散を測定する場合に、
透過型装置は遠く隔てられた2点に光源、光検出器を配
置する必要があるため非実用的である。
【0081】反射型装置を実現困難にしている問題点
は、反射型装置において測定される偏波モード分散値τ
R の1/2が、目的とする被測定光ファイバの透過光に
対する偏波モード分散値τp とは必ずしも一致しない点
である。一般にτR /2≠τp という関係式はジョーン
ズ行列法に基づいて示される。今、反射型装置で得られ
る被測定光ファイバの偏光特性を表すジョーンズ行列を
Tとすると、Tは透過型装置で得られるジョーンズ行列
Uを用いてT=Ut Uと表される。Re(z),Im(z)
は複素数zの実数部、虚数部をそれぞれ表す。
【0082】
【数33】
【0083】ジョーンズ行列法によれば、式(23)よりτ
R =2√(|P´|2 +|Q´|2),τp =2√(|
u´|2 +|v´|2 )である。z1 =u´v,z2
uv´とおいて
【0084】
【数34】
【0085】したがって
【0086】
【数35】
【0087】であり、τR /2=τp となるのはRe(u
´v)=Re(uv´)の場合に限ることが示された。反
射型装置で演算されるジョーンズ行列Tの1行2列要素
2iIm(uv)からはuvの実数部の情報が欠落してい
るので、ジョーンズ行列法に基づく限り、式(35)の左辺
値τR からτp は演算不可能である。
【0088】解決すべき第2の課題は、被測定光ファイ
バの偏波モード分散分布測定を可能にすることである。
従来の技術の冒頭でも述べたように、既に敷設された光
ファイバを利用して高速通信を可能にするためには、敷
設された光ファイバに沿った偏波モード分散分布を測定
し、周辺部と比較して高い偏波モード分散値を有すると
診断された箇所の光ファイバを、最近の製造技術の進歩
により製造可能となった偏波モード分散値を低く抑えた
光ファイバと交換するのが、コスト面で有利である。と
ころが、従来の偏波モード分散測定法では被測定光ファ
イバ全体の偏波モード分散値が得られるのみであり、被
測定光ファイバに沿った偏波モード分散分布を測定する
ことは不可能であった。
【0089】本発明の目的は、被測定光ファイバを複数
個の波長板の直列接続としてモデル化し、各波長板の偏
光特性を表すパラメータ値を、光ファイバの伝搬損失や
後方散乱特性分布の測定装置として実用化されている時
間領域反射測定装置(OTDR:Optical Time Domain Refle
ctometer)を利用して測定、および演算することによ
り、以上述べてきた偏波モード分散測定法に関する2つ
の課題を解決した偏波モード分散分布測定方法及び装置
を提供することである。
【0090】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明の偏波モード分散分布測定方法は、被測定
光ファイバの入射端に異なる偏光状態を有する光パルス
を各々入射し、該入射端と同一の端面側に設けたストー
クスアナライザを用いて、各々の入射光パルスに対応す
る前記被測定光ファイバからの後方散乱光の偏光状態を
ストークスパラメータの時系列データとして測定し、該
測定された異なる入射偏光状態に対応するストークスパ
ラメータの時系列データを用いて、前記被測定光ファイ
バの偏光特性を記述するジョーンズ行列の時系列を演算
し、該演算されたジョーンズ行列の時系列を用いて、前
記被測定光ファイバの偏光特性を表すパラメータの前記
被測定光ファイバに沿った分布を演算する一連の手続き
を、前記被測定光ファイバの入射端にキャリア周波数の
互いに異なる2つの光パルスを入射して行い、各々のキ
ャリア周波数を有する入射光パルスに対応して演算され
た前記被測定光ファイバの偏光特性の分布を表すパラメ
ータを用いて差分演算を行うことにより、前記被測定光
ファイバを透過する光に対応する偏波モード分散の前記
被測定光ファイバに沿った分布を測定することとしてい
る。
【0091】また、本発明の偏波モード分散分布測定方
法は、キャリア周波数の互いに異なる光パルスの出射が
可能であって、第1の光パルスを出射する光パルス発生
