JP2000327476A - 半導体単結晶製造装置および製造方法 - Google Patents
半導体単結晶製造装置および製造方法Info
- Publication number
- JP2000327476A JP2000327476A JP11143889A JP14388999A JP2000327476A JP 2000327476 A JP2000327476 A JP 2000327476A JP 11143889 A JP11143889 A JP 11143889A JP 14388999 A JP14388999 A JP 14388999A JP 2000327476 A JP2000327476 A JP 2000327476A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- rod
- cooling
- crystal rod
- piping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
量を増すことにより、溶融部表面の温度勾配を増加し、
溶融部内の流れを活性化させて抵抗率の面内バラツキが
小さく、また、回転速度を増して微小領域での広がりの
小さい単結晶を得ることが可能な半導体単結晶製造装置
および製造方法を提供する。 【解決手段】 誘導加熱コイルにより多結晶棒を溶融
し、その溶融部の下方で凝固させて単結晶棒を成長させ
るフローティングゾーン法の半導体単結晶製造装置であ
る。単結晶棒の周囲に冷却手段を設けている構成として
いる。
Description
装置およびその制御方法に係わり、特には、フローティ
ングゾーン法による半導体単結晶棒の製造装置および製
造方法に関する。
ィングゾーン法(以下、FZ法という)がある。この方
法では、図9に示すように、不活性ガスで充たされた成
長炉31内に給電部33を介して支持された偏平な単巻
きの誘導加熱コイル35(以下、コイル35という)に
高周波電流を流すことで、多結晶原料棒37(以下、原
料棒37という)の一端を溶解させ、これに図示しない
小さな種結晶を溶着させ絞り作業を行うことで以降に凝
固させる部分を無転移化させている。なお、以下では、
同一名称の部品には後述する本発明に用いる部品には添
付符号Aを、従来技術の部品には添付符号Bを付して区
別している。この後、原料棒37は回転させながら軸方
向下方に移動させることで、コイル35の周囲に溶融部
39Bを形成し、これをコイル35の下方、固液界面4
1Bの位置で凝固させ、この以下の部分を軸方向下方に
移動させることで、半導体単結晶棒43B(以下、単結
晶棒43Bという)を作製している。このとき、単結晶
棒43Bは、周方向の熱的均一性を確保するために凝固
した部分を回転させることが一般的に行われている。さ
らに、単結晶棒43Bに対しガス状のほう素BやリンP
の濃度や流量を調整して溶融部39Bに吹き付けるか、
あるいは、原料棒37の中に予めほう素BやリンPを添
加しておくことで凝固する単結晶の凝固部41Bに取り
込ませ、単結晶棒43Bの電気抵抗率が調整されてい
る。
0に示すように、平面視で中空環状の導体を巻回して、
その一部にスリット状の空隙45を有する構成としてい
る。また、コイル35は、図9に示すように、側面視で
縦断面が楔形で、内周縁端部の厚さが最も薄く、外周部
の厚さが最も厚くなるように構成されている。また、コ
イル35は、外周部上で空隙45を挟む二点に設置され
た給電端子47が図示しない高周波電源に接続されてい
る。この給電端子47からコイル35に高周波電流が流
れることで交流磁界が発生し、コイル35の上面、内周
内部35a、および、下面で誘導電流が発生し、ジュー
ル熱により原料棒37の溶解、および溶融部39Bの保
持が行われている。そして、溶融部39Bを凝固させる
ことにより、単結晶棒43Bが育成されることになる
が、凝固する融液分は原料棒37を連続的に溶融するこ
とにより供給され、一定径、一定長さの単結晶棒43B
を育成することができる。単結晶棒43Bの一定径の制
御は、基本的に、コイル35への供給電力量(固体/融
液界面近傍の温度)と種結晶引下げ速度(成長速度)の
調整によって行われている。
結晶育成方法には、次のような問題点がある。所望の一
定径の単結晶棒を製造しようとするとき、単結晶棒の成
長速度は単結晶棒側面からの放熱量に律速される。生産
性を考慮した場合には、成長速度は出来るだけ早いほう
が好ましいが、単結晶棒側面からの放熱量が十分でない
場合に、単結晶棒が成長するに必要な熱バランスを確保
するために、コイルへの供給電力量を減ずるか、若しく
は、成長速度を減じなければならない。上記のうち供給
