JP2000328891A - 覆工の継手構造、覆工ピース及びその接続方法 - Google Patents

覆工の継手構造、覆工ピース及びその接続方法

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JP2000328891A
JP2000328891A JP11143291A JP14329199A JP2000328891A JP 2000328891 A JP2000328891 A JP 2000328891A JP 11143291 A JP11143291 A JP 11143291A JP 14329199 A JP14329199 A JP 14329199A JP 2000328891 A JP2000328891 A JP 2000328891A
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lining
joint
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pieces
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Akira Kamiya
章 神谷
Takeshi Nagira
毅 柳楽
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Toda Corp
Original Assignee
Toda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な継手強度を維持しつつ、覆工ピース同
士の接合に必要となるボルトの本数を削減して、施工性
向上、工期短縮を図ると共に、構造簡素にして重量軽
減、製作費用削減が可能な覆工の継手構造を提供する。 【解決手段】 周方向に伸びる複数の主桁36、38を
有する覆工ピース32、34同士を周方向で接続して覆
工リングを形成する覆工の継手構造に関する。各覆工ピ
ース23、34は、端部よりも中央よりの位置に配置さ
れ、かつ、主桁36、38に接続された継手部44を有
する。そして、隣接する覆工ピース32、34の継手部
44同士を伝達部材50にて接合して覆工ピース32、
34の主桁36、38間に応力を伝達可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、覆工の継手構造、
覆工ピース及びその接続方法に関し、特にシールドトン
ネル用の覆工の継手構造、覆工ピース及びその接続方法
に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
シールド工法においては、シールド掘進機による所定距
離の地山の掘削ごとに覆工ピースを組み立てて覆工リン
グを形成し、この覆工リングをトンネルの軸方向に連結
して覆工を形成しながら掘進するようにしている。
【0003】また、このようなシールド工法では、複数
のシールドトンネルを所定の地山を囲むように所定の間
隔をおいて掘削して覆工を形成した後、並行するそれら
の覆工を互いに接続し、内部にコンクリートを打設して
本設外壁を形成し、この本設外壁内の地山を掘削して大
規模な地下空間を形成することが行われている。
【0004】このような工法においては、その大規模な
地下空間を覆う本設外壁の一辺の長さは非常に大きくな
り、その本設外壁にかかる曲げモーメントも非常に大き
なものとなる。
【0005】特に、断面が矩形の場合には、本設外壁に
かかる曲げモーメントがより大きくなり、さらに大きな
強度が必要とされる。
【0006】ところで、通常、シールド工法において覆
工を形成する場合、図6に示すように、それぞれの覆工
ピース10の端部に設けた継手板12を互いにボルト1
4にて締結することによって、相互に接合されている。
【0007】そして、前述のような複数の覆工10を接
続して大断面の地下空間を構築する場合、本設外壁にか
かる曲げモーメントに応じた本数のボルト14を用いて
継手板12同士を連結するようにしている。
【0008】しかし、このように本設外壁にかかる曲げ
モーメントに応じた本数のボルト14を用いて継手板1
2同士を連結すると、地下空間の断面が大きくなるにし
たがって、ボルト14の本数が増加することとなり、ボ
ルト14の締結に時間がかかって施工性が悪くなると共
に、継手板12にかかる引っ張り力に対抗するために継
手板12の厚さの増加、主桁16の桁高増につながり、
重量の増加、製作費用の増大になるものである。
【0009】本発明の目的は、従来のボルト接合を不要
とし、覆工ピース同士の接合に必要な十分な継手強度を
維持しつつ、施工性向上、工期短縮を図ると共に、構造