器と、出射光の偏光状態を複数の偏光状態に制御可能で
あって、前記第1の光パルスを受けてその偏光状態が制
御された第2の光パルスを出射する偏光制御器と、該第
2の光パルスを第1のポートで受けて第2のポートを通
して被測定光ファイバに導くとともに、該被測定光ファ
イバからの後方散乱光を前記第2のポートで受けて第3
のポートから出射する光結合器と、前記第3のポートか
ら出射された後方散乱光を受けて、所定時間間隔毎に当
該所定時間に受けた後方散乱光の偏光状態を表すストー
クスパラメータを出力する偏光状態測定部と、該偏光状
態測定部からの前記ストークスパラメータを受けて、そ
の時系列データを記憶するとともに、前記第2の光パル
スの複数の偏光状態にそれぞれ対応する複数の時系列デ
ータを用いて、ジョーンズ行列の時系列データを演算す
るジョーンズ行列演算部と、該ジョーンズ行列演算部か
らの前記ジョーンズ行列の時系列データを受けて、被測
定光ファイバの偏光特性を表すパラメータの時系列デー
タを演算し記憶するとともに、前記第1の光パルスの互
いに異なるキャリア周波数にそれぞれ対応する2組の前
記偏光特性を表すパラメータの時系列データを用いて、
前記所定時間間隔の各所定時間に対応する2つの偏光特
性を表すパラメータの周波数差分演算を行うことで、前
記被測定光ファイバにおける偏波モード分散分布を演算
する偏波モード分散分布演算部とを備えている。
【0092】〔作用〕被測定光ファイバの片方の端面に
光源と光検出器を配置する反射型装置による偏波モード
分散分布測定の実施手順を、以下の2段階で説明する。 〔第1段〕 被測定光ファイバのモデル化 〔第2段〕 光ファイバモデルに含まれるパラメータを
測定値より演算
【0093】先ず第1段では、被測定光ファイバを一種
の波長板の直列接続としてモデル化する。図3に、PMD
分布測定のために仮想的に分割された光ファイバモデル
を示す。(k)番目の光ファイバ区間は、偏光特性を表
すパラメータτk ,φk ,θ k で特徴付けられる一種の
波長板としてモデル化されている。各パラメータの物理
的意味を次に示す。 τk :直交2偏波間の遅延時間差、すなわち偏波モード
分散 φk :直交2偏波間の初期位相差 θk :直交2偏波軸(主軸)の、直前の区間(k−1)
における主軸に対する回転角
【0094】区間(k)における偏光状態の入出力特性
を表すジョーンズ行列SEk 、すなわち区間(k−1)
と接続する側からの入射偏光状態を表すジョーンズベク
トル、ベクトルuと、区間(k)を伝搬、通過した後、
区間(k+1)と接続する側から出射される偏光状態を
表すジョーンズベクトル、ベクトルvとを、関係式ベク
トルv=SEk ・ベクトルuで結び付ける行列を、測定
光の角周波数をωとして次式で表す。
【0095】
【数36】
【0096】SEk は直交2偏波間に位相シフトψk
付与する波長板の主軸が、直前の区間(k−1)におけ
る主軸に対しθk 回転した場合のジョーンズ行列と見な
せる。被測定光ファイバ入力端から区間(k)までを表
すジョーンズ行列Sk は、各区間のジョーンズ行列の積
として
【0097】
【数37】
【0098】で表される。区間(k)において後方散乱
され、区間(1)までを逆方向に伝搬して光検出器で検
出される光に対応するジョーンズ行列Rk は、Sk を用
いて次式で表される。
【0099】
【数38】
【0100】以上説明した光ファイバモデルに基づけ
ば、従来の偏波モード分散測定法における解決すべき課
題「反射型装置により被測定光ファイバの透過光に対す
る偏波モード分散分布を測定する手段を提供すること」
は、各光ファイバ区間の偏光特性を表すパラメータ値、
特に偏波モード分散を意味するτk を逐一求める手段を
与えることで解決される。なぜなら、τk を始め光ファ
イバモデルに含まれるパラメータは、光ファイバの透過
光に対する物理量として定義されており、かつ、光ファ
イバ区間毎に異なる値を取り得るからである。
【0101】第2段では、第1段で導入した光ファイバ
モデルに含まれるパラメータを、光ファイバの伝搬損失
や後方散乱特性分布の測定装置として実用化されている