電力量を減ずる場合には、当然溶融部への投入熱量も減
ぜられるため、溶融部表面接線方向の温度勾配も緩くな
る。溶融部内の流れの強さは、その表面部の温度勾配に
律速されており、(S.Togawa et al.,High Purity Sili
con V,p.67) 、前述のように温度勾配が緩い場合、内部
の流れは十分に発達しえない。
イルを用いた場合、空隙45の部分では他の部分と異な
り、対向電流49が流れるため、この部分での磁束密度
は他の部分と比較して最も強いものとなる。よって、こ
の下部の溶融部分は、他の溶融部分より高温となるた
め、溶融部の表面には、常に周方向の温度不均一性が生
じていることになる。このような環境下で、単結晶棒を
回転させながら凝固させると、温度の高い空隙45の下
部を通過するときは凝固速度が遅くなり、反対側では速
くなるといった成長速度の不均一が発生するため、結晶
に取り込まれる不純物のほう素BやリンPの濃度が、微
小領域で変動することになる。これは、微小領域での電
気抵抗率の変動となるため、単結晶棒から切り出される
半導体基板内に作製されるデバイスの不良につながる。
この不純物濃度の変動を出来るだけ小さく抑えるために
は、単結晶棒の回転速度を出来るだけ早くして、空隙の
下部を通過する時間を短くした方が好ましい。
が緩く、溶融部39Bの内部の流れの強さが十分に発達
していない場合に、単結晶棒43Bの回転速度を増す
と、図11に模式的に示したように、内部の流れが大き
い渦51(実線で示す)から小さい渦53(点線で示
す)のように回転慣性力の影響により縮小させられるた
め、結晶中心部の凝固界面付近に流れの淀み55が発生
することになる。発生した淀み55の領域では、偏析の
効果によりほう素BやリンPといった不純物の拡散境界
層厚みが増し、単結晶棒43Bの面内でこの部分に取り
込まれる不純物量が増す。すなわち、この面内で電気抵
抗率が他の部分より低下することになる。このような単
結晶棒43Bから切り出された半導体基板は、その面内
に大きな電気抵抗率のむらを持つことになるため、その
内部に形成されるデバイスは不良となることが多くな
る。
れたもので、単結晶棒の周囲に冷却手段を設けて単結晶
棒からの放熱を促す一方、この放熱を補償するようにコ
イルへの供給電力量を上げることにより、溶融部表面の
温度勾配を増加し、溶融部内の流れを活性化させて抵抗
率の面内バラツキが小さく、また、回転速度を増して微
小領域での広がり抵抗の小さい単結晶を得ることが可能
な半導体単結晶製造装置および製造方法を提供すること
を目的としている。
め、本発明に係る半導体単結晶製造装置の発明は、誘導
加熱コイルにより多結晶棒を溶融し、その溶融部の下方
で凝固させて単結晶棒を成長させるフローティングゾー
ン法の半導体単結晶製造装置において、単結晶棒の成長
域を囲繞する冷却手段を設けた構成としている。また、
冷却手段は、単結晶棒の成長域を囲繞し、冷却流体を流
す配管が付設された冷却板からなるようにすると良い。
また、冷却手段は、その上端が溶融部と単結晶棒の界面
域以下に配置されていると良い。
は、誘導加熱コイルにより多結晶棒を溶融し、その溶融
部の下方で凝固させて単結晶棒を成長させるフローティ
ングゾーン法の半導体単結晶製造方法において、単結晶
棒周囲を強制的に冷却して熱放射量を制御し、溶融部表
面の温度勾配を制御して単結晶を成長させる方法であ
る。また、単結晶棒周囲を強制的に冷却するとともに誘
導加熱コイルへの入力電力量を増加させて溶融部表面の
温度勾配を大きくし、溶融部内の対流を活性化して単結
晶面内の抵抗率分布をほぼ一定に保つようにすると良
い。また、同時に単結晶棒の回転速度を制御することに
より単結晶面内の微小領域での抵抗変動を制御すると良
い。
からの放熱が、単結晶周囲に冷却手段を配置したことに
より促進されるため、単結晶棒が成長するに必要な熱バ
ランスを確保させるには、コイルへの入力電力量を増加
させる必要がある。これにより、コイルから溶融部表面
への投入熱量は自ずと増加することとなり、溶融部表面
にはきつい温度勾配が形成される。このため、溶融部内
の対流が活性化される。よって、結晶回転速度を増して
も結晶中心部付近に淀み部が形成されにくくなり、結晶
中心部において不純物濃度が濃くなることがなくなり、
ひいては単結晶棒から切り出した半導体基板の中心部で
の電気抵抗率が崩落することを防ぐことができる。
製造装置および製造方法の実施の形態について図面を参
照して説明する。但し、この実施例に記載される構成部
品の寸法、材質、形状、その配置などは、特に特定的記
載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣
旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は、本発明の
一実施の形態であるフローティングゾーン法による半導
体単結晶製造装置を構成する結晶成長炉1の一部を示す
側面断面図である。なお、本実施例の結晶成長炉1Aは
図9に示したものと基本構造は同一であるので、同一部
品には同一符号を付して説明は省略する。また、同一名
称の場合に、本実施の形態では添付符号Aを付し、従来
技術ではB符号を付して区別している。
内には、冷却手段3がコイル35と同芯軸上で、コイル
35から一定間隔離間した下側の位置に配設されてい
る。冷却手段3は、単結晶棒43AをスキマTaを介し
て内部に収容する熱放射率の高い材質よりなる冷却板5
と、冷却板5の外周に当接されて巻回付設され、冷却板
5を保持する熱伝達率の高い配管9とから構成されてい
る。冷却板5は、例えば、中空の所定の厚さを有する円
筒パイプで、熱放射率の高いカーボン等よりなり、その
外周に付設された配管9により保持されている。
は、単結晶棒43Aが回転するときに接触しない範囲
で、出来るだけ小さく設定され冷却効率を良くしてい
る。冷却手段3の上端、すなわち、冷却板5の上端5a
は、結晶成長炉1Aに設けられた観察窓11を通して外
部より、溶融部39Aと単結晶棒43Aの界面13が観
察できるように、高さ方向で界面13より下方に設けら
れている。なお、冷却手段3の上端、すなわち、冷却板
5の上端5aは界面13を外方より観察できる位置、す
なわち、界面13の位置以下であれば出来るだけ上方に
配置した方が冷却効率は良くなる。
銅よりなる銅配管よりなり、図1に示すように、配管9
の入口側配管9aおよび出口側配管9bは、結晶成長炉
1Aに保持されるとともに、結晶成長炉1Aを貫通し、
入口側配管9aは図示しない冷却流体源に、出口側配管
9bは排出路に接続されている。このとき、入口側配管
9aは出口側配管9bより上側の結晶成長炉1Aに支持
されており、冷却流体は単結晶棒43Aの界面13に近
い方の配管9から入り、順次下方に流れて冷却してい
る。このため、界面13に近い方の単結晶棒43Aが入
口側配管9aからの冷たい冷却流体で先に冷却されるた
め、溶融部39A表面の温度勾配を大きくすることがで
きる。冷却流体は、冷却水を用いているが、アルゴンガ
ス、窒素ガス等の気体ガスを用いても良い。
冷却手段3の冷却板5は、材質がカーボンで、その内径
133mmとし、単結晶棒43Aの外周部43aにスキ
マTaを14mmとして配設されている。冷却板5の上
端5aは、溶融部39Aと単結晶棒43Aの界面13か
ら10mm下になる位置に配設され、成長炉1Aに設け
られた観察窓11を通して外部より単結晶棒43Aの界
面13が観察できるようになされている。冷却手段3
は、冷却水を配管9に流して配管9に当接しているカー
ボンの冷却板5を冷却している。
単結晶棒43Aの成長を行った。その結晶の成長条件
は、以下の通りである。 単結晶棒直径 105mm 多結晶棒直径 95mm 成長速度 2.8mm/min 単結晶棒回転速度 15rpm 原料多結晶棒回転速度 0.5rpm 印加電圧 628.8V ゾーン部温度差 68.6℃
8.8Vを印加し、原料棒37を溶融させるとともに、
単結晶棒43Aの側面に配置された冷却手段3の配管9
には冷却水を流して、冷却板5を介して単結晶棒43A
を冷却し、溶融部表面温度(℃)の温度勾配を図2に示
すごとく増加させている。図2において、横軸は結晶中
心からの距離(mm)を、縦軸は溶融部表面温度(℃)
を表し、実線(A)は本実施例での温度勾配を、点線
(B)は従来技術での温度勾配を示している。このよう
に、印加電圧(V)およびゾーン部温度差(℃)は、表
1に示すように従来技術によるよりも、コイルへの印加
電圧を6%、および、ゾーン部温度差を1.21倍に増
加させて単結晶棒43Aを成長させた。
Aは、溶融部表面の温度勾配が実線(A)により示すよ
うに増加され、溶融部39A内の対流が活性化されてお
り、図11に示す結晶中心部での淀み55が形成され難
くなっている。この結果、図3に示すように、本実施例
による半導体単結晶製造装置の結晶成長炉1Aを用いて
成長させたシリコン単結晶の面内抵抗率RAの分布は、
図4に示す従来技術により成長させたシリコン単結晶の
面内の抵抗率RBの分布よりも小さくなる。図3および
図4では、横軸は単結晶棒43A、43Bより作製した
ウエーハ基板中心(零)からの距離(mm)を、縦軸は
抵抗率RA、RBの変動(%)を表し、結晶面内にわた
って測定した抵抗率の平均値をゼロとして、平均値まわ
りのバラツキを、分布で表現している。従来技術によっ