簡素にして重量軽減、製作費用削減が可能な覆工の継手
構造、覆工ピース及びその接続方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の覆工の継手構造は、周方向に伸びる
複数の主桁を有する覆工ピース同士を周方向で接続して
覆工リングを形成する覆工の継手構造において、前記各
覆工ピースは、端部よりも中央よりの位置に配置され、
かつ、前記主桁に接続された継手部を有し、隣接する前
記覆工ピースの前記継手部同士が、前記覆工ピースの主
桁間に応力の伝達を可能に、伝達部材にて接続されるこ
とを特徴とする。
【0011】本発明によれば、各覆工ピースの端部より
中央よりの位置に主桁と接続した継手部を設け、隣接す
る覆工ピースの継手部同士を伝達部材にて接合すること
で、伝達部材及び各継手部を介して覆工ピースの主桁同
士を応力の伝達が可能に連結することができ、そのた
め、伝達部材で連結された継手部は、ボルト接合に比
し、曲げ剛性が著しく増加し、引っ張り応力の伝達が円
滑に行われることとなる。
【0012】そのため、ボルト・ナットによる接合を不
要とし、覆工ピースの連結作業の簡略化による施工性の
向上、工期の短縮化を図ることができる。
【0013】また、従来のように継手板の厚さの増大や
主桁の桁高を増加させる必要がなく、その結果、構造の
簡素化、重量軽減、製作費用の削減を図ることができ
る。
【0014】また、伝達部材は、トンネルに作用する曲
げモーメントや剪断力に応じて形状、寸法を任意に選択
することができ、部材設計の自由度が高くなる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記覆工ピースは、ほぼ方形状の覆工リングを形成
することを特徴とする。
【0016】本発明によれば、請求項1の状態に加え、
伝達部材が直線状でよいため、十分大きな継手強度が得
られ、かつ、部材加工の容易化、接続作業の効率化、部
材の軽量化を図ることができ、特に大深度トンネルに適
したものとすることができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1または2
において、前記継手部は、前記伝達部材の差し込み部を
有し、前記伝達部材は両端部にアンカー部を有し、前記
アンカー部を前記差し込み部に差し込み固定されること
を特徴とする。
【0018】本発明によれば、請求項1または2の状態
に加え、伝達部材のアンカー部を継手部の差し込み部に
差し込み固定するだけで、継手部同士の接合ができ、簡
単かつ短時間で接合が行える。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1または2
において、前記伝達部材は、棒鋼材からなり、前記継手
部を貫通して締め付け固定されることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、請求項1または2の状態
に加え、比較的簡単な構成で継手部同士の接合を行うこ
とができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項3におい
て、前記差し込み部内に充填された硬化材によって前記
伝達部材、継手部及び主桁が一体化されることを特徴と
する。
【0022】本発明によれば、請求項2の状態に加え、
差し込み部に樹脂系の硬化材、早強モルタル、急硬性コ
ンクリート、レジンコンクリートなどの硬化材を充填す
ることによって、伝達部材と継手部との定着性を高める
ことができる。
【0023】これによって、確実に応力の伝達と継手強
度の確保ができる。
【0024】また、伝達部材の脱落防止策としても適切
である。
【0025】請求項6記載の覆工ピースは、周方向に伸
びる複数の主桁を有し、周方向に複数接続して覆工リン
グを形成する覆工ピースにおいて、端部よりも中央より
の位置に配設され、かつ、主桁に接続されると共に、隣
接する覆工ピース同士の主桁間に応力の伝達が可能に伝
達部材を介して接続される継手部を有することを特徴と
する。
【0026】本発明によれば、隣接する覆工ピースの継
手部同士を伝達部材にて接合することで、伝達部材及び
各継手部を介して覆工ピースの主桁同士を応力の伝達が
可能に連結することができ、そのため、伝達部材で連結
された継手部は、ボルト接合に比し、曲げ剛性が著しく
増加し、引っ張り応力の伝達が円滑に行われることとな
る。
【0027】そして、ボルト・ナットによる接合を不要
とし、覆工ピースの連結作業の簡略化による施工性の向
上、工期の短縮化を図ることができる。
【0028】また、従来のように継手板の厚さの増大や