OTDRを利用して測定されたストークスベクトルの時系列
データを用いて演算する。パラメータの演算は、所定の
時刻に測定されたストークスベクトルから演算されるジ
ョーンズ行列の固有値解析に帰着される。
【0102】被測定光ファイバの片方の端面に、所望の
キャリア周波数、およびパルス幅を有する光パルスを発
生可能な光源と、ストークスベクトルを測定するための
ストークスアナライザを配置する。被測定光ファイバの
端面より、所望のキャリア周波数、およびパルス幅を有
する光パルスを入射させると、パルス入射時点を基点と
する時刻(経過時間)tにおいてストークスアナライザ
で測定されるストークスベクトルは、vを光ファイバ中
の光速として、被測定光ファイバ内部において入射端か
らの距離vt/2の位置で後方散乱された光の偏光状態
を与える。
【0103】〔区間(1) のパラメータψ1 ,θ1 の演
算〕区間(1) の光ファイバ長をl1 として、時刻t1
2l1 /vにおいて測定されるストークスベクトルより
ジョーンズ行列R1 を演算する。ジョーンズ行列法の説
明で述べたように、3種類の偏光状態を有するパルス光
を入射した場合の出射ストークスベクトルを測定し、そ
の測定結果よりジョーンズ行列を演算する。R 1 は式(3
6)、(38)より
【0104】
【数39】
【0105】と表される。最左辺のR1 は既知(測定値
より演算済)だから、最右辺の(2ψ 1 )は対角行列、
かつ(−θ1 )=(θ1 -1であることに着目すると、
1 の固有値、固有ベクトルを演算することで、ψ1
固有値の偏角として、θ1 は固有ベクトルの向きとして
得られる。なぜなら、一般に2行2列の行列Xの固有
値、固有ベクトルの組を(λ1 ,ベクトルx1 )、(λ
2 ,ベクトルx2 )とし、固有(列)ベクトル、ベクト
ルx1 ,ベクトルx2 を並べた行列をP=(ベクトルx
1 ・ベクトルx2 )と書くと、行列XはPと、固有値を
対角要素に並べた行列の積として次式で表されるからで
ある。
【0106】
【数40】
【0107】そこで、与えられた行列XをX=(−θ)
(2ψ)(θ)の形に表すθ,ψの表式を求める。先
ず、左辺Xは行列式1のユニタリー行列、右辺は対称行
列であることに着目すると、Xの行列要素はu,v,w
を実数として次式で表される。
【0108】
【数41】
【0109】Xの固有値はdet(tI−X)=t2
2ut+1=0の解u±√(u2 −1)=u±i√(v
2 +w2 )で与えられるので、これをexp(±2i
ψ)と等置してψを得る。
【0110】
【数42】
【0111】次に、固有値exp(±2iψ)に関する
固有値方程式X・ベクトルx右下添字±=exp(±2
iψ)・ベクトルx右下添字±を書き下すと、t=ta
nθと置いて
【0112】
【数43】
【0113】以上より、X=(−θ)(2ψ)(θ)を
満たすψ,θはXの行列要素を用いて式(42)、(43)で表
された。
【0114】〔区間(2) のパラメータψ2 ,θ2 の演
算〕区間(1) +区間(2) の光ファイバ長をl2 として、
時刻t2 =2l2 /vにおいて測定されるストークスベ
クトルよりジョーンズ行列R2 を演算する。式(38)より
【0115】
【数44】
【0116】である。SE1 は既知だから式(36)と合せ
【0117】
【数45】
【0118】を得る。最左辺(SE1 t -12 (SE
1 -1は既知だから、区間(1) と同様の演算、すなわち
最左辺の行列の固有値解析により区間(2) のパラメータ
ψ2 ,θ2 を得る。
【0119】〔区間(k-1) までのパラメータを既知とし
て、区間(k)のパラメータψk ,θk の演算〕区間
(1) から(k) までの各区間の光ファイバ長の総和をlk
として、時刻tk=2lk /vにおけるストークスベク
トルより演算されるジョーンズ行列Rk と、区間(k−
1)までのジョーンズ行列Sk-1 =SEk-1 ・・・SE
1 を用いて
【0120】
【数46】
【0121】が成り立つ。最左辺は既知であるので、区
間(1) と同様の演算によりψk ,θkを得る。