たウエーハ基板では、図4より抵抗率RBの変動幅SB
がほぼ±15%以内に入っているのに対して、本実施例
によったウエーハ基板では図3より抵抗率RAの変動幅
SAはほぼ±8%以内に入りほぼ半減している。また、
図3および図4から判るように、従来技術により成長さ
せた結晶では結晶中心部において抵抗率RBが平均値よ
り低下しているのに対し、本実施例での結晶では結晶中
心部の抵抗率RAが従来に比べて上昇しており、結晶面
内においてほぼ均一な抵抗率RAの分布が得られてお
り、その効果が大きいことが判明した。
晶棒回転速度15rpmとし、従来技術より早い回転速
度に増して成長させた。これより、溶融部39A内の溶
融の流れは、本来なら溶融部39Aの表面の温度勾配が
緩い場合には、図11に示し前述したように、内部の流
れが回転速度の増加により大きい渦51から小さい渦5
3のように活性化されなくなる。しかし、本実施例では
前述したように、単結晶棒43Aは温度勾配が実線
(A)に示すように増加されているために、溶融部39
A内の溶融の流れは、大きい渦51よりも更に活性化さ
れる。このため、前述したように、本実施例によって得
られるウエーハの面内の抵抗率RAの分布は従来技術の
ものより小さくなるとともに、均一になる。
5rpmは後述する従来技術によるものより速く回転さ
せている。すなわち、単結晶棒43Aの回転速度を高速
に保つことが出来るため、1回転する間の成長量が小さ
くなり、微小領域での抵抗分布の変動も図5に示すごと
く小さく抑えることができる。一方、従来技術において
結晶棒43Bの回転速度を、本実施例で結晶面内におい
てほぼ均一な抵抗率RAの分布が得られる速度、すなわ
ち5rpmに等しくした場合、結晶の回転速度が遅いた
め、1回転する間の成長量が大きくなるとともに、前述
した周方向の温度不均一の影響を受ける時間が長いため
微小領域での広がり抵抗分布には、図6に示す如く大き
な変動が生じてしまう。
A、43Bより作製したウエーハ基板端からの距離(m
m)を、縦軸は広がり抵抗QA、QBの変動(%)を表
し、結晶面内にわたって測定した広がり抵抗の平均値を
ゼロとして、平均値まわりのバラツキで、分布を表現し
てある。従来技術によるウエーハ基板では、図5より広
がり抵抗QBの変動幅WBがほぼ±35%以内に入って
いるのに対して、本実施例で得られたウエーハ基板では
図4より広がり抵抗QAの変動幅WAはほぼ±20%以
内に入りほぼ60%低減している。
平面図である。図7において、冷却手段21がコイル3
5と同芯軸上で、コイル35から一定間隔離間した下側
の位置に配設されている。冷却手段21は、凝固した単
結晶棒43AをスキマTaを介して内部に収容する熱放
射率の高い材質よりなる中空筒パイプ5と、冷却板5の
外周の半分にそれぞれ当接されて巻回付設され、中空円
筒イプ5を保持する熱伝達率の高い第1配管23と第2
配管25とから構成されている。冷却板5は、その外周
に付設された第1配管23と第2配管25により挟持さ
れて保持されている。第1配管23および第2配管25
は、それぞれ冷却板5の外周に沿って上下方向に複数個
配設されている。
ば、熱伝達率が高い材質の銅よりなる銅配管よりなり、
図7に示すように、第1配管23の入口側第1配管23
aおよび第2配管25の入口側第2配管25aは、コイ
ル35の給電部33の下側、すなわち、空隙45の下側
で結晶成長炉1Aに保持されるとともに、結晶成長炉1
Aを貫通して結晶成長炉1A内に入っている。入口側第
1配管23aおよび入口側第2配管25aは、結晶成長
炉1Aの外側で温度調節器27を経て図示しない冷却流
体源に接続されている。
板5の外周の半分にそれぞれが当接されて巻き回された
後、入口側第1配管23aおよび入口側第2配管25a
の反対側で、出口側第1配管23bおよび出口側第2配
管25bとして結晶成長炉1Aに保持されるとともに、
結晶成長炉1Aを貫通して外部に出されて排出路、ある
いは、温度調節器27に接続されている。また、第1配
管23および第2配管25は、図1と同様に軸の上下方
向に複数個配設されている。
向の温度が高いコイル35の空隙45側に設けられた冷
却口から空隙45の反対側の温度の低いコイル35に向
けて冷却流体を流している。これにより、温度が高いコ
イル35の空隙45側の下部の溶融部39Aは入口側第
1配管23aおよび入口側第2配管25aの冷却口から
のより低い冷却流体により冷却され、また、反対側では
単結晶棒43Aからの熱を受けた冷却口側より温度の高
い冷却流体により冷却されるため、空隙45側の冷却が
大きくなり周方向で均一なゾーン部温度差を得ることが
できる。第1配管23および第2配管25に供給される