主桁の桁高を増加させる必要がなく、その結果、構造の
簡素化、重量軽減、製作費用の削減を図ることができ
る。
【0029】また、伝達部材は、トンネルに作用する曲
げモーメントや剪断力に応じて形状、寸法を任意に選択
することができ、部材設計の自由度が高くなる。
【0030】請求項7記載の覆工ピースの接続方法は、
周方向に伸びる複数の主桁を有する覆工ピース同士を周
方向に接続して覆工リングを形成する覆工ピースの接続
方法において、前記各覆工ピースの端部よりも中央より
の位置に配置されると共に、前記主桁に接続された隣接
する覆工ピースの継手部同士を、主桁間に応力の伝達が
可能に伝達部材にて接合する工程を含むことを特徴とす
る。
【0031】本発明によれば、覆工ピースの端部よりも
中央よりの位置に配置され、かつ主桁に接続された覆工
ピースの継手部同士を伝達部材にて接合することで、主
桁間に応力の伝達が可能に継手部同士を確実に連結する
ことができ、伝達部材で連結された継手部は、ボルト接
合に比し、曲げ剛性が著しく増加し、引っ張り応力の伝
達が円滑に行われることとなる。
【0032】そして、ボルト・ナットによる接合を不要
とし、覆工ピースの連結作業の簡略化による施工性の向
上、工期の短縮化を図ることができる。
【0033】また、従来のように継手板の厚さの増大や
主桁の桁高を増加させる必要がなく、その結果、構造の
簡素化、重量軽減、製作費用の削減を図ることができ
る。
【0034】また、伝達部材は、トンネルに作用する曲
げモーメントや剪断力に応じて形状、寸法を任意に選択
することができ、部材設計の自由度が高くなる。
【0035】請求項8記載の発明は、請求項7におい
て、前記継手部は、前記伝達部材の差し込み部を有し、
前記伝達部材は両端部にアンカー部を有し、前記アンカ
ー部を前記差し込み部に差し込んだ後、前記差し込み部
内に硬化材を充填して、前記伝達部材、継手部及び主桁
を一体化する工程と、を含むことを特徴とする。
【0036】本発明によれば、請求項7の状態に加え、
差し込み部に樹脂系の硬化材、早強モルタル、急硬性コ
ンクリート、レジンコンクリートなどの硬化材を充填す
ることによって、伝達部材と継手部との定着性を高める
ことができる。
【0037】これによって、確実に応力の伝達と継手強
度の確保ができる。
【0038】また、伝達部材の脱落防止策としても適切
である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照して詳細に説明する。
【0040】図1〜図4は、本発明の一実施の形態を示
す図である。
【0041】図4は、大断面のほぼ方形状の地下空間を
示す図で、この大断面の地下空間20は、複数のほぼ方
形状のシールドトンネルの覆工22を連結して形成した
本設外壁24によって囲まれた状態となっている。
【0042】すなわち、この複数の覆工22は、形成す
る地下空間20の輪郭に沿って複数、所定の地山を囲む
ように所定間隔をおいて形成されている。
【0043】また、各覆工22は、相互間の地山を掘削
して型鋼などの構造材で相互に連結され、その連結区間
には、適宜鉄筋等を配設してコンクリートを打設するこ
とで、本設外壁24が形成されている。
【0044】そしてさらに、これら複数の覆工22によ
って囲まれた地山を掘削して、大規模な地下空間20が
形成されている。
【0045】また、本設外壁24の内面には、必要に応
じて化粧壁26が施されている。
【0046】図3は、図4に示した各覆工22を形成す
る覆工リングが示されている。
【0047】この覆工リング28は、例えば、隅角部3
0を有する4つのL字状の覆工ピース32と、これら覆
工ピース32間に配置される4つの直線状の覆工ピース
34とを接合して方形状に形成されている。
【0048】また、この覆工リング28は、トンネルの
軸方向に連結されるようになっている。
【0049】図1及び図2は、図3に示した覆工ピース
同士を接合する覆工の継手構造を示している。
【0050】図1において、図3の下辺側の1つの覆工
ピース32と2つの覆工ピース34の接合状態を覆工リ
ング28内から見た状態を示している。
【0051】覆工ピース32と覆工ピース34とは、覆
工ピースの主桁36がほぼL字状に形成されている点で
相違するのみで、他は覆工ピース34と共通しているた
め、以下では覆工ピース34の構成についてのみ説明
し、覆工ピース32の説明は省略する。
【0052】覆工ピース34は、鋼製のもので、主桁3
8と、縦リブ40と、端面板42と、継手部44と、ス
キンプレート46とを有している。
【0053】主桁38は、トンネルの軸方向に所定間隔
をおいて3本平行にトンネル周方向に配置されている。
【0054】縦リブ40は、主桁38間で適宜間隔を置