【0122】以下同様にして、OTDRを用いて被測定光フ
ァイバからの後方散乱光に対し測定されるストークスベ
クトルの時系列データを用い、ストークスベクトルより
演算されるジョーンズ行列の固有値解析を行うことで、
被測定光ファイバの偏光特性を表すパラメータの分布ψ
k (ω),θk ,k=1,2,・・・が得られた。ここ
でパラメータψk は、OTDRで利用する光パルスのキャリ
ア角周波数ωに依存することを明示した。一連の測定、
演算を、キャリア角周波数ω+Δωを有する光パルスを
用いて実行することでψk (ω+Δω)を求め、ψk
ωτk +φk と定義されていたから、差分演算τk
(ψk (ω+Δω)−ψk (ω))/Δωにより区間
(k)における偏波モード分散τk を得る。
【0123】以上説明した測定、演算により、一種の波
長板の直列接続としてモデル化した被測定光ファイバの
偏光特性を表すパラメータの分布、特に偏波モード分散
の分布τk を求めることが可能となった。なお、以上説
明した演算により求められたジョーンズ行列Sk 、k=
1,2,・・・の積を演算することで被測定光ファイバ
全体のジョーンズ行列を求め、従来の技術の欄で説明し
たジョーンズ行列法に従って、式(23)を用いて被測
定光ファイバ全体の偏波モード分散を求めることが可能
である。あるいは、被測定光ファイバの全長をlとし
て、時刻2l/vに測定されるストークスベクトルよ
り、被測定光ファイバ全体を往復した光に対するジョー
ンズ行列Rを演算し、Rの行列要素を区間(1)のパラ
メータψ1 、θ1 の演算で説明した式(42)に代入し
て、被測定光ファイバにおいて定義される主偏光状態間
の位相差ψ(ω)を演算して、キャリア角周波数ω+Δ
ωの光パルスを用いて同様に測定、演算された位相差ψ
(ω+Δω)との周波数差分(ψ(ω+Δω)−ψ
(ω))/Δωより、被測定光ファイバ全体の偏波モー
ド分散を求めることも可能である。
【0124】
【発明の実施の形態】図1は本発明の偏波モード分散分
布測定方法の実施の形態を示すフローチャート、図2は
本発明の偏波モード分散分布測定装置の実施の形態を示
す構成図である。図1及び図2に基づき発明の実施の形
態を説明する。周波数可変光源11より発生された所望
の角周波数ωを有する連続光を光強度変調器12の光入
力部へ入力し、駆動回路13より発生された所望のパル
ス幅を有するパルス信号により前記光強度変調器12を
駆動して、該光強度変調器12の光出力部より、所望の
キャリア角周波数ωとパルス幅Δtを有する光パルスP
1を発生させる。該光パルスP1を偏光制御器2の光入
力部へ入力し、該偏光制御器2の光出力部より水平直線
偏光状態を有する光パルスP2を出力させる。前記偏光
制御器2より出力された光パルスP2は光結合器3を介
して被測定光ファイバ4の端面4aへ入力される。被測
定光ファイバ4の内部において後方散乱され、前記端面
4aより出力された光は、前記光結合器3を介して偏光
状態測定部5へ入力される。該偏光状態測定部5は入力
光の偏光状態を表すストークスパラメータを出力する。
該出力されたストークスパラメータは、前記光パルス幅
Δtの2倍の時間間隔毎の時系列データとしてジョーン
ズ行列演算部6に格納される。時系列データの格納は、
光パルス発生器1からの同期信号を基にした、前記光パ
ルスP2が被測定光ファイバ4へ入力された時刻を基点
とし、被測定光ファイバ4の長さから決定される所定の
経過時間まで行われる。
【0125】次に、水平直線偏光状態の光パルスを用い
て実施した上記測定(図1のStep1)を、前記偏光制御
器2を制御して、垂直直線偏光状態の光パルス、45度
直線偏光状態の光パルスをそれぞれ発生させて行う(そ
れぞれ図1のStep2,Step3)。
【0126】以上、3種類の偏光状態の光パルスを用い
た測定が終了した時点で、ジョーンズ行列演算部6にお
いて、該ジョーンズ行列演算部6に格納されているスト
ークスパラメータの時系列データを用いて、従来の技術
で述べた手続きにしたがって、式(12)、(13)、(14)より
ジョーンズ行列を表すパラメータΘ,φ,ψを求めてジ