冷却流体は温度調節器27により温度が制御されて供給
されている。供給される冷却流体の温度が温度調節器2
7により変更されることにより、図8に示すように、単
結晶棒43Aの溶融部39Aの溶融部表面温度差、すな
わち、温度勾配を制御することができる。
縦軸は溶融部表面温度差(℃)を表している。図中の直
線(C)の溶融部表面温度差(℃)は、例えば、MA点
では本実施例のゾーン部温度差68.6℃の熱放射率が
0.9の場合であり、また、MB点では従来技術による
ゾーン部温度差56.2の熱放射率が0.55の場合で
ある。この間の熱放射率は、冷却手段21に付設されて
いる第1配管23および第2配管25の中を流れる冷却
水の温度を温度調節器27により制御して変更すること
により適宜選択できる。これにより、温度勾配を制御す
ることで、所望の抵抗率をもつp型あるいはn型のシリ
コン単結晶が得られるとともに、不均一になりがちなF
Z法のシリコン結晶の面内分布をほぼ均一にできる。
Z法によって製造する半導体単結晶は、成長中の単結晶
棒側面付近に冷却手段を設置することで、結晶からの熱
放射を促進することができる。この結果、コイルへの投
入電力量は、結晶成長に必要な熱バランスを確保するた
めに増加される。このため、溶融部表面の温度勾配が増
加し、ひいては溶融部内の対流力を増加することができ
る。これにより、通常であれば単結晶棒の回転速度が早
い領域において、対流が抑制され、淀みにより結晶中心
部で抵抗率の低下が起きてしまうが、本発明では、溶融
部内の対流力を増加することで単結晶棒の回転速度が早
い領域においても、結晶面内全域にわたって均一な抵抗
率分布をもつ結晶を成長させることができる。さらに、
高回転の効果として、微小領域での抵抗変動も小さく抑
えることができるようになる。また、界面に近い方に冷
却流量の入口を設けたことにより、温度勾配を大きくと
れ、溶融部の流れを活性化でき、均一な抵抗率分布をも
つ結晶を成長させることができる。また、冷却手段は温
度が制御できることにより、温度勾配が制御され、所望
の抵抗率をもつp型あるいはn型のシリコン単結晶が得
られるとともに、不均一になりがちなFZ法のシリコン
結晶の面内分布をほぼ均一にできる。
施例による成長炉内の一部側面断面図である。
配)との関係を説明する図である。
施例の成長炉で製造したシリコン単結晶面内の抵抗分布
率を示す図である。
ン単結晶面内の抵抗分布率を示す図である。
施例の成長炉で製造したシリコン単結晶面内の広がり抵
抗分布を示す図である。
ン単結晶面内の広がり抵抗分布を示す図である。
示す平面図である。
を説明する図である。
である。
イルの平面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 誘導加熱コイルにより多結晶棒を溶融
し、その溶融部の下方で凝固させて単結晶棒を成長させ
るフローティングゾーン法の半導体単結晶製造装置にお
いて、単結晶棒の成長域を囲繞する冷却手段を設けたこ
とを特徴とする半導体単結晶製造装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体単結晶製造装置に
おいて、冷却手段は、単結晶棒の成長域を囲繞し、冷却
流体を流す配管が付設された冷却板からなることを特徴
とする半導体単結晶製造装置。 - 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2記載の半導体
単結晶製造装置において、冷却手段は、その上端が溶融
部と単結晶棒の界面域以下に配置されていることを特徴
とする半導体単結晶製造装置。 - 【請求項4】 誘導加熱コイルにより多結晶棒を溶融
し、その溶融部の下方で凝固させて単結晶棒を成長させ
るフローティングゾーン法の半導体単結晶製造方法にお
いて、単結晶棒周囲を強制的に冷却することにより熱放
射量を制御して、溶融部表面の温度勾配を制御して単結
晶棒を成長させることを特徴とする半導体単結晶製造方
法。 - 【請求項5】 単結晶棒周囲を強制的に冷却するととも
に誘導加熱コイルへの入力電力量を増加させて溶融部表
面の温度勾配を大きくし、溶融部内の対流を活性化する
ことを特徴とする請求項4記載の半導体単結晶製造方
法。 - 【請求項6】 単結晶棒の回転速度を制御することによ
り単結晶面内の微小領域での抵抗変動を制御することを