いてトンネル軸方向に配設されている。
【0055】端面板42は、主桁38の周方向両端位置
に各主桁38に跨って配設されている。
【0056】また、この端面板42の外面側には、図示
せぬがシール材が配置されて覆工ピース32、34間の
止水を行うようになっている。
【0057】継手部44は、各端面板42よりも中央よ
りの位置に配置され、隣接する覆工ピース34の継手部
44同士が伝達部材50にて接合されることで本設時の
曲げモーメントに耐え得る継手強度が得られるようにな
っている。
【0058】具体的には、各継手部44は、各主桁38
間に差し込み部として所定間隔をおいて掛け渡して配設
された2枚の定着板52、54を有し、端面板42側に
位置する定着板52には、所定間隔をおいてそれぞれ2
箇所、合計4箇所に伝達部材50挿入用のスリット56
が形成されている。
【0059】また、端面板42にも定着板52のスリッ
ト56対応位置にスリット58が形成されている。
【0060】なお、定着板54には、スリットが形成さ
れておらず、単に平板状になっている。
【0061】伝達部材50は、伝達プレート60と、こ
の伝達プレート60の両端に設けられたアンカー部とし
てのアンカープレート62とを有している。
【0062】伝達プレート60は、隣接する覆工ピース
32、34同士の定着板52、54間の距離に相当する
長さ、例えば、25cm〜50cm程度の長さの1枚の
板材にて形成されている。
【0063】特に、この伝達プレート60の長さを主桁
38の桁高の2倍以上にすることによって、継手部44
を含む覆工リング28の曲げ剛性を高めることができ
る。
【0064】アンカープレート62は、定着板52、5
4間の間隔にほぼ相当する厚さに設定され、伝達プレー
ト60とほぼ直交させた状態で伝達プレート60と一体
に設けられている。
【0065】そして、定着板52の各スリット56対応
位置で、両端のアンカープレート62をそれぞれ定着板
52、54間に差し込み挿入すると共に、伝達プレート
60を定着板52のスリット56及び端面板42のスリ
ット58内に挿入することで、4本の伝達部材50にて
隣接する覆工ピース32、34同士の定着板52、54
を接合するようになっている。
【0066】これにより、これら伝達部材50及び定着
板52、54を介して覆工ピース32、34の主桁3
6、38同士が連結されるようになっている。
【0067】このように、継手部44同士を伝達部材5
0同士で接合することにより、ボルト・ナット48の本
数を少なくして、本設外壁24にかかる大きな曲げモー
メントに十分に耐え得る継手強度とすることができる。
【0068】また、この伝達部材50は、アンカープレ
ート62及び伝達プレート60からなる板状部材である
ため、トンネルに作用する曲げモーメントや、剪断力に
応じて、伝達部材50の形状、寸法を任意に選択するこ
とができ、部材設計の自由度が高く、かつ、加工も容易
である。
【0069】なお、定着板52と主桁38との連結は、
伝達される荷重の大きさに応じて適宜強度に設定され、
例えば、伝達される荷重が大きい場合には、図2に示す
ように、スチフナー76を設けるようにすることもでき
る。
【0070】また、伝達部材50は、複数枚の伝達プレ
ート60を並列に有するようにして強度を高めたり、あ
るいは、アンカープレート62を外側方向に向けて先細
り形状にすることで定着板52、54からの脱落を防止
するようにすることも可能である。
【0071】スキンプレート46は、主桁38、縦リブ
40、端面板42及び継手部44等にて形成されたフレ
ーム状の外表面を覆って取り付けられている。
【0072】次に、このような覆工ピース32、34の
接続方法について説明する。
【0073】まず、図示せぬ矩形のシールド掘進機を用
いて、形成しようとする大断面の地下空間20の外周部
の地山をほぼ方形状に掘削する。
【0074】この場合、シールド掘進機にて、例えば覆
工リング28の1リング分の地山の掘削を行っって1リ
ング分前進した段階で、掘削を停止し、シールド掘進機
に設置したエレクタを用いて1リング分の覆工リング2
8を組み立てる。
【0075】この場合、隣接する覆工ピース32、34
の継手部44同士をそれぞれ4本の伝達部材50にて接
合する。
【0076】この伝達部材50の取付けは、伝達部材5
0のアンカープレート62を定着板52、54間に挿入
するだけで済むため、作業性がよく、短時間で接合が可
能である。
【0077】この接合に際しては、定着板52、54間
の差し込み部内に適宜樹脂系の硬化材、早強モルタル、
急硬性コンクリート、レジンコンクリートなどの硬化材
を充填し、伝達部材50と継手部44との定着性を高