ョーンズ行列の時系列Rk , k=1,2,・・・を演算
する(図1のStep4)。次に、該ジョーンズ行列演算部
6で演算されたジョーンズ行列の時系列を用いて偏波モ
ード分散分布演算部7により、課題を解決するための手
段の欄で説明した演算手続きにしたがって、被測定光フ
ァイバの偏光特性を表すパラメータψk(ω),θk ,
k=1,2,・・・を式(42)、(43)により演算して、演
算結果を該偏波モード分散分布演算部7に格納する(図
1のStep4)。
【0127】以上説明した一連の測定、および演算の手
続きを、前記周波数可変光源11から発生される連続光
の角周波数をΔω変化させて(図1のStep5,Step6)
実行し、得られた偏光特性パラメータψk (ω+Δω)
と、前記偏波モード分散分布演算部7に格納しておいた
ψk (ω)を用いて、該偏波モード分散分布演算部7に
おいて周波数差分演算(ψk (ω+Δω)−ψ
k (ω))/Δωを行い、被測定光ファイバ4における
偏波モード分散分布を表すτk , k=1,2,・・・を
求める(図1のStep7)。
【0128】光パルスP1の発生(光パルス発生器1)
は、発明の実施の形態で説明した周波数可変光源11と
光強度変調器12の組合せの他にも、周波数可変光源を
パルス信号により駆動し、所望のキャリア周波数、およ
びパルス幅を有する光パルスを発生させる手段を用いて
もよい。光強度変調器12としては、(1) 電気光学効果
を有する結晶上に光導波路、および変調信号印加電極を
形成し作製された光強度変調器、(2) 音響波により光を
ブラッグ(Bragg )回折させる音響光学変調器、等が用
いられる。偏光制御器2としては、(1) 方位角可変の単
一偏光子、(2)主軸方位可変の波長板、等が用いられ
る。光結合器3としては、ビームスプリッタ、Y分岐型
光導波路、光サーキュレータ、等の光分岐素子が用いら
れる。偏光状態測定部5は、複数個の光分岐素子、検光
子、1/4波長板より構成されるストークスアナライザ
が用いられる。
【0129】説明した発明の実施の形態では、被測定光
ファイバへの入力偏光状態として、水平直線、垂直直
線、および45度直線偏光状態の3種類を用いている
が、互いに異なる任意の3種類の偏光状態を用いた測定
を実施してもよい。また、ストークスパラメータの時系
列データの格納や、ジョーンズ行列の時系列データの演
算は、光パルス幅Δtの2倍の時間間隔で実施している
が、Δtの2倍以上の任意の時間間隔で実施してもよ
い。
【0130】なお、図1においてStep4で行っているジ
ョーンズ行列の時系列Rk 、該時系列Rk を用いてのパ
ラメータψk ,θk の演算は、キャリア角周波数ω及び
ω+Δωについてのそれぞれの第1〜3のストークスパ
ラメータの時系列データを測定した後に行ってもよい。
【0131】
【発明の効果】本発明は、被測定光ファイバの片方の端
面に光パルスを発生可能な光源と、偏光状態測定装置を
配置した反射型装置構成をとり、光パルスを入力された
被測定光ファイバからの後方散乱光の偏光状態を表すス
トークスパラメータの時系列データ、およびストークス
パラメータより演算されるジョーンズ行列の時系列デー
タを得て、一種の波長板の直列接続としてモデル化した
被測定光ファイバの偏光特性を表すパラメータ、特に偏
波モード分散の分布を、該ジョーンズ行列の時系列デー
タに対する固有値解析を逐次繰り返す演算手段により演
算することとしたので、敷設された光ファイバを測定対
象とした場合に、被測定光ファイバを透過した光に対す
る偏波モード分散測定装置としての実用性を高め、か
つ、被測定光ファイバに沿った偏波モード分散分布を測
定可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏波モード分散分布測定方法の実施の
形態を示すフローチャートである。
【図2】本発明の偏波モード分散分布測定装置の実施の
形態を示す構成図である。
【図3】本発明の偏波モード分散分布測定方法を説明す
るための図である。
【図4】従来の3種類の偏波モード分散測定方法に対応
する測定装置の構成図である。
【符号の説明】
1 光パルス発生器 2 偏光制御器 3 光結合器 4 被測定光ファイバ 4a 被測定光ファイバの一端面(入力端、入射側端
面) 4b 被測定光ファイバの他の端面 5 偏光状態測定部 6 ジョーンズ行列演算部 7 偏波モード分散分布演算部 8 偏光解析器 9 ジョーンズ行列演算部 10a 偏波モード分散演算部 10b 偏波モード分散演算部 10c 偏波モード分散演算部 11 周波数可変光源 12 光強度変調器 13 駆動回路 81 検光子(方位角固定の偏光子) 82 光検出器 83 ストークスアナライザ 84 光検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定光ファイバの入射端に異なる偏光
    状態を有する光パルスを各々入射し、該入射端と同一の
    端面側に設けたストークスアナライザを用いて、各々の
    入射光パルスに対応する前記被測定光ファイバからの後
    方散乱光の偏光状態をストークスパラメータの時系列デ
    ータとして測定し、該測定された異なる入射偏光状態に
    対応するストークスパラメータの時系列データを用い
    て、前記被測定光ファイバの偏光特性を記述するジョー
    ンズ行列の時系列を演算し、該演算されたジョーンズ行
    列の時系列を用いて、前記被測定光ファイバの偏光特性
    を表すパラメータの前記被測定光ファイバに沿った分布
    を演算する一連の手続き(Step1,Step2,Step3,St
    ep4)を、前記被測定光ファイバの入射端にキャリア周
    波数の互いに異なる2つの光パルスを入射して行い(St
    ep5,Step6)、各々のキャリア周波数を有する入射光
    パルスに対応して演算された前記被測定光ファイバの偏
    光特性の分布を表すパラメータを用いて差分演算を行う
    ことにより、前記被測定光ファイバを透過する光に対応
    する偏波モード分散の前記被測定光ファイバに沿った分
    布を測定する(Step7)ことを特徴とする光ファイバの
    偏波モード分散分布測定方法。
  2. 【請求項2】 キャリア周波数の互いに異なる光パルス
    の出射が可能であって、第1の光パルスを出射する光パ
    ルス発生器(1)と、 出射光の偏光状態を複数の偏光状態に制御可能であっ
    て、前記第1の光パルスを受けてその偏光状態が制御さ
    れた第2の光パルスを出射する偏光制御器(2)と、 該第2の光パルスを第1のポートで受けて第2のポート
    を通して被測定光ファイバ(4)に導くとともに、該被
    測定光ファイバからの後方散乱光を前記第2のポートで
    受けて第3のポートから出射する光結合器(3)と、 前記第3のポートから出射された後方散乱光を受けて、
    所定時間間隔毎に当該所定時間に受けた後方散乱光の偏
    光状態を表すストークスパラメータを出力する偏光状態
    測定部(5)と、 該偏光状態測定部からの前記ストークスパラメータを受
    けて、その時系列データを記憶するとともに、前記第2
    の光パルスの複数の偏光状態にそれぞれ対応する複数の
    時系列データを用いて、ジョーンズ行列の時系列データ
    を演算するジョーンズ行列演算部(6)と、 該ジョーンズ行列演算部からの前記ジョーンズ行列の時
    系列データを受けて、被測定光ファイバの偏光特性を表
    すパラメータの時系列データを演算し記憶するととも
    に、前記第1の光パルスの互いに異なるキャリア周波数
    にそれぞれ対応する2組の前記偏光特性を表すパラメー
    タの時系列データを用いて、前記所定時間間隔の各所定
    時間に対応する2つの偏光特性を表すパラメータの周波
    数差分演算を行うことで、前記被測定光ファイバにおけ
    る偏波モード分散分布を演算する偏波モード分散分布演
    算部(7)とを備えた光ファイバの偏波モード分散分布
    測定装置。
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