特徴とする請求項5記載の半導体単結晶製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14388999A JP4521621B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 半導体単結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14388999A JP4521621B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 半導体単結晶製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327476A true JP2000327476A (ja) | 2000-11-28 |
JP2000327476A5 JP2000327476A5 (ja) | 2006-06-01 |
JP4521621B2 JP4521621B2 (ja) | 2010-08-11 |
Family
ID=15349403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14388999A Expired - Lifetime JP4521621B2 (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 半導体単結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4521621B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104264220A (zh) * | 2014-07-02 | 2015-01-07 | 洛阳金诺机械工程有限公司 | 一种用产品料直接拉制硅芯的方法 |
CN109778313A (zh) * | 2017-11-13 | 2019-05-21 | 胜高股份有限公司 | 硅单晶的制造装置以及制造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1644002A1 (de) * | 1967-04-15 | 1970-04-09 | Siemens Ag | Verfahren zum tiegelfreien Zonenschmelzen eines kristallinen Stabes,insbesondere Halbleiterstabes |
JPS4962301A (ja) * | 1972-06-07 | 1974-06-17 | ||
JPS5142465A (ja) * | 1974-08-13 | 1976-04-10 | Siemens Ag | Kinitsunidoopusareta handotaitanketsushobonoseizohoho |
JPH06293585A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-10-21 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 半導体単結晶成長装置 |
JPH0940492A (ja) * | 1995-07-27 | 1997-02-10 | Hitachi Cable Ltd | 単結晶の製造方法及び製造装置 |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP14388999A patent/JP4521621B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1644002A1 (de) * | 1967-04-15 | 1970-04-09 | Siemens Ag | Verfahren zum tiegelfreien Zonenschmelzen eines kristallinen Stabes,insbesondere Halbleiterstabes |
JPS4962301A (ja) * | 1972-06-07 | 1974-06-17 | ||
JPS5142465A (ja) * | 1974-08-13 | 1976-04-10 | Siemens Ag | Kinitsunidoopusareta handotaitanketsushobonoseizohoho |
JPH06293585A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-10-21 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 半導体単結晶成長装置 |