め、これによって、確実に応力の伝達と継手強度の確保
ができ、また、伝達部材50の脱落防止を図ることがで
きる。
【0078】また、この伝達部材50による継手部44
の接合によって、隣接する覆工ピース32、34の主桁
38同士が連結されることとなり、十分な継手強度が得
られることとなる。
【0079】このようにして、掘削を繰り返し、覆工リ
ング28をシールドトンネルの軸方向に順次連続形成し
てシールドトンネル単体の覆工22を形成する。
【0080】次いで、地下空間20の外周部において、
形成したシールドトンネル単体の覆工22と所定距離を
置いて、順次シールドトンネル単体の覆工22を隣接さ
せて形成し、地下空間20の外周部を複数のシールドト
ンネル単体の覆工22で囲むようにする。
【0081】次に、地下空間20の外周部を囲む複数の
覆工22同士を連結する。
【0082】この場合、各覆工22の相互間の地山に薬
液注入して地盤改良すると共に、図示せぬ山留め板を隣
接する覆工22間に差し渡し、対応位置の覆工ピース3
2の一部を除去して、山留め板で囲まれた覆工22相互
間の地山を掘削する。
【0083】そして、覆工22相互間を鋼材で連結した
り、鉄筋を配設して連結する。
【0084】この場合、外力条件に応じて、各覆工22
内にコンクリートを打設し、各覆工22内の一部または
全体及び覆工22同士の連結部分をコンクリートによっ
て充填し連結して本設外壁24を形成することが好まし
い。
【0085】その後、これら複数の覆工40によって囲
まれた地山を掘削して、大断面の地下空間20を形成す
る。
【0086】この地下空間20を形成した状態で、各覆
工22が十分な継手強度を有しているため、本設外壁2
4に大きな曲げモーメントがかかっても十分に耐え得る
こととなる。
【0087】そして、この地下空間20の外周、すなわ
ち本設外壁24の内面に化粧壁26を形成するようにし
ている。
【0088】図5は、本発明の他の実施の形態にかかる
覆工の継手構造を示す図である。
【0089】この継手構造においては、覆工ピース3
2、34の継手部64は、各主桁36、38間に掛け渡
された1枚の定着板66にて形成され、これら定着板6
6には棒鋼材からなる伝達部材68を挿通させる4個、
合計8個の貫通孔70が形成されている。
【0090】また、端面板70にも、定着板の貫通孔7
0と対応する位置に貫通孔72が形成されている。
【0091】そして、これらの貫通孔70、72に伝達
部材68を貫通させ、伝達部材68の両端部をナット7
4にて締め付け固定することで、隣接する覆工ピース3
2、34の継手部64同士を8本の伝達部材68で接合
するようにしている。
【0092】なお、伝達部材68の両端部に取り付けら
れるナット74の一方は、予め伝達部材68に一体に形
成してもよく、あるいはナットに代えて膨出部を形成す
るようにしてもよい。
【0093】また、本実施の形態では、伝達部材68を
2段に配設するようにしているが、1段にしてもよく、
その場合、貫通孔70、72に代えてスリットを形成す
ることで装着を容易にすることができる。
【0094】他の構成及び作用は前記実施の形態と同様
につき、共通部分には共通の符号を付すにとどめ、説明
は省略する。
【0095】本発明は、前記実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の形態
に変形可能である。
【0096】たとえば、前記実施の形態では、ほぼ方形
状の覆工を連結して略方形状の地下空間を形成するよう
にしているが、円形の覆工を連結してほぼ方形状の地下
空間を形成する場合にも有効である。
【0097】また、覆工ピースは3本の主桁を有する場
合を示したが、2本あるいは4本以上の主桁とすること
も可能である。
【0098】さらに、各覆工ピースに縦リブを設けてい
るが、定着板が縦リブを兼用するため縦リブを別途設け
る必要がない。
【0099】また、伝達部材の数は、地下空間の大きさ
に応じて適宜変更可能である。
【0100】さらに、前記実施の形態では、複数の覆工
を連結して本設外壁を形成する場合について説明した
が、ある程度大きな断面を有する1つの覆工単体の場合
でも有効であり、この場合、覆工内壁面にコンクリート
を打設して化粧壁を形成する際に伝達部材、継手部及び
主桁を一体化することが可能である。
【0101】また、伝達部材としては、棒鋼材を用い
て、継手部を貫通して締め付け固定するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の下辺側の3つの覆工ピースを覆工リング
内から見た状態を示す斜視図で、その右側には仮設時の
継手状態、左側には本設時の継手状態を示している。
【図2】図1の継手構造を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態の覆工リングを示す斜視図であ
る。
【図4】図3の覆工リングを用いて形成した複数の覆工
により大断面の地下空間を形成した状態を示す斜視断面
図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す図1対応の斜視
図である。
【図6】従来の覆工の継手構造を示す図1対応の斜視図
である。
【符号の説明】
20 地下空間 22 覆工 24 本設外壁 28 覆工リング 32、34 覆工ピース 36、38 主桁 42 端面板 44、64 継手部 48 ボルト・ナット 50、68 伝達部材 52、54 定着板 56、58 スリット 60 伝達プレート 62 アンカープレート 70、72 貫通孔 74 ナット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に伸びる複数の主桁を有する覆工
    ピース同士を周方向で接続して覆工リングを形成する覆
    工の継手構造において、 前記各覆工ピースは、端部よりも中央よりの位置に配置
    され、かつ、前記主桁に接続された継手部を有し、 隣接する前記覆工ピースの前記継手部同士が、前記覆工
    ピースの主桁間に応力の伝達を可能に、伝達部材にて接
    続されることを特徴とする覆工の継手構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記覆工ピースは、ほぼ方形状の覆工リングを形成する
    ことを特徴とする覆工の継手構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記継手部は、前記伝達部材の差し込み部を有し、 前記伝達部材は両端部にアンカー部を有し、前記アンカ
    ー部を前記差し込み部に差し込み固定されることを特徴
    とする覆工の継手構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記伝達部材は、棒鋼材からなり、前記継手部を貫通し
    て締め付け固定されることを特徴とする覆工の継手構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記差し込み部内に充填された硬化材によって前記伝達
    部材、継手部及び主桁が一体化されることを特徴とする
    覆工の継手構造。
  6. 【請求項6】 周方向に伸びる複数の主桁を有し、周方
    向に複数接続して覆工リングを形成する覆工ピースにお
    いて、 端部よりも中央よりの位置に配設され、かつ、主桁に接
    続されると共に、隣接する覆工ピース同士の主桁間に応
    力の伝達が可能に伝達部材を介して接続される継手部を
    有することを特徴とする覆工ピース。
  7. 【請求項7】 周方向に伸びる複数の主桁を有する覆工
    ピース同士を周方向に接続して覆工リングを形成する覆
    工ピースの接続方法において、 前記各覆工ピースの端部よりも中央よりの位置に配置さ
    れると共に、前記主桁に接続された隣接する覆工ピース
    の継手部同士を、主桁間に応力の伝達が可能に伝達部材
    にて接合する工程を含むことを特徴とする覆工ピースの
    接続方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記継手部は、前記伝達部材の差し込み部を有し、 前記伝達部材は両端部にアンカー部を有し、 前記アンカー部を前記差し込み部に差し込んだ後、前記
    差し込み部内に硬化材を充填して、前記伝達部材、継手
    部及び主桁を一体化する工程と、 を含むことを特徴とする覆工ピースの接続方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267118A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Nippon Steel Corp セグメントの連結構造
JP2008267119A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Nippon Steel Corp セグメントの連結構造
JP2010168744A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Nippon Steel Corp コンクリート中詰鋼製セグメント

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