JPH0940492A (ja) * | 1995-07-27 | 1997-02-10 | Hitachi Cable Ltd | 単結晶の製造方法及び製造装置 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104264220A (zh) * | 2014-07-02 | 2015-01-07 | 洛阳金诺机械工程有限公司 | 一种用产品料直接拉制硅芯的方法 |
CN109778313A (zh) * | 2017-11-13 | 2019-05-21 | 胜高股份有限公司 | 硅单晶的制造装置以及制造方法 |
JP2019089668A (ja) * | 2017-11-13 | 2019-06-13 | 株式会社Sumco | シリコン単結晶の製造装置および製造方法 |
CN109778313B (zh) * | 2017-11-13 | 2021-04-02 | 胜高股份有限公司 | 硅单晶的制造装置以及制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4521621B2 (ja) | 2010-08-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4567192B2 (ja) | 結晶成長装置用電気抵抗ヒータ及びその使用方法 | |
US6285011B1 (en) | Electrical resistance heater for crystal growing apparatus | |
KR20180120076A (ko) | SiC 단결정의 제조 방법 및 제조 장치 | |
JP2010100474A (ja) | シリコン単結晶引上げ水平磁場の最適化方法およびシリコン単結晶の製造方法 | |
KR101574749B1 (ko) | 단결정 제조용 상부히터, 단결정 제조장치 및 단결정 제조방법 | |
KR20050083602A (ko) | 단결정 제조용 흑연 히터및 단결정 제조장치와 단결정제조방법 | |
US5550354A (en) | High-frequency induction heating coil | |
JP3127981B2 (ja) | 高周波誘導加熱装置 | |
JPH076972A (ja) | シリコン単結晶の成長方法及び装置 | |
JP2000327476A (ja) | 半導体単結晶製造装置および製造方法 | |
WO1994028206A1 (fr) | Appareil et procede de production d'une matiere monocristalline | |
JP2759604B2 (ja) | 誘導加熱コイル | |
JP2002104896A (ja) | 単結晶の成長方法および成長装置 | |
JPH10287488A (ja) | 単結晶引き上げ方法 | |
JP5051044B2 (ja) | シリコン単結晶の育成方法 | |
JPH05208887A (ja) | Fz法シリコン単結晶棒の成長方法及び装置 | |
US9422636B2 (en) | Method and apparatus for producing single crystals composed of semiconductor material | |
CN112210819A (zh) | 一种晶棒的制备方法和设备 | |
JP7447784B2 (ja) | 誘導加熱コイル及びこれを用いた単結晶製造装置 | |
TWI819744B (zh) | 單晶矽的生產方法 | |
JP2914077B2 (ja) | 高周波誘導加熱コイル | |
JP2836438B2 (ja) | 誘導加熱コイル | |
JPH07130460A (ja) | 誘導加熱コイル | |
US4324610A (en) | Method for the controlled melting of semiconductor bodies | |
JPS63291887A (ja) | 半導体単結晶製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060411 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060411 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100224 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100512 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100512 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |